JPH0827692A - アラミド多層紙およびその製造方法 - Google Patents

アラミド多層紙およびその製造方法

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JPH0827692A
JPH0827692A JP15725694A JP15725694A JPH0827692A JP H0827692 A JPH0827692 A JP H0827692A JP 15725694 A JP15725694 A JP 15725694A JP 15725694 A JP15725694 A JP 15725694A JP H0827692 A JPH0827692 A JP H0827692A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 m−アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とか
らなる浸透性(含浸性)の良好な表面層(外層)を有
し、それらの間に少なくとも合成重合体フィブリッドの
みからなる絶縁信頼性の高い緻密な中間層を挟み込んだ
断面構造を持つ新規な多層アラミド紙、ならびに、この
多層アラミド紙を生産性良く製造する方法を提供する。 【構成】 実質的に固形分がm-アラミドフィブリッドと
耐熱性繊維とからなる水性スラリーを抄造した上層(a-
1) と、実質的に固形分がm-アラミド、ポリエステルな
どの合成重合体フィブリッドから水性スラリーを抄造し
た中間層(b) と、実質的に固形分がm-アラミドフィブリ
ッドと耐熱性繊維とからなる水性スラリーを抄造した下
層(a-2) とを、(a-1)/(b)/(a-2) のように積層し、カレ
ンダー加工して多層構造アラミド紙を得る。中間層(b)
内部に熱可塑能性合成重合体フィルムを介在させてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なアラミド多層紙お
よびその製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、上下にm-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とから
なる浸透性にすぐれた表面層(外層)を有し、それらの
間に少なくとも合成重合体フィブリッドのみからなる緻
密な中間層(内層)を挟み込んだ断面構造を持つ新規な
アラミド多層紙、ならびに、該アラミド多層紙を生産性
よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アラミド紙は、主として電気絶縁材や薄
葉構造材として使用されており、実質的にアラミド繊維
のみからなるいわゆる不織布型とアラミドフィブリッ
ド、フィブリル化繊維またはこれらと繊維とを湿式で抄
造した合成紙型とがある。後者はさらに、アラミドフィ
ブリッドと繊維とからなる透気性の大きなものと、実質
的にアラミドフィブリッドのみからなる透気性の小さな
ものとに分けられる。
【0003】透気性の大きなアラミド紙は絶縁油、樹脂
などの浸透(含浸)性に富み、複合化に好都合という長
所があり、これに対し、緻密なアラミド紙は絶縁欠陥な
どが少ないという長所がある。
【0004】本発明者らは、上記の長所を兼ね備えた絶
縁紙として、上記の2つの層を熱融着した多層構造紙を
提案した(特開昭 61-174497号)。このような多層紙を
製造する場合、2つの層を接着剤で貼り合わせる方法が
あるが、多くの接着剤は耐熱性に乏しく、また、接着剤
が複合化の際の樹脂や油などによりトラブルを引き起こ
すことが多い。このため、上記の如く熱融着させること
が適当と考えられるが、熱収縮率の異なる繊維分の多い
アラミド紙とフィブリッドのみからなるアラミド紙とを
積層し熱融着させようとすると、積層体のカールが発生
するため加工が容易でない等の問題がある。
【0005】さらに、アラミド紙とアラミドフィルムと
を貼り合わせた多層紙も提案されているが(例えば特公
平1-55101 号)、微細な多数の凹凸のある透気性の大き
いアラミド紙とフィルムとを貼り合わせようとしても、
接着そのものが困難であり、良好な多層紙を得ることが
難しい。
【0006】本発明の目的は、上記の問題を一挙に解決
し、浸透性にすぐれ、かつ絶縁欠陥等が少なく、しかも
カール等の製造上の問題も少ないアラミド多層紙ならび
にそれを工業的に製造する方法を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく研究の結果、浸透(含浸性)と絶縁信頼
性との両方を満足させるには、繊維を含むアラミド紙層
の間に実質上フィブリッドのみからなる層を挟み込んだ
状態でカレンダー加工してなる、浸透性にすぐれた上下
層(外層)と緻密な中間層(内層)とからなる特殊な断
面構造を持つ多層構造紙にするのが最適であることを見
いだし、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明に係るアラミド紙は、
