JPH08278305A - 免疫学的測定装置 - Google Patents
免疫学的測定装置Info
- Publication number
- JPH08278305A JPH08278305A JP7758295A JP7758295A JPH08278305A JP H08278305 A JPH08278305 A JP H08278305A JP 7758295 A JP7758295 A JP 7758295A JP 7758295 A JP7758295 A JP 7758295A JP H08278305 A JPH08278305 A JP H08278305A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substance
- test substance
- particles
- human hemoglobin
- immobilized
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 被検物質の量を半定量的に推定できる簡易な
装置を得る。 【構成】 本発明は多孔性のクロマトグラフィー用部材
を有する免疫クロマトグラフィー装置であって該多孔性
のクロマトグラフィー用部材1は, 複数領域(2A, 2
B, 2C)に被検物質と特異的に結合する第一の物質が
固定されている。被検物質及び粒子で標識された被検物
質と特異的に結合する第二の物質との混合液4が, 該多
孔性のクロマトグラフィー用部材1の下端5よりクロマ
トグラム状に展開し得る装置。
装置を得る。 【構成】 本発明は多孔性のクロマトグラフィー用部材
を有する免疫クロマトグラフィー装置であって該多孔性
のクロマトグラフィー用部材1は, 複数領域(2A, 2
B, 2C)に被検物質と特異的に結合する第一の物質が
固定されている。被検物質及び粒子で標識された被検物
質と特異的に結合する第二の物質との混合液4が, 該多
孔性のクロマトグラフィー用部材1の下端5よりクロマ
トグラム状に展開し得る装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は, 多孔性のクロマトグラ
フィー用部材を有する免疫クロマトグラフィー用装置で
あって, 被検物質に結合する物質が該クロマトグラフィ
ー用部材の複数領域に固定化されており, 粒子で標識さ
れた被検物質に結合する第二の物質と被検物質の混合液
が, 展開された時に該領域に起こる反応パターンより被
検物質の量を半定量的に推測することのできる装置に関
するものである。
フィー用部材を有する免疫クロマトグラフィー用装置で
あって, 被検物質に結合する物質が該クロマトグラフィ
ー用部材の複数領域に固定化されており, 粒子で標識さ
れた被検物質に結合する第二の物質と被検物質の混合液
が, 展開された時に該領域に起こる反応パターンより被
検物質の量を半定量的に推測することのできる装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】生体体液中や糞便中に含有される物質の
検出の方法として, 免疫学的手法は広く用いられてい
る。近年, 特殊な装置や技術を必要とせず, 診察室や家
庭で簡単に検査が可能な方法が開発されてきている。例
えば特表昭63−501595号や特開昭63−159760号などに酵
素標識抗体を用いたクロマトグラフィー法による糞便中
のヒトヘモグロビンの検出装置について記載されてい
る。これらの方法は特殊な装置や器具が要らず, 簡単操
作で短時間に検査が終了し, しかも結果は判定領域の着
色の有無によって表されるので, 使用者の熟練を要さず
検査が可能である。
検出の方法として, 免疫学的手法は広く用いられてい
る。近年, 特殊な装置や技術を必要とせず, 診察室や家
庭で簡単に検査が可能な方法が開発されてきている。例
えば特表昭63−501595号や特開昭63−159760号などに酵
素標識抗体を用いたクロマトグラフィー法による糞便中
のヒトヘモグロビンの検出装置について記載されてい
る。これらの方法は特殊な装置や器具が要らず, 簡単操
作で短時間に検査が終了し, しかも結果は判定領域の着
色の有無によって表されるので, 使用者の熟練を要さず
検査が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら, 上記の
従来の技術は、被検物質がある量以上存在すると判定部
位に着色が起こり, これを確認することによって被検物
質の存在を検査する方法であるため, 被検物質の量がど
の程度なのかは確認できないという欠点があった。
