JPH08276771A - 幼児用拘束保護シート - Google Patents

幼児用拘束保護シート

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JPH08276771A
JPH08276771A JP8131984A JP13198496A JPH08276771A JP H08276771 A JPH08276771 A JP H08276771A JP 8131984 A JP8131984 A JP 8131984A JP 13198496 A JP13198496 A JP 13198496A JP H08276771 A JPH08276771 A JP H08276771A
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seat belt
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Yoshihiko Minami
善彦 南
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シートベルトの緊締状態で、リクライニング調
節を簡単に可能にする。 【解決手段】プロテクタ10の左右両側部10b,10
cが幼児用拘束保護シートのシート本体2のシートベル
トセット部2bを挟むようにして、プロテクタ10をシ
ート本体2の取付孔8に挿通し、左右両側部の取付孔1
1を、シート本体2ベース3の左右側部に立設された一
対のピン12に嵌合することにより、プロテクタ10が
ベース3に取り付けられる。そして、車両のシートベル
ト7を取付孔8に挿通しかつプロテクタ10にあてがっ
た状態で緊締することにより、幼児用拘束保護シートが
車両のシートに堅固に固定される。その場合、シートベ
ルト7はプロテクタ10によりシート本体2には直接当
接しない。これにより、シートベルト7の緊締状態で、
シート本体2のリクライニング調節を簡単に行うことが
できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
シートに載置されかつその車両シートに付設されている
シートベルトによって車両シートに固定される幼児用拘
束保護シートの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車等の車両においては、運転
中幼児の着座姿勢を保持させると共に、加減速時の衝撃
から幼児を保護するために、従来から幼児用拘束保護シ
ートが使用されている。このような幼児用拘束保護シー
トは、車両のシートに載置され、その車両シートに付設
されているシートベルトによって固定されるようになっ
ている。
【0003】このような幼児用拘束保護シートのなかに
は、幼児が睡眠をするときに心地よく眠ることができる
ような睡眠姿勢にするためやリラックスすることができ
るような安楽姿勢にするために、リクライニングできる
幼児用拘束保護シートが開発されている。
【0004】図10にこのようなリクライニングできる
一般的な幼児用拘束保護シートの一例を示す。図10か
ら明らかなように、幼児用拘束保護シート1は幼児がす
わるシート本体2とこのシート本体2をリクライニング
可能に支持するベース3とから構成されている。シート
本体2とベース3とはそれぞれ互いに対向する面が円弧
状の湾曲面となっていて、シート本体2はこの湾曲面に
沿ってベース3に対してリクライニングできるようにな
っている。そして、操作レバー4によって、シート本体
2とベース3との相対移動を阻止する図示しないロック
機構をロック状態または非ロック状態に制御することに
より、シート本体2を数段階のリクライニング角度にリ
クライニングできるようになっている。
【0005】またシート本体2には、幼児を拘束するた
めのベルト5aと保護パッド5bとからなる幼児用シー
トベルト5が設けられている。その場合、シート本体2
にはこの幼児用シートベルト5が貫通する孔2aが上下
に数カ所設けられており、これにより幼児用シートベル
ト5を幼児の大きさに合わせて数段階に高さ調節できる
ようになっている。
【0006】同図に示すように、このような構成をした
幼児用拘束保護シート1は、そのベース3が車両のシー
ト6上に載置され、その車両シート6に付設されたシー
トベルト7をシート本体2に穿設された取付孔8または
取付孔9に挿通した後緊締することにより、車両シート
6に固定されるようになっている。
【0007】(発明が解決しようとする課題)しかしな
がら、このようにシートベルト7をシート本体2の取付
孔8に挿通しかつ緊締するようにしたのでは、シートベ
ルト7とシート本体2のシートベルトセット部2bとが
