JPH08273050A

JPH08273050A - カップ昇降装置

Info

Publication number: JPH08273050A
Application number: JP7853295A
Authority: JP
Inventors: Seiichiro Maeda; 政一郎前田; Katsuji Yokoyama; 勝治横山; Masahiko Koyasu; 雅彦子安; Masami Hashimoto; 正美橋本
Original assignee: Fuji Electric Co Ltd
Current assignee: Fuji Electric Co Ltd
Priority date: 1995-04-04
Filing date: 1995-04-04
Publication date: 1996-10-18

Abstract

(57)【要約】【目的】カップへの注入液体、たとえばビールが適正な
発泡状態になるようにカップをノズルと接触しないよう
に置き、カップのノズルとの適正レベル位置関係を出
す。【構成】カップ９は、シュート３に沿って滑落し、支え
具４が側方から支えて載置板１に直立載置される。吐出
弁10は、カップ９の上方の離れた位置に設置されるか
ら、載置時に邪魔にならない。載置板１の中心部に、カ
ップ９の底径より小さい円形穴1aをあけ、これより小径
の受板２が空気圧式操作シリンダ22の出力軸21の先端に
固定される。操作シリンダ22は、軸線を垂直にして設置
され、受板２とともにカップ９を上昇させ、吐出用ノズ
ル10a に対して、適正な発泡状態にし得る所定レベル位
置関係の箇所、つまり一点鎖線表示の箇所に位置決め
し、ビール注入後、カップ９を降下させて載置板１の上
に復帰させ、顧客の取り出しを待つ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、上方の吐出ノズルか
ら液体が注入されるとき、載置板上に直立して置かれた
カップを昇降する装置であって、たとえばカップへの注
入液体がビールのとき、ビールが旨く飲める適正な発泡
状態になるように、カップの吐出ノズルとの適正なレベ
ル位置関係を出すカップ昇降装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一従来例として、積層収納されたカップ
をその最下部のものから順に、切り分け機構を介して１
個ずつに切り分け（分離）し、これをシュートを介して
斜め下方に滑落させるか、または横方向から押して、載
置板上に置く方式がある。シュートによる方式につい
て、図６の構成図を参照しながら説明する。カップ９が
収納筒30に積層収納される。収納筒30の下端に連接して
切り分け機構31が設けられる。切り分けられたカップ９
は、シュート32によって重力利用で右下方向に移送さ
れ、載置枠33に直立して載置され、同時に左右から各把
持具34,35 によって把持される。左側の把持具34は固定
され、右側の把持具35はカップ９を押すように左方に軽
く付勢される。容器群36に収容された、３種類の飲料原
液（ジュースやコーヒー等）が送出され、混合容器38
で、供給パイプ38からの水や湯と混合された後に、飲料
供給パイプ39を通って載置されたカップ９に注入され
る。この方式では、載置されたカップ９の上方から飲料
供給パイプ39を通して飲料が注入されるから、この飲料
供給パイプ39は、カップ９がシュート32で移送され載置
枠33に載置されるとき邪魔にはならない。しかし、ビー
ルの場合には、旨く飲めるように注入ビールを適正な発
泡状態にする必要があるから、この一従来例のように、
ビール吐出弁のノズルをカップの上方に離して位置させ
るのとは異なり、カップの開口部空間に突っ込むくらい
のレベル位置関係にしなければならない。そのため、カ
ップを載置枠上に置くとき、一従来例に示したようにシ
ュートを用いるにせよ、図示しないが横方向から押すに
せよ、カップがビールの吐出用ノズルと接触して邪魔に
なるという問題が起こる。

【０００３】ここで、ビールを注入する工程について、
図５の生ビール供給装置の構成図を参照しながら説明す
る。図５において、生ビール樽13に、炭酸ガスボンベ11
のガス圧が、減圧弁12とガスホース16を介して加えられ
る。この加圧の度合いは、ビールの温度に応じて減圧弁
12によって調整される。さて、このガス圧によって、生
ビール樽13に貯蔵されているビールは、供給ヘッド14、
ビールホース17、冷却水槽15およびビールホース18を通
り、適温に冷却された状態で配管端末の吐出弁10から吐
出される。この吐出されるビールをカップ９に受けると
きの泡を適正状態にすることは、飲んで旨いビールにす
るための重要な条件になる。この適正な発泡状態を得る
一つの大きな要素は、吐出弁10のノズル10a と、カップ
９とのレベル位置関係である。つまり、ビールを旨く飲
むために適正な発泡状態にするには、ノズル10a をカッ
プ９の開口部空間に突っ込む形で位置決めをする必要が
あり、この適正位置は、実験に基づいて求められる。

