JPH08269913A - 橋梁移動制限用アンカー装置 - Google Patents

橋梁移動制限用アンカー装置

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JPH08269913A
JPH08269913A JP10058395A JP10058395A JPH08269913A JP H08269913 A JPH08269913 A JP H08269913A JP 10058395 A JP10058395 A JP 10058395A JP 10058395 A JP10058395 A JP 10058395A JP H08269913 A JPH08269913 A JP H08269913A
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JP10058395A
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Masahiro Arita
昌宏 有田
Masanori Matsukura
正典 松倉
Toshinari Oda
俊成 小田
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Nitta Corp
Original Assignee
Nitta Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、橋桁の施工条件に対応して、アン
カーキャップとアンカーバーとの相対的位置を容易に、
精度良く、且つ確実に変更、位置決めするこのできる橋
梁移動制限用アンカー装置を提供すること目的とする。 【構成】 本発明は、橋桁4の橋軸方向を支持する橋脚
2に埋設されたアンカーバー5と、アンカーバー5を保
持する弾性保持部材7A、7Bと、弾性保持部材7A、
7Bを介してアンカーバー5に嵌合されるアンカーキャ
ップ6とを備えてなる橋梁移動制限用アンカー装置1に
おいて、アンカーキャップ6と弾性保持部材7A、7B
間には、アンカーキャップ6に作用する橋軸方向のから
の力が所定力以上になると、当該アンカーキャップ6の
橋軸方向への移動を可能とする調整機構8が設けられて
いるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、橋桁がその橋軸直角方
向に移動することを制限すると共に、通常の橋軸方向の
移動は吸収し、地震等の非常時には橋桁のストッパーと
して機能する橋梁移動制限用アンカー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、橋桁の橋軸方向の両端が橋脚
又は橋台で支持されている橋梁は、コンクリートの温度
変化、乾燥収縮や自重による橋桁の撓み等によって、橋
桁が橋軸方向に伸縮するが、このような通常時の橋桁の
橋軸方向の動きを許容し、橋桁の橋軸直角方向の動きを
制限するために、断面長円形のアンカーキャップを有す
る橋梁移動制限用アンカー装置がある。また、この橋梁
移動制限用アンカー装置は、地震等の非常時に橋桁等に
大きな動きが作用した場合に、その橋軸方向及び橋軸直
角方向の移動量をアンカーキャップとアンカーバーとの
係合により制限して、橋桁が橋脚又は橋台から落下する
ことを防ぐために、橋脚又は橋台の橋軸直角方向に複数
並べて配置されている。
【0003】そして、従来技術の橋梁移動制限用アンカ
ー装置としては、図7及び図8に示すように、先端が上
部に突出するようにアンカーバー200を橋脚201
(又は、橋台)に埋設・固定し、橋桁202の両端に埋
設されているアンカーキャップ203の内部にアンカー
バー200の突出部を嵌込んだものが通常使用されてい
る。ここで、アンカーキャップ203の周囲には、穴強
度を保つためにスパイラル鉄筋204が埋設され、アン
カーキャップ203の内面とアンカーバー200との間
には、変形可能な充填材205が充填されている。そし
て、橋桁202が、コンクリートの温度変化、乾燥収縮
等の原因によって伸縮する際に、断面長円形のアンカー
キャップ203が橋桁202の橋軸方向に一定範囲だけ
移動することを許容されていると共に、地震等の非常時
に橋桁202に大きな動きが作用した場合には、その橋
軸方向及び橋軸直角方向への移動をアンカーキャップ2
03とアンカーバー200との係合により制限して橋桁
