JPH08268298A - 衝撃吸収式ステアリング装置用シャフト - Google Patents

衝撃吸収式ステアリング装置用シャフト

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JPH08268298A
JPH08268298A JP7071798A JP7179895A JPH08268298A JP H08268298 A JPH08268298 A JP H08268298A JP 7071798 A JP7071798 A JP 7071798A JP 7179895 A JP7179895 A JP 7179895A JP H08268298 A JPH08268298 A JP H08268298A
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JP
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shaft
steering
peripheral surface
energy
outer shaft
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JP7071798A
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Kiyoaki Tono
清明 東野
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突事故に伴ってステアリングシャフト1a
の全長が縮まる際に、このステアリングシャフト1aに
加わった衝撃エネルギを有効に吸収する。 【構成】 ステアリングシャフト1aに軸方向の衝撃が
加わると、インナーシャフト10aがアウターシャフト
9a内に押し込まれる事で、全長が縮まる。この際、イ
ンナーシャフト10aが、エネルギ吸収プレート26を
アウターシャフト9aの内側に引き込む。エネルギ吸収
プレート26の変形部29がインナーシャフト10aの
外平面13aとアウターシャフト9aの内平面11aと
の間で押し潰される分、衝撃エネルギを吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る衝撃吸収式ステア
リング装置用シャフトは、自動車のステアリング装置に
組み込んで、ステアリングホイールの動きをステアリン
グギヤに伝達する為に利用すると共に、衝突事故の際に
は、衝突のエネルギを吸収しつつ全長を縮める。
【0002】
【従来の技術】自動車用操舵装置に於いて、ステアリン
グホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図
16〜19に示す様な機構が使用されている。後端部に
ステアリングホイールを固定するステアリングシャフト
1はステアリングコラム2の内側に、回転のみ自在に支
持している。このステアリングコラム2は、アウターコ
ラム3とインナーコラム4とをテレスコープ状に組み合
わせて成り、軸方向に亙って大きな衝撃が加わった場合
には、この衝撃のエネルギを吸収しつつ全長を縮める。
この様なステアリングコラム2の中間部後側(図16の
右側)寄り部分は取付ブラケット5により、車体に支持
される。又、上記ステアリングコラム2の前端部は図示
しない別のブラケットにより、横軸を中心とする若干の
揺動自在に支持される。尚、図示の例では、上記ステア
リングコラム2の上下方向に亙る取付位置を調節する為
のチルトレバー6を設けている。但し、この様なチルト
レバーを含むステアリングホイールの高さ位置調節装置
(チルト装置)に関しては本発明の要旨と関係ないの
で、説明は省略する。
【0003】上記ステアリングシャフト1の中間部前端
寄り(図16の左寄り)部分は、この様なステアリング
コラム2の前端部に、深溝型の玉軸受7により回転自在
に支持している。又、上記ステアリングシャフト2の中
間部後端寄り(図16の右寄り)部分は上記ステアリン
グコラム2の後端部に、ころ軸受8により回転自在に支
持している。従って上記ステアリングシャフト1は上記
ステアリングコラム2の内側に、前述した様に回転のみ
自在に支持されている。そして、上記ステアリングコラ
ム2の前端部で、上記ステアリングコラム2の前端開口
から突出した部分には、図示しない自在継手を介して中
間シャフトの上端部を連結する。
【0004】上記ステアリングシャフト1は、管状のア
ウターシャフト9と杆状のインナーシャフト10とを備
える。このうちのアウターシャフト9の前端部は、円管
を直径方向両側から押し潰す事により断面小判形に形成
されており、この前端部の内周面には、図18に示す様