(1) m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とを抄造して
なる浸透性の良好な上層と下層との間に実質的に合成重
合体フィブリッドのみを抄造してなる緻密な中間層が存
在し、かつ、上記3層が一体の紙状に形成されているこ
とを特徴とするアラミド多層紙、および(2) m-アラミド
フィブリッドと耐熱性繊維とを抄造してなる浸透性の良
好な上層と下層との間に実質的に合成重合体フィブリッ
ドのみを抄造してなる緻密な第1中間層と合成重合体の
フィルムからなる緻密な第2中間層とが存在し、好まし
くは2つの上記第1中間層の間に上記第2中間層が挟み
込まれた構造になっており、かつ上記各層が一体の紙状
に形成されていることを特徴とするアラミド多層紙であ
る。
【0009】かかるアラミド紙は、本発明の方法、すな
わち、(A) m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とを抄
造してなる層(a-1) と実質的に合成重合体フィブリッド
のみを抄造してなる層(b) とm-アラミドフィブリッドと
耐熱性繊維とを抄造してなる層(a-2) とを、(a-1)/(b)/
(a-2) の順序に積層し、得られた積層体をカレンダー加
工する方法、(B) 固形分が実質的にm-アラミドフィブリ
ッドと耐熱性繊維とからなる組成物と固形分が実質的に
合成重合体フィブリッドのみからなる組成物とを抄き合
せ、得られた湿紙(または乾燥紙)の2枚を実質的に合
成重合体フィブリッドのみからなる面同士が接するよう
に積層して、カレンダー加工する方法、あるいは (C)固
形分が実質的にm-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維と
からなる組成物と固形分が実質的に合成重合体フィブリ
ッドのみからなる組成物とを抄き合わせ、得られた湿紙
(または乾燥紙)の2枚を実質的に合成重合体フィブリ
ッドのみからなる面同士を突き合わせ、かつ、この両面
の間に合成重合体フィルムを介在させて積層し、カレン
ダー加工することを特徴とする方法、によって製造され
る。
【0010】本発明のアラミド多層紙は、必須の構成要
素として、m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とから
抄造した上下層(外層)と実質的に合成重合体フィブリ
ッドのみを抄造した緻密な中間層(内層)とを含む多層
構造紙である。
【0011】本発明において使用するフィブリッドと
は、全芳香族ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネ
ートなどの合成重合体の溶液を剪断力下に沈殿・凝固さ
せて得られる抄紙性を有するパルプ状粒子のことであ
り、その性質、形態、製造法等については、特公昭35-1
1851号、特公昭 35-5732号公報などに詳しく記載されて
いる。
【0012】本発明のアラミド多層紙において上層およ
び下層を構成するフィブリッドは、m-アラミドからなる
フィブリッドであり、メタ系の全芳香族ポリアミドから
上記のごとき公知の方法で形成される抄紙性を有するパ
ルプ状粒子である。
【0013】m-アラミドフィブリッドを構成するメタ系
の全芳香族ポリアミドとしては、ポリ(m-フェニレンイ
ソフタルアミド)またはそれを主成分とする共重合体ま
たは混合重合体があげられる。このメタ系全芳香族ポリ
アミドに共重合させ得る第3成分としては、例えばテレ
フタル酸、パラフェニレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、シクロヘキシルジアミンなどがあげられ、これ
らの共重合比率はメタ系全芳香族ポリアミドの特性を大
きく損なわない範囲、例えば30モル%以下、とくに2
0モル%以下が好ましい。
【0014】また、本発明において上下層(外層)でm-
アラミドフィブリッドと併用する耐熱性繊維とは、紙の
使用目的に応じた十分な耐熱性を有する素材からなる短
繊維を総称する。好適な耐熱性繊維としては、ポリ(m-
フェニレンイソフタルアミド)で代表されるメタ系全芳
香族ポリアミドの繊維、ポリ(p-フェニレンテレフタル
アミド)やこれに3,4´- ジアミノジフェニルエーテル
を共重合したポリエーテルアミド等で代表されるパラ系
全芳香族ポリアミドの繊維、耐熱性ポリエステル繊維、
アリレート繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、動物繊
維などがあげられるが、なかでもフィブリッドと同一の
m-アラミドを紡糸・延伸・熱処理した繊維が特に好まし
い。繊維の太さはデニール表示にて、1〜10de、繊維
長は3〜10mmが適当である。かかる耐熱性繊維は単独
で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
【0015】また、本発明では、上下層(外層)におい
て、紙の基本特性を大幅に損なわない限り、例えば30
重量%以下、好ましくは20重量%以下の範囲で、m-ア
