JPH08269465A - 石炭急速熱分解におけるチャーの搬送方法 - Google Patents

石炭急速熱分解におけるチャーの搬送方法

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JPH08269465A
JPH08269465A JP9321495A JP9321495A JPH08269465A JP H08269465 A JPH08269465 A JP H08269465A JP 9321495 A JP9321495 A JP 9321495A JP 9321495 A JP9321495 A JP 9321495A JP H08269465 A JPH08269465 A JP H08269465A
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JP
Japan
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char
coal
gas
sieve
thermal decomposition
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JP9321495A
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English (en)
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Takafumi Kawamura
隆文 河村
Hiroyuki Kotsuru
広行 小水流
Shigeru Hashimoto
茂 橋本
Hiroshi Iida
洋 飯田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、石炭を高温ガスにより急速熱分解
するプロセスにおいて、捕集したチャーのガス化炉への
リサイクル時の安定な搬送方法を提供する。 【構成】 生成固体チャーの酸素およびスチームによる
ガス化で生ずるCOおよびH2 を主成分とする高温ガス
化ガス流に微粉炭を吹き込み、ガス,タールおよび固体
チャーの生成物を得る石炭急速熱分解プロセスにおい
て、生成したチャーをチャーガス化炉1にリサイクルす
るに際して、補集したチャー14をチャー搬送配管径の
1/3から1/5の篩目で篩った後、篩下のチャーをチ
ャー搬送配管18を経由してチャーガス化炉1に搬送す
るチャーの搬送方法である。 【効果】 チャー吹き込み配管の閉塞を防止して安定し
てガス化炉へ搬送・供給でき、石炭急速熱分解装置の安
定操業が達成され,生産性の向上を図り得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭および炭素質原料
の熱分解反応により、ガス,タールおよび固体チャーを
製造する際のチャーの搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石炭の急速加熱・熱分解により、
石炭からガス,タールおよび固体チャーの付加価値の高
い成分を製造しようという試みが、マイルドガス化法と
して注目を浴びてきている。
【0003】特開平1−113491号公報には、石炭
タールの製造方法において、石炭を熱分解生成ガスを加
熱した後、その加熱ガス中に微粉砕した石炭を噴射し、
石炭の急速加熱・熱分解反応により、ガス,タールおよ
び固体チャーを製造する方法が開示されている。この方
法では、生成した熱分解ガスを循環使用することを特徴
としている。
【0004】また特開平4−122897号公報に開示
の技術は、石炭の急速加熱・熱分解反応によって生成す
る固体チャーを、酸素によりCOおよびH2 を主成分と
する1500℃程度の高温ガスとし、その高温ガス中に
微粉炭を吹き込むことで、ガス,タールおよび固体チャ
ーを製造する方法である。
【0005】この方法では、特開平1−113491号
公報の技術と比較して、ガス生成量が非常に多くなるこ
とに特徴があるが、プロセスの熱源としてのチャーのガ
ス化炉への安定な搬送方法について提案されているもの
ではない。
【0006】また特開昭57−139184号公報で
は、石炭の噴流床ガス化方法においてサイクロン補集後
のチャーをチャーポットに貯蔵し、ガス化炉に搬送する
ガス化法が提案されている。
【0007】この技術は、石炭の噴流床ガス化方法にお
いて、サイクロン補集後の高温リサイクルチャーと供給
石炭粒子を混合して、加熱後ガス化炉を供給することに
より温度分析の不均一性をなくし、高効率に石炭をガス
化する方法を提示している。これらのチャーの搬送方法
では、高温チャーへの異形粒子の混入に伴うチャー搬送
ラインの閉塞の可能性を排除できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】石炭の急速加熱・熱分
解反応によって生成する固体チャーを、酸素によりCO
およびH2 を主成分とする1500℃程度の高温ガスと
し、その高温ガス中に微粉炭を吹き込むことで、ガス,
タールおよび固体チャーを製造する前記特開平4−12
2897号公報の技術においては、サイクロンで補集し
た微粉固体チャーの一部をチャーガス化炉へ熱源として
供給するが、設備の安定操業を達成するにはチャーガス
化炉へのチャーの安定な供給が不可欠の技術課題であ
る。
【0009】本発明は、生成固体チャーの酸素およびス
チームによるガス化で生じるCOおよびH2 を主成分と
する高温ガス化ガス流に微粉炭を吹き込み、ガス,ター
