JPH08278928A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホストコンピュータの保有するデータファイ
ルの印刷を効率よく印刷することができる印刷装置を提
供する。 【構成】 印刷装置１とコンピュータ２ａ等とはデータ
通信回線３によって相互に接続されている。印刷装置１
は、データ通信回線３を介してコンピュータ２ａ等にア
クセスするための制御を行う通信コントローラと、コン
ピュータ２ａ等が保有する文書の中から印刷対象の文書
を指定するのに用いられるタッチパネルと、印刷部数の
指定や印刷開始を指示するためのハードキーとを備えて
いる。タッチパネルによって指定されたコンピュータ２
ａの文書はデータ通信回線３を介して印刷装置１に転送
され、ハードキーの操作によって印刷される。印刷装置
１の印刷動作中に、緊急印刷が必要な文書をコンピュー
タ２ｂから印刷装置１に転送させて所定の割込キーを押
すと、その印刷が中断されて緊急印刷対象の文書が優先
的に印刷される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、データ通信回線によっ
てホストコンピュータに接続された印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、レーザープリンタ等のページプリ
ンタ、あるいは複写機能のほかにプリンタ機能を備えた
デジタル複写機等の印刷装置がオフィス環境で多用され
ている。このような印刷装置は一般に廉価ではないた
め、通常は、ＬＡＮ（ローカル・エリア・ネットワー
ク）等のデータ通信網に接続され、複数のパーソナルコ
ンピュータまたはワークステーション等のコンピュータ
によって共有されることが多い。従来、この種のネット
ワークシステムでは、印刷を行う場合の操作はすべてコ
ンピュータの側から行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシステムには次のような欠点があった。ま
ず、第１に、印刷装置は通常コンピュータから離れた場
所に配置されていることが多いので、コンピュータ側か
らの操作によって印刷を行う場合、ユーザは印刷装置の
動作状況を直接眼で確認することができない。すなわ
ち、ユーザは、コンピュータに対して文書印刷に必要な
所定の操作を行ったのち、印刷が終了した時刻を見計ら
って印刷装置の所に行くケースが多いが、例えば何らか
のトラブル（トナーや用紙の枯渇、用紙ジャム等）が発
生していた場合には、印刷結果物を入手することができ
ない。この場合、ユーザは、そのようなトラブルを解消
する処置等を行ってから再び自分のコンピュータの所に
戻って再操作をしなければならない。したがって、ユー
ザは印刷装置と自分の印刷装置との間を何度も行き来し
なければならず、極めて非効率的であった。

【０００４】第２に、上記のように複数のコンピュータ
で１台の印刷装置を共有する場合には、コンピュータ同
士で印刷要求が競合し、自分のコンピュータからの印刷
要求がキューイング（待機）状態になる場合がある。こ
の場合、従来は、印刷装置の所でしばらく待つか、ある
いは他の仕事をしてから再び印刷装置の所に来る必要が
あった。したがって、緊急に文書印刷をする必要がある
ユーザの要求に対応することができなかった。そこで、
本発明の目的は、ホストコンピュータの保有するデータ
ファイルの印刷を効率よく印刷することができる印刷装
置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の印刷装置
では、データ通信回線によってホストコンピュータに接
続された印刷装置であって、データ通信回線を介してホ
ストコンピュータにアクセスするための制御を行う通信
制御手段と、ホストコンピュータが保有するデータファ
イルの中から印刷対象のデータファイルを指定するため
の入力手段と、この入力手段によって指定されたデータ
ファイルの転送を、前記通信制御手段を介してホストコ
ンピュータに要求する手段と、ホストコンピュータから
送られてきたデータファイルを印刷する印刷手段とを具
備させることで前記目的を達成する。

【０００６】請求項２記載の印刷装置では、請求項１記
載の印刷装置において、さらに、ホストコンピュータか
ら送られてきたデータファイルの内容を表示する表示手
段を具備させることで前記目的を達成する。

