JPH08281408A - ダイカスト方法およびその装置 - Google Patents

ダイカスト方法およびその装置

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JPH08281408A
JPH08281408A JP9093995A JP9093995A JPH08281408A JP H08281408 A JPH08281408 A JP H08281408A JP 9093995 A JP9093995 A JP 9093995A JP 9093995 A JP9093995 A JP 9093995A JP H08281408 A JPH08281408 A JP H08281408A
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JP
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gate
cavity
molten metal
die
squeeze
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JP9093995A
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English (en)
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貞次郎 ▲高▼村
Sadajiro Takamura
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Aisan Industry Co Ltd
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Aisan Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品自体にスクイズ痕を残さないで鋳巣の発
生を防止する。 【構成】 金型のキャビティ30外に湯道31から分岐
する導入ゲート64を介して連通するスクイズ用ボス部
65を設け、ボス部65をキャビティ30の部分加圧部
62に導出ゲート66を介して連通するとともに、ボス
部65内に進退可能な加圧プランジャー36を備える。
スクイズ用ボス部65に湯道31から分岐して充填され
た溶湯を加圧プランジャー36によって加圧し、その溶
湯をキャビティ30の部分加圧部62に押し出すことに
よりキャビティ30内の溶湯を間接的に部分加圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型のキャビティ内に
湯道を通じて充填された溶湯を部分加圧するダイカスト
方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカスト方法では、金型のキャビティ
内に充填した溶湯が冷却されて凝固するときにその体積
が収縮することにより鋳巣(ひけ巣ともいう)が発生す
る。この鋳巣の発生を防止するために、従来、製品部を
形成するキャビティ内に充填した溶湯が凝固する前に加
圧プランジャーを前記キャビティ内に突出すなわち前進
させることにより溶湯を部分加圧するものがある(たと
えば特公昭60−2947号公報参照)。なお本明細書
において、キャビティは製品部形状の彫り込み部分のみ
をさしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のダイカスト方法
によると、製品部を形成するキャビティ内の溶湯を加圧
プランジャーで直接に部分加圧するスクイズ法であるた
め、キャビティで鋳造される製品自体に加圧プランジャ
ーによる痕跡(スクイズ痕ともいう)が残ることにな
る。このため、 (1) スクイズ痕を考慮した製品部形状に変更せざるを得
ないこと。 (2) 前記(1) によりスクイズ痕の後加工の追加が必要と
なること。 (3) 前記(1) および(2) によりコストアップを余儀なく
されること。 (4) 前記(1) により製品重量が増加すること。 等の理由から採用できない場合が多かった。
【0004】本発明が解決しようとする技術的課題は、
製品自体にスクイズ痕を残さないで鋳巣の発生を防止す
ることができるダイカスト方法およびその装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1の発明は、金型のキャビティ内に湯道を通じて充填
された溶湯を部分加圧するに際し、キャビティ外に設け
たスクイズ用ボス部に前記湯道から分岐して充填された
溶湯を加圧プランジャーによって加圧し、その溶湯を前
記キャビティの部分加圧部に押し出すことにより前記キ
ャビティ内の溶湯を間接的に部分加圧するダイカスト方
法である。請求項2の発明は、金型のキャビティ外に湯
道から分岐する導入ゲートを介して連通するスクイズ用
