JPH08269869A - セルロース繊維の製造方法及び該繊維を用いた吸収性構造物 - Google Patents

セルロース繊維の製造方法及び該繊維を用いた吸収性構造物

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JPH08269869A
JPH08269869A JP7317830A JP31783095A JPH08269869A JP H08269869 A JPH08269869 A JP H08269869A JP 7317830 A JP7317830 A JP 7317830A JP 31783095 A JP31783095 A JP 31783095A JP H08269869 A JPH08269869 A JP H08269869A
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pulp
fiber
fibers
cellulose
liquid
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JP7317830A
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Yuri Minagawa
由里 皆川
Kaoru Iyata
薫 冷田
Osamu Kitao
修 北尾
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体吸収性と放出性に優れた性能を有し、紙
おむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド等の吸収性部
材に好適に使用されるセルロース繊維の製造方法及び該
セルロース繊維を用いた吸収性構造物の提供。 【解決手段】 架橋剤をセルロース繊維と反応させ繊維
内架橋結合を生成させるセルロース繊維の製造方法であ
って、セルロース繊維に架橋剤を、添加した後、或いは
添加と同時に機械的撹拌を施し、次いでフラッフ化及び
加熱処理を行う。セルロース繊維は重さ加重平均繊維長
が3.0mm以上、かつ2.0mm未満の長さの繊維が
10重量%未満となるように調整したものも用いられ
る。フラッフ化を水分30〜60重量%で行う。吸収性
構造物は、得られる架橋されたセルロース繊維を少なく
とも45重量%含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い液体吸収性と
液体放出性を有するセルロース繊維の製造方法及びそれ
を用いた吸収性構造物に関する。更に詳しく述べれば、
本発明は、繊維内架橋結合を有し、紙おむつ、生理用ナ
プキン、失禁者用パッド等の吸収性部材に使用される液
体の吸収性と放出性に優れたセルロース繊維の製造方法
及び該繊維を用いた吸収性構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】使い捨ておむつ、生理用ナプキン、成人
用の失禁パッド等の吸収性物品は、一般に体液を受容
し、かつ保持するために、吸収性部材、即ち絡み合った
繊維塊からなる繊維状ウェブ構造物を有している。この
ような吸収性物品が効率よく機能するためには、体液を
吸収性物品の適用点から吸収性部材に迅速に吸収させた
後、更に吸収性部材の全体にわたって分布させ、最大限
に体液を吸収性部材内に封じ込めておく必要がある。
【0003】現在、木質系セルロース繊維を代表とする
セルロース繊維は、その優れた液体吸収性ゆえに、紙お
むつ、生理用ナプキン等の吸収性部材として幅広く利用
されている。紙おむつを例に取れば、通常、紙おむつ本
体は、液体浸透性のトップシート、液体不浸透性のバッ
クシート及びトップシートとバックシートの間に配置さ
れる吸収性部材とで構成されている。ここで用いられる
吸収性部材としては、吸収紙、漂白パルプ及び/又はフ
ラッフ化パルプ、高吸収性ポリマー(以下SAPと略
す)等が挙げられ、これらの種々の組合せと構造が検討
され、その技術が開示されている。例えば(1)木材パ
ルプ繊維に代表されるセルロース系物質を微細繊維状に
して高い空隙を有し、低密度のものとし、その空隙中に
高吸水能を持つ吸収性ゲル化物質(液体との接触時にヒ
ドロゲルを形成する物質)の粒子を分散させたもの(特
開平2−5945号公報、特開平2−60645号公報
等)、(2)セルロース繊維をウェブに形成し、このウ
ェブを上層と下層とし、SAPを中層に用いた三層構造
のもの(特開平5−49658号公報)、更には、
(3)剥離剤を含有し、高度に吸収性で柔軟性の穿孔型
押しパルプボードを使用したもの(特開平5−1233
56号公報)が知られている。
【0004】SAPは、液体の吸収容量が大きいため、
近年、吸収性部材の構成要素として必須となっており、
木質系セルロース繊維と併用されている。しかしながら
SAPは、吸収速度が小さいため、一度に多量の排尿液
と接触しても、SAPだけでは全量を短時間に吸収しき
れない。従って一旦セルロース繊維にそのような液を吸
収させて取り込んだのち、徐々に取り込んだ液をあらた