【０００７】請求項３記載の印刷装置では、請求項１記
載の印刷装置において、さらに、前記印刷手段が一のデ
ータファイルを印刷している最中に、この一のデータフ
ァイルの印刷を中断して他のデータファイルの印刷を実
行させるための割込要求を受け付ける割込要求受付手段
を具備させることで前記目的を達成する。

【０００８】

【作用】請求項１記載の印刷装置では、印刷装置からの
指示によってホストコンピュータから印刷対象のデータ
ファイルを印刷装置に転送させ、これを印刷することが
可能となる。請求項２記載の印刷装置では、ホストコン
ピュータから送られてきたデータファイルの内容が印刷
装置側で表示される。請求項３記載の印刷装置では、印
刷中に割込要求がなされたときには、その実行中の印刷
が中断され、要求のあったデータファイルの印刷が優先
的に行われる。

【０００９】

【実施例】本発明の好適な実施例を図１乃至図３を参照
して詳細に説明する。図１は、本発明の一実施例に係る
印刷装置を含むデータ通信ネットワークシステムを表す
ものである。このシステムは、印刷装置１と、複数のコ
ンピュータ２ａ，２ｂ，２ｃと、これらを相互に結ぶデ
ータ通信回線３とを含んで構成されている。

【００１０】印刷装置１としては、例えばレーザープリ
ンタ等のページプリンタや、複写機能のほかにプリンタ
機能をも備えたデジタル複写機等が使用される。コンピ
ュータ２ａ等としては、パーソナルコンピュータやワー
クステーション等が使用される。これらのコンピュータ
はそれぞれ、印刷対象となる複数の文書を格納したハー
ドディスク装置（図示せず）を備えている。また、デー
タ通信回線３としては、例えばイーサネット等のＬＡＮ
（ローカル・エリア・ネットワーク）またはＳＣＳＩ(S
mall-Computer-System-Interface)が使用される。

【００１１】図２は、図１の印刷装置１の構成を表した
図である。この印刷装置１は、装置全体の動作制御のほ
か文書データをビットマップデータに変換してプリント
エンジン１２に転送するという処理を行うメインコント
ローラ１１と、メインコントローラ１１からのビットマ
ップデータを基に用紙への印刷を行うプリントエンジン
１２と、メインコントローラ１１の指示に基づきデータ
通信回線３を介してコンピュータ２ａ等へのアクセス制
御を行う通信コントローラ１３とを備えている。さら
に、この印刷装置１は、ホストコンピュータから送られ
てきた文書の内容、文書の検索結果および操作のための
アイコン等を表示する液晶表示装置（ＬＣＤ）１４と、
このＬＣＤ１４に表示されたメニューの中から所望の項
目を選択するために用いられるタッチパネル１５と、数
値データやコマンドを入力するためのハードキー１６
と、通信コントローラ１３が受信した文書を一旦記憶す
るハードディスク装置１７とをも備えている。

【００１２】図３は、印刷装置１のＬＣＤ１４、タッチ
パネル１５およびハードキー１６の配置状態を簡略化し
て表すものである。この図に示すように、タッチパネル
１５はＬＣＤ１４の上に重ねて配置され、ＬＣＤ１４の
所望のアイコン表示位置のパネル面に触れることによっ
てそのアイコンが示す処理（コマンド）を選択可能にな
っている。ハードキー１６は、印刷部数等の入力に用い
られるテンキー２１と、現在印刷中の動作を中断して他
の文書の印刷を要求するときに用いられる割込キー２２
と、印刷中止の要求に用いられるストップキー２３と、
印刷開始の要求に用いられるスタートキー２４とを備え
ている。

【００１３】次に、以上のような構成のデータ通信ネッ
トワークシステムにおける印刷装置１の動作を説明す
る。ここでは印刷装置１からコンピュータ２ａにアクセ
スするものとして説明するが、他のコンピュータ２ｂ，
２ｃへのアクセスの場合も同様である。必要な文書の印
刷を希望するユーザは印刷装置１の所に行き、まず用紙
およびトナー等の消耗品の有無やペーパージャム等のト
ラブルの有無を確認し、必要があればそれに対処する処
理を行う。