堅固に係合するようになる。このため、シート本体2を
現在設定されているリクライニング角度から他の角度に
リクライニングしようとしても、シートベルト7の緊締
状態ではリクライニングすることはできない。そこで、
シートベルト7の緊締状態を一度解除して、シート本体
2を所望のリクライニング角度に回動した後、再びシー
トベルト7を緊締しなければならない。このため、シー
ト本体2のリクライニング角度の変更が手間のかかるも
のとなっていた。特に、幼児の場合は、はじめは起きて
いてもいつのまにか眠ってしまうことが多く、このよう
に幼児が眠ったままでリクライニング角度を変更しよう
とすると、操作が更に一層面倒になってしまう。
【0008】この問題を解決する一方法として、シート
ベルト7によってシート本体2を直接緊締するのではな
く、シートベルト7によってベース3を緊締する方法が
考えられる。しかし、このように構成した場合、車両に
所定値以上の大きな減速度が生じると、幼児用拘束保護
シート1には大きな慣性力が加えられるようになる。こ
のため、シート本体2がベース3に対してすべり、幼児
用拘束保護シート1のリクライニング姿勢が変化してし
まうことがある。このような大減速度時におけるリクラ
イニング姿勢の変化を防止するためには、シート本体2
とベース3との間に強度保持機構が必要となるが、その
強度保持機構はそのような大きな力に対抗できるように
するために大型にせざるを得ないばかりでなく、リクラ
イニング機能を損なわないようにするためにどうしても
複雑な構造とならざるを得なくなってしまう。したがっ
て、重量の重いものとなってしまい、幼児用拘束保護シ
ート1の取扱が面倒になる。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、シートベルトの緊締状態
でリクライニング角度を簡単に調節することのできる幼
児用拘束保護シートを提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、複雑な強度保持機構
を必要とせずに大減速度時にもリクライニング姿勢を確
実に保持することができ、しかも軽量にして取扱の容易
な幼児用拘束保護シートを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明は、シートベルトとシート本体との間に、
前記シートベルトの緊締時、そのシートベルトを前記シ
ート本体に直接当接させない保護部材を介設することを
特徴としている。
【0012】また、車両に所定値以上の大きな減速度が
生じたとき、前記保護部材と前記シート本体とを係合さ
せる係合機構を備えることを特徴としている。
【0013】
【作用】このような構成をした本発明に係る幼児用拘束
保護シートにおいては、シートベルトをシート本体の取
付孔に挿通した後緊張させることにより、幼児用拘束保
護シートを車両シートに固定したとき、シートベルトは
保護部材によってシート本体には直接係合することがな
い。したがって、シートベルトを緊張状態にしたまま
で、シート本体のリクライニング角度を調節することが
できるようになる。
【0014】また、車両の大減速度時には、係合機構に
よって保護部材とシート本体とが係合するので、シート
本体をリクライニング姿勢が変化することなく確実に保
持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図1は本発明に係る幼児用拘束保護
シートの実施の形態の一例を示す側面図である。なお、
前述の図10に示した幼児用拘束保護シート1と同じ本
発明の構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳
細な説明は省略し、異なる構成要素についてのみ詳細に
説明する。
【0016】図1に示すように、幼児用拘束保護シート
1は、従来と同様に自動車等の車両のシート6に載置さ
れ、そのシート6に付設されているシートベルト7をシ
ート本体2の取付孔8に挿通し緊締することにより保
持、固定されるようになっているが、その場合、本例で
はシートベルト7とシート本体2のシートベルトセット
部2bとの間に、本発明の保護部材であるプロテクタ1
0を介設している。
【0017】図2に示すように、このプロテクタ10
は、中央部10aとこの中央部10aの左右両端からほ
ぼ直角に延びる左右一対の側部10b,10cとを備え
た断面コ字状に形成されている。一対の側部10b,1
0cには、それぞれ取付孔11が穿設されている。図3
(a)から明らかなように、この取付孔11は一対の小
円形孔11a,11bとこれらの一対の小円形孔11
a,11b間を連結する直線状孔11cとからなってい
る。一方、ベース3には左右側部に一対のピン12(右