めてSAPに吸収させる必要がある。
【0005】一方、セルロース繊維としては、従来か
ら、薬品による改質処理が施されていない公知の針葉樹
漂白パルプ及びそのフラッフ化パルプが吸収材として使
用されていることは周知のことであるが、一般にそのよ
うな針葉樹パルプからなる吸収性部材は、液体を極めて
吸収し易いので液体吸収性物質として広汎に使用されて
いる魅力ある材料である。紙おむつを例に説明すると、
元来、紙おむつの吸収性部材は針葉樹漂白パルプのみが
使用されていたが、このパルプは、人体の肌の表面か
ら、直ちに液体を拭い去って吸い取ると同時に、吸い取
った液体をパルプ層内部に閉じ込めるという二つの役割
を担っていた。しかしながら、前記針葉樹漂白パルプ
は、液体の吸収容量が小さく、水や体液の一定量しか保
持できないため、それを越える量は吸収できないほか、
吸収した水や体液を容易に放出して、液の逆戻り現象が
起こり易いという問題を抱えていた。そこで、これらの
問題の解決手段として、前記SAPが用いられるように
なった。
【0006】針葉樹漂白パルプとSAPとからなる吸収
性部材の構成としては、(1)フラッフ化された針葉樹
漂白パルプとSAPを単に混合したもの、(2)フラッ
フ化された針葉樹漂白パルプからなるウェブを上層と下
層とし、SAPを中層に用いた三層構造のもの、(3)
(2)の中層を(1)の混合物としたものに分類され
る。こうして吸収性部材の液体吸収のメカニズムが意識
し始められ、針葉樹漂白パルプとSAPの役割分担が認
識され始めた。現在では針葉樹漂白パルプは人体の肌の
表面から体液をぬぐい去り、その体液をSAPに伝達
し、そしてSAPはその体液を吸収し、閉じ込めておく
役割を担うように設計されている。しかしながら、通常
の針葉樹漂白パルプを用いた場合、液体は毛細管現象に
よりパルプ繊維の内腔中に液体が入り込むので、パルプ
繊維が液体を吸収した後は、逆に液体を放出し難く、そ
の上パルプ繊維表面は親水性であるため、パルプ繊維が
吸収した液体をSAPに移行させることは非常に難しい
という問題がある。更に、このようなパルプ繊維を用い
て吸収性構造物とした場合、吸収性部材の嵩は体液を吸
収する前は大きいが、一度体液を吸収してしまうと嵩が
小さくなり、次回以降の体液の吸収速度が急激に低下す
るという問題もある。
【0007】このような針葉樹漂白パルプが有する問題
を解決するために、例えば特公平5−71702号公報
には、C2〜C8のジアルデヒド並びに酸官能価を有す
るC2〜C8のモノアルデヒドを使用してセルロース繊
維のセルロース鎖上の少なくとも2個の水酸基と反応し
てセルロース繊維内部を架橋させ、それによって液体吸
収性を調整したセルロース繊維の製造方法が開示されて
いる。又、特開平3−206174号公報、特開平3−
206175号公報、及び特開平3−206176号公
報には、C2〜C9のポリカルボン酸を用いてセルロー
ス繊維内部を架橋させ、液体吸収性を調整したセルロー
ス架橋繊維の製造方法が開示されている。しかしなが
ら、これらの架橋処理の方法によって得られたセルロー
ス繊維から構成される吸収性部材は、未処理のセルロー
ス繊維のものと比較し、吸収した液体の放出性能は向上
しているものの、液体の吸収性においては、まだ満足で
きる水準の性能を示すには至っていない。
【0008】一方、水湿潤状態にあるセルロース繊維に
疎水化薬品を添加した後に、或いはマーセル化セルロー
ス繊維に機械的撹拌処理を施して剪断力を加え、次いで
105〜170℃の温度で無拘束の状態で乾燥とフラッ
フ化を行うセルロース繊維の製造方法が提案されている
(特願平6ー146715号及び特願平6ー14671
4号)。しかしながら、得られるセルロース繊維から構
成される吸収性部材は、前記したように液体の吸収性と
放出性においてまだ十分満足できる水準にはない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、液体を素早く吸収し、しかもその液体を容
易に放出するセルロース繊維の製造方法について鋭意研
究した結果、セルロース繊維に特定の順で物理的及び化
学的処理を施すことによって、液体の吸収性と放出性に
優れた性能を発現し得るセルロース繊維と吸収性構造物
が得られることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。本発明の目的は、液体の吸収性と放出性に優れた性
能を有し、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド
等の吸収性部材に好適に使用されるセルロース繊維の製
造方法及び該繊維を用いた吸収性構造物を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、架橋剤
をセルロース繊維と反応させ繊維内架橋結合を生成させ
るセルロース繊維の製造方法であって、セルロース繊維
に架橋剤を添加した後、或いは添加と同時に機械的撹拌
を施し、次いでフラッフ化及び加熱処理を行うことを特
徴とするセルロース繊維の製造方法である。本発明の第
二は、前記セルロース繊維が重さ加重平均繊維長が3.
