JPH08271133A - 扉の開閉装置 - Google Patents

扉の開閉装置

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Publication number
JPH08271133A
JPH08271133A JP7341695A JP7341695A JPH08271133A JP H08271133 A JPH08271133 A JP H08271133A JP 7341695 A JP7341695 A JP 7341695A JP 7341695 A JP7341695 A JP 7341695A JP H08271133 A JPH08271133 A JP H08271133A
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JP
Japan
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door
opening
main body
pin
closing device
Prior art date
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Pending
Application number
JP7341695A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Takatani
芳明 高谷
Nobuo Katsuura
信夫 勝浦
Atsushi Nakayama
敦 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikko Kogyo KK
Sharp Corp
Original Assignee
Nikko Kogyo KK
Sharp Corp
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Publication date
Application filed by Nikko Kogyo KK, Sharp Corp filed Critical Nikko Kogyo KK
Priority to JP7341695A priority Critical patent/JPH08271133A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷蔵庫等に用いられる扉の開閉装置として、
扉が閉じた状態では本体と扉の間の間隔を狭くするとと
もに、扉の開放時には、先ず扉を本体から所定の距離平
行に離間し、その後扉の回動動作に至ることにより、本
体側の部品と扉側の部品が接触したり、パッキングがね
じれたりすることを防ぎ得る扉の開閉装置を提供する。 【構成】 本体1に設けたピン12に係合するカム溝2
0と、嵌合穴19とを有するフック3を扉2に固定した
ピン9を中心に回動可能に取り付け、嵌合穴19に嵌合
する嵌合ピンと、扉2に固定した係合ピン21と係合す
る係合溝28と、カム溝16とを有する第1のリンク部
材4を配し、一端にカム溝16に係合する係合ピン17
を有し他端に嵌合穴26を有する第2のリンク部材5を
扉2に固定したピン14を中心に回動可能に取り付け、
本体1に固定されたヒンジピン10を嵌合穴26に嵌合
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫等に取り付けら
れる扉の開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の扉の開閉装置の例として、家庭用
冷蔵庫の扉の開閉装置について説明する。図7に該冷蔵
庫の扉が開けられた状態を示す。また、図8にその開閉
装置の要部を分解して示す。中仕切りカバー102は段
差をなす端部102aが図8では前面フランジ101の
表側に示されているが、この端部102aは前面フラン
ジ101の裏側に密着し、前面フランジ101に設けら