側のピンは図示されていない)が立設されている。そし
て、プロテクタ10をシートベルトセット部2bを挟む
ようにしてシート本体2の取付孔8に挿通し、その側部
10b,10cの一対の取付孔11a,11bのうち端
に近い方の孔11aをこれらのピン12に嵌合すること
により、プロテクタ10はベース3に取り付けられてい
る。その場合、ピン12の直径が直線状孔11cの幅よ
りも若干大きく設定されており、通常の力がピン12に
加えられても、ピン12はこの直線状孔11cを通過す
ることはできないようになっているが、所定値以上の大
きな力がピン12に加えられたときには、同図(b)に
示すように、ピン12はプロテクタ10のこの直線状孔
11cを形成する部分を塑性変形させて、その直線状孔
11cを通過して他方の孔11bに移動することができ
るようになっている。
【0018】また、同図(a)に示すように、シート本
体2のシートベルトセット部2bとプロテクタ中央部1
0aとは、それらの互いに対向する面がそれぞれ同じ形
状の波状面2c,10dに形成されている。これらの波
状面2c,10dは、ピン12がプロテクタ10の端側
の孔11aに貫通している通常状態では、互いに所定の
間隙αを有して配設されるようになっている。そして、
所定値以上の大きな力がピン12に加えられて、ピン1
2が他方の孔11bに移動したときには、同図(b)に
示すように両波状面2c,10dが互いに噛み合い係合
するようになっている。この両波状面2c,10dが噛
み合い係合した状態では、シート本体2がベース3に対
してリクライニング方向に移動することが阻止され、リ
クライニング姿勢が変化するのを防止されるようになっ
ている。すなわち、波状面2c,10d、取付孔11お
よびピン12によって、本発明の係合機構が構成されて
いる。
【0019】更に、図2および図3(a)から明らかな
ように、プロテクタ10中央部の両側端には一対のガイ
ド10e,10eが形成されており、このガイド10e
によってシートベルト7がプロテクタ中央部10aから
はずれることを防止している。またプロテクタ10の側
部10b,10cにもそれぞれ一対のガイド10f,1
0fが形成されていて、同様にシートベルト7がプロテ
クタ10からはずれることを防止している。
【0020】次に、本例の幼児用拘束保護シート1を自
動車等の車両のシート6に装着する場合について説明す
る。まず、幼児用拘束保護シート1を車両のシート6に
前向きに装着する場合には、従来と同様に幼児用拘束保
護シート1を車両のシート6に載置し、そのシート6に
付設されているシートベルト7を取付孔8に挿通し、シ
ートベルト7がプロテクタ中央部10aの一対のガイド
10e,10eの間に位置するようにしてそのシートベ
ルト7を緊締する。これにより、幼児用拘束保護シート
1は車両シート6に堅固に固定される。その場合、図2
に示すようにシートベルト7はプロテクタ10に係合す
るが、このプロテクタ10によりシート本体2には直接
当接しなく、シートベルト7とシート本体2とは何等係
合しない。したがって、シートベルト7の緊締力はプロ
テクタ10およびピン12を介してベース3に伝えられ
るようになる。
【0021】次に、この例の作用について説明する。幼
児用拘束保護シート1を車両シート6に取り付けたら、
例えば幼児Cを着座姿勢で座らせる場合には、操作レバ
ー4を引いてリクライニングのロック機構のロックを解
除し、シート本体2を図1(a)に示す着座姿勢のリク
ライニング角度に設定した後、操作レバー4を戻してシ
ート本体2をそのリクライニング角度にロックする。次
いで、幼児Cを幼児用拘束保護シート1に着座させて幼
児用拘束保護シート1の幼児用シートベルト5により幼
児Cを保持する。こうして、幼児Cは幼児用拘束保護シ
ート1に着座姿勢で拘束されるようになる。
【0022】幼児Cが疲れてきて安楽姿勢をとらせたい
場合には、操作レバー4を引いてリクライニングのロッ
ク機構のロックを解除し、幼児Cを座らせたままシート
本体2を同図(b)に示す安楽姿勢のリクライニング角
度に設定変更する。その場合、車両のシートベルト7が
シート本体2に係合していないので、そのシートベルト
7を緊締状態にしたままで、シート本体2を容易にリク
ライニングすることができる。その後、操作レバー4を
戻してシート本体2をそのリクライニング角度にロック
する。こうして、幼児Cは安楽姿勢となり、リラックス
できるようになる。
【0023】また、幼児Cが眠ってしまって睡眠姿勢を
とらせたい場合には、同様に操作レバー4を引いてリク
ライニングのロック機構のロックを解除し、幼児Cを眠
らせたままシート本体2を同図(c)に示す睡眠姿勢の
リクライニング角度に設定変更する。その場合にも、車
両のシートベルト7がシート本体2に係合していないの