0mm以上、かつ2.0mm未満の長さの繊維が10重
量%未満となるように調整されていることを特徴とする
本発明第一に記載のセルロース繊維の製造方法である。
本発明の第三は、フラッフ化時のセルロース繊維の水分
が30〜60重量%であることを特徴とする本発明第一
又は第二に記載のセルロース繊維の製造方法である。本
発明の第四は、本発明の第一、第二又は第三に記載のセ
ルロース繊維を少なくとも45重量%含有して構成され
ることを特徴とする吸収性構造物である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるセルロース繊
維は、公知のクラフトパルプ化法、サルファイトパルプ
化法、アルカリパルプ化法等のケミカルパルプ化法で得
られた化学パルプである。これらのパルプ化に使用され
る原料としては、松、杉、もみ等の針葉樹木材が好適で
ある。その他には、比較的長繊維を多く含む針葉樹木材
からのケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)及びエ
スパルト、バガス、亜麻、黄麻、大麻、マニラ麻、サイ
ザル麻等の非木材繊維もパルプ原料として用いることが
できる。
【0012】前記セルロース繊維に添加される架橋剤と
しては、公知のものを広く使用でき、例えばホルムアル
デヒド、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−尿素ホルマ
リン樹脂等のホルマリン系の架橋剤、グリオキザール、
ジアルデヒド化合物等の二官能アルデヒド系の架橋剤、
ポリカルボン酸系の架橋剤、エチレン尿素系の架橋剤等
を挙げることができ、これらの中から適宜選択して一種
或いは一種以上が使用される。これらの架橋剤の添加率
は、架橋剤の性質やセルロース繊維への付着性或いは、
反応性によって異なるので一概に限定はできないが、絶
乾セルロース繊維重量当たり固形分で1〜10重量%の
範囲である。添加方法は、処理設備、操業効率、得られ
る効果等を考慮すると、セルロース繊維に機械的撹拌を
施す前に、セルロース繊維の懸濁液へ添加する方法、或
いは脱水されて特定の固形分濃度とされて機械的撹拌を
施すと同時に添加する方法が好適である。
【0013】本発明では、架橋剤が添加されたセルロー
ス繊維に或いは前記セルロース繊維に架橋剤が添加され
ると同時にセルロース繊維に機械的撹拌が施されるが、
この機械的撹拌は、セルロース繊維にカールや捻れのよ
うな変形を付与し、セルロース繊維の液体吸収性と放出
性を高めるために必須である。機械的撹拌のために使用
される装置としては、高剪断力をセルロース繊維に与え
るディスクリファィナー、ニーダー、ディスパーザー等
が挙げることができるが、セルロース繊維にカールや捻
れを付与できるものであれば特に限定されない。機械的
撹拌は、パルプ濃度が20〜40重量%の範囲で行われ
る。パルプ濃度が20重量%未満では機械的撹拌がうま
く行えず、40重量%を超えるパルプ濃度では機械的撹
拌の間に繊維の微細化が生じ、微細繊維が増加化するの
で適さない。
【0014】一方、前記セルロース繊維は、柔細胞等の
微細繊維と、木繊維、仮導管等の長繊維との混合物であ
り、その繊維長分布は樹種、パルプ化法等によって異な
るが、そこに含有される短繊維や微細繊維は、液体に対
する挙動が長繊維とは異なることが判明した。即ち、前
記の短繊維や微細繊維は、長繊維に比較し、繊維内腔に
液体が浸透し易く、親水性も高い。このような短繊維や
微細繊維を含有するセルロース繊維を用いて吸収性構造
物を形成した場合、繊維間の空隙が短繊維や微細繊維で
充填されるため、密度が高く液体の吸収性が悪くなり、
逆に吸収性構造物に吸収された液体は、含有される微細
繊維に保持されるので容易に放出され難くなるのであ
る。
【0015】このため、セルロース繊維に架橋剤を添加
し、前記繊維に内部架橋反応をさせても、微細繊維や短
繊維及びそのようなセルロース繊維から構成される吸収
性構造物の液体に対する吸収性と放出性は、程度の差は
あっても架橋反応を行わせないセルロース繊維の場合と
同様であって高い液体吸収性と放出性を示さない。こう
して、本発明においては、セルロース繊維に架橋剤を反
応させて繊維内架橋結合を生成させる前に、セルロース
繊維から微細繊維や短繊維を除去し、繊維長を調整する
と、より一層高い液体吸収性と放出性が得られるので望
ましい。本発明におけるこのように調整されたセルロー
ス繊維とは、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.5
2に準拠して測定された重さ加重平均繊維長が3.0m
m以上、好ましくは3.0〜4.0mmの範囲で、かつ
2.0mm未満の長さを有する繊維が10重量%以下、
好ましくは3〜10重量%の範囲内である。
【0016】この場合、重さ加重平均繊維長が3.0m
m未満の場合、短繊維が多量に含まれることになり液体
吸収性と放出性がそれだけ悪くなる。前記繊維長を4.
