JPH082748Y2 - タッチスクリーン装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、マンマシン・コンソールのポインティング
ディバイスの一つであるタッチスクリーン装置に関し、
更に詳しくはユーザフレンドリィーな追従形の操作方法
が行えるタッチスクリーン装置に関する。

〈従来の技術〉 これまで、マンマシン・コンソールのポインティング
ディバイスとしてポピュラーに使用されているものとし
て、マウス，電子ペン，タッチパットあるいはタッチス
クリーン等がある。

タッチスクリーンは、CRT画面上に必要な情報からな
るオーバビューあるいはメニュー画面を表示し、該当す
る画面上の場所を指先で指定することによりその位置信
号を入力させ、該当位置に定義されている機能をおこな
わせるように構成したものである。

従来のタッチスクリーン装置は、指などにより画面上
の所定位置を指定（指示）すると、指で指示した瞬間に
その指定位置を検出し、その位置に表示・定義されてい
る動作を行わせるように構成されていた。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、この様な構成の装置においては、誤っ
て異なる位置を指定したような場合や、画面上を指でな
ぞって位置を指定したりする場合、希望する動作あるい
は画面展開をおこなわせることができず、正確なタッチ
動作をやり直さなければならないという煩わしさがあっ
た。

本考案は、この様な点に鑑みてなされたもので、画面
上を指でなぞり、指を離した直前の指定位置に定義され
ている動作をおこなわせることができる、すなわちマウ
スやタッチパットなどで実現されているような、追従形
の操作を行なえるタッチスクリーン装置を提供すること
を目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 前記した目的を達成する本考案は、 画面上の所定場所を指示することによりその位置信号
を入力させ、指定位置に表示・定義されている機能をお
こなわせるように構成したタッチスクリーン装置におい
て、 指定位置に関する位置信号を入力し、当該指定された
位置が有効なタッチエリアか無効なエリアかを判断する
タッチエリア判断手段と、 面上の指令位置が移動し、タッチしていたエリアが異
なる定義エリアまたは無効エリアに移動したことを判断
する指定位置移動検出手段と、 タッチエリア判断手段および指定位置移動検出手段で
の判断結果を受け、当該指定位置が有効エリアか無効エ
リアに応じてそれぞれ識別可能な音声信号を出力する音
声信号発生手段と、 指定位置の指示が無くなった最後の時点でその位置信
号を入力し当該位置が有効なタッチエリアであれば、当
該位置に定義されている動作を指示し、無効なタッチエ
リアであれば無効エリアを示す音声信号を出力する指示
を行わせる動作指示手段とを備えて構成される。

〈作用〉 上記の各要素は、次のような作用をする。

音声信号発生手段は、タッチエリア判断手段および指
定位置移動検出手段での判断結果を受け、当該指定位置
が有効エリアである場合、有効音「プッ（Pu）」の音を
出力し、無効エリアである場合は、無効音「ブッ（B
u）」の音を出力する。

動作指示手段は、画面上を指示している指が画面から
離れた時の指定位置を示す位置信号を入力し、その位置
が有効なタッチエリアであれば、そこに定義されている
動を指示し、無効なタッチエリアであれば無効エリアを
示す無効音「ブッ（Bu）」の音を出力するように音声信
号発生手段に指示をする。

〈実施例〉 以下図面を用いて、本考案の実施例を詳細に説明す
る。

第１図は、本考案の一実施例の構成ブロック図であ
る。図において、１はCRTのような表示装置における画
面で、ここには次の動作や画面展開を指示するメニュー
が表示されたり、指定された画面が表示されたりする。
ここで画面１において、斜線で施した部分は、指定され
た位置が有効なタッチエリアであり、それ以外の部分
は、指定されても該当する動作が表示されていないた
め、無効なタッチエリアとして定めてある。

２は画面１上を指などで指示した位置を検出する指示
位置検出手段で、指が画面を指示した時にその指示位置
に関する位置信号を出力する機能の他に、指が画面に接
触した状態で移動するような場合、逐次その指示位置を
検出する機能、指が画面を離れる瞬間の位置を検出する
機能を有している。この様な位置検出手段としては、例
えば光信号が指によって遮られることを利用したもの
や、超音波信号が遮られるようにしたもの、画面上に透
明の圧力により抵抗値が変わるような抵抗膜を設置した
もの等が用いられる。

３は指示位置検出手段２からの指定位置に関する位置
信号を入力し、その指定された位置が有効なタッチエリ
アか、無効なタッチエリアかを判断するタッチエリア判
断手段、４は画面上を指す指の位置が移動し、指定位置
が変化して、タッチしていたエリアが異なる定義エリア
に入った場合、または無効エリアに移動してきたことを
判断する指定位置移動検出手段である。

５はタッチエリア判断手段３および指定位置移動検出
段４での判断結果を受け、その指定位置が有効エリア無
効エリアかに応じてそれぞれ識別可能な音声信号を出力
する音声信号発生手段である。

６は指定位置の指示が無くなった最後の時点での位置
信号を入力し、その位置が有効なタッチエリアであれ
ば、その位置に定義されている動作を指示し、無効なタ
ッチエリアであれば音声信号発生手段５に対して無効エ
リアを示す音声信号を出力する指示を行う動作指示手段
である。

