JPH0828068A - 鉄骨造建築物の解体方法 - Google Patents

鉄骨造建築物の解体方法

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JPH0828068A
JPH0828068A JP16650894A JP16650894A JPH0828068A JP H0828068 A JPH0828068 A JP H0828068A JP 16650894 A JP16650894 A JP 16650894A JP 16650894 A JP16650894 A JP 16650894A JP H0828068 A JPH0828068 A JP H0828068A
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steel
slab
cut
slab unit
dismantling
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JP16650894A
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Yasuhiro Azuma
康弘 東
Hideki Sugiyama
秀樹 杉山
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 解体作業を安全かつ迅速に行うことができる
鉄骨造建築物の解体方法を提供する。 【構成】 大梁14または小梁16の少なくとも一方を
含んだ状態で床スラブ22の切除範囲を設定する。床ス
ラブ22を切断し、大梁14または小梁16に設けた吊
点にクレーン26の吊りフックを玉掛けし、この状態で
大梁14および小梁16を切除範囲に沿って切断する。
切断した床スラブ22および大梁14または小梁16を
スラブユニット32とする。切り出したスラブユニット
32を解体用クレーン26で揚重して地上Gに下ろし、
油圧破砕機34を用いてこのスラブユニット32を地上
Gで小割りして解体する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄骨造の建築物を安全
かつ迅速に解体する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から鉄筋コンクリート(RC)造の
中高層ビルの解体は一般に行われ、その解体方法は各種
提案されているが、近年では15〜20年程度以前に建
てられた鉄骨(S)造の中高層ビルの解体が発生しつつ
ある。このS造建築物は柱および梁を鉄骨で構成し、そ
の鉄骨梁の上面にデッキプレートを掛渡して敷設し、こ
のデッキプレート上面にコンクリートを打設して床スラ
ブを構成するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
鉄骨造建築物の解体方法にあっては、従来のRC造建築
物と同様な解体方法を採用した場合、最上階に油圧破砕
機を載せて床スラブを壊し、次いで柱,梁を切断すると
いう解体手順を1階まで行うことにより行われる。この
とき、油圧破砕機での作業はスラブのコンクリート部分
のみとなり、鉄骨部分は人手による切断とならざるを得
ない。そして、S造の床スラブはデッキプレートとコン
クリートとの合成スラブとなっていることから、油圧破
砕機で壊す際にデッキプレートとコンクリートの分別解
体が困難となり、多くの時間を要してしまう。また、S
造の床スラブはRC造に比べて薄くなるため、油圧破砕
機を載せるにあたって床を補強する必要が生ずると共
に、床スラブ撤去後に鉄骨梁を切断する際に、梁上面に
スタッドボルトが多数突出しているため、この梁上での
切断作業が困難となり、切断作業員の足場を余分に確保
する必要がある。従って、前記床補強とか足場確保等の
余分な作業が必要となり、解体費用が嵩むとともに、時
間がかかるという各種課題があった。
【0004】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、解体作業を安全かつ迅速に行うことができる鉄骨造
建築物の解体方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の第1の方法は、床スラブおよび鉄骨梁を、
周辺の鉄骨梁部分に支持させた状態で切除範囲に沿って
一体的に切断し、次いで、切断したスラブユニットを地
上に下ろし、このスラブユニットを地上で解体する。
【0006】また、本発明の第2の方法は、床スラブお