202が橋脚201から落下することを防止している。
【0004】しかしながら、従来技術の橋梁移動制限用
アンカー装置では、アンカーキャップ203とアンカー
バー200との間に流動性の充填材が充填され、それが
硬化することによってアンカーバー200に対するアン
カーキャップ203が位置決めされるが、その硬化まで
の仮固定に手間が掛かり、又流動性の材料充填作業も大
変困難である。
【0005】この問題が解決するために、橋梁移動制限
用アンカー装置としては、実公平2−46489号公報
に記載されるものがある。この種の橋梁移動規制用アン
カー装置は、図9に示すように、橋脚又は橋台に埋設さ
れたアンカーバー251と、アンカーバー嵌合用凹面2
52を有する弾性材料製中心保持用パッキン253と、
横断面を有するアンカーキャップ254とで構成されて
いる。そして、アンカーキャップ254は、このアンカ
ーバー251との間にパッキン253の嵌合用凹面25
2を介在させ、且つパッキン253の長手方向の両端部
分にアンカーバー251の移動許容空間を形成しつつア
ンカーバー251に嵌合されており、アンカーキャップ
254とアンカーバー251との係合で橋桁の橋軸直角
方向の移動制限と、アンカーバー251が許容空間を移
動することで橋桁の橋軸方向の自由な移動を許容されて
いると共に、地震等の非常の際に、アンカーキャップ2
54とアンカーバー251との係合で橋軸方向及び橋軸
直角方向の移動を規制する。そして、アンカーキャップ
254が、パッキン235の嵌合用凹面252でその横
断面の中心に位置するようにアンカーバー251に保持
されている。
【0006】しかしながら、一般的に、アンカーキャッ
プ254をアンカーバー251に嵌合して、橋梁移動制
限用アンカー装置を橋脚又は橋台に施工する時には、そ
の施工時のコンクリートの温度変化、乾燥収縮等の条件
を考慮して、アンカーキャップ254とアンカーバー2
51との橋桁の橋軸方向の相対的位置を決定するもので
ある。従って、従来技術の橋梁移動制限用アンカー装置
(実公平2−46489号公報に記載)では、そのアン
カーキャップ254が、パッキン253の嵌合用凹面2
52でその長手方向の中央位置に位置決めされてアンカ
ーバー251に嵌合されて施工されるものなので、上記
の如く、施工時のコンクリートの温度変化、乾燥収縮等
の条件を考慮して、その橋桁の橋軸方向の位置を、逐
次、変更してアンカーキャップ254をアンカーバー2
51に嵌合できず、又、橋軸方向に位置を変更するため
には、その位置にあった多種類のパッキン253が必要
となるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
めに、橋梁移動制限用アンカー装置としては、特開平3
−21703号公報に記載されているものが提案されて
いる。この種の橋梁移動制限用アンカー装置は、図10
に示すように、橋脚又は橋台に埋設されたアンカーバー
300と、アンカーバー300に一体に嵌着された鍔状
弾性体302と、アンカーキャップ303とで構成され
ている。そして、アンカーキャップ303は、このアン
カーバー300との間に鍔状弾性体302を介在させ、
且つ橋桁の橋軸直角方向に沿って移動自在にアンカーバ
ー300に嵌合されており、アンカーキャップ303と
アンカーバー300との係合で橋桁の橋軸直角方向の移
動制限と、アンカーキャップ303が橋桁の橋軸方向に
移動することで橋桁の橋軸方向の自由な移動を許容さ
れ、地震等の非常時には、アンカーキャップ303とア
ンカーバー300との係合により、橋軸方向及び橋軸直
角方向の移動を制限されている。また、鍔状弾性体30
2を所定形状に切断加工することで、アンカーバー30
0とアンカーキャップ303との相対的な位置決めを変
更可能としている。
【0008】しかしながら、この橋梁移動制限用アンカ
ー装置(特開平3−21703号公報に記載)では、ア
ンカーバー300に設けられた鍔状弾性体302を所定
形状に切断加工することにより、橋桁のコンクリートの
温度変化、乾燥収縮等の施工条件に対応させて、アンカ
ーキャップ303とアンカーバー300の橋桁の橋軸方
向の相対的な位置を変更、位置決めしているので、アン
カーキャップ303をアンカーバー300に対して所定
位置に位置決めするためには、鍔状弾性体302を所定
形状に切断加工するという煩雑な作業が必要で、材料に
