JPH08280763A - 電動式4輪手押し杖車 - Google Patents

電動式4輪手押し杖車

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JPH08280763A
JPH08280763A JP7118873A JP11887395A JPH08280763A JP H08280763 A JPH08280763 A JP H08280763A JP 7118873 A JP7118873 A JP 7118873A JP 11887395 A JP11887395 A JP 11887395A JP H08280763 A JPH08280763 A JP H08280763A
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hand
clutch
electric
motor
wheel
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JP7118873A
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Isao Ueda
勲 上田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 杖を必要とする高齢者等が、坂道でも安全簡
便に利用できる、電動式4輪手押し車を提供する。 【構成】 電池25と直流電動機23と、ウオームギヤ
17を含む減速機構と、クラツチ11と差動ギヤ機構8
と駆動車輪2a、2bを具備し、固定にぎり手32a、
32bで保持された内部支持体31上の手押しばね部3
3a、33bで、中央の可動手押し外筒35を後方斜め
上に押し上げておき、これが前方斜め下に2kgf以上
の力で押されたとき、左右の手押し感知スイツチ34
a、34bが通電することにより電動走行する。 【効果】 坂の上り下りで、にぎり手を押したときだけ
電動で前進し、押す力が弱いか、手を離すと自動的に停
止し、同時にブレーキ作用が働くので、安全である。普
通の手押し車としても使える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高齢者等が杖代わりに
使用する電動式4輪手押し車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、杖を必要とする高齢者等が戸外の
道路上を歩行する場合、杖の代わりに使う4輪の手押し
車があった。以下これを4輪手押し杖車と称する。この
4輪手押し杖車には、小量の荷物を載せる袋状の容器が
ついていたり、疲れたときに座る椅子かついているもの
がある。また安全のために停止を確実にするストツパー
や、走行中に減速停止させるために使う手ブレーキがつ
いているものがある。この4輪手押し杖車は、平坦な道
路では高齢者等が杖代わりに安全に利用することができ
るので便利であるが、どのような場合も利用者本人の押
す力で動かしていた。平坦な住宅地がしだいに減少し、
山林や丘陵地に造成される住宅地が多くなっている。一
方では高齢化社会になりつつあり、このような場所に居
住する杖を必要とする高齢者が増加している。杖を必要
とする高齢者や歩行弱者が一人で外出し、買物や、通院
散歩をする場合、全く坂道を回避する迂回路を探すこと
は困難である。1本杖での歩行よりも、4輪手押し車の
ほうが転ぶ心配が少なく、荷物を載せたり、椅子にかけ
て休んだりできて便利であるが、この4輪手押し杖車を
坂道のある地域で利用しようとすると、上り坂の場合、
4輪手押し杖車を押して坂を上るために余分な押し上げ
る力が必要であり、高齢者等には負担が大きい。逆に下
り坂では、4輪手押し杖車が止まらない程度に手ブレー
キをかけながら下りる必要があり、引きずられて転倒し
たり、うっかり手を離して4輪手押し杖車だけが坂を下
ってしまう心配があり、坂道のある地域での利用は無理
であった。4輪手押し車とは別に足が不自由な人が移動
するときに使う車椅子があり、この車椅子を電動式にし
たものがある。また人が乗って運転する免許を必要とし
ない電動車がある。この種の外部動力による移動車の場
合は、必ず利用者が搭乗していて、搭乗者が手近かに取
り付けられた操作器により移動停止を制御し、電動車が
