JPH08275344A

JPH08275344A - ワイヤハーネス用クランプ

Info

Publication number: JPH08275344A
Application number: JP7094387A
Authority: JP
Inventors: Hiroshige Nogami; 浩成野上
Original assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Current assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date: 1995-03-28
Filing date: 1995-03-28
Publication date: 1996-10-18

Abstract

(57)【要約】【目的】車体へ係止する係止頭４を立設して、バンド
挿通係止孔５を設けた基部３に、ワイヤハーネス１０へ
巻き着ける巻着バンド２を伸設した巻着バンド型のワイ
ヤハーネス用クランプ１において、バンド挿通係止孔５
から突き出す巻着バンド２の余剰部分２Ａの切断除去を
容易にして、ワイヤハーネス１０への取り付け作業性の
向上と、ワイヤハーネス１０の量産成形ラインの生産性
向上を図る。【構成】巻着バンド２に、バンド長手方向に細ピッチ
を有して連設され、かつ、バンド側縁の両端に切欠ノッ
チ７を有する横設溝からなるバンド破断ライン６を設け
ると共に、バンド挿通係止孔５の出口側に、ストレート
状態の巻着バンド２を案内支承するバンド案内支承部８
を設け、バンド挿通係止孔５から突き出した余剰部分２
Ａを、図示矢印Ｆ方向のバンド横方向に曲げることによ
って、バンド案内支承部８に至近のバンド破断ライン６
Ａから、余剰部分２Ａを破断除去する構造が特徴であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤハーネスの外周
に取り付けて、突設した係止頭を車体・機器の取付部に
係止し、そのワイヤハーネスの車体等への配設姿勢を整
えて保持するのに使用するワイヤハーネス用クランプに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ワイヤハーネス用クランプは（図４参
照）、ワイヤハーネス１０に巻き着ける巻着バンド２
を、車体・機器の嵌着孔等の取着部（図示しない）に係
止する係止頭４を立設した基部３に伸設すると共に、そ
の基部３に巻着バンド２を挿通係止するバンド挿通係止
孔５を設け、その巻着バンド２をワイヤハーネス１０に
巻き着けてバンド挿通係止孔５を通して緊締係止し、ワ
イヤハーネス１０の所定位置に係止頭４を立設固定する
巻着バンド型のものが普及している。

【０００３】そして、その巻着バンド型ワイヤハーネス
用クランプ１は、種類点数を可及的に少数化して、ワイ
ヤハーネス１０の部品管理性のシンプル化とコスト低減
を図る意図から、巻着バンド２を長めに設定して、径サ
イズが異なる多様なワイヤハーネス１０に共用できるも
のが用いられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上の従来の巻着バン
ド型ワイヤハーネス用クランプ１は、巻き着けるワイヤ
ハーネス１０の径が小なるときは、巻着バンド２の余剰
部分２Ａがバンド挿通係止孔５から長く突き出して、周
辺の車体や器物に接触し、車体等への配設作業の障害と
なるので、ワイヤハーネス１０へワイヤハーネス用クラ
ンプ１を取り付けたとき、その余剰部分２Ａを切断除去
する作業が必要になる。

【０００５】しかし、この余剰部分２Ａの切断除去作業
は、バンド挿通係止孔５に通して引き出した巻着バンド
２を、ペンチ等のツールで強く引き出して緊締係止し、
続いて、ニッパ等の切断ツールに持ち代えて、余剰部分
２Ａを切断除去する面倒な手作業となるので作業性が極
めて悪く、さらに、このワイヤハーネス用クランプ１の
ワイヤハーネス１０への取り付けは、加工タクトの速い
ワイヤハーネス成形加工ラインで行なわれるので、余剰
部分２Ａの切断除去の非能率作業の存在によって、ワイ
ヤハーネス成形加工ラインの加工タクトを遅速化させる
一要因となっている。

【０００６】本発明は、以上の従来技術の難点を解消す
る巻着バンド型ワイヤハーネス用クランプを提供するも
のである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】以上の技術課題を解決す
る本発明のワイヤハーネス用クランプは「車体・機器へ
の係止頭を立設して、バンド挿通係止孔を有する基部
に、ワイヤハーネスに巻き着ける巻着バンドを伸設した
ワイヤハーネス用クランプにおいて、前記巻着バンド
に、バンド長手方向に所要ピッチで連設され、かつ、バ
ンド側縁のいずれか一方に切欠ノッチを有する横設溝か
らなるバンド破断ラインを設け、前記バンド破断ライン
は、前記巻着バンドのバンド幅方向の曲げによって破断
可能に形成され、さらに、前記バンド挿通係止孔の出口
側部分に、ストレート状態の前記巻着バンドの左右側縁
の案内支承部を設けた構造」になっている。