【０００４】そのため、別の従来例として、切り分けら
れて落下するカップを、直角座標ロボットの先端に取り
付けた開閉形把持ハンドで受けとめて把持し、水平と垂
直な動きによって、別の箇所に設置された吐出ノズルの
所定位置に、下方から接近移動させる方式がある。図７
の動作工程図を参照しながら説明する。カップ９は、収
納筒40に積層収納されたものの最下位から順に、切り分
け機構41を介して分離されて落下し、真下に待機してい
る開放した一対の把持ハンド42で受け止められた後、そ
の閉鎖によって確実に把持される。収納筒40と切り分け
機構41から離れて右方に、載置台43と、その真上に吐出
弁10のノズル10a とが位置する。把持ハンド42によって
把持されたカップ９は、水平工程と垂直上昇工程を
とった位置で、ノズル10a からビールが注入される。そ
の後、垂直下降工程をとって載置台43上に直立載置さ
れる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この別の従来例におい
ては、直角座標ロボットの動きは、Ｘ軸（図の横方向）
とＺ軸（上下方向）の２方向になるが、全体システムの
構成によっては、たとえばノズル10a が載置台43の真上
に位置しないで、図７で紙面に直角に手前側または向こ
う側にずれて配置されるときには、Ｘ軸とＺ軸の他にＹ
軸（紙面に直角な方向）が必要になり、結局合計Ｘ，
Ｙ，Ｚの３軸方向が必要になる。この直角座標ロボット
に取り付けられた把持ハンドを用いる方式は、動作が確
実であり、全体システムの構成の変更に応じて柔軟性に
対応できる等の利点がある反面、構造が複雑になり、占
有スペースが広くなり、動作工程が多いため時間がかか
り、かつコストが増す等の欠点がある。この欠点は、こ
の装置を自動販売機に搭載するときには致命的に近いも
のである。

【０００６】この発明が解決すべき課題は、従来の技術
がもつ以上の問題点を解消し、カップへの注入液、たと
えばビールが適正な発泡状態になるように、カップをノ
ズルと接触しないように置くとともに、カップの吐出用
ノズルとの適正なレベル関係位置を位置決めするカップ
昇降装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、上方の吐出
ノズルから液体が注入されるとき、載置板上に直立して
置かれたカップを昇降する装置において、カップをその
底下面の中心部で受けて直立保持しながら昇降駆動され
る昇降具を備え、この昇降具が昇降時に通過可能な穴を
載置板に設ける、という構成である。また、昇降具は、
カップ下部外周と部分的に当接可能なリブの複数個を備
えたり、または、カップを載置板に直立して置く手段
は、カップを滑落させて載置板上に導くシュートと；こ
のシュートの終端部と相対して設けられこの終端部に向
かってカップを側方から支える支え具と；を備える、と
いう構成にするのが好ましい。

【０００８】

【作用】この発明では、載置板に直立して置かれたカッ
プを、昇降具によって、底下面の中心部で受け直立保持
して上昇させ、注入ノズルとカップとの間のレベル位置
関係を、（たとえば液体がビールのとき適正な発泡状態
になるように）予め定められた状態にし、その状態での
液体注入後に、降下させて載置板上に復帰させることが
できる。またカップは、その下部外周が昇降具の複数個
のリブと部分的に当接可能であるから、昇降具がカップ
を載置して昇降するときに、その直立保持が支援され、
またはシュートに沿って滑落して載置板上に導かれ、支
え具によって側方から支えられ安定して載置される。

【０００９】

【実施例】この発明に係るカップ昇降装置の二つの実施
例について、以下に図を参照しながら説明する。図１は
第１実施例の側面図、図２は同じくその平面図である。
これらの図において、カップ９が左側の樋状のシュート
３に沿って右下方向へ滑落し、載置板１の上に直立して
置かれる。このカップ９の置かれる位置を一定にすると
ともに安定して載置するために、右側に位置する支え具
４が側方からカップ９を支える。すなわち、支え具４
は、上部がコ字形の枠に、下部がカップ９の外周面に接
する湾曲面に、それぞれ形成される板状部材で、コ字形
の固定設置された基枠５に、符号を付けてない止め輪で
抜け止めされた軸６によって揺動可能に支持される。支
え具４は、軸６の回りに設けられた、図示してない捩り
バネとストッパによって、軸６の回りに時計方向に軽く
付勢され、滑落したカップ９をほぼ所定位置に位置決め
載置させる。また吐出弁10は、カップ９の上方の離れた
位置に設置されるから、カップ９がシュート３に沿って
滑落し、載置板１の上に直立して置かれるときに妨げに
ならない。

【００１０】載置板１の中心部には、カップ９の底径よ
り小さい円形の穴1aがあけられる。受板２は、穴1aの径
よりさらに小さい円板で、空気圧式操作シリンダ22の出
力軸21の先端に固定される。操作シリンダ22は、軸線を
垂直にして設置され、空気導入によって受板２とともに
カップ９を上昇させ、これを吐出弁10の吐出用ノズル10
a に対し、注入ビールを適正な発泡状態にし得る所定レ
ベル位置関係の箇所、つまり一点鎖線表示の箇所に位置
決めする。さらに、ビール注入後にカップ９を降下させ
て載置板１の上に復帰させ、顧客の取り出しを待つこと
になる。