無人で移動することはない仕組みになっている。従来の
4輪手押し杖車に単純に電動機をつけて電動式にすれば
上り坂でも使えるようにできるが、4輪手押し杖車を電
動力で自走するようにした場合、自分の足を使って自分
のテンポで歩く利用者が、4輪手押し杖車に取り付けら
れている操作器を操作して、自分の歩行速度に合わせて
電動力走行の速度調整やブレーキの操作をする必要があ
り、杖を使うような高齢者等にはかえって負担であり、
また万が一誤操作でスピードがでて利用者が引き倒され
たり、操作器から手が離れて、4輪手押し杖車だけが自
走して利用者と離ればなれになってしまうことがあると
大変危険である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高齢の利用
者が、ある程度の上がり坂、下り坂のある道路でも、自
分の歩行速度に合わせて、安全、簡便に利用できる電動
式4輪手押し杖車を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の4輪手
押し杖車の基本構成に加えて、電動力で推進するための
機器と安全容易に利用できるための操作回路を搭載した
ものである。動力系統として、繰り返し充電可能な電池
のエネルギーで回転する直流電動機23の回転力を、ウ
オームギヤ17を含むギヤ、プーリ、ウオームギヤウオ
ームホイルの減速機構により、回転数を落とし高トルク
に換えて、動力の連結分離をするクラッチ11を介し
て、差動ギヤ機構8に伝達し、差動ギヤ機構8から左右
に分かれた駆動軸の先に取り付けられた、4輪手押し杖
車の後部の一対の車輪を駆動車輪とし、この駆動車輪に
回転力を伝達することにより、電動力で4輪手押し杖車
の走行を可能に構成する。直流電動機23の回転停止を
操作する操作系統は、電動式4輪手押し杖車の台車に下
端が固定された左右の支持管の上部に取り付けられた、
左右の固定にぎり手部分の中央に、可動にぎり手外筒3
5を配置し、可動にぎり手外筒35の内部にあつて、固
定にぎり手によって両側から支持されている内部支持体
31上に、一端を固定した複数の手押しばね部33a、
33bによって、可動にぎり手外筒35を内側より斜め
後方に左右平均に押し上げるように構成する。同じく、
内部支持体31上に、この手押しばね部33a、33b
に隣接して、左右の手押し感知スイツチ34a、34b
を取り付ける。この手押し感知スイツチ34a、34b
は、手押し杖車の利用者が可動にぎり手外筒35を握っ
て、前方斜め下方向にある程度の力、たとえば2kgf
以上の力で平均に押したときに、可動にぎり手外筒35
の内側で押されてONとなり、可動にぎり手外筒35を
押さないとき、または押しても左右平均に押していない
とき、または押す力が弱いときにはOFFの状態になる
位置に設定する。この手押し感知スイツチ34a、34
bは電池25より直流電動機23に供給するリード線回
路と直列に接続され、可動にぎり手外筒35の押され具
合いにより電流をON、OFFできるように構成する。
【0005】
【作用】本発明の4輪手押し杖車1の左右のストツパを
可動側に設定し、クラッチ11を連結側に設定し、電源
スイッチをONにすると、この電動式4輪手押し杖車1
は直流電動機23の動力で走行することができる準備状
態となる。そこでこの電動式4輪手押し杖車1の利用者
が、可動にぎり手外筒35を手で握って、人力で前方に
ある程度の力で押して、この電動式4輪手押し杖車1を
動かそうとすると、可動にぎり手外筒35が前方斜め下
方向に押され、内部にある手押し感知スイツチ34a、
34bが両方ともONの状態になったとき、直流電動機
23に電流が流れて直流電動機23が回転し、ウオーム
ギヤ17を含むギヤ、プーリ、ウオームギヤ、ウオーム
ホイルの減速機構により、回転数を落とし高トルクに換
えられた回転力がクラッチ11により差動ギヤ機構8の
主駆動軸9を回転させ、この回転力が左右の回転軸7
a、7bに伝達され、左右の駆動車輪2a、2bが回転
してこの電動式4輪の手押し杖車1は電動で前進する。
【0006】電動式4輪手押し杖車1がある程度の速度
で前進して、利用者の歩行速度より速く先に進むと、利
用者の可動にぎり手外筒35を押す力が弱くなったり、
あるいは逆に引っ張る状態になり、手押し感知スイツチ
34a、34bのいずれか一方または両方がOFFとな