れた小穴109を貫通するネジ107が中仕切りカバー
に設けられたネジ穴108に留められることにより、前
面フランジ101に固定されている。中間補強板104
は、冷蔵庫本体100を補強する補強板103と中仕切
りカバー102とを固定している。
【0003】ヒンジ105は、ネジ110がヒンジ10
5に設けられた小穴111及び中仕切りカバー102に
開けられた小穴112を貫通して中間補強板104のネ
ジ穴113に留められることにより、中仕切りカバー1
02に取り付けられる。また、ヒンジ105の取り付け
部105aにはヒンジピン106が立設している。一般
には、このヒンジピン106が扉114の左右いずれか
の上下にそれぞれ位置するように冷蔵庫本体100側に
垂直に配設される。この場合、下側に配設されるヒンジ
ピン(図示せず)は上方向に向け立設される。
【0004】扉114は上下2本のヒンジピン106を
支点にして回動動作を行う。また、扉114の周辺部に
は、冷蔵庫本体100と扉114との密閉性を高めるた
め、可撓性のあるパッキング116が取り付けられてい
る。この場合、扉114の開閉時に扉114の内側のド
アライナー115が冷蔵庫本体100の内側に接触する
ことを防ぎ、パッキング116がねじれる量を小さくす
るため、扉114が閉じられた状態で冷蔵庫本体100
側の内箱117(一般的にはフードライナーと呼ばれ
る)と扉114側のドアライナー115との間にある程
度の間隔(スロートと呼ばれる。通常、7〜10mm)
を設ける必要がある。
【0005】そうでない場合、すなわち、図9(a)に
示すように扉114を閉じた状態で扉114と冷蔵庫本
体100の間隔を許容される程度を超えて小さく設定す
ると、同図(b)に示すように扉114を開けるときに
冷蔵庫本体100側の内箱117と扉114側のドアラ
イナー115とが干渉する。またこのとき、扉114の
ヒンジピン106側のパッキング116は、扉114と
冷蔵庫本体100の間に挟まれてねじれることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の扉の開閉装置を適用した冷蔵庫においては、冷蔵庫
本体100側の内箱117と扉114側のドアライナー
115の間の間隔であるスロートが大きいために、この
部分を通過する熱侵入量が大きく、冷蔵庫のエネルギー
ロスの大きい要因となっている(これによるエネルギー
ロスは、冷蔵庫の全熱負荷の約14%を占めると言われ
ている。)。
【0007】また、冷蔵庫本体100と扉114の間の
間隔が大きいことから、幼児が扉114を開ける際に誤
って手指を扉114のヒンジピン106側に添えてしま
い、手指を巻き込まれてしまう事故が起きる危険があっ
た。更に、パッキング116が厚く、その分、組立時あ
るいは部品個々の寸法のばらつきが大きくなるので、扉
114を閉じた状態で冷蔵庫本体100と扉114との
間隔に左右で差が生じてしまうという問題があった。
【0008】さらに、扉114を開閉する際にパッキン
グ116がねじれるので、扉114の開閉を繰り返す間
にパッキング114が変形あるいは破損して、冷蔵庫本
体100と扉114の密閉性が悪くなり、外気から冷蔵
庫本体100内に侵入する熱量が増大するという問題が
あった。
【0009】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであって、扉が閉じた状態では本体と扉の
間の間隔を狭くするとともに、扉の開放時には本体側の
構造と扉側の構造が接触することを防ぐことのできるコ
ンパクトな扉の開閉装置であって、恒温庫の扉に適用さ
れた場合には、指詰め事故及びパッキングの変形あるい
は破損を防ぎ得る扉の開閉装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、本体の一端に固定されたヒンジピンが回
動自在に嵌合する嵌合穴を有するヒンジ部材を扉の一端
に設け、前記ヒンジピンを中心として回動による開閉動
作を行う扉の開閉装置において、前記扉の他端または該
