JPH08268819A - リンゴ樹木病害、フラン病(菌糸)の侵食防止剤 並びに殺菌剤およびその使用方法 - Google Patents

リンゴ樹木病害、フラン病(菌糸)の侵食防止剤 並びに殺菌剤およびその使用方法

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JPH08268819A
JPH08268819A JP10991495A JP10991495A JPH08268819A JP H08268819 A JPH08268819 A JP H08268819A JP 10991495 A JP10991495 A JP 10991495A JP 10991495 A JP10991495 A JP 10991495A JP H08268819 A JPH08268819 A JP H08268819A
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Sakae Funamizu
榮 船水
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】炭酸ナトリウム系の組成、性状、性質に属する
薬品を調合した液状(A)防除剤、又は、明バン(焼明
バン)系、硫酸第1鉄系、リン酸ナトリウム系、メタリ
ン酸ナトリウム系の組成、性状、性質に属する薬品を調
合した液状(B)防除剤、又は、炭酸ナトリウム系、明
バン(焼明バン)系、硫酸第1鉄系、リン酸ナトリウム
系、メタリン酸ナトリウム系の組成、性状、性質に属す
る薬品と合成樹脂ペイントと調合した練状防除剤とその
使用方法。 【効果】防除剤を使用方法に従って、被害患部に塗布す
ると、被害患部の樹皮並びに被害患部から分泌する養
分、および菌糸に化学作用を与え中和、萎縮、侵透、乾
燥、殺菌など優れた防除の効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
1.フラン病防除剤の発明の目的 リンゴの栽培管理は難しい。特に病害の防除管理は非常
に難しいものがある。農薬の進歩によって大方の解明は
されてはおりますが、フラン病の防除については、フラ
ン病の病害発生以来数拾年経過しても今だに完全な防除
対策も見られない。秋の収穫時期も終り来年に備えて樹
木の整枝作業時期には、フラン病によって被害を受けた
樹木の処理は莫大なもので、リンゴ生産者の悩みの種と
なっている。なんとか良い策はないものかと、7年有余
研究を重ねてまいりましたが、なかなかこれという防除
方法も解決されずに過して来ました。ところが最近に至
って明るい見透しがついたのである。 2.リンゴ樹木とフラン病との関係 フラン病はリンゴ樹木のみに発生する病害で、他の果実
樹木には全く発生は見られない。フラン病の菌糸(シノ
ウ菌)はリンゴ樹木の養分を好む特有の要因のあること
から、リンゴ樹木から分泌する養分を侵食し、この侵食
を繰り返し侵食するため樹皮の細胞が破壊され、被害患
部が拡大し樹木が枯死状態となる。これがフラン病とリ
ンゴ樹木との関係である。 3.フラン病の防除剤の考案 フラン病の菌糸は目に見えない、菌糸は樹皮内に潜在し
活動範囲も広く、目に見える被害患部を処置し幾日も経
たないうちに処置した付近に、新たに被害患部が現れる
ことからいかにしてフラン病の菌糸を根絶出来るか、菌
糸の生態を見ると (1)フラン病の菌糸はリンゴ樹木のみに発生するこ
と。 (2)リンゴ樹木の切傷や折損箇所および菌糸が侵食し
た被害患部等から分泌する養分を侵食し生息しているこ
と。 (3)菌糸は1個の本体から蜘の巣のように胞子を散ら
して侵食活動をし樹皮の細胞を破壊し患部を広げている
こと。 前記3項目から判断して、リンゴ樹木から分泌する養分
に変化を与えることによって防除出来るのではと。石灰
硫黄合剤、苛性ソーダ、消石灰、酢酸等の成分の濃度の
試験薬を被害患部に塗布して見たが、効果は見られず、
藁灰を練状にして塗布したところ、患部の樹皮面に変化
を見ることが出来た。だが防除剤としては高度な条件が