よび鉄骨梁を、周辺の鉄骨梁部分に支持させた状態で切
除範囲に沿って一体的に切断すると共に、前記鉄骨梁に
接続する鉄骨柱を切断し、次いで、切断したスラブユニ
ットを地上に下ろし、このスラブユニットを地上で解体
する。
【0007】更に、前記スラブユニットの鉄骨梁に吊点
を設け、スラブユニットを地上に下ろす際にこの吊点で
吊下げることが望ましい。
【0008】更にまた、前記鉄骨梁の切断面を、この鉄
骨梁の深さ方向に傾斜させることが望ましい。
【0009】
【作用】以上の構成により本発明の第1の解体方法は、
切除範囲を設定して床スラブおよび鉄骨梁がスラブユニ
ットとして一体的に切断され、このスラブユニットを地
上に下ろして解体されるので、このスラブユニットの解
体作業を足場の良い状態で行うことができ、作業を安全
かつ迅速に行うことができる。また、前記スラブユニッ
トは油圧破砕機を用いることなく単に床スラブおよび鉄
骨梁を大きな塊として切断するのみでよく、高層部分で
の騒音を著しく低減して近隣への騒音公害の発生を大幅
に減少することができるため、解体工事において現在要
求されている、外部養生足場に対する防音パネルによる
防音対策を施す必要性がなくなり、通常の新築工事現場
と同様なメッシュシート貼りで済ませることができる。
このようにメッシュシート貼りで足りることは、相当の
重量を有する防音パネルを用いなければならない場合に
比して、仮設資材の搬入・搬出作業を軽減することがで
きると共に、設置にあたっての取付け・取外し作業も簡
便化することができる。
【0010】また、本発明の第2の解体方法は、切断し
ようとする鉄骨梁に鉄骨柱が接続されている場合は、こ
の鉄骨柱を床スラブおよび鉄骨梁と一体に切断してスラ
ブユニットとし、この鉄骨柱が一体となったスラブユニ
ットを地上に下ろして解体することができる。従って、
鉄骨梁に鉄骨柱が接続されている場合は、鉄骨柱を別に
解体する手間が省けて、解体作業の工数を削減すること
ができる。
【0011】更に、前記スラブユニットの鉄骨梁に吊点
を設け、スラブユニットを地上に下ろす際にこの吊点で
吊下げることにより、床スラブに余分な曲げ力を作用さ
せることなくスラブユニットを搬出することができる。
【0012】更にまた、前記鉄骨梁の切断面を、この鉄
骨梁の深さ方向に傾斜させることにより、鉄骨梁を切断
した状態でスラブユニットを切断した周辺の鉄骨梁部分
に支持させることができる。また、切断したスラブユニ
ットを揚重する際に、鉄骨梁の切断面が干渉し合ってこ
じれてしまうことなく、簡単に上昇させることができ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図10は本発明の鉄骨造建築
物の解体方法を示し、図1は解体しようとする鉄骨造建
築物を部分的に示す斜視図、図2は解体途中を示す鉄骨
造建築物の側面図、図3は鉄骨梁にシャックルを取付け
た状態を示す断面図、図4はスラブユニットの揚重状態
を示す斜視図、図5は解体手順の前半部分を順を追って
示す説明図、図6は解体手順の後半部分を順を追って示
す説明図、図7は上層部分の解体途中の前半部分を示す
側面図、図8は上層部分の解体途中の後半部分を示す側
面図、図9はスラブユニットの揚重状態の他の態様を示
す斜視図、図10はスラブユニットの揚重状態の更に他
の態様を示す斜視図である。
【0014】即ち、本実施例の解体方法は図1,図2に
示す鉄骨造建築物10に適用される。この鉄骨造建築物
10は7階建てのビルディングとして構成され、適宜間
隔を隔てて縦横に配置された鉄骨柱12間に跨がって大
梁14が所定の階高間隔をもって接続され、かつ、それ
ぞれの大梁14間に一定方向(図中左右方向)に小梁1
6が接続されている。前記大梁14および前記小梁16
の上面に跨がって波板状に形成されたデッキプレート1
8が敷設され、このデッキプレート18の上面にコンク
リート20が打設されて床スラブ22が形成されてい
る。従って、前記床スラブ22はデッキプレート18と
コンクリート20とから合成スラブとして構成されてい
る。
【0015】前記鉄骨造建築物10を解体する際には、
図2に示すようにこの鉄骨造建築物10の外側にメッシ
ュシートを取り付けた外部足場24を組立てると共に、
この鉄骨造建築物10近傍の地上Gに解体用クレーン2
6を設置する。尚、前記解体用クレーン26は敷地に余
裕がある場合は、現場で組立てるメカニカルクレーンに
する方がコスト面で有利となるが、そうでない場合はレ
ッカー式のクレーンを用いることになる。また、図2中
