JPH08270368A - 穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置 - Google Patents

穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置

Info

Publication number
JPH08270368A
JPH08270368A JP7360295A JP7360295A JPH08270368A JP H08270368 A JPH08270368 A JP H08270368A JP 7360295 A JP7360295 A JP 7360295A JP 7360295 A JP7360295 A JP 7360295A JP H08270368 A JPH08270368 A JP H08270368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
rod
air pressure
signal
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7360295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3636501B2 (ja
Inventor
Kazuya Goto
一也 後藤
Masashi Yanagisawa
昌司 柳沢
Toshihiko Gomi
敏彦 五味
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Co Ltd filed Critical Furukawa Co Ltd
Priority to JP07360295A priority Critical patent/JP3636501B2/ja
Publication of JPH08270368A publication Critical patent/JPH08270368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3636501B2 publication Critical patent/JP3636501B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 穿孔機のロッドの継ぎ足し及び回収時のねじ
の弛みを自動的かつ正確に検出する。 【構成】 フラッシングの空気圧を測定する圧力センサ
ー1と、この圧力センサー1で得られた空気圧信号を増
幅しA/D変換する空気圧信号処理部3と、空気圧の基
準値を記憶しこの基準値と前記空気圧信号処理部3から
出力される測定値とを比較してねじ弛み信号を出力する
空気圧比較部5と、打撃音を測定するマイクロホン2
と、このマイクロホン2で得られた打撃音信号を増幅し
特定周波数のみを抽出しA/D変換する打撃音信号処理
部4と、打撃音の基準値を記憶しこの基準値と前記打撃
音信号処理部から出力される測定値とを比較してねじ弛
み信号を出力する打撃音比較部6とを備えて穿孔用ロッ
ドのねじ弛み検出装置を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穿孔機のロッド自動交
換装置等において、ロッドの継ぎ足し及び回収時のねじ
の弛みを自動的かつ正確に検出するための穿孔用ロッド
のねじ弛み検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】長孔穿孔を行う穿孔機は、自走式の台車
に穿孔ブームが回動、俯仰可能に枢支され、この穿孔ブ
ームの先端にはガイドシェルが軸支されている。ガイド
シェル上にはさく岩機が前後進可能に設けられており、
さく岩機は打撃動作及び回転動作によってさく孔を行
う。さく岩機で生ずる打撃力及び回転力はそれぞれねじ
によって結合したシャンクロッド、スリーブ、ロッド、
穿孔ビットへと伝達される。ロッド長より深い穿孔を行
うために、ガイドシェル上にはロッドを数本格納するロ
ッド格納装置と、ロッド格納装置とさく岩機との間でロ
ッドの受渡しを行うロッド交換装置が設けられている。
【0003】長孔穿孔作業を行う際には、ロッド1本分
の穿孔が終了すると、ロッドの継ぎ足し工程に入り、シ
ャンクロッドとスリーブとのねじ結合を弛めるためにさ
く岩機によって無回転打撃を行う。ねじが弛むとシャン
クロッドとスリーブを切離した後さく岩機は後退し、ロ
ッド交換装置でロッド格納装置に格納してあるロッドを
さく岩機の軸線上へと運搬し、再びシャンクロッドとス
