JPH08276189A - 汚水処理用アルギン酸ナトリウム製剤及びその製法 - Google Patents
汚水処理用アルギン酸ナトリウム製剤及びその製法Info
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- JPH08276189A JPH08276189A JP10471795A JP10471795A JPH08276189A JP H08276189 A JPH08276189 A JP H08276189A JP 10471795 A JP10471795 A JP 10471795A JP 10471795 A JP10471795 A JP 10471795A JP H08276189 A JPH08276189 A JP H08276189A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属イオンを高濃度で含む汚水の懸濁物凝集
処理において、凝集材としてのアルギン酸ナトリウム
と、該アルギン酸ナトリウムの上記金属イオンとのゲル
化反応を遅延させる反応遅延剤とを、常に所定の混合割
合で同時添加することのできる汚水処理用製剤の提供を
目的とする。 【構成】 反応遅延材1の水溶液をアルギン酸ナトリウ
ム2の粉体に均一に噴霧したのち混練し、この混合物を
乾燥、粉砕することにより、反応遅延材1がアルギン酸
ナトリウム2の粉体に一体に付着して、輸送時の振動等
によっても両成分1,2が分離することのない汚水処理
用製剤3を得るように構成する。
処理において、凝集材としてのアルギン酸ナトリウム
と、該アルギン酸ナトリウムの上記金属イオンとのゲル
化反応を遅延させる反応遅延剤とを、常に所定の混合割
合で同時添加することのできる汚水処理用製剤の提供を
目的とする。 【構成】 反応遅延材1の水溶液をアルギン酸ナトリウ
ム2の粉体に均一に噴霧したのち混練し、この混合物を
乾燥、粉砕することにより、反応遅延材1がアルギン酸
ナトリウム2の粉体に一体に付着して、輸送時の振動等
によっても両成分1,2が分離することのない汚水処理
用製剤3を得るように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属イオンが高濃度で
含まれている汚水であっても、反応遅延剤を併用するこ
とにより、上記汚水の懸濁成分凝集処理にアルギン酸ナ
トリウムを凝集剤として用いることができるように構成
された汚水処理における上記アルギン酸ナトリウムの製
剤、及び該製剤の製法に関する。
含まれている汚水であっても、反応遅延剤を併用するこ
とにより、上記汚水の懸濁成分凝集処理にアルギン酸ナ
トリウムを凝集剤として用いることができるように構成
された汚水処理における上記アルギン酸ナトリウムの製
剤、及び該製剤の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、トンネル掘削等の土木作業時に
生じる泥水や工場等で生じる汚泥(以下「汚水」とい
う。)は、該汚水中に含まれる泥土等の粒子(懸濁成
分)が除去されて所定の程度に浄化されたのち河川等に
放流される。その場合に、上記懸濁成分を凝集剤によっ
て凝集、沈降させて水と分離し、これをロールプレス等
で脱水して、得られた懸濁物ケーキを廃棄することが行
なわれており、上記凝集剤としてアルギン酸ナトリウム
を用いることが知られている。
生じる泥水や工場等で生じる汚泥(以下「汚水」とい
う。)は、該汚水中に含まれる泥土等の粒子(懸濁成
分)が除去されて所定の程度に浄化されたのち河川等に
放流される。その場合に、上記懸濁成分を凝集剤によっ
て凝集、沈降させて水と分離し、これをロールプレス等
で脱水して、得られた懸濁物ケーキを廃棄することが行
なわれており、上記凝集剤としてアルギン酸ナトリウム
を用いることが知られている。
【0003】これは、アルギン酸ナトリウムに所定の二
価以上の金属塩を作用させると一価のナトリウムイオン
が該金属イオンに置換され、この金属イオンを介してア
ルギン酸分子内に架橋が生じる結果ゲル化することを利
用したもので、処理しようとする汚水(被処理汚水)に
アルギン酸ナトリウムを溶解させたのち上記金属塩を添
加することにより、架橋反応の際に汚水中の懸濁成分が
ゲル中に捕獲されて凝集、沈降し、これにより、該懸濁
成分が水と分離されるものである。
価以上の金属塩を作用させると一価のナトリウムイオン
が該金属イオンに置換され、この金属イオンを介してア
ルギン酸分子内に架橋が生じる結果ゲル化することを利
用したもので、処理しようとする汚水(被処理汚水)に
アルギン酸ナトリウムを溶解させたのち上記金属塩を添
加することにより、架橋反応の際に汚水中の懸濁成分が