要求されることから不適当である。この藁灰の組成、性
状、性質等に属する成分量の多い薬品を塗布すると効果
を得るのではと、炭酸ナトリウムを使用したところ、塗
布前は湿っぽくブヨブヨしていた患部が固くなったので
ある。炭酸ナトリウムは患部の樹皮面と樹皮下に大きな
効果のある変化を与えるのを見ることが出来たのであ
る。尚これを防除剤として完成するには、侵透力、乾燥
力、殺菌力の条件を充実する必要のあることから、明バ
ン(焼明バン)、硫酸第1鉄、リン酸ナトリウム、メタ
リン酸ナトリウム等を調合し、被害患部に塗布したとこ
ろ、侵透力、乾燥力、殺菌力に一段と防除効果を得るこ
とが出来たのである。この調整した防除剤を患部に塗布
して、被害患部とフラン病の菌糸の状態を見ると、この
防除剤はフラン病の菌糸の好むリンゴ樹木から分泌する
養分を化学作用によって変化を与え、養分を中和し、養
分を菌糸が好まない他の果実樹木の養分のような養分に
変え、菌糸の侵食活動を抑える、そのため菌糸萎縮し
て、患部の一部の本体に集中する。この集中した菌糸に
継続して防除剤を塗布すると菌糸を殺菌することが出来
た。又、この集中した菌糸の患部を除去する方法もあ
る。このような優れた防除剤を考案し発明することが出
来たのである。 4.防除剤を構成する要件 (A)養分を中和する中和力のある性質のもの 菌糸はリンゴ樹木の切傷、折損個所および被害患部等か
ら分泌する養分を好むことから、その養分を化学作用に
よって中和し、菌糸の好まない養分にかえて、菌糸の侵
食活動を抑える、中和力の強力な性質のもの。 (B)菌糸を萎縮させ集中させる萎縮力のある性質のも
の 菌糸は糸のようなもので患部全般に蜘の巣のように胞子
を散らして侵食している菌糸に、この防除剤を塗布する
と、菌糸は侵食活動が止まり、萎縮して被害患部の一部
に菌糸の本体に集中する。強力に集中させる萎縮力のあ
る性質のもの。 (C)防除剤を樹皮下に侵透させる侵透力のある性質の
もの 樹皮の表面に被害患部の現れている患部の防除は簡単に
出来るが被害患部が樹皮下で樹皮の表面に現れていない
患部の場合でも数回防除剤を塗布すると、樹皮下の患部
の樹皮が樹肉から剥がれ、浮き上がるように樹皮が乾燥
する。このように防除剤は患部の奥く深く侵透する、侵
透力のある性質のもの。 (D)湿った被害患部を乾燥させる乾燥力のある性質の
もの 侵食された被害患部の樹皮は菌糸によって細胞が分解さ
れ、そのため患部はブヨブヨして湿っぽく、指爪先を患
部の樹皮に指すと、爪先がブスブス食い込む。防除剤を
塗布して2日目には菌糸の侵食活動が止まり、患部の樹
皮が固くなり、指爪先が食い込まなくなる。患部に菌糸
が潜在していない部分は防除剤が乾燥し患部が白色を呈
する。菌糸が萎縮し患部の一部に集中している部分は赤
褐色を呈している。この集中している患部に防除剤を数
回継続して塗布すると、患部は黄肌色に変り後に白色と
なる。このように患部を乾燥させる乾燥力のある性質の
もの。 (E)菌糸を殺菌する殺菌力のある性質のもの 樹皮の表面を侵食した侵食初期の被害患部の菌糸は、防
除剤を塗布すると2日ないし3日目で侵食活動は全く見
られない。老木の主幹や主枝の樹皮の厚い被害患部の場
合は、樹皮を簡単に除去し防除剤を塗布すると、1年経
過しても菌糸の潜在は見られず、侵食活動も全く見えな
い。また主枝、亜主枝、次亜主枝等の比較的樹皮の薄い
被害患部の場合は、小刃で適当に切傷をつけて防除剤を
塗布すると、1年以上経過しても菌糸の潜在も見られず
侵食活動も全く見えない程の殺菌する殺菌力のある性質
のもの。 5.液状防除剤と練状防除剤の差違 (イ)液状防除剤 液状防除剤は患部が樹皮の表面に現れている場合の防除
処理は言うまでもないが、被害患部が樹皮の表面に現れ
ない樹皮下の患部の場合、液状の防除剤を塗布すると患
部の樹皮が樹肉から剥がれ浮き上がるように乾燥し完治
する。このように液状防除剤は患部の奥く深く侵透し、
菌糸を殺菌する抜群の威力がある。外部から新たに侵入
しようとする菌糸に対しては、練状の防除剤よりも防除
