JPH08279089A - 電池式集中監視型自動火災報知装置 - Google Patents

電池式集中監視型自動火災報知装置

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JPH08279089A
JPH08279089A JP8123795A JP8123795A JPH08279089A JP H08279089 A JPH08279089 A JP H08279089A JP 8123795 A JP8123795 A JP 8123795A JP 8123795 A JP8123795 A JP 8123795A JP H08279089 A JPH08279089 A JP H08279089A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小規模店舗や一般住宅等へも容易に導入でき
る集中監視型の自動火災報知装置を提供する。 【構成】 装置全体に電力供給する電池1、終端コンデ
ンサC1と共に感知器配線2−2´を介し並列に接続さ
れた多数の感知器3、終端コンデンサC1の蓄積電荷に
基づいて火災判定を行う感知器作動検出部4及び火災判
定部5、感知器作動検出部4の信号Q4に基づいて感知
器3の動作を報知する感知器作動表示灯6、火災判定部
5の信号Q5に基づいて火災の発生を報知する火災表示
灯7及び主音響装置8、断線検出部9、電池切れ検出部
11、及び各回路に間欠的に駆動信号を出力するパルス
発振部13を備え、感知器作動表示灯6、断線表示灯1
0、電池切れ表示灯12、感知器作動検出部4、断線検
出部9及び電池切れ検出部11は、パルス発振部13が
駆動信号を出力しいる間のみアクティブな動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、火災を検出して警報
を発する自動火災報知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、最も広く用いられてきた自動火災
報知装置は、P型自動火災報知設備と称するもので、1
台の受信機と、一乃至複数の感知器、終端器、感知器配
線、その他で構成する。
【0003】建物等のうち火災を監視すべき区域を一乃
至複数の警戒区域に区分し、一の警戒区域には、その広
さ・構造にあわせて一乃至複数の感知器を設置する。警
戒区域毎に1組の感知器配線を用いて、感知器を相互に
接続し、感知器配線の一端は受信機に、他端は終端器に
接続している。
【0004】代表的な、常時開路式P型自動火災報知設
備の一例を挙げると、感知器として、熱或は煙を感知す
ると内蔵する接点を閉じて感知器配線間を短絡する形式
のものを用い、同一警戒区域内の感知器は、1組の感知
器配線によって全て並列に接続する。受信機は、リレー
コイルを介して感知器配線間に電圧を印加し、感知器配
線間に流れる電流を監視している。
【0005】火災による熱或は煙で何れかの感知器が作
動すると、感知器内の接点が閉じ、感知器配線間は低抵
抗となるから、感知器及び感知器配線を通じて受信機内
のリレーコイルに電流が流れる。すると、該リレーの接
点に接続した表示灯・ベル等が鳴動し、受信機が火災報
知するものである。
【0006】もし、感知器配線に断線があると、故障点
以遠にある感知器が作動しても、受信機内のリレーコイ
ルには電流が流れないから、火災を見逃す虞がある。そ
こで、P型自動火災報知設備にあっては、感知器配線の
最遠端に終端器として抵抗器等を接続し、感知器配線間
に常時僅かな電流を流して導通を確認し、感知器配線の
断線を監視していた。
【0007】このような構造の自動火災報知装置にあっ
ては、一つの警戒区域毎に終端器を通して常時数mAの
監視電流が流れ、かつ、感知器作動の際には一つの感知
器毎に数十mAの電流が流れる。受信機に搭載する電源
は、受信機自身が消費する回路電流に加え、これら感知
器配線に流れる電流も全て供給せねばならないうえ、設
備落成の後は撤去するまで電源を落とすことなく連続通
電する性質のものであることから、長期に亘り安定した
電圧・電流を供給し得るものでなければならない。事実
上、この条件を満たす電源としては、AC100V等の
商用電源を降圧・整流して用いる他なく、電流容量の限
界から、電池などを用いることは到底不可能であった。
【0008】このような集中監視型の自動火災報知装置
にあっては、一組の自動火災報知装置によって、複数の
感知区域における火災発生を一括して監視することがで
きる。
【0009】ところで、上述したような商用電源式集中
監視型自動火災報知装置にあっては、商用電源を用いる
ためコンバータ等の電源回路を必要とし装置の大型化を
招ていいた。しかも、商用電源の停電時には動作しない
ため予備電源を装置内部に設ける必要がありさらに大型
化を招いていた。また、消防法令の規定により自動火災
報知装置の電源は他の電気設備と共用してはならず、建
物の給電設備に専用の分岐回路を設ける必要があった。
したがって、装置自体の設置作業が煩雑なばかりか、建
物建設後の後付けが困難であり装置の導入が容易ではな
かった。
【0010】このため、消防法上設置義務のある防火対
象物にしか、自動火災報知装置が普及しない要因となっ
ていた。
【0011】一方、個人住宅等の小規模施設向けには、
取付けに大規模な工事を要しない安価な器具として、市
販の乾電池で動作する電池式簡易型自動火災報知器があ
る(特開平4−297990号公報)。
【0012】この電池式簡易型自動火災報知器は、温度
