JP3404450B2 - 固形電解質膜によるガス分離のための反応パージ法 - Google Patents

固形電解質膜によるガス分離のための反応パージ法

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JP3404450B2 JP33773396A JP33773396A JP3404450B2 JP 3404450 B2 JP3404450 B2 JP 3404450B2 JP 33773396 A JP33773396 A JP 33773396A JP 33773396 A JP33773396 A JP 33773396A JP 3404450 B2 JP3404450 B2 JP 3404450B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混合ガス供給物
(以下、単に「供給物」とも称する)流から酸素を分離
するための装置及び方法に関し、特に、供給物流を精製
するために、酸素を除去するための固形電解質膜(メン
ブレン)と共に反応性パージガス流を用いることに関す
る。反応性パージガス流を用いて固形電解質膜の分離能
力及び分離効率を高めることをここでは「反応パージ
法」と称することとする。
【0002】
【従来の技術】固形電解質膜は、螢石又はペロブスカイ
ト構造を有するカルシウム又はイットリウムで安定化さ
れたジルコニウム又はそれに類する酸化物によって代表
される無機酸化物から製造される。これらの物質は、高
められた温度下では、移動性の酸素イオン空位を包含
し、この状態でその酸化物膜に電界を印加すると、酸化
物膜は、酸素イオンだけを移動させる(透過させる)の
で、酸素に対する無限の選択度(即ち、透過分離度)を
有する膜として機能することができる。従って、この種
の膜は、空気分離法に用いるための膜として非常に有利
である。最近になって、イオン伝導性と電子伝導性の両
方を有する物質の存在が報じられた。そのような混合伝
導特性を示す膜は、電界を印加する必要なしに、従っ
て、外部電極を必要とすることなく、酸素の分圧差に露
呈されるだけで酸素を移動させることができる。
【0003】酸素イオン伝導性無機酸化物においては、
その酸化物中に酸素空位が存在することにより酸素の移
動が起る。イオン伝導性だけを有する物質から成る酸化
物膜の場合は、その酸化物膜の両面に電極を設け、外部
回路によって電流(電子流)を供給する。反応を進行さ
せるためには、電子を酸化物膜の一方の面から供給し、
他方の面から導出しなければならない。
【0004】イオン伝導性と電子伝導性の両方を有する
混合型伝導体から成る酸化物膜の場合は、外部回路を通
しての電流によってではなく、酸素空位の流れに対向す
る向流として、電子の内部流が生じる。酸素の全体的移
動は、混合伝導性無機酸化物膜の両側の流れ内の酸素分
圧の差によって駆動される。パージガス流が存在しない
場合は、酸素を膜から搬出する「透過物」流(膜を透過
したガス、即ち、篩下)は、「純粋」酸素であり、酸素
を移動させるための駆動力を創生するためには、供給物
流も、「保持物」流即ち「不透過物」流(膜を透過せず
に保持されたガス、即ち、篩上)も、高い圧力に維持し
なければならない。(あるいは、「透過物」流を非常に
低い圧力に維持しなければならない。)そのような反応
性パージガス流不使用膜は、不活性ガス流から大量の酸
素を抽出するのには有利であるが、酸素の回収率は、印
加することができる圧力の大きさによって制限される。
従って、得られる精製度が制限される。
【0005】固形電解質無機酸化物膜の使用に関する教
示は、先行特許文献に多数みられる。例えば、米国特許
第5,035,727号は、粗アルゴン供給物流から酸
素を除去するために固形電解質膜を使用することを教示
している。この特許では、ガス分離を行うために電気的
に駆動されるイオン伝導体膜を用いる。又、同特許に
は、供給物側に高い酸素圧力を維持することによって作
動される混合型伝導体膜を使用することの可能性が述べ
られている。更に、この特許は、電気的に駆動されるイ
オン伝導体膜の透過物側から流出する酸素は、純粋酸素
流として取り出してもよく、あるいは、窒素等の適当な
「掃引」ガスと混合させることもできることを教示して
いる。
【0006】米国特許第5,160,713号は、ビス
マス含有混合金属酸化物膜を用いる酸素分離法を開示し
ている。この特許では、分離された酸素は、回収のため
に収集するか、あるいは、酸素消費物質と反応させるこ
とができるとされている。酸素減耗(酸素を減少又は除
去された)膜不透過物(篩下)は、廃棄される。
【0007】米国特許第5,306,411号は、電気
化学反応器内での固形電解質膜のいろいろな使用法を教
示している。同特許には、排ガス中の窒素酸化物又は硫
黄酸化物は、それぞれ窒素ガス及び元素状硫黄に変換す