従来の技術は、被検物質がある量以上存在すると判定部
位に着色が起こり, これを確認することによって被検物
質の存在を検査する方法であるため, 被検物質の量がど
の程度なのかは確認できないという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは, 上記の課
題を解決するために検討を重ねた結果, 免疫クロマトグ
ラフィー法において被検物質に反応する物質をクロマト
グラフィー用部材の複数ヶ所に展開方向に対し直列に固
定化することにより, 被検物質の量を半定量的に検出で
きることを見出し, 本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明によれば, 被検物質の量が少ない時は被検物
質に反応する物質の固定化してある複数ヶ所のうち, 展
開方向に対して前列側の領域が着色し, 2列目以降は順
次被検物質の量に応じて着色する。従って何列目まで着
色したかを確認することによって, 被検物質の量を推定
できる。
題を解決するために検討を重ねた結果, 免疫クロマトグ
ラフィー法において被検物質に反応する物質をクロマト
グラフィー用部材の複数ヶ所に展開方向に対し直列に固
定化することにより, 被検物質の量を半定量的に検出で
きることを見出し, 本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明によれば, 被検物質の量が少ない時は被検物
質に反応する物質の固定化してある複数ヶ所のうち, 展
開方向に対して前列側の領域が着色し, 2列目以降は順
次被検物質の量に応じて着色する。従って何列目まで着
色したかを確認することによって, 被検物質の量を推定
できる。
【0005】本発明における多孔性のクロマトグラフィ
ー用部材は, 被検物質を含む液体が展開できるものであ
れば特に限定されるものでなく, 例えばニトロセルロー
ス膜やガラス繊維膜などが使用できる。また, クロマト
グラフィー用部材は支持体としてプラスチック等を貼合
せてあってもよい。本発明に用いる被検物質と結合する
物質としては, 抗体, 抗原, レクチン等がある。これら
を標識する粒子としては金属コロイド粒子, 着色したラ
テックス粒子, 菌体粒子などが使用できる。
ー用部材は, 被検物質を含む液体が展開できるものであ
れば特に限定されるものでなく, 例えばニトロセルロー
ス膜やガラス繊維膜などが使用できる。また, クロマト
グラフィー用部材は支持体としてプラスチック等を貼合
せてあってもよい。本発明に用いる被検物質と結合する
物質としては, 抗体, 抗原, レクチン等がある。これら
を標識する粒子としては金属コロイド粒子, 着色したラ
テックス粒子, 菌体粒子などが使用できる。
【0006】本発明における標識された被検物質と結合
する物質は懸濁液状でもよく, 不織布などに含浸, 乾燥
されていてもよい。本発明では多孔性クロマトグラフィ
ー用部材に固定化する被検物質と結合する物質を固定化
する量は, 被検物質の検査に必要な感度に応じて決定す
ればよく, 固定化する複数領域のそれぞれに固定量を決
めることができる。
する物質は懸濁液状でもよく, 不織布などに含浸, 乾燥
されていてもよい。本発明では多孔性クロマトグラフィ
ー用部材に固定化する被検物質と結合する物質を固定化
する量は, 被検物質の検査に必要な感度に応じて決定す
ればよく, 固定化する複数領域のそれぞれに固定量を決
めることができる。
【0007】本発明において被検物質を検査する場合大
別して2つの方法がある。一方は被検物質と粒子で標識
された被検物質と結合する物質を混合後クロマトグラフ
ィー用部材に展開する方法であり,他方は粒子で標識さ
れた被検物質と結合する物質を不織布等に含浸乾燥させ
て, これとクロマトグラフィー用部材の展開開始端とを
接触させておき, 被検物質の含有した液をこの不織布に
滴下することによって展開する方法である。その他の方
法として, クロマトグラフィー用部材の展開開始端と固
定化領域の間に粒子で標識された被検物質と結合する物
質を含浸, 乾燥させておく方法なども考えられる。
別して2つの方法がある。一方は被検物質と粒子で標識
された被検物質と結合する物質を混合後クロマトグラフ
ィー用部材に展開する方法であり,他方は粒子で標識さ
れた被検物質と結合する物質を不織布等に含浸乾燥させ
て, これとクロマトグラフィー用部材の展開開始端とを
接触させておき, 被検物質の含有した液をこの不織布に
滴下することによって展開する方法である。その他の方
法として, クロマトグラフィー用部材の展開開始端と固