センサや煙センサからなる感知部と、この感知部に接続
された火災検出部と、この火災検出部に接続されたブザ
ーを有した警報部と、これら感知器、火災検出部及び警
報部に電力を供給する市販の乾電池とを備え、これらが
一体となってケースに収納された構成となっており、各
センサが熱や煙を感知して信号を出力すると火災検出部
が警報部のブザーを鳴動させるようにしている。
【0013】そこで、商用電源式集中監視型自動火災報
知装置の商用電源を電池に代えることによりコンバータ
等の電源回路や常用電源・非常用電源に係る専用の給電
設備を不要とすることが考えられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように、従来の自動火災報知装置にあっては、一つの
警戒区域毎に常時数mAの監視電流が流れ、かつ、火災
発生時には数十〜数百mAの電流を消費する。受信機の
電源はこの電流を供給し続けなくてはならないが、市販
の乾電池では、電池容量の限界から、ほんの数日間しか
継続動作し得ず、実用にならなかった。
【0015】本願発明は上述した問題点を鑑みてなされ
たものであり、その目的は、消費電力を極めて低減させ
ることにより、小規模店舗や一般住宅等へも容易に導入
できる、集中監視型の自動火災報知装置を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願発明にあっては、以下の構成を備える。
【0017】請求項1に係る本願発明は、一または複数
の火災検出手段と、この火災検出手段の出力信号に基づ
いて火災判定を行う集中監視手段と、この集中監視手段
の出力信号に基づいて火災の発生を報知する警報手段と
を備えた自動火災報知装置であって、該集中監視手段に
対して間欠的に駆動信号を出力する間欠駆動手段と、該
火災検出手段、該集中監視手段、該警報手段及び該間欠
駆動手段に電力を供給する電池とを備え、該集中監視手
段は、該間欠駆動手段が駆動信号を出力している間のみ
動作してなる。
【0018】請求項2に係る本願発明は、一または複数
の火災検出手段と、この火災検出手段の出力信号に基づ
いて火災判定を行う集中監視手段と、この集中監視手段
の出力信号に基づいて火災の発生を報知する警報手段
と、該火災検出手段、該集中監視手段及び該警報手段に
電力を供給する電池とを備えた自動火災報知装置であっ
て、該火災検出手段は火災の発生によって蓄積電荷が変
動する終端コンデンサを備え、この終端コンデンサの蓄
積電荷を該火災検出手段の出力信号としてなる。
【0019】請求項3に係る本願発明は、前記集中監視
手段は、前記電池の残容量に応じて端子電圧が変動する
電池残量検出用コンデンサを有し、この端子電圧に基づ
いて該電池の容量低下検出信号を出力する電池残量検出
部を備え、前記警報手段は該容量低下検出信号に基づい
て該電池の容量低下の発生を報知するとともに、前記間
欠駆動手段は該電池残量検出部に対して間欠的に駆動信
号を出力し、該電池残量検出部は該間欠駆動手段が駆動
信号を出力している間のみ動作してなる。
【0020】請求項4に係る本願発明は、前記集中監視
手段は、前記火災検出手段の断線の発生に応じて蓄積電
荷が変動する断線検出用コンデンサを有し、この蓄積電
荷に基づいて該火災検出手段の断線検出信号を出力する
断線検出部を備え、前記警報手段は該断線検出信号に基
づいて該火災検出手段の断線の発生を報知するととも
に、前記間欠駆動手段は該断線検出部に対して間欠的に
駆動信号を出力し、該断線検出部は該間欠駆動手段が駆
動信号を出力している間のみ動作してなる。
【0021】
【作用】請求項1に係る本願発明にあっては、前記間欠
駆動手段が駆動信号を出力している間のみ前記集中監視
手段は動作するため消費電力を極めて低減させることが
できる。したがって、前記集中監視手段及び前記火災検
出手段に電力を供給する電池の消耗が少ないため長期
間、動作させることができる。
【0022】請求項2に係る本願発明にあっては、前記
集中監視手段は前記終端コンデンサの蓄積電荷に基づい
て火災判定を行うので、従来のような火災検出手段を流
れる電流に基づいて火災判定を行う場合に比し消費電力
を極めて低減させることができる。したがって、前記集
中監視手段及び前記火災検出手段に電力を供給する電池
の消耗が少ないため長期間、動作させることができる。
【0023】請求項3に係る本願発明にあっては、以下
の作用を奏する。
【0024】前記集中監視手段は、前記電池の容量低下
を検出して容量低下検出信号を出力する電池残量検出部
を備えるため、電池容量の低下を警報手段によって知る
ことができ、電池切れによる装置の動作不良を未然に防
止できる。
【0025】また、前記間欠駆動手段は該電池残量検出
部に対して間欠的に駆動信号を出力し、該電池残量検出
部は該間欠駆動手段が駆動信号を出力している間のみ動
作するので、消費電力を極めて低減させることができ
る。したがって、前記集中監視手段に電力を供給する電
池の消耗がさらに少ないためさらに長期間、動作させる
ことができる。
【0026】請求項4に係る本願発明にあっては、以下
の作用を奏する。
【0027】前記集中監視手段は、前記火災検出手段の
断線を検出して断線検出信号を出力する断線検出部を備
えるため、火災検出手段の断線を警報手段によって知る
ことができ、断線による装置の動作不良を未然に防止で
きる。
【0028】また、断線検出部は前記火災検出手段の断
線を検出するに際し、前記断線検出コンデンサの蓄積電
荷に基づいて検出するので、終端抵抗などを用いてこれ