に各作業者M1 〜M7 を示すが、M1 は合図者、M2 は
切断工、M3 は外装材の取込解体作業者、M4 はコンク
リートガラ投下作業者、M5 はコンクリートカッター作
業者、M6 は投下されたコンクリートガラを地上Gで取
出す者、M7 は後述する油圧破砕機34で破砕する部分
に放水する者である。
【0016】そして、前記鉄骨造建築物10は上層階か
ら順次解体されるが、まず、大梁14または小梁16の
少なくとも一方を含んだ状態で床スラブ22の切除範囲
A(図1中破線で囲った部分)を設定する。ところで、
前記切除範囲Aは縦横方向に配置される鉄骨柱12のそ
れぞれの間を、鉄骨柱12が含まれない無柱部分A1
と、この鉄骨柱12が含まれる有柱部分A2 とに分割
し、それぞれの切除範囲Aを切断しつつ解体用クレーン
26によって順次地上Gに下ろすようになっている。
尚、前記切除範囲Aが切除された切除部分には、作業者
が当該切除部分から転落しないように各鉄骨柱12間に
親綱Rが張り巡らされる。
【0017】ところで、前記切除範囲Aを切断する前
に、この切除範囲Aの輪郭部分(破線上)で前記大梁1
4または小梁16が位置する部分の床スラブ22には、
斫り出しにより開口部28を形成してある。そして、前
記切除範囲Aに沿って床スラブ22を切断し、この床ス
ラブ22を切断した後、図3に示すように前記開口部2
8から大梁14または小梁16に、それぞれの上側フラ
ンジ14a,16aから突出されるように吊点としての
シャックル30を取付ける。尚、前記シャックル30は
1つの切除範囲Aで少なくとも3箇所が設けられるよう
に設定される。
【0018】ここで、前記床スラブ22を切断する際、
まず、波形となったデッキプレート18の流れ方向、つ
まり波形となった凹部分または凸部分に沿う方向に切断
し、その後、凹凸部分と交差する方向に切断する。次
に、前記シャックル30にクレーン26の吊りフックを
玉掛けし、この状態で大梁14および小梁16を前記切
除範囲Aに沿って切断する。このとき、大梁14および
小梁16は前記無柱部分A1 では切断面を、この大梁1
4および小梁16の深さ方向に傾斜面が上向きとなるよ
うに傾斜させてある。このようにして、切断により建築
物10から分離された床スラブ22および大梁14また
は小梁16は一体となってスラブユニット32として形
成される。
【0019】そして、切り出された前記スラブユニット
32は図4に示すように解体用クレーン26で揚重して
地上Gに下ろし、油圧破砕機34を用いてこのスラブユ
ニット32を地上Gで小割りして解体する。
【0020】ところで、前記スラブユニット32は無柱
部分A1 を示したが、有柱部分A2では無柱部分A1 の
スラブユニット32を切断して取り除いた後、この有柱
部分A2 のスラブユニット32を切断して地上Gに下ろ
すようになっている。前記有柱部分A2 のスラブユニッ
ト32は、前記無柱部分A1 のスラブユニット32と同
様に床スラブ22を切除範囲Aに沿って切断した後に、
この大梁14が接続する鉄骨柱12を床スラブ22の上
下部分で切断するようになっている。
【0021】例えば、図5の(a)から(f)に順に示
すように、まず、建築物10のクレーン26設置側(図
中右側)半分を解体することにより行われ、鉄骨柱12
間の中央部分に形成される無柱部分A1 のスラブユニッ
ト32を建築物10の一側部(図中下側)から順次切除
し(a〜c)、次に、残された図中右側の鉄骨柱12を
含む有柱部分A2 のスラブユニット32を建築物10の
他側部(図中上側)から順次切除して行く。次に、図6
の(a)〜(f)に順に示すように、クレーン26の設
置側とは反対側となる部分を、同様に無柱部分A1 のス
ラブユニット32を切除した後、有柱部分A2 のスラブ
ユニット32を切除し、そして、残りの部分を切除する
ようになっている。
【0022】一方、前記図5(a)〜(f)の工程は図
7に示すように、最上階の7階から5階に対して行い、
次に、前記図6(a)〜(f)の残りの工程を同様に、
図8に示すように7階から5階に対して行う。このよう
に、図5の工程をまず上層部分に対して行うことによ
り、図6の工程を行う際のクレーン26のタワー部分の
傾斜を十分に確保することができる。従って、比較的小
型のクレーン26を用い、かつ、このクレーン26を建
築物10に近接した位置に設置することができるため、
クレーン26の設置スペースを少なくできるようになっ
ている。そして、4階以下の下層部分では図5および図
6の工程が各階毎に順次行われる。