で、そのシートベルト7を緊締状態にしたままで、シー
ト本体2を容易にリクライニングすることができる。そ
の後、操作レバー4を戻してシート本体2をそのリクラ
イニング角度にロックする。こうして、幼児Cは睡眠姿
勢となり、快適に睡眠することができるようになる。
【0024】ところで、車両の通常の運転時において、
車両に通常の減速度が生じたとき、幼児用拘束保護シー
ト1はその慣性力により前方へ移動しようとする。しか
し、その慣性力がそれほど大きくはないので、ロック機
構によりシート本体2がその設定リクライニング角度に
保持され、リクライニング姿勢が変化することはない。
その場合、ピン12がプロテクタ10の直線状孔11c
部分を塑性変形させて他方の孔11bに移動することは
なく、図3(a)に示す状態が保持される。
【0025】車両に所定値以上の大きな減速度が生じる
と、幼児用拘束保護シート1を前方へ移動させようとす
る慣性力が大きくなる。このため、ピン12はプロテク
タ10の直線状孔11c部分を塑性変形させて他方の孔
11bに移動する。ピン12の他方の孔11bへの移動
により、プロテクタ中央部10aの波状面10dとシー
ト本体2におけるシートベルトセット部2bの波状面2
cとが互いに噛み合い係合するようになり、図3(b)
に示す状態となる。この状態では、大きな力が作用する
ことにより、シート本体2がベース3に対してリクライ
ニング方向にすべろうとしても、両波状面2c,10d
の噛み合いによりシート本体2のすべりが阻止されるよ
うになる。これにより、シート本体2のリクライニング
姿勢が変わることは防止されると共に、リクライニング
におけるロック機構の破損が防止される。このようなシ
ート本体2のリクライニング姿勢変化防止は、シート本
体2のすべてのリクライニング位置で行われる。
【0026】図4は本発明の実施の形態の他の例を示す
図3と同様の図である。なお、前述の例と同じ構成要素
には同じ符号を付すことにより、その説明は省略する。
図4に示すように、この例においては、プロテクタ10
におけるシートベルトセット部2bの対向面に、例えば
ゴム等の高摩擦材からなるすべり止め部材13が固設さ
れている。この例の幼児用拘束保護シート1の車両シー
ト6への取付方法および作用も前述の例とほぼ同じであ
るので、異なる点についてのみ説明し、その他は省略す
る。
【0027】車両に所定値以上の大きな減速度が生じ
て、ピン12がプロテクタ10の直線状孔11c部分を
塑性変形させて他方の孔11bに移動すると、シートベ
ルトセット部2bがすべり止め部材13に圧接係合する
ようになる。この結果、摩擦力によりシート本体2のす
べりが阻止されるようになり、シート本体2のリクライ
ニング姿勢が変わることは防止される。この例において
も、このようなシート本体2のリクライニング姿勢変化
防止は、シート本体2のすべてのリクライニング位置で
行われる。
【0028】なお、シートベルトセット部2bのすべり
止め部材13に対向する面は、適宜の粗さの粗い面等の
摩擦力を高めるような構造の面にすると、シート本体2
のすべりを更に一層確実に阻止することができるように
なる。また、すべり止め部材13はシートベルトセット
部2b側に設けるようにすることもできる。しかしその
場合には、シートベルトセット部2bの全長にわたって
すべり止め部材13を設けなければならなく、材料を多
く必要とするので、図示のようにすべり止め部材13は
プロテクタ10側に設けるのが望ましい。
【0029】更にプロテクタ10自体に摩擦係数の大き
な材料を用いることもできるし、すべり止め部材13
は、プロテクタ10に対する何らかの摩擦力付与加工で
あってもよい。
【0030】ところで、前述の二つの例においてはいず
れもプロテクタ10が大減速度時塑性変形するようにな
るが、換言すればプロテクタ10が塑性変形したという
ことは幼児用拘束保護シートに大きな力が働いたという
ことを示していることになる。すなわち、プロテクタ1
0の塑性変形は幼児用拘束保護シートの使用限界、すな
わち再使用禁止を示すインジケータの機能を果たすこと
になる。
【0031】図5は本発明の実施の形態の更に他の例を
示す図2と同様の図である。なお、前述の図2に示す例
と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その説
明は省略する。
【0032】図5に示すように、この例においては、ベ
ース3とプロテクタ10とに、それぞれピン15,16
が固定されている。図8(b),(d)に詳細に示すよ
うに、ピン16はベース3に穿設された長円孔17,1
8を貫通して配設されている。したがって、ベース3と
プロテクタ10とは長円孔17,18の長さとピン16
の径とによって定まる距離だけ互いに相対移動できるよ