扉の中央付近を持って該扉を開成させるために該扉を回
動したとき、この回動動作に伴って該扉を前記本体に対
して平行に離間する方向へ移動させる扉離間手段と、該
扉離間手段による離間後に前記扉を回動して開成させる
扉開成手段と、を備える扉の開閉装置を提供するもので
ある。
【0011】また、本発明では、扉を施した本体に対し
て前記扉を開閉する扉の開閉装置を、前記本体に固定さ
れたガイドピンと、前記扉に固定され、前記ガイドピン
が係合する第1のカム溝と第1の連結手段を有するとと
もに、扉の開放動作の初期には前記ガイドピンと前記第
1のカム溝との係合状態が維持されることにより前記扉
に固定された支点を中心に回転し、その後、前記ガイド
ピンと前記第1のカム溝との係合状態が解除されること
により回転を停止するフックと、一端に前記第1の連結
手段に回転自在に連結される第2の連結手段を有し、前
記扉の開放動作の初期には前記フックが回転することに
より前記扉に対して一方向に移動するとともに、その移
動方向に対して傾いた方向に沿う第2のカム溝を有する
第1のリンク部材と、一端に前記第2のカム溝に係合す
る係合ピンを有し、他端に嵌合穴を有するとともに、前
記扉の開放動作の初期には前記第1のリンク部材が扉に
対して移動するのにともなって前記係合ピンが前記第2
のカム溝に沿って摺動することにより前記扉に固定され
た支点を中心に回転する第2のリンク部材と、前記本体
に固定されるとともに、前記嵌合穴に回転自在に嵌合
し、前記扉の開放動作の初期には前記第2のリンク部材
が回転するのにともない前記扉に対し相対的に該扉に垂
直な方向に移動するヒンジピンと、で構成し、前記扉の
開放動作の初期には、前記扉が本体と平行に離間し、そ
の後、前記ガイドピンと前記第1のカム溝の係合離脱に
よって、前記扉の回動動作が行われるようにしている。
【0012】さらに、本発明では、上記扉が回動してい
る過程においては、上記フック、上記第1のリンク部材
及び上記第2のリンク部材の動作を規制するストッパー
を設けることにより、前記過程においては前記扉が上記
本体に対し回転角度を一定に保ったまま前記本体に接近
しあるいは該本体から離間することを防止し得るものと
している。
【0013】また、本発明では、恒温庫本体の開口部の
周囲に密着するようにパッキングを施した扉の開閉装置
として、前記恒温庫本体に固定されるとともに前記扉の
一端側を支持する支持手段と、前記扉に設けられ、該扉
の開閉時に、前記恒温庫本体の開口部に対する垂直方向
の所定間隔内においては前記扉を前記本体に平行に接離
し、それ以上の間隔においては前記支持手段と協働して
前記扉の一端側を固定にして扉を回動自在とするように
働く手段と、を備えるようにしている。
【0014】また、本発明では、上記扉の開閉装置を、
上記扉の上下2位置に設けるようにしている。
【0015】
【作用】従って、本発明によれば、扉が閉じた状態にあ
っては扉と本体の間隔が極小となり、扉を開くときには
扉のヒンジピンを取り付けていない側の端または扉の中
央付近を引くと、先ず、扉が本体から平行に離間し、そ
の後、扉は回動動作を行う。
【0016】また、扉の開閉装置の構成部品の内、ガイ
ドピンとヒンジピンとを本体側に取り付け、フックと第
1のリンク部材と第2のリンク部材とを扉側に取り付け
ることにより、扉を開放するときにはこれらの機構が連
動して、先ず、扉を本体から平行に離間し、その後、扉
の回動動作に至るようになる。
【0017】さらに、扉が回動動作中は、ストッパーに
より、フック、第1のリンク部材及び第2のリンク部材
の移動、回転が規制されて、扉が本体に対し回転角度を
一定に保ったまま本体に接近したり本体から離間したり
することはない。
【0018】また、本発明の恒温庫扉の開閉装置の場
合、扉の開閉時に恒温庫本体の開口部に対する垂直方向
の所定間隔内において扉を本体に平行に接離するので、
扉が閉じた状態において扉と本体の間隔を従来の場合よ
り小さく設定しても、扉側の構造と本体側の構造が干渉
することなくスムーズに開閉する。また、扉の開閉時に
パッキングがねじれることもない。