に流れる電流に基づいて検出する場合に比し、消費電力
を極めて低減させることができる。
【0029】さらに、前記間欠駆動手段は該断線検出部
に対して間欠的に駆動信号を出力し、該断線検出部は該
間欠駆動手段が駆動信号を出力している間のみ動作する
ので、消費電力を極めて低減させることができる。した
がって、前記集中監視手段に電力を供給する電池の消耗
がさらに少ないためさらに長期間、動作させることがで
きる。
【0030】
【実施例】本願発明に係る電池式集中監視型自動火災報
知装置の好適な実施例を図1〜図5を参照にして説明す
る。
【0031】図1は、本実施例の電池式集中監視型自動
火災報知装置の全体構成を示しており、本装置は、装置
全体に電力を供給する電池1と、終端コンデンサC1と
ともに感知器配線2−2´を介して並列に接続された多
数の感知器3と、終端コンデンサC1の蓄積電荷に基づ
いて火災判定を行う感知器作動検出部4及び火災判定部
5と、感知器作動検出部4の感知器作動信号Q4に基づ
いて感知器3の動作を報知する感知器作動表示灯6と、
火災判定部5の火災検出信号Q5に基づいて火災の発生
を報知する火災表示灯7及び主音響装置8と、感知器配
線2−2´の断線を検出する断線検出部9と、この断線
検出部9の断線検出信号Q9´に基づいて断線を報知す
る断線表示灯10と、電池1の容量低下を検出する電池
切れ検出部11と、この電池切れ検出部11の電池切れ
予告信号Q11に基づいて電池切れを報知する電池切れ
表示灯12と、感知器作動表示灯6、断線表示灯10、
電池切れ表示灯12、感知器作動検出部4、断線検出部
9及び電池切れ検出部11に対して間欠的に駆動信号を
出力するパルス発振部13とを備えており、感知器作動
表示灯6、断線表示灯10、電池切れ表示灯12、感知
器作動検出部4、断線検出部9及び電池切れ検出部11
は、パルス発振部13が駆動信号EPを出力している間
のみアクティブな動作を行うことができる。
【0032】ここで、火災検出手段は終端コンデンサC
1、多数の感知器3、及び感知器配線2−2´から構成
され、この火災検出手段を複数にすることにより後述す
る多回線型に対応できる。また、集中監視手段は感知器
作動検出部4、火災判定部5、断線検出部9、及び電池
切れ検出部11から構成され、警報手段は感知器作動表
示灯6、火災表示灯7、主音響装置8、断線表示灯1
0、及び電池切れ表示灯12から構成される。間欠駆動
手段はパルス発振部13、及び受信機20内部の各回路
ブロックに設けたイネーブル回路から、電池残量検出部
は電池切れ検出部11から、断線検出手段は終端コンデ
ンサC1及び断線検出部9から、それぞれ構成される。
【0033】感知器作動検出部4は感知器3の動作に応
じて端子電圧が変動する感知器作動検出用コンデンサC
4を有し、このコンデンサC4の端子電圧に基づいて感
知器3の動作を検出して感知器作動検出信号Q4を火災
判定部5及び感知器作動表示灯6へ出力する。
【0034】断線検出部9は感知器配線2−2´の断線
の発生に応じて端子電圧が変動する断線検出用コンデン
サC9a、C9bを有し、このコンデンサC9bの端子
電圧に基づいて感知器配線2−2´の断線を検出して断
線検出信号Q9´を断線表示灯10へ出力する。
【0035】電池切れ検出部11は電池1の残容量に応
じて端子電圧が変動する電池残量検出用コンデンサC1
1を有し、このコンデンサC11の端子電圧に基づいて
電池1の容量低下を検出して電池切れ予告信号Q11を
電池切れ表示灯12へ出力する。
【0036】また、本装置の主な部分はいくつかの回路
ブロックに分けられて受信機20内に収納されており受
信機20から引き出された感知器配線2−2´に感知器
3と終端コンデンサC1は接続されている。
【0037】本装置にあっては、建物等のうち火災を監
視すべき区域を一乃至複数の警戒区域に区分し、一つの
警戒区域には、その広さ・構造にあわせて一乃至複数の
感知器3を設置する。警戒区域毎に1組の感知器配線2
−2’を用いて、送り配線にて感知器3を並列接続し、
感知器配線2−2’の一端は受信機20に、他端は終端
コンデンサC1に接続される。図1には、一つの警戒区
域のみを監視する1回線型の例を示すが、複数の警戒区
域を監視する多回線型も、同様に構成できる。このよう
な構成により、本装置では1台の受信機20にて広範囲
に亘って火災発生を集中監視できるようになっている。
【0038】先ず、本装置の電池1について説明する。
電池1にあっては、市販の乾電池を用いて前述したよう
に本装置全体の電力を供給する。
【0039】次に、感知器配線2−2´、感知器3、終
端コンデンサC1及び火災判定部5について説明する。
【0040】終端コンデンサC1は感知器配線2−2´
の末端に接続されており、感知器3は感知器配線2−2
´に接続されて火災による熱または煙等を感知すると内
蔵した接点で感知器配線2−2´間を短絡して、終端コ
ンデンサC1の蓄積電荷を放電する無電圧接点出力形式
のもので、設置する建物の構造・面積に応じて適宜の数
が設置される。そして、感知器3が火災による熱または
煙等を感知して終端コンデンサC1の蓄積電荷を放電す
ると、後述するように感知器作動検出部4は感知器作動
検出信号Q4を火災判定部10に出力する。
【0041】ところで、感知器作動検出信号Q4の出力
を以って直ちに火災発報すると、実際には火災でないの
に誤って火災報知をしてしまう虞がある。これを非火災
報といい、繰り返せば火災警報の信憑性を損ね、真の火
災時に対処を遅らせる要因となるから、極力これを排除