に、互いに平行な1対の内平面11、11を設けてい
る。上記アウターシャフト9の中間部は、図19に示す
様に円管状のままとされている。そして、上記アウター
シャフト9の後端部に固定した円杆部12を、上記ころ
軸受8の内側に支持している。又、上記インナーシャフ
ト10の前端部を除く残りの部分の外周面には、やはり
図18に示す様に、互いに平行な1対の外平面13、1
3を設け、この部分の断面形状を小判形としている。
【0005】それぞれが上述の様に構成されるアウター
シャフト9とインナーシャフト10とは、アウターシャ
フト9の前端部にインナーシャフト10の後端部を挿入
する状態に組み合わされる。上記アウターシャフト9の
前端部には内外両周面同士を連通させる通孔14、14
を、上記インナーシャフト10の後端部でこの通孔1
4、14と整合する部分には全周に亙る凹部15、15
を、それぞれ形成している。そして、これら各通孔1
4、14から注入した合成樹脂16、16を、これら各
通孔14、14と凹部15、15とに掛け渡した状態で
固化させている。従って、上記ステアリングシャフト1
は、通常時には全長が縮まる事はないが、軸方向に亙っ
て大きな衝撃が加わった場合には全長を縮める。この際
に上記合成樹脂16、16は、上記各通孔14、14と
凹部15、15との連続部で裂断する。この様な構造
は、例えば実開昭49−626号公報に記載されている
様に、従来から周知である。
【0006】上述の様に構成される従来のステアリング
シャフト1の場合には、軸方向に亙る強い衝撃力が加わ
った場合にのみ全長を縮める機能はあるが、全長を縮め
つつ衝撃エネルギを吸収する機能は弱い。図16に示す
様な構造の場合に衝突事故が発生すると、衝撃エネルギ
は専ら前記アウターコラム3とインナーコラム4とをテ
レスコープ状に組み合わせたステアリングコラム2が吸
収する。これに対して、ステアリング装置の衝撃エネル
ギの吸収能力を高める為には、ステアリングコラム2だ
けでなく、ステアリングシャフト1にも、全長を縮めつ
つエネルギを吸収する機能を十分に持たせる事が好まし
い。
【0007】この様な目的で使用される衝撃吸収式ステ
アリング装置用シャフトとして従来から、実願平4−1
8149号(実開平5−35542号)のマイクロフィ
ルムに記載された構造が知られている。図20〜21
は、このマイクロフィルムに記載された構造を示してい
る。この衝撃吸収式ステアリング装置用のシャフト17
は、アウターシャフト18とインナーシャフト19とを
軸方向に亙る相対的変位自在に組み合わせる事で、軸方
向に亙る衝撃力が加わった場合に全長が縮まる様に構成
している。このうちのアウターシャフト18は、全体を
円管状とされており、一端部内周面に雌セレーション溝
20を形成している。又、インナーシャフト19は、全
体を円杆状とされており、一端部外周面に、上記雌セレ
ーション溝20と係合する雄セレーション溝21を形成
している。
【0008】上記インナーシャフト19の一端部外周面
で、上記雄セレーション溝21の谷部22に対応する部
分には凹部23を形成し、この凹部23内に鋼球24を
挿入している。そして、上記雌セレーション溝20と雄
セレーション溝21とを係合させる事で、アウターシャ
フト18とインナーシャフト19とを組み合わせると共
に、上記鋼球24の一部を、上記雌セレーション溝20
の山部の頂部25に食い込ませている。即ち、図20〜
21に示したシャフト17の場合、インナーシャフト1
9の一端部外周面に形成した凹部23に挿入された鋼球
24の一部が、アウターシャフト18の内周面に形成し
た雌セレーション溝20の山部の頂部25に食い込む事
で、アウターシャフト18とインナーシャフト19とが
互いに結合される。
【0009】又、自動車が他の自動車等とぶつかる一次
衝突に伴って、ステアリングギヤが後方に押されたり
(中間シャフトとして使用する場合)、或は運転者の身
体がステアリングホイールにぶつかる二次衝突(ステア
リングシャフトとして使用する場合)に伴って、上記シ
ャフト17に軸方向に亙って強い力が加わった場合に
は、上記鋼球24が上記雌セレーション溝20の山部の
頂部25を塑性変形させつつ、アウターシャフト18と
インナーシャフト19との相対的変位を許容し、シャフ
ト17の全長を縮める。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図20〜2
1に示す様な従来構造は、アウターシャフト18の内周
面に雌セレーション溝20を、インナーシャフト19の
外周面に雄セレーション溝21を、それぞれ形成する
等、構成各部品の製造作業が面倒で、製作費が高くなる