ラミドフィブリッドと耐熱性繊維以外の他の紙料、例え
ば特公昭 59-16002 号に記載のポリエーテルアミドから
なるパルプ状物、ポリ(p-フェニレンテレフタラミド)
繊維を砕いてフィブリル化したパルプ状短繊維やマイカ
などを添加することもできる。
【0016】本発明のアラミド紙における上下層(外
層)の組成は、m-アラミドフィブリッド/耐熱性繊維の
配合比(重量比)を20/80〜80/20、特に30
/70〜70/30の範囲とするのが好ましい。m-アラ
ミドフィブリッドがこれより多いと浸透性、すなわち
油、樹脂などの含浸性が損なわれ、これより少ないと紙
としての基本特性、例えば機械的特性など、が損なわれ
る。
【0017】この上下層は、繊維が20〜80(重量)
%程度含まれるため、比較的粗い構造を持ち紙に良好な
含浸性をもたせると共に、紙としての基本特性を維持す
る機能を有している。
【0018】一方、中間層は実質的に合成重合体フィブ
リッドのみを抄造してなる緻密な層であるが、ここで使
用するフィブリッドは、上述のm-アラミドフィブリッド
のみならず他の合成重合体のフィブリッドでもよく、例
えば、パラ系全芳香族ポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレートで代表されるポリエステル、ポリカーボネート
などのフィブリッドも使用可能である。これらのフィブ
リッドは単独で使用してもよく2種以上併用してよい。
【0019】中間層の構成材料としては、その機能と特
性を損なわない範囲で、合成重合体フィブリッドに加
え、少量の他の紙料(例えば繊維等)を含んでも差支え
ない。この場合、中間層における合成重合体フィブリッ
ドの比率は70(重量)%を超える必要があり、80
(重量)%を超えるのが好ましい。
【0020】本発明によれば、さらに、この中間層内に
熱塑性合成重合体のフィルムを介在させることもでき
る。ここで用いるフィルムとしては、m-アラミドのフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ
塩化ビニルフィルム等が用いられるが、特にポリエチレ
ンテレフタレートまたはそれを主成分とする共重合体の
フィルムが好ましい。これらのフィルムの厚さは任意に
選択できる。
【0021】中間層内にフィルムを介在させる場合は、
合成重合体フィブリッドのみの層(第1中間層)を2層
設け、その間にフィルム(第2中間層)を挟み込むよう
に介在させるのが好ましい。すなわち、m-アラミドフィ
ブリッドと耐熱性繊維とからなる浸透性の良好な上下層
(表面層)間に、フィブリッド層/フィルム層/フィブ
リッド層を配した中間層を構成した構造とするのがよ
い。
【0022】本発明のアラミド紙における上記中間層
は、フィブリッド(およびフィルム)によって緻密な
層、例えば密度が1.0 g/cm3 付近またはそれ以上の層、
を形成していることが、本発明の目的を達成する上で好
適である。
【0023】本発明のアラミド多層紙の厚み、坪量等は
とくに制限されないが、通常、厚み0.01mm 〜1mm 、坪
量 10 〜500g/m2 程度が好ましい。
【0024】次に、本発明のアラミド多層紙の製造方法
について説明する。
【0025】本発明のアラミド多層紙を製造する1つの
方法は、m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とを抄造
してなる湿紙または乾燥紙(a-1)と実質的に合成重合体
フィブリッドのみを抄造してなる湿紙または乾燥紙(b)
とm-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維とを抄造してな
る湿紙または乾燥紙(a-2) とを、抄紙工程またはその後
の段階で、この順序、すなわち(a-1)/ (b) /(a-2)のよ
うに積層し、得られた積層体をカレンダー(熱圧)加工
して一体の紙にする方法である。この際、上下層および
/または中間層となる湿紙または乾燥紙は2層以上重ね
て積層してもよく、また、中間層となる該湿紙または乾
燥紙(b) とフィルムとを重ね合わせて積層してもよい。
【0026】ここでいうカレンダー(熱圧)加工とは、
アラミド紙等を積層して高温高圧でプレス(圧搾)して
一体の紙にすることを総称し、その手段はロールに限定
されない。
【0027】図1および図4は、この方法の1例であ
り、抄紙工程において抄き合わせ方式で湿紙を(a-1)/
(b) /(a-2)の順序に重ね合わせ、カレンダー加工(図示
せず)して多層紙を製造する場合を示す。
【0028】本発明のアラミド紙を製造する他の方法
は、固形分が実質的にm-アラミドのフィブリッドと耐熱
性繊維とからなる組成物と固形分が実質的に合成重合体
フィブリッドのみからなる組成物とを抄き合わせ、得ら
れた湿紙または乾燥紙の2枚を抄紙工程で、あるいはそ
の後の段階で後の段階で、フィブリッドのみからなる面
同士が接するように積層してカレンダー加工する方法で
ある。
【0029】図2には、上記の抄き合わせの例を示せの
例を示すヘッドボックスを備えた抄紙機により上記の抄