ることができると述べられている。又、軽質炭化水素ガ
スのような反応性ガスは、目標とする反応を妨害しない
不活性稀釈スと混合させてもよいことが記載されてい
るが、そのような混合物を得る理由は述べられていな
い。上記米国特許第5,160,713号と5,30
6,411号は、いずれも、酸素含有流から高純度生成
物を生成する方法を開示していない。
【0008】又、上述した米国特許は、いずれも、制御
された酸素透過による生成物の分離及び精製のために固
形電解質膜を実用化するのに必要なレベルにまで圧力、
膜面積、電力又は圧縮機の所要パワーを減少させるため
の手段を開示していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、少くとも1つの酸素イオン伝導性固形電解質膜と反
応性パージ流を用いて、該膜の透過物側の酸素濃度を減
少させ、それにより該膜を通しての酸素イオン移動(透
過)のための駆動力を増大させることによって高純度の
不透過物(保持物)を生成するための方法を提供するこ
とである。本発明の他の目的は、従来技術に比べて所要
圧力及び所要電力を減少することができる上記方法を提
供することである。本発明の更に他の目的は、従来技術
に比べて所要膜面積及びパージガス流量を減少すること
ができる上記方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題を解決するために、元素状酸素を含有した供給物
、酸素イオンを移動させることができる第1固形電解
質膜によって分離された第1供給物帯域と第1透過物帯
域とを有する第1分離器へ供給し、前記第1透過物帯域
内で酸素と結合して該第1透過物帯域内の酸素分圧を低
下させる反応性ガスを含む反応性パージガス流を該第1
透過物帯域へ送給することによって、前記供給物流に含
有されている酸素の第1部分を前記第1供給物帯域から
前記第1固形電解質膜を通して第1透過物帯域へ駆動
し、酸素の前記第1部分が前記第1供給物帯域から第1
透過物帯域へ駆動された後得られた酸素減耗保持物(不
透過物)を生成物流として回収することから成る元素状
酸素を含有した供給物流から高純度生成物を生成するた
めの方法において、 前記第1分離器を第2段として設置
し、第2固形電解質膜によって分離された第2供給物帯
域と第2透過物帯域とを有する少くとも1つの第2分離
器を準備して該第2分離器を第1段として設置し、 前記
供給物流を最初に前記第2分離器の第2供給物帯域へ供
給し、 前記第2供給物帯域へ供給された前記供給物流に
含有されている酸素の第2部分を該第2供給物帯域から
前記第2固形電解質膜を通して前記第2透過物帯域へ駆
動し、 酸素の前記第2部分が前記第2供給物帯域から第
2透過物帯域へ駆動された後得られた酸素減耗供給物流
を前記第1分離器の第1供給物帯域へ差し向けるように
したことを特徴とする元素状酸素を含有した供給物流か
ら高純度生成物を生成するための方法提供される。
【0011】好ましい実施形態においては、前記第1分
離器を第2段として設置し、第2固形電解質膜によって
分離された第2供給物帯域と第2透過物帯域とを有する
少くとも1つの第2分離器を準備して該第2分離器を第
1段として設置し、前記供給物流を最初に該第2分離器
の第2供給物帯域へ供給し、第2供給物帯域へ供給され
た前記供給物流に含有されている酸素の第2部分を第2
供給物帯域から第2固形電解質膜を通して第2透過物帯
域へ駆動し、酸素の前記第2部分が第2供給物帯域から
第2透過物帯域へ駆動された後得られた酸素減耗供給物
流を第1分離器の第1供給物帯域へ差し向ける。前記第
1段及び第2段の両方又はいずれか一方を少くとも1種
類の稀釈剤流でパージすることが好ましい。より好まし
くは、第1透過物帯域からの流出物流の少くとも一部を
反応性パージガス流と混合するように導く。
【0012】ここでいう「元素状酸素」とは、周期表の
他の元素と結合していない酸素のことをいう。元素状酸
素は、典型的な例では二原子の形態であるが、三原子の
オゾンや、他の元素と結合していないその他の形態のも
のも含む。「高純度」とは、生成物流中の元素状酸素の
含有量が5容積%未満であることをいう。生成物は、少
くとも99.0%純粋であることが好ましく、より好ま
しくは99.9%、最も好ましくは99.99%の純度
を有することである。ここでいう「純粋」とは、元素状
酸素を含まないことをいう。
【0013】
【発明の実施の形態】添付図において、実線は、特定の
実施形態の主経路を表し、仮想線は、それぞれの実施形
態の特定の利点を達成するために採用することができる
随意選択又は変型実施例の経路及び機器を表す。又、こ
こでは、説明の便宜上、流体の流れと、その流体を通す
経路、導管又はポートを同じ参照番号で表すこととす
る。図1を参照して説明すると、本発明の方法を実施す