事が避けられない。又、全長を縮める際に吸収するエネ
ルギの大きさを調整する作業が面倒で、搭載する車両に
合わせた設計が面倒であった。更に、エネルギの吸収を
継続する長さ(ストローク)を調整する為には、上記雌
セレーション溝20の長さや鋼球24を納める凹部23
の位置を変える等の必要が生じ、ストロークが異なった
場合に部品を共通化する事が難しかった。部品の共通化
を図れない事は、やはり製作費の高騰に結び付いてしま
う。本発明の衝撃吸収式ステアリング装置用シャフト
は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0011】
【課題を解決する為の手段】本発明の衝撃吸収式ステア
リング装置用シャフトは、前述した従来の衝撃吸収式ス
テアリング装置用シャフトと同様に、少なくとも一端部
内周面の断面形状を非円形とされた管状のアウターシャ
フトと、少なくとも一端部外周面の断面形状を非円形と
され、この一端部を上記アウターシャフトの一端部に挿
入されたインナーシャフトとを備えている。
【0012】特に、本発明の衝撃吸収式ステアリング装
置用シャフトに於いては、上記アウターシャフトの一端
部内周面と上記インナーシャフトの一端部外周面との間
にその一部を挟持されたエネルギ吸収プレートを備え
る。そして、このエネルギ吸収プレートの残部で上記ア
ウターシャフトの一端部内周面と上記インナーシャフト
の一端部外周面との間から外れた部分には、上記インナ
ーシャフトの一端部がアウターシャフトの内部に押し込
まれるのに伴って変形する変形部が存在する。
【0013】
【作用】上述の様に構成される本発明の衝撃吸収式ステ
アリング装置用シャフトに軸方向に亙る衝撃力が加わっ
た場合には、インナーシャフトの一端部がアウターシャ
フトの内側に押し込まれる事で、シャフトの全長が縮ま
る。この際、エネルギ吸収プレートの変形部が、衝撃エ
ネルギを吸収しつつ変形する。このエネルギ吸収プレー
トが吸収するエネルギの大きさやエネルギの吸収を継続
する長さは、上記エネルギ吸収プレートの材質、形状、
大きさを変える事により、任意に調節できる。
【0014】
【実施例】図1〜6は、本発明の第一実施例を示してい
る。ステアリングシャフト1aは、管状のアウターシャ
フト9aと杆状のインナーシャフト10aとを備える。
このうちのアウターシャフト9aの前端部は、円管を直
径方向両側から押し潰す事により断面小判形に形成され
ており、この前端部の内周面には、図4に示す様に、互
いに平行な1対の内平面11a、11aを設けている。
上記アウターシャフト9aの中間部は、図5に示す様に
円管状のままとされている。又、上記インナーシャフト
10aの前端部を除く残りの部分の外周面には、やはり
図4に示す様に、互いに平行な1対の外平面13a、1
3aを設け、この部分の断面形状を小判形としている。
但し、本発明の場合には、前述した従来構造の場合とは
異なり、これら両外平面13a、13a同士の間隔D
13a を、上記両内平面11a、11a同士の間隔D11a
よりも小さく(D13a <D11a )している。この理由
は、上記各外平面13a、13aと上記各内平面11
a、11aとの間に、後述するエネルギ吸収プレート2
6の一部を挟持する為である。
【0015】それぞれが上述の様に構成されるアウター
シャフト9aとインナーシャフト10aとは、アウター
シャフト9aの前端部にインナーシャフト10aの後端
部を挿入する状態に組み合わされる。上記アウターシャ
フト9aの前端部には内外両周面同士を連通させる通孔
14、14を、上記インナーシャフト10aの後端部で
この通孔14、14と整合する部分には全周に亙る凹部
15、15を、それぞれ形成している。そして、これら
各通孔14、14から注入した合成樹脂16、16を、
これら各通孔14、14と凹部15、15とに掛け渡し
た状態で固化させている。従って、上記ステアリングシ
ャフト1aは、通常時には全長が縮まる事はないが、軸
方向に亙って大きな衝撃が加わった場合には全長を縮め
る。この際に上記合成樹脂16、16は、上記各通孔1
4、14と後述する各通孔31、31との連続部、又は
各通孔31、31と凹部15、15との連続部で裂断す
る。
【0016】一方、上記エネルギ吸収プレート26は、
軟鋼板等の塑性変形自在な帯状の金属板を折り曲げ形成
する事により構成されている。このエネルギ吸収プレー
ト26は、中間部に形成した連結板部27の両端部を同
方向(図1、6の左方向)に向け直角に折り曲げる事
で、互いにほぼ平行に配置された1対の挟持板部28、
28を形成している。そして、上記連結板部27を上記
インナーシャフト10aの一端面(図1の右端面)に対
向させると共に、上記エネルギ吸収プレート26の一部
