JPH08269036A - 光学活性化合物及びそれを含有する液晶組成物 - Google Patents

光学活性化合物及びそれを含有する液晶組成物

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JPH08269036A
JPH08269036A JP7076261A JP7626195A JPH08269036A JP H08269036 A JPH08269036 A JP H08269036A JP 7076261 A JP7076261 A JP 7076261A JP 7626195 A JP7626195 A JP 7626195A JP H08269036 A JPH08269036 A JP H08269036A
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JP
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optically active
group
liquid crystal
carbon atoms
compound
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JP7076261A
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English (en)
Inventor
Ryuji Kadota
隆二 門田
Takeo Watanabe
岳男 渡辺
Osami Inoue
長三 井上
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明によって提供される光学活性化合物
は、単独でまたは他の液晶化合物と混合することにより
強誘電性(キラルスメクテックC相)を呈する化合物で
あり、電気光学的スイッチング素子として使用されるも
のである。 【構成】 コア部とそれをはさむ2つの側鎖部を有し、
その一方の側鎖部には2個の不斉炭素原子が環内にある
ラクトン環を有する基であり、他方の側鎖部には、不斉
炭素原子がハロゲン原子で置換されていることを特徴と
する光学活性化合物。 【効果】 本発明の化合物は、強誘電性を持たない液晶
組成物に添加することにより、組成物全体の強誘電性を
発現させ、さらに大きな自発分極を誘起させることがで
き、その結果、高速応答性が得られる。また、均一配向
性は良好であり、モノドメイン状態が確認され、メモリ
ー性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性化合物
またはそれを含有する液晶組成物を提供するものであ
る。本発明によって提供される光学活性化合物は、単独
でまたは他の液晶化合物と混合することにより強誘電性
(キラルスメクテックC相)を呈する化合物であり、電
気光学的スイッチング素子として使用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の表示方式として、現在広
く実用に供されているものにTN(ねじれネマチック)
型がある。これは、ネマチック液晶と呼ばれる液晶化合
物を主成分とした液晶表示素子であるが、短所の一つに
応答速度が遅く、最高数ミリ秒のオーダーの応答速度し
かえられないということが挙げられる。そしてこのこと
が、ネマチック液晶を用いる表示素子の大型化を制約す
る一因となっている。このように従来型の液晶表示素子
の欠点を改善するものとして、クラーク及びラガウエル
により提案された双安定を有する液晶を用いた液晶表示
素子が注目されている(特開昭56ー107216号参
照)。この双安定を有する液晶は強誘電性液晶と呼ば
れ、メモリー性の点・高速応答な点・視野角が広い・コ
ントラストがよい点などから最有望視され、特に近年に
おいて液晶テレビなどのディスプレイ用のみならず、光
プリンターヘッド、ライトバルブ、光コンピューター素
子などオプトエレクトロニクス分野においても、その実
用化に向けた開発が急務になっている。
【0003】一般に、強誘電性液晶は光学活性部位を有
する化合物で、かつその分子長軸が層の法線方向からチ
ルトした分子配向を有する一連のスメクチック相におい
て発現される。中でもキラルスメクチックC(以下、S
* と略記する)相は、粘性が低く、比較的低電圧動作
性のため実用上優位とされる。このような強誘電性液晶
として、1975年、マイヤー(R.B.Meyer)
らにより合成された4ー(4−n−デシルオキシベンジ
リデンアミノ)桂皮酸ー2ーメチルブチルエステル(以
下、DOBAMBCと略記する。)が知られている
(J.Physique 36 L−69(1975)
参照)。しかし、このDOBAMBCは、シッフ塩基を
構造として含むために、水や光などに対する安定性に難
があり、そこで強誘電性液晶材料として物理的化学的に
安定で、しかもSc* 相を示す温度範囲が広い材料系の
出現が強く期待されている。
【0004】また、強誘電性液晶の応答速度(τ)は、 τ=η/(Ps x E) (Ps:自発分極、η:粘性、E:印可電界)として表