うになっている。
【0033】ピン15とピン16との間には、引張りス
プリング14が張設されており、このスプリング14に
より、両ピン15,16は互いに接近する方向に常時付
勢されている。このスプリング14はシートベルト7に
よって幼児用拘束保護シート1を緊締するような大きさ
程度の力ではたわまないようになっている。しかし、や
や大きな減速度(例えば急ブレーキ程度の減速度)によ
り幼児用拘束保護シート1に慣性力が加えられると、ス
プリング14がたわんで、プロテクタ10とベース3と
は互いに相対移動し、プロテクタ中央部10aの波状面
10dとシート本体2におけるシートベルトセット部2
bの波状面2cとが互いに噛み合い係合するようにな
り、図6(c)に示す状態となる。したがって、両波状
面2c,10dの噛み合い係合によりシート本体2のす
べりが阻止されるようになる。これにより、シート本体
2のリクライニング姿勢が変わることは防止される。
【0034】図7は本発明の実施の形態の更に他の例を
示す図2と同様の図である。なお、前述の図2に示す例
と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その説
明は省略する。
【0035】図7に示すように、この例においては、プ
ロテクタ10は樹脂等の弾性変形材により形成されてい
る。図8(a),(b)に詳細に示すようにプロテクタ
10はベース3にピン19により固定されている。した
がって、プロテクタ10とベース3とは、ほとんど相対
移動できないようになっている。そして、同図(a)に
示すようにプロテクタ10はシートベルト7によって幼
児用拘束保護シート1を緊締するような大きさ程度の力
では弾性変形しないようになっている。しかし、急ブレ
ーキ程度のやや大きな減速度により幼児用拘束保護シー
ト1に慣性力が加えられると、同図(b)に示すように
このプロテクタ10の両側部10b,10cが弾性変形
し、プロテクタ中央部10aの波状面10dとシート本
体2におけるシートベルトセット部2bの波状面2cと
が互いに噛み合い係合する。したがって、両波状面2
c,10dの噛み合い係合によりシート本体2のすべり
が阻止されるようになる。これにより、シート本体2の
リクライニング姿勢が変わることは防止される。
【0036】図9は本発明の実施の形態の更に他の例を
示す図である。なお、前述の図2に示す例と同じ構成要
素には同じ符号を付すことにより、その説明は省略す
る。図9(a),(b)に示すように、ベース3の横断
面形状がシートベルトセット部2bに隣接する狭幅部3
aと、この狭副部3aより幅の大きい拡幅部3bと、こ
れら狭副部3a及び拡副部3bの間に形成されたテーパ
部3cとを有している。一方、プロテクタ10は樹脂等
の弾性変形材から形成されており、同図(a)から明ら
かなようにこのプロテクタ10はシートベルトセット部
2b及びベース3の狭副部3aに嵌合されている。プロ
テクタ10の先端はテーパ部3cの傾斜面に沿った傾斜
面とされている。そして、プロテクタ10はシートベル
ト7によって幼児用拘束保護シート1を緊締するような
大きさ程度の力では弾性変形しないようになっている。
しかし、急ブレーキ程度のやや大きな減速度により幼児
用拘束保護シート1に慣性力が加えられると、同図
(b)に示すようにベース3がプロテクタ10の両側部
10b,10cをテーパ部3cの傾斜面に沿って広がる
方向へ弾性変形させながら、プロテクタ中央部10aに
接近する方向へ移動する。この移動により、プロテクタ
中央部10aの波状面10dとシート本体2におけるシ
ートベルトセット部2bの波状面2cとが互いに噛み合
い係合するようになる。したがって、両波状面2c,1
0dの噛み合い係合によりシート本体2のすべりが阻止
されるようになる。これにより、シート本体2のリクラ
イニング姿勢が変わることは防止される。
【0037】図5ないし図9に示した各例においても、
同様にシート本体2のリクライニング姿勢変化防止は、
シート本体2のすべてのリクライニング位置で行われ
る。
【0038】なお、図5ないし図9に示した各例におい
ても、同様に波状面2c,10dを形成する代わりに、
図4に示すようにすべり止め部材13を設けるようにし
てもよく、そのすべり止め部材13は、プロテクタ10
に対する何らかの摩擦力付与加工であってもよい。また
プロテクタ10自体に摩擦係数の大きな材料を用いるこ
ともできる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の幼児用拘束保護シートによれば、シートベルトの緊締
により幼児用拘束保護シートを車両シートに固定したと
き、保護部材によってシートベルトがシート本体に直接
当接しないようにしているので、シートベルトを緊締し