定化領域の間に粒子で標識された被検物質と結合する物
質を含浸, 乾燥させておく方法なども考えられる。
【0008】以下図面を参照して具体的な構造例の説明
をする。
をする。
【図1】は本発明の装置の構成例を示す正面図である。
【図1】に示す多孔性のクロマトグラフィー用部材1は
2A, 2B, 2Cの検出領域に被検物質と特異的に結合
する第一の物質が固定化されており, 反応容器3中に被
検物質及び粒子で標識された被検物質と特異性に結合す
る第二の物質の混合液4が入っている。混合液4は多孔
性クロマトグラフィー用部材1の下端(展開開始端)5
より矢印の方向に展開される。
2A, 2B, 2Cの検出領域に被検物質と特異的に結合
する第一の物質が固定化されており, 反応容器3中に被
検物質及び粒子で標識された被検物質と特異性に結合す
る第二の物質の混合液4が入っている。混合液4は多孔
性クロマトグラフィー用部材1の下端(展開開始端)5
より矢印の方向に展開される。
【0009】被検物質と粒子で標識された第二の物質は
多孔性クロマトグラフィー用部材1上の第一物質が固定
化されている領域2A, 2B, 2Cで被検物質を介して
第一の物質とサンドイッチ状に結合し, 粒子の色により
着色する。この時着色の度合は、第一の物質の固定量が
2A, 2B, 2Cとも同量であれば、2A部分が最も濃
く2Cが最も薄い。被検物質の量が少ない場合は2A部
分のみ着色し, 被検物質の量に応じて2A, 2Bのみ着
色, 2A, 2B, 2C全て着色となる。
多孔性クロマトグラフィー用部材1上の第一物質が固定
化されている領域2A, 2B, 2Cで被検物質を介して
第一の物質とサンドイッチ状に結合し, 粒子の色により
着色する。この時着色の度合は、第一の物質の固定量が
2A, 2B, 2Cとも同量であれば、2A部分が最も濃
く2Cが最も薄い。被検物質の量が少ない場合は2A部
分のみ着色し, 被検物質の量に応じて2A, 2Bのみ着
色, 2A, 2B, 2C全て着色となる。
【0010】第一の物質の固定領域2A, 2B, 2Cの
間隔は特に限定されないが通常 1.0〜10.0mm程度であ
る。また固定領域2A, 2B, 2Cの形状は特に限定さ
れないが通常帯状, 線状でありその太さは特に限定され
ないが通常 0.5〜3.0 mmである。また固定領域2A,
2B, 2Cそれぞれ別の形状や太さであってもよい。固
定領域2A, 2B, 2Cに固定化される第一の物質量は
特に限定されるものではなく, 各領域同量であってもよ
く, また各々異なってもよい。
間隔は特に限定されないが通常 1.0〜10.0mm程度であ
る。また固定領域2A, 2B, 2Cの形状は特に限定さ
れないが通常帯状, 線状でありその太さは特に限定され
ないが通常 0.5〜3.0 mmである。また固定領域2A,
2B, 2Cそれぞれ別の形状や太さであってもよい。固
定領域2A, 2B, 2Cに固定化される第一の物質量は
特に限定されるものではなく, 各領域同量であってもよ
く, また各々異なってもよい。
【0011】固定領域2Aの位置は混合液4の液量や操
作性, 検出感度等を考慮して設定すればよく特に限定す
るものではないが, 通常クロマトグラフィー用部材下端
(展開開始端)5より10〜50mm程度である。固定領域
の数は2ヶ所以上であればよいが通常2〜5ヶ所であ
る。クロマトグラフィー用部材の幅及び長さは特に限定
するものではなく, 操作性を考慮して設定すればよい
が, 通常幅5〜10mm長さ30〜70mm程度である。
作性, 検出感度等を考慮して設定すればよく特に限定す
るものではないが, 通常クロマトグラフィー用部材下端
(展開開始端)5より10〜50mm程度である。固定領域
の数は2ヶ所以上であればよいが通常2〜5ヶ所であ
る。クロマトグラフィー用部材の幅及び長さは特に限定
するものではなく, 操作性を考慮して設定すればよい
が, 通常幅5〜10mm長さ30〜70mm程度である。
【0012】粒子で標識された被検物質と結合する第二
物質の濃度や液量は, 被検物質の濃度や液量との相対的
な関係により要求される感度や操作性を考慮して設定す
ればよく, 特に限定されるものではない。また, 反応容
器3の形状はクロマトグラフィー用部材の大きさや混合
液4の容量, 操作性等を勘案して設定すればよい。
物質の濃度や液量は, 被検物質の濃度や液量との相対的
な関係により要求される感度や操作性を考慮して設定す
ればよく, 特に限定されるものではない。また, 反応容
器3の形状はクロマトグラフィー用部材の大きさや混合
液4の容量, 操作性等を勘案して設定すればよい。
【0013】