され、自発分極(Ps)が大きいほどτが小、すなわち
応答速度は速くなる。従って、応答速度の速い強誘電性
液晶を得るためには、自発分極の大きな材料開発が必要
である。実際に、自発分極の増大を狙い、環状分子(ベ
ンゼン環、ピリミジン環、シクロヘキサン環など)を含
むコア骨格とキラル骨格の間の結合子(スペーサー部)
の検討が盛んである。(特開平1ー238557号)。
また、自発分極は分子長軸に対して垂直な方向の双極子
モーメントが不斉炭素の影響により長軸回りの自由回転
が抑制された結果生じると考えられ、従って自発分極の
増大するためには、イ)双極子部分をコア部近づける。
ロ)双極子部分と不斉炭素部分を近づける。ハ)不斉炭
素に立体的に大きな置換基をつけ、長軸回りの自由回転
を抑制させる等の方法でなされてきた。最近では、米国
特許第5051506号、Ferroelectrics,1991,Vol12
1,pp213-218 に記載されている2,3−ハロ誘導体、
特開平2ー138274、平4−230677、平5−
59036に記載されているキラルγ−ブチロラクトン
環を有する液晶化合物が知られている。米国特許第50
51506号公報は自発分極をもちかつ低粘性のキラル
化合物であるが螺旋ピッチが短い。特開平2−1382
74、に記載されているフェニルピリミジン環を有する
γ−ブチロラクトン誘導体について、ベース液晶とブレ
ンドしたところ、応答速度が遅く、チルト角も小さいと
考えられる。さらに、相転移温度についても、キラルス
メクチックC相−キラルスメクチックA相−コレステリ
ック相−等方相の相系列を示し得ていない。
【0005】しかし、これらは大きな自発分極を示すも
のの、逆に粘性が増大して応答速度が遅くなったり、液
晶相やSc* 相の温度範囲が狭くなることが多く、必ず
しも強誘電性液晶として有効な分子設計指針と言えなか
った。そこで、既知の強誘電性液晶に比べ、Sc* 相の
温度範囲が広くかつ自発分極の大きい強誘電性液晶の開
発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、強
誘電性液晶材料に用いる新規な光学活性体及び液晶化合
物として、 1.構造上から物理的化学的に安定な化合物 2.他の液晶化合物と混合することにより、または単独
で強誘電性を発現させ、広い温度範囲でSc* 相を示す
化合物 3.不斉炭素をγ−ブチロラクトン環に導入して、永久
双極子モーメントに由来した大きな誘起自発分極を有す
る化合物 4.印加電圧に対して高速応答性を示す化合物 5.コレステリック相及びキラルスメクチックC相のそ
れぞれの螺旋ピッチが充分に長く、そしてチルト角が大
きいことが望ましい化合物 6.少量を添加することで低粘性の液晶組成物を調製さ
せ、高速応答を示す化合物 7.少量を添加することでメモリー特性の閾値を向上
し、十分高いコントラスト比が得られる化合物 を満たす化合物を見いだし、単独で、あるいはこの少な
くとも1種を成分とする組成物で、実際に表示素子の液
晶として使用できる化合物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を行い、驚くべきことに、本発
明をなすに至った。本発明は(1)コア部とそれをはさ
む2つの側鎖部を有し、その一方の側鎖部には2個の不
斉炭素原子が環内にあるラクトン環を有する基であり、
他方の側鎖部には、不斉炭素原子がハロゲン原子で置換
されていることを特徴とする光学活性化合物、(2)一
般式(I)
【化3】 (式(I)中R1 は、炭素数1〜18の直鎖あるいは分
岐鎖のアルキル基、炭素数1〜18の直鎖あるいは分岐
鎖のアルキルオキシ基、炭素数3〜18の直鎖あるいは
分岐鎖のアルケニル基、炭素数3〜18の直鎖あるいは
分岐鎖のアルキニル基または、アルコキシ部分の炭素数
1〜3でアルキル部分の炭素数1〜18の直鎖あるいは
分岐鎖のアルコキシアルキル基を示し、かつこれらは1
つ以上のハロゲンで置換されたもので、また光学活性基
を有しうる構造のものである場合はそれが光学活性基で
あってもよくラセミ体であってもよい;R2 は炭素数1
〜15の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基又は炭素数3
〜15の直鎖あるいは分岐鎖のアルケニル基であって、
またはこれらの置換基のうち、光学活性基を有しうる構
造のものである場合はそれが光学活性基であってもよく
ラセミ体であってもよい;A,B,Cは、各々独立に
【0008】
【化4】 を示し、k,l,m,nは各々単独に0または1を示
し、かつl,m,nの少なくとも1つは1を示し、X,
X’は各々水素、ハロゲン、シアノ基、メチル基、メト
キシ基またはトリハロメチル基を示し、*の符号は不斉
炭素原子を表す。)で表される光学活性化合物、(3)
ラクトン環の2個の不斉炭素原子は、各々(S)配位で
ある、上記(1)または(2)記載の光学活性化合物、
(4)ラクトン環の2個の不斉炭素原子は、各々(R)
配位である、上記(1)または(2)記載の光学活性化
合物、(5)上記(1)〜(4)記載の光学活性体を少
なくとも1種以上を含有することを特徴とする液晶組成