の持続力が劣るので効果は半減する。 (ロ)練状防除剤 練状の防除剤は外部から新たに侵入しようとする菌糸に
対しては、抜群の防除効果はあるが、侵食されている被
害患部の防除には侵透力が30%程度の効果よりない。
侵透力のある侵透剤を調合しても、練状の防除剤の効果
は同じようなものである。このように液状の防除剤と練
状の防除剤は使用目的によって相当の差違がある。 6.防除剤を塗布した結果 防除剤として構成する要件を備えた、この防除剤を被害
患部120箇所以上の患部に塗布し、試験した結果、中
和力、萎縮力、侵透力、乾燥力、殺菌力等100%の成
果を得ることが出来たのである。
【0001】
【産業上の利用分野】この防除剤の発明により、リンゴ
樹木は健全な樹木に育成し、品質度の高い優秀な果実の
生産が出来る体制になるものである。またフラン病の被
害による樹木の伐採処理も大巾に減り、収穫量も増えリ
ンゴ園の管理に明るい期待が出来るものと思う。尚、今
後この防除剤は世界的にも利用価値が大きく評価され、
リンゴ業界に多大の貢献度の高い防除剤になるものであ
る。
【0002】
【従来の防除技術】従来の防除剤でフラン病の菌糸の侵
食活動を防止し菌糸を確実に殺菌出来る防除方法は今だ
に完成されていない。そのため昭和62年度に於いて公
表された、フラン病による被害発生率が青森県下だけで
も34.6%と発表されている。平成5年度に至っても
その発生率は横這い状態で今だに同じような被害状況で
被害が下降することなく、上昇傾向にあると発表されて
いることは、従来の防除剤に問題がある。従来使用され
ている防除剤を見ると、どの防除剤も皆練状の防除剤で
ある。練状の防除剤は既に侵食されている被害患部に塗
布しても、患部の奥く深く侵透することは出来ない。実
験した結果から見ても侵透力が無いので無理である、防
除剤が患部の樹皮の表面に付着しているに過ぎない。フ
ラン病の菌糸は患部の樹皮の内部に潜在し侵食している
からである。例えば患部に切傷をつけて防除剤を塗布し
ても練状の防除剤は切傷口付近1mm程度より内部に侵
透しない。このような防除剤では防除は不可能である。
また従来の防除剤は殺菌のみを重視しており、菌糸の生
態を根絶する防除対策のないのが従来の防除技術であ
る。
【0003】
【この発明を解決しようとする課題】フラン病の菌糸に
よって侵食された被害患部の状態は肉眼でも見ることは
出来るが、フラン病の菌糸が被害患部の何処に潜在して
いるか肉眼で見ることは出来ない。そのため従来の防除
方法で被害患部を除去して防除剤を塗布しても、菌糸が
残存しているため幾日も経たないうちにその患部付近に
被害が発生する。最後には樹木を伐採する以外に方法が
なくなる。いかにしてフラン病の菌糸を根絶出来るか日
夜研究を重ねた結果、ようやくにして完成することが出
来たのである。その結果、フラン病はリンゴ樹木のみに
発生する病害であることから、菌糸の好むリンゴ樹木か
ら分泌する養分に化学作用を与え、養分を中和し、菌糸
の嫌いな養分にすることによって防除出来ると判断し、
通常山菜のワラビの苦み抜きに炭酸ナトリウムを使用す
るので、被害患部に炭酸ナトリウムを塗布すると、養分
を変化させることが出来るのではと思い、炭酸ナトリウ
ムを被害患部に塗布したところ、何時も湿っぽく指爪先
を患部の樹皮に指すとブスブス食い込む状態の患部の樹
皮が固くなっており、指爪先を指しても食い込まなくな
ったのである。尚、炭酸ナトリウムを継続して患部に塗
布すると、菌糸の侵食活動が止るのを見ることが出来た
ことから、これをもっと確実な完全な防除剤にするため
には、乾燥力、侵透力、殺菌力を充実させる必要上、焼
明バン、硫酸第1鉄、リン酸ナトリウム、メタリン酸ナ
トリウム等の薬品を調合し、液状(B)防除剤として、
炭酸ナトリウムの液状(A)防除剤を患部に塗布した後
に塗布したところ、中和力、萎縮力、侵透力、乾燥力、
殺菌力に一段と防除力が加わり、優れた防除の効果を得
ることが出来たのである。本剤は従来使用されている防
除剤とは全く異なる防除剤で、液状の防除剤ですから侵
透力が良く、樹木から分泌する養分を中和し、菌糸を萎
