JPH08278211A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH08278211A
JPH08278211A JP10800795A JP10800795A JPH08278211A JP H08278211 A JPH08278211 A JP H08278211A JP 10800795 A JP10800795 A JP 10800795A JP 10800795 A JP10800795 A JP 10800795A JP H08278211 A JPH08278211 A JP H08278211A
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JP
Japan
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rotation axis
input
magnet element
moving member
shaft
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JP10800795A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Nishizaki
勝利 西崎
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 入力軸3に対して弾性的に同軸中心に相対回
転可能な出力軸4の相対回転量に応じて、移動部材31
が回転軸方向に相対移動するように入出力軸3、4に連
結される。その回転軸方向に沿って並列する複数の磁極
41a、41bを有すると共に移動部材31に対して回
転軸方向に同行移動可能な磁石要素41を備える。その
磁石要素41の回転軸方向の移動量に対応する磁気感応
素子51の特性変化に基づき、入出力軸3、4による伝
達トルクに対応する信号を出力する。 【効果】 中点出し作業を簡単化でき、磁石要素を容易
に形成でき、部品点数を少なくして製造コストを低減で
き、トルク検出精度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトルクセンサに関し、例
えば、操舵トルクに応じた操舵補助力を付与するパワー
ステアリング装置における操舵トルクの検出に利用でき
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】特開昭6
2‐239031号公報は、トルク伝達軸に同行回転す
るよう取り付けられる一対の検出リングと、各検出リン
グそれぞれの外周に周方向に沿って交互に規則的に配置
される磁極を有する一対の磁石要素と、各磁石要素それ
ぞれに対向する一対の磁気抵抗効果素子と、一方の磁気
抵抗効果素子の抵抗変化と他方の磁気抵抗効果素子の抵
抗変化との差に基づき伝達トルクに対応する信号を出力
する手段とを備えるトルクセンサを開示する。
【0003】この従来のトルクセンサにおいては、各磁
石要素の回転により、各磁気抵抗効果素子における磁束
密度が変化して抵抗が変化することから、各磁気抵抗効
果素子の出力は正弦波状になる。よって、一方の磁気抵
抗効果素子の正弦波出力と他方の磁気抵抗効果素子の正
弦波出力とは、伝達トルクに対応するトルク伝達軸のね
じれ角に応じて位相に差が生じる。すなわち、両磁気抵
抗効果素子の正弦波出力の位相差が、伝達トルクに基づ
くトルク伝達軸のねじれ角に対応することから、その伝
達トルクを検出できる。
【0004】しかし、その従来のトルクセンサにおいて
は、個別に回転する一対の磁石要素と、各磁石要素に対
応する一対の磁気抵抗効果素子とが必要で、部品点数が
多くなって製造コストが増大する。
【0005】また、その従来のトルクセンサにおいて
は、伝達トルクが零の中点においては、一方の磁気抵抗
効果素子の出力と他方の磁気抵抗効果素子の出力との位
相差は零または90°でなければならない。そのため、
一方の磁石要素の周方向に沿った規則的な磁極の配置
と、他方の磁石要素の周方向に沿った規則的な磁極の配
置とを、その位相差を伝達トルクが零の中点において零
または90°にするため、組み立て時に周方向に関し調
節するという面倒な中点出し作業が必要になる。