せねばならない。例えば、煮炊きの湯気、ヘアードライ
ヤーや温風暖房機の熱風等が直接当たると、感知器3が
作動することがある。このような場合にも非火災報を発
しない為には、火災判定部5によって感知器作動検出信
号Q4が真の火災によるものか否かを判定する必要があ
る。
【0042】前述したような一過性の熱による場合、作
動した感知器3は数秒で復旧し、再度作動する場合に
も、間を置いて散発的な動作となる傾向がある。従っ
て、感知器作動検出信号Q4は、これを反映した疎らな
信号となる。
【0043】これに対して、火災によって感知器3が動
作する場合は、感知器3の加熱が急速かつ持続するた
め、同一の感知器3が頻繁に作動したり数分間以上作動
し続けたりあるいは複数の感知器3が次々と作動したり
するので、これを反映する感知器作動信号Q4は密な波
形を呈する。
【0044】以上のようなことを鑑み、火災判定部5は
感知器作動検出信号Q4の出力波形の疎密に基づいて火
災検出信号Q5を出力することにより誤った火災報知を
防止するようにしている。
【0045】火災判定部5は感知器作動検出信号Q4が
所定時間内に所定値以上のデューティー比で出力される
と火災検出信号Q5を出力する。これをインバーティン
グ・バッファIB7を経て火災表示灯7を点灯させると
ともに主音響装置8を鳴動させて、火災の発生を報知す
る。
【0046】以上のことにより誤った火災報知を防止し
て装置の信頼性を向上させることができる。
【0047】次に、受信機20の間欠駆動機構について
説明する。
【0048】パルス発振部13は、受信機20の内部回
路のうちで、火災、断線及び電池切れ等が発生しない時
(以下、平常時とする)に電力を消費する回路を適当な
間隔毎に極短時間動作させる一方、残りの時間では直前
の出力状態を保持したまま動作を停止させるものであ
り、構成としてはパルス発振部13から駆動信号EPを
出力するようにするとともに受信機20内部の各回路ブ
ロックにイネーブル回路を設ける。受信機20は、当該
施設内警戒区域の火災発生を24時間監視するものであ
るが、火災、断線及び電池切れといった現象は、ミリ秒
単位で変化及び消失する性質のものではないから、必ず
しも、受信機20内部の回路がミリ秒単位で間断なく動
作し続ける必要はない。従って、パルス発振部13に毎
秒1〜2回の周期で短い(デューティー比の小さい)駆
動信号EPを発生させるようにすると、受信機20内部
の各回路ブロックは、前記イネーブル回路からこの駆動
信号EPが出力された時のみアクティブに動作し、次の
駆動信号EPが到来するまでの間は、直前の出力状態を
保持したまま停止する。このようにすることで、間欠駆
動を行わない場合に比し、平常時の受信機の消費電流を
著しく(1桁〜2桁程度)低減することができる。
【0049】図1おいて、感知器作動検出部4、断線検
出部9及び電池切れ検出部11にそれぞれ設けたORゲ
ート4a、9a及び11aは、パルス発振部13から駆
動信号EPが出力されている間、コンパレータ4b、9
b及び11bのイネーブル信号入力端子Eをオン(アク
ティブに)する。コンパレータ4b、9b及び11b
は、イネーブル信号入力端子Eがオンしている間で、か
つ、非反転入力+が反転入力−より高電位の時は感知器
作動検出信号Q4、終端消失信号Q9、及び電池切れ予
告信号Q11をそれぞれオンにし、それ以外の時は感知
器作動検出信号Q4、終端消失信号Q9、及び電池切れ
予告信号Q11はオフにする。またイネーブル信号入力
端子Eがオフの間は、Q4、Q9及びQ11はオフとな
るとともにコンパレータ4b、9b及び11bは動作を
停止し電力を殆ど消費しない。
【0050】コンパレータ4b、9bまたは11bの非
反転入力+が反転入力−より高電位になると、駆動信号
EPが出力された瞬間、感知器作動検出信号Q4、終端
消失信号Q9または電池切れ予告信号Q11がオンとな
り、以降、駆動信号EPがオフした後も、ORゲート4
a、9aまたは11aがイネーブル信号入力端子Eをオ
ンし続けるため、当該コンパレータ4b、9bまたは1
1bの非反転入力+が反転入力−より低電位になるま
で、感知器作動検出信号Q4、終端消失信号Q9または
電池切れ予告信号Q11がオンとなり続ける。
【0051】したがって、平常時は駆動信号EPがオフ
の間、感知器作動検出部4、断線検出部9及び電池切れ
検出部11は電力を殆ど消費せず、かつ、後述するよう
な、断線、感知器3の作動または電池切れを検出した際
には、各出力信号を出力し続ける動作となる。前述した
ように毎秒1〜2回の周期で短い駆動信号EPを発生さ
せるため監視動作に支障を与えることなく、平常時の受
信機20の消費電力を著しく低減することが可能とな
る。さらに、表示灯6、7、10及び12に高輝度発光
ダイオードを採用し、かつ、各表示灯6、10及び12
をイネーブル付きインバーティング・バッファIB6、
IB10及びIB12で動作させるようにし、駆動信号
EPでチョッピングすると視認性を損なうことなく、表
示灯6、10及び12の消費電力をさらに低減すること
ができる。
【0052】次に、火災判定部5について図2を参照に
して詳細に説明する。
【0053】火災判定部5はモノステーブル・マルチバ
イブレータMM5a及びMM5b、ANDゲート5a及
びRSフリップフロップFF5を用いて構成されてい
る。
【0054】モノステーブル・マルチバイブレータMM
5aのトリガ入力Aに感知器作動検出信号Q4が入力さ
れると、モノステーブル・マルチバイブレータMM5a
の出力信号Q5aは、抵抗器R5aとコンデンサC5a
