JPH08279483A - 半導体ウエーハから微粒子汚染物を除去する方法及び装置 - Google Patents

半導体ウエーハから微粒子汚染物を除去する方法及び装置

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JPH08279483A
JPH08279483A JP8028190A JP2819096A JPH08279483A JP H08279483 A JPH08279483 A JP H08279483A JP 8028190 A JP8028190 A JP 8028190A JP 2819096 A JP2819096 A JP 2819096A JP H08279483 A JPH08279483 A JP H08279483A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体ウエーハの表面から微粒子汚染物を除
去する装置及び方法を提供する。 【解決手段】 浄化装置14内でウエーハ10がウエー
ハホールダ12に保持され、粒子を除去する際にはリン
ズ用液供給システム18はウエーハ表面に脱イオン水を
供給する。浄化パッド20はウエーハの研磨面と平行に
パッドプラテン22上に装架される。プラテン22は駆
動機構24に連結され、駆動機構は係合機構26によっ
て浄化装置14に連結されている。該係合機構は垂直に
移動して、パッド20及びウエーハを係合させ、粒子を
除去しその時パッドの接触圧力を制御する。作業の際に
は供給システムからリンズ用液が供給され、ウエーハを
回転させ、この時パッドは高速回転させ、かつウエーハ
と接触させる。パッドの高速回転は浄化には特に有利と
考えられ、パッドの接触圧力と時間は二次的効果を有
し、浄化過程でのウエーハ間の差異を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的に半導体の処
理に関し、特に製造中に、半導体装置から微粒子汚染物
を除去する方法、及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置は、技術的に浄化室として周
知の製造環境内に形成され、このような浄化室は特に微
粒子汚染物をろ過し、かつ除去するように設計される。
粒子の制御は半導体の製造を成功させるための緊要事項
であり、装置の収量に直接影響する。その理由は装置の
表面に一つの“キラー”(killer)が付着してい
ても、超小型電子回路は破壊されるからである。この
“キラー”粒子は大である必要はなく、一般的には配線
導体及び他の回路機構の幅の、少なくとも半分以下の大
きさである。したがって0.8ミクロンの寸法特性を有
する回路に付着した、0.2ミクロンの粒子は誤動作の
原因となることは少ないが、同じ粒子が0.35ミクロ
ンの寸法特性の回路に付着すれば、これは十分に回路を
“キル”する原因となり得る。
【0003】浄化製造環境を使用するとしても、半導体
製造作業を行う時には、一般的に浄化段階を設け、回路
形成の基礎となるウエーハ、またはスライスから粒子を
除去する必要がある。平板印刷のような重要プロセスを
行う前、及び化学的−機械的研磨(CMP)のような固
有の汚染的プロセスを行った後には、特に浄化段階が重
要である。たとえば、半導体ウエーハの表面を平坦化
し、または平滑化するために一般的に使用されるCMP
機においては、シリカまたはアルミナのような材料から
成る、サブミクロン寸法の研磨粒子を含む、研磨スラリ
が使用される。数百から数千にのぼるこれら粒子は、研
磨時にウエーハ自体から除去される粒子と共に、研磨さ
れたウエーハの表面に残留する。これら粒子は浄化段階
において除去しなければ、生産された装置に致命的な影
響を及ぼす。
【0004】半導体処理には通常多くの方法が使用さ
れ、その中には酸リンズ、脱イオン(DI)水または界
面活性剤溶液、これらリンズ及び溶液を使用する超音
波、ブラシまたは機械的バフ研磨浄化段階、及びこれら
の組合わせが含まれる。たとえば平成6年6月14日
付、Blackwellに対する米国特許、第5,32
0,706号明細書には、ウエーハとパッドに、DI水
及び界面活性剤の混合物を供給しつつ、ウエーハを研磨
パッドによって研磨することによって、半導体ウエーハ
から研磨スラリ粒子を除去する方法が記載されている。
この方法によれば、確かに127.0mm(5in.)