【0019】また、この扉の開閉装置を扉の上下2位置
に設けることにより、重量のある扉でも安定よく支持す
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は本発明の一実施例に係る扉の開閉装置
を適用した冷蔵庫を、扉を開放した状態において示す斜
視図である。扉2は扉の開閉装置50、51を介して冷
蔵庫本体1に取り付けられ、扉2の冷蔵庫本体1に面す
る側の周辺部にはパッキング27が施されている。ま
た、扉の開閉装置50、51はそれぞれ、開閉装置本体
501、511と、取付部材502、512とから構成
される。本実施例においては、開閉装置本体501、5
11はそれぞれ扉2の上面及び下面の右端に取り付けら
れ、取付部材502、512はそれぞれ冷蔵庫本体1側
の開閉装置本体501、511に対応する位置に取り付
けられている。尚、60は内箱、61はドアライナーで
ある。
【0021】図2は、扉2の下面に取り付けられる扉の
開閉装置51を取り出して示す分解斜視図である。取付
部材512にはヒンジピン10及びガイドピン12が立
設されており、ヒンジピン10は開閉装置本体511内
に設けられる機構の嵌合穴26に嵌合して扉2を支持
し、ガイドピン12は前記機構に係合して後に述べる所
定の動作を行わせるようになっている。開閉装置本体5
11は所定の動作を行うための機構を薄型のケース29
に収容しており、扉2の下面に埋め込まれるようにして
取り付けられる。
【0022】ここで、開閉装置本体511は、冷蔵庫本
体1の一端に固定されたヒンジピン10が回動自在に嵌
合する嵌合穴26を有する「ヒンジ部材」に相当する。
尚、扉2の上面側に取り付けられる扉の開閉装置50
は、扉2の下面側に取り付けられる扉の開閉装置51と
は左右対称に製作される。
【0023】図3は冷蔵庫に適用した本実施例に係る扉
の開閉装置50、51の機構を示す上面図である。1は
冷蔵庫本体、2は扉である。ヒンジピン10及びガイド
ピン12は冷蔵庫本体1側に固定されており、それ以外
の構成部品は扉2に取り付けられた薄型のケース29に
収容されている。フック3はカム溝20と嵌合穴19を
有しており、カム溝20にはガイドピン12が係合し、
嵌合穴19には第1のリンク4の嵌合ピン18が嵌合す
る。第1のリンク4にはカム溝16が設けられており、
このカム溝16には第2のリンク5の一端に形成された
係合ピン17が摺動自在に係合している。
【0024】また、第2のリンク5の他端には嵌合穴2
6が設けられ、この嵌合穴26にはヒンジピン10が回
転自在に嵌合している。更に、9はフック3が回転する
際の支点となるピン、14は第2のリンクが回転するす
る際の支点となるピンである。21はケース29に固定
された係合ピンであって、第1のリンク4に設けられた
係合溝28に係合することにより第1のリンク4の移動
方向を略平行にガイドする。また、6はロックレバー、
7はフック3に設けられたピン23及びケース29に固
定されたピン24に掛け渡されたネジリバネ、8はロッ
クレバー6を所定の方向に付勢するネジリバネである。
【0025】尚、図3の(A)〜(E)は本実施例に係
る扉の開閉装置50、51の動作過程を示している。ま
た、図4は図3(B)の状態における垂直な平面X−
X’による該扉の開閉装置の縦断面図である。
【0026】以下、図3に従って本実施例に係る扉の開
閉装置50、51の動作過程を説明する。先ず、扉2が
閉まっている状態(図3(A)の状態)においては、冷
蔵庫本体1側に固定されたガイドピン12がフック3の
カム溝20に係合することにより、フック3は扉2に固
定されたピン9を支点にしてP方向に最大限回転してい
る。このとき、第1のリンク4の一端に一体に形成され
た嵌合ピン18がフック3の嵌合穴19に回転自在に嵌
合しており、また、扉2に固定された係合ピン21が第
1のリンク4の係合溝28に摺動自在に係合しているの
で、第1のリンク4はQ方向に最大限移動している。そ
のため、第2のリンク5は、その一端に一体に形成され