とで構成する時定数T1の間オンとなる。Q5aの反転
信号をモノステーブル・マルチバイブレータMM5aの
トリガ入力Bに帰還してリトリガを禁止するとともに、
Q5aの反転信号の立上がり(即ち、T1の終了時点)
をモノステーブル・マルチバイブレータMM5bのトリ
ガ入力Aに出力する。
【0055】T1の終了とともに、モノステーブル・マ
ルチバイブレータMM5bの出力Q5bは、抵抗器R5
bとコンデンサC5bとで構成する時定数T2の間オン
となる。
【0056】T2期間内に、再び感知器作動検出信号Q
4が入力されると、ANDゲート5aの出力がオンとな
り、RSフリップフロップFF5にセット入力Sが入
り、RSフリップフロップFF5の出力信号Q5はオン
となって、火災検出信号Q5を出力する。一度、火災検
出信号Q5が出力されるとリセットスイッチSW5を操
作するまで火災検出信号Q5はオンし続ける。
【0057】一方、T2期間内に、感知器作動検出信号
Q4が到来しなかった場合は、RSフリップフロップF
F5はセットされず、火災検出信号Q5は出力されな
い。また、モノステーブル・マルチバイブレータMM5
a及びMM5bは元の状態に復し、火災判定部5は自動
的に平常時の監視状態に戻る。
【0058】ここで、T1、T2の時定数として、T1
≦20秒、T2≦40秒となるよう、抵抗器R5a,R
5b及びコンデンサC5a,C5bの値を設定すれば東
京消防庁基準による規定に合致するものとなる。
【0059】なお、図5にはイネーブル回路を設けてい
ないが、これは、モノステーブル・マルチバイブレータ
MM5a及びMM5b、ANDゲート5a及びRSフリ
ップフロップFF5に汎用C−MOSを用いた場合これ
らが静止時に電力を消費せず、かつ、他に電源電流を消
費する部分を有しないためである。
【0060】次に、感知器作動検出部4について説明す
る。感知器作動検出部4は、終端コンデンサC1の蓄積
電荷を感知器配線2−2´間の電位差変化として検知し
て、感知器3の作動を検出するものであり、感知器配線
2´の電位を抵抗器R4とコンデンサC4により不完全
積分して感知器配線2´の平均電位を求めコンパレータ
4bにより基準電圧Vref 4と比較している。
【0061】感知器配線2の電位は、インバーティング
・バッファIB1の出力する矩形波となるが、パルス発
振部13の出力パルスはデューティー比が小さいため、
インバーティング・バッファIB1の出力は逆にデュー
ティー比の大きな矩形波となり、感知器配線2の平均電
位は電源電圧VDDに近い一定値をとる。
【0062】一方、終端コンデンサC1にはインバーテ
ィング・バッファIB1から電荷がチャージされている
ため、平常時、感知器配線2−2´間には終端コンデン
サC1の蓄積電荷に比例した電位差が現れ、感知器配線
2´の平均電位は感知器配線2の平均電位よりも低くな
る。
【0063】ところが、何れかの感知器3が作動する
と、終端コンデンサC1は当該感知器3により短絡さ
れ、終端コンデンサC1の蓄積電荷は放電して感知器配
線2−2´間は同電位となる。即ち、感知器配線2´の
電位は上昇して電源電圧VDDに近くなる。
【0064】このように、感知器配線2´の平均電位と
感知器配線2の電位との差を直接あるいは間接に検出す
ることにより、受信機20は感知器3の作動を検出する
ことができる。コンパレータ4bが感知器配線2´の電
位上昇を検出すると、感知器作動検出信号Q4を出力す
る(感知器配線2−2´間の電位差を減算回路で求め、
これをコンパレータで基準電圧と比較しても良い)。
【0065】従来の商用電源式集中監視型自動火災報知
装置では、感知器配線と直列に主電源とリレー等を接続
し、感知器の接点と感知器配線を通じてリレー等に電流
を流すことで、感知器の作動を検出しており、感知器作
動の際には10乃至30mA程度の電源電流を消費して
いた。
【0066】しかしながら、本実施例では、終端コンデ
ンサC1に発生する電位差を利用して感知器3の作動を
検出するので、検出に要する消費電流はほとんど零であ
り(断線検出のための電荷補充電流のみ流れる)、感知
器3の動作時も抵抗器R9aに流れる10μA程度で済
む。即ち、感知器3の動作の検出に要する消費電力を1
000分の1以下に低減する効果がある。
【0067】次に断線検出部9について説明する。
【0068】本装置では、一つの警戒区域毎に終端コン
デンサC1と断線検出部9とを各1個設け、これらが一
対となって、当該警戒区域内に於ける感知器配線2−2
´の断線検出機構を形成している。終端コンデンサC1
は、1組の感知器配線2−2´上、受信機20から最遠
端に位置し、受信機20内の断線検出部9との間で電荷
をやり取りしてチャージポンプ作用を現す。断線検出部
9は、このチャージポンプ作用の継続を監視することに
より、当該感知器配線2−2´上のいかなる場所で断線
が発生してもこれを検出することができる。
【0069】即ち、パルス発振部13にてデューティー
比の小さいパルスを発振し、インバーティング・バッフ
ァIB1を経て感知器配線2を励振すると、終端コンデ
ンサC1とコンデンサC9a,C9bの間で電荷がやり
取りされ、スイッチングダイオードD9a,D9bの弁
作用によって、a点及びb点には、それぞれ正、負の一
定電圧が発生する。
【0070】感知器配線2−2´間に断線が発生する
と、チャージポンプ作用は失われ、断線検出部9のコン
デンサC9a,C9bの電荷は抵抗器R9a,R9bを
通って放電し、a点及びb点の電圧は消失する。よっ
て、b点の電圧をコンパレータ9bを用いて基準電圧V