物、(6)スメクチックC相を示す液晶化合物または組
成物に、上記(1)から(4)記載の光学活性化合物を
含有するキラルドーパントを添加して成ることを特徴と
する強誘電性キラルスメクチック液晶組成物に関する。
また、本発明者は上記(6)記載の液晶組成物を用いた
液晶表示素子を開示する。
【0009】以下本発明について詳しく説明する。本発
明に関わる上記の新規光学活性化合物は、強誘電性を発
現させるために永久双極子モーメントを有するカルボニ
ル基を5員環内部に固定し、またこの環内に2または3
個の不斉炭素原子を持たせることにより、好ましくは2
個の不斉炭素原子を持たせることにより、この部分の自
由回転を抑制し、全体として永久双極子の方向を一定に
するために今までにない大きな誘起自発分極を示し、し
いては応答速度の高速化が得られてくるものである。さ
らに、キラルハロゲン化アルキル基等を組み合わせるこ
とによって自発分極の符号の決定及び増大に寄与し、S
* ,N* のヘリカルピッチセンスを決定することがわ
かった。さらに、チルト角が大きくなるため、自発分極
を増加させることがわかった。しかし、これには分子動
力学的計算結果から、コア部の骨格としてビフェニル環
のπ電子及びピリミジン等の窒素原子が側鎖部との分子
間相互作用に大きく寄与しているため、コア骨格の選択
が非常に重要である。この様にして分岐したハロゲン化
アルキル基等、コア部、そしてラクトン環を組み合わせ
ることによって大きな自発分極を発現することができ
た。また本発明の化合物は、ラクトン環内に不斉炭素を
2個持たせることで、2種のジアステレオマーが存在
し、各々が永久双極子部分の自由回転を抑える目的に合
致した結果になる。また、各々を単独で用いてもあるい
は各々の混合物として用いても液晶化合物として有用で
ある。また、本発明において、上記液晶化合物とは単独
で液晶状態が観察される物質のみでなく、それ自身が液
晶相を示さなくても液晶組成物との混合により誘起自発
分極を示す化合物も含んでいる。
【0010】上記一般式に於て、R1 及びR2 のアルキ
ル基部分としては、例えばメチル、エチル、nープロピ
ル、nーブチル、nーペンチル、nーヘキシル、nーヘ
プチル、nーオクチル、nーノニル、nーデシル、nー
ウンデシル、nードデシル、nートリデシル、nーテト
ラデシル、nーペンタデシル、イソプロピル、t−ブチ
ル、2ーメチルプロピル、1ーメチルプロピル、1ーメ
チルプロピル、3ーメチルブチル、2ーメチルブチル、
1ーメチルブチル、4ーメチルペンチル、3ーメチルペ
ンチル、2ーメチルペンチル、1ーメチルペンチル、5
ーメチルヘキシル、4ーメチルヘキシル、3ーメチルヘ
キシル、2ーメチルヘキシル、1ーメチルヘキシル、6
ーメチルヘプチル、5ーメチルヘプチル、4ーメチルヘ
プチル、3ーメチルヘプチル、2ーメチルヘプチル、1
ーメチルヘプチル、7ーメチルオクチル、6ーメチルオ
クチル、5ーメチルオクチル、4ーメチルオクチル、3
ーメチルオクチル、2ーメチルオクチル、1ーメチルオ
クチル、8ーメチルノニル、7ーメチルノニル、6ーメ
チルノニル、5ーメチルノニル、4ーメチルノニル、3
ーメチルノニル、2ーメチルノニル、1ーメチルノニ
ル、3・7ージメチルオクチル、3・7・11ートリメ
チルドデシルなどの基が用いられる。また、アルケニル
基の例としては、例えばプロペニル、ブテニル、ペンテ
ニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニ
ル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニ
ル、テトラデセニル、ペンタデセニルなどの直鎖状のも
の、1ーメチルプロペニル、2ーメチルプロペニル、3
ーメチルプロペニル、4ーメチルプロペニルなどの分岐
を有するアルケニル基が挙げられる(2重結合はどの位
置にあっても良い)。また、アルキニル基の例として
は、例えばプロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシ
ニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル、
ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシ
ニル、ペンタデシニルなどの直鎖状のもの、1ーメチル
プロピニル、2ーメチルプロピニル、3ーメチルプロピ
ニル、4ーメチルプロピニルなどの分岐を有するアルケ
ニル基が挙げられる(2重結合はどの位置にあっても良
い)。また、ハロゲンの例としては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などが挙げられる。
【0011】本発明に関わる一般式(I)で表される化
合物には次に示すような方法によって製造することがで
きる。
【化5】 すなわち、一般式(II)で表される光学活性グリシジル
エーテルと一般式(III)(式(II)(III)中のA,B,
C、k,l,m,n,R1 ,R2 ,R3 及び*の符号
は、前記のとうりであり、R3 は低級アルキル基を表わ