ゲル中に捕獲されて凝集、沈降し、これにより、該懸濁
成分が水と分離されるものである。
【0004】しかしながら、被処理汚水中には種々の金
属イオンが高濃度で含まれていることが多く、このよう
な場合では、アルギン酸ナトリウムはその添加時にゲル
化してしまって均一に分散、溶解せず、凝集材として機
能しないという問題があった。
属イオンが高濃度で含まれていることが多く、このよう
な場合では、アルギン酸ナトリウムはその添加時にゲル
化してしまって均一に分散、溶解せず、凝集材として機
能しないという問題があった。
【0005】この問題に対処するものとして、特開平6
−182349号公報には、アルギン酸ナトリウムの添
加時に反応遅延剤を併用することによりゲル化を遅延さ
せることが開示されている。これによれば、種々の金属
イオンを高濃度で含むような汚水であっても、アルギン
酸ナトリウムをまんべんなく分散、溶解させることが可
能となり、該汚水の懸濁成分凝集処理における凝集剤と
して用いることができる。
−182349号公報には、アルギン酸ナトリウムの添
加時に反応遅延剤を併用することによりゲル化を遅延さ
せることが開示されている。これによれば、種々の金属
イオンを高濃度で含むような汚水であっても、アルギン
酸ナトリウムをまんべんなく分散、溶解させることが可
能となり、該汚水の懸濁成分凝集処理における凝集剤と
して用いることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の
記載によれば、アルギン酸ナトリウムと反応遅延剤とを
別々に添加するのではなく、両者を予め混合しておき、
この混合物を被処理汚水に添加することが好ましいとさ
れている。すなわち、反応遅延剤をアルギン酸ナトリウ
ムと同時に添加することで、アルギン酸ナトリウムのゲ
ル化を抑制すると共に、反応遅延剤が分散剤としても機
能して、粉体で分散しずらいアルギン酸ナトリウムの溶
解が容易となるからである。その場合に、両者の混合割
合は、作業現場の環境に基づき、ゲルの生成速度をどの
程度とするかによって設定される。
記載によれば、アルギン酸ナトリウムと反応遅延剤とを
別々に添加するのではなく、両者を予め混合しておき、
この混合物を被処理汚水に添加することが好ましいとさ
れている。すなわち、反応遅延剤をアルギン酸ナトリウ
ムと同時に添加することで、アルギン酸ナトリウムのゲ
ル化を抑制すると共に、反応遅延剤が分散剤としても機
能して、粉体で分散しずらいアルギン酸ナトリウムの溶
解が容易となるからである。その場合に、両者の混合割
合は、作業現場の環境に基づき、ゲルの生成速度をどの
程度とするかによって設定される。
【0007】しかしながら、このように予め所定の割合
で混合物を調製しておくと、次のような不具合が生じ
る。すなわち、反応遅延剤として上記公報に記載されて
いるリン酸塩、炭酸塩又はクエン酸塩、及びアルギン酸
ナトリウムは、いずれも常温で固体であり、特に粉体で
用いられるので、この粉体混合物の輸送時の振動等によ
り、図3に示すように、比重の大きい粉体(図例におい
ては反応遅延剤a)が下方に多く溜って混合物xの上部
と下部とで混合割合が異なってしまい、上部ではアルギ
ン酸ナトリウムbの割合が多く、下部では反応遅延剤a
の割合が多くなって、この混合物xは作業現場の要求と
合致しなくなるのである。
で混合物を調製しておくと、次のような不具合が生じ
る。すなわち、反応遅延剤として上記公報に記載されて
いるリン酸塩、炭酸塩又はクエン酸塩、及びアルギン酸
ナトリウムは、いずれも常温で固体であり、特に粉体で
用いられるので、この粉体混合物の輸送時の振動等によ
り、図3に示すように、比重の大きい粉体(図例におい
ては反応遅延剤a)が下方に多く溜って混合物xの上部
と下部とで混合割合が異なってしまい、上部ではアルギ
ン酸ナトリウムbの割合が多く、下部では反応遅延剤a
の割合が多くなって、この混合物xは作業現場の要求と
合致しなくなるのである。
【0008】そこで、本発明は、アルギン酸ナトリウム
と反応遅延剤とを所定の割合で被処理汚水に同時に添加
するために、両者の粉体混合物を調製した場合における
上記問題に対処するもので、輸送時の振動等によっても
混合割合に偏りが生じず、常に設定通りの混合割合が保
たれるアルギン酸ナトリウムの製剤、及び該製剤の製法
の提供を課題とする。
と反応遅延剤とを所定の割合で被処理汚水に同時に添加
するために、両者の粉体混合物を調製した場合における
上記問題に対処するもので、輸送時の振動等によっても
混合割合に偏りが生じず、常に設定通りの混合割合が保
たれるアルギン酸ナトリウムの製剤、及び該製剤の製法