リーブ、ロッドとスリーブを螺着して穿孔を行う。
【0004】所定の深度までの穿孔が終了すると、孔内
にあるロッド及びスリーブを回収する工程に移る。継ぎ
足されたすべてのロッド、シャンクロッドとスリーブ間
のねじ結合を弛めるために無回転打撃を行い、ロッドを
引き上げながらロッド交換装置によってさく岩機の軸線
上からロッド格納装置へと順次格納してゆく。近年ロッ
ド格納装置とロッド交換装置は機械化、自動化が進んで
おりこれらを統合した自動ロッド交換装置等が開発され
ているが、無回転打撃によってシャンクロッドやロッド
のねじが弛んだ状態か否かを判断するのは困難で有効な
検出装置の開発が望まれていた。
【0005】そこで、ロッド自動交換装置においてロッ
ドの継ぎ足し及び回収時のねじの弛みを無回転打撃の打
撃音の特性の変化を用いて検出する方法が提案されてい
る。たとえば、周波数の異なる2帯域のバンドパスフィ
ルターにより打撃音を周波数分析し、この2帯域の音圧
レベルの差値を判定基準の特性値として採用する方法で
ある。この方法では、ロッド又はシャンクロッドのねじ
の弛んだ状態の打撃音の高周波数域と低周波数域の音圧
レベルの差値は、ねじの締まった状態での打撃音の高周
波数域と低周波数域の音圧レベルの差値に比べて大きい
とし、判定基準値をこの両者の間に設定する。そして、
測定された打撃音の高周波数域と低周波数域の音圧レベ
ルの差値が判定基準値を越えた時点をねじ弛みと判定す
る(特公平5─75879号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ロッドの継ぎ足し工程
におけるねじ弛み検出はシャンクロッドのねじの弛みを
検出すれば良いが、ロッドの回収工程においてはシャン
クロッド及び、継ぎ足された全てのロッドのねじの弛み
について検出する必要がある。打撃音によるねじ弛み検
出は一体となったシャンクロッドと各ロッドの結合が弛
むことによりシャンクロッド、スリーブ、ロッドのそれ
ぞれの振動が起因する高周波成分を含むようになる現象
を利用しているが、無回転打撃によって最初に弛むのは
シャンクロッドとスリーブのねじ結合で、シャンクロッ
ドのねじが弛んだ後に他のロッドのねじが順次弛んでい
くことになる。これら複数本のロッドのねじ弛みを打撃
音の変化のみで判断するのは困難であり、継ぎ足すロッ
ドの本数が増えれば増えるほどこの傾向は強まっていく
ため、打撃音によるねじ弛み検出は継ぎ足し工程には有
効であるが回収工程には不適当であり、より正確なねじ
弛み検出のためには別の判断材料が必要となる。
【0007】また、特公平5─75879号における無
回転打撃の打撃音の周波数特性は高周波数域と低周波数
域の2箇所において特徴的であり、この特徴的な2つの
周波数域を利用した判定方法といえるが、さく岩機の打
撃特性等によっては低周波数域においてねじ弛み前後で
顕著な差異が認められないような周波数分布を示す場合
があり、このような場合には低周波数帯域に判断基準値
を設けるのは適当であるとはいえない。
【0008】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決し、穿孔機のロッド自動交換装置においてロッド
の継ぎ足し及び回収時のねじの弛みを自動的かつ正確に
検出するための穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、継ぎ
足されたロッドやシャンクロッドのねじが弛むとロッド
とスリーブ及びシャンクロッドとスリーブの結合部に隙
間ができ、さく岩機側から先端ビットへ吐出するフラッ
シングの空気圧が低下するという現象に着目し、上記課
題を解決するものであって、さく岩機のロッドの継ぎ足
し及び回収を行うロッド交換装置において、フラッシン
グの空気圧を測定する圧力センサーと、この圧力センサ
ーで得られた空気圧信号を増幅しA/D変換する空気圧
信号処理部と、空気圧の基準値を記憶しこの基準値と前
記空気圧信号処理部から出力される測定値とを比較して
ねじ弛み信号を出力する空気圧比較部とを備えて穿孔用
ロッドのねじ弛み検出装置を構成している。
【0010】請求項2の発明は、フラッシング空気圧の
変化をねじ弛み状態の判定に使用する上記のねじ弛み検
出装置に、打撃音を測定するマイクロホンと、このマイ
クロホンで得られた打撃音信号を増幅し特定周波数のみ
を抽出しA/D変換する打撃音信号処理部と、打撃音の
基準値を記憶しこの基準値と前記打撃音信号処理部から
出力される測定値とを比較してねじ弛み信号を出力する
打撃音比較部とを備えたことを特徴とし、空気圧の変化