ref 9と比較することにより、受信機20は、感知器配
線2−2´の断線の発生を検出することができる(a点
−b点間の電位差を基準電圧と比較する方式でも良
い)。
【0071】コンパレータ9bがb点の電圧消失を検出
すると終端消失信号Q9を出力する。但し、感知器3の
作動時及び感知器配線2−2´間の短絡時ともに、終端
コンデンサC1が短絡されるためチャージポンプ作用が
失われ、同様にb点の電圧は消失するが、断線ではない
ので、ANDゲートGT9を用いて終端消失信号Q9と
感知器作動検出信号Q4(の反転論理)との論理積をと
り、終端消失信号Q9がオン、かつ感知器作動検出信号
Q4がオフであるときに、断線検出信号Q9´を出力す
る。
【0072】断線検出信号Q9´は、イネーブル付きイ
ンバーティング・バッファ10を経て断線表示灯10を
点滅させ、以って関係者に感知器配線2−2´の点検改
修を促す。
【0073】従来の終端抵抗器を用いた断線検出方式で
は、例えば、終端器として5乃至20kΩ程度の抵抗器
を用いており、平常時、感知器配線2−2´間には約2
4Vの電圧が印加されていたため、感知器配線2−2´
には常時1乃至数mAの監視電流が流れていた。
【0074】ところが、上述の通り、終端コンデンサC
1によるチャージポンプ作用を利用して断線を検出をす
れば、平常時の断線検出に要する消費電流は、コンデン
サC9a,C9bの電荷を補充する電流だけとなるか
ら、抵抗器R9a,R9bを100kΩ以上の高抵抗と
することにより、所要消費電流を10μA以下とするこ
とができる。従って、断線の検出に要する消費電流を1
00分の1以下に低減する効果がある。さらに、終端コ
ンデンサC1は高い周波数において低インピーダンスと
なるので、感知器配線2−2´間に誘導するノイズをバ
イパスする効果を有し、感知器配線2−2´の動作電流
が微小であるにもかかわらずノイズの影響を受けにくく
することができる。
【0075】次に、電池切れ検出部11について説明す
る。
【0076】電池端子の平均電圧が所定値以下に低下し
た際(或いは電池の内部抵抗が所定値を超えた際)に、
実際に電池が切れる前に表示・音声等で警報するもので
あり、動作状態における受信機20の電源電圧VDDを、
抵抗器R11とコンデンサC11により不完全積分して
平均電圧を求め、これをコンパレータ11bにより基準
電圧Vref 11と比較し、平均電圧が基準電圧Vref 1
1より下回った場合には電池1の寿命末期と判定して電
池切れ予告信号Q11を出力する。電池切れ予告信号Q
11はイネーブル付きインバーティング・バッファIB
12を経て電池切れ表示灯12を点滅させ、事前に警報
して電池交換を促す。
【0077】電池による電力供給が停止する要因として
は、一般に寿命による電池切れ以外には存在しないか
ら、電池切れを事前に警報する機能を持つことにより電
力供給停止の要因を排除することができ装置全体の電源
として十分な信頼性を確保することができる。
【0078】次に、感知器作動検出部について他の実施
例を図3を参照して説明する。同図の感知器作動検出部
4は汎用C−MOSゲートを用いて回路構成がシンプル
かつ消費電流が低減するように構成したものである。
【0079】感知器配線2´の電位を、抵抗器R4´及
びコンデンサC4´で不完全積分し、感知器配線2´の
平均電位をd点に取り出し、これをシュミット・ノンイ
ンバーティング・バッファSB4´に入力する。
【0080】一般に汎用C−MOSゲートのスレッショ
ルドは電源電圧VDDの1/2付近にあり、かつ、シュミ
ット・ノンインバーティング・バッファSB4´は一定
のヒステリシス電圧VH を有するから、d点の電位がV
H +(VDD/2)を上回るとシュミット・ノンインバー
ティング・バッファSB4´の出力はオンし、感知器作
動検出信号Q4´をオンする。即ち、図1における基準
電圧Vref 4として、図3の実施例では、C−MOSゲ
ート自身の持つVH +(VDD/2)という固有の電圧を
利用している。
【0081】なお、この実施例ではイネーブル回路を設
けていないが、これは、シュミット・ノンインバーティ
ング・バッファSB4´が静止時に電力を消費せず、か
つ、他に電源電流を消費する部分を有しないためであ
る。
【0082】次に、断線検出部について他の実施例を図
4を参照にして説明する。同図の断線検出部9´は汎用
C−MOSゲートとNchJ−FETを用いて低消費電流
となるよう構成したものである。
【0083】NchJ−FET9´bのドレインは、抵抗
器R9´dにて電源電圧VDDにプルアップされている。
平常時、終端消失信号Q9´aと駆動信号EPがともに
オフしている時、NORゲート9´aは出力が電源電圧
VDDとなり、NchJ−FET9´bのソース電位とドレ
イン電位は等しくなるため、抵抗器R9´d及びNchJ
−FET9´bには電流が流れない。g点の電位は電源
電圧VDDと等しく、シュミット・インバーティング・バ
ッファSB9´の入力はオンとなるから、シュミット・
インバーティング・バッファSB9´の出力はオフのま
まである。また、NORゲート9´a、シュミット・イ
ンバーティング・バッファSB9´は、ともにC−MO
Sゲートであるから、静止時(入力信号がスレッショル
ド電圧を超えて変化しない時)の消費電流は殆ど流れな
い。
【0084】駆動信号EPが出力されると、NORゲー
ト9´aの出力が零電位となり、NchJ−FET9´b
のドレイン−ソース間には、NchJ−FET9´bのゲ