た係合ピン17が第1のリンク4の中央付近に設けられ
たカム溝16の端部16aに入り込んでいる。従って、
扉2のヒンジピン10側をF方向に引いても、第2のリ
ンク5の係合ピン17が第1のリンク4のカム溝16に
沿って動くことはないので、ヒンジピン10は扉2に対
してその位置が固定され、扉2は開かない。
【0027】図3(A)の状態から扉2のヒンジピン1
0の無い側をG方向に引くと、扉2はG方向へ移動す
る。扉2がG方向へ移動している途中の状態(図3
(B)の状態)においては、フック3のカム溝20に係
合するガイドピン12は冷蔵庫本体1に固定されている
ので、扉2が移動するにともなってフック3はガイドピ
ン12によりP’方向に回転させられる。このとき、第
1のリンク4の一端に設けられた嵌合ピン18はフック
3の嵌合穴19に嵌合したままその動きに追随し、同時
に係合溝28と係合ピン21の係合により移動方向が規
制されるので、第1のリンク4はQ’方向に略平行にス
ライドする。従って、第2のリンク5の一端に形成され
た係合ピン17が第1のリンク4に設けられたカム溝1
6に沿って動くことになり、第2のリンク5全体として
はピン14を支点としてR方向へ回転する。よって、第
2のリンク5の他端に形成された嵌合穴26に回転自在
に嵌合しているヒンジピン10は、扉2から見ると係合
溝22に沿ってH方向へ移動することになるが、同時に
ヒンジピン10は冷蔵庫本体1に固定されているため、
結果的に扉2がG方向へ略平行に移動する、すなわち、
扉2が冷蔵庫本体1から略平行に離間することになる。
【0028】このように本実施例においては、扉2を冷
蔵庫本体1に対して平行に離間する方向へ移動させる
「扉離間手段」は、ガイドピン12、フック3、第1の
リンク4、第2のリンク5及びヒンジピン10等から構
成される。
【0029】扉2が冷蔵庫本体1から略平行に離間し終
えた状態(図3(C)の状態)に至ると、ガイドピン1
2はフック3のカム溝20との係合状態から外れ、扉2
はヒンジピン10を支点にして回動動作が可能となる。
また同時に、ヒンジピン10は、扉2から見ると係合溝
22に沿って移動して、係合溝22の本体側端部に当接
しており、それ以上H方向に移動することは阻止され
る。このとき、冷蔵庫本体1と扉2の間が十分離れてい
るので、扉2側の部材が冷蔵庫本体1側の部材と接触せ
ず、またパッキング27がねじれることもなく、扉2を
回転させることが可能である。尚、(A)の状態から
(C)の状態に至る過程において、フック3に設けられ
たピン23と扉2に固定されたピン24とに掛け渡され
たネジリバネ7は「トグルバネ」として機能し、ある位
置(トグル点)を境にしてフック3を逆方向に回転させ
る力を作用させる。すなわち、トグル点の前では、ネジ
リバネ7の弾性力によりフック3はP方向に付勢され、
扉2は冷蔵庫本体1に圧し付けられる。また、トグル点
を過ぎるとフック3がP’方向に付勢されることによ
り、扉2は開く方向へ移動する力を受ける。これによ
り、扉2は(A)と(C)の間の中間的な位置には止ま
り難くなる。
【0030】さらに扉2のヒンジピン10の無い側をG
方向に引くと、冷蔵庫本体1に固定されるとともに第2
のリンク5の端部に形成された嵌合穴26に回転自在に
嵌合しているヒンジピン10を中心として、扉2は回転
し始める。扉2が回転し始めた状態(図3(D)の状
態)においては、ヒンジピン10と一体化した円筒カム
13の切り欠き部13aにより、ロックレバー6が第1
のリンク4の端部に設けられた段差部25に押し込まれ
る。そうすると、扉2に対して第1のリンク4の移動が
規制されることになり、フック3及び第2のリンク5も
ロックされて回転することができなくなる。従って、ヒ
ンジピン10は、係合溝22に沿って動くことができ
ず、扉2に対してその位置が固定されることになる。こ
の機構により、扉2が回動動作を行っている過程(図3
(D)、(E)の状態)では、扉2が冷蔵庫本体1に対
して略平行に移動することはない。
【0031】このように本実施例においては、扉2が冷