ボス部を設け、そのボス部をキャビティの部分加圧部に
導出ゲートを介して連通するとともに、前記ボス部内に
進退可能な加圧プランジャーを備えたダイカスト装置で
ある。請求項3の発明は、導入ゲートの通路断面積SB
と導出ゲートの通路断面積S A をSB <SA の関係をも
って設定した請求項2記載のダイカスト装置である。請
求項4の発明は、溶湯の通過を損なわないゲート最小厚
さをTmin 、ダイカスト品の堰折り可能なゲート最大厚
さをTmax としたとき、導入ゲートのゲート厚さTB
よび導出ゲートのゲート厚さTA をTmin <TB <TA
<Tmax の関係をもって設定した請求項3記載のダイカ
スト装置である。なお本明細書においては、断面におい
て短手方向の長さを厚さと呼称し、同じく長手方向の長
さを幅と呼称することにする。
【0006】
【作用】請求項1の発明のダイカスト方法によると、金
型のキャビティ外のスクイズ用ボス部内の溶湯が加圧プ
ランジャーの加圧によってキャビティの部分加圧部に押
し出されることによりキャビティ内の溶湯を間接的に部
分加圧する。これによって鋳巣の発生を防止できる一
方、キャビティで鋳造される製品に加圧プランジャーの
スクイズ痕が残らない。請求項2の発明のダイカスト装
置によると、金型のキャビティ内に溶湯が湯道を通じて
充填されるに伴い、その湯道から分岐した導入ゲートを
通じてスクイズ用ボス部および導出ゲートにも溶湯が充
填される。そしてスクイズ用ボス部内の溶湯が加圧プラ
ンジャーの前進によって加圧されることで導出ゲートを
通じてキャビティの部分加圧部へ押し出される。このボ
ス部内からキャビティへ押し出された溶湯によって、キ
ャビティ内の部分加圧部の溶湯を間接的に部分加圧する
ことにより鋳巣の発生を防止する。請求項3の発明のダ
イカスト装置によると、導入ゲートの通路断面積SB
りも導出ゲートの通路断面積SA が大きいことにより、
加圧プランジャーによるスクイズ効果を導入ゲートの側
へ逃げにくくしかつキャビティ内へ効果的に伝達するこ
とができる。請求項4の発明のダイカスト装置による
と、導入ゲートのゲート厚さTB がゲート最小厚さT
min よりも大きいので、溶湯充填時におけるスクイズ用
ボス部への溶湯の供給が損なわれない。また導出ゲート
のゲート厚さTA が前記ゲート厚さTB よりも大きくか
つゲート最大厚さTmax よりも小さいので、加圧プラン
ジャーによるスクイズ効果を導入ゲートの側へ逃げにく
くしかつキャビティ内へ効果的に伝達する一方、ダイカ
スト品においては導出ゲート部分において容易に堰折り
することができる。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図面にしたがって説明す
る。まずダイカスト装置の概要について述べ、その後で
要部について詳述する。なお本ダイカスト装置の基本的
構成は、前記特公昭60−2947号公報に開示されて
いる装置とほぼ同様であるから一部省略して述べる。ダ
イカスト装置を断面図で示した図2において、工場等の
床面等に固定した装置の固定台1には射出シリンダ保持
台2,3を介して射出シリンダ4が設置されている。射
出シリンダ4内には射出ピストン5が摺動自在に設けら
れている。射出ピストン5は、射出シリンダ4の両端に
開口した第1,第2信号油圧パイプ6,7よりの油圧を
受けて射出シリンダ4内を図示左右方向に変位する。
【0008】信号油圧は、図示しない油圧ポンプより入
力パイプ8を介して導入され、電磁弁製の油圧切り換え
バルブ9によって第1,第2のいずれか一方の信号油圧
パイプ6,7に選択供給され、また射出ピストン5によ
って押し出された射出シリンダ4内の油は、信号圧力の
供給されなかった側の信号油圧パイプ7又は6及び油圧
切り換えバルブ9を介して出力パイプ10より図示しな
い油圧ポンプ側へ送り出される。また第1信号油圧パイ
プ6の途中に配設された圧力スイッチ11は、その信号
油圧パイプ6内の油圧が所定圧以上となった時に、後述
する油圧切り換えバルブ42へ電気信号を印加する。前
記射出ピストン5の変位は射出棒12を介して射出プラ
ンジャー13に伝えられ、射出プランジャー13は射出
スリーブ14内を図示左右方向に摺動する。金属溶湯の
給湯口15は、射出スリーブ14の上方側面のうち、射
出プランジャー13が最も後退した時(図2の状態)に
開口する位置に設けられている。
【0009】前記固定台1上に固定した固定型支持体1
6には固定型18が固定してある。また前記射出スリー
ブ14は固定型支持体16および固定型18を貫通し
て、固定型18の端面に開口している。前記固定型支持
体16は、図2では緊締棒22の左端部にしか示されて
いないが、実際には緊締棒22の右端部にも設けられて
いる。この両固定型支持体16には上下各2本の緊締棒
22が架設されている。前記緊締棒22が貫通する可動
型支持体23は、図示しないピストンの駆動力を受けて
前記固定台1上を図示左右方向に変位可能となってい