のウエーハ上の残留粒子数を、0.5ミクロン及びこれ
以上の大きさを有する100個の粒子まで減少させるこ
とができる。残念ながら、粒子の数は粒子の大きさとほ
ぼ指数関数的に変化し、すなわち浄化後、ウエーハ上に
0.5ミクロンの粒子が100個残っておれば、0.2
ミクロンの粒子は1000個、またはそれ以上残留し、
これら各粒子は0.35ミクロンの特徴寸法を有する回
路をキルすることは考えられる。回路の特徴寸法はさら
に小さくなるから、許容可能な生産量を維持するために
は、より効果的な浄化方法が要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は半導体ウエー
ハの表面から微粒子汚染物を除去する方法、及びその装
置を提供するものである。本発明は、最初数千個に及ぶ
このような粒子を含むウエーハの場合、たとえば15
2.4mm(6in.)直径のウエーハの表面上にあ
る、0.2ミクロンまたはそれ以上の粒子の数を、ほぼ
10個またはそれ以下に、繰り返し減少せしめ得る最初
の発明であることは明らかである。したがって本発明の
一つの利点は、在来知られていなかった粒子除去のレベ
ルを、この粒子除去レベルと、ウエーハからウエーハへ
の繰返し性の両方において効果的にすることである。本
発明の別の利点は、浄化プロセスを簡易化することであ
る。その理由は本発明によれば、大型の、高価な浄化設
備、連続浄化プロセス及び長い浄化時間が不要となるか
らである。本発明のなお他の利点は、少なくとも一つの
実施例においては、浄化プロセスから有害な化学薬品の
使用を避け、しかも効果的な浄化を行い得るようにな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、たとえ
ば小さな浄化パッドを高速度で回転させることにより、
周知の粒子除去法に比し、半導体ウエーハから微粒子汚
染物を効果的に除去することができる。十分に理解され
てはいないが、たとえばほぼ200rpm、またはそれ
以上の速度で回転する114.3mm(4.5in.)
パッドによって、152.4mm(6in.)のウエー
ハをバフ研磨し、この時DI水のようなリンズ用液を使
用して、ウエーハをリンズすれば、同じパッドを、これ
より低いrpmで、同じリンズを行う場合に比し、より
効果的に粒子を除去し得ることがわかった。しかも低r
pmと、高パッド圧力、または長い浄化時間とを組合わ
せても同様である。本発明のこの予期しない好結果は、
所定寸法の粒子を除去するために要する、ある臨界レベ
ルを超えるような、浄化パッドの高回転速度によって生
じる遠心力の増加に起因するものと考えられる。
【0007】浄化が行われる時に、回転パッドがウエー
ハと、如何なる程度まで、物理的に接触するか、パッド
及びウエーハ間のリンズ用液の層によって、これらパッ
ド及びウエーハの間に、どの程度の接触が生じるかは未
知である。
【0008】本発明の一つの態様においては、半導体ウ
エーハの表面から、微粒子汚染物を除去する方法で、ウ
エーハ表面を浄化パッドと接触させる段階と、ウエーハ
表面及び(または)浄化パッドにリンズ用液を供給する
段階と、浄化パッドを、ウエーハと接触するパッドの少
なくとも一部分に、少なくとも24.384m/sec
2 (80ft/sec2 )の求心加速度を与えるに十分
な回転速度で回転させる段階を含む方法が得られる。最
も効果的な浄化は、接触、リンズ用液供給、及び回転段
階が同時に行われ、しかもリンズ用液の供給がウエーハ
及びパッドの接触前に始まり、かつこのウエーハ及びパ
ッドの接触の終了後まで続くようにする(すなわち段階
を重ねる)ことによって行われるものと考えられてい
る。
【0009】本方法はさらに、たとえばウエーハホルダ
内のウエーハを、接触した状態で、回転させる段階を含
んでいる。この接触段階は、ウエーハ及び浄化パッドを
共に、0.703kg/cm2 (1psi)より大な圧
力で保持する段階を含んでいる。接触時間を長くするこ
とによって、幾分有利となることが認められているが、
接触段階に好適な持続時間は20秒以下である。リンズ
用液は、たとえば脱イオン水、表面活性剤、KOHまた
はNH4 OHのようなpH調節剤、またはこれらの組合
わせを含むものとなすことができる。好適な浄化パッド
は高分子頂面を有している。パッドはなお、頂面の下に
位置する可撓性の層から成っている(可撓性と言う術語
は、頂面より圧縮され易いことを意味する)。浄化パッ
ドは、浄化すべきウエーハ表面より小さなウエーハ表面