【0023】ところで、前記図4には無柱部分A1 のス
ラブユニット32の揚重状態を示したが、クレーン26
のフックブロック26aにI形鋼材で形成した吊治具3
6を吊下げ、この吊治具36にチェーンブロック38を
介してスラブユニット32のシャックル30に玉掛けす
るようになっている。そして、前記チェーンブロック3
8により各シャックル30に掛かる張力を均等化して、
床スラブ22に余分な無理な曲げ力が作用するのを避け
るようになっている。
【0024】図9は有柱部分A2 のスラブユニット32
を揚重した状態を示し、このスラブユニット32は鉄骨
柱12の四方に大梁14が突出しており、それぞれの大
梁14にシャックル30を設けて4点吊りするようにな
っている。また、図10は同様に有柱部分A2 のスラブ
ユニット32であるが、鉄骨柱12の3方に大梁14が
突出する場合で、それぞれの大梁14に設けたシャック
ル30に3点吊りするようになっており、この場合は吊
治具36を用いることなく各シャックル30の玉掛けロ
ープを直接フックブロック26aに掛止するようになっ
ている。
【0025】従って、本実施例の鉄骨造建築物の解体方
法にあっては、この建造物10の上層部分から解体が行
われ、切除範囲Aを設定して床スラブ22および大梁1
4または小梁16を切断し、場合によっては大梁14に
鉄骨柱12が接続される場合はこの鉄骨柱12を切断し
てスラブユニット32を形成し、このスラブユニット3
2を解体用クレーン26で揚重して順次地上Gに下ろ
し、油圧破砕機34を用いてこのスラブユニット32を
小割りするようにしたので、このスラブユニット32の
解体作業を足場の良い状態で行うことができ、作業を安
全かつ迅速に行うことができる。
【0026】また、前記スラブユニット32は地上Gで
小割りされるため、単に床スラブ22および大梁14お
よび小梁16、更には鉄骨柱12を大きな塊として切断
するのみでよく、高層部分での騒音を著しく低減して近
隣への騒音公害の発生を大幅に減少することができるた
め、解体工事において現在要求されている、外部養生足
場に対する防音パネルによる防音対策を施す必要性がな
くなり、通常の新築工事現場と同様なメッシュシート貼
りで済ませることができる。このようにメッシュシート
貼りで足りることは、相当の重量を有する防音パネルを
用いなければならない場合に比して、仮設資材の搬入・
搬出作業を軽減することができると共に、設置にあたっ
ての取付け・取外し作業も簡便化することができる。
【0027】更に、前記スラブユニット32は、切断し
た床スラブ22と、大梁14または小梁16、場合によ
っては鉄骨柱12とを一体として切り出されるので、そ
れぞれを別々に切り出す場合に比較して、切出し工程を
大幅に削減して作業の迅速化を図ることができる。
【0028】更にまた、前記スラブユニット32を揚重
するにあたって、大梁14または小梁16にシャックル
30を設け、このシャックル30にクレーン26の吊ロ
ープを玉掛けするようにしたので、スラブユニット32
の荷重を前記大梁14または小梁16で支持することが
できるため、床スラブ22に余分な曲げ力が作用して揚
重途中で破壊されるのを防止することができる。
【0029】ところで、本実施例では無柱部分A1 の大
梁14および小梁16を切断する際に、その切断面を大
梁14および小梁16の深さ方向に上向き傾斜面で傾斜
させたので、これら大梁14および小梁16を切断した
状態でスラブユニット32を、切断した周辺の大梁14
および小梁16に支持させることもできる。また、この
ように大梁14および小梁16の切断面を傾斜させたこ
とにより、無柱部分A1 のスラブユニット32を揚重す
る際に、この切断面が干渉し合ってこじれることなく、
スムーズに上昇させることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す鉄骨造建築物の解体方法にあっては、切除範囲を設
定して床スラブおよび鉄骨梁がスラブユニットとして一
体的に切断され、このスラブユニットを地上に下ろして
解体するようにしたので、このスラブユニットの解体作
業を足場の良い状態で行うことができ、作業を安全かつ
迅速に行うことができる。また、前記スラブユニットは
油圧破砕機を用いることなく単に床スラブおよび鉄骨梁
を大きな塊として切断するのみでよく、高層部分での騒
音を著しく低減して近隣への騒音公害の発生を大幅に減
少することができるため、解体工事において現在要求さ
れている、外部養生足場に対する防音パネルによる防音
対策を施す必要性がなくなり、通常の新築工事現場と同