【0006】また、その従来のトルクセンサにおいて
は、トルク伝達軸の回転角度が大きい場合、トルクの検
出ピッチを細かくするためには、各磁石要素における磁
極の数を多くする必要があり、磁石要素のコストが増大
するという問題がある。
【0007】さらに、その従来のトルクセンサにおいて
は、各磁石要素の磁界の強さが周方向に関し一様でない
と、出力波形が正確な正弦波にならない。しかし、周方
向に関し多数の磁極を規則的に配置すると共に周方向に
関し磁界の強さが一様になるように磁石要素を磁化する
のは極めて困難で、トルク検出精度が低下するという問
題がある。
【0008】特開昭63‐192656号公報、特開平
3‐253464号公報は、入力軸と、その入力軸に対
して弾性的に同軸中心に相対回転可能な出力軸と、その
入出力軸を回転可能に支持する支持部材と、その入出力
軸の相対回転量に応じて回転軸方向に相対移動するよう
に入出力軸に連結される移動部材と、その支持部材に設
けられると共に移動部材に接触する接触式変位計測素子
とを備えるトルクセンサを開示する。
【0009】この従来のトルクセンサにおいては、その
移動部材の移動量を接触式変位計測素子により検出し、
その検知した移動量に基づき入出力軸による伝達トルク
を検出することができる。
【0010】しかし、その従来のトルクセンサは、移動
部材の移動量を接触式変位計測素子により検出するもの
であるため、その移動部材と接触式変位計測素子との接
触部における摩耗や塵埃等の侵入により検出精度が低下
し、信頼性が低下するという問題がある。
【0011】本発明は、上記課題を解決することのでき
るトルクセンサを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のトルクセンサ
は、入力軸と、その入力軸に対して弾性的に同軸中心に
相対回転可能な出力軸と、その入出力軸の相対回転量に
応じて回転軸方向に相対移動するように入出力軸に連結
される移動部材と、その回転軸方向に沿って並列する複
数の磁極を有すると共に移動部材に対して回転軸方向に
同行移動可能な磁石要素と、その磁石要素の回転軸方向
の移動量に対応して特性の変化する磁気感応素子と、そ
の磁気感応素子の特性変化に基づき入出力軸による伝達
トルクに対応する信号を出力する手段とを備える。その
磁気感応素子としては、例えば、磁気抵抗効果素子やホ
ール素子を用いることができる。
【0013】その入出力軸を回転可能に支持する支持部
材を備え、その支持部材側に前記磁気感応素子が設けら
れ、その磁石要素は支持部材に対する回転軸中心の相対
回転が規制されているのが好ましい。さらに、その磁石
要素は移動部材に対する回転軸中心の相対回転が許容さ
れ、その磁石要素を移動部材に回転軸方向から押し付け
る弾力を作用させる弾性部材が設けられているのが好ま
しい。
【0014】また、その移動部材は入出力軸を囲む筒状
とされ、その入出力軸の一方は移動部材に同行回転可能
かつ回転軸方向に相対移動可能に連結され、その入出力
軸の他方は移動部材にカム面を介して回転軸中心に相対
回転可能かつ回転軸方向に相対移動可能に連結されてい
るのが好ましい。
【0015】その磁石要素は回転軸方向に沿って並列す
る一対のN極とS極とを有するように磁化され、その磁
気感応素子は互いに直列に接続されると共に回転軸方向
に沿って並列する一対の磁気抵抗効果素子により構成さ
れ、両磁気抵抗効果素子は磁石要素に対し、両磁気抵抗
効果素子の抵抗比が磁石要素の回転軸方向への移動量に
対応して変化するように配置され、その抵抗比の変化に
基づき入出力軸による伝達トルクに対応する信号を出力
するのが好ましい。
【0016】
【発明の作用および効果】本発明の構成によれば、入出
力軸による伝達トルクに比例して入力軸と出力軸とが弾
性的に相対回転すると、その相対回転量に応じて移動部
材が回転軸方向に移動し、その移動部材と同行して磁石
要素が回転軸方向に移動し、その磁石要素の回転軸方向
への移動量に応じて磁気感応素子における特性が変化す
る。その磁気感応素子の特性変化に基づき伝達トルクを
検出することができる。これにより、単一の磁石要素と
単一の磁気感応素子とにより伝達トルクを検知できるの
で、部品点数を少なくして製造コストを低減できる。さ
らに、伝達トルクが零の中点において、従来のように一