と接触する、頂面を有している。浄化は目的に適うよう
に、ウエーハ浄化装置としてのCMPと組合わされ、こ
の装置は化学的−機械的に研磨を行って、ウエーハから
汚染された頂面を除去し、かつ前述のように、高バフ研
磨プロセスによって浄化を行う。
【0010】本発明の他の態様においては、半導体ウエ
ーハ表面から、微粒子汚染物を除去するための装置が設
けられている。この装置は粒子を除去する時に、ウエー
ハを保持し得るウエーハホルダと、浄化パッドと、浄化
パッド及び(または)ウエーハホルダ内に保持されてい
るウエーハの表面に、リンズ用液を供給するためのリン
ズ用液供給システムから成っている。この装置はさら
に、ウエーハホルダによって保持されているウエーハ
と、少なくとも0.0703kg/cm2 (1psi)
の圧力でこれと接触するパッドを保持する係合機構と、
浄化パッドを、ウエーハと接触するパッドの少なくとも
一部分に、少なくとも24.384m/sec2 の求心
加速度を与えるに十分な回転速度で回転させる駆動機構
から成っている。
【0011】ある種の実施例では、この駆動機構は、特
定の状態において、60.96m/sec2 より大なる
求心加速度を与えることができる。浄化パッドは実質的
に平らであり(すなわち回転が浄化面内で行われる)、
かつ実質的に円形に形成され、駆動機構がパッドをその
中心の周りで回転させるようになっている。浄化パッド
は、ウエーハホルダ内に保持されたウエーハの部分だけ
と接触するように整合せしめられ、かつ寸法決めされ、
ウエーハの異なる区域がパッドと接触するように操作す
るための相対運動装置が使用される。この装置はウエー
ハホルダを、装置に回転的に連結し、ウエーハが接触面
内において、浄化パッドに対し回転し得るようにされて
いる。
【0012】本発明はここに記載されているように、半
導体ウエーハから微粒子汚染物を除去する方法及び装置
から成っている。次に本発明をウエーハCMP浄化に関
して説明するが、本発明は他の半導体作業を行う前、ま
たは後においても有用であることは明らかである。在来
技術による粒子計数器は、0.15〜0.2ミクロンよ
り小さな粒子を検出する場合には信頼できない。したが
ってここで言及する粒子数はすべて、0.2ミクロンま
たはそれより大なる粒子に関するものである。より小さ
な粒子の除去が必要となり、同時にこのような粒子を検
出する装置が必要とされるから、ここに説明する本発明
は、このような粒子を除去するために、ある修正を行う
ことが期待されている(たとえばパッドの求心加速度を
変えることにより)。
【0013】半導体ウエーハのCMPは一般的に、研磨
されたウエーハの表面に、スラリを残し、この残留スラ
リは一般的にスラリ液及び数千の粒子から成っている。
もしもこのスラリ液(または置換液)が、ウエーハの表
面から蒸発するに委せれば、付着した粒子は一般的にそ
の除去が益々困難となり、したがって粒子の除去が完了
するまで、ウエーハを適当な液体、または実質的に飽和
した雰囲気内に浸漬することが好ましく、この時ウエー
ハは、たとえば回転によって乾燥させることが好まし
い。なお化学的−機械的研磨を行った直後に、浄化を行
うことが粒子除去には効果的であると考えられている。
ここで説明するプロセスに対する浄化効果は、両面ウエ
ーハ洗浄及び乾燥段階を含んでいる。この段階はOnt
rekから販売されているようなガス洗浄機によって行
うことができ、この機械は円筒形の洗浄ブラシを使用
し、DI水でリンズして、研磨されたウエーハの両側を
浄化するようになっている。
【0014】
【実施例】図1は幾つかの浄化プロセス(続いてOnt
rek洗浄が行われる)の後に、152.4mm(6i
n.)ウエーハ上に残留する粒子の、代表的な範囲を示
す。プロセスAは、代表的にほぼ30秒に亙って回転ウ
エーハの表面に、リンズ用液の流れを指向する段階を含
む、ウエーハ表面のDI水リンズである。このプロセス
は可変性が大であり、一般的にウエーハ上に数百個の粒
子を残す。プロセスBは大きな、比較的回転数の小さな
(すなわち80rpm以下)パッド及びプラテンに対し
て行われるバフ研磨段階である。一般的にはDI水また
は界面活性剤のようなリンズ用液はバフ研磨が行われる
時にパッドに供給され、この時パッドは30〜50rp
mで回転せしめられ、かつウエーハはこれよりやや速い
rpmで回転せしめられる。一般的には0.2109〜
0.4218kg/cm2 (3〜6psi)なるバフ研