るための精製装置10は、酸素イオン伝導性固形電解質
膜(以下、「電解質膜」、「セリック膜」又は単に
「膜」とも称する)18によって分離された第1供給物
帯域14と第1透過物帯域16を有する4ポート分離器
12を含む。酸素含有供給物流20は、第1供給物帯域
14へ供給されるが、その前に随意選択として、いずれ
も仮想線で示されている圧縮機22によって圧縮され、
熱交換器24によって加温され、及び、又はトリムヒー
タ26によって予備加熱される。
【0014】供給物帯域14内の酸素分圧P1 が透過物
帯域16内の酸素分圧P2 より高いとき、酸素イオンが
膜18を通して移動される(透過せしめられる)。供給
物帯域14からは酸素減耗生成物流30が得られ、透過
物帯域16からは透過物32が得られる。
【0015】流れ30,32からの熱は、随意選択とし
て、熱交換器24を介して供給物流20に伝達される。
このように、供給物流20を最初に電解質膜に接触させ
る前に温めるために熱交換器を用いて熱を回収すること
が望ましい。
【0016】随意選択として、透過物帯域16から透過
物32を抽出するのを助成するために仮想線で示された
真空ポンプ36を用いることができる。通常は、透過物
は、真空ポンプに吸引されるまでに100°C以下、好
ましくは50°C以下の温度にまで冷却しなければなら
ない。
【0017】別法として、高温の透過物流32を、それ
からパワーを取り出すために仮想線で示された膨脹機3
7に通して膨脹させ、次いで、熱を回収するために熱交
換器24へ通すようにすることもできる。この場合、透
過物帯域16内の全圧は、大気圧より高い。
【0018】この実施形態では、反応性パージガス流3
4を供給物流20の流れ方向に対して向流流れ(反対向
きの流れ)として透過物帯域16へ供給する。反応性パ
ージガスは、透過物帯域16内での透過物との反応によ
って酸素の全部を除去しない場合は、並流流れ(同方向
の流れ)とするよりも、向流流れとする方が望ましい
が、並流又は交差流れを用いることも可能である。
【0019】本発明に従って用いられる反応性パージガ
スは、分離器12の作動条件下で10-4未満の平衡酸素
分圧を創生するように元素状酸素又は酸素イオンと化学
理論量又は超化学理論量(燃料豊富)条件下で反応する
ことができるガスであることが好ましい。反応性パージ
ガス34として使用することができるものとしては、例
えば、天然ガス、H2 、CO、CH4 、CH3 OH、又
は、透過物帯域16内の元素状酸素の量を低い酸素分圧
2 にまで減少させるように酸素と反応するか、何らか
の形で結合するその他のガスが挙げられる。ここでいう
「ガス」とは、酸素分離装置の作動温度下においてガス
状態又は蒸気状態にある物質のことをいう。
【0020】セリック膜を用いる酸素分離法において
は、膜を通しての酸素イオンの移動を能率的にするため
に、一般に、供給物流(及び膜)の温度を例えば400
°C〜1200°C、好ましくは約500°C〜100
0°Cの高められた温度にする必要がある。ここで、
「セリック」(SELIC)膜とは、酸化物イオンを移
動させることができる固形電解質のイオン伝導体膜、混
合伝導体膜又は二相伝導体膜を総称する用語である。本
発明による酸素分離法は、通常、発熱反応において酸素
と結合する反応性ガスを用いる。
【0021】燃焼反応ではセリック膜の適正な作動にと
って望ましい熱量を越える量の熱が発生する場合があ
る。従って、一実施例として、反応性パージガス流34
に仮想線で示された酸素減耗稀釈剤の流れ38を混合す
ることによって反応を制御することができる。好適な稀
釈剤としては、アルゴン、窒素、スチーム、二酸化炭素
等がある。
【0022】稀釈剤は、反応性パージガス34との混合
流42の熱容量を増大させることによって温度上昇を制
御し、反応体の温度又は濃度を低下させることによって
透過物帯域16内の反応速度を遅らせ、及び、又は、透
過物帯域16内を還元性の低い状態にするように、選択
される。透過物帯域16は、本発明においては反応帯域
であり、その中のガスの還元性を低くすれば、膜18の
化学的安定性を高めることができる。
【0023】この実施例においては、分離器12の性能
は、生成物流30の一部41を弁40を通して分流し、
透過物帯域16をパージするのに使用することによって
更に高めることができる。生成物流30が十分に酸素減
耗されたものであるならば、この生成物流のパージ用分
流41によって上述した稀釈効果が得られる。一実施例
として、混合流42の10〜90%を酸素減耗稀釈剤の
流れ38と分流41又はそのどちらか一方によって構成
することができる。実際の比率は、稀釈剤と反応性ガス
のコスト比、反応性ガスの酸素反応性、反応器(分離
器)内の望ましい温度の最高限度、反応からの望ましい
放熱量、及びセリック膜の種類及び厚さに基づいて選択
される。