す。)で表されるマロン酸ジエステル誘導体とを有機溶
媒中、塩基の存在下で反応させることにより合成するこ
とができる。上記式(I)化合物の製造に関しては、式
(II)化合物と1〜5当量の式(III)とを有機溶媒中で
1〜5当量の塩基存在下、2〜24時間還流することに
より得ることができる。この際に用いられる塩基として
はカリウムーt−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、水素化カル
シウム、水素化カリウム、水素化リチウム、n−ブチル
リチウムまたはリチウムジイソプロピルアミドなどが好
ましく、また有機溶媒としてはt−ブタノールなどのア
ルコール類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルな
どのエーテル類、ジメチルホルムアミドなどの非プロト
ン系有機溶媒あるいは上記有機溶剤の混合溶剤などが好
ましい。
【0012】上記原料化合物である式(II)化合物は、
次の反応式によって製造することができる。
【化6】 上記式(IV)化合物で表されるフェノール誘導体に塩基
の存在下で光学活性エピクロルヒドリンを反応させるこ
とにより、製造することができる。また、上記原料であ
る一般式(II)で表される化合物には次に示すような方
法によって製造することができる。
【0013】上記式(II)化合物の製造に関しては、式
(IV)化合物のフェノール誘導体と1〜10当量の光学
活性エピクロルヒドリンとを有機溶媒中で1〜5当量の
塩基存在下、40〜80℃で1〜6時間攪拌することに
より得ることができる。この際に用いられる塩基として
はカリウムーt−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシ
ウムなどが好ましく、また有機溶媒としてはt−ブタノ
ールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミドなどの
非プロトン系極性溶媒などが好ましい。また、塩基の代
わりに相関移動触媒を用いることもできる。たとえば、
ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイドなどであ
る。上記光学活性エピクロルヒドリンは市販の試薬を用
いた。上記原料化合物である式(IV)化合物は、具体的
に例えれば、以下の方法によって製造することができ
る。
【0014】すなわち、4−〔(2R,3R)−2,3
−ジフロロアルキルオキシフェニル〕フェノール誘導
体、4−〔(2R,3R)−2,3−ジクロロアルキル
オキシフェニル〕フェノール誘導体、4−〔(2R,3
R)−3−クロロ−2−フロロ−アルキルオキシフェニ
ル〕フェノール誘導体、4−〔(2R,3R)−2−ク
ロロ−3−フロロ−アルキルオキシフェニル〕フェノー
ル誘導体及び4−〔(2S,3S)−2,3−ジフロロ
アルキルオキシフェニル〕フェノール誘導体、4−
〔(2S,3S)−2,3−ジクロロアルキルオキシフ
ェニル〕フェノール誘導体、4−〔(2S,3S)−3
−クロロ−2−フロロ−アルキルオキシフェニル〕フェ
ノール誘導体、4−〔(2S,3S)−2−クロロ−3
−フロロ−アルキルオキシフェニル〕フェノール誘導体
が次の合成経路に従って製造できる。
【化7】
【0015】更に、2−〔(2R,3R)−2,3−ジ
フロロアルキルオキシフェニル〕−5−ヒドオキシピリ
ミジン誘導体及び2−〔(2S,3S)−2,3−ジフ
ロロアルキルオキシフェニル〕−5−ヒドオキシピリミ
ジン誘導体が次の合成経路に従って製造できる。
【化8】
【0016】更に、4−[2−〔(2R,3R)−2,
3−ジフロロアルキルオキシフェニル〕−5−ヒドキシ
−ピリミジル]フェノール誘導体及び4−[2−〔(2
S,3S)−2,3−ジフロロアルキルオキシフェニ
ル〕−5−ヒドキシ−ピリミジル]フェノール誘導体が
次の合成経路に従って製造できる。
【化9】
【0017】更に、4−(R−フロロアルキルオキシフ
ェニル)フェノール誘導体及び4−(S−フロロアルキ
ルオキシフェニル)フェノール誘導体が次の合成経路に
従って製造できる。
【化10】
【0018】更に、4−(R−フロロアルキルフェニ
ル)フェノール誘導体及び4−(S−フロロアルキルフ
ェニル)フェノール誘導体が次の合成経路に従って製造
できる。
【化11】
【0019】更に、4−[2−〔(R)−フロロアルキ
ルオキシフェニル〕−5−ヒドキシ−ピリミジル]フェ
ノール誘導体及び4−[2−〔(S)−フロロアルキル
オキシフェニル〕−5−ヒドキシ−ピリミジル]フェノ
ール誘導体が次の合成経路に従って製造できる。
【化12】
【0020】一般式(I)で表わされる化合物の優れた
特徴の1つとしては、少量の添加でも十分に大きな自発
分極を誘起させることができる。例えば、後述の実施例
5にも示したように、実施例4で得られた化合物わずか
2重量%と、Sc相を示す母体液晶(ホスト液晶と省略
する)98重量%から成るSc* 液晶組成物では、25
℃における自発分極の値は−5.4nC/cm2 である
ことから非常に大きいことがわかる。このため、ノンキ