磨圧力が2〜3分間に亙って供給され、この時得られる
粒子数は35〜100の範囲内にある。
【0015】プロセスCは小さな、比較的回転の遅いパ
ッド及びプラテンに対して行われるバフ研磨段階で、市
販のStrasbaugh 6DS−SP研磨機を使用
する浄化装置において見られるものである。このプロセ
スにおいては、ほぼ15rpmなるウエーハ回転速度と
共に、75rpmまたはそれ以下のパッド回転速度が使
用され、ウエーハ表面にリンズ用液が供給される。パッ
ドの直径は114.3mm(4.5in.)であり、ほ
ぼ0.0703kg/cm2 (1psi)なる浄化パッ
ド圧力が、2〜4分間に亙って加えられ、この時の粒子
数は一般的に60から二、三百である。
【0016】プロセスDはVerteqから販売されて
いるMegasonic超音波浄化タンクによって行わ
れるような超音波浄化を示す。このプロセスはウエーハ
の表面から粒子を浮き上らせるために、単数または複数
の超音波浄化−リンズ段階を使用するもので、現在は半
導体工業において好んで使用される浄化法である。
【0017】プロセスEは本発明において使用される代
表的な浄化法である。図1から明らかなように、本発明
によれば、この浄化法は他の方法に比して改良され、か
つ半導体ウエーハから実質的にすべての除去可能粒子を
除くために使用される。
【0018】図2及び図3は本発明の実施例を示すもの
で、装置の主なる部分、すなわちウエーハホルダー12
及び浄化装置14が示されている。この装置はStra
sbaugh 6DS−SP 研磨機の標準浄化装置
を、本発明によって一部変更したものである。この研磨
機においては、ウエーハホルダー12は、研磨及び浄化
作業を行う時に、ウエーハ10を保持するために真空を
使用し、かつウエーハ10を図3によって示されるよう
に回転させることができる。浄化装置14は該装置14
に装着されたローラ16を有し、ホルダー12がこのロ
ーラ16上に触座し、かつ浄化が行われる時にその上を
回転し得るようになっている。装置14はさらに、リン
ズ用液供給システム18を有し、このシステムは作業中
に、たとえばDI水、場合によっては他の薬品を含み、
これをウエーハ10の研磨面に導く。浄化パッド20は
パッドプラテン22上に装架され、該パッドは実質的に
ウエーハ10の研磨面と平行である。パッドは好ましく
は二つのパッドの堆積、すなわちRodelの製品であ
るSuba−4のような可撓性下方パッドと、Poly
tex Supremeのような高分子組成の上方パッ
ドから成っている。プラテン22を完全に被覆するか、
これを僅かに越えて延びるプラテンが好ましい。パッド
プラテン22は駆動機構24に装架され、この駆動機構
は今説明したように、圧力下にあるパッドを、比較的高
いrpmで回転させる必要がある。最後に係合機構26
は、駆動機構24に固定され、プラテン22の垂直運動
を制御し、パッド20及びウエーハ10を係合せしめ、
かつ釈放すると共に、パッド接触圧力を制御し得るよう
になっている。一般的にホルダ12がローラ16上にあ
る時は、釈放されたパッドとウエーハの間にはある程度
の間隙がある。
【0019】図3には、下から見た時に幾つかの重要構
成部材が垂直に整合していることが示されている。特に
好適な実施例の、152.4mm(6in.)ウエーハ
10、及び114.3mm(4.5in.)浄化パッド
20が、示されており、この時はパッド全体がウエーハ
と接触し、かつパッドの縁21はウエーハの縁11とほ
ぼ整合している(この図の3時位置において)。回転方
向は矢印I及びJによって表され、この実施例において
は、ウエーハ及びパッドは共に、反時計方向に回転す
る。リンズ用液供給システム18の位置から、作業時に
はリンズ用液がウエーハの研磨面10、主としてパッド
20によって被覆されない領域に導かれることがわか
る。
【0020】メーカーから供給される浄化装置14は、
高性能粒子除去システムを目的とするものではなく、む
しろ大量スラリ除去システムである。もともとこの装置
14は駆動機構24を備え、この装置は0.0703k
g/cm2 (1psi)の圧力で、75rpm以下の回
転数を有する、小型空気モータから成っている。この代
わりに、本発明の一実施例においては、0.3515k
g/cm2 (5psi)のパッド圧力で、600rpm
の回転数を有する可変速電動機を使用することができ
る。
【0021】このように可変速電動機を使用して、パッ
ドrpm、パッド圧力、バフ研磨時間及びリンズ溶液の