と打撃音の変化とを組み合わせ、検出精度の向上を図る
ロッドのねじ弛み検出装置である。
【0011】請求項3の発明は、請求項2記載の穿孔用
ロッドのねじ弛み検出装置に、ロッドの継ぎ足し工程時
には打撃音比較部から出力されるねじ弛み信号に基づい
てねじ弛みを判断し、ロッドの回収工程時には空気圧比
較部から出力されるねじ弛み信号と打撃音比較部から出
力されるねじ弛み信号の両信号に基づいてねじ弛みを判
断する判断部を備えたことを特徴とし、ロッド交換作業
の継ぎ足し工程と回収工程における最適なねじ弛み検出
を実現するものである。即ち、ロッド継ぎ足し工程では
検出のレスポンスを重視し、打撃音の特性の変化をねじ
弛み状態の判断に使用するねじ弛み検出装置を選択しそ
の信号に基づいてねじ弛みを判断し、ロッド回収工程で
は検出精度を重視し、打撃音の特性の変化をねじ弛み状
態の判断に使用するねじ弛み検出装置と、フラッシング
空気圧の変化をねじ弛み状態の判断に使用するねじ弛み
検出装置の両方を選択しその信号に基づいてねじ弛みを
判断する。
【0012】
【作用】継ぎ足されたロッドやシャンクロッドのねじが
弛むとロッドとスリーブ及びシャンクロッドとスリーブ
の結合部に隙間ができ、さく岩機側から先端ビットへ吐
出するフラッシングの空気圧が低下する。よって、ロッ
ドの継ぎ足し工程及び回収工程においてロッドのねじが
弛んだ時のフラッシング空気圧を予め測定し、規準値と
して空気圧比較部に記憶させておく。圧力センサーで測
定されたフラッシング空気圧信号は空気圧信号処理部で
増幅してA/D変換され、この空気圧信号処理部から出
力される測定値と基準値とが空気圧比較部で比較され
る。測定値が規準値まで低下すると、空気圧比較部はね
じ弛み状態と判断しねじ弛み信号を出力する。
【0013】フラッシング空気圧の変化によってねじ弛
みを判断するねじ弛み検出装置はロッドの継ぎ足し工程
と回収工程のどちらにも有効である。請求項2の穿孔用
ロッドのねじ弛み検出装置では、ロッドのねじが弛んだ
時の打撃音の基準値を打撃音比較部に記憶させておく。
マイクロホンで得られた打撃音信号は打撃音信号処理部
で増幅して特定周波数のみを抽出しA/D変換され、こ
の打撃音信号処理部から出力される測定値と基準値とが
打撃音比較部で比較される。測定値が規準値に達する
と、打撃音比較部はねじ弛み状態と判断しねじ弛み信号
を出力する。そこで、打撃音比較部からのねじ弛み信号
と上記の空気圧比較部からのねじ弛み信号とを組み合わ
せて最終的にねじ弛み状態が判断される。
【0014】このように、空気圧の変化によるねじ弛み
判定と打撃音の特性の変化によるねじ弛み判定を組み合
わせることで、打撃音の特性の変化によるねじ弛み判定
だけでは不完全だったロッド回収工程において検出の精
度が向上する。請求項3記載の穿孔用ロッドのねじ弛み
検出装置では、請求項2の穿孔用ロッドのねじ弛み検出
装置に、ロッドの継ぎ足し工程時には打撃音比較部から
出力されるねじ弛み信号に基づいてねじ弛みを判断し、
ロッドの回収工程時には空気圧比較部から出力されるね
じ弛み信号と打撃音比較部から出力されるねじ弛み信号
の両信号に基づいてねじ弛みを判断する判断部を備えて
おり、ロッド継ぎ足し工程では検出のレスポンスを重視
し、打撃音の特性の変化をねじ弛み状態の判断に使用す
るねじ弛み検出装置を選択しその信号に基づいてねじ弛
みを判断し、ロッド回収工程では検出精度を重視し、打
撃音の特性の変化をねじ弛み状態の判断に使用するねじ
弛み検出装置と、フラッシング空気圧の変化をねじ弛み
状態の判断に使用するねじ弛み検出装置の両方を選択し
その信号に基づいてねじ弛みを判断する。
【0015】このように、空気圧の変化によるねじ弛み
判断と打撃音の特性の変化によるねじ弛み判断とを選択
自在とし、これらを組合せすることで継ぎ足し工程及び
回収工程のそれぞれにおける最適な判断方法を選択でき
るので、ロッド交換作業の継ぎ足し工程と回収工程とに
おいて、より高精度で柔軟性に富む最適なねじ弛み検出
が可能になる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照し説明する。図
6は本発明の一実施例である穿孔用ロッドのねじ弛み検
出装置を備えた穿孔機の側面図、図7はシャンクロッド
又はロッドとロッドとをスリーブで結合するねじ結合部
の説明図である。
【0017】ここで、長孔穿孔を行う穿孔機30は、自
走式の台車31に穿孔ブーム32が回動、俯仰可能に枢
支され、この穿孔ブーム32の先端にはガイドシェル3
3が軸支されている。ガイドシェル33上にはさく岩機