縮させ集中させる。他の防除剤では出来ない独特の防除
剤である。また防除処理作業も簡単で樹皮の厚い患部の
場合、患部の樹皮を簡単に除去する程度でよく、樹皮の
薄い患部の場合、小刃で適当に切傷をつける程度の作業
で終わる、今後の防除対策の一環として大きく貢献する
発明である。
【0004】
【課題点を解決する手段】この発明の防除剤として使用
される薬品に、属する薬品は相当数の種類がある。その
なかから適当と思われる薬品を防除剤として使用した。
防除剤として使用する薬品の性状、組成、性質、利用に
ついて述べると
【炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)】単にソーダといい、
工業的にはソーダ灰ともいう。無水塩は白色粉末で融点 エーテルには不容である、水への溶解度および液底体
(飽和溶液中に固相として共存するもの)の炭酸ソーダ
の溶解度は32.08度である。また炭酸ガスを吸収し
て重ソウ(重炭酸ソーダ炭酸ナトリウム)となる、炭酸
ナトリウムは工業的には酸根として利用される場合と安
価なアルカリとして利用する。最大の利用はガラス工業
のナトリウム源としてまたしょうゆ、アミノ酸製造では
アルカリとして用いられ、一般的にはパン製造の酵母菌
(イースト菌)として、またワラビの苦み抜きとして広
く利用価値が大きい。
【カルウム明バン(焼明バン)】3価の金属Mの硫酸
塩が1価の金属の硫酸塩とつくるM(SO
・12HOとなる複酸塩をミョウバンと総称する、無
色八面体(ときには立方体)の結晶で容易に大結晶とし
て成長する、甘ずっぱい渋味(収束性の味)があり比重
1.75。92.5℃で結晶水に溶ける。さらに熱する
と結晶水を失ってふくれる、一部は無水硫酸SOを発
して分解し白色の軽い塊状のいわゆる焼明バンに変わ
る。明バンの用途はほとんどが3価の金属の性質にもと
づくものでアルミニウム、鉄、クロムの小酸化物がジオ
キシアントラキノン類の色素とレーキ顔料をつくる媒染
剤として重用され、高いイオン価の凝折力、錯塩形成能
力な写真の定着液硬膜剤として利用する。
【硫酸第1鉄】化学式FeSO俗に硫酸鉄という、と
きには次に記す水和物をさす、水和物があるが水和物F
eSO・7HOは緑バンとして古くから知られ、ミ
ョウバンに以た性質をもつことが注目されている。この
ものは鉄を希硫酸に溶かした液から晶出するが大規模に
は黄鉄鉱の粉末をたびたび水で湿して空気にさらすこと
で得られる。青みを帯びた淡緑色の結晶しばしば大結晶
として得られる、インキの製造、紺青の製造、羊毛の染
色、木材の保存用侵透剤、医薬および分析用試薬など広
範囲にわたって使用されている。
【リン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム】リン酸=
水素ナトリウムまたは第1リン酸ナトリウムに当量のリ
ン酸を加えた液を蒸発すると1小和物が得られる。1小
和物は無色、斜方晶系の結晶で屈折率(D線)1.48
5比重2040、100℃で脱水で無水塩(六方晶系)
KHPO40と同形に変わり200℃でピロリン酸=
水素ナトリウムNaに250℃でメタリ
ン酸ナトリウムに変わる。水にきわめてよく溶ける、1
00gの水に0℃で59.9g83℃で390g溶け
る、エチルアルコールには不容。
【0005】
【防除剤の作用】この防除剤は液状と練状の2種類で構
成し、まず液状(A)防除剤を患部およびその周辺に塗
布し、10分位後液状(B)防除剤を塗布する。これを
数回繰り返し塗布すると、防除剤は患部の奥く深く侵透
し、被害患部の樹木から分泌する養分に化学作用を与
え、養分を中和し、菌糸の好む養分が変化して、菌糸の
嫌いな他の果実樹木の養分のような養分に変化する。そ
のため菌糸は蜘の巣のように胞子を散らして患部全般に
わたって侵食活動をしているものが、この防除剤を塗布
することによって、菌糸は侵食活動が出来なくなり、萎
縮して患部の一部の菌糸の一個の本体に集中する。その
集中した菌糸の患部に継続して防除剤を数回塗布すると
時間を要するが菌糸は死滅する。尚、患部を早めに処理