種々の組合わせで実験を行った。これらの実験は一般的
に、ウエーハに対して10秒間の前リンズを行い、続い
て所定時間に亙ってバフ研磨、さらに10分間に亙るウ
エーハの後リンズを行い、これら作業はすべてウエーハ
を15rpmで回転させて行った。ウエーハを回転乾燥
せしめた後、Tencor Instruments
Surfscan 6400表面走査器を使用して、粒
子測定を行った。パッド圧力は0.0703kg/cm
2 〜0.2812kg/cm2 (1psi〜4psi)
の間で変化させた(パッドが小さい場合は、圧力が大と
なればウエーハを破損させる傾向のあることがわかっ
た)。パッドの接触時間は、場合によっては15秒〜2
80秒の間で変化した。各実験において、パッドの回転
数は60、75、90、180、240、400または
600rpmの一つを選択した。大部分の実験はリンズ
用液としてDI水を使用して行われたが、実験はNH4
OHのDI水溶液を使用しても行った。
【0022】パッド接触圧力が増加すれば、一般的に与
えられたパッドrpmに対する、ウエーハ対ウエーハの
粒子差異は減少するが、平均粒子数の差異は、生じると
しても極僅かであることがわかった。さらにパッド接触
時間が増加すれば、一般的に与えられたパッドrpmに
対する、ウエーハ対ウエーハの粒子差異は減少するが、
減少するとしても、平均粒子数の減少は僅かであること
がわかった。特に本発明において好適とされるrpm範
囲では、パッド接触時間が15秒より長ければ、バフ研
磨後の、平均粒子数に及ぼす効果は極僅かである。DI
水リンズ用液の場合は、バフ研磨が75rpmで行われ
る時は、NH4 OHのDI水リンズ用液に比して、浄化
の改良されることが観察された。
【0023】しかしながら図4に示されるように、パッ
ドの回転速度が大なる場合には、驚くような結果が得ら
れる。図4はパッド速度の関数として、ウエーハ当たり
の平均粒子数を示すもので、nは含まれるウエーハの平
均数を表す。100rpm以下では、最的の平均粒子数
は70付近にあるが、パッド速度が200rpm以上に
増加すれば、粒子数は著しく減少し、ウエーハのロット
が4〜6なる場合は、平均粒子数は10粒子/ウエーハ
まで低下することが認められる。このような結果は、大
きなパッドを30〜80rpmでバフ研磨するシステム
に比して、特に顕著である。80rpmで回転する大き
なパッドは、ウエーハ/パッド接触点において、11
4.3mm(4.5in.)のパッドの200rpmに
おける線速度に比肩する線速度に達するが、本発明によ
って得られるような低い粒子数を発生するこのような大
きなパッドシステムは知られていない。
【0024】十分に理解されていないが、本発明におい
て観察される浄化改良の主因は、パッドの回転に起因す
る遠心力に関するものと考えられている。大テーブル型
パッドは、一般的に高速で回転する小型パッドによって
得られるような遠心力は発生しない。遠心力はrpmの
自乗で変化し、パッドの半径に関しては線形に変化する
から、もしも遠心力浄化機構が、実際に本発明に使用さ
れるものとすれば、小パッド/大rpmの組合わせは興
味がある。
【0025】遠心力を計算するには、既知の質量を加速
する必要があるから、本発明を明確にするためにここで
使用される等効の術語は、パッド自体上の一定点に対す
る求心加速度であり、この加速度はパッドの回転中心か
らの半径方向距離にしたがって変化する。図5は11
4.3mm(4.5in.)パッドの縁の上の一点に対
する、m/sec2 (ft/sec2 )で表した求心加
速度に対する平均粒子数/ウエーハを示す。図5から明
らかなように、114.3mm(4.5in.)パッド
に、25°CのDI水リンズ用液が供給される時は、2
4.384m/sec2 (80ft/sec2 )また
は、それ以上のパッド縁求心加速度によって、確実に粒
子数は少なくなり、最も好適な実施例においては、6
0.960m/sec2 (200ft/sec2 )以上
の加速度を必要とする。152.4mm(6in.)ウ
エーハに対する、特に好適な実施例においては、前述の
ように直径が、114.3mm(4.5in.)なるS
uba−4Polytex Supremパッドの堆積
が使用され、ほぼ0.175kg/cm2 (2.5ps
i)なるパッド圧力における、パッド接触時間は15
秒、ウエーハの回転速度は5〜20rpm、パッドの回
転速度は600rpm(パッド縁の求心加速度は52.