き合わせ紙(原紙)が製造される。この方法では、得ら
れた2層構造の原紙をフィブリッド層側同士が互いに接
するように積層してカレンダー加工する。
【0030】本発明のアラミド多層紙のうち中間層にフ
ィルムを含む多層紙を製造する方法としては、固形分が
実質的にm-アラミドのフィブリッドと耐熱性繊維とから
なる組成物と固形分が実質的に合成重合体フィブリッド
のみからなる組成物とを抄き合わせ、得られた湿紙また
は乾燥紙の2枚を実質的にフィブリッドのみからなる面
同士を突き合わせ、かつ、この両面の間に合成重合体フ
ィルムを介在させて積層し、カレンダー加工する方法が
適当である。
【0031】図3は、図2の方法で製造した2層構造紙
を原紙とし、2枚の原紙の間にフィルムを挟み込むよう
に供給してカレンダー加工する例を示す。図3の例で
は、原紙をロールから引き出す際にそれぞれ反対方法か
ら引き出し、それぞれフィブリッドのみからなる面が内
側に位置するようにしている。
【0032】m-アラミドフィブリッドと耐熱繊維とから
なる湿紙または乾燥紙の間にフィブリッドのみの層を挟
んでカレンダー加工する場合、あらかじめ別個に製造し
たこれらの紙を積層して実施することも出来るが、事前
処理、例えば抄き合わせで実施することも出来、多くの
場合、その方が好ましい。
【0033】抄き合わせは公知の抄紙方法であり、この
技法を利用して、本発明方法を有利に実施することがで
きる。例えば、図1は、円網抄紙機で抄き合わせにより
3層構造紙を抄造する方法を例示している。図1におい
て、抄造部(1) で固形分がm-アラミドフィブリッドと耐
熱繊維とからなる原料スラリーから上層を抄き上げ、つ
いで、抄造部(2) でフィブリッドのみの原料スラリーか
ら中間層を抄き上げ、引き続き、抄造部(3) でm-アラミ
ドフィブリッドと耐熱繊維とからなる原料スラリーから
下層を抄き上げて、重ね合わせ、3層の湿紙とした後、
濾床から剥離して乾燥機(図示せず)に送り、乾燥後、
カレンダー加工に供する。
【0034】図2は、2組のヘッドボックスを備えた傾
斜ワイアー抄紙機により2層構造の原紙を得る例であ
る。図2において、第1のヘッドボックス(4) へ固形分
がm-アラミドフィブリッドと耐熱繊維とからなる原料ス
ラリー(A) を供給して、湿紙(イ)に抄き、この上に第
2のヘッドボックス(5) に送りこまれたフィブリッドの
みの原料スラリー(B) を抄き重ね、積層紙(ロ)とした
後、乾燥機に送る。そして、乾燥後、このような抄き合
わせ紙を2枚用意し、フィブリッドのみの層同士を突き
合わせて重ね合わせ、カレンダー加工する。
【0035】この場合、積層してカレンダー加工する前
にそれぞれを単独でカレンダー加工しておいてもよい。
また、積層カレンダー加工に際し、図3のように抄き合
わせ紙間にフィルムやフィブリッドのみの紙を挟んで実
施することも出来、これが好ましい場合もある。フィル
ムを併用する場合は、製品の目的に合致した、m-アラミ
ド紙より耐熱性が乏しいか、同水準のもの、例えば、m-
アラミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ナイロン
等のフィルムがとくに好ましく使用される。本発明では
該フィルム素材の耐熱限界一杯、場合によってはこれを
越えた温度での使用を可能にすることがあり、その目的
で用いることも出来る。
【0036】図4は、2つの円網部と1つの長網部とを
備えるコンビネーションマシンで、円網部でフィブリッ
ドと繊維との混合スラリーを、長網部でフィブリッドの
みのスラリーを抄き上げて湿紙で積層する例である。
【0037】いずれの場合も、カレンダー加工により各
層が一体化した紙とするが、加工温度は、中間層がアラ
ミドの場合200 ℃〜 350℃、ポリエステルの場合 100〜
200℃が好適であり、圧力(線圧)は10kg/cm 〜500kg/c
mの範囲で適宜選定される。本発明ではカレンダー加工
で中間層が溶融し上下層に含浸することはない。
【0038】
【実施例】以下に、本発明の方法の具体的な実施態様を
例示し、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0039】[実施例1] (m-アラミドフィブリッドとm-アラミド繊維の製造)特
公昭47-10863号記載の界面重合法によりポリ(m-フェニ
レンイソフタルアミド)のポリマーを製造した。このポ
リマーは N-メチル-2- ピロリドンに溶解して測定した
固有粘度( I. V.) が1.35であり、実質的に無機塩類を
含まないものである。
【0040】このポリマーを特公昭48-17551号公報に記
載の湿式紡糸法によって繊維とした。延伸・熱処理後の
m-アラミド繊維の強度は4.5g/de 、伸度は18%であっ
た。これを長さ 6mmに切断した。
【0041】一方、上記のポリマーから特公昭52-15162
1 号公報に記載のステータとロータを組み合わせた沈澱
装置( 直径150mm)を用いてm-アラミドフィブリッドを製
造した。このフィブリッドの濾水度はカナダ標準濾水度
で 90ml であった。 (抄紙およびカレンダー加工)上記フィブリッド0.50g