り、直流電動機23に電流が流れなくなって回転は停止
し、電動式4輪手押し杖車1は止まる。
【0007】クラツチ11が連結状態で、直流電動機2
3に電流が供給されていない状態においては、この電動
式4輪手押し杖車1は、差動ギヤ機構8の主駆動軸9は
クラツチ11によりウオームホイル16と軸が直接連結
しているので、ウオームホイル16とウオームギヤ17
の組合せによるセルフロツキング効果により、主駆動軸
9の側に回転力を加えても、ウオームギヤ17は回転す
ることができない。従ってウオームホイル16も回転で
きない。すなわち直流電動機23が回転していないとき
は、人力で電動式4輪手押し杖車1を、前進後退の方向
に動かそうとしても、このセルフロツキング効果のため
主駆動軸9が回転できないので、両側の駆動車輪2a、
2bは同じ方向に回転することができなくて、電動式4
輪手押し杖車1は前進後退方向には動かない。直流電動
機23が回転していないときは、この電動式4輪手押し
杖車1は、実効的に前進後退方向にブレーキのかかった
停止状態となる。このセルフロッキング効果のため特別
なブレーキを使わなくても、上り坂、下り坂の途中で、
利用者が可動にぎり手外筒35を強く押し続けないかぎ
り、この電動式4輪手押し杖車1は自動的に停止してい
る。
【0008】本発明の電動式4輪手押し杖車1は、事実
上利用者の歩行のリズムに合わせ、直流電動機23が回
転、停止し、電動式4輪手押し杖車1は前進停止を間欠
的に繰り返し、利用者が可動にぎり手外筒35を握って
ある程度の力で押していれば、電動式4輪手押し杖車1
が自動的に、押す人の歩行リズムに合わせた速度で、あ
たかも利用者が自分の力で軽々と押しているように進行
する。
【0009】電動式4輪手押し杖車1は差動ギヤ機構8
の作用により、電動力で前進中でも向きをかえる力を加
えれば方向が変えられる。この作用は車輪にストッパを
かけないかぎり停止中にもある。
【0010】クラツチスイツチ15はクラツチレバ12
と連動しており、クラツチ11が連結のときONとな
り、クラツチ11が分離の状態でOFFとなる。クラツ
チスイツチ15は電池25からのリード線に直列に接続
されていて直流電動機23が回転をするための必要条件
にしてある。
【0011】電源スイッチ29は電動式4輪手押し杖車
1をしばらく停止しておくとき、またはクラツチ11を
分離状態にして、利用者の人力だけで走行させるときに
は安全のためにOFFにする。
【0012】クラツチ11を分離状態にすればこの電動
式4輪手押し杖車1は、普通の4輪手押し杖車として使
える。電動式4輪手押し杖車1を止めて車から離れると
きには、確実に停止しておくために左右のストツパ4
a、4bをかける。左右のストツパ4a、4bはクラツ
チ11が連結状態で、坂道の途中で止めておく場合も使
用する。
【0013】電池23はコネクタ24のところでつなぎ
変えて、この電動式4輪手押し杖車1を使用しない時間
に、家庭でAC100Vを利用する充電器で充電する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。
【0015】図1は、本発明の電動式4輪手押し杖車1
を前方左上方から見た斜視図である。説明のために、に
ぎり手部分を切り間いてある。30〜100Wの出力を
もった直流電動機23の約16000rpmの回転は、
小ギヤから大ギヤに伝達され、振動騒音を低減するため
に組み合わされた送りプーリ20からベルト19によっ
て、ウオームギヤ17と共通の軸をもつ受けプーリ18
に伝達される。ウオームギヤ17の回転は、これと直角
な軸を持つウオームホイル16に伝達され、ここで大幅
に例えば1/20に減速される。このウオームギヤ17
とウオームホイル16の組合せは、ウオームホイル17
の側に回転力を加えてもウオームギヤ16を回転させる
ことはほとんどできないというセルフロッキング効果を
もっている。ウオームホイル16と軸を一体に構成され
たクラッチは11は、クラッチレバハンドル13を握っ
て上に引き上げ右に回すと、クラツチレバ12に固着さ
れているクラツチレバピン14が台車28に引っかか
り、クラツチ11のスライド部が図1の下方に突き出し
て、クラツチ受け10に噛み合わされる。
【0016】図2はクラツチ11とクラツチ受け10の
噛み合わせ構造の1実施例を示す断面図である。クラツ