無駄が生じることなり、橋梁移動制限用アンカー装置の
施工に手間と時間がかかるという問題があった。また、
アンカーキャップ303とアンカーバー300との相対
的位置を、極めて微妙な位置に位置決めするには、アン
カーバー300に設けられた鍔状弾性体302の切断加
工を、精度よく行う必要があり、実際的には困難を伴う
という問題があった。
【0009】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、橋桁の施工条件に対応して、アンカ
ーキャップとアンカーバーとの相対的位置を容易に、精
度よく、且つ確実に変更、位置決めすることのできる橋
梁移動制限用アンカー装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明の橋梁移動制限用アンカー装置では、橋桁の
橋軸方向の両端を支持する橋脚又は橋台に埋設されたア
ンカーバーと、前記アンカーバーを保持する弾性保持部
材と、前記弾性保持部材を介して前記アンカーバーに嵌
合され当該アンカーバーの前記橋軸方向の両側に移動許
容空間を区画するアンカーキャップとを備えてなる橋梁
移動制限用アンカー装置において、前記アンカーキャッ
プと前記弾性保持部材との間には、前記アンカーキャッ
プに作用する前記橋軸方向からの力が所定力以上になる
と、当該アンカーキャップの前記橋軸方向への移動を可
能とし、前記アンカーキャップと前記アンカーバーとの
橋軸方向の相対的な位置決めを可能とする調整機構が設
けられているものである。
【0011】
【作用】このように本発明の橋梁移動制限用アンカー装
置によれば、調整機構を介してアンカーキャップを橋軸
方向に移動させることにより、この弾性保持部材に保持
されているアンカーバーとアンカーキャップとの橋軸方
向の相対的位置を、施工条件に対応して、容易に、精度
良く、且つ確実に変更・位置決めすることができると共
に、アンカーキャップとアンカーバとの相対的な位置決
めの後には、橋軸方向かの所定力以下の条件で、調整機
構によりこの相対的な位置決め状態を保持することがで
きる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例である橋梁移動制限
用アンカー装置について、図面を参照して説明する。図
1は本実施例における橋梁移動制限用アンカー装置の構
成を示す側面図、図2は本実施例における橋梁移動制限
用アンカー装置の構成を示す正面図、図3(a)は本実
施例における橋梁移動制限用アンカー装置の調整機構の
構成を示す図1のA−A断面拡大図、図3(b)は本実
施例における橋梁移動制限用アンカー装置の調整機構の
構成を示す図1のB−B断面拡大図、図3(c)は本実
施例における橋梁移動制限用アンカー装置の構成を示す
斜視図、図4は本実施例における橋梁制限用アンカー装
置のアンカーキャップとアンカーバーとの相対的な位置
決めをする作動を説明するための要部拡大断面図、図5
は本実施例の橋梁移動制限用アンカー装置における橋桁
の橋軸方向の移動を説明するための要部拡大断面図であ
る。
【0013】図1及び図2において、1は橋桁移動制限
用アンカー装置(以下、単に、アンカー装置1とい
う。)であって、橋台2(又は、橋脚であってもよ
い。)と、その長手方向の両端部が橋台2(又は、橋
脚)に支持された橋桁4との間に配置されている。ま
た、アンカー装置1は、橋桁4の橋軸直角方向に多数並
べて配置されており、アンカーバー5、アンカーキャッ
プ6、一対の弾性保持部材7Aと7B、及び調整機構8
とを主要部として構成されている。アンカーバー5は、
橋台2(又は、橋脚)に埋設されて、橋桁4側に所定長
さだけ延びており、橋台2上に配置された一対の弾性保
持部材7A、7Bで保持されている。
【0014】この一対の弾性保持部材7A、7Bは、ゴ
ム、樹脂又はこれらの合成材等の材料で断面矩形状を有
するブロック体であって、アンカーバー5の軸線方向に
延びている(但し、後に説明するアンカーキャップ6の
筒状体15の長手側面6A、6bより短い長さを有して
いる。)。また、一対の弾性保持部材7A、7Bには、
アンカーバー5の断面形状(円形形状)に係合して、ア
ンカーバー5の軸線方向に延びる係合溝11A、11B
が形成されており、この各係合溝11A、11Bをそれ
ぞれ橋桁4の橋軸方向側からアンカーバー5の外周面5