したい場合は、菌糸が萎縮して集中した患部を除去し、
除去した後に防除剤を数回塗布すると完治する方法もあ
る。液状防除剤の塗布によって、菌糸の侵食活動が止ま
り、菌糸の潜在がないことを確認してから練状防除剤を
塗布する。練状防除剤は防除の効果を持続させ、外部か
らの菌糸の侵入を防ぐ目的で塗布する。防除剤を塗布す
る前の侵食された被害患部の樹皮は赤褐色を呈し、湿っ
ぽくブヨブヨしている。指爪先を指すとブスブス患部に
食い込む、防除剤を塗布すると患部の樹皮は固くなり、
指爪先が食い込まなくなり患部の樹皮は黄肌色に変わ
る。患部に菌糸の潜在が無くなると患部は乾燥し、同時
に防除剤も乾いて患部は白色を呈してくる。被害患部の
一部に集中した菌糸の患部は赤褐色を呈しているが、防
除剤を継続して塗布すると、患部は黄肌色にかわり後に
患部が乾いて白色となる菌糸の潜在も見られなくなる。
尚、日数が経つに従って被害患部の樹皮の繊維がカサカ
サとなり指で摘むとパサパサしてポロポロになる。これ
がこの防除剤の作用である。
【0006】
【防除剤構成実施例】
【液状(A)防除剤構成実施例】普通一般に使用する液
状(A)防除剤に含まれる炭酸ナトリウム粉末の含有成
分量が30%程度のものが、中和力、萎縮力、侵透力、
乾燥力、殺菌力にもっとも適した防除剤である。防除剤
の調合方法は、炭酸ナトリウム粉末が防除剤に含まれる
成分量を適量の水に溶かすだけで防除剤が完成品とな
る。また老木の主幹や主枝の樹皮の厚い患部の場合、樹
皮を簡単に除去して防除剤を塗布する、その際その患部
付近に被害患部が樹皮の表面に現れない樹皮下が侵食さ
れている患部を数多く見ることがある。このような患部
には防除剤の炭酸ナトリウム粉末の含有成分量が50%
近い防除剤を塗布すると、侵透力、殺菌力、乾燥力、中
和力、萎縮力が良いことから適当である。尚、防除剤の
炭酸ナトリウムの成分が10%でも防除の効果は充分で
ある。この液状(A)防除剤を塗布するにあたって、他
の防除剤と混合しない方が菌糸を萎縮させる効果が大き
い。被害患部およびその付近に防除剤を塗布するとき
は、液状(A)防除剤を塗布して10分位後に液状
(B)防除剤を塗布する。この塗布作業は1日1回(患
部の被害状況に応じては1日2回)塗布する。これを3
日ないし4日おきの間隔で5回から6回塗布する。
【液状(B)防除剤構成実施例】普通一般に使用する液
状(B)防除剤の含有成分量は明バン(焼明バン)30
%、硫酸第1鉄10%、リン酸ナトリウム5%、メタリ
ン酸ナトリウム5%、程度の成分の防除剤が侵透力、殺
菌力、中和力、集中力、乾燥力と患部に適当している。
防除剤の調合方法は、明バン(焼明バン)、硫酸第1
鉄、リン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムのそれぞ
れの薬品が防除剤に含まれる成分量の量を混合しこれを
適量の水に溶かすだけで防除剤が完成品になる。また老
木の主幹や主枝の樹皮の厚い患部の場合、樹皮を簡単に
除去して防除剤を塗布する。その際その患部付近に被害
患部が樹皮の表面に現れない樹皮下が侵食されている患
部を数多く見ることがある。このような場合防除剤のそ
れぞれの薬品の含有成分量は明バン(焼明バン)40
%、硫酸第1鉄20%、リン酸ナトリウム10%、メタ
リン酸ナトリウム10%に近い防除剤を塗布すると、侵
透力、殺菌力、乾燥力、中和力、萎縮力が良いことから
適当である。この液状(B)防除剤を塗布するにあたっ
ては液状(A)防除剤を塗布して、10分位後にこの防
除剤を塗布する。この液状(A)(B)防除剤を同時に
塗布すると、液状(A)防除剤の萎縮させる効果を妨げ
る結果になることがありますのでなるべくさけるように
した方がよい。液状(B)防除剤を塗布すると、患部が
乾燥すると同時に菌糸の潜在がなくなると患部は白色を
呈する。菌糸が萎縮して患部の一部に集中する、その集
中した患部を除去するか、または液状(A)(B)の防
除剤を継続して塗布すると時間を要するが菌糸は死滅す
る。尚、防除剤の明バン(焼明バン)10%、硫酸第1