ラルのホスト液晶に0.5重量%程度以上添加すれば、
高速応答に十分な自発分極を誘起することが可能とな
る。さらに、少量添加することで、ホスト液晶の粘性を
低下させないことが可能となる。さらに、Sc* 、N*
相のHTP(ヘリカルツイストパワー)や誘起自発分極
の特性をキラルγ−ブチロラクトン誘導体とキラルハロ
ゲン基とのアルキル鎖長、分岐構造によって調製が可能
となる。
【0021】また、本発明の一般式(I)で表される化
合物には、そのラクトン環の2位及び4位にそれぞれ不
斉炭素が存在する。このうち、キラルドーパントとして
の大きな特徴とする誘起する自発分極の極性の決定する
要因としては、4位の不斉炭素の絶対配置であり、さら
に2位の不斉炭素の絶対配置は、その大きさに大きく影
響を与えている。2位の不斉炭素の絶対配置が、4位の
不斉炭素の絶対配置と等しい場合には、ラクトン環がシ
ス配置となり、相異する場合はトランス配置となる。そ
こで、これらのシス体及びトランス体には、その誘起す
る自発分極の極性には差がみられないが、大きさにはシ
ス体の方が一般的に1.5〜5倍大きくなっている。し
かし、実施例に見られるように分離することが可能であ
ることから少量添加で低粘性で高速応答が可能になる。
また、キラルハロゲン化アルキル基等は、合成方法に記
載されているようにあらかじめ絶対配置を決定した置換
基を導入しており、ラクトン環内のキラルとの適当な組
合せをすることにより、高速応答性、螺旋ピッチ調製、
などあらゆる目的に適合することができる。さらに、ハ
ロゲンとして特にフッ素を用いることにより粘性の低
下、高速応答化をもたらすことができる。
【0022】前述のように、本発明の一般式(I)で表
される化合物は、単独で用いるよりも、液晶組成物とし
て添加することにより好適である。この液晶組成物は、
一般式(I)で表される光学活性体化合物の少なくとも
1種と必要に応じて適当なキラルドーパントを1種以上
とを、スメクチックC相ーネマチック相ー等方相または
スメクチックC相ースメクチックA相ーネマチック相ー
等方相などの相系列を示す非キラル液晶または液晶組成
物に、添加することによりキラルスメクチックC相−キ
ラルスメクチックA相−コレステリック相−等方相の相
系列を示す強誘電性(キラルスメクチックC相)を誘起
する。従って、液晶相を示さない本発明の光学活性体に
は、強誘電性を誘起するための添加剤として有用であ
る。特に液晶表示素子として用いる場合には、主成分と
してホスト液晶に加えて成る組成物が望ましい。一般式
(I)で表される化合物は、充分大きな自発分極を誘起
し得るものであって、ホスト液晶中に0.1重量%から
20重量%程度添加すれば、高速応答が可能な強誘電性
Sc* 組成物を得ることができる。一般式(I)で表さ
れる化合物は、少量添加することによって、液晶組成物
の液晶相、特にSc*相の温度範囲を広くすることがで
きる。本発明の光学活性化合物に添加するホスト液晶と
しては、特に制限がないが、これまでにホスト液晶とし
て知られている化合物群を使用できる。例えば、次のよ
うなものが例示される。
【0023】
【化13】 (式中、R4 、R5 はC3〜C18のアルキル基または
アルコキシ基を示す。)で表されるフェニルピリミジン
系液晶、
【0024】
【化14】 (式中、R6 、R7 はC3〜C18のアルキル基または
アルコキシ基を示す。)のフェニルベンゾエート系液晶
の単体または混合物からなるホスト液晶に添加した時、
高速応答性、ホスト液晶のSc相温度域の保持という特
性が顕著になる。本発明の光学活性化合物の好ましい例
としては、以下のようなものがある。(式中、X’’は
X,X’と同様な意味を表している。)
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】
【0027】
【化17】
【0028】
【実施例】以下実施例により本発明の化合物について更
に詳細に述べるが、本発明はこれらの実施例により限定
されるものではない。以下、記号K、N、Ch、SA 、
Sc、Sc* 、Iはそれぞれ、結晶、ネマチック相、コ
レステリック相、スメクチックA相、スメクチックC
相、キラルスメクチックC相、等方性液晶を示し、SX
はスメクチック相の高次構造を示す。本化合物の精製
は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び再結晶に
て行った。以下に示す相転移点の測定は、物質の純度に
より若干の影響を受けることもある。
【0029】実施例1 4−(2−S−フロロヘプチルオキシフェニル)フェノ
ール2.09g(0.66mmol)、R−(ー)ーエ
ピクロルヒドリン6.10g、カリウムt−ブトキシド
2.26g、及びt−ブタノール20mlを混合し、4
5℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻し、冷却水を
加え、酢酸エチルで生成物を抽出する。抽出物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製して下記構造式に
示すS体のグリシジルエーテル体1.70gを得た。