ートに印加されるb点の電位に逆比例したドレイン電流
が流れる。既述の通り、終端コンデンサC1によるチャ
ージポンプ作用が生じている間は、b点は負の一定電位
に保たれるため、NchJ−FET9´bのゲートは深く
逆バイアスされ、ドレイン電流は殆ど流れず、g点の電
位は電源電圧VDDに近い値を示すことになり、シュミッ
ト・インバーティング・バッファSB9´の出力はオフ
のままである。
【0085】感知器配線2−2´が断線し、終端コンデ
ンサC1によるチャージポンプ作用が失われると、b点
電位は次第に零に近づき、NchJ−FET9´bのゲー
トは零バイアス状態となって、ドレイン電流は漸次増加
する。すると、g点の電位が次第に零に近づき、シュミ
ット・インバーティング・バッファSB9´の入力スレ
ッショルド電圧を下回ると、シュミット・インバーティ
ング・バッファSB9´の出力がオンとなる。以降、終
端コンデンサC1によるチャージポンプ作用が回復する
まで、NORゲート9´aの出力は零電位を保ち、終端
消失信号Q9´aはオンし続ける。そして、ANDゲー
トGT9を用いて終端消失信号Q9´aと感知器作動検
出信号Q4(の反転論理)との論理積をとり、終端消失
信号Q9´aがオン、かつ感知器作動検出信号Q4がオ
フであるときに、断線検出信号Q9´を出力する。
【0086】ここで、シュミット・インバーティング・
バッファSB9´の入力はヒステリシス特性を有するか
ら、b点またはg点の電位が変化する際、同点の電位が
スレッショルド付近の中途半端な電位をゆっくり通過し
ても終端消失信号Q9´aが不必要にフリッカせず検出
動作が安定する。
【0087】次に、電池切れ検出部について他の実施例
を図5を参照にして説明する。同図の電池切れ検出部1
1は汎用C−MOSゲートおよびツェナーダイオードを
用いて低消費電力となるよう構成したものである。電源
電圧VDDを、抵抗器R11´aとコンデンサC11´に
より不完全積分して平均電圧を求めて逆流防止用のスイ
ッチングダイオードD11´を経てツェナーダイオード
ZD11´のカソードに印加する。
【0088】平常時、電池切れ予告信号Q11´と駆動
信号EPがともにオフしている時、NORゲート11´
aは出力が電源電圧VDDとなり、抵抗器R11´bによ
ってc点は電源電圧VDDにプルアップされ、スイッチン
グダイオードD11´がオフするため、ツェナーダイオ
ードZD11´及び抵抗器R11´bには電流が流れな
い。c点の電位は電源電圧VDDと等しく、シュミット・
インバーティング・バッファSB11´の入力はオンと
なるから、シュミット・インバーティング・バッファS
B11´の出力はオフのままである。また、NORゲー
ト11´a、シュミット・インバーティング・バッファ
SB11´は、ともにC−MOSゲートであるから、静
止時の消費電流は殆ど流れない。
【0089】駆動信号EPが出力されると、NORゲー
ト11´aの出力が零電位となり、抵抗器R11´bに
よってc点は零電位方向にプルダウンされる。したがっ
て、c点の電位は、電源電圧の平均値からスイッチング
ダイオードD11´の順方向電圧VF とツェナーダイオ
ードZD11´のツェナー電圧VZ を減じたものとな
る。従って、電池端子の平均電圧が、VF +VZ +VH
+(VDD/2)を下回ると、シュミット・インバーティ
ング・バッファSB11´の出力はオンとなり、電池切
れ予告信号Q11´が出力される。即ち、基準電圧とし
て、VF +VZ +VH +(VDD/2)という電圧を用い
ている。
【0090】次に、多回線型の構成例を説明する。建物
等のうち火災を監視すべき区域が複数階に亘る場合や一
定規模以上の面積を有する場合、火災発生場所の特定を
容易とするため複数の警戒区域を設定する必要がある。
警戒区域毎に一組の感知器配線2−2´と、一乃至複数
の感知器3、及び一個の終端コンデンサを配置して、こ
れを一回線とし、多数の回線を一つの受信機に接続する
ようにできる。この場合、図1で示された実施例におい
て、感知器作動検出部4と断線検出部9とを一回線、即
ち警戒区域毎に増設することにより、多回線型の受信機
となる。この場合でも、装置全体に電力を供給する電池
1は1組で済む。つまり、電池式簡易型自動火災報知器
と異なり、電池が分散配置されることがない。これは、
本実施例による受信機の消費電力が極めて少ないことに
よる。特に、感知器作動検出部4、断線検出部9及び電
池切れ検出部11として、上述した図3〜図5の実施例
を用いれば、平常時における警戒区域1回線当たりの消
費電流を100μA以下とすることが可能で電池1とし
て市販の乾電池等を用いても半年間から1年間程度連続
動作させることが十分可能である。
【0091】以上説明したように、本実施例によれば、
前述した商用電源式集中監視型自動火災報知装置と同等
の高度な能力を有し、かつ小型乾電池程度の電源にて長
期に亘って動作する、電池式集中監視型自動火災報知装
置が実現する。
【0092】また、前述した商用電源式集中監視型自動
火災報知装置にあっては、電源として商用交流電源を降
圧・整流して用いたため、商用交流電源の停電に備え
て、主電源の他に非常電源、予備電源を持つ必要があっ
たが、本実施例では、電池1を用い、電池切れ検出部1
1により電源としての信頼性を確保することにより、非
常電源・予備電源を不要とする。
【0093】さらに、商用電源式集中監視型自動火災報
知装置に比し、電源回路を大幅に簡素化できることによ
り、電源工事・接地工事が一切不要で工事が容易かつ安
価となり、受信機本体も著しく小型・軽量・安価となる