aに係合することにより、このアンカーバー5を挟み込
んで保持している。
【0015】アンカーキャップ6は、1組のキャップ体
6A、6Bを組み合わせて断面横長円形形状に形成され
た中空間を有する筒状体15と、この筒状体15の一端
開口部15aを覆う蓋体16とで構成されている。そし
て、アンカーキャップ6は、この筒状体15の開口部1
5b側から弾性保持部材7A、7Bを介して、アンカー
バー5に嵌合されて発泡型枠材10上に立設されて、こ
のアンカーバー5を境えにして橋桁4の橋軸方向の両側
に移動許容空間B、Bを区画していると共に、調整機構
8により、その橋軸方向の移動が許容可能にされてい
る。
【0016】調整機構8は、ガイドレール20、20
と、ガイドレール溝21、21とで構成されている。こ
のガイドレール20、20は、図3(a)乃至図3
(c)に示すように、アンカーキャップ6を構成するキ
ャップ体6A、6Bの長手側面6a、6bにそれぞれ設
けられており、橋桁4の橋軸方向に並行して延びてい
る。また、ガイドレール溝21、21は、一対の弾性保
持部材7A、7Bのそれぞれキャップ体6A、6Bに対
向する側面に設けられており、ガイドレール20、20
に並行して橋桁4の橋軸方向に貫通しており、このガイ
ドレール20、20に嵌合・係合されている。そして、
ガイドレール20、20とガイドレール溝21、21
は、後に説明するように橋梁コンクリート32の打設に
よる力以上の力を受けると、アンカーキャップ6と一対
の弾性保持部材7A、7Bとの相対的な移動を許容し、
その他の時にはアンカーキャップ6と一対の弾性保持部
材7A、7Bとの位置を保持するようにされている。こ
れにより、アンカーキャップ6は、一対の弾性保持部材
7A、7B及び調整機構8を介して、橋梁4の橋軸方向
へ移動させることにより、一対の弾性保持部材7A、7
Bに保持されているアンカーバー5に対する相対的な位
置決めを、所望の位置に変更・位置決めすることができ
る。また、アンカーキャップ6は、各キャップ体6A、
6Bのガイドレール20、20に、ガイドレール溝2
1、21を嵌合・係合して一対の弾性保持部材7A、7
Bを各キャップ体6A、6Bに吊り下げた状態で装着
(各キャップ体6A、6Bのガイドレール20、20で
各弾性保持部材7A、7Bを保持する状態)した後、筒
状体15を形成して、この開口部15b側からアンカー
バー5に一対の弾性保持部材7A、7Bを介して嵌合さ
れている。30はアンカーキャップを補強するために、
この外側に外嵌配置されたスパイラル鉄筋であって、ア
ンカーキャップ6と共に、橋桁4の橋軸直角方向の空間
に打設された橋梁コンクリート32に埋込・固定されて
いる。
【0017】そして、橋桁4のコンクリートの温度変
化、乾燥伸縮等の施工条件に対応して、アンカーキャッ
プ6とアンカーバー5との相対的な位置を変更・位置決
めするには、アンカーキャップ6に、例えば、橋桁の施
工の作業者により、橋桁4の橋軸方向側に押力を加え
て、図4に示すように、アンカーキャップ6が調整機構
8(ガイドレール20、20及びガイドレール溝21、
21)により、一対の弾性保持部材7A、7Bでアンカ
ーバー5を保持しつつ、橋桁4の橋軸方向の所望する位
置まで移動させた後、橋桁4の橋軸方向への押力が解除
すると、その移動後の位置にアンカーキャップ6が位置
決め・保持される。その後、アンカーバー5に対する相
対的な位置決めがされたアンカーキャップ6は、橋桁4
の橋軸直角方向の棚空間に打設される橋梁コンクリート
32の力により、アンカーバー5との相対的な位置がず
れることなく埋込・固定されて、アンカー装置1が橋桁
4と橋脚2(又は、橋台)に配置される。
【0018】また、アンカー装置1が、橋桁4の橋軸方
向に大きな移動を伴う力(橋梁コンクリート32の打設
による力以上の力)を受けると、その橋桁4の移動方向
に追従して、図5に示すよう、アンカーキャップ6も調
整機構8(ガイドレール20、20及びガイドレール溝
21、21)を介して、一対の弾性保持部材7A、7B
でアンカーバー5を保持しつつ、橋桁4の橋軸方向に移
動すると共に、この移動許容空間B、B内でアンカーバ
ー5がアンカーキャップ6に対して相対的に移動して、
ついには、一対の弾性保持部材7A、7Bがアンカーキ
ャップ6に橋軸方向から係合して、橋桁4の橋軸方向の
移動を制限する。尚、通常時における、橋桁4のコンク