対の磁石要素の磁極の配置を調節するといった面倒な中
点出し作業は必要とされず、中点出し作業を簡単化でき
る。また、伝達トルクを磁石要素の回転軸方向への移動
量に基づき検出するので、磁石要素の複数の磁極は回転
軸方向に沿って並列すればよく、周方向に関しては磁極
は単一でよい。よって、入出力軸の回転角度が大きい場
合でも、磁石要素の磁極の数を多くすることなくトルク
の検出ピッチを細かくすることができる。さらに、従来
のように周方向に関し多数の磁極を規則的に配置する場
合に比べ、磁石要素を磁界の強さが一様になるように磁
化するのが容易になり、トルク検出精度を向上できると
共に磁石要素の低コスト化を図ることができる。
【0017】その入出力軸の支持部材側に磁気感応素子
を設け、その支持部材に対する磁石要素の回転軸中心の
相対回転を規制することで、磁石要素は磁気感応素子に
対し周方向に相対回転することはない。これにより、磁
石要素の磁界の強さは磁気感応素子との対向部分のみ一
様であればよいので、磁石要素を磁化するのが容易にな
り、よりトルク検出精度を向上すると共に磁石要素のコ
ストを低減できる。その磁石要素の移動部材に対する回
転軸中心の相対回転が許容され、その磁石要素を移動部
材に回転軸方向から押し付ける弾力を作用させること
で、その磁石要素の支持部材に対する回転軸中心の相対
回転を容易に規制することができ、さらに、その磁石要
素と移動部材とが回転軸方向に離間するのを防止して検
出トルクが変動するのを防止できる。
【0018】その入出力軸を囲む筒状の移動部材に、入
出力軸の一方を同行回転可能かつ回転軸方向に相対移動
可能に連結し、入出力軸の他方をカム面を介して回転軸
中心に相対回転可能かつ回転軸方向に相対移動可能に連
結することで、従来のように一対の検出リングを必要と
していたのに比べ、それら入出力軸と移動部材を容易に
組み立てることができる。
【0019】その磁石要素が回転軸方向に沿って並列す
る一対のN極とS極とを有するように磁化されること
で、磁極の数が最小とされ、磁石要素のコストを低減で
きる。その磁気感応素子を互いに直列に接続されると共
に回転軸方向に沿って並列する一対の磁気抵抗効果素子
により構成し、両磁気抵抗効果素子を磁石要素に対し、
両磁気抵抗効果素子の抵抗比が磁石要素の移動量に対応
して変化するように配置する場合、その抵抗比を磁石要
素の移動量に略比例して変化させることが可能になる。
これにより、その抵抗比の変化に基づき伝達トルクを複
雑な回路を必要とすることなく検出することができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0021】図1に示すトルクセンサ1は、車両のパワ
ーステアリング装置において操舵トルクを検出するため
に用いられるものであって、ハウジング(支持部材)2
と、このハウジング2に内蔵される入力軸3と、出力軸
4と、移動部材31とを備えている。
【0022】その入力軸3は、ハウジング2によりベア
リング5を介して回転可能に支持され、ハンドルシャフ
ト9に連結され、そのハンドルシャフト9はステアリン
グホイール(図示省略)に連結される。その出力軸4は
ハウジング2によりベアリング6a、6bを介して回転
可能に支持され、ピニオン13に連結され、そのピニオ
ン13はラック14に噛み合う。そのラック14の両端
に車輪(図示省略)が連結される。これにより、ステア
リングホイールから操舵トルクがトルクセンサ1を介し
てピニオン13に伝達され、そのピニオン13の回転に
よりラック14が移動し、そのラック14の移動により
車輪が操舵される。
【0023】その入力軸3と出力軸4とは、各軸3、4
の軸心に貫通された通孔に挿入されたトーションバー8
を介して弾性的に同軸中心に相対回転可能に連結されて
いる。すなわち、そのトーションバー8はピン23を介
して入力軸3とハンドルシャフト9とに連結され、ま
た、ピン24を介して出力軸4に連結されている。
【0024】その出力軸4の外周にウォームホイール1
0が嵌合され、このウォームホイール10は、操舵補助
用モータ12の出力軸に嵌合されたウォームギヤ11に
噛み合わされている。
【0025】その入力軸3の一端は出力軸4の一端に形
成された凹部4a内に挿入され、図2に示すように、そ
の入力軸3の外周面の一部と凹部4aの内周面の一部と