【化18】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.20〜1.90(10H,m) 0.89(3H,t) 2.85(2H,m) 3.39(1H,m) 3.90〜4.30(4H.m) 4.84(2H,m) 6.98(4H,d) 7.48(4H,d) MS m/e :373(M+
【0030】上記より得られた光学活性グリシジルエー
テル体373mg、n−ブチルマロン酸ジエチル1.1
5g、カリウムt−ブトキシド279mg、及びt−ブ
タノール15mlを混合し、12時間還流攪拌した。反
応液を室温に戻し、4N−塩酸で中和した後、ジクロロ
メタンで生成物を抽出する。抽出物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して下記構造式に示すγーラ
クトン体のトランス体(2R,4S)140mg及びシ
ス体(2S,4S)160mgを得た。 1−1)(2R,4S)体
【化19】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.2〜2.0(16H,m) 0.87(3H,t) 0.91(3H,t) 2.15(1H,m) 2.48(1H,m) 2.82(1H,m) 4.0〜4.25(2H,m) 4.18(2H,t) 4.65〜5.00(1H,m) 4.85(1H,m) 6.96(2H,d) 6.99(2H,d) 7.48(4H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :471(M+ ) 1−2)(2S,4S)体
【0031】
【化20】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.2〜3.0(19H,m) 0.87(3H,t) 0.91(3H,t) 4.0〜4.25(2H,m) 4.18(2H,t) 4.65〜5.00(1H,m) 4.75(1H,m) 6.96(2H,d) 6.99(2H,d) 7.48(4H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :471(M+
【0032】実施例2 4−(2−S−フロロヘプチルオキシフェニル)フェノ
ール2.09g(0.66mmol)、S−(ー)ーエ
ピクロルヒドリン6.10g、カリウムt−ブトキシド
2.26g、及びt−ブタノール20mlを混合し、4
5℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻し、冷却水を
加え、酢酸エチルで生成物を抽出する。抽出物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製して下記構造式に
示すR体のグリシジルエーテル体1.67gを得た。
【化21】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.20〜1.90(10H,m) 0.89(3H,t) 2.85(2H,m) 3.39(1H,m) 3.90〜4.30(4H.m) 4.85(2H,m) 6.97(4H,d) 7.47(4H,d) MS m/e :373(M+
【0033】上記より得られた光学活性グリシジルエー
テル体373mg、n−ブチルマロン酸ジエチル1.1
5g、カリウムt−ブトキシド279mg、及びt−ブ
タノール15mlを混合し、12時間還流攪拌した。反
応液を室温に戻し、4N−塩酸で中和した後、ジクロロ
メタンで生成物を抽出する。抽出物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して下記構造式に示すγーラ
クトン体のトランス体(2S,4R)160mg及びシ
ス体(2R,4R)170mgを得た。 2−1)(2S,4R)体
【化22】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.20〜2.00(16H,m) 0.90(3H,t) 0.95(3H,t) 2.15(1H,m) 2.48(1H,m) 2.85(1H,m) 4.00〜4.30(4H,m) 4.70〜5.00(1H,m) 4.85(1H,m) 6.98(2H,d) 7.47(4H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :438(M+ ) 2−2)(2R,4R)体
【0034】
【化23】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.20〜2.00(17H,m) 0.90(3H,t) 0.95(3H,t) 2.40〜2.80(2H,m) 4.00〜4.30(2H,m) 4.19(2H,t) 4.65〜5.00(1H,m) 4.75(1H,m) 6.96(2H,d) 6.98(2H,d) 7.47(4H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :438(M+
【0035】実施例3 4−〔(2R,3R)−2,3−ジフロロヘキシルオキ