リートの温度変化、乾燥収縮等による撓み等によって、
橋桁4が橋軸方向に伸張すると、上記と同様にして、ア
ンカーバー5が調整機構8により、アンカーキャップ6
の移動許容空間B、B内での移動が確保される。
【0019】このように、本実施例における橋梁移動制
限用アンカー装置1によれば、アンカーキャップ6が、
調整機構8(ガイドレール20、20及びガイドレール
溝21、21)を介して、アンカーバー5に対する相対
的な移動が許容されているので、アンカーキャップ6を
橋桁4の橋軸方向の所望の位置に移動させて、橋桁の施
工条件に応じて、容易に、精度良く、且つ確実にアンカ
ーバー5との相対的な位置を変更・位置決めすることが
でき、従来技術の如く、アンカーキャップ内への充填材
の充填作業やその充填硬化までのアンカーバーとアンカ
ーキャップの仮固定、アンカーキャップのアンカーバー
に対する位置変更のための多種類のパッキンの必要性、
及び鍔状弾性体を所定形状に切断加工するという煩雑な
作業を必要とすることなく、また、材料の無駄を低減で
き、結果として、橋梁移動制限用アンカー装置の施工に
手間と時間を低減することが可能となる。また、アンカ
ーキャップ6とアンカーバー5との相対的な位置決めの
後には、橋梁コンクリート32の打設による力以上の力
を受けない限り、調整機構8のガイドレール20、20
とガイドレール溝21、21との係合でこの相対的な位
置決め状態を保持することができるので、橋梁コンクリ
ート32の打設に際しては、アンカーキャップ6とアン
カーバー5との相対的な位置がずれることがなくなる。
【0020】尚、本実施例の橋梁移動制限用アンカー装
置1の調整機構8において、この調整機構8と構成する
ガイドレール20、20をアンカーキャップ6の各キャ
ップ体6A、6Bに、ガイドレール溝21、21を各弾
性保持部材7A、7Bに形成したものを示したが、これ
に限定されるものでなく、図6(a)及び図6(b)に
示すよに、アンカーキャップ6の各キャップ体6A、6
Bにそれぞれ橋桁4の橋軸方向に延びるガイドレール溝
21、21を形成すると共に、一対の弾性保持部材7
A、7Bにこのガイドレール溝21、21に並行して橋
桁4の橋軸方向に延びるガイドレール20、20を形成
して、各ガイドレール20、20を各ガイドレール溝2
1、21に嵌合・係合して、一対の弾性保持部材7A、
7Bを各キャップ体6A、6Bに吊り下げ状態に装着し
たものであってもよい。これにより、アンカーキャップ
6は、橋桁4の橋軸方向にアンカーバー5に対する相対
的な移動が許容され、アンカーキャップ6とアンカーバ
ー5との相対的な位置の変更・位置決めが、容易に、精
度良く、且つ確実に行うことができ、従来技術の如くア
ンカーキャップ内への充填材の充填作業やその充填硬化
までのアンカーバーとアンカーキャップの仮固定、アン
カーキャップのアンカーバーに対する位置変更のための
多種類のパッキンの必要性、及び鍔状弾性体を所定形状
に切断加工するという煩雑な作業を必要とすることな
く、また、材料の無駄を低減でき、結果として、橋梁移
動制限用アンカー装置の施工に手間と時間を低減するこ
とが可能となる。また、アンカーキャップ6とアンカー
バー5との相対的な位置決めの後には、橋梁コンクリー
ト32の打設による力以上の力を受けない限り、調整機
構8のガイドレール20、20とガイドレール溝21、
21との係合でこの相対的な位置決め状態を保持するこ
とができるので、橋梁コンクリート32の打設に際して
は、アンカーキャップ6とアンカーバー5との相対的な
位置がずれることがなくなる。
【0021】また、本実施例の橋梁移動制限用アンカー
装置1においては、ガイドレール20、20及びガイド
レール溝21、21をそれぞれ各キャップ体6A、6B
又は各弾性保持部材7A、7Bに形成した調整機構8に
ついて説明したが、これに限定されるものでなく、アン
カーキャップ6を有効に橋桁4の橋軸方向側の移動を許
容する構造であればよく、例えば、直線移動型ベアリン
グ等を各キャップ体6A、6Bと各弾性保持部材7A、
7B間に介在させてものであってもよい。
【0022】
【発明の効果】このように本発明の橋梁移動制限用アン
カー装置によれば、調整機構により、アンカーキャップ
を、弾性保持部材に対して橋桁の橋軸方向の所望の位置
に走行移動させることができるので、この弾性保持部材
に保持されているアンカーバーとアンカーキャップとの