の提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記課題を解決するために次のように構成したことを特徴
とする。
記課題を解決するために次のように構成したことを特徴
とする。
【0010】まず、本願の請求項1に記載の発明(以下
「第1発明」という。)は、被処理汚水にアルギン酸ナ
トリウムを溶解したのち所定の二価以上の金属塩を添加
してアルギン酸金属塩のゲルを生成させることにより、
該ゲル内に上記汚水中の懸濁成分を捕獲して凝集させる
と共に、上記アルギン酸ナトリウムの溶解時における被
処理汚水中の金属イオンとの反応によるゲル化を反応遅
延剤によって遅延させる場合に用いられる汚水処理用ア
ルギン酸ナトリウムの製剤であって、反応遅延剤がアル
ギン酸ナトリウムの粉体に一体に付着されていることを
特徴とする。
「第1発明」という。)は、被処理汚水にアルギン酸ナ
トリウムを溶解したのち所定の二価以上の金属塩を添加
してアルギン酸金属塩のゲルを生成させることにより、
該ゲル内に上記汚水中の懸濁成分を捕獲して凝集させる
と共に、上記アルギン酸ナトリウムの溶解時における被
処理汚水中の金属イオンとの反応によるゲル化を反応遅
延剤によって遅延させる場合に用いられる汚水処理用ア
ルギン酸ナトリウムの製剤であって、反応遅延剤がアル
ギン酸ナトリウムの粉体に一体に付着されていることを
特徴とする。
【0011】一方、請求項2に記載の発明(以下「第2
発明」という。)は、上記アルギン酸ナトリウムの製剤
の製法であって、反応遅延剤を水に所定濃度溶解し、こ
の水溶液をアルギン酸ナトリウムの粉体に均一に噴霧し
たのち混練し、しかるのち、この混合物を乾燥、粉砕す
ることを特徴とする。
発明」という。)は、上記アルギン酸ナトリウムの製剤
の製法であって、反応遅延剤を水に所定濃度溶解し、こ
の水溶液をアルギン酸ナトリウムの粉体に均一に噴霧し
たのち混練し、しかるのち、この混合物を乾燥、粉砕す
ることを特徴とする。
【0012】上記第1発明及び第2発明において、反応
遅延剤としては、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン
酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、第二リン
酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のリン酸塩、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
等の炭酸塩、及びクエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナ
トリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム等
のクエン酸塩が単独で、もしくは複数組み合わされて使
用される。
遅延剤としては、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン
酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、第二リン
酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のリン酸塩、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
等の炭酸塩、及びクエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナ
トリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム等
のクエン酸塩が単独で、もしくは複数組み合わされて使
用される。
【0013】
【作用】上記第1発明は、汚水処理用アルギン酸ナトリ
ウム製剤に関するものであり、その構成によれば、図1
に示すように、反応遅延剤1がアルギン酸ナトリウム2
の粉体に一体に付着されているので、両者1,2の分離
がなく、輸送時の振動等によっても混合割合に偏りが生
じない。従って、反応遅延剤1をアルギン酸ナトリウム
2に対して設定された割合で付着させることにより、こ
の製剤3においては、常に設定通りの混合割合が均一に
保たれることになり、その結果、この製剤3を被処理汚
水に添加するだけで、作業現場の環境に応じた量の反応
遅延剤1がアルギン酸ナトリウム2と同時に添加され、
そののち、所定の二価以上の金属塩を添加することによ
り、上記汚水の懸濁成分凝集処理が行なえることにな
る。
ウム製剤に関するものであり、その構成によれば、図1
に示すように、反応遅延剤1がアルギン酸ナトリウム2