る。その可動型支持体23には、側面の締め付け板24
と上下の締め付け板25とを介して可動型26が固定し
てある。なお可動型26と固定型18とを総称して金型
という。
【0010】そして、図示しないピストンの駆動力によ
り可動型支持体23を変位させることによって可動型2
6を固定型18に密接させ、この両型18,26により
製品鋳造用の型空間すなわち製品彫り込み部であるキャ
ビティ30と、このキャビティ30へ溶湯を射出する湯
道31が形成される。また、湯道31のキャビティ30
側の端部には通路径を絞る湯口34が形成されており、
湯道31より供給された溶湯が高速となってキャビティ
30へ射出される。
【0011】前記キャビティ30の溶湯を部分加圧すべ
く可動型26に形成される円筒孔(後に詳述する)内に
は、加圧プランジャー36が摺動可能に挿入されてい
る。この加圧プランジャー36は、あとで詳述するよう
にキャビティ30内の溶湯を間接的に部分加圧する。前
記加圧プランジャー36の後端側に設けられた加圧ピス
トン38は、加圧シリンダ39内を摺動して加圧プラン
ジャー36に前進、後退の変位を与える。加圧シリンダ
39には射出シリンダ4と同様に第3,第4信号油圧パ
イプ40,41が開口しており、電磁弁製の油圧切り換
えバルブ42によって油圧ポンプ(図示せず)より入力
された信号油圧を制御して加圧ピストン38の前進、後
退を行うようになっている。この加圧シリンダ39は、
前記締め付け板24に固定されており可動型26と一体
で移動する。
【0012】また、前記可動型26を貫通して先端がキ
ャビティ30内に臨んでいるエジェクタピン44は、可
動型26を後退させて型開きした後にキャビティ30内
で凝固しているダイカスト品を可動型26より押し離す
ものであり、エジェクタプレート45、押し出しロッド
46、押し出しプレート47および押し出し棒48を介
して押し出しピストン49の変位を受けて図示左右方向
に変位する。なお押し出しロッド46は、可動型26に
設けられた図示しない摺動穴内を摺動する。
【0013】前記押し出しピストン49を変位させる押
し出しシリンダ50は、射出シリンダ4や加圧シリンダ
39と同様に、第5,第6信号油圧パイプ51,52が
開口しており、油圧ポンプ(図示せず)より入力された
信号油圧を電磁弁製の油圧切り換えバルブ53によって
制御し、押し出しピストン49の前進、後退を行うよう
になっている。
【0014】引き続き、前記ダイカスト装置の鋳造工程
について述べる。まず可動型支持体23を前進させるこ
とによって型閉じすなわち図2に示されるように可動型
26を固定型18に密接させる。次に、溶湯注入器を用
いて溶湯を給湯口15より射出スリーブ14内に注湯す
る。その後、油圧切り換えバルブ9を切り換えて、信号
油圧を第1信号油圧パイプ6側に供給して射出ピストン
5と共に射出プランジャー13を前進させることによ
り、溶湯を金型のキャビティ30内へ充填する。溶湯の
充填が完了すると、加圧プランジャー36の油圧切り換
えバルブ42に前進の信号を出力されることにより、加
圧プランジャー36が前進し、製品部の部分加圧(この
部分加圧はあとで詳しく説明する。)を行い凝固完了時
まで加圧し続ける。
【0015】製品部の凝固が完了すると、予め決められ
た時間経過後に、油圧切り換えバルブ42によって信号
油圧の切り換えを行い、加圧プランジャー36を後退さ
せた後、可動型支持体23を図2で右方向に後退させる
ことによって型開きすなわち可動型26を固定型18よ
り引き離す。金型が開かれると、油圧切り換えバルブ5
3が作動することによって押し出しピストン49を図2
で左方へ移動させ、この押し出しピストン49の移動に
よってエジェクタピン44がダイカスト品を押し出し、
1サイクルを終了する。
【0016】次に、前記キャビティ内に充填された溶湯
の部分加圧に関する要部構成について詳述する。なお説
明の都合上、前記ダイカスト装置により鋳造されるダイ
カスト品を述べながら装置構造を述べることにし、また
金型空間のキャビティ以外の各部とその金型空間によっ
て形成されるダイカスト品の製品部以外の各部とは共通
名称を使用することにする。前記ダイカスト装置により
鋳造されるダイカスト品の一例が図3に正面図で示され
ている。図3に示されるダイカスト品60は、車載用エ
ンジンのスロットルボディを製品部61としその製品部
61に湯道31がつながっている。さらに湯道31から
は導入ゲート64が分岐し、その導入ゲート64にスク
イズ用ボス部65がつながり、そのボス部65につなが
る導出ゲート66が製品部61の部分加圧部(図3にお
ける網目部分をいう)62とつながっている。前記スク
イズ用ボス部65の周辺部分が図4に拡大して示されて
いる。図4(a)は正面図、同(b)は(a)のX−X
線断面図である。なおダイカスト品60の製品部61以
外の各部31,64,65,66を除去することによっ