を家庭用のミキサーで水中に分散させてスラリーとな
し、上記繊維0.75g を同じミキサーで水中に分散させて
スラリーとした。これらのスラリーを混合して大形のタ
ッピー型抄紙機を用いて200mm ×250mm の大きさに抄き
湿紙とした。これを搾水した後、濾床から剥離して、湿
紙を回収した。
【0042】一方、上記フィブリッド1.25g を家庭用の
調理用ミキサーで水中に分散させ、同じ大形のタッピー
型抄紙機を用いて200mm ×250mm の大きさに抄き、湿紙
とした。これを搾水し、その上に上記の回収した湿紙を
重ねて合わせ、更に搾水し、貼り合わせたことを確認し
て2層貼り合わせ湿紙を回収した。
【0043】さらに、最初の湿紙と同様に上記フィブリ
ッド0.50g を家庭用の調理用ミキサーで分散させた水性
スラリーと上記繊維 0.75gを同じミキサー分散した水性
スラリーとを、混合して大形のタッピー型抄紙機を用い
て200mm ×250mm の大きさに抄き湿紙とした。これを搾
水し、その上に上記の2層貼り合わせ湿紙を該湿紙のフ
ィブリッドのみの層を下にして重ね合わせ、更に搾水し
て、貼り合わせを確認して濾床から剥離し、3層貼り合
わせ湿紙を回収した。
【0044】上記の3層貼り合わせ湿紙を、充分に加熱
乾燥後、まず温度250 ℃、線圧 200Kg/cm 2 の条件でカ
レンダー加工し、さらに310 ℃、 10kg/cm2 の条件でカ
レンダー加工した。 (紙の性能)得られたカレンダー積層紙の坪量は 80g/m
2 、強度は6.4kg/mm2 、伸度は13%であった。また絶縁
破壊電圧は34.2V/mmで、その表面に絶縁油を垂らしたと
ころ良好な浸透性を示した。
【0045】[比較例1,2]実施例1と同様にして2.
25g のm-アラミドフィブリッドを水に分散したスラリー
と1.50g のm-アラミド繊維を水に分散して得たスラーリ
ーとを混合して、実施例1と同じ大形のタッピー型抄紙
機を用いて200mm ×250mm の大きさに抄き湿紙とした。
これを搾水し、充分に加熱乾燥後、250 ℃、200Kg/cm2
の条件でカレンダー加工し、さらに310 ℃、 10kg/cm2
でカレンダー加工した。
【0046】得られた紙の坪量は 81g/m2 、強度は4.8k
g/mm2 、伸度は9 %であった。絶縁破壊電圧は24.8V/mm
であった。
【0047】また、3.75g のm-アラミドフィブリッドを
水に分散して、大型タッピー型抄紙機を用いて200mm ×
250mm の大きさに抄き湿紙とした。これを搾水し、充分
に加熱乾燥後、温度250 ℃、線圧200Kg/cm2 でカレンダ
ー加工し、さらに310 ℃、10kg/cm2 の条件でカレンダ
ー加工した。
【0048】得られた紙の坪量は 95g/m2 で、表面に絶
縁油を垂らしても浸透し難かった。
【0049】[実施例2]実施例1と同じm-アラミドフ
ィブリッドとm-アラミド繊維を用い抄紙を行った。
【0050】すなわち、フィブリッドを工業用のパルパ
ーで水に分散させ、さらにディスクリファイナーと高速
離解機で処理した。一方、繊維を専用の工業用パルパー
で水に分散させ、上記のフィブリッドのスラリーと混合
した。この際、繊維/パルプ=60/40(重量比) とした。
【0051】これとは別に、m-アラミドフィブリッドの
みを工業用のパルパーで水に分散させ、さらにディスク
リファイナーと高速離解機で処理した。
【0052】これらの2種のスラリーを抄き合わせるた
めに、円網と長網とを備えたコンビネーション抄紙機で
抄造した。該抄紙機でフィブリッドと繊維との混合スラ
リーを長網で、フィブリッドのみのスラリーを円網で、
それぞれ抄造し、抄き上がり脱水後に両者を重ね合わせ
て坪量 40g/m2 の紙を得た。
【0053】この抄き合わせ紙は、フィブリッドと繊維
の混合層が 20g/m2 、フィブリッドのみの層が 20g/m2
で、得られた紙は乾燥後で、密度 0.302g/cm3 、強度は
MD(縦)方向1.7kg/mm2 、CD(横)方向 1.2kg/m2
であった。
【0054】引き続き、上記のごとく製造した抄き合わ
せ紙2枚をフィブリッドのみの層を突き合わせて積層
し、280 ℃、200kg/cm の条件でカレンダー加工した。
カレンダーの加工速度は30m/min とした。
【0055】得られた多層紙の引張強度はMD方向 9.4
kg/mm2 、CD方向 6.2kg/m2 、伸度はMD方向14%、
CD方向12%であった。また、BDV( 絶縁破壊電圧)
は49.2KV/mm であり、紙の表面に絶縁油を垂らしたとこ
ろ良く浸透した。
【0056】[比較例3]実施例2と同様にフィブリッ
ドを工業用のパルパーで水に分散させ、さらにディスク
リファイナーと高速離解機で処理した。これを上記のコ
ンビネーション抄紙機の長網部を用いて抄紙し、40 g/m
2 の紙を抄き上げた。
【0057】これを実施例2と同様に、280 ℃、 200kg
/cm の条件でカレンダー加工した。カレンダーの加工速
度は30m/min とした。
【0058】得られた多層紙の引張強度は、MD方向6.