の粉体に一体に付着されているので、両者1,2の分離
がなく、輸送時の振動等によっても混合割合に偏りが生
じない。従って、反応遅延剤1をアルギン酸ナトリウム
2に対して設定された割合で付着させることにより、こ
の製剤3においては、常に設定通りの混合割合が均一に
保たれることになり、その結果、この製剤3を被処理汚
水に添加するだけで、作業現場の環境に応じた量の反応
遅延剤1がアルギン酸ナトリウム2と同時に添加され、
そののち、所定の二価以上の金属塩を添加することによ
り、上記汚水の懸濁成分凝集処理が行なえることにな
る。
【0014】また、第2発明は、上記第1発明の製剤の
製法に関するものであり、その構成によれば、まず、反
応遅延剤を水に所定濃度溶解する。その場合に、使用す
る水の量は、調製した水溶液をアルギン酸ナトリウムの
粉体に噴霧したときに、アルギン酸ナトリウムが混練可
能な程度のペースト状となるように、与えられたアルギ
ン酸ナトリウムの量に基づいて決定され、また、この水
溶液中における反応遅延剤の濃度は、アルギン酸ナトリ
ウムへの混合割合、上記決定された水の量及び使用する
反応遅延剤の溶解度に基づいて決定される。
製法に関するものであり、その構成によれば、まず、反
応遅延剤を水に所定濃度溶解する。その場合に、使用す
る水の量は、調製した水溶液をアルギン酸ナトリウムの
粉体に噴霧したときに、アルギン酸ナトリウムが混練可
能な程度のペースト状となるように、与えられたアルギ
ン酸ナトリウムの量に基づいて決定され、また、この水
溶液中における反応遅延剤の濃度は、アルギン酸ナトリ
ウムへの混合割合、上記決定された水の量及び使用する
反応遅延剤の溶解度に基づいて決定される。
【0015】次に、この水溶液をアルギン酸ナトリウム
の粉体に均一に噴霧する。その場合に、例えば平ベルト
搬送装置を使って、アルギン酸ナトリウム粉体を平ベル
ト上に薄く均一にひき延ばしながらこれを搬送し、ここ
に上方から上記調製された反応遅延剤水溶液を、例えば
スプレーノズルを使ってまんべんなくスプレーするよう
にするとよい。そして、反応遅延剤水溶液が与えられた
アルギン酸ナトリウム粉体に均一に噴霧されることによ
り、反応遅延剤がアルギン酸ナトリウムに対して設定さ
れた割合で均一に混合されると共に、アルギン酸ナトリ
ウムが混練可能な程度にペースト状となる。
の粉体に均一に噴霧する。その場合に、例えば平ベルト
搬送装置を使って、アルギン酸ナトリウム粉体を平ベル
ト上に薄く均一にひき延ばしながらこれを搬送し、ここ
に上方から上記調製された反応遅延剤水溶液を、例えば
スプレーノズルを使ってまんべんなくスプレーするよう
にするとよい。そして、反応遅延剤水溶液が与えられた
アルギン酸ナトリウム粉体に均一に噴霧されることによ
り、反応遅延剤がアルギン酸ナトリウムに対して設定さ
れた割合で均一に混合されると共に、アルギン酸ナトリ
ウムが混練可能な程度にペースト状となる。
【0016】次に、このペースト状混合物を混練するこ
とにより、反応遅延剤とアルギン酸ナトリウムとの混合
割合を混合物全体にわたってさらに均一化させたのち、
この混合物を乾燥、粉砕することにより、反応遅延剤が
アルギン酸ナトリウムに対して設定された割合で均一に
付着して一体化された粉体製剤が得られることになる。
とにより、反応遅延剤とアルギン酸ナトリウムとの混合
割合を混合物全体にわたってさらに均一化させたのち、
この混合物を乾燥、粉砕することにより、反応遅延剤が
アルギン酸ナトリウムに対して設定された割合で均一に
付着して一体化された粉体製剤が得られることになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0018】この実施例においては、アルギン酸ナトリ
ウム100重量部に対し、反応遅延剤としてトリポリリ
ン酸ナトリウムを1重量部付着させた汚水処理用製剤を
製造する場合を説明する。
ウム100重量部に対し、反応遅延剤としてトリポリリ
ン酸ナトリウムを1重量部付着させた汚水処理用製剤を
製造する場合を説明する。
【0019】図2に示すように、1kgのアルギン酸ナ
トリウムの粉体10aを貯留ホッパ11に投入し、スク
リューフィーダ12により一定の供給速度で第1水平搬
送装置13のコンベアベルト14上に送り込む。該ベル
ト14上に供給されたアルギン酸ナトリウム粉体10a
は、上記搬送装置13により一定速度で矢印A方向に搬
送されるが、その際に、第1ならしゲート15によって
所定の厚さに均一に押し広げられる。
トリウムの粉体10aを貯留ホッパ11に投入し、スク
リューフィーダ12により一定の供給速度で第1水平搬
送装置13のコンベアベルト14上に送り込む。該ベル
ト14上に供給されたアルギン酸ナトリウム粉体10a