て前記製品部61が製品として完成する。
【0017】前記スクイズ用ボス部65の周辺部の金型
空間が図1に示されている。図1において、固定型18
と可動型26の型閉じにより形成される金型空間には、
前記ダイカスト品60の製品部61以外の各部と対応す
る部分には同一符号が記されている。前記金型空間のス
クイズ用ボス部65には、ダスカスト装置における加圧
プランジャー36が進退可能に対向している。この加圧
プランジャー36は、図1の二点鎖線で示される位置よ
り実線で示される位置に前進する。
【0018】また図1および図4において、前記導入ゲ
ート64における通路断面積(図示されないが符号SB
を付す)は、ゲート厚さTB 、ゲート幅WB のほぼ四角
形状をなしている。また導出ゲート66における通路断
面積(図示されないが符号S A を付す)は、ゲート厚さ
A 、ゲート幅WA のほぼ四角形状をなしている。各ゲ
ート厚さTB ,TA はTB <TA 、またゲート幅WB
A はWB <WA に設定されており、各ゲート64,6
6の通路断面積SB ,SA は、 SB <SA の関係をもって設定されている。なお各通路断面積
B ,SA は、各ゲート64,66における最小の通路
断面積をいう。
【0019】また、導入ゲート64のゲート厚さT
B は、溶湯の通過を損なわないゲート最小厚さをTmin
とするとTmin <TB に設定されている。また導出ゲー
ト66のゲート厚さTA は、ダイカスト品60の堰折り
可能なゲート最大厚さをTmax とするとTA <Tmax
設定されている。すなわちゲート厚さは、 Tmin <TB <TA <Tmax の関係をもって設定されている。具体的には、アルミニ
ウム合金をダイカスト材料としてスロットルボディを鋳
造する場合において、ゲート厚さTA は、薄いとスクイ
ズ効果が伝達しにくく、逆に厚過ぎると後処理(堰折
り)が困難となるため、4±1 mm に設定されている。
また導入ゲート64の厚さTB は、薄いと溶湯の供給が
少なく、逆に厚過ぎるとスクイズ効果が逃げるため、2
±1 mm に設定されている。
【0020】前記スクイズ用ボス部65を備えたダイカ
スト装置による鋳造において、型閉じした金型のキャビ
ティ30内に溶湯が湯道31を通じて充填されるに伴
い、その湯道31から分岐した導入ゲート64を通じて
スクイズ用ボス部65および導出ゲート66にも溶湯が
充填され、さらにはキャビティ30内へ充填される。溶
湯の充填が完了すると、加圧プランジャー36が前進
し、スクイズ用ボス部65内の溶湯が加圧されること
で、鋳巣発生分相当の溶湯が導出ゲート66を通じてキ
ャビティ30(製品部61)の部分加圧部62へと押し
出される。このボス部65内からキャビティ30へ押し
出される溶湯によって、キャビティ30内の部分加圧部
62の溶湯が間接的に部分加圧される。その後、溶湯の
凝固完了すれば、前に述べたように型開きしてダイカス
ト品60が取り出される。
【0021】上記ダイカスト装置によると、加圧プラン
ジャー36によりスクイズ用ボス部65内の溶湯を加圧
し、キャビティ30内の溶湯を間接的に部分加圧するの
で、鋳巣およびスクイズ痕のない高品質の製品を安定し
て生産することができる。また製品自体にスクイズ痕が
残らないため、従来必要とされた製品部形状の変更が不
要であり、これにともなう後加工の追加、コストアッ
プ、製品重量の増加といった不具合も解消されることに
より、従来のスクイズ法で採用できなかった製品であっ
てもその採用が可能となる。
【0022】また導入ゲート64の通路断面積SB より
も導出ゲート66の通路断面積SAを大きくしたことに
より、加圧プランジャー36によるスクイズ効果を導入
ゲート64の側へ逃げにくくしかつキャビティ30内の
溶湯の部分加圧に効率良く伝達させることができ、この
ため良好な鋳巣の防止効果を得ることができる。
【0023】また、導入ゲート64のゲート厚さTB
ゲート最小厚さTmin よりも大きいので、溶湯充填時に
スクイズ用ボス部65への溶湯の供給が損なわれず、そ
の溶湯の供給が円滑に行われる。また導出ゲート66の
ゲート厚さTA がゲート最小厚さTmin よりも大きくか
つゲート最大厚さTmax よりも小さいので、加圧プラン
ジャー36によるスクイズ効果が導出ゲート66へ効果
的に伝達され、高品質のダイカスト品60が得られると
ともに、ダイカスト品60において導出ゲート66を容
易に堰折りことによってボス部65を容易に除去するこ
とができ、後処理に好都合なダイカスト品60を得るこ
とができる。
【0024】ところで、前記ダイカスト装置によりアル
ミニウム合金をダイカスト材料としてスロットルボディ
を鋳造する場合において、スクイズを実施したスクイズ
品とスクイズを実施しないスクイズなし品を鋳造し、図
5(a)に正面図で示されるようにスロットルボディの
部分加圧部62回りに第1〜6の測定箇所を設定し、各
測定箇所において比重値を測定したところ、図5(b)