チ11のクラツチ内軸111はウオームホイル16と軸
を共用して一体に結合され、図示していないベアリング
で、回転自在にかつ軸方向の移動がないように保持され
ている。クラツチ内軸111の先端にはクラツチピン1
12が固定されている。クラツチ内軸111には、滑り
軸受け113と114が固着され、この滑り軸受け11
3、114によりクラツチ内軸111と同芯状に支えら
れ、軸方向に移動できるクラツチ外管116がはめられ
ている。クラツチ外管116には、クラツチピン112
が貫通し、かつクラツチ外管116が図2の左右方向に
スライドできるように、クラツチピン112の直径より
も僅かに広い幅を持ち軸と平行に切削されたスリツト1
18があり、クラツチ内軸111が回転するとき、クラ
ツチ外管116は、クラツチピン112によりこのスリ
ツト118の側面が押されて、クラツチ内軸111と同
じ回転速度で回転する。クラツチ内軸111とクラツチ
外管116の間の空隙に、コイルばね115が挿入され
ており、クラツチピン112と滑り軸受け113の間隔
を常に広げる方向に作用している。クラツチ外管116
には、側面で円周方同の滑りが可能な摩擦係数の小さい
材料でできているクラツチリング119が固着されい
る。クラツチレバ先端121によつてクラツチリング1
19が図2の左方向に押されると、クラツチ外管116
は図2の左方向に突きだされる。この場合、クラツチリ
ング119とクラツチレバ先端121とは滑り摩擦係数
が小さいので、クラツチ外管116は、図2のように左
に押された状態で回転できる。クラツチ外管116の先
端にはクラツチ結合ピン117が固着され、クラツチレ
バ先端121によりクラツチ外管116が左に押されて
いるときには、クラツチ結合ピン117はクラツチ受け
10の複数の切込み溝101のいずれかに噛み合ってお
り、これによってクラツチ外管116の回転力がクラッ
チ受け10に伝達される。クラツチ受け10は差動ギヤ
機構8の主駆動軸9に固着されているので、クラツチ受
け10が回転することにより、主駆動軸9は、直流電動
機23の回転によって回転させられることになる。
【0017】図1において、クラツチレバハンドル13
を右に回してクラツチレバ12を下方に下ろし、クラツ
チ11を分離の側に設定すると、図2において、クラツ
チ外管116は、コイルばね115の反発力で、クラツ
チピン112がスリツト118の左端に当たるまで右に
戻される。その結果、クラツチ結合ピン117とクラツ
チ受け10との噛み合わせは離れる。この状態では駆動
車輪が道路上を転がると、主駆動軸9は空回りする。
【0018】図3は差動ギヤ機構8のベアリリングの支
持体をかねているケースを取り除いた、差動ギヤ機構8
の構造の一実施例を示す分解斜視図である。主駆動軸9
を支持する主駆動軸ベアリング81を通った主駆動軸9
は小ベベルギヤ82とはめ合わされ、主駆動軸ピン83
で一体に結合される。左駆動軸7aは左駆動軸ベアリン
グ84a、大ベベルギヤ85、大ベベルギヤ台86には
め合わせられて、左駆動軸ピン88aで軸方向を固定さ
れる。左差動大ベベルギヤ89aのピン溝90aに左駆
動軸ピン88aがはめ込まれ、左駆動軸7aは、左差動
大ベベルギヤ89aと一体なってに回転する。右駆動軸
7bは右駆動軸ベアリング84b、差動ギヤ支持体87
の軸を通って右駆動軸ピン88bで結合され、右駆動軸
ピン88bは右差動大ベベルギヤ89bのピン溝90b
にはめ込まれ、右駆動軸7bは、右差動大ベベルギヤ8
9bと一体なってに回転する。2個の差動小ベベルギヤ
92a、92bは、差動小ベベルギヤ軸91にはめ込ま
れ、差動小ベベルギヤ軸91は差動ギヤ支持体87の軸
溝93a、93bにはめ合わされて、差動ギヤ支持体8
7と一体になって回転可能になる。差動ギヤ支持体87
と大ベベルギヤ85はネジ止めされて一体に回転可能と
なる。
【0019】主駆動軸9と一体に結合された小ベベルギ
ヤ82は大ベベルギヤ86と噛み合わさり、主駆動軸9
の回転にともなって、差動ギヤ支持体87が回転する。
差動大ベベルギヤ89aと一体に回転する左駆動軸7a
と、大ベベルギヤ85とは軸方向には規制されている
が、回転方向は独立に回転可能である。また右差動大ベ
ベルギヤ89bと一体に回転する右駆動軸7bと、差動
ギヤ支持体87とは軸方向には規制されているが、回転
