JPH0827333A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH0827333A
JPH0827333A JP18307994A JP18307994A JPH0827333A JP H0827333 A JPH0827333 A JP H0827333A JP 18307994 A JP18307994 A JP 18307994A JP 18307994 A JP18307994 A JP 18307994A JP H0827333 A JPH0827333 A JP H0827333A
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Kiyoshi Mori
清 森
Yoji Mori
洋二 森
Koji Takeda
孝司 武田
Sadami Akamatsu
貞美 赤松
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NIPPON BUCHIRU KK
Japan Butyl Co Ltd
JSR Corp
ExxonMobil Chemical Patents Inc
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NIPPON BUCHIRU KK
Japan Butyl Co Ltd
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Exxon Chemical Patents Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の目的は、スコーチ防止効果に優れ、機
械的特性に優れた架橋物を得ることができるゴム組成物
を提供することにあり、第2の目的は、スコーチ防止効
果に優れ、圧縮永久歪の小さい架橋物を得ることができ
るゴム組成物を提供することにある。 【構成】 (A)ハロゲン化ブチルゴム100重量部
と、(B)ハイドロタルサイト化合物0.1〜30重量
部と、(C)架橋系薬品1〜30重量部とが含有されて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム組成物に関し、更に
詳しくは、スコーチ防止効果に優れ、圧縮永久歪の小さ
い架橋物を得ることができる、ハロゲン化ブチルゴムを
ベースとするゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化ブチルゴムは、不飽和度の低
いブチルゴム(IIR)における加硫特性を高めるため
に、1〜2重量%の割合でハロゲンが導入されたブチル
ゴムであり、塩素化ブチルゴム(CIIR)および臭素
化ブチルゴム(BIIR)が知られている。
【0003】ハロゲン化ブチルゴムは、ブチルゴムの特
性である気体不透過性、耐オゾン性、耐化学薬品性、低
温特性(耐寒性)、電気的性質および耐候性を保持して
いるとともに、通常のブチルゴム(IIR)に比べて加
硫特性や耐熱性に一層優れている。このため、自動車タ
イヤのインナーライナー、キュアリングバック、電線被
覆材料、耐熱ホースなど各種の工業製品に広く用いられ
ている。
【0004】斯かるハロゲン化ブチルゴムの架橋方法と
しては、硫黄架橋、硫黄−加硫促進剤架橋、サルファー
ドナー架橋、樹脂架橋、過酸化物架橋、金属酸化物架橋
など種々の方法が知られている。これらの架橋方法のう
ち、得られる架橋物に良好な耐熱性が要求される場合に
は、酸化亜鉛を架橋剤として用いる金属酸化物架橋が好
適であるとされている。また、当該金属酸化物架橋以外
の架橋方法を適用する場合においても、通常、架橋活性
剤として酸化亜鉛が用いられている。
【0005】しかして、酸化亜鉛が配合されてなるハロ
ゲン化ブチルゴム組成物はスコーチ(早期加硫)しやす
く、貯蔵安定性に劣るばかりか、押出加工や加硫成形の
際に受ける熱処理によってスコーチして硬くなり以後の
加工が不可能となる、あるいは、良好な架橋成形品を製
造することができないという問題がある。
【0006】上記のハロゲン化ブチルゴム組成物におけ
るスコーチを防止する手段として、酸化マグネシウムを
配合することが知られている。酸化マグネシウムは、ハ
ロゲン化ブチルゴムの架橋基であるハロゲンを消費して
架橋反応(スコーチ)の進行を遅らせる加硫遅延剤(リ
ターダー)として作用する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハロゲ
ン化ブチルゴム組成物中における酸化マグネシウムは、
スコーチ(早期加硫)を防止するばかりでなく、正規の
架橋反応の進行まで阻害する傾向がある。このため、得
られる架橋物は適正な加硫状態(弾性)を有するものと
ならず、当該架橋物は、耐熱性や機械的特性に劣るもの
となり、特に圧縮永久歪が大きくなって工学的用途に使
用することができないという問題がある。