34が前後進可能に設けられており、さく岩機34は打
撃動作及び回転動作によってさく孔を行う。さく岩機3
4で生ずる打撃力及び回転力はそれぞれねじによって結
合したシャンクロッド35、スリーブ36、ロッド3
7、穿孔ビット(図示略)へと伝達される。ロッド長よ
り深い穿孔を行うために、ガイドシェル33上にはロッ
ド37を数本格納する公知のロッド格納装置(図示略)
と、ロッド格納装置とさく岩機34との間でロッド37
の受渡しを行う公知のロッド交換装置(図示略)が設け
られている。
【0018】この穿孔機30は、穿孔中の繰り粉の排出
のためにさく岩機34内からシャンクロッド35、ロッ
ド37、スリーブ36内を通して先端ビットに向けてフ
ラッシング空気を供給しており、台車31側からさく岩
機34へフラッシング用の空気を送るエアライン38の
途中には、フラッシングの空気圧を測定する圧力センサ
ー1が設けられている。また、台車31の前部には、打
撃音を測定するマイクロホン2が設けられている。
【0019】長孔穿孔作業を行う際には、ロッド1本分
の穿孔が終了すると、ロッドの継ぎ足し工程に入り、シ
ャンクロッド35とスリーブ36とのねじ結合を弛める
ためにさく岩機34によって無回転打撃を行う。ねじが
弛むとシャンクロッド35とスリーブ36を切離した後
さく岩機34は後退し、ロッド交換装置でロッド格納装
置に格納してあるロッド37をさく岩機34の軸線上へ
と運搬し、再びシャンクロッド35とスリーブ36、ロ
ッド37とスリーブ36を螺着して穿孔を行う。
【0020】所定の深度までの穿孔が終了すると、孔内
にあるロッド37及びスリーブ36を回収する工程に移
る。継ぎ足されたすべてのロッド37、シャンクロッド
35とスリーブ36間のねじ結合を弛めるために無回転
打撃を行い、ロッド37を引き上げながらロッド交換装
置によってさく岩機34の軸線上からロッド格納装置へ
と順次格納してゆく。
【0021】図1はねじ弛み前後のフラッシング空気圧
の変化を示したグラフである。ここで、横軸を時間T、
縦軸をフラッシング空気圧Pとし、経時的なフラッシン
グ空気圧Pの変化が示されている。ロッド37の継ぎ足
し及び回収のための無回転打撃によってシャンクロッド
35とスリーブ36及び、ロッド37とスリーブ36の
ねじ結合部Cが弛むと、図7に示すように、それらに生
じる隙間から空気が漏れてフラッシング空気圧が低下す
る。
【0022】ロッドが複数本(n本)継ぎ足された状態
において、無回転打撃を行うことによって先ずシャンク
ロッド35とスリーブ36のねじ結合が弛み、次にさく
岩機34側から先端のビット側へと各ロッド37とスリ
ーブ36のねじ結合が段階的に弛んでいく。これに伴い
ねじ結合部Cの隙間が累積して増加するためフラッシン
グ空気圧Pも段階的に低下する。全てのねじ結合部Cが
弛むことにより空気圧はP1 からPn まで低下して安定
する。全てのねじ結合部Cのうち弛まない箇所があれ
ば、空気の漏れ量は全てのねじ結合部Cが弛んだ場合に
比べて減少し空気圧はPn まで低下しない。
【0023】継ぎ足し工程では、シャンクロッド35と
スリーブ36のねじ弛みのみを検出すれば良く、フラッ
シング空気圧PがP0 からP1 へと低下した時点をねじ
弛みと判断すればよいので、このときの空気圧P1 を判
断のための空気圧の基準値Sp1とする。回収工程では、
全てのねじ結合部Cのねじ弛みを検出する必要があり、
フラッシング空気圧PがPn へと低下した時点をねじ弛
みと判断するため、このときの空気圧Pnを判断のため
の空気圧の基準値Spnとする。
【0024】ここで、継ぎ足し工程で実際にフラッシン
グ空気圧がP0 からP1 まで低下すとき圧力センサー1
がフラッシング空気圧P1 を測定する時刻Tl1より以前
に時刻Tt1からねじは弛み始めており、時刻Tt1から時
刻Tl1に至るまでΔT1 (ΔT1 =Tl1−Tt1)のタイ
ムラグが生じてしまい、検出のレスポンスは低下する。
これは、回収工程においても同様でΔTn (ΔTn =T
ln−Ttn)のタイムラグが生じる。
【0025】図2はねじ弛みの前後における打撃音の変
化を示すグラフである。ここで、横軸を周波数f、縦軸
を音圧レベルLとし、Xがねじ弛み前、Yがねじ弛み
後、Zが穿孔作業中の打撃音を示している。本実施例で
は低周波数帯域においてはねじ弛み前後で音圧レベルに
有意な差がないものとし、中〜高周波数帯域に的を絞っ
ている。f1 はねじ弛み前後で音圧レベルに有意な差が
現れるはじめる周波数で、f2 とf3 はねじ弛み前後で
音圧レベルに顕著な差が現れる周波数であり、特にf3