ため、総じて設備費が低廉となる。また、工事にあたっ
て装置に強電部分を有しないので電気工事士の資格が不
要であり電源工事を要しないので既存の建物等にも導入
容易である。前述した商用電源式集中監視型自動火災報
知装置とほぼ同等の火災検出機能・非火災報防止機能・
断線検出機能を有し、かつ受信機内に設置した一組の電
池にて建物全体を監視できるため、前述した電池式簡易
型自動火災報知器に比べ著しく高性能、かつ維持が容易
である。
【0094】従って、集中監視型の自動火災報知装置を
一般住宅等に広く普及させることが可能となる。また、
商用電源式集中監視型自動火災報知装置と比較して著し
く消費電力を抑えることができるため(消費電流比1000
分の1〜10000 分の1、消費電力比5000分の1〜100000
分の1)、大きな省エネルギー効果を有する。
【0095】
【発明の効果】請求項1及び2に係る本願発明にあって
は、集中監視が可能でありながら消費電力が著しく小さ
く、したがって、市販の乾電池等で動作することができ
る。このためコンバータ等の電源回路を必要とせず装置
を小型化でき、設置対象物に専用の給電設備を設ける必
要もない。したがって、工事量並びに工事費の削減が図
れ、新築・既存の別を問わず、建物等への導入が容易と
なる。特に、従来普及の遅れていた小規模店舗や個人住
宅等へ容易に導入できる。
【0096】また、火災検出手段を複数にした場合は、
複数の警戒区域を集中監視することができる。
【0097】請求項3に係る本願発明にあっては、火災
発生の集中監視を電池を用いて行う際に懸念される電池
切れを未然に防止することができ、電源の信頼性を確保
することができる。
【0098】請求項4に係る本願発明にあっては、定常
的に電流を流すことなく感知器配線の断線を即座に検出
でき、高信頼性を維持しつつ電源容量の著しい削減が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例に係る電池式集中監視型自動
火災報知装置の構成図である。
【図2】図1に示す火災判定部5の詳細な構成図であ
る。
【図3】図1に示す感知器作動検出部4の他の実施例を
示す回路図である。
【図4】図1に示す断線検出部9の他の実施例を示す回
路図である。
【図5】図1に示す電池切れ検出部11の他の実施例を
示す回路図である。
【符号の説明】
1 電池 2−2´感
知器配線 3 感知器 4 感
知器作動検出部 5 火災判定部 6 感
知器作動表示灯 7 火災表示灯 8 主
音響装置 9 断線検出部 10 断
線表示灯 11 電池切れ検出部 12 電
池切れ表示灯 13 パルス発振部 20 受
信機 C1 終端コンデンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一または複数の火災検出手段と、この火
    災検出手段の出力信号に基づいて火災判定を行う集中監
    視手段と、この集中監視手段の出力信号に基づいて火災
    の発生を報知する警報手段とを備えた自動火災報知装置
    であって、該集中監視手段に対して間欠的に駆動信号を
    出力する間欠駆動手段と、該火災検出手段、該集中監視
    手段、該警報手段及び該間欠駆動手段に電力を供給する
    電池とを備え、該集中監視手段は、該間欠駆動手段が駆
    動信号を出力している間のみ動作することを特徴とする
    電池式集中監視型自動火災報知装置。
  2. 【請求項2】 一または複数の火災検出手段と、この火
    災検出手段の出力信号に基づいて火災判定を行う集中監
    視手段と、この集中監視手段の出力信号に基づいて火災
    の発生を報知する警報手段と、該火災検出手段、該集中
    監視手段及び該警報手段に電力を供給する電池とを備え
    た自動火災報知装置であって、該火災検出手段は火災の
    発生によって蓄積電荷が変動する終端コンデンサを備
    え、この終端コンデンサの蓄積電荷を該火災検出手段の
    出力信号としたことを特徴とする電池式集中監視型自動
    火災報知装置。
  3. 【請求項3】 前記集中監視手段は、前記電池の残容量
    に応じて端子電圧が変動する電池残量検出用コンデンサ
    を有し、この端子電圧に基づいて該電池の容量低下検出
    信号を出力する電池残量検出部を備え、前記警報手段は
    該容量低下検出信号に基づいて該電池の容量低下の発生
    を報知するとともに、前記間欠駆動手段は該電池残量検
    出部に対して間欠的に駆動信号を出力し、該電池残量検
    出部は該間欠駆動手段が駆動信号を出力している間のみ
    動作することを特徴とする請求項1または2に記載の電
    池式集中監視型自動火災報知装置。
  4. 【請求項4】 前記集中監視手段は、前記火災検出手段
    の断線の発生に応じて蓄積電荷が変動する断線検出用コ
    ンデンサを有し、この蓄積電荷に基づいて該火災検出手
    段の断線検出信号を出力する断線検出部を備え、前記警
    報手段は該断線検出信号に基づいて該火災検出手段の断
    線の発生を報知するとともに、前記間欠駆動手段は該断
    線検出部に対して間欠的に駆動信号を出力し、該断線検
    出部は該間欠駆動手段が駆動信号を出力している間のみ
    動作することを特徴とする請求項1または2に記載の電
    池式集中監視型自動火災報知装置。
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