鉄5%、リン酸ナトリウム1%、メタリン酸ナトリウム
1%でも防除の効果は充分ある。
【練状防除剤構成実施例】普通一般に使用する練状防除
剤の含有成分量は明バン(焼明バン)20%、硫酸第1
鉄10%、リン酸ナトリウム5%、メタリン酸ナトリウ
ム5%、炭酸ナトリウム30%程度の練状防除剤が患部
に適当している。防除剤の調合方法は、明バン(焼明バ
ン)を100%の液状にする、その液状に硫酸第1鉄、
リン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等の防除剤に
含まれる成分量になる量を混合する。この混合した薬品
に適量の水を混合する、その混合した防除剤に炭酸ナト
リウムを、少量ずつ時間をかけてゆっくり混合すると液
状の防除剤が出来る。この液状の防除剤にペイントを練
状になるように添加することによって練状防除剤が完成
する。この練状防除剤を調合するとき薬品が膨脹するの
で注意を要する。この練状の防除剤は、液状(A)
(B)の防除剤の塗布によって被害患部が完治する兆し
を確認してから塗布する。練状の防除剤を液状の防除剤
を塗布する前に患部に塗布した場合は、初期の樹皮の侵
食開始時の患部には効果はあるが、侵食の経過した被害
患部に塗布しても、液状より侵透力が劣ることから防除
の効果が少ないので留意すること。練状防除剤の塗布は
1回目の塗布後20日位経ってから2回目の塗布をす
る。
【0007】
【発明の効果】フラン病の防除はフラン病の菌糸が如何
にして生息しているか、その生息を断ち殺菌することに
よって、フラン病の菌糸による病害は防除出来る。 (イ) この防除剤を発明するため被害患部120箇所
以上に実験を繰り返し、実験した結果最大の効果を得る
ことが出来た発明である。 (ロ) フラン病の菌糸(シノウ菌)が繁殖するため、
リンゴ樹木から分泌する養分を侵食する。この侵食され
る養分を中和することによって菌糸の生息を断つことが
出来る。この防除剤はその養分に化学作用を与え、菌糸
の好む養分を好まない他の果実樹木の養分と同じような
養分にすることが出来た。 (ハ) 菌糸が繁殖するための必要な養分が化学作用に
よって変化され侵食出来なくなるため、菌糸は今まで患
部の全面に蜘の巣のように胞子を散らして侵食していた
のが、侵食活動が止まり、萎縮して患部の一部の菌糸の
本体に集中し、赤褐色を呈している。 (ニ) 萎縮し集中した患部にさらに継続して防除剤を
塗布すると、時間を要するが死滅させることが出来る。 (ホ) 防除を早めて処理したいときは、患部の一部に
集中した菌糸の患部を除去して、防除剤を数回塗布する
と完全に完治する。この菌糸の集中した患部を除去して
防除するのが適当と思われる。 (ヘ) 防除剤を塗布する前の被害患部はジメジメして
湿っぽく指爪先を患部の樹皮に指すと爪先が食い込み、
防除剤を塗布すると患部に潜在していた、菌糸は萎縮し
て患部の一部に集中するため、患部は乾燥し固くなり爪
先が食い込まなくなる。患部に菌糸の潜在がなくなると
同時に樹皮は黄肌色となり、防除剤も乾き患部は白色と
なる。また患部の一部に集中した菌糸の部分の樹皮はや
や固くなり赤褐色を呈しているが防除剤を継続して塗布
すると樹皮は黄肌色となり、菌糸は死滅する。菌糸の潜
在がなくなると患部も乾き白色に変わる。 (ト) 一箇所の被害患部に2個以上の別の菌糸が潜在
し侵食しているときは、防除剤を塗布すると、それぞれ
が患部の一部にべつべつに萎縮し集中して赤褐色を呈し
ている。 (チ) 防除剤を塗布して菌糸の潜在がなくなった患部
は、塗布後1年経過しても侵食活動の徴候は全く見られ
ない。 (リ) 亜主枝、次亜主枝の比較的細い枝が侵食されて
養水の通る部分が1.5糎程度あると葉、枝、果とも時
期に遅れることなく順調に成育する。 (ヌ) 防除剤の塗布作業も重労働を必要とせず、簡単
な樹皮の除去作業、切傷作業、塗布作業程度の軽作業で
終わる。 (ル) 防除剤を塗布した被害患部は6ケ月経過して
も、患部には菌糸の潜在は全く見られず、患部の樹皮は
カサカサに乾燥し指で摘むとポロポロになる。 (オ) 老木の主幹や主幹の樹皮の厚い部分が侵食さ