蔵庫本体1から離間した後に扉2を回動して開成させる
「扉開成手段」は、ヒンジピン10及び第2のリンク5
の端部に形成された嵌合穴26により構成される。
【0032】上記過程とは反対に、扉2が開いた状態
(図3(E)の状態)から扉2のヒンジピン10の無い
側をG’方向に押していくと、先ず扉2はヒンジピン1
0を支点として回転することにより閉じていく。(C)
の状態になるまで扉2が閉じられると、ネジリバネ8が
ロックレバー6を第1のリンク4の段差部25から外
し、第1のリンク4は移動することができるようにな
り、フック3及び第2のリンク5もロックが解除されて
回転できるようになる。同時に、フック3のカム溝20
にガイドピン12が係合するようになり、その後はガイ
ドピン12がフック3をP方向に回転させることによ
り、ヒンジピン10が扉2に対してH’方向に移動し、
その結果、扉2は冷蔵庫本体1に向かって略平行に引き
込まれるようにして閉じられる。尚、(C)の状態から
(A)の状態まで扉2が閉じていく間に、フック3が回
転していき、ネジリバネ7のトグル点を過ぎると、フッ
ク3はネジリバネ7によりP方向に付勢され、扉2には
閉じる方向の力が作用する。
【0033】図5に本実施例にかかる扉の開閉装置5
0、51を施した冷蔵庫の扉2の開閉過程を示す。同図
の(a)、(b)及び(c)はそれぞれ図3の(A)、
(C)及び(E)の状態に対応する。図5から判るよう
に、扉2を閉じた状態で内箱60とドアライナー61が
接触する寸前まで近づくように冷蔵庫本体1と扉2の間
隔を小さくしても、冷蔵庫本体1の開口部に対する垂直
方向の所定間隔内においては扉2を冷蔵庫本体1に平行
に接離する構成となっているため、扉2を開けるときに
内箱60とドアライナー61が干渉することはなく、パ
ッキングがねじれることもない。したがって、扉2が閉
じた状態において冷蔵庫本体1と扉2の距離を従来の場
合より大幅に小さく設定することができる。また、パッ
キング27も従来より薄くすることができる。
【0034】ここで上に述べたように、ネジリバネ7
は、バネ荷重を加えることにより、扉2が開く方向ある
いは閉じる方向にフック3を回転させる作用があるが、
その方向を切り換えるトグル点付近に若干の死点が存在
し、扉2を開く途中あるいは閉じる途中において扉2が
滑らかに動かないことがある。この現象を解消するため
には、図5に示すように、フック3を山形カム3”を有
する形状のフック3’に置き換え、ネジリバネ7の代わ
りに板バネ7’を用いて、フック3’が図5(a)の状
態から図5(b)の状態まで回転すると板バネ7’が撓
むことによりバネ荷重が増大する構成とすると、扉2を
より滑らかに開閉することができる。
【0035】尚、以上の動作過程において、扉2の上面
及び下面にそれぞれ取り付けられた扉の開閉装置50及
び51は、取付誤差あるいは荷重の不均衡による扉2の
撓み等のために、平行移動を完了して回動動作にいたる
時点が連動しないことが考えられる。このような不具合
を解消するためには、上下の開閉装置本体501、51
1内のフック3、3の支点となるピン9、9の代わり
に、扉2を上下に貫く軸(図示せず)を用いてフック
3、3に固定し、扉2の上面及び下面において扉の開閉
装置50、51の動作を連動させるとよい。
【0036】また、以上の実施例においては、本発明に
係る扉の開閉装置を冷蔵庫に適用した場合について説明
したが、これにとどまらず該扉の開閉装置は温蔵庫並び
に家具の扉や調理器具の蓋等にも幅広く適用することが
できる。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、扉が閉じた状
態にあっては本体と扉の間隔を小さく設定することがで
きるので、例えば扉の内外で温度差がある場合、その隙
間を通過する熱量を低減させることができる。また、扉
を開くときには、扉を本体から平行に離間した後、扉の
回動動作が行われるので、扉の本体に面する側に設けら
れた構造と本体に設けられた構造とが干渉しないように
することができる。しかも、従来と同様に、扉を開成す
