JPS5936519Y2 - 子供用安全シ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、子供乗員を車両緊急時に拘束して保護する
子供用安全シートに関する。

一般に、子供用安全シートは、子供用シートを車両シー
トへ搭載し、予め車両シートに取り付けられている大人
乗員用の車両用シートベルトでこの子供用シートを車両
シートへ取り付け、子供乗員はこの子供用シートにおい
て拘束保持され、安全が確保されるようになっている。

ところで、従来の子供用安全シートにおいては、車両用
シートが車両シートの後方から斜め前方に引き出された
状態で、子供用シートの幅方向に掛は渡され、子供用シ
ートを車両シートへ圧接し、子供用シートを取り付は可
能となっている。

しかしながら、車両シートに予め取り付けられている車
両用シートベルトは、大人乗員の身体に適合して、大人
乗員を車両の前後方向及び横方向に拘束するように設定
されている。

従って、車両用シートベルトによって、小さな子供用シ
ートを拘束する場合には、シートベルトの締め付けによ
って子供用シートを車両の前後方向に保持することは可
能であるものの、シートベルトと子供用シートとの間に
は車両の横方向に滑りを生ずる。

即ち、従来の車両用シートベルトによって車両シートへ
取り付けられる子供用シートは、車両の旋回時、もしく
は車両の側突時に作用する横方向加速時の影響により、
車両シートに対して横方向に移動したり、転倒し、子供
乗員を安全に保護することができないという問題点があ
る。

この考案は、上記従来の問題点にかんがみなされたもの
であって、子係用シートを、車両の前後方向のみならず
、横方向においても確実に拘束保持することができる子
供用安全シートを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、この考案は、子供用シート
を車両用シートベルトで車両シートへ取り付ける子供用
安全シートにおいて、子供用シートと車両用シートベル
トとを、子供用シートの両側部に一体的に備えられるシ
ートベルト保持手段を介して、相対移動することなく連
結すると共に、該車両用シートベルトが子供用シートの
シートベルトを兼ねるようにしたものである。

以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は、この考案に係る子供用安全シートの１実施例
を示す説明図である。

車両フロアに固定配置されている車両シート１１の上面
には子供用シート１２が搭載され、子供用シート１２が
予め車両シート１１に備えられている車両用シートベル
ト１３によって子供乗置１４とともに車両シート１１に
取り付は保持されるようになっている。

ここで、子供用シー１〜１２と車両用シートベルト１３
とは、子供用シート１２の両側部に形成されているシー
トベルト保持手段１５に車両用シー１〜ベルト１３の中
間部を係合して一体化することにより、相対移動するこ
とのない状態で連結されている。

第２図および第３図は、上記シートベルト保持手段１５
の詳細を示す説明図である。

子供用シート１２の両側部には導入口部１６が切欠き形
成されるとともに、略Ｖ溝面をなす受座部１７、および
撓み変形して受座部１７との間に車両用シートベルト１
３の中間部を挟持するくさび状の舌片部１８が形成され
ている。

なお、車両用シートベルト１３の中間部は、リング状状
態で導入口部１６に挿入された後、受座部１７と舌片部
１８との間に挿入されるようになっており、車両用シー
トベルト１３の締め込みによって舌片部１８を撓み変形
し、舌片部１８のくさび状内面に設けられている波状の
係止部１９によって車両用シートベルト１３の中間部を
受座部１７に押圧保持可能となっている。

即ち、上記実施例によれば、子供用シート１２に着座す
る子供乗置１４は、シートベルト保持手段１５を介して
子供用シート１２の両側部に相対移動することなく連結
されている車両用シートベル１〜１３によって、車両シ
ート１１に取り付は保持される。

従って、子供用シート１２および子供乗置１４は、車両
の前後方向加速度に対して確実に保護されるとともに、
車両の横方向加速度によっても子供用シート１２が車両
シート１１に対して横移動することがなく、車両の側突
および旋回等に対しても子供用シート１２および子供乗
置１４が車両シート１１に対して横移動したり転倒する
ことがない。

また子供用シート１２に対する車両用シートベル１へ１
３の保合操作は、車両用シートベルト１３の中間部をシ
ートベルト保持手段１５の導入口部１６にリング状状態
で挿入したのち、受座部１７と舌片部１８の間に挿入し
、車両用シートベルト１３を締め込み操作すればよく、
その取り付は操作を迅速且つ容易に行うことが可能とな
る。

第４図は、この考案の他の実施例を示す説明図であり、
前記第１図ないし第３図と異なる点は、乳児乗置１４Ａ
が着座する乳児用の子供用シート１２Ａを、車両用シー
）・ベルト１３によって車両シート１１に取り付けるよ
うにしたものである。

この実施例においても、子供用シート１２は、シートベ
ルト保持手段１５と車両用シートベルト１３との結合を
介して、車両シート１１に対して車両の前後方向および
横方向に確実に保持可能となる。

第５図および第６図は、上記各実施例におけるシートベ
ルト保持手段１５の変形例としてのシートベルト保持手
段２０を示す説明図である。

即ち子供用シート１２の両側面には、液状の保合部を備
える全体的に円筒凹部状の受座部２１が備えられるとと
もに、ブラケット２２を介して軸支される、ハンドル２
３を備えているシャフト２４に、偏心状態で検定化され
るとともに受座部２１に接離可能とされている偏心カム
２５とを備えている。

即ち、このシー１〜ベルト保持手段２０においては、受
座部２１と偏心カム２５との間に車両用シートベルト１
３の中間部を挿通配置した状態で、ハンドル２３によっ
てシャフト２４を回転し、偏心カム２５によって車両用
シートベルト１３を受座部２１に固定保持し、車両シー
ト１１に対する子供用シー）１２Ａの前後方向および横
方向への自由な移動を規制することが可能となる。

また、上記各実施例において用いられる車両用シートベ
ルトは巻取装置を備えるものであっても良く、さらに緊
急時ロック装置を備える巻取装置を有するものであって
もよい。

以上のように、この考案は、子供用シートを車両用シー
トベルトで車両シートへ取り付ける子供用安全シートに
おいて、子供用シートと車両用シートベルトとを、子供
用シートの両側部に一体的に備えられるシートベルト保
持手段を介して、相対移動することなく連結すると共に
、該車両用シートベルトが子供用シートのシートベルト
を兼ねるようにしたので、子供用シートを、車両の前後
方向のみならず、横方向においても確実に拘束保持する
ことができるという効果を有する。

更に、車両用シートベルトが子供用シートのシートベル
トを兼ねているので当該子供用安全シートの部品点数を
低減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る子供用安全シートの１実施例を
示す側面図、第２図は第１図のＩＩ部を拡大して示す正
面図、第３図は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に添う断面図
、第４図はこの考案に係る子供用安全シートの他の実施
例を示す側面図、第５図はシートベルト保持手段の変形
例を示す正面図、第６図は第５図の側面図である。 １１・・・・・・車両シート、１２・・・・・・子供用
シー１〜．１３・・・・・・車両用シートベルト、１５
・・・・・・シートベルト保持手段、１７・・・・・・
受座部、１８・・・・・・舌片部、２０・・・・・・シ
ー１〜ベルト保持手段、２１・・・・・・受座部、２５
・・・・・・偏心カム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 子供用シートを車両用シートベルトで車両シーＩ・へ取
   り付ける子供用安全シートにおいて、子供用シートと車
   両用シートベルトとを、子供用シートの両側部に一体的
   に備えられるシートベルト保持手段を介して、相対移動
   することなく連結すると共に、該車両用シートベルトが
   子供用シートのシートベルトを兼ねることを特徴とする
   子供用安全シート。