028m/sec2 −740ft/sec2 )で、25
°CのDI水リンズ用液が、パッドの接触前に10秒
間、パッドの釈放後に10秒間に亙って、ウエーハの露
呈表面に供給された。一般的にパッドの接触時間及び
(または)発生圧力が増加すれば、幾分優れた結果が得
られる。600rpm試験に対する結果を表1に纏め
た。
【表1】
【0026】本発明の別の利点は、ウエーハからウエー
ハへの繰り返し性である。多くのシステムは最初の幾つ
かのウエーハを浄化した後は性能が低下する。本発明に
対する繰り返し性の試験結果は図9に示される通りで、
この場合は10個の152.4mm(6in.)ウエー
ハが、本発明にしたがって構成され、かつ作動する浄化
装置によって連続的に処理された。炉内で10個のウエ
ーハ上に6000Åの熱酸化物を成長せしめ、炉から取
り出した後、粒子数を数えた。線Gは、一般的に浄化プ
ロセスと考えられる、酸化物の成長後に測定した粒子を
示し、10個のウエーハに対する粒子数は平均33であ
り、標準偏倚は18粒子である。次いでウエーハをCM
P機内で研磨し、1700Åの熱酸化物を除去し、かつ
本発明にしたがって、DI水内において、0.1757
kg/cm2 (2.5psi),600rpmで、15
秒間浄化し、10秒間の前リンズ及び後リンズを行っ
た。CMP及び浄化後の、ウエーハ1〜10の粒子数
は、線Hによって表されており、平均粒子数は15であ
り、標準偏倚粒子数は5である。第1ウエーハから第1
0ウエーハまで優れた浄化が行われた。意外なことに、
10個のウエーハの内9個は、本発明によるCMP及び
浄化後は、熱酸化物成長後におけるより、より良く浄化
され、これはCMP及び浄化の組合わせは共に、酸化物
の成長または化学的蒸着のような“浄化”と考えられる
プロセス後は、ウエーハの平坦度及び浄化度を改良する
ことを示唆している。
【0027】本発明の方法を使用することにより、別の
粒子除去システムを構成することができる。たとえば図
6(A)に示されたシステムにおいては、直径がウエー
ハ10と匹敵するパッド20が、部分的に該ウエーハ1
0と重なり、これら両者を、浄化中に回転せしめた。図
6(B)に示されるように、このシステムにおいては、
リンズ用液供給システム18は、10及び20を同時に
リンズする。理論的には、このようなシステムに対する
パッド回転速度は、性能が同じであれば、ウエーハより
パッドの小さいシステム、に対して望まれる速度より、
僅かに減少させることができる。
【0028】図7(A)はパッド20の直径が、ウエー
ハの直径の半分に等しいシステムを示す。このシステム
においては、パッド20及び(または)ウエーハ10
は、ウエーハ表面の全体を浄化するように作動する。図
示のように、パッド20は回転ウエーハ10を通って横
方向に移動し、たとえば前記のような結果を与える。こ
れは非常に小さな、しかも効果的なシステムである。そ
の理由は、40.64mm(1.6in.)のパッドが
1000rpmで回転する時は、114.3mm(4.
5in.)のパッドが600rpmで回転する時と同様
な、パッド縁求心加速度が得られるからである。別の実
施例においては、図7(B)に示されるように、複数の
小さな被覆パッドを使用することができる。
【0029】図8はパッド20が、ウエーハ10の直径
の2倍より大きな直径を有するシステムを示す。このよ
うなシステムは2個、またはそれ以上のウエーハを同時
に浄化するために、複数のウエーハホルダーを使用す
る。しかしながらパッド縁から228.6mm離れたと
ころで、たとえば600rpmで回転する、114.3
mm(4.5in.)のパッドのパッド縁求心加速度を
得るためには、テーブル形パッドプラテンが300rp
mで回転せねばならず、かつ相当量のリンズ用液を必要
とする。現存のテーブル形プラテンは、一般的にこのよ
うな負荷状態作動するようには設計されていない。
【0030】これら実施例に対する他の変形は熟練技術
者にとっては公知である。たとえばパッドはウエーハの
下に配置する代わりに、ウエーハの表面上に配置するこ
とができ、またはウエーハを水平以外に配置することに
よっても、バフ研磨を行うことができる。パッド及びウ
エーハを反対方向に回転させることもできる。リンズ用
液はウエーハの表面に直接供給する代わりに、パッドプ
ラテンを通して供給することができ、または前記直接供
給と同時に、プラテンを通して供給することができる。
他の係合装置、釈放装置及びパッドによって与えられる
圧力を制御する装置を使用することができ、このような
装置には簡単な重力誘導圧力が使用される。リンズ用液
の粘度は所要回転速度に影響を及ぼし、室温以外の温度
を有する液体、または与えられた温度でDI水とは著し
く異なる粘度を有する液体も、本発明に含まれている。
原則として、粒子を除去するために、以上に説明した以
外の、回転パッド機構を使用した加速度発生装置も考え
ることができる。以下の説明に関して更に以下の項を開
示する。
