JPH08274367A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JPH08274367A
JPH08274367A JP7267295A JP7267295A JPH08274367A JP H08274367 A JPH08274367 A JP H08274367A JP 7267295 A JP7267295 A JP 7267295A JP 7267295 A JP7267295 A JP 7267295A JP H08274367 A JPH08274367 A JP H08274367A
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JP
Japan
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light emitting
layer
emitting device
type
semiconductor light
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JP7267295A
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English (en)
Inventor
Hiromoto Fujita
宏元 藤田
Katsuhiko Nishitani
克彦 西谷
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光半導体素子の不良発生率に占める割合が極
めて高いサイリスタ通電不良の発生を抑制する。 【構成】 基板11上には、バッファ層12、ブラック
反射層15、n型クラッド層16、発光層17、p型ク
ラッド層18がこの順に形成される。発光層17のドナ
ー不純物の濃度はp型クラッド層18のドナー不純物の
濃度より高くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体発光素子に関し、
特に表示用の半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、赤色から緑色までの波長領域で直
接遷移型の発光が可能である半導体発光素子としてAl
GaInP系混晶が注目され、開発が盛んに行われてい
る。通常、このタイプの半導体発光素子は結晶組成の制
御が比較的簡単に行える有機金属気相成長法(MOVP
E法)により作成される。
【0003】このタイプの半導体発光素子の特徴は、
(Aly Ga1-y )0.5 In0.5 P(y≦1)の組成を
用いることで、通常基板として用いられるGaAsとの
格子ミスマッチが極めて小さくなることが知られてお
り、そのため基板との格子ミスマッチに起因する転移等
の格子欠陥が少なく、結晶品質の高いものが容易に作成
できることにある。
【0004】通常前記AlGaInP系発光素子におい
ても、発光輝度を向上させるための手段としてクラッド
層のバンドギャップを発光層のそれよりも大きくさせる
ヘテロ構造が用いられているが、特に発光層(従来より
nまたはp型を得るための不純物ドーピングはない)を
導電性がp型及びn型のクラッド層で挟み込んだダブル
ヘテロ構造が採用されている。また、発光層での光を効
率よく素子全面に取り出すために高屈折率と低屈折率の
組み合わせからなるブラッグ反射層をダブルヘテロ構造
が形成される部分より下部に形成する方法が用いられて
いる。その結果、従来赤色領域で最も高輝度とされたG
aAlAs系発光素子に匹敵するほどのレベルまで輝度
が向上した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、Al
GaInP系発光素子においても実用レベルの輝度が得
られるようになったが、発光素子の不良率が高く、素子
としての収率が非常に低いことが問題であった。これに
つき以下に詳述する。
【0006】現在、収率を低下させている発光素子の不
良モードのうち、大きくその割合を占めるものにサイリ
スタ通電不良が挙げられる。この不良は図3のように発
光素子に順方向で通電させたときの電圧−電流特性が通
常のダイオード特性(図3の(a) 曲線)を示さず、順方
向電圧を徐々に増加させたときそれに伴う順方向電流の
増加がいったん極めて小さくなってしまう(図3の(b)
曲線)ような通電特性の異常である。
【0007】このような特性の異常が起こる原因は素子
中のダブルヘテロ構造に寄生的なサイリスタ(npn
p)構造が形成されたことによるものである。このサイ
リスタ通電不良の発生率は素子全体で20%と高く、不
良モード全体で占める割合はおよそ45%にもおよぶと
いう問題がある。本発明は上記問題点に鑑み、光半導体
素子の不良発生率に占める割合が極めて高いサイリスタ
通電不良の発生を抑制することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段と作用】サイリスタ通電不