は互いに対向する非円形部とされている。その入力軸3
側の非円形部と出力軸4側の非円形部とが当接すること
で、入力軸3と出力軸4とは正逆転方向への相対回転可
能量が一定範囲に規制され、トーションバー8の破損が
防止されている。なお、入力軸3と出力軸4とは相対的
に回転するので、その相対回転方向は、いずれが正転方
向でいずれが逆転方向かは限定されない。
【0026】その移動部材31は、入力軸3と出力軸4
とを囲む筒状とされている。その移動部材31に設けら
れた通孔31aに当接部33としてピンが嵌め込まれて
いる。その当接部33は、出力軸4の外周に回転軸方向
に沿う溝状のガイド部32に、回転軸方向に相対移動可
能に挿入されている。また、その移動部材31の内周面
は出力軸4の外周面に相対移動可能に接する。これによ
り、出力軸4は移動部材31に同行回転可能かつ回転軸
方向に相対移動可能とされている。図3に示すように、
その移動部材31に形成される通孔の内面により、入出
力軸3、4の回転軸方向に対し傾斜する方向に沿うカム
面35が構成されている。そのカム面35に当接するカ
ムフォロア36としてピンが、入力軸3に嵌め込まれる
と共にカム面35を構成する通孔に挿入されている。こ
れにより、入力軸3は移動部材31にカム面35を介し
て回転軸中心に相対回転可能かつ回転軸方向に相対移動
可能とされている。これにより、その移動部材31は、
入力軸3と出力軸4との相対回転量に応じて回転軸方向
に相対移動するように入出力軸3、4に連結されてい
る。
【0027】なお、そのガイド部32を移動部材31側
に、当接部33を出力軸4側に配置してもよい。また、
そのカム面35を入力軸3側に、カムフォロア36を移
動部材31側に配置してもよい。さらに、そのガイド部
32と当接部33とを介して移動部材31と入力軸3と
を連結し、そのカム面35とカムフォロア36とを介し
て移動部材31と出力軸4とを連結してもよい。すなわ
ち、入出力軸3、4の一方は移動部材31に同行回転可
能かつ回転軸方向に相対移動可能に連結され、入出力軸
3、4の他方は移動部材31にカム面35を介して回転
軸中心に相対回転可能かつ回転軸方向に相対移動可能に
連結されればよい。
【0028】その移動部材31に対して入出力軸3、4
の回転軸方向に同行移動可能な磁石要素41が設けられ
ている。その磁石要素41は、その回転軸方向に沿って
並列する一対のN極41aとS極41bとを有するよう
に磁化されている。本実施例では、その磁石要素41は
移動部材31とは別体のリング状部材で、移動部材31
の一端面に相対回転可能に当接する。また、その磁石要
素41は回転軸方向に沿う溝状係合部41cを有し、そ
の係合部41cに回転軸方向に相対移動可能に挿入され
るピン状の回り止め42がハウジング2に取り付けられ
ることで、ハウジング2に対する磁石要素41の回転軸
中心の相対回転が規制されている。その磁石要素41を
移動部材31の一端面に回転軸方向から押し付ける弾力
を作用させる圧縮コイルバネ(弾性部材)45が、磁石
要素41とハウジング2との間に介在する。そのバネ4
5の弾性力は、入力軸3と出力軸4とを相対回転させる
操舵トルクに影響を及ぼすことのない大きさとされてい
る。なお、磁石要素41におけるN極41aとS極41
bの配置は図示とは逆であってもよい。
【0029】その磁石要素41に対向するように、ハウ
ジング2に磁気感応素子51が取り付けられている。図
4に示すように、その磁気感応素子51は互いに直列に
接続されると共に回転軸方向に沿って並列する一対の磁
気抵抗効果素子51a、51bにより構成され、一端は
定電圧回路61を介して電源62に接続され、他端はア
ースされている。操舵トルクが零の中点において、両磁
気抵抗効果素子51a、51bの中間点と、磁石要素4
1におけるN極41aとS極41bとの境界とは、入出
力軸3、4の回転軸に直交する線上に配置される。これ
により、両磁気抵抗効果素子51a、51bの抵抗比
は、磁石要素41の回転軸方向への移動量に対応して変
化する。
【0030】図5は、その移動部材31の回転軸方向へ
の移動量と、両磁気抵抗効果素子51a、51bの中間
点における出力電圧との関係を示し、操舵トルクが零の
中点における電圧を零としている。すなわち、左右一方