るための回動操作を行うだけで、扉を本体に対して平行
に離間する方向へ移動させて扉と本体との間隔を大きく
してから扉を開成することができ、使用者が片手で簡単
に扉の開閉を行うことができる。
【0038】請求項2の発明によれば、扉が閉じた状態
にあっては本体と扉の間隔を極小とし、扉を開放する際
には、先ず扉を本体から平行に離間し、その後扉の回動
動作に至る扉の開閉装置の構成部品の内、ガイドピンと
ヒンジピンとは本体側に取り付けられ、フックと第1部
材と第2部材とはコンパクトな形で扉側に取り付けられ
るので、スペースを取らず、外観を阻害することもな
い。また、この扉の開閉装置がコンパクトになるので、
扉に取り付けても扉の重量を増加させることがなく、扉
の開閉動作をスムーズに行うことができる。
【0039】請求項3の発明によれば、扉が回動動作中
は、扉が本体に対し回転角度を一定に保ったまま本体に
接近したり本体から離間したりすることはない。したが
って、扉の回動動作過程において、扉が本体の方向に平
行に移動してしまう誤動作が生じることはない。また、
故意に扉を本体の方向に押し込んだり引き出したりする
いたずらを防止することができる。
【0040】請求項4の発明によれば、恒温庫扉の開閉
装置において、扉が閉じた状態で扉と本体との距離を従
来より小さく設定することができ、パッキングも薄くす
ることができる。したがって、本体側の内箱と扉側のド
アライナーの間隔であるスロートやパッキングを通過す
る熱量を小さく抑えることができる。また、パッキング
が薄くなると、その分パッキングの寸法のばらつきが小
さくなるので、扉を閉じた状態における本体と扉の間隔
の扉左右における差を小さくできる。さらに、パッキン
グが薄くなるのに伴って硬くなり、手指が本体と扉の間
に入る余裕がなくなるので、扉の開放時に扉のヒンジピ
ン側に手指を巻き込んでしまう指詰め事故を防ぐことが
できる。さらに、扉の開閉に際してパッキングがねじれ
ないので、変形や破損を未然に防ぐことができ、その部
分を熱が通過するのを防ぐことができる。
【0041】請求項5の発明によれば、扉の上下2位置
に扉の開閉装置を設けているので、扉に重量がある場合
でも、安定した滑らかな開閉動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る扉の開閉装置を適用
した冷蔵庫の扉を開放した状態を示す斜視図。
【図2】 図1の冷蔵庫の扉の下面に取り付けられた扉
の開閉装置を取り出して示す分解斜視図。
【図3】 図1の冷蔵庫の扉の開閉装置の機構を示す上
面図。
【図4】 図3の(B)の状態に対応した扉の開閉装置
の垂直な平面X−X’による縦断面図。
【図5】 図1の冷蔵庫の扉が開閉する過程を示す図。
【図6】 図3の扉の開閉装置の機構において動作を改
善するためにフックとネジリバネの組み合わせに置き換
えるフックと板バネの組み合わせを示す図。
【図7】 従来の過程用冷蔵庫の扉が開けられた状態を
示す斜視図。
【図8】 図7の扉の開閉装置の要部を分解して示す斜
視図。
【図9】 図7の扉を許容される程度を超えて本体に接
近させて取り付けた場合において該扉が開閉する過程を
示す図。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体 2 扉 3 フック 4 第1のリンク 5 第2のリンク 6 ロックレバー 7 ネジリバネ 8 ネジリバネ 9 ピン 10 ヒンジピン 12 ガイドピン 13 円筒カム 13a 切り欠き部 14 ピン 16 カム溝 16a 端部 17 係合ピン 18 嵌合ピン 19 嵌合穴 20 カム溝 21 係合ピン 22 係合溝 23、24 ピン 25 段差部 26 嵌合穴 27 パッキング 28 係合溝 29 ケース 50、51 扉の開閉装置 60 内箱 61 ドアライナー 501、511 開閉装置本体 502、512 取付部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 敦 神奈川県相模原市西橋本2−23−3 日幸 工業株式会社R&Dセンター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体の一端に固定されたヒンジピンが回