ルおよび固体チャーの生成物を得る石炭急速熱分解プロ
セスにおいて、チャーガス化炉へ安全にチャーを供給す
るチャーの搬送方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、固体チャーをガス流から分離するサイク
ロンの下部に金網式振動篩装置を設置し、石炭の熱分解
過程で膨張・凝集によって生成する一定粒径以上のチャ
ー粒子を連続的に除去することで、チャーガス化炉への
チャーの安定供給を実現することを特徴とする。
【0011】即ち本発明の要旨とするところは、石炭を
高温ガスにより急速熱分解し、生成したチャーをサイク
ロンにより補集し、このチャーをチャーガス化炉に搬送
するチャーの搬送方法において、前記補集したチャーを
チャー搬送配管径の1/3から1/5の篩目で篩った
後、篩下のチャーをチャー搬送配管を経由してチャーガ
ス化炉に搬送することを特徴とする石炭急速熱分解にお
けるチャーの搬送方法である。
【0012】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。図1
は、本発明の搬送方法の対象とする石炭急速熱分解プロ
セスフローと、本発明において適用する金網式振動篩装
置の関係を示す概略図である。
【0013】先ず200メッシュ以下約80%(平均粒
径約50μ)に微粉砕された微粉炭7は、チャーガス化
炉1にて発生したCOおよびH2 を主成分とする約15
00〜1600℃の高温ガス流10に吹き込まれ、熱分
解反応炉2にて、温度500〜1000℃,圧力1〜1
0atm,ガス滞留時間数秒で、急速加熱,熱分解反応
される。
【0014】熱分解反応炉2にて生成したガス・タール
・チャーの石炭熱分解生成物流12は、サイクロン3に
て固体チャーが分離される。このサイクロン3にて分離
されたチャー14は、チャーホッパー4に補集される。
なお13はガス・タールである。
【0015】チャーホッパー4中のチャーのうち、熱分
解反応に所要の熱を供給するために必要なチャーは、金
網式振動篩装置5にて、チャー搬送配管径の少なくとも
1/3から1/5,望ましくは1/5の粒径以上の篩上
チャー16が除去された後、チャーフィードタンク6に
送られ、ここからチャーガス化炉1への定量切り出しが
行われる。15は余剰チャーである。
【0016】切り出されたチャーすなわちリサイクルチ
ャー17は、チャー吹き込み配管19を通じて、N2
生成ガス等の搬送ガス18でチャーガス化炉1へ吹き込
まれる。チャーガス化炉1では、吹き込まれたリサイク
ルチャー17が酸素8およびスチーム9によりガス化さ
れ、COおよびH2 を主成分とする高温ガス10とな
る。
【0017】チャー中の灰分は、チャーガス化炉炉底か
ら溶融スラグ11として、排出される。チャーホッパ−
4に補集されたサイクロン補集チャー14のうち、チャ
ーガス化炉1へのリサイクルチャー17以外の余剰チャ
ー15は、製品としてチャー製品タンクに貯えられる。
【0018】石炭急速熱分解設備の安定操業を可能にす
るための一つの大きな技術課題は、チャー吹き込み配管
19でのリサイクルチャー17の閉塞を防止し、フィー
ドタンク6からの安定かつ定量な切り出しを実現するこ
とにある。
【0019】200メッシュ以下約80%(平均粒径約
50μ)に微粉砕された石炭7は、熱分解反応炉2に吹
き込まれ、ここで急速加熱・熱分解反応を受ける。熱分
解反応過程では石炭は一般に膨張し、炭種によってその
膨張度合いが異なる。例えば粘結性のない石炭では、膨
張率(供給微粉炭の平均粒径に対する生成チャーの平均
粒子径)は、1〜1.5倍、粘結性の高い石炭では10
倍の膨張率を示すものもある。
【0020】またノズルから熱分解反応炉2に吹き込ま
れた微粉炭から熱分解過程で放出されるタールをバイン
ダーとして、生成チャーの凝集あるいは造粒が熱分解反
応炉2内部やサイクロン3で起こる。これらの凝集粒子
の粒径は、場合によっては5〜10mm程度にも及ぶ。
【0021】また、チャーガス化炉1からの溶融スラグ
の一部が熱分解反応炉2へ飛散し、熱分解生成物ととも
に熱分解反応炉出口から排出される。従って、サイクロ
ン補集チャー14中には、膨張および凝集チャーととも
に凝固した飛散スラグ等の異物が混入している。この粒
子径の大きな膨張および凝集チャーや異物が、そのまま
チャーフィードタンク6に送られた場合には、チャー吹
き込み配管19の閉塞の原因となる。
【0022】金網式振動篩装置5は、チャー吹き込み配
管19での閉塞の原因となる一定粒径以上の膨張およひ
凝集チャーや異物を、リサイクルチャー量に見合った能
力で連続的に除去,排出を可能とする機能を持ってい
る。この金網式振動篩装置5の篩目の大きさは、チャー
吹き込み配管19での安定な搬送が可能な限界粒子径が
篩下粒子径となるように選択する必要がある。
【0023】配管19での安定な気流搬送が可能な限界
粒子径は、配管径の1/3以下,望ましくは1/5以下
の粒子である。従って金網式振動篩装置5における篩目
は、配管径の1/3以上,望ましくは1/5以上の粒子
径を除去できるように選択する必要がある。
【0024】リサイクルチャー量によっては、篩目上で
の閉塞を防ぐために、篩目径の異なる金網を多段に装置
内に取り付けることもできる。篩目の大きさ選択は小さ
い程チャーの安定供給に適しているが、チャー搬送配管
径の1/5未満では篩上チャー量が増加し、チャーの搬
送量が減少する。また1/3より大きな篩目では、チャ
ー搬送配管が閉塞するという問題が生じる。従って篩目
の大きさはチャー搬送配管径の1/5以上,1/3以下
が好ましい。
【0025】図2に金網式振動篩装置5の概略側面図を