は、上記搬送装置13により一定速度で矢印A方向に搬
送されるが、その際に、第1ならしゲート15によって
所定の厚さに均一に押し広げられる。
【0020】トリポリリン酸ナトリウム10重量%の水
溶液16を1,000g調製しておき、これを噴霧装置
のノズル17から上記ベルト14上にひき延ばされたア
ルギン酸ナトリウム粉体10aに噴霧する。その場合
に、1kgのアルギン酸ナトリウム粉体10aの搬送中
に、上記調製した1,000gのトリポリリン酸ナトリ
ウム水溶液16を一定の噴霧量で全量噴霧するようにす
る。この水溶液16の噴霧により、アルギン酸ナトリウ
ム粉体10aはペースト状となる。
溶液16を1,000g調製しておき、これを噴霧装置
のノズル17から上記ベルト14上にひき延ばされたア
ルギン酸ナトリウム粉体10aに噴霧する。その場合
に、1kgのアルギン酸ナトリウム粉体10aの搬送中
に、上記調製した1,000gのトリポリリン酸ナトリ
ウム水溶液16を一定の噴霧量で全量噴霧するようにす
る。この水溶液16の噴霧により、アルギン酸ナトリウ
ム粉体10aはペースト状となる。
【0021】このペースト状混合物10bを混練装置1
8に投入してよく混ぜ合わせることにより、該混合物1
0bの全体にわたってトリポリリン酸ナトリウムとアル
ギン酸ナトリウムとが上記混合割合で均一に混合された
均一混合物10cが得られ、これを、乾燥装置19の内
部を通過する第2水平搬送装置20のコンベアベルト2
1上に移送する。該ベルト21上に供給された均一混合
物10cは、上記搬送装置20により一定速度で矢印B
方向に搬送されるが、その際に、第2ならしゲート22
によって所定の厚さに均一に押し広げられる。
8に投入してよく混ぜ合わせることにより、該混合物1
0bの全体にわたってトリポリリン酸ナトリウムとアル
ギン酸ナトリウムとが上記混合割合で均一に混合された
均一混合物10cが得られ、これを、乾燥装置19の内
部を通過する第2水平搬送装置20のコンベアベルト2
1上に移送する。該ベルト21上に供給された均一混合
物10cは、上記搬送装置20により一定速度で矢印B
方向に搬送されるが、その際に、第2ならしゲート22
によって所定の厚さに均一に押し広げられる。
【0022】上記乾燥装置19は、送風機23によって
送り込まれた乾燥エアが加熱器24を矢印h1方向に通
過して高温となり、この乾燥熱風が矢印h2方向に流入
したのち排気口25から矢印h3方向に流出するように
なされて、常に高温乾燥の状態に保たれており、これに
より、上記均一混合物10cは搬送装置20による搬送
中に乾燥される。
送り込まれた乾燥エアが加熱器24を矢印h1方向に通
過して高温となり、この乾燥熱風が矢印h2方向に流入
したのち排気口25から矢印h3方向に流出するように
なされて、常に高温乾燥の状態に保たれており、これに
より、上記均一混合物10cは搬送装置20による搬送
中に乾燥される。
【0023】そして、この乾燥混合物10dを粉砕機2
6に投入して所定の粒径に粉砕することにより、アルギ
ン酸ナトリウム100重量部とトリポリリン酸ナトリウ
ム1重量部とが一体に付着した汚水処理用製剤の粉体3
0が得られる。
6に投入して所定の粒径に粉砕することにより、アルギ
ン酸ナトリウム100重量部とトリポリリン酸ナトリウ
ム1重量部とが一体に付着した汚水処理用製剤の粉体3
0が得られる。
【0024】なお、本発明は上記実施例に限られず、ア
ルギン酸ナトリウムと反応遅延剤との混合割合、反応遅
延剤の種類、製剤の製造量等を種々変更できることはい
うまでもない。
ルギン酸ナトリウムと反応遅延剤との混合割合、反応遅
延剤の種類、製剤の製造量等を種々変更できることはい
うまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
汚水の懸濁成分凝集剤としてのアルギン酸ナトリウム
に、該アルギン酸ナトリウムと汚水中の金属イオンとの
間のゲル化反応を遅延させる反応遅延剤が所定の混合割
合で付着された一体品が得られる。そして、この一体化
製剤においては、輸送時の振動等によっても上記両成分
の分離がなく、その混合割合に偏りが生じないので、こ
の製剤を被処理汚水に添加するだけで、常に設定通りの
混合割合でアルギン酸ナトリウムと反応遅延剤とを同時
に添加することができる。
汚水の懸濁成分凝集剤としてのアルギン酸ナトリウム
に、該アルギン酸ナトリウムと汚水中の金属イオンとの
間のゲル化反応を遅延させる反応遅延剤が所定の混合割
合で付着された一体品が得られる。そして、この一体化
製剤においては、輸送時の振動等によっても上記両成分
の分離がなく、その混合割合に偏りが生じないので、こ