【0024】変型実施例として、透過物帯域16からの
流出物の一部を、弁46を通し再循還流出流即ち排気流
48として反応性パージガス34に混合させた後、反応
性パージガスと共に透過物帯域16へ再循環することが
できる。流出流48内の水蒸気又は二酸化炭素は、セリ
ック膜18の表面を汚染又は詰まらせてその性能を低下
させる原因となるコークス(炭素)の発生及び付着を軽
減又は抑制する働きをする。水又は二酸化炭素の不存在
下で、高温の炭化水素燃料豊富条件が生じると、コーク
スが発生し易い。そのような条件は、パージガス流の入
口ポート42の近くでは特に起り易い。なぜなら、反応
性パージガス34は、入口ポート42に流入した初期時
点では燃料豊富状態であるからである。反応性パージガ
ス中の燃料は、透過物帯域16内を通って出口ポート4
4に近づくにつれて減耗する。
【0025】透過物帯域16内において燃料が不完全燃
焼する場合に、透過物帯域16内からの流出流48を再
循環させることのもう1つの利点は、燃料効率を高め、
望ましくない汚染物の放出を減少させるために、水素、
一酸化炭素、炭化水素又はその他の可燃物をより完全に
燃焼させることである。反応性が特に高い水素を再循環
させることは、分離器12の、特に反応性パージガス流
の入口ポート42の近くにおける性能を高めることにな
る。再循還流出流48は、又、外部からの稀釈剤38又
は生成物流のパージ用分流41の必要量を少なくすると
いう利点をももたらす。
【0026】更に、再循還流出流48は、反応性パージ
ガス34に混合させる前に、例えば熱交換器49によっ
て該流出流に熱を与えたり、流出流から熱を奪うことに
よって、分離器12内の温度を調整するのに利用するこ
ともできる。さもなくば、反応性パージガス34のため
の別途の熱交換器又は外部加熱機構が必要とされること
があろう。従って、流出流の再循還は、本発明による生
成装置の安定性、制御性及び全体の作動を改善すること
ができる。
【0027】図2は、本発明の方法を実施するための別
の精製装置50を示す。精製装置50は、第2分離器5
3を有する第1セリック段(以下、単に「第1段」とも
称する)52と、第1分離器55を有する第2段54を
含む。第2セリック段(以下、単に「第2段」とも称す
る)54は、反応性ガス(燃料)流57とパージ用生成
物(稀釈剤)流58との選択された混合流である反応性
パージガス56を利用する。別法として、パージ用生成
物流58の代わりに外部稀釈剤(外部から導入される稀
釈剤)を用いることもできる。従って、この第1分離器
55の作動は、図1の実施形態の分離器12が第2段と
して配置された場合の作動と類似したものとなる。
【0028】第1分離器55の第1供給物帯域60内の
酸素分圧P1 と第1透過物帯域61内の酸素分圧P2
の比率は、透過物帯域61内における酸素の反応によっ
て高められるが、第2分離器53は、初期供給物流51
中の比較的高い酸素モル分率Xf と、セリック膜76を
通して酸素を移動(透過)させるのに十分な、第2供給
物帯域62内の酸素分圧P1 'と第2透過物帯域63内の
酸素分圧P2 ' との比率に依存している。酸素分圧P1 '
とP2 ' の差は、高い供給圧力を創生する圧縮機64、
パージ用酸素欠乏(減耗)ガス流65、及び、又は真空
ポンプ66によって設定される。
【0029】第2分離器53からの不透過物流67は、
中間供給物流として第1供給物帯域60へ通される。こ
の実施形態では、第2段54は、入口センサー69,出
口センサー70及び弁71に電気的に接続されたマイク
ロプロセッサ68を備えている。マイクロプロセッサ6
8は、入口センサー69によって検出される不透過物流
67の流量及び、又はガス流67中の元素状酸素の段間
モル分率Xm と、出口センサー70によって検出される
第1透過物帯域61の温度に基づいて第1分離器55の
作動を最適化する。変型実施例として、センサー70
は、流出流又は排気流72の出口ポートにではなく、透
過物帯域(反応帯域)61内に配置してもよい。マイク
ロプロセッサ68は、センサー69,70によって検出
される変数に基づいて弁71を調節し、反応性ガス流5
7と混合すべき生成物(稀釈剤)流58の量を変更し、
それによって、反応性パージガス56の混合比を変更す
る。
【0030】更に別の変型実施例として、マイクロプロ
セッサ68は、調節自在低温弁(図示せず)を用いて反
応性ガス57の流量を調節するように構成することがで
きる。調節自在の低温弁は、高温弁71よりはるかに安
価であり、この変型実施例の場合、高価な高温弁71を
固定弁(流量調節ができない弁)として機能する安価な
固定オリフィスに代えることができる。
【0031】排気流72の一部又は全部を図2に仮想線
で示される流れ49として供給し、パージ用ガス流65
に混合するか、あるいは、全体をパージ用ガス流65と