【0008】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、スコーチ防止効
果に優れ、機械的特性に優れた架橋物を得ることができ
るゴム組成物を提供することにある。本発明の第2の目
的は、スコーチ防止効果に優れ、圧縮永久歪の小さい架
橋物を得ることができるゴム組成物を提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、更に、耐熱性に優れた架橋
物を得ることができるゴム組成物を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、ハロゲン化
ブチルゴム組成物に特定の化合物を配合することによ
り、当該化合物が、正規の架橋反応の進行を阻害するこ
となく、有効にスコーチを防止することを見出し、斯か
る知見に基いて本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明のゴム組成物は、(A)ハロゲン化ブチルゴム1
00重量部と、(B)ハイドロタルサイト化合物0.1
〜30重量部と、(C)架橋系薬品1〜30重量部とが
含有されていることを特徴とする。
【0010】本発明のゴム組成物においては、(B)ハ
イドロタルサイト化合物が、化学式「Mg4.5 Al
2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O」で示される合成ハ
イドロタルサイトであることが好ましい。また、本発明
のゴム組成物において、(C)架橋系薬品として、
酸化亜鉛−樹脂架橋剤、 酸化亜鉛−カルバミン酸塩
を用いることが好ましい。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の組成物を構成する原料ゴムである(A)ハロゲン
化ブチルゴム〔以下「(A)成分」ともいう〕は、1〜
2重量%の割合でハロゲンが導入されたブチルゴムであ
り、塩素化ブチルゴム(CIIR)および臭素化ブチル
ゴム(BIIR)が含まれる。
【0012】本発明のゴム組成物においては、(B)ハ
イドロタルサイト化合物〔以下「(B)成分」ともい
う〕が含有されている点に特徴を有するものである。こ
の(B)成分は、(A)成分における正規の架橋反応の
進行を阻害することなく、スコーチを有効に防止する加
硫遅延剤として作用するものである。斯かる(B)成分
の具体例としては、 化学式「Mg6 Al2 (OH)16CO3 ・4H
2 O」で示される天然鉱物、 化学式「Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5
2 O」で示される合成ハイドロタルサイトを挙げるこ
とができる。これらのうち、合成ハイドロタルサイト
は、粒径の均一性や不純物の含有量が少ないことなどの
観点から好ましい。
【0013】(B)成分の配合量としては、(A)成分
100重量部に対して0.1〜30重量部とされ、好ま
しくは0.2〜25重量部、更に好ましくは0.3〜2
0重量部とされる。この配合量が0.1重量部未満で
は、得られるゴム組成物が十分にスコーチ安定性を有す
るものとならない。一方、この配合量が30重量部を超
えると、過剰量の(B)成分が充填剤として作用し、得
られるゴム組成物の架橋後における耐熱性や機械的特性
を低下させ、圧縮永久歪が大きくなる。
【0014】本発明の組成物を構成する(C)架橋系薬
品〔以下「(C)成分」ともいう〕としては、ハロゲン
化ブチルゴムを架橋させることが可能な架橋剤および架
橋促進剤であれば特に限定されない。ここに、架橋剤と
しては、例えば硫黄、加熱により硫黄を発生する硫黄含
有化合物、亜鉛化合物、樹脂架橋剤、有機過酸化物、ト
リアジン化合物などを挙げることができ、これらは単独
で、あるいは2種以上併用して用いることができる。
【0015】架橋剤である硫黄としては、例えば粉末硫
黄、微粉硫黄、沈降性硫黄、コロイド硫黄、塩化硫黄な
どを挙げることができ、また、硫黄含有化合物として
は、例えばテトラメチルチウラムジスルフィド、テトラ
エチルチウラムジスルフィドなどを挙げることができ
る。
【0016】架橋剤である亜鉛化合物としては、例えば
酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ジンクジ−n
−ブチルジチオカーバイド、ジンクジメチルジチオカー
バメイトなどを挙げることができる。なお、酸化亜鉛
は、他の種類の架橋剤を活性化させるための架橋活性剤
として併用することもできる。
【0017】樹脂架橋剤としては、アルキルフェノール
ホルムアルデヒド樹脂、熱反応性フェノール樹脂、フェ
ノールジアルコール系樹脂、ビスフェノール樹脂、熱反
応性ブロモメチルアルキル化フェノール樹脂などのアル
キルフェノールホルムアルデヒド樹脂類を挙げることが
できる。
【0018】有機過酸化物としては、一般のゴム製品用