シフェニル〕フェノール1.93g(0.66mmo
l)、R−(ー)ーエピクロルヒドリン6.10g、カ
リウムt−ブトキシド2.26g、及びt−ブタノール
20mlを混合し、45℃で6時間攪拌した。反応後、
室温に戻し、冷却水を加え、酢酸エチルで生成物を抽出
する。抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して下記構造式に示すS体のグリシジルエーテル体
1.70gを得た。
【0036】
【化24】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.00(3H,t) 1.88(2H,m) 2.85(2H,m) 3.48(1H,m) 4.15(2H,m) 4.24(2H,m) 4.50〜5.00(2H,m) 6.98(4H,d) 7.48(2H,d) 7.49(2H,d) MS m/e:349(M+
【0037】上記より得られた光学活性グリシジルエー
テル体349mg、n−ブチルマロン酸ジエチル1.1
5g、カリウムt−ブトキシド279mg、及びt−ブ
タノール15mlを混合し、12時間還流攪拌した。反
応液を室温に戻し、4N−塩酸で中和した後、ジクロロ
メタンで生成物を抽出する。抽出物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して下記構造式に示すγーラ
クトン体のトランス体(2R,4S)140mg及びシ
ス体(2S,4S)160mgを得た。 3−1)(2R,4S)体
【化25】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:0.7〜3.0(12H,m) 0.87(3H,t) 0.91(3H,t) 2.18(3H,s) 2.75(1H,dd) 3.48(2H,q) 4.0〜4.28(3H,m) 4.86(1H,m) 6.98(2H,d) 7.38(2H,d) 7.49(2H,d) 7.52(2H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :447(M+ ) 3−2)(2S,4S)体
【0038】
【化26】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:0.7〜3.0(12H,m) 0.87(3H,t) 0.91(3H,t) 2.18(3H,s) 2.75(1H,dd) 3.48(2H,q) 4.0〜4.28(3H,m) 4.76(1H,m) 6.98(2H,d) 7.38(2H,d) 7.49(2H,d) 7.52(2H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :447(M+
【0039】実施例4 4−〔(2R,3R)−2,3−ジフロロヘキシルオキ
シフェニル〕フェノール1.93g(0.66mmo
l)、S−(ー)ーエピクロルヒドリン6.10g、カ
リウムt−ブトキシド2.26g、及びt−ブタノール
20mlを混合し、45℃で6時間攪拌した。反応後、
室温に戻し、冷却水を加え、酢酸エチルで生成物を抽出
する。抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して下記構造式に示すR体のグリシジルエーテル体
1.67gを得た。
【0040】
【化27】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:1.00(3H,t) 1.88(2H,m) 2.85(2H,m) 3.40(1H,m) 4.13(2H,m) 4.33(2H,m) 4.50〜5.00(2H,m) 6.97(4H,d) 7.47(2H,d) 7.48(2H,d) MS m/e :349(M+
【0041】上記より得られた光学活性グリシジルエー
テル体349mg、n−ブチルマロン酸ジエチル1.1
5g、カリウムt−ブトキシド279mg、及びt−ブ
タノール15mlを混合し、12時間還流攪拌した。反
応液を室温に戻し、4N−塩酸で中和した後、ジクロロ
メタンで生成物を抽出する。抽出物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して下記構造式に示すγーラ
クトン体のトランス体(2S,4R)170mg及びシ
ス体(2R,4R)170mgを得た。 4−1)(2S,4R)体
【化28】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:0.7〜3.0(13H,m) 0.98(3H,t) 1.00(3H,t) 2.18(3H,s) 2.76(1H,dd) 3.48(2H,q) 4.18(2H,m) 4.88(1H,m) 6.98(2H,d) 7.38(2H,d) 7.49(2H,d) 7.55(2H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :447(M+ ) 4−2)(2R,4R)体
【0042】