して用いることができる。第2透過物帯域63内におい
ては、特に、排気流72に未燃焼燃料が含まれている場
合は、反応が起ることがある。
【0032】燃料は、一実施例においては点火器80に
よって第1透過物帯域61において最初に添加される。
第1透過物帯域61内にスパークを発生させる点火器8
0への電気エネルギーは、導線82によって供給され
る。最初の燃焼は、燃料57がパージ用生成物流58と
反応することによって開始される。燃焼を開始させるの
にパージ用生成物流58を用いることは、中間供給物流
67が空気である場合、反応性パージガス56を調整す
るのに特に適切である。
【0033】別法として、燃料57の自己点火を行わせ
るために、例えば図1に示されるトリムヒータ26のよ
うな外部熱によって図2の圧縮供給物流51及び、又は
67及び膜74を予備加熱することができる。メタン等
の炭化水素系燃料の自己点火は、その濃度や、元素状酸
素の濃度等の幾つかの要素に依存する。更に、セリック
膜の素材の多くは、燃焼を開始させたり、促進したりす
る触媒作用を有するものであり、従って、燃料の自己点
火温度を下げる働きを有する。別法として、酸化反応を
促進させるための酸化触媒を粒状又は表面コーチングの
形で導入してもよい。その場合、不均質表面反応並びに
均質ガス反応が起って酸素を消費する。
【0034】セリック膜は、1995年5月18日付で
出願された「圧力駆動式固形電解質膜によるガス分離
法」と題する本出願人の米国特許願第08/444,3
54号に複数段のイオン伝導性又は混合伝導性固形電解
質膜の製造に適するものとして列挙されているいろいろ
な材料から形成することができる。セリック膜の素材
は、米国特許第5,160,713号及び5,306,
411号にも記載されている。又、セリック膜には、多
孔質金属又はセラミックチューブのような非セリック材
製の構造支持部材を設けることもできる。
【0035】製造の容易さと、性能の優秀さの両面から
みて、第1段のセリック膜76も、第2段のセリック膜
74も、混合伝導性固形電解質膜とすることが好まし
い。セリック膜74を純粋のイオン伝導性膜とした場合
は、図2に例として示されるように、陰極84と、陽極
86と、それらのつなぐ接続線88を含む外部電気回路
83を設け、それによってセリック膜74を通る電気的
接続を設定する。酸素イオンは、酸素化学ポテンシャル
勾配によってセリック膜膜74を横切って駆動され、回
路83に電流を走らせる起電力(EMF)を創生する。
別法として、酸素の移動を促進するために、電源のよう
な外部起電力を追加することもできる。
【0036】圧力駆動法(圧力差によって膜を作動させ
る分離方法)は、多量の酸素を混合伝導性酸化物膜を通
して透過せる用途には有利である。原理的には、圧力
駆動法は、又、供給物流から微量酸素を除去するのにも
用いることができる。その場合は、透過物側の酸素分圧
を供給物流のそれより低いレベルに低下させる必要があ
る。実用においては、それは、供給物流を非常に高い圧
力に圧縮し、十分に低い酸素濃度を有するパージ用ガス
流を用いて、及び、又は本発明による反応性パージガス
を用いて透過物を非常に低い真空レベルにすることによ
って達成することができる。
【0037】非常に高い供給物圧力又は非常に低い透過
物圧力を用いる方法は、多大のパワー(動力又は電力)
と設備コストを必要とする。従って、非パージ式の(パ
ージを用いない)圧力駆動法は、酸素濃度の非常に低い
生成物を得るために酸素を除去するのには、経済的にみ
て魅力的でないことが多い。一方、従来の電気駆動法
(電界を印加することによって膜を作動させる分離方
法)は、多量の電流を必要とするので、エネルギー消費
が大きく、多量の酸素を除去する方法としては不利であ
る。
【0038】本発明による多段装置は、異なる種類のセ
リック膜、異なる種類の反応ガス及び、又はパージガ
ス、又は、負圧とパージのいろいろな異なる組み合わせ
の使用を可能にするという点で好ましい。各段には、供
給物の流れ方向でみて直列に、又は並列に1つ以上のセ
リック膜を配設し、それらの段を供給物の流れ方向でみ
て直列に配置することができる。
【0039】本発明による多段装置においては、純粋な
イオン伝導性膜を、混合伝導性膜とのいろいろな組み合
わせで、好ましくは混合伝導性膜の下流に配置すること
ができる。この構成は、先行の混合伝導性膜が圧力駆動
法によって酸素豊富供給物流から多量の酸素を除去する
能力を最適化し、かつ、電極及び外部回路を備えた後続
のイオン伝導性膜が反応性ガスによるパージ法によって
酸素濃度の低い供給物流から酸素を抽出する能力を最適
化する。
【0040】非常に低い酸素分圧を有するパージガスな
しでは、混合伝導性膜は、酸素を非常に低い酸素分圧に
なるまで抽出するのには余り適さない。又、不活性ガス
によるパージ法を用いる構成における電極及び外部回路