たままでシート本体をリクライニングすることができる
ようになる。したがって、幼児用拘束保護シートのリク
ライニング操作が簡単になる。また、大きな車両減速度
により幼児用拘束保護シートに大きな慣性力が加えられ
たとき、保護部材とシート本体とを係合させることによ
りシート本体のすべりを防止するようにしているので、
複雑な強度保持機構を必要とせずに、大減速度時に幼児
用拘束保護シートのリクライニング姿勢が変わることを
確実に防止できるようになる。そして、そのような複雑
な強度保持機構を必要としないので、幼児用拘束保護シ
ートを軽量化することが可能となり、その結果、幼児用
拘束保護シートの車両シートへの着脱等における取扱が
きわめて簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る幼児用拘束保護シートの一例を
示し、(a)は着座姿勢状態を、(b)は安楽姿勢状態
を、(c)は睡眠姿勢状態をそれぞれ示す側面図であ
る。
【図2】 図1に示す幼児用拘束保護シートのシートベ
ルトセット部付近の部分拡大斜視図である。
【図3】 図2におけるIIIーIII線に沿う断面を示し、
(a)は通常状態時、(b)は大減速度時の断面図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態の他の例を示す図3
(a)と同様の断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態の更に他の例を示す図2
と同様の部分拡大斜視図である。
【図6】 この例のシートベルトセット部付近を示し、
(a)は通常時におけるその側面図、(b)は(a)に
おけるVIB−VIB線に沿う断面図、(c)は大減速度時
におけるその側面図、(d)は(c)におけるVID−VI
D線に沿う断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態の更に他の例を示す図2
と同様の部分拡大斜視図である。
【図8】 この例のシートベルトセット部付近を示し、
(a)は図6(b)に相当する断面図、(b)は図6
(d)に相当する断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態の更に他の例を示し、
(a)は図6(b)に相当する断面図、(b)は図6
(d)に相当する断面図である。
【図10】一般的な幼児用拘束保護シートの車両シート
への取付状態の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…幼児用拘束保護シート、2…シート本体、2b…シ
ートベルトセット部、2c…波状面、3…ベース、4…
操作レバー、5…幼児用シートベルト、6…車両シー
ト、7…シートベルト、8,9…取付孔、10…プロテ
クタ(保護部材)、10d…波状面、11…取付孔、1
1a,11b…円形孔、11c…直線状孔、12…ピ
ン、13…すべり止め部材、14…スプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両シートに載置されるベースと、この
    ベースにリクライニング調節可能に支持されたシート本
    体とを少なくとも備え、前記シート本体の取付孔に前記
    車両シートに付設されたシートベルトを挿通しかつ緊締
    することにより、前記車両シートに固定されるようにな
    っている幼児用拘束保護シートにおいて、 前記シートベルトと前記シート本体との間に、前記シー
    トベルト緊締時にそのシートベルトを前記シート本体に
    直接当接させない保護部材を介設していることを特徴と
    する幼児用拘束保護シート。
  2. 【請求項2】 車両に所定値以上の大きな減速度が生じ
    たとき、前記保護部材と前記シート本体とを係合させる
    係合機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の
    幼児用拘束保護シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100821791B1 (ko) * 2006-12-13 2008-04-14 기아자동차주식회사 차량의 3열 시트에 설치된 시트벨트 브라켓 조립체

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KR100821791B1 (ko) * 2006-12-13 2008-04-14 기아자동차주식회사 차량의 3열 시트에 설치된 시트벨트 브라켓 조립체

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