の製剤を被処理汚水に添加するだけで、常に設定通りの
混合割合でアルギン酸ナトリウムと反応遅延剤とを同時
に添加することができる。
【図1】 本発明の汚水処理用アルギン酸ナトリウム製
剤の構成図である。
剤の構成図である。
【図2】 本発明の実施例における汚水処理用アルギン
酸ナトリウム製剤の製造工程を示す模式図である。
酸ナトリウム製剤の製造工程を示す模式図である。
【図3】 従来の問題点の説明図である。
1 反応遅延剤 2,10a アルギン酸ナトリウム 3,30 汚水処理用アルギン酸ナトリウム製剤 10b ペースト状混合物 10c 均一混合物 10d 乾燥混合物 12 スクリューフィーダ 13 第1水平搬送装置 15 第1ならしゲート 16 トリポリリン酸ナトリウム水溶液 17 噴霧装置ノズル 18 混練装置 19 乾燥装置 20 第2水平搬送装置 22 第2ならしゲート 26 粉砕機
Claims (2)
- 【請求項1】 被処理汚水にアルギン酸ナトリウムを溶
解したのち所定の二価以上の金属塩を添加してアルギン
酸金属塩のゲルを生成させることにより、該ゲル内に上
記汚水中の懸濁成分を捕獲して凝集させると共に、上記
アルギン酸ナトリウムの溶解時における被処理汚水中の
金属イオンとの反応によるゲル化を反応遅延剤によって
遅延させる場合に用いられる汚水処理用アルギン酸ナト
リウムの製剤であって、反応遅延剤がアルギン酸ナトリ
ウムの粉体に一体に付着されていることを特徴とする汚
水処理用アルギン酸ナトリウム製剤。 - 【請求項2】 被処理汚水にアルギン酸ナトリウムを溶
解したのち所定の二価以上の金属塩を添加してアルギン
酸金属塩のゲルを生成させることにより、該ゲル内に上
記汚水中の懸濁成分を捕獲して凝集させると共に、上記
アルギン酸ナトリウムの溶解時における被処理汚水中の
金属イオンとの反応によるゲル化を反応遅延剤によって
遅延させる場合に用いられる汚水処理用アルギン酸ナト
リウムの製剤の製法であって、反応遅延剤を水に所定濃
度溶解し、この水溶液をアルギン酸ナトリウムの粉体に
均一に噴霧したのち混練し、しかるのち、この混合物を
乾燥、粉砕することを特徴とする汚水処理用アルギン酸
ナトリウム製剤の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10471795A JPH08276189A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 汚水処理用アルギン酸ナトリウム製剤及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10471795A JPH08276189A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 汚水処理用アルギン酸ナトリウム製剤及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08276189A true JPH08276189A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=14388244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10471795A Pending JPH08276189A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 汚水処理用アルギン酸ナトリウム製剤及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08276189A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005512552A (ja) * | 2001-12-20 | 2005-05-12 | ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム | ゲルカプセル剤又は錠剤を含有する食品 |
-
1995
- 1995-04-04 JP JP10471795A patent/JPH08276189A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005512552A (ja) * | 2001-12-20 | 2005-05-12 | ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム | ゲルカプセル剤又は錠剤を含有する食品 |
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