4kg/mm2 、CD方向3.2kg/mm2 、伸度はMD方向12%、
CD方向10%であった。またBDV( 絶縁破壊電圧) は
15.2KV/mm であり、実施例に比べ劣ったものであった。
【0059】[実施例3]本実施例はフィルムを含む積
層紙に関するものである。
【0060】実施例2において抄き上げ、乾燥した抄き
合わせ紙2枚を各紙のフィブリッドのみの層同士を突き
合わせ、その間にポリエステルフィルム(厚さ50μmの
市販のポリエチレンテレフタレートフィルム)を挟み込
んで、230 ℃、 200kg/cm の条件でカレンダー加工し
た。カレンダー加工の速度は20m/min とした。
【0061】その結果、良好な貼り合わせ紙が得られ
た。該紙の引張強度はMD方向が9.3kg/mm2 、CD方向
が6.2kg/mm2 、伸度はMD方向14%、CD方向13%であ
った。またBDV( 絶縁破壊電圧) は58.2KV/mm であ
り、シート表面に絶縁油を垂らしたところ良好に浸透し
た。
【0062】[比較例4]市販の「Nomex 411」(m-ア
ラミド紙)の間に実施例3と同じポリエステルフィルム
を挟んでカレンダー加工した。180 〜280 ℃、100 〜30
0kg/cmの条件で各種の条件を選びカレンダー加工した
が、貼り合わせシートに気泡や皺が出来、満足な商品価
値のある製品を得るのは困難であった。
【0063】[実施例4] (ポリエステルフィブリッドの製造)イソフタル酸ジメ
チル40部、テレフタル酸ジメチル60部とを混合した酸と
エチレングリコールとから固有粘度0.60の共重合ポリエ
ステルを得た。これをN-メチル -2-ピロリドンに溶解し
て20%溶液とし、凝固浴をN-メチル -2-ピロリドンの40
%水溶液として、特公昭52-151621 号公報に記載の沈澱
装置でフィブリッドを製造した。このフィブリッドは、
濾水度がショッパーリグラー法で20゜SR であった。カナ
ディアン標準濾水度では600ml に相当する。 (抄紙およびカレンダー加工)実施例1にならって、実
施例1で製造したm-アラミドのフィブリッドを0.50g秤
取して家庭用の調理用ミキサーで水中に分散し、 0.75g
のm-アラミド繊維を同じミキサーで水中に分散し、両者
を混合して大形のタッピー型抄紙機を用いて200mm ×25
0mm の大きさに抄き、湿紙とした。これを搾水し、濾床
から剥離、アラミド紙を回収した。
【0064】上記のごとく製造したポリエステルフィブ
リッドを実量で1.25g 秤取し、家庭用の調理用ミキサー
で水中に分散させ、同じ大形のタッピー型抄紙機を用い
て200mm ×250mm の大きさに抄き湿紙とした。これを搾
水し、その上に上記の回収したアラミド紙を重ねて、更
に搾水し、貼り合わを確認して抄き合わせ紙を回収し
た。これを乾燥し、かくして同種の抄き合わせ紙2枚を
作成した。
【0065】上記の2枚の抄き合わせ紙を、ポリエステ
ルフィブリッドのみの層を突き合わせ、その間にポリエ
ステルフィルム1枚を挟み込み、180 ℃、 200kg/cm の
条件でカレンダーロール間に送り込み、加工速度20m/mi