【００１１】この第１実施例では、発明における昇降具
が受板２に相当し、この受板２を昇降させるための動力
源として操作シリンダ22が用いられる。この操作シリン
ダ22は、図示してない制御部によって、システム全体の
動作に対応して操作が制御される。この直進形の操作シ
リンダ22の採用によって、装置を簡単な構造で実現する
ことができる反面、載置板１の下方に、操作シリンダ22
を軸線を垂直にして設置するための、広いスペースを必
要とする。したがって、システム全体の配置構成によっ
ては不都合を生じることも起こり得る。

【００１２】次に述べる第２実施例は、受板２を昇降さ
せる動力源側を、第１実施例における載置板１の下方に
配置するのではなく、その右方に配置する方式である。
図３は第２実施例の側面図、図４は同じくその平面図で
ある。図３と図４において、受板２の外周に３個のリブ
７が３等分配置されて放射状に一体成形される。このリ
ブ７は、受板２がカップ９を載置して昇降するとき、そ
の内側面がカップ９の下部外周と当接してその直立保持
を支援することができる。また、受板２の下面にアーム
23の先端部を固着する。このアーム23は、Ｌ字形に折り
曲げた断面方形の梁材である。アーム23の一方の部分と
リブ７が受板２とともに昇降時に通過し得るように、載
置板１に穴1b、つまり中心の穴1aに連接して、符号を付
けてない合計４個の帯状穴があけられる（図４参照）。
またアーム23は、その右端部で昇降台24に固着される。
昇降台24は、２個の垂直な案内軸25によって昇降可能に
案内されるとともに、案内軸25の中央位置で螺合するボ
ールねじ26の回転によって昇降駆動される。コ字形の基
枠27の上辺部と下辺部とに、一方の案内軸25は固定支持
され、他方のボールねじ26は軸受を介して回転可能に支
持される。ボールねじ26は、基枠27の右側面上部に設置
されたモータ29を動力源として、３個の直列した歯車か
らなる伝動用歯車機構28を介して駆動される。

【００１３】第２実施例では、発明における昇降具が受
板２およびアーム23に相当し、これらをを昇降させるた
めの動力源がモータ29である。モータ29の起動・停止
は、図示してない制御部によって、システム全体の動作
に対応して制御される。また、第１実施例と異なって載
置板１の下方に広いスペースを必要とせず、システムの
配置構成上の制約が軽減される。

【００１４】

【発明の効果】この発明によれば、次のような優れた効
果が期待できる。 (1) 液体注入時のカップと吐出ノズルとの間のレベル位
置関係を、たとえば液体がビールの場合に、適正な発泡
状態が得られるように正確に再現することによって、カ
ップへの注入ビールを常に適正な発泡状態にすることが
できるから、ビールが旨く飲める状態になって、顧客の
満足を得ることができる。 (2) 実現するための構造が、昇降動作だけの比較的簡単
な一軸ロボットであるから、実施が容易であるととも
に、占有スペースが小さくてすみ、コスト低減が図れ、
故障の恐れも少ない。 (3) 前項に関連して動作が簡単であるから、カップに液
体たとえばビールを注入し終わるまでが迅速におこなわ
れて、顧客の満足を支援するとともに、販売効率の向上
を図ることができる。 (4) とくに、昇降具に複数個のリブを設けることによっ
て、このリブとカップ下部外周が部分的に当接可能であ
るから、昇降具がカップを載置して昇降するときにカッ
プの直立保持が支援され、また、カップは、シュートに
沿って滑落して載置板上に導かれ、支え具によって側方
から支えられるから、安定して載置板上に載置される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る第１実施例の側面図

【図２】第１実施例の平面図

【図３】この発明に係る第２実施例の側面図

【図４】第２実施例の平面図

【図５】生ビール供給装置の構成図

【図６】一従来例の構成図

【図７】別の従来例の動作工程図

【符号の説明】

１載置板１ａ，１ｂ穴２受板３シュート４支え具５基枠６軸７リブ９カップ１０吐出弁１０ａノズル１１炭酸ガスボンベ１２減圧弁１３生ビール樽１４供給ヘッド１５冷却水槽１６ガスホース１７，１８ビールホース２１出力軸２２操作シリンダ２３アーム２４昇降台２５案内軸２６ボールねじ２７基枠２８歯車機構２９モータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者橋本正美神奈川県川崎市川崎区田辺新田１番１号富士電機株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上方の吐出ノズルから液体が注入されると
き、載置板上に直立して置かれたカップを昇降する装置
において、カップをその底下面の中心部で受けて直立保
持しながら昇降駆動される昇降具を備え、この昇降具が
昇降時に通過可能な穴を載置板に設けたことを特徴とす
るカップへのカップ昇降装置。
【請求項２】請求項１に記載の装置において、昇降具
は、カップ下部外周と部分的に当接可能なリブの複数個
を備えることを特徴とするカップ昇降装置。
【請求項３】請求項１または２に記載の装置において、
カップを載置板に直立して置く手段は、カップを滑落さ
せて載置板上に導くシュートと；このシュートの終端部
と相対して設けられこの終端部に向かってカップを側方
から支える支え具と；を備えることを特徴とするカップ
昇降装置。