である、上記各挟持板部28、28の基半部(図1、6
の右半部)を、上記アウターシャフト9aの一端部内周
面である上記内平面11a、11aと、上記インナーシ
ャフト10aの一端部外周面である上記外平面13a、
13aとの間に挟持している。上記挟持板部28、28
の一部で、上記各通孔14、14と整合する部分には通
孔31、31を形成して、これら各通孔14、14内に
存在する合成樹脂16、16と上記各凹部15、15内
に存在する合成樹脂16、16とが確実に連結される様
にしている。
【0017】又、上記エネルギ吸収プレート26の残部
であり、上記アウターシャフト9aの一端部内周面と上
記インナーシャフト10aの一端部外周面との間から外
れた部分である、上記各挟持板部28、28の先半部
(図1、6の左半部)は波形に形成して、変形部29、
29としている。この様に波形に形成された、これら各
変形部29、29は、上記インナーシャフト10aの一
端部がアウターシャフト9aの内部に向け、図1で右方
に押し込まれるのに伴って、平坦になる様に塑性変形す
る。
【0018】上述の様に構成される、本発明の衝撃吸収
式ステアリング装置用シャフトであるステアリングシャ
フト1aに軸方向に亙る衝撃力が加わった場合には、前
述の様に合成樹脂16、16が前記各通孔14、14と
凹部15、15との連続部で裂断し、インナーシャフト
10aの一端部がアウターシャフト9aの内側に、図1
で右方に押し込まれる事により、ステアリングシャフト
1aの全長が縮まる。この際、上記エネルギ吸収プレー
ト26の変形部29、29が、衝撃エネルギを吸収しつ
つ塑性変形する。即ち、上記インナーシャフト10aが
アウターシャフト9aに押し込まれるのに伴って、この
インナーシャフト10aの外周面に形成した凹部15、
15と上記通孔31、31に掛け渡された合成樹脂1
6、16がエネルギ吸収プレート26を、上記アウター
シャフト9aに引き込む。この結果、上記アウターシャ
フト9aの一端部内周面である内平面11a、11aと
上記インナーシャフト10aの一端部外周面である外平
面13a、13aとの間から外れていた上記変形部2
9、29が、これら両平面11a、13aの間に引き込
まれる。尚、合成樹脂16、16の裂断状態によって
は、上記インナーシャフト10aの端面がエネルギ吸収
プレート26の連結板部27を押し、上記変形部29、
29を上記両平面11a、13a間に引き込む場合もあ
る。何れにしても、上記エネルギ吸収プレート26を構
成する金属板の厚さ寸法は、上記両平面11a、13a
の間隔以下であるが、自由状態に於ける上記各変形部2
9、29の厚さ寸法は上記間隔よりも大きい。従って、
上記インナーシャフト10aの一端部がアウターシャフ
ト9aの内側に押し込まれるのに伴って、上記各変形部
29、29が押し潰される様に塑性変形しつつ、上記両
平面11a、13a同士の間の隙間に引き込まれる。そ
して、この様に上記各変形部29、29を塑性変形させ
る分だけ、衝撃エネルギを吸収する。
【0019】図示の実施例の場合には、上記インナーシ
ャフト10aの一端部がアウターシャフト9aの内側に
押し込まれるのに伴って押し潰されるべく、上記各変形
部29、29に形成した複数の山形部30a、30bの
うち、最初に上記両平面11a、13a同士の間に引き
込まれる山形部30a、30aの形状を、後からこれら
両平面11a、13a同士の間に引き込まれる山形部3
0b、30bの形状に比べて緩やかにしている。形状が
緩やかな山形部30a程、形状が急な山形部30bに比
べて、上記両平面11a、13a同士の間に引き込まれ
易い。従って、図示の実施例の場合には、ステアリング
シャフト1aの全長を縮める為に要する力が、始めは小
さく、後から大きくなる。この結果、衝突事故に伴って
ステアリングホイールにぶつかった運転者の身体に加わ
る衝撃を緩和する効果が大きい。
【0020】尚、上記エネルギ吸収プレート26の変形
部29、29が吸収する衝撃エネルギの大きさやエネル
ギの吸収を継続するストロークは、上記エネルギ吸収プ
レート26の材質、形状、大きさにより任意に調節でき
る。例えば材料に関しては、硬い材料を使用する程、大
きなエネルギを吸収でき、反対に軟らかい材料を使用し
た場合には吸収できるエネルギが小さくなる反面、ステ
アリングシャフト1aを縮める為に要する力が小さくな
る。又、形状に関しては、上記山形部30a、30bを
急峻にする程、大きなエネルギを吸収でき、緩やかにし
た場合には吸収できるエネルギが小さくなる反面、ステ
アリングシャフト1aを縮める為に要する力が小さくな
る。又、大きさに関しては、厚く、幅が広い材料を使用
する程、大きなエネルギを吸収でき、反対に薄く、幅が