n でカレンダー加工した。 (製品紙の性能)上記の方法で、良好な貼り合わせシー
ト(多層紙)が得られ、引張強度はMD方向4.8kg/m
m2 、CD方向3.2kg/mm2 、伸度はMD方向18%、CD
方向17%であった。また、BDV( 絶縁破壊電圧) は4
5.5KV/mm であり、表面に絶縁油を垂らした結果良く浸
透した。このサンプルは実施例1のサンプルより油の浸
透が一段と良好であった。
【0066】[実施例5]実施例1と同じm-アラミドの
フィブリッドを0.50g 採取し、家庭用の調理用ミキサー
で水中に分散させ、実施例1と同じm-アラミド繊維0.75
g 秤取して同じミキサー分散し、両者を混合して大形の
タッピー型抄紙機を用いて200mm ×250mmの大きさに抄
き湿紙とした。これを搾水し、濾床から剥離、湿紙を回
収した。
【0067】一方、実施例4で製造したポリエステルフ
ィブリッド1.25g を家庭用の調理用ミキサーで水中に分
散させ、同じ大形のタッピー型抄紙機を用いて200mm ×
250mm の大きさに抄き湿紙とした。これを搾水し、その
上に上記の回収した紙を重ねて更に搾水し、貼り合わせ
を確認して、2層貼り合わせ湿紙として回収した。
【0068】さらに、同様の0.50g のm-アラミドフィブ
リッド0.50g を家庭用の調理用ミキサーで水中に分散さ
せ、同様のm-アラミド繊維0.75g を同様に水中に分散
し、両者を混合して大形のタッピー型抄紙機を用いて20
0mm ×250mm の大きさに抄き湿紙とした。これを搾水
し、上記の2層貼り合わせ湿紙のポリエステルフィブリ
ッドのみの層を下にして重ね、更に搾水して貼り合わせ
を確認して濾床から剥離し、多層紙を回収した。
【0069】この多層紙を、充分に加熱乾燥後、150
℃、200 Kg/cm 2 の条件でカレンダー加工した。得られ
た紙の坪量は 81g/m2 、強度は4.2kg/mm2 、伸度は7.5
%であった。絶縁破壊電圧は34.2KV/mm であり、紙の表
面に絶縁油を垂らしたら良好に浸透した。
【0070】[実施例6]実施例5を連続抄紙機を用い
て実施した。用いた抄紙機は、図4に示すような試験用
抄紙機で、2つの円網抄紙部とこの間に長網抄紙部を備
えるコンビネーションマシンである。
【0071】実施例3と同様にしてm-アラミドフィブリ
ッドとm-アラミド繊維との混合スラリーを調製し、2つ
の円網抄紙部の原料とした。混合物の濾水度は約35゜SR
(CSF350ml) と推定される。
【0072】実施例4と同じポリエステルフィブリッド
を高速離解機で処理して分散させてスラリーとし、長網
抄紙部の原料とした。分散処理後のフィブリッドは約30
゜SR(CFS400ml) と推定される。
【0073】それぞれ円網抄紙部で抄いた湿紙と長網抄
紙部で抄いた湿紙とを重ね合わせて搾水し、ヤンキード
ライヤーで乾燥した。円網抄紙部で抄いた層の坪量は 2
0g/m 2 、長網抄紙部で抄いた層の坪量は 40g/m2 であっ
た。
【0074】得られた乾燥紙の強度はMD方向2.32 Kg/
mm2 CD方向 1.74Kg/mm2 、伸度はそれぞれ3.5 %と2.