架橋剤として公知のケトンパーオキサイド類、パーオキ
シケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキル
パーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオ
キシジカーボネート類、パーオキシエステル類などを挙
げることができ、好適に用いられる化合物として、1,
1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス−t−
ブチルパーオキシバレレート、ジクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,3
ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオ
キシルヘキシン−3、t−ブチルパーオキシクメン等を
例示することができる。
【0019】トリアジン架橋剤としては、トリアジンチ
オール類を好適に用いることができ、好適に用いられる
化合物として、6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリ
アジン−2,4−ジチオール・モノナトリウム、6−ジ
ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチ
オール、6−アニリノ−1,3,5−トリアジン−2,
4−ジチオール、1,3,5−トリアジン−2,4,6
−トリチオール等を例示することができる。
【0020】架橋剤と併用される架橋促進剤としては、
例えばテトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、テ
トラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、N−オキ
シジエチレン−2−ベンゾチアリゾル・スルフェンアミ
ド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアリゾル・スル
フェンアミド、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メ
ルカプトベンゾチアゾール、ジンクジ−n−ブチルジチ
オカーバイド、ジンクジメチルジチオカーバメイト(P
Z)、ジンクジエチルジチオカーバメイト(EZ)、ジ
ンクジ−n−ブチルジチオカーバメイト(BZ)などを
挙げることができる。
【0021】(C)成分の架橋系薬品の好ましい組合せ
としては、 酸化亜鉛−樹脂架橋剤、 酸化亜鉛−
カルバミン酸塩などを挙げることができる。このような
架橋系を採用することにより、耐熱性に優れた架橋物を
得ることができる。
【0022】(C)成分の配合量としては、(A)成分
100重量部に対して、1〜30重量部とされ、好まし
くは1〜25重量部、更に好ましくは1〜20重量部と
される。この配合量が1重量部未満では、機械的特性の
良好な架橋物を得ることができない。一方、この配合量
が30重量部を超えると、未反応の架橋剤が架橋物内に
残存するため、当該架橋物は耐熱性や圧縮永久歪に劣る
ものとなり好ましくない。なお、架橋剤として有機過酸
化物を用いる場合には、その配合量は20重量部以下と
される。この配合量が20重量部を超えると、過剰の有
機過酸化物によってイソブチレン構造の分解反応が促進
されて架橋反応の進行が阻害される。
【0023】以上、本発明のゴム組成物を構成する必須
成分について説明したが、本発明の組成物においては、
任意成分として、一般のゴム組成物に配合されている各
種の充填剤、軟化剤、ゴム用薬品などが配合されていて
もよい。また、通常のブチルゴム(IIR)、エチレン
・プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)、クロロ
プレンゴム(CR)など他種のゴムをブレンドしてもよ
い。ただし、本発明の目的を達成するために、原料ゴム
に占めるハロゲン化ブチルゴムの割合は60重量%以上
であることが好ましい。
【0024】本発明のゴム組成物は、例えばプレス成形
によって架橋することができる。ここに、架橋反応のた
めの加熱条件としては、140〜200℃で、5〜60
分間の範囲に設定することが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲がこれらによって制限されるもの
ではない。
【0026】<実施例1〜6>後記表1に示す配合処方
に従って本発明の組成物A〜Fを製造した。
【0027】
【表1】
【0028】なお、表1および後記表2に示す配合物と
しては以下のものを用いた。 <配合物a群> 塩素化ブチルゴム:「クロロブチル1068」〔日
本ブチル(株)製〕 カーボンブラック:FEFカーボンブラック「シー
ストSO」〔東海カーボン(株)製〕 ステアリン酸「ルナック30」〔花王(株)製〕 プロセス油「ダイアナプロセスオイルPW−90」