【図2】は粒子で標識された被検物質と結合する第二の
物質を不繊布等に含浸させ, クロマトグラフィー用部材
にのせた場合の平面図(
物質を不繊布等に含浸させ, クロマトグラフィー用部材
にのせた場合の平面図(
【図2】(A) )及び側面図(
【図2】(B) )である。粒子で標識された被検物質と結
合する第二の物質を含浸した部材7は被検物質と結合す
る第一の物質を固定化した領域2A, 2B, 2Cを有す
るクロマトグラフィー用部材1の一端(展開開始端)5
に接触している。被検物質を含有する液体を部材7に滴
下すると被検物質及び粒子で標識された被検物質と結合
する第二の物質は混合され, 該混合液は矢印の方向に展
開し前述のようにクロマトグラフィー用部材1の2A,
2B, 2Cの領域が被検物質の量に応じて着色する。
合する第二の物質を含浸した部材7は被検物質と結合す
る第一の物質を固定化した領域2A, 2B, 2Cを有す
るクロマトグラフィー用部材1の一端(展開開始端)5
に接触している。被検物質を含有する液体を部材7に滴
下すると被検物質及び粒子で標識された被検物質と結合
する第二の物質は混合され, 該混合液は矢印の方向に展
開し前述のようにクロマトグラフィー用部材1の2A,
2B, 2Cの領域が被検物質の量に応じて着色する。
【0014】粒子で標識された被検物質と結合する第二
の物質を含浸した部材7と領域2Aとの間隔は, 被検物
質の検出に必要な感度や被検物質量及び操作性等を勘案
して設定すればよく, 特に限定するものではない。ただ
し部材7は領域2Aに直接接触してはならない。部材7
はクロマトグラフィー用部材1と全部または一部接触し
ており, その接触面積は特に限定するものではなく, 操
作性等を考慮して設定すればよい。部材7とクロマトグ
ラフィー用部材1を保持するために適当な形状のハウジ
ングを設けることも可能であるが, 該ハウジングには被
検物質を含有する液を部材7に滴下するための開口部が
あり, また領域2A, 2B, 2Cの着色の有無が確認で
きるよう透明または開口している必要がある。
の物質を含浸した部材7と領域2Aとの間隔は, 被検物
質の検出に必要な感度や被検物質量及び操作性等を勘案
して設定すればよく, 特に限定するものではない。ただ
し部材7は領域2Aに直接接触してはならない。部材7
はクロマトグラフィー用部材1と全部または一部接触し
ており, その接触面積は特に限定するものではなく, 操
作性等を考慮して設定すればよい。部材7とクロマトグ
ラフィー用部材1を保持するために適当な形状のハウジ
ングを設けることも可能であるが, 該ハウジングには被
検物質を含有する液を部材7に滴下するための開口部が
あり, また領域2A, 2B, 2Cの着色の有無が確認で
きるよう透明または開口している必要がある。
【0015】
【図1】に示した構成の装置について被検物質がヒトヘ
モグロビンである場合の実施例を記載する。
モグロビンである場合の実施例を記載する。
【0016】実施例1抗ヒトヘモグロビン抗体固定化クロマトグラフィー用部
材の調製 幅5mm長さ50mmに裁断したプラスチック貼合ニトロ
セルロース膜(S&S社)の一端(展開開始端)5から
10mmの位置に生理食塩液で5倍希釈した抗ヒトヘモグ
ロビン抗体(ウサギ由来 DAKO社製)を, ガラス製
キャピラリーを用いて長手方向に対しほぼ垂直にニトロ
セルロース膜の側端から側端面まで直線状に太さ約1m
mに塗布し第一領域(2A)とした。ニトロセルロース
の他端には油性インクで印6をつけた。次いで第一領域
(2A)より5mm離した位置(即ち一端5より16m
m)に同様に塗布し第二領域とし(2B), 更に第二領
域から5mm離して(即ち一端5より22mm)同様に塗
布し第三領域(2C)とした。室温に30分静置し乾燥
後, 1%牛血清アルブミン入り50mMリン酸緩衝液pH
7.2に1時間浸漬し, 濾紙上にて室温5時間静置し乾燥
させた。
材の調製 幅5mm長さ50mmに裁断したプラスチック貼合ニトロ
セルロース膜(S&S社)の一端(展開開始端)5から
10mmの位置に生理食塩液で5倍希釈した抗ヒトヘモグ
ロビン抗体(ウサギ由来 DAKO社製)を, ガラス製
キャピラリーを用いて長手方向に対しほぼ垂直にニトロ
セルロース膜の側端から側端面まで直線状に太さ約1m
mに塗布し第一領域(2A)とした。ニトロセルロース
の他端には油性インクで印6をつけた。次いで第一領域
(2A)より5mm離した位置(即ち一端5より16m
m)に同様に塗布し第二領域とし(2B), 更に第二領
域から5mm離して(即ち一端5より22mm)同様に塗
布し第三領域(2C)とした。室温に30分静置し乾燥