【０００８】即ち、本発明の巻着バンド型ワイヤハーネ
ス用クランプは、巻着バンドの正常な巻き着け姿勢とス
トレート状態において、必要なバンド抗張力を有し、か
つ、バンド幅方向の曲げによる曲げ外力によって破断で
きるバンド破断ラインを、バンド長手方向に連設したバ
ンド構造と、その巻着バンドを挿通係止するバンド挿通
係止孔内では、バンド破断を生ずるバンド曲げ外力が生
じないよう、ストレート状態を案内保持する前記の案内
支承部をバンド挿通係止孔に設けた構造が特徴であり、
そのバンド挿通係止孔から突き出した巻着バンドの余剰
部分を、指先等で撮んで横曲げすることによって、その
余剰部分をバント破断ラインから破断除去できるように
なっている。

【０００９】

【作用】以上の構成の本発明の巻着バンド型ワイヤハー
ネス用クランプは、巻着バンドをワイヤハーネスに巻き
着けてバンド挿通係止孔に通し、緊締係止する巻着バン
ドの正常な機能部位では、所有するバンド抗張力によっ
て正常にバンド機能する。そして、バンド挿通係止孔か
ら突き出した巻着バンドの余剰部分を、指先等で撮んで
横曲げすると、その曲げ応力がバンド側縁に存在する
「切欠ノッチ」に集中発生し、その集中応力によるバン
ド破断が横設溝のバンド破断ラインに沿って進行するの
で、巻着バンドの余剰部分が容易に破断除去できる。

【００１０】

【実施例】以下、実施例に基づいて詳しく説明する。ま
ず、本発明の第一実施例を示す図１を参照して、車体の
嵌着孔の取着部（図示しない）に嵌着係止する係止頭４
を立設した基部３に、ワイヤハーネス１０に巻き着ける
巻着バンド２を伸設し、その巻着バンド２を基部３のバ
ンド挿通係止孔５に挿通して、バンド挿通係止孔５内の
弾性係止片１４の係止爪１５に、巻着バンド２のバンド
外面の係止溝１２を係合して緊締係止し、ワイヤハーネ
ス１０の所定位置に係止頭４を立設固定する巻着バンド
型のワイヤハーネス用クランプ１において、巻着バンド
２にバンド破断ライン６を設けると共に、バンド挿通係
止孔５の出口側には、バンド案内支承部８が設けられて
いる。

【００１１】詳しくは、バンド破断ライン６は、巻着バ
ンド２のバンド裏面側に横設した横設溝からなり、この
横設溝の両端に当るバンド側縁に、Ｖ字状の切欠ノッチ
７を設けた形状を有し、巻着バンド２の長手方向の概ね
全長に亘って、細かいピッチで連設されている。そし
て、（図１の（Ｄ）参照）巻着バンド２を図示矢印Ｆ方
向のバンド幅方向の左右いずれかに横曲げすると、その
曲げによって切欠ノッチ７から破断が生じてバンド破断
ライン６に沿って進行し、巻着バンド２はバンド破断ラ
イン６から容易に破断できるようになっている。なお、
巻着バンド２は、ストレート状態またはワイヤハーネス
１０への巻き着け状態では、所要のバンド抗張力が存在
するように設定されている。

【００１２】そして、この巻着バンド２を挿通するバン
ド挿通係止孔５のバンド引き出し側の出口には、バンド
挿通係止孔５の左右側壁を若干伸長させたバンド案内支
承部８に形成され、バンド挿通係止孔５内の巻着バンド
２の左右側縁を、がたつきなく案内支承し、バンド挿通
係止孔５から引き出された巻着バンド２が、前記の横曲
げ外力を受けても、バンド挿通係止孔５内の巻着バンド
２は、そのバンド案内支承部８に支承されてストレート
形状を維持し、横曲げ応力が発生しないように構成され
ている。

【００１３】なお、この実施例のバンド破断ライン６と
係止溝１２は、巻着バンド２の表側と裏側で背合せ状の
対称に位置して対となる形状を有し、バンド破断ライン
６部位のバンド肉が薄くなって、横曲げによる破断抵抗
が小さく設定されると共に、係止頭４は係止柱１６の上
端から開脚状に垂設した一対の係止羽根片１７からな
り、その下方に車体に圧接する圧接片１３を備えた公知
形状を有している。

【００１４】以上の図１実施例のものは、前記の作用が
あり、ワイヤハーネス１０に巻着緊締して、バンド挿通
係止孔５から突き出した巻着バンド２の余剰部分２Ａ
を、指先で撮んでＦ方向に横曲げすると、その横曲げに
よる曲げ応力が、バンド挿通係止孔５に最も近いバンド
破断ライン６Ａの切欠ノッチ７に生じ、そのバンド破断
ライン６Ａから、余剰部分２Ａを、容易に破断除去する
ことができる。そして、そのバンド挿通係止孔５内に存
在する巻着バンド２の機能部分は、バンド案内支承部８
に支承されて、ストレート状態を維持するので、前記の
曲げ応力を受けることなく正常なバンド機能が維持でき
る。