    動自在に嵌合する嵌合穴を有するヒンジ部材を扉の一端
    に設け、前記ヒンジピンを中心として回動による開閉動
    作を行う扉の開閉装置において、 前記扉の他端または該扉の中央付近を持って該扉を開成
    させるために該扉を回動したとき、この回動動作に伴っ
    て該扉を前記本体に対して平行に離間する方向へ移動さ
    せる扉離間手段と、 該扉離間手段による離間後に前記扉を回動して開成させ
    る扉開成手段と、 を備えることを特徴とする扉の開閉装置。
  2. 【請求項2】 扉を施した本体に対して前記扉を開閉す
    る扉の開閉装置において、 前記本体に固定されたガイドピンと、 前記扉に固定され、前記ガイドピンが係合する第1のカ
    ム溝と第1の連結手段を有するとともに、扉の開放動作
    の初期には前記ガイドピンと前記第1のカム溝との係合
    状態が維持されることにより前記扉に固定された支点を
    中心に回転し、その後、前記ガイドピンと前記第1のカ
    ム溝との係合状態が解除されることにより回転を停止す
    るフックと、 一端に前記第1の連結手段に回転自在に連結される第2
    の連結手段を有し、前記扉の開放動作の初期には前記フ
    ックが回転することにより前記扉に対して一方向に移動
    するとともに、その移動方向に対して傾いた方向に沿う
    第2のカム溝を有する第1のリンク部材と、 一端に前記第2のカム溝に係合する係合ピンを有し、他
    端に嵌合穴を有するとともに、前記扉の開放動作の初期
    には前記第1のリンク部材が扉に対して移動するのにと
    もなって前記係合ピンが前記第2のカム溝に沿って摺動
    することにより前記扉に固定された支点を中心に回転す
    る第2のリンク部材と、 前記本体に固定されるとともに、前記嵌合穴に回転自在
    に嵌合し、前記扉の開放動作の初期には前記第2のリン
    ク部材が回転するのにともない前記扉に対し相対的に該
    扉に垂直な方向に移動するヒンジピンと、を備え、前記
    扉の開放動作の初期には、前記扉が本体と平行に離間
    し、その後、前記ガイドピンと前記第1のカム溝の係合
    離脱によって、前記扉の回動動作が行われるようにした
    ことを特徴とする扉の開閉装置。
  3. 【請求項3】 上記扉が回動している過程において、上
    記フック、上記第1のリンク部材及び上記第2のリンク
    部材の動作を規制するストッパーを設けることにより、
    前記過程においては前記扉が上記本体に対し回転角度を
    一定に保ったまま前記本体に接近しあるいは該本体から
    離間することを防止することを特徴とする請求項2に記
    載の扉の開閉装置。
  4. 【請求項4】 恒温庫本体の開口部の周囲に密着するよ
    うにパッキングを施した扉の開閉装置において、 前記恒温庫本体に固定されるとともに前記扉の一端側を
    支持する支持手段と、 前記扉に設けられ、該扉の開閉時に、前記恒温庫本体の
    開口部に対する垂直方向の所定間隔内においては前記扉
    を前記本体に平行に接離し、それ以上の間隔においては
    前記支持手段と協働して前記扉の一端側を固定にして扉
    を回動自在とするように働く手段と、を備えたことを特
    徴とする恒温庫扉の開閉装置。
  5. 【請求項5】 上記扉の上下2位置に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の扉の開閉装置。
JP7341695A 1995-03-30 1995-03-30 扉の開閉装置 Pending JPH08271133A (ja)

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