狭い材料を使用した場合には吸収できるエネルギが小さ
くなる反面、ステアリングシャフト1aを縮める為に要
する力が小さくなる。更に、上記変形部29、29を長
くすれば、エネルギの吸収を継続するストロークを長く
できる。
【0021】次に、図7は本発明の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合には、エネルギ吸収プレート26
に形成した1対の変形部29a、29bにそれぞれ形成
した山形部30b、30bの位相を互いに半分ずつずら
せている。この結果、これら各山形部30b、30bが
押し潰される事で吸収されるエネルギが、ステアリング
シャフトの収縮に伴って変化する程度が小さくなり、運
転者の身体に加わる衝撃緩和をより有効に図れる。
【0022】次に、図8は本発明の第三実施例を示して
いる。本実施例の場合には、エネルギ吸収プレート26
に形成した1対の挟持板部28、28のうち、一方の挟
持板部28の先半部にのみ山形部30b、30bを形成
して変形部29とし、他方の挟持板部28には変形部を
形成していない。本実施例の場合には、変形部29を片
側にのみ形成する分だけ、吸収可能なエネルギが小さく
なる。従って、本実施例は、硬い材料を使用する等で、
形状を工夫する事により吸収可能なエネルギを小さくす
る必要のある場合に有効である。
【0023】次に、図9〜10は本発明の第四実施例を
示している。本実施例の場合には、エネルギ吸収プレー
ト26aを構成する挟持板部28の先半部を基半部に対
して180度折り返し、この先半部をアウターシャフト
9aの外周面とステアリングコラム2の内周面との間に
位置させている。又、上記先半部には複数の山形部30
b、30bを形成して、この先半部が変形部29として
機能する様にしている。この様に構成される本実施例の
場合には、インナーシャフト10aの一端部がアウター
シャフト9aの内側に押し込まれ、ステアリングシャフ
ト1aの全長が縮まる過程で、上記各変形部29が図1
0に示す様に立ち上がり、その先端部が上記ステアリン
グコラム2の内周面に突き当たる。上記変形部29は、
この状態からアウターシャフト9aの一端部内周面であ
る内平面11aと上記インナーシャフト10aの一端部
外周面である外平面13aとの間に引き込まれる。この
為、ステアリングシャフト1aの全長を縮める為に要す
る力をより大きくして、このステアリングシャフト1a
の収縮に伴って吸収できるエネルギをより大きくでき
る。
【0024】次に、図11は本発明の第五実施例を示し
ている。本実施例の場合には、上述した第四実施例と同
様に、エネルギ吸収プレート26aを構成する挟持板部
28の先半部を基半部に対して180度折り返している
が、この折り返した部分には山形部等を形成せず、平板
状のままとしている。従って、本実施例の場合には、上
述した第五実施例に比べればステアリングシャフト1a
の収縮に伴って吸収できるエネルギは小さくなり、ステ
アリングシャフト1aを縮める為に要する力が小さくな
る。
【0025】次に、図12は本発明の第六実施例を示し
ている。本実施例の場合には、インナーシャフト10b
として管状のものを使用している。又、本実施例の場合
には、互いに分離した1対のエネルギ吸収プレート3
2、32を、アウターシャフト9aの一端部内周面であ
る内平面11a、11aと上記インナーシャフト10b
の一端部外周面である外平面13a、13aとの間で挟
持している。これら各エネルギ吸収プレート32、32
の前端部(図12の左端部)はU字形に折り返し、アウ
ターシャフト9aの前端縁に係止している。又、上記各
エネルギ吸収プレート32、32の後端部は、上記各平
面11a、13aの間から後方に突出させ、この突出部
分に山形部30b、30bを形成して、変形部29c、
29cとしている。本実施例の場合には、ステアリング
シャフト1aの全長収縮に伴って上記各変形部29c、
29cが、上記インナーシャフト10bの後端縁側か
ら、上記各平面11a、13a同士の間に引き込まれ
る。
【0026】次に、図13〜14は本発明の第七実施例
を示している。本実施例の場合には、エネルギ吸収プレ
ート33の中央部にU字形の変形部34を形成し、この
変形部34を、管状に形成したインナーシャフト10b
の後端部内側に挿入している。そして、上記変形部34
の両端部から180度折り返された挟持板部28a、2
8aを、アウターシャフト9aの一端部内周面である内
平面11a、11aと上記インナーシャフト10bの一
端部外周面である外平面13a、13aとの間に挟持し
ている。更に、これら各挟持板部28a、28aの前端
部には、上記エネルギ吸収プレート33を構成する金属