を備えたイオン伝導性膜は、非能率であり、大きな膜面
積を必要とするので、多量の酸素を除去するのに用いる
とすると、設備コストが非常に高くなる。これに対し
て、反応性ガスによるパージ法を用いる構成におけるイ
オン伝導性膜は、必要とする膜面積ははるかに小さい
が、高濃度の酸素を除去するのに用いるとすると、多量
の燃料を消費し、高温を発生する。
【0041】本発明による多段装置に使用するための異
なる種類のセリック膜には、いろいろなイオン伝導性又
は混合伝導性物質で有利に形成されるいろいろな膜が含
まれる。例えば、一実施例では、第1段の膜として、高
い酸素イオン伝導性を有するが、非常に低い酸素分圧の
下では不安定である混合伝導性のペロブスカイト製の膜
を使用することができる。その場合、第2段の膜は、た
とえ第1段の膜より低い酸素イオン伝導性を有するもの
であっても、非常に低い酸素分圧の下で高い安定性を有
することを特徴とする物質で形成しなければならない。
この種の混合伝導性物質の例は、上記米国特許第5,3
06,411号に開示されている。第2段に用いられる
膜の素材は、通常、透過物帯域内での反応中該帯域のあ
る区域において存在する10-10 気圧以下の酸素分圧に
おいて安定性を示すものでなければならない。
【0042】別法として、第1段の膜の素材よりはるか
に高い酸素イオン伝導性を有するが、低酸素分圧の下で
も安定している、イットリアで安定化されたジルコニア
「YSZ」(8重量%のY23 を有するZrO2 )の
ような物質から成る膜を第2段に用いることができる。
その場合、第2段には、反応性ガスによるパージを使用
し、外部電気回路を設ける。
【0043】又、特定の段の要件に合わせて膜を調製す
るために、米国特許第5,306,411号に開示され
ている多相混合物のような1種類以上のセリック物質を
組み合わせて単一の膜を製造することができる。更に、
例えば第1段に、又はイオン伝導性だけを用いる第2段
に、透過物を供給物及び不透過物(保持物)の流れに対
して直角に抽出する交差(クロス)流れ構成を採用する
こともできる。
【0044】図3は、本発明の方法を実施するための更
に別の酸素分離装置即ち精製装置90を示す。精製装置
90は、セリック膜98によって分離された供給物帯域
94と透過物帯域96を有する4ポート分離器92を含
む。酸素含有供給物流100は、供給物帯域94へ供給
されるが、その前に随意選択として、いずれも仮想線で
示されている圧縮機102によって圧縮され、熱交換器
104によって加熱され、トリムヒータ106によって
加熱される。供給物帯域94から得られた酸素減耗生成
物流108の一部は、随意選択として弁110を通して
分流され、反応性パージガス流112と混合される。
【0045】主としてスチームから成る稀釈剤流114
が、弁116を介して反応性パージガス流112と混合
される。従って、透過物帯域96に流入する混合反応性
パージガス流117の実際の組成は、酸素減耗生成物流
108からパージ用として弁110を通して分流される
生成物の量と、弁116を通して導入される稀釈剤(ス
チーム)流114の量を選択することによって調節する
ことができる。稀釈剤としてのスチーム及び生成物の量
は、温度制御、膜の分離効率又は工程の安全性の改善、
及び性能向上のために調節することができる。
【0046】好ましい実施例では、流出流又は排気流1
22に含まれる熱の一部を供給物流100に移行させ
る。そのために排気流(流出流)122の一部又は全部
を弁124を介して副流126として分流し、供給物流
100を加温するために熱交換器104に通した後、流
れ130として戻されてボイラー132と凝縮器136
の間で流れ132に合流される。
【0047】酸素を副生成物又は共生成物として回収し
たい場合は、透過物帯域96内の入口ポート118近傍
の酸素の量が比較的低く、透過物帯域96内の出口ポー
ト120近傍の酸素の量が比較的高くなるようにパージ
ガスの組成を制御する。その場合、流れ126の一部を
分流し、低純度酸素生成物流128として回収すること
ができる。
【0048】ボイラー132は、流れ125から水13
4に熱を伝達してスチーム114を創生する。別法とし
て、スチーム流114を外部供給源から供給してもよ
い。この実施例では、流れ125は、凝縮器136で更
に冷却され、水分離チャンバー138において水蒸気が
抽出されて水流134を供給する。水流134には、必
要に応じて補給水140が加えられる。分離器138か
ら得られた水は、ボイラー132の腐蝕を防止するため
に、慣用の方法で処理して二酸化炭素やその他の望まし
くない物質を除去することが好ましい。所望ならば、流
れ134を加圧する為にポンプ141を用いることもで
きる。
【0049】透過物帯域96内での反応(燃焼)量が少
ない場合、即ち、反応によって除去される酸素の割合が