【００１５】続いて、図２・図３を参照して本発明の他
の実施例のワイヤハーネス用クランプを説明する。即
ち、図１実施例と同様なバンド破断ライン６と、バンド
案内支承部８を有するものにおいて、図２の（Ａ）のも
のは、巻着バンド２の裏面側に深溝の横設溝からなるバ
ンド破断ライン６が設けられ、同じく表面側には、バン
ド破断ライン６より細ピッチの係止凸条１１が横設さ
れ、この係止凸条１１がバンド挿通係止孔５内の係止爪
１５に係止され、バンド案内支承部８から突き出した余
剰部分２Ａを、同じく横曲げすることによって破断する
ようになっている。この図２（Ａ）のものは、余剰部分
２Ａの切断除去性を確保した基において、細ピッチの係
止凸条１１によって巻着バンド２の緊締性が向上する。
また、図２の（Ｂ）のものは、係止溝１２とバンド破断
ライン６が一体化している。この図２の（Ｂ）のもの
は、巻着バンド２の成形がし易い。

【００１６】一方、図３のものは、バンド破断ライン６
に、小孔を貫通連設したミシン目９が施されている。こ
の図３のものによると、バンド破断ライン６部位のバン
ド肉厚を厚めに確保し、かつ、小なる破断抵抗にするこ
とができる。

【００１７】なお、本発明の巻着バンド型ワイヤハーネ
ス用クランプ１は、前記の実施例に限定されず、係止頭
４・弾性係止片１４・係止溝１２等を他の公知形状に変
更することがある。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明のワイヤハ
ーネス用クランプは、巻着バンド型のものにおいて、ワ
イヤハーネスへ巻着緊締した巻着バンドの余剰部分を、
指先によって容易に破断除去することができるので、ワ
イヤハーネスへの取り付け作業性を向上すると共に、そ
の作業性の向上によって、ワイヤハーネスの量産成形ラ
インの生産性向上を図る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明第一実施例のワイヤハーネス用クランプ
を示し、（Ａ）はその斜視図、（Ｂ）はその巻着バンド
の部分斜視図、（Ｃ）はバンド挿通係止孔部位の正面断
面図、（Ｄ）はバンド挿通係止孔部位の底面図、（Ｅ）
はワイヤハーネスへ取り付けた状態の斜視図

【図２】本発明の他の実施例のワイヤハーネス用クラン
プの巻着バンドを示し、（Ａ）（Ｂ）ともその側面図

【図３】本発明の他の実施例のワイヤハーネス用クラン
プの巻着バンドの平面図

【図４】従来のワイヤハーネス用クランプを示し、
（Ａ）はその使用状態の斜視図、（Ｂ）はその使用状態
の側面図

【符号の説明】

１ワイヤハーネス用クランプ２巻着バンド２Ａ巻着バンドの余剰部分３基部４係止頭５バンド挿通係止孔６バンド破断ライン７切欠ノッチ８バンド案内支承部９ミシン目１０ワイヤハーネス１１係止凸条１２係止溝１３圧接片１４弾性係止片１５係止爪

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車体・機器への係止頭を立設して、バン
ド挿通係止孔を有する基部に、ワイヤハーネスに巻き着
ける巻着バンドを伸設したワイヤハーネス用クランプに
おいて、前記巻着バンドに、バンド長手方向に所要ピッ
チで連設され、かつ、バンド側縁の少くとも一方に切欠
ノッチを有する横設溝からなるバンド破断ラインを設
け、前記バンド破断ラインは、前記巻着バンドのバンド
幅方向の曲げによって破断可能に形成され、さらに、前
記バンド挿通係止孔の出口側部分に、ストレート状態の
前記巻着バンドの左右側縁の案内支承部を設けた構造を
特徴とするワイヤハーネス用クランプ。
【請求項２】バンド挿通係止孔の係止片に係合する係
止溝を、巻着バンドに横設し、前記係止溝とバンド破断
ラインを、巻着バンドの表裏に、背合せ状に対称配設し
た請求項１のワイヤハーネス用クランプ。
【請求項３】バンド破断ラインに、バンド貫通の小孔
を連設したミシン目を設けた請求項１のワイヤハーネス
用クランプ。
【請求項４】切欠ノッチを、巻着バンドの両側縁に設
けた請求項１・請求項２・請求項３のいずれかのワイヤ
ハーネス用クランプ。