0mmを越えて大きくすると、材種を選定する必要があ
る上、大量の微細繊維を除去しなければならず適さな
い。又、2.0mm未満の長さを有する繊維が10重量
%を越えて含有されると液体吸収性と放出性がそれだけ
悪くなり適さない。更に、前記繊維が3重量%未満とす
るには多量の微細繊維を除去しなければならず、コスト
高になる。セルロース繊維の繊維長を調整する方法は、
特に限定はしないが、公知のフラクショネーター、スク
リーン、エキストラクター、スクリュープレス、シック
ナー等において金網或いはプレートの目穴や開孔率を適
宜選択し、これらを単独で或いは組み合わせて用いて、
セルロース繊維の懸濁液を通過させ、ふるい分け或いは
脱水することによって行うことができる。
【0017】前記のようにして機械的撹拌が施されたセ
ルロース繊維は、添加した架橋剤とセルロース繊維との
繊維内架橋反応を促進し、前記機械的撹拌で付与したカ
ール、捻れ等の変形を固定化するために加熱処理をする
必要があるが、加熱処理の効果を上げるためには、セル
ロースの繊維間同志が相互作用を受けず、即ちセルロー
ス繊維自身が拘束されない状態で加熱処理する必要があ
り、加熱処理に先立ちフラッフ化される。フラッフ化す
る手段としては、公知のフラッファー、ディスクリファ
イナー、ブレンダー等が選ばれる。フラッフ化時のセル
ロース繊維が含有する水分は、フラッフ化後のセルロー
ス繊維の繊維長を左右するため重要な因子であり、30
〜60重量%である。この水分が30重量%未満ではフ
ラッフ化の間にセルロース繊維の損傷が生じて微細繊維
が増加し、又水分が60重量%を超えて多くなると、セ
ルロース繊維のフラッフ化がうまく行えず、フラッフ化
されないセルロース繊維が残るため適さない。このよう
な水分の調整は、機械的な処理を施したセルロース繊維
に水を噴霧したり、或いは必要なら熱風を吹き付けると
か、熱風ドライヤーに通すとかの加熱により行われる。
【0018】フラッフ化が完了した架橋剤を含有するセ
ルロース繊維は、直ちに加熱処理されるが、加熱処理の
条件としては、温度は105〜250℃、好ましくは1
30〜230℃で、時間はJIS P 8127による
水分が0.5〜4.0重量%となるに必要な時間とすれ
ば良い。前記温度が105℃未満では、加熱処理に要す
る時間がかかりすぎ、また架橋反応が進行しない。又、
温度が250℃を超える場合、短時間で処理が終了する
ものの、セルロース繊維や架橋剤が熱による劣化が生
じ、逆に微細繊維が新たに発生するので適さない。加熱
処理装置としては、静置式、搬送式のどちらでも良く、
又加熱用熱源としては、高温乾きガス、赤外線、高周波
等が挙げられ適宜選択して使用されるが、特に高温乾き
ガスを使用するフラッシュドライヤーは好適である。
【0019】本発明によって得られたセルロース繊維
は、カールや捻れがより強固に固定されているため、パ
ッドのような吸収性構造物とし、SAPを組み合わせた
液体吸収性部材とすると、前記パッドは嵩高で低密度と
なるので、液体吸収性(吸収速度と吸収量)に優れ、か
つ液体放出性にも優れる。パッドに吸収された液体は、
パッドの優れた液体放出性により、容易にSAPに時間
とともに移行するので、セルロース繊維パッドに人体の
肌が接触しても濡れ感を与えないものとなる。パッドの
ような吸収性構造物には本発明の方法で得られたセルロ
ース繊維が、パッドを構成する全セルロース繊維の少な
くとも45重量%含有させて用いられる。前記セルロー
ス繊維の含有量が45重量%未満では、本発明のような
処理が施されていないセルロース繊維が前記セルロース
繊維間に取り込まれ、あたかも充填剤のような働きをす
るため、パッドのような吸収性構造物が嵩高にならず、
従って密度も高くなり、液体の吸収性及び放出性が劣
る。
【0020】以上説明した如く、セルロース繊維に架橋
剤を添加した後、或いは架橋剤の添加と同時に、械的撹
拌処理により高剪断力を与え、次いで水分30〜60重
量%においてフラッフ化処理を行い、更に加熱処理を行
って製造された本発明のセルロース繊維及び素材として
前記セルロース繊維を少なくとも45重量%含有して構
成される液体吸収性構造物は、優れた液体の吸収性と放
出性を兼ね備えているので、とりわけ紙おむつ、生理用
ナプキン、失禁者用パッド等の液体吸収性部材として好
適に使用できる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。又、実施例及び比較例において%とあるのはすべ
て重量%を示す。
【0022】実施例1 (1)架橋セルロース繊維の作製 セルロース繊維として針葉樹漂白クラフトパルプ(以下
NBKPという)を使用し、このNBKP絶乾30g
に、非ホルムアルデヒド架橋剤(商標:Sumitex
NFー500K、有効成分40%、住友化学工業社
製)とその架橋助剤(商標:Sumitex Acce