第２図は、本考案のタッチスクリーン装置の適用例を
示すオペレータコンソールの外観構成図である。この装
置は、プロセスの監視や操作を集中して行う為のもので
あり、ユーザフレンドリィーにするために、キーボード
によって操作が行えるようになっていると共に、タッチ
スクリーンによって指示ができるようにしてある。ま
た、スピーカからの音声信号によっても各種の情報が出
力できるように構成されている。

このように構成した装置の動作を説明すれば、以下の
通りである。

第３図は、画面展開の一例を示す図である （ａ）は画面の一つとしてのオーバビュー画面を示し
ている。ここで、１〜32の番号とその右側の四角形は、
それぞれに定義された画面ステータスを示し、オペレー
タは必要に応じてこの四角形部分をタッチすることによ
り、そこに定義されている動作を行わせたり、該当する
画面に展開することができるようになっている。

すなわち、はじめに「Ａ」で指示されたエリアをタッ
チすると、このエリアは有効エリアであるから、そのこ
とをタッチエリア判断手段３が判断して、音声信号発生
手段５から有効音「プッ」が出力される。これにより、
オペレータはタッチが有効に受け付けられたことを知
る。この段階では、まだ画面展開は行われない。ここで
指を画面から離すと、動作指示手段６がこれを検出し、
画面は「Ａ」エリアで指示されている「バッチ反応釜」
のプラント図に矢印Ａに示すように展開される。

これに対して、オペレータは、はじめの「Ａ」エリア
への指示が、実は手元が狂ったためのもので、「Ｂ」エ
リアへの間違いであったとすれば、「Ａ」エリアから続
けて正しい「Ｂ」エリアに向けて指を移動させることに
なる。指が移動して「Ｂ」エリアに入ると、指定位置移
動検出手段４がそのことを検出し、音声信号発生手段５
から再び有効音「プッ」が出力される。

これにより、オペレータはタッチしている場所に表示
されている定義エリアが変わったことを知る。次に画面
上から指を離すと、そのことを動作指示手段６が検出
し、ここで「Ｂ」エリアに定義されている画面へ矢印Ｂ
に示すように展開する。

画面上に指が接触している間に、指をどの四角形部分
にも属しない場所に移動すると、タッチエリア判断手段
３がこれを検出し、無効音「ブッ」を出力してタッチが
無効になったことをオペレータに知らせる。この状態で
指を離すと、再び無効音「ブッ」を出力し、画面展開は
行われない。

以上の動作は、画面上に表示されている四角形部分
（番号１〜32の部分）を指定した場合であるが、第３図
のメニュー画面において、上部２行にも例えばシステム
メッセージなどを定義し、この部分を有効なタッチエリ
アに割り付けてもよい。この場合、タッチエリアは番号
１〜32で示される四角形部分に比べて小さいが、この様
な小さいエリアについても、追従動作は有効である。

すなわち、指により希望のタッチエリアに接触できれ
ば、有効音「プッ」が出力され、そのタッチが有効であ
ることが分かり、指を画面から離したときにそこに定義
されている画面に展開する。

最初のタッチがエリアを外れた場合、無効音「ブッ」
が出力されタッチが無効であることが分かる。従来は、
ここで指を画面から一旦離して、再度指を希望するエリ
アに指示し、有効な画面展開になるまで繰り返すことに
なるが、本考案においては、無効音が出力された後、そ
のまま指を希望の位置まで移動させ、有効音「プッ」が
出力された時点で指を画面から離せば、希望する画面に
展開されることになる。従って、指のタッチ位置がずれ
ても引き続き指を移動させることにより一度のタッチ動
作で確実に希望の機能・動作をおこなわせることができ
る。

〈考案の効果〉 以上詳細に説明したように、本考案は２種類の識別可
能の音を用いてタッチ動作が有効か、無効かの判断が行
えるようにしたもので、オペレータは出力される音を聞
きながら画面をタッチすることにより、１回のタッチ動
作で希望する機能、あるいは動作をおこなわせることが
できる。従って、ユーザフレンドリィーな、追従形の操
作が行えるタッチスクリーン装置が提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構成ブロック図、 第２図は本考案のタッチスクリーン装置が適用例を示す
オペレータコンソールの外観構成図、 第３図は画面展開の一例を示す図である。 １……表示画面、２……指示位置検出手段 ３……タッチエリア判断手段 ４……指定位置移動検出手段 ５……音声信号発生手段、６……動作指示手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】画面上の所定場所を指示することによりそ
   の位置信号を入力させ、指定位置に表示・定義されてい
   る機能をおこなわせるように構成したタッチスクリーン
   装置において、 指定位置に関する位置信号を入力し、当該指定された位
   置が有効なタッチエリアか無効なエリアかを判断するタ
   ッチエリア判断手段と、 画面上の指定位置が移動し、タッチしていたエリアが異
   なる定義エリアまたは無効エリアに移動したことを判断
   する指定位置移動検出手段と、 タッチエリア判断手段および指定位置移動検出手段での
   判断結果を受け、当該指定位置が有効エリアか無効エリ
   アに応じてそれぞれ識別可能な音声信号を出力する音声
   信号発生手段と、 画面上での指定位置の指示が無くなった最後の時点でそ
   の位置信号を入力し当該位置が有効なタッチエリアであ
   れば、当該位置に定義されている動作を指示し、無効な
   タッチエリアであれば無効エリアを示す音声信号を出力
   する指示を行わせる動作指示手段とを備えたタッチスク
   リーン装置。