良は半導体発光素子中でサイリスタ構造が形成されるこ
とによるが、本発明者らは数々の不良解析、実験等によ
り以下に示すような知見を得た。
【0009】まず、素子中のサイリスタ構造の実態を調
べるために、素子中の各成長層についてC−V測定によ
り導電性判定を行った。その結果、図2に示すように素
子中のダブルヘテロ構造部分において反転層形成による
サイリスタ構造が形成されていることがわかった。さら
にダブルヘテロ構造部におけるクラッド層と発光層につ
いて不純物ドーピング無しでの結晶中に混入される不純
物濃度を調べたところ、p型クラッド層中にSi及びO
の残留ドナー不純物が1×1017atoms/cm3 程
度であり、また、発光層中では2×1016atoms/
cm3 程度である。ゆえに結晶中への残留ドナー不純物
の混入量は結晶組成により大きく異なることがわかっ
た。つまり、Al混晶比が大きいほど、残留ドナー不純
物が結晶中に入りやすいということである。
【0010】次に、p型クラッド層のアクセプター不純
物に用いるZnは結晶中で拡散し易いことが知られてい
る。ダブルヘテロ構造中での結晶中におけるZnの拡散
プロファイルを調べたところ、図4に示すように、p型
クラッド層と発光層との界面近傍でのZn濃度は8×1
016atoms/cm3 とp型クラッド層上面近傍のZ
n濃度と比較して、およそ1/5に低下していることが
わかった。また、発光層中ではp型クラッド層との界面
近傍で8×1016atoms/cm3 だったものが、n
型クラッド層との界面近傍で2×1016atoms/c
m3 と低下している。
【0011】以上のことから、素子中でサイリスタ構造
が形成された理由として、結晶中に残留するドナー不純
物であるSiとO及び、アクセプター不純物であるZn
がクラッド層及び発光層で活性化すると、発光層内でZ
n濃度≦(Si、O)濃度の領域ではn型の導電性とな
り、 Zn濃度≧(Si、O)濃度の領域ではp型の導
電性となり、この領域は反転層となる。同様にp型クラ
ッド層においても発光層との界面近傍ではn型の導電性
の反転層が形成されてしまう。結果として素子中にサイ
リスタ構造が形成されていたことを本発明者らは発見し
た。
【0012】従って、素子中にサイリスタ構造が形成さ
れないためには、発光層中にp型の反転層の形成を防止
する、あるいはp型クラッド層中にn型の反転層の形成
を防止することが必要である。すなわち、発光層のp型
化を防止するには発光層に拡散するアクセプター不純物
以上のドナー不純物を発光層中に拡散する必要がある。
また、p型クラッド層の発光層界面近傍でのn型化を防
止するためには、p型クラッド層に混入するドナー不純
物以上のアクセプター不純物をp型クラッド層にドーピ
ングする必要がある。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例である半導体発光素子
につき図面を参照して説明する。図1に示すように、基
板11上面にはn型GaAsであるバッファ層12が
0.5μm 形成されている。バッファ層12の上面に
は、(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる低屈
折率層13とGaAsからなる高屈折率層14とが交互
にそれぞれ10層ずつ堆積した積層体である、ブラッグ
反射層15が形成されている。ブラッグ反射層15の表
面には、(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる
層厚0.5μm のn型クラッド層16、(Al0.04Ga
0.96)0.5 In0.5 Pからなる層厚0.5μm の発光層
17、(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる層
厚0.5μm のp型クラッド層18がこの順に堆積され
ている。なお、本実施例では発光層17中のSi濃度は
2×1017atoms/cm3 となっている。p型クラ
ッド層18上面にはAl0.7 Ga0.3 Asからなる電流
拡散層19が7μmの厚さに形成されている。基板11
裏面にはn型のオーミック電極20、電流拡散層19の
表面にはp型のオーミック電極21が形成されている。
【0014】以上、本発明の実施例である半導体発光素
子では、n型クラッド層16−発光層17−p型クラッ
ド層18からなるダブルヘテロ構造に寄生的なサイリス
タ(npnp)構造が形成されず、np接合構造が実現
できていることを確認した。また、本発明の半導体発光
素子50ロットについて電流−電圧特性を確認したとこ
ろ、各ロット共、ばらつきなく安定なダイオード特性を
示し、サイリスタ通電不良発生率は2%と従来(20
%)と比べ、大幅に低減させることができる。
【0015】次に、本発明の実施例である半導体発光素
子の製造方法を図面を用いて説明する。図1に示すよう