lerator MX、有効成分25%、住友化学工業
社製)を固形分で絶乾パルプ重量当りそれぞれ3.5%
と1.8%添加し、次いで水を加えてパルプ濃度を30
%に調整した後、双腕式ニーダー(型式:S1−1、双
腕の回転数:60rpmと100rpm、森山製作所
製)に入れ、室温にて30分間撹拌処理を施し、ニーデ
ィングを行った。
【0023】その後処理パルプを前記ニーダーより取り
出し、パルプを手で良くほぐしてから、50℃の送風式
乾燥機に入れ、パルプ水分を50%に調整した。水分を
調整したパルプを直ちに実験用ワーリングブレンダーに
より、繊維塊がなくなるまで離解してフラッフ化し、フ
ラッフ化済みのパルプを得た。更に、このフラッフ化済
みのパルプを150℃の送風式乾燥器に入れ30分間加
熱処理を行い、水分が1.5%のパルプを得た。このパ
ルプのカールファクターを下記試験法で測定し、評価し
た。又、架橋処理する前のNBKP繊維の繊維長分布を
繊維長分布測定機(型式:FS−200、Kajjan
i社製)により測定した。
【0024】試験法 カールファクター ・乾燥カールファクター 得られた乾燥済みのパルプ繊維100本を顕微鏡用スラ
イドガラス上に置き、画像解析装置を使用して、繊維の
実際の長さLA及び最大投影長さ(繊維を囲む長方形の
長辺の長さに等しい)LBを測定し、カールファクター
を式(1)から算出し、乾燥カールファクターとした。
数値が高いほど繊維にカールや捻れが多く付与されてい
ることを示す。 カールファクター=LA/LB−1・・・(1)・湿潤カールファクター 得られた乾燥済みのパルプを水中に1時間浸漬したパル
プを使用した以外は、乾燥カールファクターと同様にし
てカールファクターを算出し、湿潤カールファクターと
した。数値が高いほど繊維が液体と接触しても、繊維に
カールや捻れが保持されており、従ってこのような繊維
を用いて作製された吸収性構造物が液体を吸収したとき
構造形態がそれだけ変形を受け難いことの指標となる。
【0025】(2)吸収性構造物(A)の作製 得られた乾燥済みパルプ4gを採取し、40メッシュの
金網を底部に張り付けた直径54mmのアクリル樹脂製
パイプの中に前記パルプを導入し、反対側より小型クリ
ーナーを用いて一定の真空度で吸引し、金網上に密度
0.03g/cm3のパッドを形成させ、吸収性構造物
(A)とした。得られた吸収性構造物(A)の人工尿に
よる吸収速度及び脱液率を下記の試験法で測定し、評価
した。
【0026】試験法 ・吸収速度及び脱液率 吸収性構造物(A)を40メッシュの金網を底部に張り
付けた直径54mmの別のアクリル樹脂製パイプに移し
替え、このパイプ全体の重量W0を測定し、次いでパイ
プ中の吸収性構造物(A)の上に均一に2.5kPaの
圧力相当の荷重をかけた。この時の吸収性構造物(A)
の高さHを測定した。更に荷重をかけたままの状態で吸
収性構造物(A)の入ったパイプの底面を人工尿(尿
素:1.9%、塩化ナトリウム:0.8%、塩化カルシ
ウム:0.1%、硫酸マグネシウム:0.1%、蒸留
水:97.1%から構成される液体)に接触させ、人工
尿が吸収性構造物(A)の上端まで浸透するのに要する
時間Tを測定した。吸収速度は式(2)によって算出し
た。 吸収速度(mm/秒)=H/T・・・(2) 但し、Hは荷重をかけた状態での吸収性構造物(A)の
高さ(mm)、Tは人工尿が吸収性構造物(A)の上端
まで浸透するのに要する時間(秒)を示す。
【0027】次に、荷重をはずして更に2分間人工尿を
吸液させ、その後人工尿中から前記パイプを取り出し、
吊り下げて自然流下により1分間液切りした後、パイプ
全体の重量W1を秤量した。次いで、人工尿を吸収した
吸収性構造物(A)の上に、再度2.5kPaの圧力相
当の荷重をかけ5分間放置した後、パイプ全体の重量W
2を秤量した。脱液率は式(3)によって算出した。 脱液率(%)={(W1−W2)/(W1−W0)}×100・・・(3) 但し、W0は吸収性構造物(A)に人工尿を吸収させる
前に測定した時に秤量したパイプ全体の重量(g)、W
1は荷重をはずして更に2分間人工尿を吸収させ、1分
間液切りした後のパイプ全体の重量(g)、更にW2
は、人工尿を吸収させ、液切りした吸収性構造物(A)
の上に、再度2.5kPaの圧力相当の荷重をかけ5分
間放置した後のパイプ全体の重量(g)を示す。
【0028】(3)吸収性構造物(B)の作製 得られた乾燥済みパルプ100%のパルプ4gずつを使
用し、米坪量が200g/m2、直径が16cmの円形
のシートを2枚作製し、これを上層と下層とし、SAP
(商品名:アラリープS−151、荒川化学工業社製)
4gを中層とする吸収性構造物(B)を作製した。得ら
れた吸収性構造物(B)の繰り返し吸収速さと逆戻り量
を下記試験法にて測定した。
【0029】試験法 ・繰り返し吸収速さ 作製した吸収性構造物(B)の上に、中心部に直径2.