れ、被害患部が樹皮の表面に患部が現れている場合の患
部の防除処理は簡単に出来るが、その被害患部付近に樹
皮の表面に現れない患部で、樹皮下の奥く深く侵食され
ている患部の場合は、液状の防除剤を塗布すると、防除
剤が患部の奥く深く侵透し、菌糸を萎縮させ、集中させ
て殺菌する。同時に患部の樹皮は乾燥して樹肉から剥が
れ浮きあがるようになって患部は完治する。このように
目に見えない患部にも大きな効果を見ることが出来た。 (ワ) この防除剤は人畜等には全く害はありません。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 59/26 A01N 59/26

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項】 1 【液状(A)防除剤】 炭酸ナトリウム系の組成、性
    状、性質に属する薬品を調合した防除剤 【液状(B)防除剤】 明バン(焼明バン)系、硫酸第
    1鉄系、リン酸ナトリウム系、メタリン酸ナトリウム系
    の組成、性状、性質に属する薬品を調合した防除剤 【練状防除剤】 炭酸ナトリウム系、明バン(焼明バ
    ン)系、硫酸第1鉄系、リン酸ナトリウム系、メタリン
    酸ナトリウム系の組成、性状、性質に属する薬品と合成
    樹脂ペイントと調合した防除剤この防除剤をフラン病
    (菌糸)によって被害を受けた、リンゴ樹木の被害患部
    およびその周辺に塗布すると、被害患部とフラン病の菌
    糸は化学作用によって変化し、菌糸は侵食活動が止ま
    り、菌糸は萎縮して患部の一部に集中する。その集中し
    た菌糸を殺菌する防除剤 【使用方法】 【使用方法その1】 (イ) 侵食された被害患部をそのままの状態で、防除
    剤を塗布する施法ですから防除剤を塗布する前に次の作
    業をする。 (A) 被害患部が初期で侵食が樹皮の表面だけの患部
    の場合は、切傷をつける必要はなくそのままの状態で防
    除剤を塗布する。 (B) 亜主枝、次亜主枝のような比較的樹皮の薄い患
    部の場合は、小刃で簡単に樹肉近くまで切傷をつける。 (C) 年輪を老いた樹木の主幹や主枝の樹皮の厚い患
    部の場合は、患部の樹皮を簡単に樹肉近くまで除去す
    る。 (ロ) (イ)の作業が終り次第、液状(A)防除剤を
    塗布する。液状(A)防除剤を塗布して10分位後に、
    液状(B)防除剤を塗布する。この作業は1日1回(被
    害患部の状況に応じては1日2回)塗布する、これを3
    日から4日おきの間隔で5回から6回位繰り返し塗布す
    る、(塗布する前の患部の樹皮は指爪先を指すと爪先が
    食い込み、防除剤を塗布すると、樹皮が固くなり爪先が
    食い込まなくなる)この液状(A)(B)の防除剤は侵
    透力が良く、患部の奥く深くまで侵透する。また菌糸に
    侵食されても樹皮の表面に患部の現れない樹皮下の患部
    に最大の効果がある。 (ハ) 練状防除剤(ロ)の塗布によって被害患部が確
    実に完治する兆しを確認してから、被害患部およびその
    周辺に塗布する。塗布は1回目の塗布をしてから20日
    位後に2回目の塗布をする。 【使用方法その2】液状噴霧 液状(A)防除剤を希稀
    して、樹木全般に噴霧散布する方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002045512A3 (en) * 2000-12-05 2002-09-19 Sipcam Polyphosphate microbicide for pre- and postharvest crop protecion
CN108477206A (zh) * 2018-04-19 2018-09-04 郭高升 一种苹果树腐烂病无公害防治方法

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