への操舵トルクに比例した量だけ磁石要素41が回転軸
方向一方へ移動すると、その移動量に応じて両磁気抵抗
効果素子51a、51bの一方における抵抗が増加する
と共に他方における抵抗が減少し、その中間点における
電圧が正負一方へ変化する。また、左右他方への操舵ト
ルクに比例した量だけ磁石要素41が回転軸方向他方へ
移動すると、その移動量に応じて両磁気抵抗効果素子5
1a、51bの一方における抵抗が減少すると共に他方
における抵抗が増加し、その中間点における出力電圧が
正負他方へ変化する。図5における実線Aで示すよう
に、その移動部材31の回転軸方向の移動範囲内におい
て、両磁気抵抗効果素子51a、51bの抵抗比を磁石
要素41の移動量に略比例して変化させ、その中間点に
おける電圧が磁石要素41の移動量に略比例するよう
に、その磁石要素41の回転軸方向の寸法Lは、移動部
材31の回転軸方向の最大移動量δよりも大きくされ、
好ましくは6倍程度以上とされる。これにより、その抵
抗比の変化から伝達トルクを複雑な回路を必要とするこ
となく検出することができる。なお、図5における破線
Bは、移動部材31の回転軸方向の移動量が最大値δよ
りも大きいと仮定した場合を示し、略正弦曲線となる。
【0031】その両磁気抵抗効果素子51a、51bの
中間点における電圧変化を操舵トルクに対応する電流信
号として出力するため、図4に示す検出回路が設けられ
ている。その検出回路は信頼性向上のため、メイン出力
端子63aとサブ出力端子63bとを有する2重系とさ
れている。両磁気抵抗効果素子51a、51bの中間点
は、バッファ回路を構成する演算増幅器64a、64b
と抵抗65a、65bとを介して、差動増幅回路を構成
する演算増幅器66a、66bの非反転入力端子に接続
されている。また、両磁気抵抗効果素子51a、51b
に並列に可変抵抗67が接続され、その可変抵抗67の
出力端子は、バッファ回路を構成する演算増幅器68
a、68bと抵抗69a、69bとを介して、その差動
増幅回路を構成する演算増幅器66a、66bの反転入
力端子に接続されている。また、その差動増幅回路を構
成する演算増幅器66a、66bの非反転入力端子に、
基準電圧回路70の出力端子が抵抗71a、71bを介
して接続されることで、基準電圧が入力される。なお、
その差動増幅回路を構成する演算増幅器66a、66b
においては抵抗72a、72bを介して負帰還がかけら
れている。その差動増幅回路を構成する演算増幅器66
a、66bの出力端子は、抵抗73a、73bを介して
利得調整回路を構成する演算増幅器74a、74bの非
反転入力端子に接続される。その利得調整回路を構成す
る演算増幅器74a、74bの反転入力端子に、その基
準電圧回路70の出力端子が抵抗75a、75bを介し
て接続されることで、基準電圧が入力される。その利得
調整回路を構成する演算増幅器74a、74bにおいて
は可変抵抗76a、76bを介して負帰還がかけられ、
その可変抵抗76a、76bの抵抗変化により利得の調
整がなされる。その利得調整回路を構成する演算増幅器
74a、74bの出力端子は、電圧電流変換回路77
a、77bを介して前記メイン出力端子63a、サブ出
力端子63bに接続される。その電圧電流変換回路77
a、77bは、その利得調整回路を構成する演算増幅器
74a、74bの出力端子に抵抗78a、78bを介し
て接続される非反転入力端子を有する演算増幅器79
a、79bにより主構成され、その演算増幅器79a、
79bは、反転入力端子が抵抗80a、80bを介して
アースされ、抵抗81a、81bを介して負帰還をかけ
られ、直列に接続される抵抗82a、82b、抵抗83
a、83bを介して正帰還をかけられ、その直列に接続
した抵抗の一方82a、82bを介してメイン出力端子
63aとサブ出力端子63bに接続される。なお、操舵
トルクの検出信号を電圧信号として取り出す場合は、そ
の利得調整回路を構成する演算増幅器74a、74bの
出力端子をメイン出力端子63a、サブ出力端子63b
に直接接続すればよい。
【0032】上記検出回路によれば、両磁気抵抗効果素
子51a、51bの中間点における電圧と、可変抵抗6
7を介して出力される電圧とを比較し、その差分を増幅
した信号を、メイン出力端子63aおよびサブ出力端子
63bそれぞれから、入力軸3から出力軸4に伝達され