方向は独立に回転可能である。差動ギヤ支持体87中の
差動小ベベルギヤ軸91は必ず差動ギヤ支持体87と一
緒に回転し、小ベベルギヤ92a、92bは支持する差
動小ベベルギヤ軸91が回るので、小ベベルギヤ92
a、92bとかみ合っている大ベベルギヤ89a、89
bは通常同じ方向に回転させられ、このようにして回転
力が左右の駆動軸7a、7bに伝達される。
【0020】ただし、左右の駆動軸7a、7bの負荷抵
抗力に差がある場合は、差動大ベベルギヤ89a、89
bと差動小ベベルギヤ92a、92bとのそれぞれの噛
み合わせの力が左右異なるので、2つの差動小ベベルギ
ヤ92a、92bが差動小ベベルギヤ軸91を軸とし
て、左右の差動ベベルギヤの噛み合わせ力が同じになる
まで互いに逆方向に負荷の軽い方が回転する。
【0021】老齢者の歩行速度を2km/hと見込む
と、秒速は55cm/sであり、駆動車輪の直径を13
cmとすると、駆動車輪の回転数はおよそ80rpmと
なる。直流電動機23の回転が16000rpmのと
き、小ベベルギヤ82と大ベベルギヤ85の減速比を1
/4とすると、小ギヤ22から、ウオームホイル16ま
での減速比は1/50となる。ウオームギヤ17と、ウ
オームホイル16の減速比が1/20の場合、小ギヤ2
2から受けプーリ18までの減速機構の減速比は1/
2.5となる。直流電動機23の回転トルクは、効率を
無視した場合、主駆動軸9のところで計算値が50倍に
なる。したがって小形の直流電動機23でも本発明の電
動式4輪手押し杖車1を電動で走行させることができ
る。
【0022】図4は、本発明の電動式4輪手押し杖車1
の主要構成要素である可動にぎり手外筒35と、これを
押し上げている左手押しばね部33aの中心軸を含む断
面図である。可動にぎり手外筒35の内側には、外筒ガ
イド136が固定されいる。左手押しばね部33aは、
この実施例ではコイルばねであり、内部支持体31に一
端が固定され、同じく内部支持体31に固定されたばね
ガイド133aによって、曲がらないように規制されて
いる。可動にぎり手外筒35が人によって押されていな
いときは、左手押しばね部33aの上右端は、外筒内面
135を図4の矢印100と反対方向に押し上げてい
る。利用者が本発明の電動式4輪手押し杖車1を動かす
意志を持って、およそ2kgf以上の力で可動にぎり手
外筒35を前方斜め下方、すなはち図4の矢印100の
示す方向に向かって押すと、可動にぎり手外筒35は、
外筒内面135がばねガイド133aに突き当たるま
で、図4の矢印100の方向に動く。この動きによっ
て、左手押しばね部33aに近接して、左手押しばね部
33aの軸と同じ方向に内部支持体31上に取り付けら
れた左手押し感知スイッチ34aの、感知スイツチレバ
234aが、外筒内面135で押され、左手押し感知ス
イッチ34aがONになり、逆に可動にぎり手外筒35
を押す力が弱いときは、OFFになる。左手押し感知ス
イッチ34aに接続する往復のリード線127は、傷ま
ないように内部支持体31に固定してある。
【0023】図5は、本発明の電動式手押し車1の手押
しばね部の別な実施例を示すため、可動にぎり手外筒3
5の一部を切り開いて示した構造図である。この図5の
実施例においては、左右の2個のコイル状手押ばね部に
変えて、1個のばね材233を内部支持体31に固定
し、この両端を曲げた左手押しばね部233a、右手押
しばね部233bが、外筒内面135を、平均に押し上
げるように構成してある。その作用は、図4の手押しば
ね部33a、33bと同じである。可動にぎり手外筒3
5が車の前方斜め下に向けて平均に押されると、左手押
し感知スイツチ34aの感知スイツチレバ234aと、
右手押し感知スイツチ34bの感知スイツチレバ234
bが、可動にぎり手外筒35の外筒内面135によっ
て、両方とも押されて、可動にぎり手外筒35を押す力
がおよそ2kgf以上のとき、左右の手押し感知スイツ
チ34a、34bは両方がONになる。
【0024】図1の本発明の電動式手押し車1におい
て、電池25は、繰り返し充電可能な電圧が6〜12V
で容量が1.7〜10Ahの、ニッケルカドミウム電池
または蓄電池であり、コネクタ24のところでつなぎ変
えて、あるいは充電用コネクタとスイツチで切り替え式
にして、家庭用AC100V電源を直流の規定電圧にか
える充電器を用いて、繰り返し充電が可能である。電池