はねじ弛み後の音圧レベルが最大になる周波数である。
f1 、f2 、f3 それぞれの周波数におけるねじ弛み前
の音圧レベルをLt1、Lt2、Lt3、ねじ弛み後の音圧レ
ベルをLl1、Ll2、Ll3として比較すると、 f1 において、 Lt1>Ll1 (Lt1≒Ll1 ) f2 において、 Lt2<Ll2 f3 において、 Lt3<Ll3 となり、周波数f1 、f2 、f3 それぞれにおけるねじ
弛み前後の各音圧レベルの差値をΔL1 、ΔL2 、ΔL
3 とすると、 ΔL1 =Ll1−Lt1(≒0) ΔL2 =Lt2−Ll2 ΔL3 =Lt3−Ll3 となり、 ΔL1 <ΔL2 ΔL1 <ΔL3 の関係が得られ、有意な差が認められる。そして、打撃
音の基準値Sl をΔL1<Sl <ΔL(ΔLはΔL2 と
ΔL3 の値の小さい方を選択)の範囲に設定する。実際
の判定は規準設定の際に採用した周波数f(f2 とf3
のどちらか)についての音圧レベルを測定し、すでに記
憶されたその周波数でのねじ弛み前の音圧レベルとの差
値ΔLを演算し、ΔLを打撃音規準値Sl と比較する。
【0026】図3はこの実施例の穿孔用ロッドのねじ弛
み検出装置のブロック図である。この穿孔用ロッドのね
じ弛み検出装置は、圧力センサー1、空気圧信号処理部
3、空気圧比較部5、マイクロホン2、打撃音信号処理
部4、打撃音比較部6、判断部7を備えている。フラッ
シング空気圧は圧力センサー1で電気信号として検出さ
れ、空気圧信号処理部3の空気圧アンプ13で増幅さ
れ、空気圧A/D変換器16でデジタル変換された後、
空気圧比較部5の空気圧の基準値との比較部10で記憶
部19に記憶された空気圧の規準値Sp (Sp1又はSp
n)との比較が行なわれる。
【0027】打撃音はマイクロホン2で電気信号として
検出され、打撃音信号処理部4の打撃音アンプ14で増
幅され、バンドパスフィルター15で所定の帯域周波数
のデータのみを抽出し、打撃音A/D変換器17でデジ
タル変換された後、打撃音比較部6の演算部18で先に
記憶部9に記憶されているねじ弛み前の音圧レベル値と
現データの音圧レベル値との差値ΔLの算出を行い、打
撃音の規準値との比較部11で演算結果ΔLと記憶部9
に記憶された打撃音の規準値Sl との比較が行なわれ
る。この空気圧比較部5からの比較データと打撃音比較
部6からの比較データとは、判断部12で統合又は選択
して最終的なねじ弛みの判断が行なわれる。
【0028】図4は空気圧の変化のみで、ねじ弛みの判
断を行う場合のフローチャートである。穿孔作業開始
後、1ロッド長の穿孔が終了した時さく岩機34が停止
し、穿孔が所定の深さまで達していなければ次工程は継
ぎ足し工程で、所定の深さまで達していれば次工程は回
収工程になる。継ぎ足し工程と回収工程のいずれもフラ
ッシング空気圧Pを測定し、継ぎ足し工程時には、継ぎ
足し工程時の空気圧の基準値Sp1と、回収工程時には、
回収工程時の空気圧の基準値Spnとの比較を行う。継ぎ
足し工程時にはフラッシング空気圧Pが空気圧の基準値
Sp1まで低下した時をねじ弛み状態と判断し、ロッド交
換装置により継ぎ足し作業を行う。又、回収工程時には
フラッシング空気圧Pが空気圧の基準値Spnまで低下し
た時をねじ弛み状態と判断し、ロッド交換装置により回
収作業を行う。
【0029】図5は空気圧の変化によるねじ弛みの判断
と打撃音の特性の変化によるねじ弛みの判断とを工程別
に選択する場合のフローチャートである。穿孔作業開始
後、1ロッド長の穿孔が終了した時さく岩機34が停止
し、この時穿孔が所定の深さまで達していなければ次工
程は継ぎ足し工程で、所定の深さまで達していれば次工
程は回収工程になる。継ぎ足し工程ならば打撃音の特性
の変化によるねじ弛みの判断を判断部7の選択手段8が
選択し、回収工程ならば空気圧の変化によるねじ弛みの
判断と打撃音の特性の変化によるねじ弛みの判断の併用
を判断部7の選択手段8が選択する。
【0030】継ぎ足し工程時には打撃音を測定し音圧レ
ベルの差値ΔLを演算し判定基準値Sl との比較を行
う。音圧レベルの差値ΔLが判定基準値Sl を越えた時
が継ぎ足し工程時におけるねじ弛み状態でロッド交換装
置により継ぎ足し作業を行う。回収工程時には打撃音を
測定し音圧レベルの差値ΔLを演算し判定基準値Sl と
の比較を行い、同時にフラッシング空気圧Pを測定し判
定基準値Spnとの比較を行う。音圧レベルの差値ΔLが
判定基準値Sl を越え、且つフラッシング空気圧Pが判
定基準値Spnまで低下した時を回収工程時のねじ弛み状
態とし、ロッド交換装置により回収作業を行う。