5cmの穴を有する10cm×10cm×0.8cmの
大きさのステンレス板(重量:665g)を一枚載せ、
次いで30mlの前記人工尿を穴に注入する。30ml
の人工尿が完全に吸収性構造物(B)に吸収されるまで
の時間を測定し、1回目の吸収速さとした。次に、30
分間経過後、更に30mlの人工尿を注入し、吸収され
るまでの時間を測定した。このようにして3回繰り返し
て人工尿の注入を行い、繰り返し吸収速さを測定した。・逆戻り量 前記の試験で、3回目に注入した人工尿が完全に吸収さ
れてから30分後、吸収性構造物(B)上のステンレス
板を取り除き、代わりに濾紙を5枚重ねて載置し、更に
その上に5kgの重りを載せ1分間放置する。1分間放
置後、濾紙を取り除き、濾紙に吸収された人工尿の重量
を測定し、逆戻り量とした。
【0030】実施例2 架橋処理していないパルプと実施例1で得られた乾燥パ
ルプとの混合パルプを用いて吸収性構造物を作製するた
め、次の手法により架橋処理を施していないパルプを用
意した。即ち、NBKP(国内松60%、ダグラスファ
ー40%、ハンター白色度85%)を抄紙機を用いて米
坪量300g/m2でシート化し、多筒式ドライヤーで
水分10%まで乾燥して乾燥パルプシートとし、次いで
このパルプを用いてフラッフパルプ製造機(瑞光社製)
によりフラッフ化している商業ベースのフラッフ化ライ
ンから得られたフラッフ化パルプを用意した。次に、吸
収性構造物(A)及び(B)を作製する際に、パルプと
して実施例1で得られた架橋処理済み乾燥パルプ50%
と前記の架橋処理が施されていないNBKPフラッフ化
パルプ50%との混合パルプを使用したこと以外は、実
施例1と同様にして吸収性構造物(A)と(B)を作製
して試験し、前記混合パルプ繊維のカールファクターを
測定した。
【0031】実施例3 架橋処理を施す前のパルプを実験用ワーリングブレンダ
ーでフラッフ化する際に、パルプ水分を35%に調整し
てフラッフ化し、次いで加熱処理を行ったこと以外は、
実施例1と同様にして水分2.5%の、架橋処理を施し
た乾燥パルプを得た。次いで、このパルプを用いて実施
例1と同様にして吸収性構造物(A)及び(B)を作製
して試験し、加熱処理前のパルプの繊維長分布とパルプ
繊維のカールファクターを測定した。
【0032】比較例1 実施例2で使用した架橋処理を施していないNBKPの
フラッフ化パルプを用いて、実施例1と同様にして吸収
性構造物(A)及び(B)を作製して試験し、フラッフ
化前のNBKPの繊維長分布とフラッフ化後のパルプ繊
維のカールファクターを測定した。
【0033】比較例2 機械的処理としてニーディングを施さなかったこと以外
は、実施例1と同様にして処理を施した水分3.0%の
乾燥パルプを得、このパルプを用いて、実施例1と同様
にして吸収性構造物(A)及び(B)を作製して試験
し、加熱処理前のパルプ繊維の繊維長分布と得られたパ
ルプ繊維のカールファクターを測定した。
【0034】比較例3 パルプ繊維に実験用ワーリングブレンダーによるフラッ
フ化を実施せずに加熱処理を行い、架橋処理を行った後
にフラッフ化を行ったこと以外は、実施例1と同様にし
て水分3.0%の乾燥パルプを得、このパルプを用い
て、実施例1と同様にして吸収性構造物(A)及び