後, 1%牛血清アルブミン入り50mMリン酸緩衝液pH
7.2に1時間浸漬し, 濾紙上にて室温5時間静置し乾燥
させた。
【0017】金コロイド粒子の調製 95℃の蒸留水 500mlに10%塩化金酸溶解液(HAuC
l・4H2 O)を攪拌しながら加えた。1分後に2%ク
エン酸ナトリウム溶液5mlを加え, 更に20分間攪拌し
た後30℃に冷却した。冷却後, 0.1 M炭酸カリウム溶液
でpHを 7.0とし, 安定剤として1%PEG20000 を1
ml加え, 10分間攪拌した後0.22μmミリポアフィルタ
ーで濾過した。
l・4H2 O)を攪拌しながら加えた。1分後に2%ク
エン酸ナトリウム溶液5mlを加え, 更に20分間攪拌し
た後30℃に冷却した。冷却後, 0.1 M炭酸カリウム溶液
でpHを 7.0とし, 安定剤として1%PEG20000 を1
ml加え, 10分間攪拌した後0.22μmミリポアフィルタ
ーで濾過した。
【0018】金コロイド標識抗ヒトヘモグロビンモノク
ローナル抗体の調製 抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体MSMU−110
(日本バイオテスト研究所)を10mM HEPES(p
H 7.1)で希釈して 200μg/mlの濃度とした。この
溶液3ml及び上記により調製した金コロイド液30ml
を遠沈管に採り,十分攪拌した。次にAIバッファー(1
0mM HEPES, 0.3M D−マンニトール, 0.05
%PEG20000, 0.1 %BSA, pH7.1 )を 3.3ml
加え, 1時間攪拌した後10℃, 9000rpm で10分間遠心分
離し, その上清部を別の遠沈管に採取し, 10℃, 15000r
pmで30分間遠心分離した。同様の操作を2回行い得られ
た沈澱物にAIバッファー10ml加えた。
ローナル抗体の調製 抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体MSMU−110
(日本バイオテスト研究所)を10mM HEPES(p
H 7.1)で希釈して 200μg/mlの濃度とした。この
溶液3ml及び上記により調製した金コロイド液30ml
を遠沈管に採り,十分攪拌した。次にAIバッファー(1
0mM HEPES, 0.3M D−マンニトール, 0.05
%PEG20000, 0.1 %BSA, pH7.1 )を 3.3ml
加え, 1時間攪拌した後10℃, 9000rpm で10分間遠心分
離し, その上清部を別の遠沈管に採取し, 10℃, 15000r
pmで30分間遠心分離した。同様の操作を2回行い得られ
た沈澱物にAIバッファー10ml加えた。
【0019】ヒトヘモグロビンの測定 ヒトヘモグロビン(SIGMA社製)をAIバッファー
に溶解し, 濃度0.05,0.2, 1.0, 10.0μg/mlのヒト
ヘモグロビン溶液を調製した。これらヒトヘモグロビン
溶液 100μlと上記により調製した金コロイド標識抗ヒ
トヘモグロビンモノクローナル抗体 100μlをガラス試
験管(内径8mm, 長さ50mm)に入れ, 混合後上記に
より調製した抗ヒトヘモグロビン抗体固定化クロマトグ
ラフィー用部材を, 油性インクの印部6を上にして下端
が上記混合液に接するように挿入した。室温で10分間静
置した後抗体固定領域(2A, 2B, 2C)の着色状態
を肉眼にて確認した。着色が認められた場合を+,着色
が認められなかった場合を−として結果を表1に示す。
に溶解し, 濃度0.05,0.2, 1.0, 10.0μg/mlのヒト
ヘモグロビン溶液を調製した。これらヒトヘモグロビン
溶液 100μlと上記により調製した金コロイド標識抗ヒ
トヘモグロビンモノクローナル抗体 100μlをガラス試
験管(内径8mm, 長さ50mm)に入れ, 混合後上記に
より調製した抗ヒトヘモグロビン抗体固定化クロマトグ
ラフィー用部材を, 油性インクの印部6を上にして下端
が上記混合液に接するように挿入した。室温で10分間静
置した後抗体固定領域(2A, 2B, 2C)の着色状態
を肉眼にて確認した。着色が認められた場合を+,着色
が認められなかった場合を−として結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 ヒトヘモグロビン濃度(μg/ml) 抗体固定領域 第一領域 第二領域 第三領域 (2A) (2B) (2C) 0.05 − − − 0.2 + − − 1.0 + + − 10.0 + + +
【0021】実施例2
【図2】に示した構成の装置について被検物質がヒトヘ
モグロビンである場合の実施例を記載する。