【0031】このように2つの判定規準値Sl 、Sp
(Sp1又はSpn)の取扱いはロッドの継ぎ足し工程と回
収工程において異なる。継ぎ足し工程ではシャンクロッ
ドとスリーブのねじの弛みを検出すればよく、全ての結
合部のねじの弛みを検出する必要がないため、検出のレ
スポンスが優れた打撃音による判定規準値Sl が有効で
空気圧による判定規準値Sp を併せて使用する必要はな
い。回収工程では全ての結合部のねじの弛みを検出する
必要があり、打撃音による判定規準値Sl だけでは不十
分で空気圧による判定規準値Sp を併せて使用する。
【0032】また、図2には穿孔作業中の周波数スペク
トルも示しているが、穿孔作業中のデータZと無回転打
撃のねじ弛み前のデータXを比較すると周波数f1 、f
2 、f3 における音圧レベルはほぼ同じであるため、こ
のねじ弛み検出装置は穿孔中のねじ弛みの検出にも有効
であるといえる。穿孔中にねじ弛み検出装置を作動させ
ることにより、穿孔中に継ぎ足されたロッドやスリーブ
のねじが弛んで脱落し回収不能に陥ることを防止するこ
とも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は穿孔機の
ロッド交換装置におけるねじ弛みの判断にフラッシング
空気圧の変化を用いることで、ロッドの継ぎ足し及び回
収時のねじの弛みを自動的かつ正確に検出することがで
きる。このようにねじ弛み検出の精度が向上することで
信頼性の高いロッド自動交換装置が実現可能になり、穿
孔機による穿孔作業のより一層の簡略化、省力化が期待
できる。また、ねじ弛みの状態を正確に検出することで
シャンクロッド、ロッド、スリーブへの無回転打撃によ
る負荷を軽減し、寿命の延長が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ねじ弛み前後のフラッシング空気圧の変化を示
すグラフである。
【図2】ねじ弛みの前後における打撃音の変化を示すグ
ラフである。
【図3】本発明の一実施例の穿孔用ロッドのねじ弛み検
出装置のブロック図である。
【図4】空気圧の変化のみでねじ弛みの判断を行う場合
のフローチャートである。
【図5】空気圧の変化によるねじ弛みの判断と打撃音の
特性の変化によるねじ弛みの判断とを工程別に選択する
場合のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例である穿孔用ロッドのねじ弛
み検出装置を備えた穿孔機の側面図である。
【図7】シャンクロッド又はロッドとロッドとをスリー
ブで結合するねじ結合部の説明図である。
【符号の説明】
1 圧力センサー 2 マイクロホン 3 空気圧信号処理部 4 打撃音信号処理部 5 空気圧比較部 6 打撃音比較部 7 判断部 8 選択手段 9 記憶部 10 空気圧の基準値との比較部 11 打撃音の基準値との比較部 13 空気圧アンプ 14 打撃音アンプ 15 バンドパスフィルタ 16 空気圧A/D変換器 17 打撃音A/D変換器 18 演算部 19 記憶部 30 穿孔機 34 さく岩機 35 シャンクロッド 36 スリーブ 37 ロッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 さく岩機のロッドの継ぎ足し及び回収を
    行うロッド交換装置において、フラッシングの空気圧を
    測定する圧力センサーと、この圧力センサーで得られた
    空気圧信号を増幅しA/D変換する空気圧信号処理部
    と、空気圧の基準値を記憶しこの基準値と前記空気圧信
    号処理部から出力される測定値とを比較してねじ弛み信
    号を出力する空気圧比較部とを備えてなる穿孔用ロッド
    のねじ弛み検出装置。
  2. 【請求項2】 打撃音を測定するマイクロホンと、この
    マイクロホンで得られた打撃音信号を増幅し特定周波数
    のみを抽出しA/D変換する打撃音信号処理部と、打撃
    音の基準値を記憶しこの基準値と前記打撃音信号処理部
    から出力される測定値とを比較してねじ弛み信号を出力
    する打撃音比較部とを備えたことを特徴とする請求項1
    記載の穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置。
  3. 【請求項3】 ロッドの継ぎ足し工程時には打撃音比較
    部から出力されるねじ弛み信号に基づいてねじ弛みを判
    断し、ロッドの回収工程時には空気圧比較部から出力さ
    れるねじ弛み信号と打撃音比較部から出力されるねじ弛