板を小さな曲率半径で折り返して成る係止部35、35
を形成し、上記各挟持板部28a、28aが上記アウタ
ーシャフト9aの前端開口側から上記両平面11a、1
3a間に引き込まれない様にしている。本実施例の場合
には、ステアリングシャフト1aの全長収縮に伴って上
記変形部34が、図14に示す様に上記インナーシャフ
ト10bの後端開口部から引き出され、更にこのインナ
ーシャフト10bの後端縁側から、上記各平面11a、
13a同士の間に引き込まれる。
【0027】次に、図15は本発明の第八実施例を示し
ている。本実施例の場合には、エネルギ吸収プレート3
3aを構成する挟持板部28a、28aの前端部でアウ
ターシャフト9aの前端縁から突出した部分を、このア
ウターシャフト9aの外周面に向けて180度折り返
し、これら挟持板部28a、28aが上記アウターシャ
フト9aの前端開口側から上記両平面11a、13a間
に引き込まれない様にしている。その他の構成及び作用
は、上述した第七実施例と同様である。
【0028】
【発明の効果】本発明の衝撃吸収式ステアリング装置用
シャフトは、以上に述べた通り構成され作用する為、各
構成部品に特に面倒な加工を要する事なく、安価に製作
できる。更に、全長を縮める際に吸収するエネルギの大
きさを調整する作業が容易で、搭載する車両に合わせた
設計が容易になるだけでなく、部品の共通化も広く行な
える為、衝撃吸収式ステアリング装置の製作費の低廉化
に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す部分断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】同B−B断面図。
【図4】同C−C断面図。
【図5】同D−D断面図。
【図6】エネルギ吸収プレートのみを取り出して図1と
同方向から見た図。
【図7】本発明の第二実施例を示す、図6のE部に相当
する図。
【図8】同第三実施例を示す、図7と同様の図。
【図9】同第四実施例を示す部分断面図。
【図10】第四実施例のステアリングシャフトの全長が
縮まりだした状態を示す部分断面図。
【図11】本発明の第五実施例を示す部分断面図。
【図12】同第六実施例を示す部分断面図。
【図13】同第七実施例を示す部分断面図。
【図14】第七実施例のステアリングシャフトの全長が
縮まりだした状態を示す部分断面図。
【図15】本発明の第八実施例を示す部分断面図。
【図16】従来のステアリングシャフトを組み込んだス
テアリングコラム装置の部分縦断側面図。
【図17】図16のF部拡大図。
【図18】図17のG−G断面図。
【図19】同H−H断面図。
【図20】従来構造の1例を示す部分切断側面図。
【図21】図20のI−I断面図。
【符合の説明】
1、1a ステアリングシャフト 2 ステアリングコラム 3 アウターコラム 4 インナーコラム 5 取付ブラケット 6 チルトレバー 7 玉軸受 8 ころ軸受 9、9a アウターシャフト 10、10a、10b インナーシャフト 11、11a 内平面 12 円杆部 13、13a 外平面 14 通孔 15 凹部 16 合成樹脂 17 シャフト 18 アウターシャフト 19 インナーシャフト 20 雌セレーション溝 21 雄セレーション溝 22 谷部 23 凹部 24 鋼球 25 頂部 26、26a エネルギ吸収プレート 27 連結板部 28、28a 挟持板部 29、29a、29b、29c 変形部 30a、30b 山形部 31 通孔 32、33、33a エネルギ吸収プレート 34 変形部 35 係止部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一端部内周面の断面形状を非
    円形とされた管状のアウターシャフトと、少なくとも一
    端部外周面の断面形状を非円形とされ、この一端部を上
    記アウターシャフトの一端部に挿入されたインナーシャ
    フトとを備えた衝撃吸収式ステアリング装置用シャフト
    に於いて、上記アウターシャフトの一端部内周面と上記
    インナーシャフトの一端部外周面との間にその一部を挟
    持されたエネルギ吸収プレートを備え、このエネルギ吸
    収プレートの残部で上記アウターシャフトの一端部内周
    面と上記インナーシャフトの一端部外周面との間から外
    れた部分には、上記インナーシャフトの一端部がアウタ
    ーシャフトの内部に押し込まれるのに伴って変形する変
    形部が存在する事を特徴とする衝撃吸収式ステアリング
    装置用シャフト。
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