25の例えば、プラスリード線27はコネクタを通した
後、電源スイツチ29と直列に接続され、左支持管30
aの中を上がって、右手押し感知スイツチ34b、左手
押し感知スイツチ34aと直列に接続され、左支持管3
0aの中を下がって、クラツチスイツチ15と直列に接
続され、クラツチスイツチ15から直流電動機23に接
続されている。電池25のマイナスリード線26は、コ
ネクタ24を経て、直流電動機23に接続されでいる。
直流電動機23は、電源スイツチ29、左右の手押し感
知スイツチ34a、34b、クラツチスイツチ15の全
部がONになったときだけ電流が流れて回転する。直流
電動機23の定格が大きく、瞬間に10A以上の電流が
流れる場合には、直流電動機の電流を、左右の手押し感
知スイツチ34a、34bで直接ON、OFFしない
で、大電流用の継電器を付加し、この励磁回路を0N、
OFFさせることが望ましい。
【0025】図1の本発明の電動式手押し車1には、左
右の端が固定にぎり手32a、32bで構成されている
ので、ここを握って、可動にぎり手外筒35を押さない
ようにしていれば、クラツチ11が電動側に設定されて
いるときでも、本発明の電動式手押し車1は停止してお
り、杖代わりによりかかれる。利用者が左右のてのひら
で左右の固定にぎり手32a、32bと中央の可動にぎ
り手外筒35を半々に握り、てのひらを傾け調子を取り
ながら、中央の可動にぎり手外筒35を押すと、利用者
の歩行走度に同調して、本発明の電動式手押し車1が小
刻みに電動で走行して、扱い易い。
【0026】図1に示した本発明の電動式手押し車1の
一実施例において、小ギヤ22から受けプーリ18まで
の減速機構は、限定的でなく、直流電動機の回転数も限
定的でない。本発明の電動式手押し車1においては、ク
ラツチ11により一体となって回転する軸にウオームホ
イル16が取り付けられ、必ずこれと噛み合っているウ
オームギヤ17を具備し、この組合せによるセルフロツ
キング効果を持っていれば、ウオームギヤ17より直流
電動機23側の減速機構の構成要素は、直流電動機23
の回転数とトルク性能に合わせて、適当な組合せを選択
してよい。図2に示したクラツチ11関係の構造は、直
流電動機が停止している状態で、回転力を連結か分離に
設定できるならば、図2に示した構造に限定されない。
図3の差動ギヤ機構の構成は、一実施例を示したもの
で、この構成に限定することなく、主駆動軸の回転によ
り、左右の駆動軸に同じ方向に回転する回転力が伝達さ
れ、かつ、左右の駆動軸の回転の差を許容する差動機構
を具備していれば図3の構成に限定されない。
【0027】
【発明の効果】本発明の電動式4輪手押し杖車1は、ク
ラツチ11を連結に設定し、電源スイツチ29をONに
しておけば、利用者は特別な操作器を操作することな
く、普通の4輪手押し杖車のにぎり手を握って押して行
く感覚で、利用者の歩行速度に合った速度で走行させる
ことができる。電動力により、利用者が特別に強い力で
押し上げなくても、ある程度の勾配の上り坂までは楽に
押して上ることができる。にぎり手を押す力を弱めれ
ば、すぐ停止し、ウオームギヤとウホームホイルのセル
フロック効果により、停止しているときは前進も後退も
しないので、坂道の途中でも安全に止まれる。下り坂で
も利用者の歩く速度に合わせて、前進停止を繰り返しな
がら下りることができる。万一手を離しても、この電動
式4輪手押し杖車1は、停止するだけで、自走はできな
いので安全である。駆動車輪に差動ギヤ機構を具備して
いるので、方向を変えたいときには、電動による走行中
でも容易にかえられる。適切な容量の電池を搭載すれ
ば、一回の充電で、30分以上の利用が可能である。ク
ラツチ11を分離側に設定し、電源スイツチ29を切っ
ておけば、人力で押す普通の4輪手押し車として利用で
きる。本発明の電動式4輪手押し車は、むしろ坂道を安
全に通行するのに適しているので、いままで4輪手押し
車の利用ができなかった坂道のある地域に居住する高齢
者も利用できて、高齢者の自立、健康増進、福祉の面で
も多大の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動式4輪手押し車の一実施例の前方
左上からみた斜視図である。
【図2】本発明の電動式4輪手押し杖車を構成するクラ
ツチ11の一実施例の断面図である。