様なメッシュシート貼りで済ませることができる。この
ようにメッシュシート貼りで足りることは、相当の重量
を有する防音パネルを用いなければならない場合に比し
て、仮設資材の搬入・搬出作業を軽減することができる
と共に、設置にあたっての取付け・取外し作業も簡便化
することができる。
【0031】また、本発明の請求項2に示す鉄骨造建築
物の解体方法は、切断しようとする鉄骨梁に鉄骨柱が接
続されている場合に、この鉄骨柱を床スラブおよび鉄骨
梁と一体に切断してスラブユニットとし、この鉄骨柱が
一体となったスラブユニットを地上に下ろして解体する
ようにしたので、鉄骨梁に接続された鉄骨柱を別に解体
する手間が省けて、解体作業の工数を削減することがで
きる。
【0032】更に、本発明の請求項3にあっては、前記
スラブユニットの鉄骨梁に吊点を設け、スラブユニット
を地上に下ろす際にこの吊点で吊下げるようにしたの
で、スラブユニットを揚重した際に床スラブに余分な曲
げ力が作用するのを防止できるため、スラブユニットの
揚重状態で床スラブが破壊されるのを防止することがで
きる。
【0033】更にまた、本発明の請求項4にあっては、
前記鉄骨梁の切断面をこの鉄骨梁の深さ方向に傾斜させ
たので、鉄骨梁を切断した状態でスラブユニットを切断
した周辺の鉄骨梁部分に支持させることができる。ま
た、切断したスラブユニットを揚重する際に、鉄骨梁の
切断面が干渉し合ってこじれてしまうことがなく、簡単
に上昇させることができるという各種優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で鉄骨造建築物を部分的に示
す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例で鉄骨造建築物の解体途中を
示す側面図である。
【図3】本発明の一実施例で鉄骨梁にシャックルを取付
けた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例でスラブユニットの揚重状態
を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例で解体手順の前半部分を順を
追って示す説明図である。
【図6】本発明の一実施例で解体手順の後半部分を順を
追って示す説明図である。
【図7】本発明の一実施例で上層部分の解体途中の前半
部分を示す側面図である。
【図8】本発明の一実施例で上層部分の解体途中の後半
部分を示す側面図である。
【図9】本発明の一実施例でスラブユニットの揚重状態
の他の態様を示す斜視図である。
【図10】本発明の一実施例でスラブユニットの揚重状
態の更に他の態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 鉄骨造建築物 12 鉄骨柱 14 大梁(鉄骨梁) 16 小梁(鉄
骨梁) 18 デッキプレート 20 コンクリ
ート 22 床スラブ 26 解体用ク
レーン 30 シャックル(吊点) 32 スラブユ
ニット G 地上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床スラブおよび鉄骨梁を、周辺の鉄骨梁
    部分に支持させた状態で切除範囲に沿って一体的に切断
    し、次いで、切断したスラブユニットを地上に下ろし、
    このスラブユニットを地上で解体することを特徴とする
    鉄骨造建築物の解体方法。
  2. 【請求項2】 床スラブおよび鉄骨梁を、周辺の鉄骨梁
    部分に支持させた状態で切除範囲に沿って一体的に切断
    すると共に、前記鉄骨梁に接続する鉄骨柱を切断し、次
    いで、切断したスラブユニットを地上に下ろし、このス
    ラブユニットを地上で解体することを特徴とする鉄骨造
    建築物の解体方法。
  3. 【請求項3】 前記スラブユニットの鉄骨梁に吊点を設
    け、スラブユニットを地上に下ろす際にこの吊点で吊下
    げることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄骨造
    建築物の解体方法。
  4. 【請求項4】 前記鉄骨梁の切断面は、この鉄骨梁の深
    さ方向に傾斜させたことを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載の鉄骨造建築物の解体方法。
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