【化29】 NMRδppm (CDCl3 ) δ:0.7〜3.0(13H,m) 0.98(3H,t) 1.00(3H,t) 2.18(3H,s) 2.76(1H,dd) 3.48(2H,q) 4.18(2H,m) 4.78(1H,m) 6.94(2H,d) 7.38(2H,d) 7.49(2H,d) 7.55(2H,d) IR(KBr):1779cm-1 MS m/e :447(M+
【0043】実施例5 (強誘電性液晶組成物の作成) 実施例1で合成した式(IX)で表される化合物
【化30】 に、下記に示すSc相を有する光学活性でないピリミジ
ン系液晶(A)と次の割合で
【化31】 配合して、液晶組成物を作製した。この時の液晶組成物
の相転移温度は であり、室温でキラルスメクチックC相を示している。
【0044】(自発分極、粘性、応答速度及び傾き角の
測定)得られたラクトン誘導体を含んだ液晶組成物を加
熱し、等方性液体とした後、ポリイミドを塗布し、ラビ
ング処理を施した透明電極付き薄型セル(2.4ミクロ
ン)に注入した。しかる後、セルを除冷し、螺旋構造が
消失している均一なSc* のモノドメインを得、25℃
においてこのセルに48Vpp,50Hzの三角波電圧
を印加して自発分極を測定した。また、同様にこのセル
に24Vpp,50Hzの矩形波電圧を印加して25℃
における応答速度、粘性を測定した。同セルに48Vp
p,0.1Hzの矩形波電圧を印加して2つのスイッチ
ング状態に対応する消光位間の角度差を測定し、その1
/2を傾き角とした。今回合成したラクトン誘導体を2
%液晶組成物に添加した時の自発分極、粘性、応答速度
及び傾き角の測定結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学活性
化合物は新規な化合物であり、一般式(1)で表され、
その化合物は、強誘電性を持たない液晶組成物に添加す
ることにより、組成物全体の強誘電性を発現させ、さら
に大きな自発分極を誘起させることができ、その結果、
高速応答性が得られた。また、均一配向性は良好であ
り、モノドメイン状態が確認され、メモリー性が得られ
た。以上の事から非常に優れた強誘電性材料を提供する
ことができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/54 9279−4H C09K 19/54 B // C07M 7:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア部とそれをはさむ2つの側鎖部を有
    し、その一方の側鎖部には2個の不斉炭素原子が環内に
    あるラクトン環を有する基であり、他方の側鎖部には、
    不斉炭素原子がハロゲン原子で置換されていることを特
    徴とする光学活性化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(I) 【化1】 (式(I)中R1 は、炭素数1〜18の直鎖あるいは分
    岐鎖のアルキル基、炭素数1〜18の直鎖あるいは分岐
    鎖のアルキルオキシ基、炭素数3〜18の直鎖あるいは
    分岐鎖のアルケニル基、炭素数3〜18の直鎖あるいは
    分岐鎖のアルキニル基または、アルコキシ部分の炭素数
    1〜3でアルキル部分の炭素数1〜18の直鎖あるいは
    分岐鎖のアルコキシアルキル基を示し、かつこれらは1
    つ以上のハロゲンで置換されたもので、また光学活性基
    を有しうる構造のものである場合はそれが光学活性基で
    あってもよくラセミ体であってもよい;R2 は炭素数1
    〜15の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基又は炭素数3
    〜15の直鎖あるいは分岐鎖のアルケニル基であって、
    またはこれらの置換基のうち、光学活性基を有しうる構
    造のものである場合はそれが光学活性基であってもよく
    ラセミ体であってもよい;A,B,Cは、各々独立に 【化2】 を示し、k,l,m,nは各々単独に0または1を示
    し、かつl,m,nの少なくとも1つは1を示し、X,
    X’は各々水素、ハロゲン、シアノ基、メチル基、メト
    キシ基またはトリハロメチル基を示し、*の符号は不斉
    炭素原子を表す。)で表される光学活性化合物。
  3. 【請求項3】 ラクトン環の2個の不斉炭素原子は、各
    々(S)配位である、請求項1または2記載の光学活性
    化合物。
  4. 【請求項4】 ラクトン環の2個の不斉炭素原子は、各
    々(R)配位である、請求項1または2記載の光学活性
    化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の光学活性体を少なく
    とも1種以上を含有することを特徴とする液晶組成物。
  6. 【請求項6】 スメクチックC相を示す液晶化合物また
    は組成物に、請求項1〜4記載の光学活性化合物を含有
    するキラルドーパントを添加してなることを特徴とする
    強誘電性キラルスメクチック液晶組成物。
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