【0031】(1)半導体ウエーハの表面から、微粒子
汚染物を除去する方法において:前記ウエーハの表面
を、浄化パッドと接触させる段階と;前記ウエーハの表
面及び(または)前記浄化パッドに、リンズ用液を供給
する段階と;前記ウエーハの表面と接触するパッドの、
少なくとも一部分に、24.384m/sec2 (80
ft/sec2 )の求心加速度を加えるに十分な回転速
度で、前記浄化パッドを回転させる段階を有する方法。 (2)前記接触段階において、さらに前記ウエーハを回
転させる段階を含む、第1項記載の方法。 (3)前記接触段階が前記ウエーハ及び前記浄化パッド
を、共に少なくとも0.0703kg/cm2 (1 l
b/in.2 )なる平均圧力で保持する段階を含む、第
1項記載の方法。 (4)前記接触段階が20秒以下の持続時間を有する、
第1項記載の方法。 (5)前記浄化パッドが高分子頂面を有する、第1項記
載の方法。 (6)前記浄化パッドがさらに、前記頂面の下に位置す
る可撓層を有する、第5項記載の方法。 (7)前記浄化パッドが、前記ウエーハと接触するため
の頂面を有し、該頂面が前記ウエーハの表面より小さ
い、第1項記載の方法。 (8)前記リンズ用液が脱イオン水である、第1項記載
の方法。 (9)実質的に円形の浄化パッドを使用して、半導体ウ
エーハの表面から、微粒子汚染物を除去する方法におい
て、前記ウエーハの表面及び(または)前記浄化パッド
にリンズ用液を供給する段階と、前記ウエーハの表面
を、0.0703kg/cm2 (1 lb/in.2
より大なる圧力で、前記浄化パッドと接触せしめ、この
時前記浄化パッドを、前記ウエーハの表面と接触する該
パッドの少なくとも一部分に、少なくとも24.384
m/sec2 (80ft/sec2)なる求心加速度を
加えるに十分な回転速度で回転させる段階を有する方
法。 (10)前記求心加速度が、60.960m/sec2
(200ft/sec 2 )を超える、第9項記載の方
法。 (11)半導体ウエーハの表面から微粒子汚染物を除去
する方法で、前記表面を化学的−機械的に研磨した後
に、実質的に平らな浄化パッドを使用して汚染物を除去
する方法において:前記ウエーハの表面を脱イオン水に
よってリンズする段階と;前記ウエーハの表面及び(ま
たは)前記浄化パッドに脱イオン水を供給し、かつ前記
ウエーハの表面及び前記浄化パッドを0.0703kg
/cm2 (1 lb/in.2 )より大なる圧力で接触
せしめ、この時前記浄化パッドを、前記ウエーハの表面
と接触する前記パッドの少なくとも一部分に、少なくと
も60.960m/sec2 (200ft/sec2
なる求心加速度を加えるに十分な回転速度で回転せし
め、同時に前記半導体ウエーハを回転させる段階を有す
る方法。 (12)前記ウエーハが実質的に円形を呈し、かつ第1
直径を有し、前記浄化パッドが実質的に円形を呈し、か
つ第2直径を有し、前記第2直径が前記第1直径の半分
と、前記第1直径の2倍との間の大きさを有している、
第11項記載の方法。 (13)前記方法が、化学的−機械的研磨段階の直後に
行われる、第11項記載の方法。 (14)半導体ウエーハから微粒子汚染物を除去する装
置において:粒子を除去する時に、前記ウエーハを保持
するウエーハホルダと;浄化パッドと;前記ウエーハが
前記ウエーハホルダ内に保持されている時に、前記浄化
パッド及び(または)前記ウエーハに、リンズ用液を供
給するリンズ用液供給システムと;前記ウエーハホルダ
によって保持されているウエーハ、及び少なくとも0.
0703kg/cm2 (1 lb/in.2 )の圧力で
接触する前記浄化パッドを保持する係合機構と;前記浄
化パッドに連結された駆動機構で、前記浄化パッドを、
少なくとも0.0703kg/cm2 (1 lb/i
n.2 )の圧力で接触している時に、前記ウエーハと接
触する前記パッドの、少なくとも一部分に24.384
m/sec 2 (80ft/sec2 )の求心加速度を与
えるに十分な回転速度で回転せしめ得る駆動機構を有す
る装置。 (15)前記求心加速度の大きさが、60.960m/
sec2 (200ft/sec2 )を超える、第14項
記載の装置。 (16)前記浄化パッドが実質的に平らであり、かつ実
質的に円形であり、この時前記浄化パッドが前記駆動機
構に連結され、前記実質的に円形のパッドを、その中心
の周り、及びその面内において回転させるようになって
いる、第14項記載の装置。 (17)前記浄化パッドが、前記ウエーハホルダ内に保
持された前記ウエーハの一部分だけと接触するように整
合し、かつ(または)寸法決めされている、第14項記
載の装置。 (18)前記ウエーハホルダが前記装置に回転的に連結
され、この時前記ウエーハホルダ内に保持されたウエー
ハが、前記浄化パッドに対し、前記ウエーハ及び前記浄
化パッドの間の接触面内で回転する、第17項記載の装
置。 (19)半導体エーハの表面から微粒子汚染物を除去す
る方法において:前記ウエーハを化学的−機械的に研磨
し、前記半導体ウエーハ表面の上方部分を除去する段階