る操舵トルクに対応する信号として出力する。その操舵
トルクに対応する信号に基づき前記操舵補助用モータ1
2が図外制御装置により駆動され、その操舵トルクに応
じた操舵補助力が付与される。また、可変抵抗67にお
ける抵抗調節のみで、操舵トルクが零の中点における出
力信号を零とする中点出し作業を行なうことができるの
で、その中点出し作業をトルクセンサ1の組み立て完了
後に簡単に行なうことができる。
【0033】上記トルクセンサ1によれば、入出力軸
3、4による伝達トルクに比例して両軸3、4が弾性的
に相対回転すると、その相対回転量に応じて移動部材3
1が回転軸方向に移動し、その移動部材31と同行して
磁石要素41が回転軸方向に移動する。その磁石要素4
1の回転軸方向への移動量に応じて、上記のように磁気
感応素子51における特性、すなわち両磁気抵抗効果素
子51a、51bの抵抗比が変化し、その伝達トルクを
検出することができる。よって、単一の磁石要素41と
単一の磁気感応素子51とにより伝達トルクを検知でき
るので、部品点数を少なくして製造コストを低減でき
る。さらに、伝達トルクが零の中点において、従来のよ
うに一対の磁石要素の磁極の配置を調節するといった面
倒な中点出し作業は必要とされず、中点出し作業を簡単
化できる。
【0034】また、伝達トルクを磁石要素41の回転軸
方向への移動量に基づき検出するので、磁石要素41の
複数の磁極は回転軸方向に沿って並列すればよく、周方
向に関しては磁極は単一でよい。よって入出力軸3、4
の回転角度が大きい場合でも、磁石要素41の磁極の数
を多くすることなくトルクの検出ピッチを細かくするこ
とができる。さらに、従来のように周方向に関し多数の
磁極を規則的に配置する場合に比べ、磁石要素41を磁
界の強さが一様になるように磁化するのが容易になり、
トルク検出精度を向上できると共に磁石要素の低コスト
化を図ることができる。
【0035】また、磁石要素41のハウジング2に対す
る回転軸中心の相対回転を規制することで、磁石要素4
1は磁気感応素子51に対し周方向に相対回転すること
はない。これにより、磁石要素41の磁界の強さは磁気
感応素子51との対向部分のみ一様であればよいので、
磁石要素41を磁化するのが容易になり、よりトルク検
出精度を向上すると共に磁石要素41のコストを低減で
きる。この場合、磁石要素41は磁気感応素子51との
対向部分のみ磁化するようにしてもよい。その磁石要素
41の移動部材31に対する回転軸中心の相対回転が許
容され、その磁石要素41を移動部材31にバネ45の
弾力により回転軸方向から押し付けることで、その磁石
要素41のハウジング2に対する回転軸中心の相対回転
を容易に規制することができ、さらに、その磁石要素4
1と移動部材31とが回転軸方向に離間するのを防止し
て検出トルクが変動するのを防止できる。
【0036】また、入出力軸3、4を囲む筒状の移動部
材31に、出力軸4を同行回転可能かつ回転軸方向に相
対移動可能に連結し、入力軸3をカム面35を介して回
転軸中心に相対回転可能かつ回転軸方向に相対移動可能
に連結することで、従来のように一対の検出リングを必
要としていたのに比べ、それら入出力軸3、4と移動部
材31とを容易に組み立てることができる。
【0037】さらに、その磁石要素41が回転軸方向に
沿って並列する一対のN極とS極とを有するように磁化
されることで、磁極の数が最小とされ、磁石要素41の
コストを低減できる。また、その磁気感応素子51を互
いに直列に接続されると共に回転軸方向に沿って並列す
る一対の磁気抵抗効果素子51a、51bにより構成
し、両磁気抵抗効果素子51a、51bを磁石要素41
に対し、両磁気抵抗効果素子51a、51bの抵抗比が
磁石要素41の移動量に対応して変化するように配置す
ることで、その抵抗比を磁石要素41の移動量に略比例
して変化させ、伝達トルクを複雑な回路を必要とするこ
となく検出することができる。
【0038】図6は本発明の変形例を示す。上記実施例
との相違は、磁石要素41は移動部材31の一端を磁化
することで移動部材31と一体形成され、ハウジング2
に対する移動部材31の相対回転が規制されていない点
にある。他は上記実施例と同様で、同一部分は同一符号
で示す。
【0039】なお、本発明は上記実施例や変形例に限定