    み信号の両信号に基づいてねじ弛みを判断する判断部を
    備えたことを特徴とする請求項2記載の穿孔用ロッドの
    ねじ弛み検出装置。
JP07360295A 1995-03-30 1995-03-30 穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置 Expired - Fee Related JP3636501B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07360295A JP3636501B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07360295A JP3636501B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08270368A true JPH08270368A (ja) 1996-10-15
JP3636501B2 JP3636501B2 (ja) 2005-04-06

Family

ID=13523047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07360295A Expired - Fee Related JP3636501B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3636501B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007233A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Furukawa Co Ltd 建設作業機械
WO2011138510A1 (en) * 2010-05-04 2011-11-10 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for detecting tightness of threaded joints of drill rods
WO2011138511A1 (en) * 2010-05-04 2011-11-10 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for opening threaded joints of drilling equipment
JP2013047427A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd ショベル及びその異常管理システム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007233A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Furukawa Co Ltd 建設作業機械
WO2011138510A1 (en) * 2010-05-04 2011-11-10 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for detecting tightness of threaded joints of drill rods
WO2011138511A1 (en) * 2010-05-04 2011-11-10 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for opening threaded joints of drilling equipment
CN102884274A (zh) * 2010-05-04 2013-01-16 山特维克矿山工程机械有限公司 用于打开钻孔设备的螺纹接头的方法和设备
CN102985636A (zh) * 2010-05-04 2013-03-20 山特维克矿山工程机械有限公司 用于检测钻杆的螺纹接合的紧密性的方法和设备
JP2013527891A (ja) * 2010-05-04 2013-07-04 サンドビク マイニング アンド コンストラクション オサケ ユキチュア 掘削装置のネジ込み式継手の緩める方法および装置
JP2013533462A (ja) * 2010-05-04 2013-08-22 サンドビク マイニング アンド コンストラクション オサケ ユキチュア 穿孔ロッドのネジ式継手の緊結度の検出方法および装置