モグロビンである場合の実施例を記載する。
【0022】抗ヒトヘモグロビン抗体固定化クロマトグ
ラフィー用部材の調製 幅7mm長さ70mmに裁断したプラスチック貼合ニトロ
セルロース膜(S&S社)の一端(展開開始端)5から
20mmの位置に生理食塩液で5倍に希釈した抗ヒトヘモ
グロビン抗体(ウサギ由来 DAKO社製)を, ガラス
製キャピラリーを用いて長手方向に対しほぼ垂直にニト
ロセルロース膜の側端から側端面まで直線状に太さ約1
mmに塗布し第一領域(2A)とした。ニトロセルロー
スの他端には油性インクで印6をつけた。次いで第一領
域(2A)より3mm離した位置(即ち一端5から24m
m)に生理食塩液で10倍に希釈した抗ヒトヘモグロビン
抗体(ウサギ由来 DAKO社製)を同様に塗布し第二
領域(2B)とした。更に第二領域から3mm離した位
置(即ち一端5から28mm)に生理食塩液で20倍に希釈
した抗ヒトヘモグロビン抗体(ウサギ由来 DAKO社
製)を同様に塗布し第三領域(2C)とした。室温に30
分静置し乾燥後, 1%牛血清アルブミン入り50mMリン
酸緩衝液pH 7.2に1時間浸漬し, 濾紙上にて室温5時
間静置し乾燥させた。
ラフィー用部材の調製 幅7mm長さ70mmに裁断したプラスチック貼合ニトロ
セルロース膜(S&S社)の一端(展開開始端)5から
20mmの位置に生理食塩液で5倍に希釈した抗ヒトヘモ
グロビン抗体(ウサギ由来 DAKO社製)を, ガラス
製キャピラリーを用いて長手方向に対しほぼ垂直にニト
ロセルロース膜の側端から側端面まで直線状に太さ約1
mmに塗布し第一領域(2A)とした。ニトロセルロー
スの他端には油性インクで印6をつけた。次いで第一領
域(2A)より3mm離した位置(即ち一端5から24m
m)に生理食塩液で10倍に希釈した抗ヒトヘモグロビン
抗体(ウサギ由来 DAKO社製)を同様に塗布し第二
領域(2B)とした。更に第二領域から3mm離した位
置(即ち一端5から28mm)に生理食塩液で20倍に希釈
した抗ヒトヘモグロビン抗体(ウサギ由来 DAKO社
製)を同様に塗布し第三領域(2C)とした。室温に30
分静置し乾燥後, 1%牛血清アルブミン入り50mMリン
酸緩衝液pH 7.2に1時間浸漬し, 濾紙上にて室温5時
間静置し乾燥させた。
【0023】金コロイド標識抗ヒトヘモグロビンモノク
ローナル抗体含浸パッドの調製 ガラスフィルター(アドバンテック東洋社製)を7×10
mmに裁断した。これに実施例1で調製した金コロイド
標識抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体を100μl
含浸させ, 凍結乾燥機(LABCONCO社製)を用いて24時間
凍結乾燥した。
ローナル抗体含浸パッドの調製 ガラスフィルター(アドバンテック東洋社製)を7×10
mmに裁断した。これに実施例1で調製した金コロイド
標識抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体を100μl
含浸させ, 凍結乾燥機(LABCONCO社製)を用いて24時間
凍結乾燥した。
【0024】ヒトヘモグロビンの測定 抗ヒトヘモグロビン抗体固定化クロマトグラフィー用部
材のプラスチック部分を下にし, 油性インクで印6の付
いていない一端(展開開始端)5の部分に金コロイド標
識抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体含浸パッド7
を乗せた。ヒトヘモグロビン(SIGMA社製)をAI
バッファーに溶解し, 濃度0.05, 0.2, 2.0, 20.0μg/
mlのヒトヘモグロビン溶液を調製した。これらのヒト
ヘモグロビン溶液 200μlを金コロイド標識抗ヒトヘモ
グロビンモノクローナル抗体含浸パッド7に滴下し, 室
温で10分間静置した後抗体固定領域(2A, 2B, 2
C)の着色状態を肉眼にて確認した。着色が認められた
場合を+,着色が認められなかった場合を−として結果
を表2に示す。
材のプラスチック部分を下にし, 油性インクで印6の付
いていない一端(展開開始端)5の部分に金コロイド標
識抗ヒトヘモグロビンモノクローナル抗体含浸パッド7
を乗せた。ヒトヘモグロビン(SIGMA社製)をAI
バッファーに溶解し, 濃度0.05, 0.2, 2.0, 20.0μg/
mlのヒトヘモグロビン溶液を調製した。これらのヒト
ヘモグロビン溶液 200μlを金コロイド標識抗ヒトヘモ
グロビンモノクローナル抗体含浸パッド7に滴下し, 室
温で10分間静置した後抗体固定領域(2A, 2B, 2
C)の着色状態を肉眼にて確認した。着色が認められた