僅かである場合は、流れ142は、酸素生成物流として
回収することができる。透過物帯域96内での燃焼が化
学理論量に近い条件又は超化学理論量(燃料豊富)条件
下で行われる場合は、流れ142は、二酸化炭素、一酸
化炭素、及び、又は水素を例えば生成物として産出す
る。別の実施例として、流れ125は、それから水蒸気
を抽出することなく、別の部署へ差し向けるか、あるい
は廃棄してもよい。
【0050】図4に示された本発明の方法を実施するた
めの更に別の酸素分離装置即ち精製装置150は、空気
などの供給物流154から窒素生成物のような低酸素濃
度の不透過生成物を多量生産するのに適している。精製
装置150は、第2段として機能する第1分離器92'
と、第1段として機能する第2分離器151を含む。第
2段には、図1〜3に関連して説明したように、反応性
ガス、稀釈ガス、及び、又はパージ用生成物を含むいろ
いろなパージ方式を利用することができる。図4に示さ
れた実施形態では、第1段は、随意選択として酸素減耗
ガス流153によってパージされる。流れ153には、
性能を高め、熱損失を相殺するために、若干の燃料を添
加してもよい。
【0051】供給物流154は、圧縮機156によって
圧縮され、熱交換器158において生成物流152及び
第2分離器151からの酸素副生成物流160との熱交
換によって加温され、更にトリムヒータ164によって
所望の供給物温度にまで加熱される。加熱された供給物
流は、第2分離器151へ送られる。第2分離器151
内において、供給物流中の酸素の一部が第2供給物帯域
166から第2セリック膜(好ましくは、混合伝導性
膜)170を通して第2透過物帯域168へ駆動される
(追いやられる)。第2透過物帯域168内の酸素分圧
2 ' は、流出流160の背圧を低くするか、例えば第
2段からの流出流のような酸素減耗ガスでパージするこ
とによって、あるいは真空ポンプ(図示せず)を用いて
随時低下させることができる。それによって、純粋酸素
又は酸素富化流が、副生成物流160として得られる。
【0052】第2供給物帯域166からの流出供給物1
72は、第1分離器92' の第1供給物帯域94' へ送
られる。第1分離器92' において、流出供給物172
中の酸素の一部が第1供給物帯域94' から第1セリッ
ク膜98' を通して第1透過物帯域96' へ駆動され
る。かくして、第1供給物帯域94' から酸素減耗窒素
が生成物流152として回収される。
【0053】第1透過物帯域96' は、図3に関連して
上述したように稀釈剤流114' と、生成物窒素流15
2から弁110' を通して分流された生成物窒素との所
望の混合物から成る反応性ガス流112' でパージされ
る。あるいは、生成物窒素を弁110' を通して分流さ
せる代わりに、利用可能ならば、適当な外部稀釈剤を導
入することができる。一般に、生成物流に対するパージ
ガス流の比率は、0.05〜5.0の範囲とする。
【0054】図5は、空気などの供給物流から窒素のよ
うな高純度生成物を生成するための本発明による2段セ
リック膜式精製装置210を示す。両段とも、混合伝導
性セリック膜を使用することが好ましい。空気流即ち供
給物流215は、外部駆動源によって駆動される圧縮機
216及び、又は膨脹タービン222によって駆動され
る軸220に連結された圧縮機218によって5〜10
バールにまで圧縮される。圧縮熱を補償するために冷却
機224,226によって供給物流215の温度を下げ
る。
【0055】この圧縮された空気流215から、予備浄
化機(例えば、熱又は圧力スイング式吸着器又はポリマ
ー膜式浄化機)228において水及び二酸化炭素等の汚
染物が除去される。汚染物を除去された空気流219
は、熱交換器230において蓄熱態様で加熱された後、
加熱された供給物流232として第1セリック段212
へ導入される。一実施例においては、供給物流232中
の元素状酸素のうちほぼ30〜80%、好ましくはほぼ
40〜70%が酸素分圧の差に基づく駆動力によって供
給物帯域234からセリック膜を通して全圧の低い透過
物帯域236へ移行される。
【0056】第1セリック段212の供給物帯域234
からの中間不透過物流238は、第2セリック段214
の供給物帯域240へ送られ、そこで、ガス流238中
の残留元素状酸素の実質的に全部が供給物帯域240か
らセリック膜を通して反応帯域242へ移行される。か
くして、供給物帯域240から高純度窒素が生成物流2
44として抽出され、熱交換器230に通されて冷却さ
れた生成物流250となる。生成物流244の一部24
6(好ましくは6〜9%)が、熱交換器230の中間点
で、従って中間温度で絞り弁248を経て分流され、予
備浄化機228において低圧再生ガスとして使用され
る。
【0057】反応性パージガス流252が反応帯域24
2に導入され、該帯域内の酸素を消費して酸素分圧を低