に示される測定結果が得られた。図5(b)において、
●印がスクイズ品の測定値を示し、また○印がスクイズ
なし品の測定値が示されている。この図から明らかなよ
うに、スクイズ品の方がスクイズなしのものよりも比重
値が高く、良好なスクイズ効果が認められる。なお前記
スロットルボディの鋳造に係る加圧プランジャー36の
スクイズタイムは1.0秒、射出シリンダーの充填圧は
1000kg/cm2、加圧シリンダーのスクイズ圧は250
0kg/cm2で行った。また前記スロットルボディの鋳造に
おいて、溶湯充填完了後に加圧プランジャー36を前進
させるスクイズタイムと、ダイカスト品60の部分加圧
部62における比重値との関係を測定したところ図6に
示される測定結果が得られた。図6によると、スクイズ
ダイム1.0±0.5秒において目標値以上の比重値が
得られる最適なタイミングが得られることが判明した。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明のダイカスト方法による
と、金型のキャビティ内に充填した溶湯をキャビティ外
の溶湯の加圧によって間接的に部分加圧する方法である
ため、キャビティで鋳造される製品にスクイズ痕を残さ
ないで鋳巣の発生を防止することができる。請求項2の
発明のダイカスト装置によると、加圧プランジャーによ
りスクイズ用ボス部内の溶湯を加圧し、キャビティ内の
溶湯を間接的に部分加圧する装置であるので、鋳巣およ
びスクイズ痕のない高品質の製品を安定して生産するこ
とができる。請求項3の発明のダイカスト装置による
と、加圧プランジャーによるスクイズ効果がキャビティ
内の溶湯の部分加圧に効率良く伝達されるので、良好な
鋳巣の防止効果を得ることができる。請求項4の発明の
ダイカスト装置によると、スクイズ用ボス部への溶湯の
供給が円滑に行われるとともに、加圧プランジャーによ
るスクイズ効果の高いものが得られることにより高品質
の製品が得られるだけでなく、ダイカスト品のボス部を
導出ゲートの堰折りによって容易に除去することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイカスト装置の要部を示す説明図である。
【図2】ダイカスト装置の概要を示す断面図である。
【図3】ダイカスト品を示す正面図である。
【図4】ダイカスト品のボス部を示す説明図である。
【図5】スクイズ効果を示す説明図である。
【図6】加圧プランジャーのスクイズタイムを示す図で
ある。
【符号の説明】
30 キャビティ 31 湯道 36 加圧プランジャー 62 部分加圧部 64 導入ゲート 65 スクイズ用ボス部 66 導出ゲート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型のキャビティ内に湯道を通じて充填
    された溶湯を部分加圧するに際し、キャビティ外に設け
    たスクイズ用ボス部に前記湯道から分岐して充填された
    溶湯を加圧プランジャーによって加圧し、その溶湯を前
    記キャビティの部分加圧部に押し出すことにより前記キ
    ャビティ内の溶湯を間接的に部分加圧することを特徴と
    するダイカスト方法。
  2. 【請求項2】 金型のキャビティ外に湯道から分岐する
    導入ゲートを介して連通するスクイズ用ボス部を設け、
    そのボス部をキャビティの部分加圧部に導出ゲートを介
    して連通するとともに、前記ボス部内に進退可能な加圧
    プランジャーを備えたことを特徴とするダイカスト装
    置。
  3. 【請求項3】 導入ゲートの通路断面積SB と導出ゲー
    トの通路断面積SAをSB <SA の関係をもって設定し
    たことを特徴とする請求項2記載のダイカスト装置。
  4. 【請求項4】 溶湯の通過を損なわないゲート最小厚さ
    をTmin 、ダイカスト品の堰折り可能なゲート最大厚さ
    をTmax としたとき、導入ゲートのゲート厚さTB およ
    び導出ゲートのゲート厚さTA をTmin <TB <TA
    max の関係をもって設定したことを特徴とする請求項
    3記載のダイカスト装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022145109A1 (ja) * 2020-12-28 2022-07-07 株式会社ダイレクト21 ダイカスト製造方法及び装置
JP2022104370A (ja) * 2020-12-28 2022-07-08 株式会社ダイレクト21 ダイカスト製造方法及び装置
KR102669228B1 (ko) * 2023-02-24 2024-05-24 이진주 차량 냉매용 매니폴드 본체의 성형방법 및 그에 의해 성형된 차량 냉매용 매니폴드 본체

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