【００１４】次に、ユーザは、印刷装置１のタッチパネ
ル１５によって、コンピュータ２ａが保有する文書の中
から印刷対象の文書を検索・指定する。具体的には、タ
ッチパネル１５を操作して、コンピュータ２ａの指定と
検索条件の入力とを行う。メインコントローラ１１は、
この指示を解読し、通信コントローラ１３を制御して、
データ通信回線３を介してコンピュータ２ａに対し検索
条件に合致する文書の一覧を転送するように要求する。
この要求は所定のプロトコルに従って行われる。

【００１５】この要求を受けたコンピュータ２ａは自己
のハードディスク装置（図示せず）を検索して条件に合
った文書の一覧を印刷装置１に転送する。印刷装置１の
通信コントローラ１３がこの文書一覧を受信すると、メ
インコントローラ１１は、これをＬＣＤ１４に表示す
る。そして、ユーザが、表示された文書の中から所望の
文書をタッチパネル１５で指定すると、この文書名がコ
ンピュータ２ａに送られる。コンピュータ２ａは、ハー
ドディスク装置からその指定された文書を読み出して印
刷装置１に転送する。なお、文書指定に際し、検索条件
を入力せず、ホストコンピュータ（ここではコンピュー
タ２ａ）のみを指定した場合には、そのコンピュータ２
ａが保有するすべての文書の一覧が転送されて表示され
る。

【００１６】印刷装置１のメインコントローラ１１は、
通信コントローラ１３で受信した文書データをハードデ
ィスク装置１７に一時保管する。ここで、ユーザがタッ
チパネル１５によってＬＣＤ１４の所定のアイコンを選
択して文書内容表示コマンドを入力すると、ハードディ
スク装置１７に保管された文書の内容がＬＣＤ１４に表
示される。これによりユーザはその文書が所望の文書で
あるかどうかを確認することができる。表示された文書
が所望の文書でないときには、ＬＣＤ１４の所定のアイ
コンをタッチパネル１５で選択することにより、再度文
書名一覧が表示され、文書選択が可能となる。

【００１７】一方、表示された文書が所望の文書である
ときには、ハードキー１６のスタートキー２４を押すこ
とにより、その文書の印刷が開始することができる。具
体的には、ハードディスク装置１７に保管された文書デ
ータがビットマップデータに変換されてプリントエンジ
ン１２に転送され、このビットマップデータに基づいて
印刷が行われる。このとき、ハードキー１６のテンキー
２１によって印刷部数を指定することにより、所望の部
数の印刷が可能となる。なお、プリントジャム等のトラ
ブルが発生した場合、文書データはハードディスク装置
１７に保管されているので、トラブル解除処置後、再度
スタートキー２４を押せば処理が可能となる。また、印
刷途中で中止したいときは、ストップキー２３を押せば
中止できる。

【００１８】このように、ユーザは印刷装置１からの操
作によってコンピュータ２ａの保有する文書データを転
送させて印刷することができるが、もちろん、通常の操
作による印刷、すなわちコンピュータ２ａからの操作に
よって印刷装置１で印刷を行うことも可能である。この
場合、例えば複数のホストコンピュータから印刷装置１
に印刷要求があった場合には、各ホストコンピュータか
らの文書データはすべて印刷装置１のハードディスク装
置１７に一時保管され、キューイング（待機）の対象と
なる。

【００１９】そして、印刷要求の早かった順に順次印刷
される。また、印刷装置１からの操作によってコンピュ
ータ２ａの文書を印刷中に、他のホストコンピュータ
（例えばコンピュータ２ｂ）から印刷要求があった場合
は、その実行中の印刷動作と並行して、コンピュータ２
ｂからの文書転送が行われ、その印刷の終了後に、コン
ピュータ２ｂからの文書データの印刷が行われる。すな
わち、コンピュータ２ｂからの文書の転送動作は、プリ
ントエンジン１２の動作と別個独立に行われる。