に、n型導電性GaAsからなる基板11上に積層構造
を形成する。この形成方法は有機金属(MO)VPE法
である。本実施例では 族材料にトリメチルガリウム
(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリ
メチルインジウム(TMI)を、また 族材料にアルシ
ン(AsH3 )およびホスフィン(PH3 )を用いた。
また、ドナー不純物材料、アクセプター不純物材料にそ
れぞれシラン(SiH4 )、ジメチル亜鉛(DMZ)を
用いた。膜成長温度及び炉内圧力はそれぞれ730℃、
40Torrとした。
【0016】まず、基板11上にn型GaAsであるバ
ッファ層12を0.5μm 成長させた後、(Al0.7 G
a0.3 )0.5 In0.5 Pからなる低屈折率層13とGa
Asからなる高屈折率層14とを交互にそれぞれ10層
ずつ堆積させ、ブラッグ反射層15を形成する。
【0017】ブラッグ反射層15形成後、n型クラッド
層16を0.5μm 、発光層17を0.5μm 、p型ク
ラッド層18を0.5μm 堆積させる。なお、本実施例
では発光層17中のSi濃度が2×1017atoms/
cm3 となるようにシラン流量を調節し、ドーピングを
行う。この後、p型クラッド層18上面に電流拡散層1
9を成長させる。
【0018】最後に、基板11裏面にはn型のオーミッ
ク電極20、電流拡散層19の表面にはp型のオーミッ
ク電極21が形成され、アッセンブリ工程を経て、発光
波長640nm、発光輝度2cdの半導体発光素子が完
成する。
【0019】なお、本実施例は本発明を逸脱しない範囲
で種々変更可能である。素子中のサイリスタ構造を抑制
するために、p型クラッド層中の発光層との界面近傍で
2×1017atoms/cm3 以上となるようにアクセ
プター不純物をドーピングしても良い。またp型クラッ
ド層中の残留ドナー不純物(SiとO)濃度を8×10
16atoms/cm3 以下となるように本実施例で用い
た 族及び 族材料よりもさらに純度の高い材料を選択
しても問題にならない。
【0020】
【発明の効果】本発明により、ダブルヘテロ構造に寄生
的なサイリスタ構造が形成されることのない半導体発光
素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体発光素子の断面図
【図2】従来の半導体発光素子のダブルヘテロ構造近傍
の断面図
【図3】従来の半導体発光素子の順方向電圧−電流特性
曲線
【図4】従来の半導体発光素子のZn濃度曲線
【符号の説明】 11 基板 12 バッファ層 13 低屈折率層 14 高屈折率層 15 ブラッグ反射層 16 n型クラッド層 17 発光層 18 p型クラッド層 19 電流拡散層 20、21 オーミック電極 (a) 通常のダイオードの電圧−電流特性 (b) 寄生的なサイリスタ構造が発生したときの電圧
−電流特性

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上部に形成されるn型クラッ
    ド層と、 このn型クラッド層上面に形成される発光層と、 この発光層上面に形成されるp型クラッド層とを具備
    し、 前記発光層のドナー不純物の濃度が前記p型クラッド層
    のドナー不純物の濃度より高いことを特徴とする半導体
    発光素子。
  2. 【請求項2】 前記発光層は(Aly Ga1-y )x In
    1-x P(0≦x,y≦1)からなることを特徴とする請
    求項1記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記ドナー不純物はシリコンであること
    を特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 半導体基板上部に形成されるn型クラッ
    ド層と、 このn型クラッド層上面に形成される発光層と、 この発光層上面に形成されるp型クラッド層とを具備
    し、 このp型クラッド層中のアクセプター不純物の濃度がこ
    のp型クラッド層中の残留ドナー不純物の濃度よりも大
    きいことを特徴とする半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記発光層は(Aly Ga1-y )x In
    1-x P(0≦x,y≦1)からなることを特徴とする請
    求項4記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 前記アクセプター不純物は亜鉛であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 前記残留ドナー不純物はシリコンおよび
    酸素であることを特徴とする請求項4記載の半導体発光
    素子。
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