されるものではない。例えば、上記実施例では磁気感応
素子として磁気抵抗効果素子を用いたが、磁石要素の回
転軸方向の移動量に対応して特性の変化するものであれ
ば特に限定されず、例えば、磁石要素の移動による磁束
密度の変化によって出力電圧の変化するホール素子を用
い、その出力電圧の変化に基づきトルクを検出してもよ
い。また、本発明のトルクセンサの用途はパワーステア
リング装置における操舵トルクの検知に限定されない。
また、トーションバー以外の弾性部材により入力軸と出
力軸とを弾性的に同軸中心に相対回転可能に連結しても
よく、あるいは、入力軸と出力軸とを一体的に弾性的に
同軸中心に相対回転可能に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のトルクセンサの断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施例のトルクセンサの移動部材の斜
視図
【図4】そのトルクセンサのトルク検出回路を示す図
【図5】そのトルクセンサの移動部材の移動量と出力と
の関係を示す図
【図6】本発明の変形例のトルクセンサの断面図
【符号の説明】
1 トルクセンサ 3 入力軸 4 出力軸 31 移動部材 35 カム面 41 磁石要素 41a N極 41b S極 45 バネ(弾性部材) 51 磁気感応素子 51a、51b 磁気抵抗効果素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と、その入力軸に対して弾性的に
    同軸中心に相対回転可能な出力軸と、その入出力軸の相
    対回転量に応じて回転軸方向に相対移動するように入出
    力軸に連結される移動部材と、その回転軸方向に沿って
    並列する複数の磁極を有すると共に移動部材に対して回
    転軸方向に同行移動可能な磁石要素と、その磁石要素の
    回転軸方向の移動量に対応して特性の変化する磁気感応
    素子と、その磁気感応素子の特性変化に基づき入出力軸
    による伝達トルクに対応する信号を出力する手段とを備
    えるトルクセンサ。
  2. 【請求項2】 その入出力軸を回転可能に支持する支持
    部材を備え、その支持部材側に前記磁気感応素子が設け
    られ、その磁石要素は支持部材に対する回転軸中心の相
    対回転が規制されている請求項1に記載のトルクセン
    サ。
  3. 【請求項3】 その磁石要素は移動部材に対する回転軸
    中心の相対回転が許容され、その磁石要素を移動部材に
    回転軸方向から押し付ける弾力を作用させる弾性部材が
    設けられている請求項2に記載のトルクセンサ。
  4. 【請求項4】 その移動部材は入出力軸を囲む筒状とさ
    れ、その入出力軸の一方は移動部材に同行回転可能かつ
    回転軸方向に相対移動可能に連結され、その入出力軸の
    他方は移動部材にカム面を介して回転軸中心に相対回転
    可能かつ回転軸方向に相対移動可能に連結されている請
    求項1〜請求項3のいずれかに記載のトルクセンサ。
  5. 【請求項5】 その磁石要素は回転軸方向に沿って並列
    する一対のN極とS極とを有するように磁化され、その
    磁気感応素子は互いに直列に接続されると共に回転軸方
    向に沿って並列する一対の磁気抵抗効果素子により構成
    され、両磁気抵抗効果素子は磁石要素に対し、両磁気抵
    抗効果素子の抵抗比が磁石要素の回転軸方向への移動量
    に対応して変化するように配置され、その抵抗比の変化
    に基づき入出力軸による伝達トルクに対応する信号を出
    力する請求項1〜請求項4のいずれかに記載のトルクセ
    ンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503695A (ja) * 1999-06-24 2003-01-28 エス.エヌ.エール.ルールマン ホール効果センサ列を有するステアリングコラム
JP2011031646A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両用パワーユニット

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