【００２０】一方、印刷装置１はハードキー１６に対す
る操作によって緊急割込を受け付けることができる。す
なわち、いずれかのホストコンピュータからの操作また
は印刷装置１に対する直接の操作によって印刷が行われ
ている場合において、緊急を要する文書印刷の必要が生
じたときには、ユーザは印刷装置１を直接操作して割込
印刷を行うことができる。この場合、印刷中であっても
ホストコンピュータへのアクセスは可能であるので、ユ
ーザは、タッチパネル１５に対して上記したような手順
でホストコンピュータの指定、印刷対象の文書の検索お
よびハードディスク装置１７への文書転送を行った上で
ハードキー１６の割込キー２２を押せばよい。メインコ
ントローラ１１は、割込キー２２の押下を検出すると、
現在実行中の文書データのビットマップデータへの変換
を中断し、ハードディスク装置１７に新たに転送・格納
された文書データのビットマップデータ変換を開始し、
プリントエンジン１２に転送して印刷する。

【００２１】このように、本実施例では、印刷装置１か
らの操作によってコンピュータ２ａの保有する文書デー
タを転送させて印刷することができるため、ユーザは印
刷装置１とコンピュータ２ａとの間を何回も行き来する
ことなく、印刷装置１の所に居ながら印刷することがで
きる。また、緊急に印刷の必要が生じた場合にも対応す
ることができる。

【００２２】

【発明の効果】請求項１記載の印刷装置によれば、印刷
装置からの指示によってホストコンピュータから印刷対
象のデータファイルを印刷装置に転送させて印刷できる
ようにしたので、ユーザは印刷装置の所に居ながらにし
て印刷を行うことができる。このため、印刷装置に何ら
かのトラブルが生じた場合でも直ちにそのトラブルを認
識して必要な回復処置をとることができ、従来のように
印刷装置とユーザのコンピュータとの間を何回も行き来
することがない。したがって、効率的に印刷業務を遂行
することができる。

【００２３】請求項２記載の印刷装置によれば、ホスト
コンピュータから送られてきたデータファイルの内容を
印刷装置側で表示するようにしたので、印刷装置の所に
居ながら自分の希望するデータファイルかどうかを確認
することができる。したがって、印刷対象の誤り等の失
敗を未然に防止することができる。

【００２４】請求項３記載の印刷装置によれば、印刷中
に割込要求がなされたときには、その実行中の印刷を中
断し、要求のあったデータファイルの印刷を優先的に行
うようにしたので、緊急の印刷要求にも対応することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る印刷装置を含む通信ネ
ットワークシステムを表すブロック図である。

【図２】図１に示す印刷装置の基本構成を表すブロック
図である。

【図３】図２のＬＣＤ（液晶表示装置）、タッチパネル
およびハードキーの構成を表す図である。

【符号の説明】

１ 印刷装置 ２ａ〜２ｃ コンピュータ ３ データ通信回線 １１ メインコントローラ １２ プリントエンジン １３ 通信コントローラ １４ ＬＣＤ（液晶表示装置） １５ タッチパネル １６ ハードキー １７ ハードディスク装置 ２１ テンキー ２２ 割込キー ２３ ストップキー ２４ スタートキー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 データ通信回線によってホストコンピュ
   ータに接続された印刷装置であって、 データ通信回線を介してホストコンピュータにアクセス
   するための制御を行う通信制御手段と、 ホストコンピュータが保有するデータファイルの中から
   印刷対象のデータファイルを指定するための入力手段
   と、 この入力手段によって指定されたデータファイルの転送
   を、前記通信制御手段を介してホストコンピュータに要
   求する手段と、 ホストコンピュータから送られてきたデータファイルを
   印刷する印刷手段とを具備したことを特徴とする印刷装
   置。
2. 【請求項２】 さらに、ホストコンピュータから送られ
   てきたデータファイルの内容を表示する表示手段を具備
   したことを特徴とする請求項１記載の印刷装置。
3. 【請求項３】 さらに、前記印刷手段が一のデータファ
   イルを印刷している最中に、この一のデータファイルの
   印刷を中断して他のデータファイルの印刷を実行させる
   ための割込要求を受け付ける割込要求受付手段を具備し
   たことを特徴とする請求項１記載の印刷装置。