と;前記ウエーハを、少なくとも一つの浄化パッドを有
する浄化装置に転送する段階と;前記ウエーハの表面及
び(または)前記浄化パッドに、リンズ用液を供給する
段階と;前記ウエーハの表面を、浄化パッドと接触せし
め、かつ前記浄化パッドを、前記ウエーハの表面と接触
する前記浄化パッドの、少なくとも一部分に、少なくと
も24.384m/sec2 (80ft/in.2 )の
求心加速度を加えるに十分な回転速度で回転させる段階
を有し;それによって前記研磨段階が、前記ウエーハの
表面から原汚染物を除去し、かつ前記供給、接触及び回
転段階が前記研磨段階によって生じた汚染物を除去する
ようになっている方法。 (20)半導体ウエーハから微粒子汚染物を除去する方
法及び装置を提供する。ウエーハ10は浄化装置14に
おいて、ウエーハホルダ12内に保持される。浄化装置
14はリンズ用液供給システム18を有し、この供給シ
ステムは、粒子を除去する時に、ウエーハの表面に、た
とえば脱イオン水を供給する。浄化パッドは、実質的ウ
エーハ10の面内で、プラテン22上に装架される。プ
ラテン22は、たとえば電動機から成る駆動機構24に
連結され、該駆動機構24は係合機構26によって浄化
装置14に連結され、この係合機構は垂直に移動して、
パッド20及びウエーハ10を係合せしめ、粒子除去を
行い、かつ粒子を除去する時に、パッドの接触圧力を制
御する。作業に際しては、供給システム18からリンズ
用液が供給され、ウエーハ10を回転せしめ、この時パ
ッド20は、好ましくは200〜600rpmで回転せ
しめられ、かつウエーハ10と接触せしめられる。パッ
ドの高速度は浄化に対しては、特に有利であると考えら
れ、この時パッドの接触圧力及び接触時間は明らかに二
次的効果を有し、これは浄化プロセスにおけるウエーハ
対ウエーハの差異を、少なくとも減少させる。
【0032】
【関連出願】次の特許出願を参考とした。平成6年11
月30日付、Roy他の米国特許出願第08/347,
545号、“後バフ研磨による後化学的−機械的プラナ
リゼーシヨン浄化プロセス”。
【図面の簡単な説明】
【図1】五つの異なる方法でウエーハを浄化した後に観
察された、代表的粒子数;
【図2】本発明に使用される浄化装置の側面図;
【図3】図2の装置に使用された浄化パッド、ウエーハ
及びリンズ用液供給システムの配置を示す底面図;
【図4】図2の装置によって行われた試験の、粒子数対
rpmのグラフ;
【図5】同じ試験の、粒子数対パッド縁求心加速度のグ
ラフ;
【図6】本発明を実施する時に使用される、他の浄化装
置を示す図;
【図7】本発明を実施する時に使用される、他の浄化装
置を示す図;
【図8】本発明を実施する時に使用される、他の浄化装
置を示す図;
【図9】酸化炉から取出した後、本発明によるCMP及
び浄化を行った後の、一連のウエーハに対する粒子数を
比較した図。
【符号の説明】
10 ウエーハ 11 ウエーハ縁 12 ホルダ 16 ローラ 18 浄化用液供給システム 20 浄化パッド 21 パッド縁 22 プラテン 24 駆動機構 26 係合機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエーハの表面から、微粒子汚染
    物を除去する方法において:前記ウエーハの表面を浄化
    パッドと接触させる段階と;前記ウエーハの表面及び
    (または)前記浄化パッドにリンズ用液を供給する段階
    と;前記ウエーハの表面と接触するパッドの、少なくと
    も一部分に、少なくとも24.384m/sec2 (8
    0ft/sec2 )の求心加速度を加えるに十分な回転
    速度で、前記浄化パッドを回転させる段階とを有する方
    法。
  2. 【請求項2】 半導体ウエーハから微粒子汚染物を除去
    する装置において:粒子を除去する時に、前記ウエーハ
    を保持するウエーハホルダと;浄化パッドと;前記ウエ
    ーハが前記ウエーハホルダ内に保持されている時に、前
    記浄化パッド及び(または)前記ウエーハに、リンズ用
    液を供給するリンズ用液供給システムと;前記ウエーハ
    ホルダによって保持されている前記ウエーハ、及び少な
    くとも0.0703kg/cm2 (1 lb/i
    n.2 )の圧力で接触する前記浄化パッドを保持する係
    合機構と;前記浄化パッドに連結された駆動機構で、前
    記浄化パッドを、少なくとも0.0703kg/cm2
    (1 lb/in.2 )の圧力で接触が行われている時
    に、前記ウエーハと接触する前記パッドの少なくとも一
    部分に、少なくとも24.384m/sec2 (80f
    t/sec2 )の求心加速度を与えるに十分な回転速度
    で、回転せしめ得る駆動機構とを有することを特徴とす
    る装置。
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