示す。金網式振動篩装置5は、チャーフィードタンク6
の直上部に取り付けられる。チャーホッパー4から供給
されたリサイクルチャー17は、振動モーター21付き
の一段もしくは多段の金網篩20により篩われ、篩上チ
ャー16は、篩上チャー排出管22から連続排出され
る。また篩下チャーはフィードタンク6に送られ、ここ
からチャーガス化炉1へ定量供給される。
【0026】
【実施例1】図1に示すプロセスフローと同様な、微粉
炭供給量100kg/hの石炭急速熱分解試験装置を用
いて、サイクロンから補集されたチャーの粒径分布を表
1に示す。
【0027】A炭は粘結性の低い石炭で、B炭は粘結性
のやや高い石炭である。試験に用いた微粉炭の平均粒径
は、A炭で42μ,B炭で38μである。熱分解生成チ
ャーは、明らかに膨張・凝集を示し、その膨張・凝集度
合いは、B炭チャーのほうが大きい。チャーの気流搬送
において問題となる大きな凝集粒子は、両者のチャーに
おいて存在することが判る。
【0028】A炭チャーおよびB炭チャーを用いて、チ
ャーガス化炉への気流搬送供給試験を実施した。チャー
搬送配管の内径は6mmである。搬送に用いたAおよび
B炭チャーは、金網式振動篩装置の篩目を種々に変更し
て、事前にふるい、試験に供した。その結果を表2に示
す。
【0029】篩を用いない場合および篩目径2.5mm
の場合は、いずれの炭種も閉塞し、安定供給ができなか
った。篩目径2.0mm以下(チャー搬送配管の1/3
以下)では、安定な供給が可能である。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明のチャー搬送方法によれば、生成
固体チャーの酸素およびスチームによるガス化で生ずる
COおよびH2 を主成分とする高温ガス化ガス流に微粉
炭を吹き込み、ガス,タールおよび固体チャーの生成物
を得る石炭急速熱分解プロセスにおいて、生成したチャ
ーをチャーガス化炉にリサイクルするに際して、補集し
たチャーをチャー搬送配管径の1/3から1/5の篩目
で篩った後、チャー搬送配管を経由してチャーガス化炉
に搬送することにより、石炭の粘結性に影響されること
なく、またチャー吹き込み配管を閉塞することなく、チ
ャーをフイードタンクからガス化炉へ搬送・供給するこ
とができ、石炭急速熱分解装置の安定操業が達成され,
炭素質原料の熱分解によるガス,タールおよび固体チャ
ーの生産性の向上を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送方法の対象とする石炭急速熱分解
プロセスフローの一例を示す図面である。
【図2】図1のプロセスフローに使用する金網式振動篩
装置を示す略側面図である。
【符号の説明】
1 チャーガス化炉 2 石炭熱分解反応炉 3 サイクロン 4 チャーホッパー 5 金網式振動篩装置 6 チャーフィードタンク 7 微粉炭 8 酸素 9 スチーム 10 高温ガス化ガス 11 溶融スラグ 12 熱分解生成物 13 ガス・タール 14 サイクロン補集チャー 15 余剰チャー 16 篩上チャー 17 リサイクルチャー 18 チャー搬送ガス 19 チャー吹き込み配管 20 金網篩 21 振動モーター 22 篩上チャー排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10J 3/54 C10J 3/54 K 3/72 3/72 C G (72)発明者 飯田 洋 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を高温ガスにより急速熱分解し、生
    成したチャーをサイクロンにより補集し、このチャーを
    チャーガス化炉に搬送するチャーの搬送方法において、
    前記補集したチャーをチャー搬送配管径の1/3から1
    /5の篩目で篩った後、篩下のチャーをチャー搬送配管
    を経由してチャーガス化炉に搬送することを特徴とする
    石炭急速熱分解におけるチャーの搬送方法。
JP9321495A 1995-03-28 1995-03-28 石炭急速熱分解におけるチャーの搬送方法 Pending JPH08269465A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009203098A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd フラーレン類似構造体の製造方法及びフラーレン類似構造体
JP2011213812A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 被ガス化原料ガス化システム
CN103436299A (zh) * 2013-09-04 2013-12-11 马银传 一种生物质燃气反应发生炉
CN108410503A (zh) * 2018-04-03 2018-08-17 内蒙古科技大学 一种回流式高温固定床气化炉及其工艺方法
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WO2024056476A1 (de) * 2022-09-14 2024-03-21 Thyssenkrupp Uhde Gmbh Reaktor für die thermische spaltung eines gasförmigen, kohlenwasserstoffhaltigen einsatzstoffstroms

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