〔出光興産(株)製〕 <配合物b群> (1) 酸化亜鉛:亜鉛華1号〔白水化学(株)製〕 (2) 架橋促進剤TT:テトラメチルチウラムジスルフィ
ド「サンセラーTT」〔三新化学工業(株)製〕 (3) 粉末硫黄:〔鶴見化学(株)製〕 (4) 架橋促進剤EZ:ジンクジエチルジチオカーバメイ
ト「ノクセラーEZ」〔大内新興化学(株)製〕 (5) 樹脂架橋剤:反応性アルキルフェノールホルムアル
デヒド樹脂「タッキロール201」〔住友化学(株)
製〕 (6) トリアジン架橋剤:1,3,5−トリアジン−2,
4,6−トリチオール「ジスネットF」〔三協化成
(株)製〕 (7) 架橋促進剤BZ:ジンクジ−n−ブチルジチオカー
バメイト「ノクセラーBZ」〔大内新興化学(株)製〕 (8) 有機過酸化物架橋剤:ジクミルパーオキサイド「パ
ークミルD−40」〔日本油脂(株)製〕 (9) EDMA:エチレンジメタクリレート「アクリエス
テルEDMA」〔三菱化成(株)製〕 (10)ハイドロタルサイト化合物:化学式「Mg4.5 Al
2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O」で示される合成ハ
イドロタルサイト「DHT−4A」〔協和化学(株)
製〕
【0029】各組成物の製造は、1.7リットルバンバ
リーミキサーによって、表1における配合物a群を混練
し、得られたコンパウンドを10インチテストロール機
に移し、このテストロール機を用いて、表1における配
合物b群(架橋系薬品およびハイドロタルサイト化合
物)を添加混合することにより行った。
【0030】<比較例1〜9>後記表2に示す配合処方
に従って比較用の組成物a〜iを製造した。なお、表2
の配合物b群中、酸化マグネシウムとして「キョウワマ
グ#150」〔協和化学(株)製〕を用いた。また、各
組成物の製造は、1.7リットルバンバリーミキサーに
よって、表2における配合物a群を混練し、得られたコ
ンパウンドを10インチテストロール機に移し、このテ
ストロール機を用いて、表2における配合物b群を添加
混合することにより行った。
【0031】
【表2】
【0032】<実験例>実施例および比較例により得ら
れた組成物の各々について、以下の項目について評価し
た。
【0033】(1)ムーニースコーチ性 JIS K6300に準拠して行った。すなわち、ムー
ニー粘度計を用いてスコーチ曲線を測定し(試験温度1
25℃)、ムーニー粘度の最低値から5ポイント上昇す
るまでの時間(t5 )を測定した。この時間が10分間
以上であればスコーチ防止効果に優れているといえる。
【0034】(2)加硫特性 JSRキュラストメータ III型を用いて加硫曲線を測定
し(振幅角度3°,160℃,30分間)、最小トルク
値(ML)および最大トルク値(MH)を求めた。
【0035】(3)架橋物の物性(機械的特性および耐
熱性) プレス成形機によって160℃で20分間のプレス架橋
を行い、150mm×150mm×2mmの架橋ゴムシ
ートを成形し、これを用いて試験片を作製し、下記に示
す物性試験を行った。 常態物性:JIS K6301に準拠して、100
%モジュラス(M100 )、引張強さ(TB )および伸び
(EB )、硬さ(HS )を測定した。なお、硬さの測定
はスプリング式硬さ試験機(JIS−A形)を用い、試
験片の積重して12mmの厚みを確保して行った。 耐熱性:架橋ゴムシートの各々を、150℃のギア
オーブン内に70時間放置した後、引張強さ(TB )お
よび伸び(EB )の変化率、並びに硬さ(HS )の変化
を測定した。
【0036】(4)圧縮永久歪 プレス成形機によって160℃で30分間のプレス架橋
を行い、直径29.0mm、厚さ12.7±0.13m
mの円柱状架橋ゴムよりなる試験片を作製し、JIS
K6301に準拠して行った。圧縮条件としては以下の
とおりである。 圧縮率:25% 加熱条件:150℃×70時間 冷却時間:30分間 以上の結果を後記表3〜表4に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】表3〜表4に示す結果から下記のことが理
解される。 (1)実施例1〜6により得られた本発明の組成物A〜
Fは、それぞれ、ムーニースコーチ曲線における5ポイ
ント上昇時間(t5 )が20分間以上であって、スコー
チ防止効果に優れている(なお、優れたスコーチ防止効
果は、加硫特性における最小トルク値(ML)が小さい
ことからも理解できる。)。これに対して、ハイドロタ
ルサイト化合物が使用されていないこと以外は組成物A
〜Dと同様の配合である組成物a,b,d,f(比較例
1,2,4,6)は、それぞれ、5ポイント上昇時間
(t5 )が4〜6分間であり、極めてスコーチしやすい
組成物である。また、ハイドロタルサイト化合物の含有
量が過少である組成物h(比較例8)においても、5ポ
イント上昇時間(t5 )が5分間であってスコーチ防止