(B)を作製して試験し、加熱処理前のパルプ繊維の繊
維長分布と得られたパルプ繊維のカールファクターを測
定した。
【0035】比較例4 吸収性構造物(A)及び(B)を作製する際に、実施例
1で得られた架橋処理を施した乾燥パルプ35%と実施
例2で用いたNBKP65%との混合パルプを用いて、
実施例1と同様にして吸収性構造物(A)及び(B)を
作製して試験し、又混合パルプ繊維のカールファクター
を測定した。
【0036】実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた
繊維長分布とカールファクターの結果を表1に、吸収性
構造物(A)及び(B)の試験結果を表2に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】実施例4 セルロース繊維としてNBKPを使用し、このNBKP
を24メッシュの金網を取り付けたバウアーマクネット
篩分試験機にパルプ濃度1%で11リットル/分で通過
させて分級し、金網を通過せずに残留した繊維を採取
し、金網を通過した繊維は廃棄した。分級されたセルロ
ース繊維の繊維長分布は繊維長分布測定器(型式:FS
−200、Kajjani社製)により測定した。分級
され、遠心脱水によりパルプ濃度35%に濃縮されたパ
ルプ絶乾30gに、非ホルムアルデヒド架橋剤(商標:
Sumitex NF−500K、有効成分40%、住
友化学工業社製)とその架橋助剤(商標:Sumite
x Accelerator MX、有効成分25%、
住友化学工業社製)を固形分で絶乾パルプ重量当りそれ
ぞれ3.0%と1.5%添加し、次いで水を加えてパル
プ濃度を30%に調整した後、双腕式ニーダー(型式:
S1−1、双腕の回転数:60rpm、100rpm、
森山製作所社製)に入れ、室温にて30分間撹拌処理を
施し、ニーディングを行った。
【0040】その後、処理パルプを前記ニーダーより取
り出し、パルプを手で良くほぐしてから、50℃の送風
式乾燥機に入れ、パルプ水分を55%となるように調整
した。水分を調整したパルプを直ちに実験用ワーリング
ブレンダーにより、繊維塊がなくなるまで離解してフラ
ッフ化し、フラッフ化済みのパルプを得た。更に、この
フラッフ化済みパルプを150℃の送風式乾燥機に入れ
30分間、加熱処理を行い、水分が3.5%のパルプを
得た。加熱処理前のパルプ繊維の繊維長分布と得られた
パルプ繊維のカールファクターを実施例1と同じ試験法
で測定した。次いで、このパルプを用いて、実施例1と
同様にして吸収性構造物(A)及び(B)を作製して試
験した。
【0041】実施例5 実施例2で用いた分級と架橋処理を行っていないNBK
Pのフラッフ化パルプ50%と実施例4で得られた乾燥
パルプ50%との混合パルプを用い、実施例1と同様に
して吸収性構造物(A)及び(B)を作製して試験し、
又混合パルプ繊維のカールファクターを測定した。
【0042】実施例6 セルロース繊維としてNBKPを使用し、パルプ濃度
3.5%のパルプスラリーとした後、1.3mmφの穴
を有するプレートを備えた傾斜エキストラクターに流
し、パルプ濃度12.5%まで濃縮したパルプを用いた
こと以外は、実施例4と同様に架橋処理を行い水分3.