AU2011249642B2 (en) * 2010-05-04 2014-09-25 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for opening threaded joints of drilling equipment
AU2011249641B2 (en) * 2010-05-04 2014-09-25 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for detecting tightness of threaded joints of drill rods
US9022142B2 (en) 2010-05-04 2015-05-05 Sandvik Mining And Construction Oy Method and apparatus for opening threaded joints of drilling equipment
EP2567059A4 (en) * 2010-05-04 2017-06-28 Sandvik Mining and Construction Oy Method and apparatus for opening threaded joints of drilling equipment
JP2013047427A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd ショベル及びその異常管理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3636501B2 (ja) 2005-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1313862C (en) Method for detecting drilling events from measurement while drilling sensors
US6227044B1 (en) Methods and apparatus for detecting torsional vibration in a bottomhole assembly
CA3049337A1 (en) Rock breaking device
CN102985636B (zh) 用于检测钻杆的螺纹接合的紧密性的方法和设备
JPH08270368A (ja) 穿孔用ロッドのねじ弛み検出装置
AU2004277573B2 (en) Method and device for impact loosening of thread joints
JPH1019853A (ja) 地盤判定装置
AU2011249642B2 (en) Method and apparatus for opening threaded joints of drilling equipment
EP2140107A1 (en) Method and device for controlling at least one drilling parameter for rock drilling
CN115163032B (zh) 一种深钻孔侧壁取芯智能钻机控制系统及方法
US8176998B2 (en) Method and device for core drilling
JP2853922B2 (ja) ボーリングバー
JP3480183B2 (ja) リーミング掘削管理施工方法
JP3875095B2 (ja) 動的挙動検出装置
JP3105537B2 (ja) 回転工具の異常予知装置及びその方法
JPH02190239A (ja) 印刷配線板孔あけ機用ドリル異常検出装置
JPS611788A (ja) 軟弱地盤用サンプラ−
JPS5818164A (ja) 木柱腐朽試験器
JPH0378479B2 (ja)
JPS60255354A (ja) 工具折損検出装置
CN116547441A (zh) 用于检测钻柱的接头的状态的方法和系统
JPH084468A (ja) 地質調査ボーリング孔内の標準貫入試験とコア採取を連続して行う方法および装置
JPH04357294A (ja) 切羽前方地盤特性測定装置及び切羽前方地盤特性測定方法
JPS6135353A (ja) 工具折損検出装置
JPH051497A (ja) 回転掘削型小口径推進用先端土質判定方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050105

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees