JPH08266852A - 多段電解質膜 - Google Patents

多段電解質膜

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JPH08266852A
JPH08266852A JP8089960A JP8996096A JPH08266852A JP H08266852 A JPH08266852 A JP H08266852A JP 8089960 A JP8089960 A JP 8089960A JP 8996096 A JP8996096 A JP 8996096A JP H08266852 A JPH08266852 A JP H08266852A
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gas
stage
electrolyte membrane
voltage
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JP8089960A
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Ravi Prasad
ラビ・プラサド
Christian Friedrich Gottzman
クリスチャン・フリードリック・ゴッツマン
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Praxair Technology Inc
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B1/00Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals
    • C25B1/01Products
    • C25B1/02Hydrogen or oxygen
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/32Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by electrical effects other than those provided for in group B01D61/00
    • B01D53/326Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by electrical effects other than those provided for in group B01D61/00 in electrochemical cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B13/00Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
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    • C01B13/0229Purification or separation processes
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    • C01B13/0251Physical processing only by making use of membranes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混合ガスから酸素を分離する多段処理方法を
提供する。 【解決手段】 酸素と他のガスとの混合供給ガスを第1
処理段の第1電解質膜によって分離された第1ガスチャ
ンバー内へ導入する。第1処理段の陰極と陽極を電気的
に付勢して第1ガスチャンバー内の供給ガスから電解質
膜を通して第2チャンバーへ酸素を第1酸素フラックス
で駆動する。第1処理段からの酸素減耗保持ガスを第2
処理段の第3チャンバーへ送給する。第2処理段の陰極
と陽極を第1処理段の電流より小さい電流で、しかし、
第1処理段の電圧より高い電圧で電気的に付勢する。第
2処理段から酸素減耗保持ガスを抽出し、第1処理段の
第2ガスチャンバーから酸素富化透過ガスを抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素富化ガス流と
酸素減耗(又は涸渇)ガス流とを生成するために酸素と
その他のガスの混合物を含む供給ガスから酸素を分離す
るための方法に関し、特に、異なる電流及び電圧レベル
で作動する少くとも2つの電解質膜(メンブレン)を用
いる酸素分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気及びその他のガス混合物から特定の
ガスを分離するために古くからいろいろなタイプの膜が
利用されている。有機ポリマー膜を用いた複合中空繊維
は、例えば、窒素より酸素を10倍以下の率で多く透過
させる分離率を有する。そのような膜を用いる方法は、
大気から酸素及び特に窒素を生成するために開発されて
いる。
【0003】ある種の無機酸化物、例えば、螢石型構造
を有する、カルシウム又はイットリウムで安定化された
ジルコニア又はそれに類する酸化物から全く異なるタイ
プの膜を製造することができる。これらの物質は、高め
られた温度下では、移動性の酸素イオン空位を包含し、
この状態で電界を印加されると、酸素だけを搬送するの
で、酸素に対する無限の選択度(即ち、透過分離度)を
有する膜として機能することができる。従って、この種
の膜は、新しい空気分離法に用いるための膜として非常
に魅力的である。
【0004】これらの物質のガス分離膜としての潜在性
は大きいが、それらの使用には幾つかの問題がある。最
も明白な問題は、この種の既知の物質は、すべて、高め
られた温度下でしか有意の酸素イオン伝導性を発揮しな
いことである。一般に、これらの物質は、500°Cよ
り十分に高い温度で作動させなければならない。もっと
低い温度で機能する物質を見出すために多くの研究が費
やされてきたが、依然としてこの制約は未解決のままで
ある。
【0005】電気駆動式酸化物膜の場合、電界を印加す
るためにその両面に導電性電極を設ける必要がある。そ
れらの電極は、好ましくは、多孔質であるか、何らかの
形で空気及び酸素に対して透過性とすべきである。それ
らの要件を満たすのは、セラミックランタンストロンチ
ウムコバルトである。酸素の反応は、下式(1)で表さ
れるように、ガス−電極−電解質の3つの相のすべてが
集まる領域で生じることが認められた。
【化1】 ここで、[VO"]は、酸素イオン空位を表し、[VO"
electrolytesは、電解質中の酸素イオン空位を意味す
る。
【0006】酸素イオンは、電解質内で高い移動性を有
する酸素イオン空位[VO"]を消滅させる。陰極では、
発生する酸素イオンO”1個当り2つの電子を、換言す
れば、イオン化される酸素ガス1分子当り4つの電子を
供給しなければならない。従って、搬送される酸素1
kmol当り4ファラデー即ち38600万クーロンの
電荷を供給しなければならない。そのための所要電流I
は、下式(2)によって表される。
【数1】 ここで、Qは、kmol S-1で表される酸素フラック
ス(流量)である。
【0007】理論上の所要最低限の電圧Vは、以下のネ
ルンストの式(3)によって表される。
【数2】 ここで、Rは、ガス定数=8.31×103 J kmo
-1-1である。Tは、温度°Kである。Fは、ファ
ラデー定数=9.65×107 C kmol-1である。
1 は、膜の陰極側の酸素O2 の分圧である。p2 は、
膜の陽極側の酸素O2 の分圧である。上記式(3)は、
以下の説明ではネルンストの式と称することとする。酸
素の分圧p=Y0 ×P、即ち酸素のモル分率Y0 とガス
の全圧Pとの積である。ネルンストの式によって求めら
れた電圧をネルンスト電圧又はネルンスト電位と称す
る。
【0008】所要電力は電流と電圧の積である。搬送す
べき酸素の量が多いときは、当然所要電力即ち消費電力
が大きくなる。この理由から、上述した電気駆動法は、
空気から少量の酸素を分離する方法としてはよいとして
も、空気から大量の酸素を分離する方法としては魅力が
薄い。
【0009】しかしながら、電気駆動式酸化物膜を用い
る上記の方法は、窒素、アルゴリズム又はその他のガス
流から少量の酸素を除去するための方法としては非常に
魅力的である。この場合、所要電力は、膜の陰極側にお
ける生成物流れ中の許容酸素分圧に依存する。この方法
では酸素だけが搬送(透過)されるので、陽極側は、通
常、純粋酸素だけになる。最低限電圧は、これらの条件
下では上記ネルンストの式によって与えられる値より高
くしなければならない。しかしながら、不都合なこと
に、この最低限の所要電力でも、大抵の商業用操業のと
っては大き過ぎる。
【0010】固形電解質膜を通しての電気駆動式透過法
によってガス流から酸素を除去するのに要する電力を低
減するための実際的な手段を案出することが従来からの
懸案であった。電解酸素イオン伝導体についての研究は
永年行われてきたが、従来の方法は、ガス分離又はガス
精製のために商業的に使用されることはほとんどなかっ
た。その1つの理由は、従来の方法ではO2 を除去する
のに要する単位酸素量当りの電力が大きいことである。
固形電解質膜の酸素に対する選択度が無限であることか
ら、この種の物質に対する関心の大部分は、特殊な用途
のための少量の純粋O2 を生成することに向けられてき
た。
【0011】無機酸化物の膜を用いた空気分離技術にお
ける最近の進歩は、いろいろな技術文献に発表されてい
る。例えば、「電気化学及び電気化学エンジニアリング
における進歩」という機関紙に掲載された「イオン伝導
性固形膜」と題する1977年の論文において、R.
A.ハギンスは、立方格子安定化ジルコニア及びその他
の蛍石型構造の酸化物を含むあらゆる種類の固形イオン
伝導体について初期の研究事項を紹介している。
【0012】又、「ガス分離精製」第6巻、4号、頁2
01〜205に掲載された「固形ジルコニア膜を用いた
酸素の分離」と題する1992年の論文において、D.
J.クラーク、R.W.ロージェイ及びJ.W.スイー
ターは、宇宙飛行等の特殊な用途のためのO2 の生産に
ついて論じている。この論文には多重セル(電池)積重
体について記載されているが、本発明によって提案され
た「多段電解質膜」については何ら記述されていない。
【0013】先行特許文献についていえば、米国特許第
号4−725,346号は、酸素伝導性金属酸化物の電
解質を用いて酸素を生成するための装置及び組立体を開
示しており、同一発明者の後続米国特許第5,021,
137号には、ランタンストロンチウムコバルト電極を
備えたドープ添加酸化セリウム系のセルが開示されてい
る。
【0014】米国特許第5,045,169号は、全体
の電圧をより実用的な値にまで増大させるように数個の
電気化学的セル(電池)を電気的に直列に接続したいろ
いろな形態の装置を開示している。この装置は、酸素を
生成するためのものであって、不活性ガス流から酸素を
除去するためのものではない。又、この特許は、本発明
の主題である被処理ガス流に関して2以上の段に連結さ
れた多重セルの使用を開示していない。
【0015】チェンの米国特許第5,035,726号
は、供給アルゴン流から低レベルの酸素を除去するため
の電気駆動式固形電解質膜の使用を開示している。この
特許に例示された多段処理方法の幾つかの例において予
測されている所要電力の記述では、電圧は、それらの例
の処理方法の初期の段では一定にされている。従って、
この特許は、電力を節減する上での多段処理の潜在的利
点を完全には認識していない。
【0016】やはりチェンの米国特許第5,035,7
27号は、固形電解質膜を透過させることによって酸素
を生成するために、外部炊きガスタービンの排ガスから
得られる熱を利用することを教示している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、固形電解質膜イオン伝導体膜による酸素分離方法に
おいて所要電力即ち消費電力を少なくするように改良さ
れた酸素分離方法を提供することである。本発明の他の
目的は、固形電解質膜イオン伝導体膜による酸素分離方
法において抵抗加熱からの電力損失又は抵抗熱の散逸量
を少なくする酸素分離方法を提供することである。本発
明の更に他の目的は、固形電解質膜イオン伝導体膜によ
る酸素分離方法において、異なる段において異なる膜材
料の使用を可能にする酸素分離方法を提供することであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、酸素と少くとも1種類の他のガスとの混
合物を含有した供給ガス流から酸素を分離し、酸素富化
透過ガス(膜を透過した、酸素を豊富にされたガス)と
酸素減耗保持ガス(膜を透過せずに保持され、酸素を減
少又は除去された非透過ガス)を生成する方法を提供す
る。本発明によれば、供給ガスを、直列送り関係に配列
された少くとも2つの処理段のうちの第1処理段の第1
電解質膜によって第2ガスチャンバーから分離された第
1ガスチャンバー内へ導入する。第1電解質膜を通して
の第1酸素フラックス(流量)を選択し、第1チャンバ
ーから酸素減耗保持ガスを得、第2チャンバーから酸素
富化透過ガスを得るために第1電解質膜に第1電流を、
そして第1電解質膜の両面間に第1電圧を供給して第1
チャンバーから第1電解質膜を通して第2チャンバーへ
酸素を実質的に第1酸素フラックスで駆動する。第1処
理段からの酸素減耗保持ガスは、第2処理段の第2電解
質膜によって第4ガスチャンバーから分離された第3チ
ャンバーへ送給する。第2電解質膜を通しての第2酸素
フラックスを選択し、第3チャンバーから酸素減耗保持
ガスを得、第4チャンバーから酸素富化透過ガスを得る
ために第2電解質膜に第1電流より小さい第2電流を、
第2電解質膜の両面間に第1電圧より高い第2電圧を供
給して酸素を実質的に第2酸素フラックスで駆動する。
【0019】好ましい実施の形態においては、6段未満
の段数、より好ましくは2〜3段の段数の段を設ける。
電圧は、ネルンストの式で計算して各段毎に順次に少く
とも10%づつ増大させ、電流は、各段毎に順次に減少
させる。より好ましくは、連続する各段の消費電力は、
前段の消費電力の50%未満とする。少くとも1つの段
は、その段内に直列又は並列送り関係に配列された2つ
以上のモジュールを有するものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、供給ガス流から酸素を
分離し、酸素富化透過ガスと酸素減耗保持ガスを生成す
る方法によって達成することができる。本発明によれ
ば、直列送り関係に配列された少くとも第1と第2処理
段(以下、単に「段」とも称する)を設け、各段に固形
電解質膜を張設する。固形電解質膜は、固形電解質イオ
ン伝導体膜(solid electrolyte ionic )又は混合型伝
導体膜( mixed conductormembrane) を意味する「セリ
ック」(SELIC)膜とも称される。本発明に従って
用いられるセリック膜は、電気的に付勢され得るもので
なければならない。各セリック膜は、第1ガスチャンバ
ーと第2ガスチャンバーとを分離し、第1ガスチャンバ
ー内に保持ガス側の面を有し、第2チャンバー内に透過
ガス側の免訴有する。膜の保持ガス側(面)に陰極を接
続し、膜の透過ガス側(面)に陽極を接続する。
【0021】供給ガスは、第1処理段の第1ガスチャン
バーに導入する。第1処理段の陰極及び陽極を第1電流
及び第1電圧で電気的に付勢し、第1ガスチャンバー内
で供給ガスから第1電解質膜を通して第2ガスチャンバ
ー内へ酸素を駆動する(追いやる)。この電流は、第1
段の第1電解質膜を通しての酸素の流量に正比例する。
【0022】第1電解質膜の両面間に印加される第1電
圧は、上述したようにネルンストの式で算出されるネル
ンスト電圧又は電位(酸素の分圧の対数に比例する)よ
り高い電圧でなければならない。電圧値は、電解質の抵
抗値及び電極にかかる過電圧等の追加的要因を補償する
ように調節される。過電圧(「過電位」とも称される)
とは、電極における酸素の解離及び再結合の動力学、各
電極への、及び各電極からの酸素の拡散及び膜の対応す
る側のガスの嵩高、電極と電解質の間の界面抵抗、及び
電荷移行に対する速度制限等の計算外の事象を克服する
ために印加しなければならない過剰電圧のことである。
【0023】第1処理段からの酸素減耗保持ガスは、第
2処理段の第1ガスチャンバーへ送給する。本発明によ
れば、第2処理段の陰極及び陽極は、第1処理段の電圧
より高い電圧で第1処理段の電流より小さい電流によっ
て電気的に付勢される。酸素減耗保持ガスは、第2処理
段から抽出し、酸素富化透過ガスは、第1処理段の第2
ガスチャンバーと第2処理段の第4ガスチャンバーから
抽出する。
【0024】本発明の要旨は、分離又は精製工程を多段
階で実施することにあり、下式(4)に示されるよう
に、各後続の段のネルンスト電圧をそれぞれの前段のネ
ルンスト電圧より高くし、酸素フラックスに比例する電
流を後段におけるほど順次低下させることにある。
【数3】 個々の処理段において必要とされる電力は、減少又は最
少限にすることができるので、装置全体の電力効率を改
善することができる。本発明の原理に従って理想化され
た方法では多数の段を使用することになるが、電力削減
の大部分は、2〜3段で達成することができる。
【0025】本発明による方法は、酸素減耗生成物を生
成するためにガス流から中庸量の酸素を除去するのに必
要とされる電力を低減する。従って、本発明の方法は、
従来の方法より効率的であり、電力消費を少なくする。
原則的に、精製工程の場合、従来の単段電気駆動式方法
に比べて、50〜80%の電力節約を達成することがで
きる。
【0026】図1は、単段工程で固形電解質膜22を用
いて酸素を除去するための従来の装置20を示す。酸素
と他のガスとの混合物を含有した供給ガス(「供給原
料」とも称される)は、酸素富化生成物と酸素減耗生成
物を生成するために処理段26へ導入される。処理段2
6は、固形電解質膜即ちセリック膜(以下、単に「電解
質」又は「膜」とも称する)22によって分離された第
1ガスチャンバー28と第2ガスチャンバー30を有し
ている。
【0027】固形電解質膜22は、第1ガスチャンバー
28内に保持ガス側32を有し、第2ガスチャンバー3
0内に透過ガス側34を有する。陰極36は、電解質膜
22の保持ガス側32に接続され、陽極38は、電解質
膜の透過ガス側34に接続されている。
【0028】通常酸素と不活性ガスの混合物を含む供給
ガスは、適当な原料供給装置40から流れ24として入
口ダクト25を通して500°Cを越える高められた温
度で第1ガスチャンバー28内へ導入される。電源42
によって陰極36と陽極38の間に電圧が印加され、第
1ガスチャンバー28内の供給ガスから電解質膜22を
通して第2ガスチャンバー30内へ酸素を駆動する(追
いやる)。電源42は、電解質膜22を通る選択された
酸素フラックスに正比例する電流と、電解質膜22の保
持ガス側32及び透過ガス側34上の酸素分圧の対数に
比例する電圧で作動される。電圧は、上述したように、
電解質の抵抗値及び電極36,38にかかる過電圧に応
じて調節される。
【0029】供給ガスがセリック膜22に沿って流れる
間に供給ガス中に含有されている酸素が選択的にセリッ
ク膜を透過して搬送される。このように外部から印加さ
れる起電力によって酸素が膜を通して搬送されるにつれ
て供給ガス中の酸素濃度が漸次減少する。供給ガス中の
酸素は、第2ガスチャンバー30から抽出され、電解質
22の表面に沿って組成勾配が設定される。最低酸素分
圧は、生成物中の酸素分圧であり、p1 =Yoprod ×P
1 で表される(Yoprod は、生成物中の酸素のモル分
率)。パージ又は真空操作が用いられない限り、透過ガ
スの分圧p2 は、純粋酸素の1気圧である。透過した酸
素は、第2ガスチャンバー30から抽出ダクト44を通
して抽出され、一方、酸素減耗保持ガスは、第1ガスチ
ャンバー28から出口ダクト46を通して抽出される。
【0030】図1に示されるような単段工程を作動する
のに必要とされる電力は、上述した式(2)及び(3)
で表されるように電流と電圧の積である。この積は、膜
の陰極側の分圧を保持ガス流中の酸素分圧とするネルン
ストの式によって与えられるネルンスト電圧によって左
右される。従って、保持ガスが純粋であればあるほど、
即ち保持ガス中の酸素が少ないほど、酸素分圧p1 の値
が低い。
【0031】従来のシステムで、数基のセリック膜式分
離ユニットを直列送り関係に連結したものがあり、各ユ
ニットを「段」と称している。しかしながら、そのよう
な従来のシステムでは、どの段にも実質的に同一の電圧
を印加するようになされている。
【0032】これに対して、本発明の方法においては、
順次の各段をその前段とは、電流の低減と、ネルンスト
方程式によって算出されるネルンスト電位に帰因する電
圧の増大によって異なるものとする。順次の各段におい
て抽出される酸素の量は、その前段において抽出される
酸素の量より少ない。電圧は、ネルンストの式で計算し
て各段毎に順次に少くとも10%づつ増大することが好
ましい。
【0033】一実施形態においては、各段において、抽
出される酸素の量は少くとも50%づつ順次に減少し、
ネルンスト電位に帰因する電圧は各段毎に少くとも50
%づつ増大する。電圧は、0.05〜5V、好ましくは
0.5〜2.5Vの範囲とするが、各段毎の実際の電圧
及び電圧増大の値は、過電圧や電解質の抵抗値等の他の
非ネルンスト要因によって変動する。
【0034】特定の段のネルンスト電位は、その陽極側
の酸素分圧を減少させることによって低下させることが
できる。それは、膜の下流側をパージするか、真空ポン
プで真空引きして膜の下流側の圧力を減少させ、膜の上
流側の供給ガスの流れを加圧することなどによって達成
することができる。
【0035】本発明による方法は、図2に示された多段
装置50にみられるように、直列送り関係で作動される
多段(図には簡略化のために2段だけが示されている)
によって実施される。本発明においては、第1処理段の
保持生成物即ち酸素減耗保持ガス(膜を透過せずに保持
され、酸素を減少又は除去された非透過ガス)の純度が
最終保持生成物の純度より低いということを利用するた
めに、第1処理段の電圧V1 を図1に示された従来の装
置20の所要電圧より低くする。(ここでは、酸素を不
純物とみなしているから、保持生成物の純度が低いとい
うことは、その酸素濃度が高いことを意味する。)第2
処理段の電圧V2 は第1処理段のそれより高くされる
が、第2処理段の膜を透過する酸素フラックスが減少す
るので、それだけ電流が減少し、従って、第2処理段の
消費電力が低減する。かくして、高純度の、即ち低酸素
濃度の生成物を得るのに、本発明の多段処理方法に必要
とされる総消費電力即ち総所要電力(以下、単に「総電
力」とも称する)は、従来の単段方法に必要とされる電
力よりはるかに少なくすることができる。
【0036】図2に例示された本発明の多段装置50
は、直列送り関係に配列された少くとも第1処理段52
と第2処理段54を有する。各処理段即ち分離器ユニッ
ト52,54は、固形電解質膜即ちセリック膜60a,
60bによってそれぞれ分離された第1及び第3供給ガ
スチャンバー56a,56bと、第2及び第4透過ガス
チャンバー58a,58bを有する。電解質膜60a,
60bは、それぞれ第1及び第3供給ガスチャンバー5
6a,56b内に保持ガス側(面)62a,62bを、
第2及び第4ガスチャンバー58a,58b内に透過ガ
ス側(面)63a,63bを有する。電解質膜60a,
60bの保持ガス側62a,62bに陰極70a,70
bが、透過ガス側63a,63bに陽極72a,72b
がそれぞれ接続されている。
【0037】図1に示された従来の装置の場合と同様
に、500°Cを越える高められた温度の酸素と他のガ
スとの混合物を含有した供給ガスが、入口ダクト74を
通して第1処理段52の第1ガスチャンバー56a内へ
導入される。
【0038】第1処理段の第1ガスチャンバー56a内
の供給ガスから電解質膜60aを通して第2ガスチャン
バー58a内へ酸素を駆動する(追いやる)ために第1
処理段の陰極及び陽極を付勢する第1電源76が接続さ
れている。電源76は、電解質膜60aを通る選択され
た酸素フラックス(流量)に正比例する電流と、電解質
膜60aの保持ガス側62a及び透過ガス側63a上の
酸素分圧の対数に反比例する電圧で作動される。
【0039】第1処理段52の膜60aを透過した透過
酸素は、第1処理段の第2ガスチャンバー58aから抽
出ダクト78を通して抽出される。一方、酸素を除去さ
れ、膜60aを透過せずに保持された酸素減耗保持ガス
は、第1処理段52の第1ガスチャンバー56aから出
口ダクト80を通して抽出され、出口ダクト80に連通
した第2処理段54の入口ダクト82を通して第2処理
段54の第3供給ガスチャンバー56aへ導入される。
【0040】第2処理段54の第3ガスチャンバー56
b内の保持ガス側62bから電解質膜60bを通して第
4ガスチャンバー58b内へ酸素を駆動するために第2
処理段の陰極70b及び陽極72bを付勢する第2電源
84が接続されている。第2電源84は、第1電源76
の電流より低い電流で、しかし、第1電源76の電圧よ
り高い電圧で作動される。第2処理段54の膜60bを
透過した透過酸素は、第2処理段54の第4ガスチャン
バー58bから抽出ダクト79を通して抽出される。か
くして実質的に酸素を除去された保持ガスは、第2処理
段54の第3ガスチャンバー56bから出口ダクト86
を通して抽出される。
【0041】図2の本発明の装置50によって達成され
る本発明の方法の効率を図1の装置20によって達成さ
れる従来の方法の効率を比較するために、両方法に必要
とされる電力を計算した。この計算に当っては、図3の
グラフに示されるように、供給ガスは、2%の酸素濃度
即ち酸素含有率Xf を有するガス混合物であり、100
psig(7.0307Kg/cm2 ゲージ圧)の圧力
で10,000NCFH(ft3 /時標準状態)(28
3.168m3 /時)の流量で供給されるものとした。
透過ガスは、ほぼ大気圧即ち15psia(1.054
6Kg/cm2絶対圧)で純粋酸素であるとみなす。
【0042】本発明の要旨は、工程全体の総電力所要量
を最適にするように各順次の段で除去すべきO2 の相対
量並びに各段の作動電圧及び電流を決定することにあ
る。電流と電圧は、上述した式(2)及び(3)によっ
て計算し、それに基づいて電力を算出する。式(3)に
よるネルンスト電圧は、生成物中の酸素O2 の分圧p1
に応じて決められる。十分な駆動力を得るために、電極
に50%の過電圧をかけるものとした。即ち、印加電圧
は、ネルンスト電位の150%であるとした。以下のす
べての計算において、作動温度は、800°C即ち10
73.15°Kとした。
【0043】図1の単段装置20に必要とされる電力
は、生成物中の酸素のモル分率の対数の関数として図3
に線120としてプロットされている。線120は、所
要電力(kW)は、ネルンストの方程式から予測される
通り、生成物中の酸素のモル分率が10分の1に減少す
る毎に直線的(一次関数的)に増大することを示してい
る。従って、非常に高い純度の(酸素濃度の非常に低
い)生成物を得るには、極めて高い電力を必要とする。
例えば、図3のグラフに示されるように、上述した例の
供給ガス流の場合、N2 中に10-9(10億部当り1
部)の酸素モル分率を有する生成物を得るには、0.6
5Vの電圧で2.5×104 Aの電流に相当する16k
Wを越える電力を供給しなければならない。
【0044】不純ガス流(酸素を含有したガス流)から
酸素を除去するのに要する理論上の最低限電力は、酸素
の含有量が各段毎に順次に無限小的に減少されていくも
のとして、無限数の段を作動させるのに必要とされる電
力に相当する。この最低限電力は、生成物の酸素含有量
にも依存する。算出された理論上の最低限電力は、図3
に曲線122としてプロットされている。比較を公正な
ものとするために、この最低限電力の計算に用いた電圧
は、他の電力計算に用いられたのと同じように各段にお
いて50%の過電圧を含むものとした。図3に示される
ように、この修正された理論的最低限電力は、酸素モル
分率が最も高い生成物の場合を除いて、ほぼ一定であ
り、ほぼ2.5kWに等しい。酸素モル分率が最も高い
生成物の場合の電力は、2.5kWより低い。図3から
明らかなように、すべての酸素減耗(酸素おモル分率の
低い)保持ガス流に関して、従来の単段装置に要する電
力は、理論的最低限電力を大幅に越えている。
【0045】図2の装置50に示されるような本発明の
2段処理方法においては、各段をそれぞれ異なる独立し
た電圧で駆動する。第2段に必要とされる電圧V2 は、
圧力と、生成物中の酸素含有量Xp に応じて決められる
ものであり、単段処理方法に必要とされる電圧と同様の
電圧である。第1段に必要とされる電圧V1 は、圧力
と、中間点即ち段間(段と段の間)の保持ガス中の酸素
含有量即ち酸素濃度Xmに応じて決められる。ものであ
り、単段処理方法に必要とされる電圧と同様の電圧であ
る。図3において、曲線124は、段間酸素含有量Xm
が0.2%、即ち最初の供給ガスの酸素濃度の10分の
1とされる本発明の2段処理方法に必要とされる算出さ
れた総電力を示す。従って、最初の供給ガスに含有され
ていた酸素の90%が第1段で除去され、残りが第2段
で除去される。第1段では、電流は比較的大きいが、電
圧は比較的低い。反対に、第2段では、電圧は、生成物
の純度が高い(酸素濃度が低い)ことにより高くなる
が、電流は比較的小さい。総電力の曲線124は、勾配
が極めて緩やかであることから分かるように生成物の純
度に左右される度合が極く僅かであり、曲線122の理
論的最低限電力のほぼ2倍である。
【0046】図1の装置20及び図2の装置50は、各
段においては一定不変の電圧及び電流で作動されるもの
として説明した。この処理条件は、供給ガスの流量及び
酸素濃度が実質的に一定である場合は、問題はない。
【0047】一実施形態においては、装置50に図2に
仮想線で示されるように、制御システム64a,64b
を設ける。制御システム64a,64bは、供給ガスの
酸素濃度(即ち、酸素含有量)Xf ,Xm 及び流量のデ
ータをそれぞれ制御器67a,67bへ送る酸素センサ
ー65a,65b、68及び流量計66a,66bを備
えている。センサー65bは、中間点酸素濃度Xm のデ
ータを両制御器67a,67bへ供給し、センサー68
は、最終生成物酸素濃度Xp のデータを制御器67bへ
供給する。制御器67a,67bは、それらへの入力を
用いてネルンスト方程式に従って最適電圧を再計算し、
電源76,84に命令して各段50,54からの酸素除
去を最適にするために供給ガスの酸素濃度又は流量の変
化に応じて各段への印加電圧を変更させる。各段の最低
限電流は、Q(Xin − Xout)に比例する。あるい
は別法として、電源76,84は、各段へそれぞれ一定
不変の電圧を供給するようにし、各段の電流レベルが供
給ガスの酸素濃度又は流量の変化に応じて変動するよう
に構成してもよい。本発明に使用することができるイオ
ン伝導性セリック物質即ち電解質物質の例を以下の表1
に列記する。
【0048】
【表1】
【0049】分離器ユニット即ち各処理段に用いられる
セリック膜は、欠陥やドーパント(Y,Sr,Ba,C
a等)の添加によって惹起された結晶格子中の酸素空位
(空格子点)が存在することが特徴である、上記表1に
掲載されているような稠密なセラミック酸化物又は酸化
物の混合物で形成される。空位は、酸素イオンが結晶格
子を通って搬送されることによって拡散する。一般に、
空位の高い移動性を達成するには、作動中400°C〜
1200°C、好ましくは500°C〜900°Cの高
められた温度を維持すべきである。空位の高い密度と高
い移動性とが相俟って、セリック膜の素材物質を通して
の急速な酸素イオン搬送のための基礎を構成する。酸素
イオンは他の元素に優先して結晶格子の酸素空位を占有
することができるので、理想的なセリック膜は、無限の
酸素選択度を有する。
【0050】本発明においては、それに使用されるセリ
ック膜分離器ユニットは、現行の酸素除去技術又は生成
技術に対して幾つかの利点を有する。即ち、本発明によ
るセリック膜分離器ユニットは、構造が簡単でコンパク
トであり、連続作動が可能であり、供給物流のほぼ完全
な脱酸素化を達成することができる。接触脱酸素化工程
を伴わないので、水素供給の必要性が省除され、生成物
の水素汚染、従って下流での水素処理工程の必要性も省
除される。
【0051】分離器ユニットには、本発明の精神に従っ
ていろいろなタイプのセリック物質を用いることができ
る。セリック膜は、酸素イオン伝導体を主とする物質
(例えば、2つの多孔質電極の間に挟まれたイットリア
安定化ジルコニア)で形成される。この電解質の電子伝
導率は、電力消費量を増大させる原因となるセル(電
池)の短絡を惹起する。実際の使用において、酸素分子
は、多孔質の第1電極を透過して電解質の表面へ拡散
し、その時点で酸素イオンへの解離が起る。第1電極は
その過程のための電子を供給する。次いで、酸素イオン
は、電解質を透過して多孔質の第2電極に到達し、そこ
で再結合して酸素分子となり、電子を放出する。電子
は、酸素イオン化にために外部回路を通して第1電極へ
戻される。
【0052】別法として、本発明に使用されるセリック
膜は、酸素イオンと電子を伝導する混合型伝導体で形成
することもできる。ただしその場合は、セル(電池)の
短絡を起さないように混合型伝導体を2層のイオン伝導
性伝導体の間に介装し、その積層体の両側外面に多孔質
電極を被着する。
【0053】セリック膜自体は、現在までのところ市販
されていないが、セリック膜を形成するのに用いられる
物質は、例えば米国ワシントン州ウッディンビルのシア
トル・スペシアリティ社から販売されている。セリック
膜の厚さは、約5000μm以下、好ましくは約500
μm以下、より好ましくは約50μm以下にすべきあ
る。セリック膜を形成するのに用いられる市販の物質を
厚い自立フィルムとして製造してもよく、多孔質の基板
上に支持された薄いフィルムとして製造してもよい。例
えば約50μm〜約1000μmの範囲の厚さを有する
薄いフィルムの形としたセリック膜を多孔質の基板上に
支持した構成とするのが有利である。そのような多孔質
の基板は、一方の電極と同じ材料で製造してもよく、あ
るいは、多孔質電極を多孔質の基板と電解質との間に被
着させれば、多孔質の基板は電極とは異なる材料で製造
することもできる。フィルムの厚さが約1000μmを
越える厚いものであれば、そのセリック膜は自立可能で
ある。又、セリック膜は、平坦な平面状フィルムとして
張設してもよく、あるいは筒状部材として張設してもよ
い。
【0054】セリック膜の両面に設定される絶対圧は、
膜の構造並びに使用条件に依存する。燃料電池に通常使
用される平面状膜パネルの場合は、膜の両面に設定され
る絶対圧が実質的に同じであることが好ましい。筒状膜
又はその他の支持体付きの膜の場合、その一方の面、例
えば陽極側の面は、より高い絶対圧に耐えることができ
る。
【0055】段間酸素濃度、即ち、図2の出口ダクト8
0を通り、入口ダクト82を通って第2処理段54の第
3ガスチャンバー56b内へ流入する酸素減耗生成物が
総電力に及ぼす影響度を検査し、図4のグラフに線形目
盛でプロットとした。この検査においても、供給ガスの
酸素濃度Xf を2%とし、各段の過電圧を50%とする
など、図3のグラフに関連して上述したのと同じ処理条
件とした。図4のグラフでは、最終保持ガス生成物流れ
中の酸素モル分率Xp に応じて曲線130,132,1
34,136が創生された。曲線130は、最終生成物
中の酸素モル分率Xp が10-9(1ppb即ち10億部
当り1部)である場合の曲線であり、曲線132は、最
終生成物中の酸素モル分率Xp が10-6(1ppm即ち
100万部当り1部)である場合の曲線であり、曲線1
34は、最終生成物中の酸素モル分率Xp が10-4であ
る場合の曲線であり、曲線136は、最終生成物中の酸
素モル分率Xp が10-3である場合の曲線である。
【0056】中間点酸素濃度Xm のための最善値は、特
定の選択された最終生成物中の酸素モル分率Xp に依存
するが、図4のグラフから分かるように総電力は、Xm
の値にそれほど敏感に影響されない。最低限総電力は、
3〜5kWの範囲内であり、最終生成物中の酸素モル分
率(従って、生成物の純度)Xp に応じて異なる。1p
pbの酸素モル分率に対応する純度の最終生成物を得る
場合(曲線130)、処理条件及び供給ガス流を上記の
例と同じにしたとすると、総電力は、4.9kWとな
る。これは、処理段52及び54における電圧0.15
V及び0.65V及び電流221,600A及び2,5
00Aにそれぞれ対応する。より純度の低い(酸素濃度
の高い)生成物でもよい場合は、中間点酸素濃度Xm
10-2モル分率により近い値とすることができるが、よ
り純度の高い生成物を必要とする場合は、中間点酸素濃
度Xm は10-3モル分率に近い値にしなければならな
い。
【0057】この例は、2段又はそれ以上の処理段を用
いることによって電力所要量を相当に減少させることが
できることを証明しているが、その利点の大部分は、本
発明に従っての2段処理工程で達成される。もちろん、
本発明に従って追加の処理段を用いることができ、追加
の処理段を使用しなければ多段透過モジュールの使用が
必要とされるような場合には、本発明による追加の処理
段の使用が望ましい。ただし、電力効率改善の大部分
は、2段又は3段処理工程で達成することができる。
【0058】本発明による処理段の段数が総電力(k
W)及び相対設備コストに及ぼす影響は、図5のグラフ
にそれぞれ曲線140及び142で示されている。この
計算に用いられた処理条件は、供給ガスの流量10,0
00NCFH(ft3 /時標準状態)(283.168
3 /時)、供給ガスの酸素濃度2%、供給ガスの圧力
100psig(7.0307Kg/cm2 ゲージ
圧)、陽極側の圧力15psia(1.0546Kg/
cm2 絶対圧)、生成物の酸素濃度1ppb、過電圧5
0%、作動温度800°Cとした。連続する各段の消費
電力は、それぞれの前段の消費電力の50%未満である
ととした。
【0059】比較のために、図1の従来の装置20を複
数台直列に連結しそれらを単一の段として(即ち、直列
に連結した複数の装置20をすべて同一の電圧で)作動
させたとすると(図5のX軸線は装置20の台数を表
す)、相対設備コストは、曲線142で示されるように
装置20の台数が増えるにつれて増大するが、総電力曲
線144は一定である。複数の装置20を単一の段とし
て慣用の態様で作動させると、最初(一番目)の装置2
0は、後続の装置20の電力所要量に比べて過剰の電力
を供給される。最後の装置20は、必然的に最大ネルン
スト電圧所要値を有することになるが、最初の装置は、
最大電流所要量を有することになる。従って、この高い
電圧と電流との積である総消費電力は、本発明による多
段システムのそれよりはるかに大きい。
【0060】以上、図2に示された、各段が各々単一の
モジュール又はセルから成る2段処理工程によって本発
明を例示したが、小規模用途以外の用途の場合は、各段
を、各々1つ、2つ又はそれ以上のセルを含む2つ又は
それ以上のモジュールで組み立てることができる。図6
に示される処理段88,90は、各々、複数の個別処理
モジュール92a,94a,96a,及び92b,94
b,96bを有している。第1処理段88の処理モジュ
ール92a,94a,96aは、直列送り関係に連結さ
れており、電源98によって電気的に直列に付勢され
る。同様に、第2処理段90の処理モジュール92b,
94b,96bも、直列送り関係に連結されており、電
源100によって電気的に直列に付勢される。一般に各
処理モジュールの所要電圧は非常に低いので、供給電圧
が高くなるように、個々の処理モジュールを電気的に直
列に接続することが有利である。従って、図1の構成に
おいては、V1 は、第1処理段88の各処理モジュール
92a,94a,96aの電圧の和であり、同様に、V
2 は、第2処理段90の各処理モジュール92b,94
b,96bの電圧の和である。本発明の原理によれば、
電源100によって創生される電流は電源98によって
創生される電流より相当に小さいが、V2 はV 1 より大
きい。
【0061】本発明の装置は、保持ガス中の酸素を比較
的低レベルに減少させることができる。(例えば、1段
中のモジュールの数を増やすか、1モジュール当りのセ
ルの数を増やすことによって)1段中の膜面積を増大さ
せ、及び、又はその段の電力を増大させれば、その段か
ら除去される酸素の量を増大させるこでき、従って、保
持ガス中の酸素濃度を減少させることができる。
【0062】図7は、多段処理段102,104を連結
するための変型構成を示す概略図である。この例におい
ては、1つの処理段102中の複数の個別処理モジュー
ル106,108,110及び別の処理段104中の複
数の個別処理モジュール112,114は、供給ガス流
の流れに関して並列に連結されているが、それらの2つ
の処理段102と104とは、供給ガス流の流れに関し
て直列に連結されている。各処理段102,104中の
個別処理モジュールは、各モジュールの供給電圧をより
好適な実際的なレベルに高めるようにそれぞれ電源11
6,118によって電気的に直列に付勢される。
【0063】第2処理段104の供給ガスの方が第1処
理段102のそれより酸素含有量が少ないので、第2処
理段104の方が処理モジュールの必要数が少ない。即
ち、第2処理段では、除去すべき酸素が少ないから、膜
の合計処理表面積が少なくてよい。更に、モジュール1
12と114を並列送り関係に配列したことにより、第
2処理段104のためにより高い電圧を利用し、より低
い電流を用いることを可能にするという利点が得られ
る。
【0064】ネルンスト電圧(式(3))は膜の両側の
酸素分圧によって左右決されるので、ガスの全圧を変更
することによっても変えることができる。即ち、供給ガ
ス流の圧力を増大させるか、あるいは、例えば廃流(除
去された酸素の流れ)を真空ポンプ引きすることによっ
て廃流の圧力を低下させれば、ネルンスト電圧が低下す
る。供給ガス中の酸素分圧が廃流中の酸素分圧より高い
場合のような極端な例では、電圧をゼロ又は無視し得る
程度に低下させ、膜を通しての酸素フラックスが圧力だ
けによって駆動されるようにすることができる。
【0065】酸素分圧は、又、酸素が比較的少ない流れ
を利用することができる場合、そのような流れで膜の一
方の側をパージすることによっても減少させることがで
きる。これは、本発明の精製方法が用いられる多くの分
野において通常適用することができる。又、パージ流と
して生成物の一部を利用することも可能であり、適切で
ある。
【0066】本発明は、各処理段のセリック膜の素材と
していろいろな異なる材料を効果的に使用することを可
能にする。一実施形態において、例えば、第1段の膜
は、高い酸素イオン伝導性を有するが、低い酸素分圧下
又は高い電圧下では不安定である、上記表1に材料#2
として示されたようなドーパント入りビスマス酸化物で
形成され、第2段の膜は、第1段の膜よりはるかにに低
い酸素イオン伝導性を有するが、低い酸素分圧下でも安
定している、上記表1に材料#1として示されたような
材料で形成される。もちろん、材料が異なれば、抵抗値
も、過電圧所要量模糊となり、本発明に従って各処理段
を操作するのに必要とされる実際の電圧レベルに影響す
る。
【0067】本発明は、酸素を生成するための商業用工
程にも、又、高純度の、酸素減耗保持ガスを生成するた
めに混合ガス流から酸素を分離するための商業用工程に
も適用することを企図している。本発明は、その目的を
最適な態様で実現した。
【0068】以上、本発明を実施形態に関連して説明し
たが、本発明は、ここに例示した実施形態の構造及び形
状に限定されるものではなく、本発明の精神及び範囲か
ら逸脱することなく、いろいろな実施形態が可能であ
り、いろいろな変更及び改変を加えることができること
を理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、単段工程で固形電解質膜を用いて酸素
を除去するための従来の装置の概略断面図である。
【図2】図2は、多段工程で固形電解質膜を用いて酸素
を除去するための本発明の一実施形態による装置の概略
断面図である。
【図3】図3は、図1の装置と図2の装置を駆動するの
に要する電力を生成物中の酸素のモル分率の関数として
示すグラフである。
【図4】図4は、図2の装置を駆動するのに要する電力
を段間の酸素濃度のモル分率の関数として線形目盛で示
すグラフである。
【図5】図5は、電力及び設備コストを本発明に従って
用いられる段数の関数として示すグラフである。
【図6】図6は、各処理段内に直列送り関係に連結され
た複数の処理モジュールを有する多段処理法で固形電解
質膜を用いて酸素を除去するための本発明の変型実施形
態の概略断面図である。
【図7】図7は、各処理段内に直列送り関係に連結され
た複数の処理モジュールを有する多段処理法で固形電解
質膜を用いて酸素を除去するための本発明の更に別の変
型実施形態の概略断面図である。
【符号の説明】
50:多段装置 52:第1処理段 54:第2処理段 56a:第1ガスチャンバー 56b:第3ガスチャンバー 58a:第2ガスチャンバー 58b:第4ガスチャンバー 60a,60b:電解質膜 70a,70b:陰極 72a,72b:陽極 76,84:第1及び第2電源 88,90:処理段 92a,94a,96a:個別処理モジュール 92b,94b,96b:個別処理モジュール 98,100:電源 102,104:処理段 106〜114:個別処理モジュール 116,118:電源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素と少くとも1種類の他のガスとの混
    合物を含有した供給ガス流から酸素を分離し、酸素富化
    透過ガスと酸素減耗保持ガスを生成する方法であって、 前記供給ガスを、直列送り関係に配列された少くとも2
    つの処理段のうちの第1処理段の、第1電解質膜によっ
    て第2ガスチャンバーから分離された第1ガスチャンバ
    ー内へ導入し、 第1電解質膜を通しての第1酸素フラックスを選択し、
    第1ガスチャンバーから酸素減耗保持ガスを得、第2ガ
    スチャンバーから酸素富化透過ガスを得るために第1電
    解質膜に第1電流を、そして第1電解質膜の両面間に第
    1電圧を供給して第1ガスチャンバーから第1電解質膜
    を通して第2ガスチャンバーへ酸素を実質的に第1酸素
    フラックスで駆動し、 第1処理段からの酸素減耗保持ガスを第2処理段の第2
    電解質膜によって第4ガスチャンバーから分離された第
    3ガスチャンバーへ送給し、 第2電解質膜を通しての第2酸素フラックスを選択し、
    第3ガスチャンバーから酸素減耗保持ガスを得、第4ガ
    スチャンバーから酸素富化透過ガスを得るために第2電
    解質膜に第1電流より小さい第2電流を、第2電解質膜
    の両面間に第1電圧より高い第2電圧を供給して酸素を
    実質的に第2酸素フラックスで駆動することから成る方
    法。
  2. 【請求項2】 6段より少ない処理段を使用することを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記第2電圧は、ネルンストの式で計算
    して前記第1電圧より少くとも10%高いことを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第2処理段は、前記第1処理段に続
    く少くとも2つの処理段のうちの1つであり、連続する
    各処理段は、ネルンストの式で計算して前段の電圧より
    少くとも10%高い電圧を使用することを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 連続する各処理段は、前段の電流より小
    さい電流を使用することを特徴とする請求項4に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記処理段のうちの少くとも1つは、各
    々電解質膜を備えた少くとも2つのモジュールを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記処理段中の前記モジュールは、並列
    送り関係に連結されていることを特徴とする請求項6に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記処理段中の前記モジュールは、直列
    送り関係に連結されていることを特徴とする請求項6に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記処理段のうちの1つ処理段の電解質
    膜は、他の処理段の電解質膜とは異なる物質で形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 連続する各処理段の消費電力は、前段
    の消費電力の50%未満であることを特徴とする請求項
    5に記載の方法。
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