8 %であった。
【0075】これを180 ℃、200 kg/cm の条件でカレン
ダーロールで熱圧加工した。得られた多層紙の強度はM
D方向24.2 Kg/mm2 CD方向16.8 Kg/mm2 、伸度はそれ
ぞれ8.5 %と7.8 %、BDVは37.8KV/mm であり、表面
に垂らした油を吸収した。
【0076】
【発明の効果】本発明により、浸透性(含浸性)に優れ
た上下層(外層)と緻密で絶縁欠陥の少ない中間層(内
層)とを有する、例えば絶縁材料用途で複合化が容易で
絶縁信頼性の高い、優れたアラミド多層紙が得られる。
このほか、船舶、航空機用構造材料としての複合化等に
も優れたアラミド多層紙が得られる。
【0077】このような本発明の基本的な効果は、フィ
ブリッドのみの層はフィブリッドと繊維との層に進入し
易いことにより起きていると考えられる。もう一つの効
果はフィブリッドのみの層はフィブリッドと繊維との層
よりも平滑かつ緻密にしやすいことにあると考えられ
る。したがって、本発明の効果はフィブリッド層とフィ
ブリッドと繊維の層を乾燥後に積層プレスすることによ
っても得られるが、湿紙等の濡れた状態で積層して搾水
する(含まれる水が脱水される際にフィブリッドがフィ
ブリッドと繊維の層に食い込みやすいと考えられる)こ
とや、予め抄き上げたフィブリッドと繊維との層にフィ
ブリッドのみの層を重ねて抄き上げることが効果的と考
えられる。
【0078】このような本発明のアラミド紙は、変圧
器、電動機、チョークコイル等の巻線関係の絶縁物やプ
リント基板などの電気絶縁材料、ハニカムコア材、その
他の構造材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】円網から原紙を抄き上げる例を示す模式図であ
り、m-アラミドフィブリッドと繊維との混合スラリーか
ら表面層(外層)を抄き上げ、その上に抄き上げたフィ
ブリッドのみのスラリーからの中間層を重ね、さらにそ
の上にm-アラミドフィブリッドと繊維との表面層(外
層)層を抄き上げて重ね、3層として乾燥機に送り出す
例を示す。
【図2】2組のヘッドボックスを持つ傾斜ワィヤー抄紙
機で2層の原紙を抄き上げる模式図であり、m-アラミド
フィブリッドと繊維との混合層を抄き上げ、これに重ね
て第2ヘッドボックスで送り込まれたフィブリッドのみ
のスラリーを重ねて抄き上げる例を示す。
【図3】カレンダー加工の模式図であり、予め抄き上げ
た2層の原紙をフィブリッド層を突き合わせて重ね合わ
せ、その間にフィルムを挿入してカレンダー加工する例
を示す。
【図4】実施例6で用いるコンビネーションマシンの模
式図であり、2つの円網と1つの長網を備え、円網でm-
アラミドフィブリッドと繊維との混合スラリー、長網で
フィブリッドのみのスラリーを抄き上げて、湿紙で貼り
合わせる方式を示す。
【符号の説明】
1…m-アラミドフィブリッドと繊維とのスラリーから表
面層(外層)を抄き上げる部分 2…抄き上げたフィブリッドのみの層を重ねる部分 3…他の表面層(外層)となるm-アラミドフィブリッド
と繊維との層をスラリーから抄き上げて重ね、3層とし
て乾燥機に送り出す部分、4,5…ヘッドボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/30 (72)発明者 本元 博行 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 (72)発明者 涌本 好士 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維と
    を抄造してなる上層と下層との間に実質的に合成重合体
    フィブリッドのみを抄造してなる緻密な中間層が存在
    し、かつ上記3層が一体の紙状に形成されていることを
    特徴とするアラミド多層紙。
  2. 【請求項2】 m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維と
    を抄造してなる上層と下層との間に実質的に合成重合体
    フィブリッドのみを抄造してなる第1中間層と合成重合
    体フィルムからなる第2中間層とが存在し、かつ上記各
    層が一体の紙状に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のアラミド多層紙。
  3. 【請求項3】 m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維と
    を抄造してなる上層と下層との間に実質的に合成重合体
    フィブリッドのみを抄造してなる第1中間層と合成重合
    体フィルムからなる第2中間層とが存在し、かつ、上記
    各層が一体の紙状に形成されているアラミド紙であっ
    て、上記第2中間層は少なくとも2層の上記第1中間層
    の間に挟み込まれていることを特徴とする請求項2記載
    のアラミド多層紙。
  4. 【請求項4】 m-アラミドフィブリッドと耐熱性繊維と
    を抄造してなる層(a-1) と実質的に合成重合体フィブリ
    ッドのみを抄造してなる層(b) とm-アラミドフィブリッ
    ドと耐熱性繊維とを抄造してなる層(a-2) とを(a-1)/
    (b)/(a-2) の順序に積層してなる積層体をカレンダー加
    工することを特徴とするアラミド多層紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 固形分がm-アラミドフィブリッドと耐熱
    性繊維とからなる組成物と固形分が実質的に合成重合体
    フィブリッドのみからなる組成物とを抄き合わせ、得ら
    れた紙の2枚を実質的に合成重合体フィブリッドのみか
    らなる面同士が接するように積層し、カレンダー加工す
    ることを特徴とするアラミド多層紙の製造方法。
  6. 【請求項6】 固形分がm-アラミドフィブリッドと耐熱
    性繊維とからなる組成物と固形分が実質的に合成重合体
    フィブリッドのみからなる組成物とを抄き合わせ、得ら
    れた紙の2枚を実質的に熱可塑性合成重合体フィブリッ
    ドのみからなる面同士を突き合わせ、かつ、この両面の
    間に合成重合体フィルムを介在させて積層し、カレンダ
    ー加工することを特徴とするアラミド多層紙の製造方
    法。
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