橋軸方向の相対的位置を容易に、精度良く、且つ確実に
変更・位置決めすることができるので、従来技術の如
く、アンカーキャップ内への充填材の充填作業やその充
填硬化までのアンカーバーとアンカーキャップの仮固
定、アンカーキャップのアンカーバーに対する位置変更
のための多種類のパッキンの必要性、及び鍔状弾性体を
所定形状に切断加工するという煩雑な作業を必要とする
ことなく、また、材料の無駄を低減でき、結果として、
橋梁移動制限用アンカー装置の施工に手間と時間を低減
することが可能となる。
【0023】また、アンカーキャップとアンカーバーと
の相対的な位置決めの後には、アンカーキャップが所定
力以上の力を受けない限り調整機構により、その相対的
な位置決め状態を保持することができるので、所定力以
下においては、アンカーキャップとアンカーバーとの相
対的な位置がずれるこなく、橋桁への施工が容易に、且
つ短時間で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における橋梁移動制限用アン
カー装置の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施例における橋梁移動制限用アン
カー装置の構成を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施例における橋梁移動制限用アン
カー装置の調整機構の構成を示す図であって、(a)は
図1のA−A断面拡大図、(b)は図1のB−B断面拡
大図、(c)は斜視図である。
【図4】本発明の実施例における橋梁制限用アンカー装
置のアンカーキャップとアンカーバーとの相対的な位置
決めをする作動を説明するための要部拡大断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の橋梁移動制限用アンカー装
置における橋桁の橋軸方向の移動制限作動を説明するた
めの要部拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施例の橋梁移動制限用アンカー装
置における調整機構の変形例を示す図であって、(a)
は上面拡大断面図、(b)は側面拡大断面図である。
【図7】従来技術の橋梁移動制限用アンカー装置の構造
を示す正面図である。
【図8】図9におけるC−C断面図である。
【図9】従来技術の特殊形状の保持パッキンを使用した
橋梁移動制限用アンカー装置の構成を示す断面図であ
る。
【図10】従来技術の橋軸方向のアンカーキャップとア
ンカーバーとの相対的な位置の変更を可能とした橋梁移
動制限用アンカー装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 橋梁移動制限用アンカー装置 2 橋台 4 橋桁 5 アンカーバー 6 アンカーキャップ 7A、7B 弾性保持部材 8 調整機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋桁の橋軸方向の両端を支持する橋脚又
    は橋台に埋設されたアンカーバーと、前記アンカーバー
    を保持する弾性保持部材と、前記弾性保持部材を介して
    前記アンカーバーに嵌合され当該アンカーバーの前記橋
    軸方向の両側に移動許容空間を区画するアンカーキャッ
    プとを備えてなる橋梁移動制限用アンカー装置におい
    て、 前記アンカーキャップと前記弾性保持部材との間には、
    前記アンカーキャップに作用する前記橋軸方向からの力
    が所定力以上になると、当該アンカーキャップの前記橋
    軸方向への移動を可能とし、前記アンカーキャップと前
    記アンカーバーとの橋軸方向の相対的な位置決めを可能
    とする調整機構が設けられていることを特徴とする橋梁
    移動制限用アンカー装置。
JP10058395A 1995-03-30 1995-03-30 橋梁移動制限用アンカー装置 Pending JPH08269913A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106320167A (zh) * 2016-10-31 2017-01-11 沈阳建筑大学 一种具有吸能缓冲能力的限位装置

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