【図3】本発明の電動式4輪手押し杖車を構成する差動
ギヤ機構8の、ケースを除いた分解斜視図である。
【図4】本発明の電動式4輪手押し杖車を構成する可動
にぎり手外筒35と、これを支える左手押しばね部33
aの中心軸を含む断面図である。
【図5】本発明の電動式4輪手押し杖車を構成する可動
にぎり手外筒35を、ばね作用で保持して支える手押し
ばね材233の別な実施例を示す、にぎり手構造の一部
を切り開いて示した構造図でる。
【符号の説明】
1・・・・・電動式4輪手押し杖車 2a・・・・左駆
動車輪 2b・・・・右駆動車輪 7a・・・・左駆
動軸 7b・・・・右駆動軸 8・・・・・差動
ギヤ機構 9・・・・・主駆動軸 10・・・・クラ
ツチ受け 11・・・・クラツチ 16・・・・ウオ
ームホイル 17・・・・ウオームギヤ 23・・・・直流
電動機 24・・・・コネクタ 25・・・・電池 27・・・・プラスリード線 28・・・・台車 29・・・・電源スイツチ 30a・・・左支
持管 30b・・・右支持管 31・・・・内部
支持体 32a・・・左固定にぎり手 32b・・・右固
定にぎり手 33a・・・左手押しばね部 33b・・・右手
押しばね部 34a・・・左手押し感知スイツチ 34b・・・右手
押し感知スイツチ 35・・・・可動にぎり手外筒 82・・・・小ベ
ベルギヤ 83・・・・主駆動軸ピン 85・・・・大ベ
ベルギヤ 87・・・・差動ギヤ支持体 88a・・・左駆
動軸ピン 88b・・・右駆動軸ピン 89a・・・左差
動大ベベルギヤ 89b・・・右差動大ベベルギヤ 90a・・・ピン
溝 90b・・・ピン溝 91・・・・差動
小ベベルギヤ軸 92a・・・差動小ベベルギヤ 92b・・・差動
小ベベルギヤ 93a・・・軸溝 93b・・・軸溝 101・・・切込み溝 111・・・クラ
ツチ内軸 112・・・クラツチピン 113・・・滑り
軸受け 114・・・滑り軸受け 115・・・コイ
ルばね 116・・・クラツチ外管 117・・・クラ
ツチ結合ピン 118・・・スリツト 119・・・クラ
ツチリング 121・・・クラツチレパ先端 135・・・外筒
内面 233・・・手押しばね材 233a・・左手
押しばね部 233b・・右手押しばね部 234a・・左感
知スイツチレバ 234b・・右感知スイツチレバ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池(25)の電力で直流電動機(2
    3)を回転させ、セルフロック効果を持つウオームギヤ
    (17)とウオームホイル(16)の組合せを含む減速
    機構で減速し、回転力の連結分離を可能とするクラツチ
    (11)により、差動ギヤ機構(8)の主駆動軸(9)
    に回転力を伝達し、前記差動ギヤ機構(8)により左駆
    動軸(7a)と右駆動軸(7b)に分けられた差動可能
    な回転力で一対の駆動車輪(2a)、(2b)を回転可
    能に構成し、左右の固定にぎり手(32a)、(32
    b)で保持された内部支持体(31)に取り付けられた
    左右の手押しばね部(33a)、(33b)によって、
    内側から車の前進方向と反対側の斜め上方に左右平均に
    押し上げられている、にぎり手部分の中央に構成された
    可動手押しにぎり手外筒(35)と、前記左右の手押し
    ばね部(33a)、(33b)に近接して左右の手押し
    感知スイツチ(34a)、(34b)を前記内部支持体
    (31)上に取り付け、前記可動手押しにぎり手外筒
    (35)が車の前進方向斜め下方に2kgf以上の力で
    平均に押されたときに前記手押し感知スイツチ(34
    a)、(34b)が両方ともONとなるように設定し、
    前記クラツチ11を動力連結の側に設定した場合、前記
    手押し感知スイツチ(34a)、(34b)が両方とも
    ONになっている時間だけ電池(25)の電力が直流電
    動機(23)に供給されて、直流電動機(23)の回転
    力が前記一対の駆動車輪(2a)、(2b)に伝達され
    ることにより、電力による前進走行をするように構成し
    た電動式4輪手押し杖車。
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