5%の乾燥パルプを得た。次いで、このパルプを用いて
実施例1と同様にして吸収性構造物(A)及び(B)を
作製して試験し、加熱処理前のパルプ繊維の繊維長分布
と得られたパルプ繊維のカールファクターを測定した。
【0043】実施例7 架橋処理を施したパルプをニーダーでフラッフ化する際
にパルプ水分を33%に調整してフラッフ化したこと以
外は、実施例4と同様に処理を行い、水分3.3%の乾
燥パルプを得た。次いで、このパルプを用いて実施例1
と同様にして吸収性構造物(A)及び(B)を作製して
試験し、加熱処理前のパルプ繊維の繊維長分布と得られ
たパルプ繊維のカールファクターを測定した。
【0044】比較例5 架橋処理を施したパルプをニーダーでフラッフ化する際
にパルプ水分を20%に調整してフラッフ化したこと以
外は、実施例4と同様に処理を行い、水分4.0%の乾
燥パルプを得、このパルプを用いて実施例1と同様にし
て吸収性構造物(A)及び(B)を作製して試験し、加
熱処理前のパルプ繊維の繊維長分布と得られたパルプ繊
維のカールファクターを測定した。
【0045】比較例6 機械的処理のニーディングを施さなかったこと以外は、
実施例4と同様にして処理を施した水分3.4%の乾燥
パルプを得、このパルプを用いて実施例1と同様にして
吸収性構造物(A)及び(B)を作製して試験し、加熱
処理前のこのパルプ繊維の繊維長分布と得られたパルプ
繊維のカールファクターを測定した。
【0046】比較例7 架橋処理を施したパルプに実験用ワーリングブレンダー
によるフラッフ化を実施しないで加熱処理を行い、その
後フラッフ化処理を行ったこと以外は、実施例4と同様
にして処理を施した水分3.6%の乾燥パルプを得、こ
のパルプを用いて実施例1と同様にして吸収性構造物
(A)及び(B)を作製して試験し、加熱処理前のパル
プ繊維の繊維長分布と得られたパルプ繊維のカールファ
クターを測定した。
【0047】比較例8 吸収性構造物(A)及び(B)を作製する際に、パルプ
として実施例4で得られた架橋処理済み乾燥パルプ35
%と実施例2で用いた分級していないNBKP65%と
の混合パルプを使用したこと以外は、実施例1と同様に
して吸収性構造物(A)及び(B)を作製して試験し、
又この混合パルプ繊維のカールファクターを測定した。
【0048】実施例4〜7及び比較例5〜8で得られた
繊維長分布とカールファクターの結果を表3に、吸収性
構造物(A)及び(B)の試験結果を表4に示した。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】表1と2及び表3と4から明らかなよう
に、本発明による架橋されたセルロース繊維は、湿潤カ
ールファクターが大きく、液を吸収しても吸収性構造物
の形状が殆ど変化せず、吸収性構造物は液体の吸収速度
が大きく、高い脱液率と優れた繰り返し吸収速さからみ
て液体の放出性に優れ、液体の逆戻り量が少なく、吸収
性部材としての優れた液体吸収適性を備えている(実施
例1〜7)。とりわけ、架橋処理を施す前にパルプ繊維
を分級し、重さ加重平均繊維長が3.0mm以上でかつ
2.0mm未満の長さの繊維が10重量%未満に調整し
たパルプ繊維を用いると、湿潤カールファクターが顕著
に高くなり、より一層吸収速度が大きくなり、液体の放
出性に優れたものとなる(実施例4〜7)。
【0052】一方、架橋処理が施されていないセルロー
ス繊維は、乾燥及び湿潤カールファクター共低い値を示
し、このような繊維を用いた吸収性構造物は吸収速度、
脱液率及び繰り返し吸収速さが低く、吸収液の逆戻り量
が大きい(比較例1)。同様に、機械的処理のニーディ
ングを行わずに架橋処理を行う場合(比較例2と比較例
6)、フラッフ化を行わずに加熱して架橋反応を行い、
架橋処理後にフラッフ化を行う場合(比較例3と比較例
7)、架橋処理が行われている本発明のセルロース繊維
の含有量が少ない場合(比較例4と比較例8)は、分級
されたセルロース繊維の方が若干優れる傾向はあるが、
全般に湿潤カールファクターが低く、これらの繊維を用
いた吸収性構造物の液体の吸収速度、脱液率及び繰り返
し吸収速さが低く、吸収液の逆戻り量が多い。
【0053】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明は、湿潤時に
おける形態変化を最小に抑え得るセルロース繊維の製造
方法並びに該製造方法により得られる繊維を用いること
によって、液体の吸収速度と放出性が極めて大きく、優
れた液体吸収適性を有し、従って紙おむつ、生理用ナプ
キン、失禁者用パッド等の吸収性部材に好適な液体吸収
性構造物を提供するという効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋剤をセルロース繊維と反応させ繊維
    内架橋結合を生成させるセルロース繊維の製造方法であ
    って、セルロース繊維に架橋剤を添加した後、或いは添
    加と同時に機械的撹拌を施し、次いでフラッフ化及び加
    熱処理を行うことを特徴とするセルロース繊維の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記セルロース繊維が重さ加重平均繊維
    長が3.0mm以上、かつ2.0mm未満の長さの繊維
    が10重量%未満となるように調整されていることを特
    徴とする請求項1記載のセルロース繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 フラッフ化時のセルロース繊維の水分が
    30〜60重量%であることを特徴とする請求項1又は
    2記載のセルロース繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のセルロース繊
    維を少なくとも45重量%含有して構成されることを特
    徴とする吸収性構造物。
JP7317830A 1995-02-02 1995-12-06 セルロース繊維の製造方法及び該繊維を用いた吸収性構造物 Pending JPH08269869A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016002299A1 (ja) * 2014-06-30 2016-01-07 ユニ・チャーム株式会社 体液吸収性物品用吸収体
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