場合を+,着色が認められなかった場合を−として結果
を表2に示す。
【0025】
【表2】 ヒトヘモグロビン濃度(μg/ml) 抗体固定領域 第一領域 第二領域 第三領域 (2A) (2B) (2C) 0.05 − − − 0.2 + − − 2.0 + + − 20.0 + + +
【0026】
【発明の効果】本発明により特殊な装置を用いず, 簡易
に短時間で被検物質を検出することができ, 複数の抗体
固定領域の着色の度合を確認することにより, 被検物質
の量を半定量的に推定できる。
に短時間で被検物質を検出することができ, 複数の抗体
固定領域の着色の度合を確認することにより, 被検物質
の量を半定量的に推定できる。
【図1】 本発明の免疫学的測定装置の構成例を示す正
面図である。
面図である。
1 …多孔性クロマトグラフィー用部材 2A…第一物質固定化 第一領域 2B…第一物質固定化 第二領域 2C…第一物質固定化 第三領域 3 …反応容器 4 …被検物質及び粒子標識第二物質の混合液 5 …展開開始端 6 …油性ンイク印
【図2】 本発明の免疫学的測定装置の別の構成例を示
す正面図(A)及び側面図(B)である。
す正面図(A)及び側面図(B)である。
1 …多孔性クロマトグラフィー用部材 2A…第一物質固定化 第一領域 2B…第一物質固定化 第二領域 2C…第一物質固定化 第三領域 5 …展開開始端 6 …油性ンイク印 7 …粒子標識第二物質含浸パッド
Claims (4)
- 【請求項1】 被検物質に特異的に結合する第一の物質
が検出領域に固定化されている多孔性のクロマトグラフ
ィー用部材の一端より, 被検物質に特異的に結合する物
質であって, 粒子により標識されている第二の物質及び
被検物質の混合液を毛管現象により他端方向へ展開し,
検出領域においてサンドイッチの原理により被検物質を
検出する免疫クロマトグラフィー法において, 被検物質
に特異的に結合する第一の物質が複数の領域に固定され
ており, 該複数の領域は該混合液が展開する方向に対し
直列に並んでいる免疫学的測定装置。 - 【請求項2】 第一の物質及び第二の物質が抗体である
請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 粒子が金属コロイド粒子又はラテックス
粒子である請求項1〜2記載の装置。 - 【請求項4】 被検物質がヒトヘモグロビン又は hCGで
ある請求項1〜3記載の装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7758295A JPH08278305A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 免疫学的測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7758295A JPH08278305A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 免疫学的測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08278305A true JPH08278305A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13637986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7758295A Withdrawn JPH08278305A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 免疫学的測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08278305A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2011016326A1 (ja) | 2009-08-07 | 2011-02-10 | アークレイ株式会社 | プロゾーン現象検出方法、分析方法、プロゾーン現象検出装置および分析装置 |
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-
1995
- 1995-04-03 JP JP7758295A patent/JPH08278305A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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