効果が発揮されていない。上記のことから、ハイドロタ
ルサイト化合物は、塩素化ブチルゴムにおけるスコーチ
を防止する加硫遅延剤として有効に作用するものといえ
る。
【0040】(2)本発明の組成物A〜Fは、それぞ
れ、加硫特性における最大トルク値(MH)が大きい。
従って、組成物A〜Fによれば、架橋反応が十分に行わ
れて、架橋密度の高い架橋物を得ることができる。これ
に対して、ハイドロタルサイト化合物に代えて酸化マグ
ネシウムが使用されていること以外は組成物B〜Dと同
様の配合である組成物c,e,g(比較例3,5,7)
は、それぞれ、加硫特性における最大トルク値(MH)
が小さく、架橋反応が阻害されていることが理解され
る。上記のことから、組成物中におけるハイドロタルサ
イト化合物は、塩素化ブチルゴムにおける正規の架橋反
応の進行を阻害するものでないことが理解される。
【0041】(3)本発明の組成物A〜Fによる架橋物
は優れた常態物性を有しており、機械的特性に優れた適
正な加硫状態の架橋物である。これに対して、酸化マグ
ネシウムが使用されている組成物c,e,gによる架橋
物は、常態物性においても劣るものである。
【0042】(4)本発明の組成物A〜Fによる架橋物
は、圧縮永久歪が小さく適正な加硫状態であることが理
解される。これに対して、酸化マグネシウムが使用され
ている組成物c,e,gによる架橋物は、圧縮永久歪が
大きく適正な加硫状態を有するものではないことが理解
される。
【0043】(5)ハイドロタルサイト化合物の含有量
が過大である組成物i(比較例9)においては、良好な
スコーチ防止効果を有しているものの、当該組成物iに
よる架橋物は常態物性に劣り、圧縮永久歪が大きいもの
である。
【0044】(6)以上のように、本発明のゴム組成物
A〜Fは、ムーニースコーチ曲線における5ポイント上
昇時間(t5 )が長くてスコーチ防止効果に優れてお
り、しかも、当該ゴム組成物によって得られる架橋物
は、優れた機械的特性を有し、特に、圧縮永久歪の小さ
いものである。また、酸化亜鉛−トリアジン架橋系によ
る組成物E(実施例5)の架橋物、酸化亜鉛−有機過酸
化物架橋系による組成物F(実施例6)の架橋物は、耐
熱性についても優れている。
【0045】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、加硫遅延剤とし
て作用するハイドロタルサイト化合物が含有されている
ので、スコーチ安定性に優れており、貯蔵安定性、およ
び押出加工・加硫成形などの加工性に優れている。しか
も、前記ハイドロタルサイト化合物は、ハロゲン化ブチ
ルゴムにおける正規の架橋反応を阻害することがないの
で、適正な加硫状態の架橋物が得られ、当該架橋物は機
械的特性に優れ、特に圧縮永久歪の小さいものであって
工学的用途に好適に用いることができる。本発明の組成
物は、上記のような好ましい特性により、自動車タイヤ
のインナーライナー、自動車用部品、キュアリングバッ
ク、電線被覆材料、耐熱ホースなど各種の工業製品に好
適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 392025054 日本ブチル株式会社 神奈川県川崎市川崎区浮島町10番3号 (72)発明者 森 清 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 森 洋二 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 武田 孝司 東京都港区赤坂5丁目3番3号 エクソン 化学株式会社内 (72)発明者 赤松 貞美 神奈川県川崎市川崎区浮島町10番3号 日 本ブチル株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ハロゲン化ブチルゴム100重量
    部と、(B)ハイドロタルサイト化合物0.1〜30重
    量部と、(C)架橋系薬品1〜30重量部とが含有され
    ていることを特徴とするゴム組成物。
JP18307994A 1994-07-13 1994-07-13 ゴム組成物 Pending JPH0827333A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011116846A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Sumitomo Rubber Ind Ltd インナーライナー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2012149148A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Denso Corp ゴム組成物
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