下させ、それによって、第2段214内の高純度生成物
端(出口ポートの近傍)においてさえ高い酸素分圧比
(酸素分圧差)を維持する。この構成によれば、小面積
のセリック膜でも商業規模の窒素生成が可能である。
【0058】高純度窒素生成物流244のほぼ10〜2
0%が弁又はオリフィス254を通して流れ253とし
て高圧反応性ガス流(例えば、メタンガス)256に混
合され、後者を稀釈する。反応性パージガス流252
は、反応帯域242内の全部の酸素と反応するに足る量
のメタンを含有していることが好ましい。又、第1段2
12の熱需要を補い、酸素の除去率を高めるために第1
段内に若干の反応性ガスを供給することができるよう
に、第2段214へ僅かに余分の燃料(反応性ガス)を
供給することが望ましい場合もある。
【0059】更に、反応性パージガス流252は、生成
物流244の圧力に近い、好ましくはそれより僅かに低
い全圧に維持することが好ましい。第2セリック段21
4内の供給物側と透過物側の全圧をほぼ同等に維持する
ことにより、セリック膜及びシールに及ぼされる機械的
応力が小さくされ、いろいろな異なる耐熱材料の使用に
おいて遭遇する密封上の問題を軽減することができるか
らである。
【0060】反応帯域242からの高圧の低酸素濃度透
過物流258は、例えば圧縮機218を駆動するための
パワーを回収するためにタービン222に通されて膨脹
せしめられる。タービン222の1例は、米国特許第
5,460,003号に開示されているような構成に改
変された低価格のターボチャージャーである。あるい
は、タービン222の代わりに、透過物流258の圧力
を安価な設備費で低下させるために、熱交換器230の
下流で導管260に絞り弁を設けてもよい。
【0061】タービン222に通されて膨脹された後、
冷却した透過物流258は、低圧透過物流260とな
り、熱交換器230内で再加熱され、パージガスとして
第1セリック段212の透過物帯域236へ差し向けら
れる。透過物帯域236から流出した透過物流262
は、汚染を除去された供給空気流229との熱交換によ
って冷却されて大気へ排出される。
【0062】反応パージ(反応性ガスを用いて行うパー
ジ)を第2段214だけに限定することにより、燃料
(反応性ガス)の消費量を少なくし、装置210の熱管
理を容易にする。装置210は、たとえ膨脹タービン2
22を使用したとしても第2段へ導入された燃料の反応
熱から得られる余剰熱を利用するように設計することが
できるので、供給空気を加熱し、系(装置)内を所望の
温度に維持するのに別途のエネルギー源を必要としな
い。
【0063】図5の実施形態では、第2段214の反応
帯域242からの流出流即ち高圧の低酸素濃度透過物流
258の一部を弁270を通して再循還流272として
分流することによって熱管理を向上させる。再循還流2
72は、熱交換器230内の領域274,276におい
て第2段214の反応帯域242からの流出流258の
うちの他の部分である膨脹せしめられた低圧透過物流2
60との熱交換によって後者を加温する。変型実施例と
して、熱交換器230の領域276を別個の放熱器とす
ることもできる。再循還流272は、熱交換器230内
での熱交換によって熱を奪われ、低温の再循還流278
となる。この低温再循還流278は、流体回路の圧力降
下を補償するために、小型圧縮機280によって圧縮さ
れて第2段へのパージ用導入圧力にまで戻される。再循
還流272を熱交換器230内で冷却することは、又、
比較的安価な小型圧縮機280の使用を可能にするとい
う利点をももたらす。
【0064】280によって加圧された再循還流282
は、反応性ガス流256と混合され、温度及び組成を調
整された所望の反応性パージガス流252として第2段
の反応帯域242へ導入される。例えば、反応性パージ
ガス流252が透過物帯域即ち反応帯域242の化学理
論量より僅かに多い量のメタンを含有するものである場
合、反応帯域242からの流出物である再循還流282
に若干の残留水素が存在することになり、それが反応性
ガス流256と混合されるので、反応帯域242のパー
ジガス入口近傍での反応を開始させるのを容易にする。
【0065】具体例 2%の酸素を含有する供給窒素ガス流から反応パージを
用いて純粋N2 を生成する場合の使用セリック膜の素材
及びプロセス条件の数値を以下の表1に記載する。この
プロセスは、図1に示される分離器12に類似した単一
段セラミック膜を有する精製装置(図1に仮想線で示さ
れる機器は含まれていない)を用いて実施された。プロ
セス圧及び供給物の供給流量は、供給窒素ガス流の加圧
供給源によって設定した。反応性パージガス流も1.1
気圧とし、その組成は水素40%、窒素60%とした。
この組成は、パージ用稀釈剤として用いられる生成物窒
素の一部に水素を混合した混合物を模した(シミュレー
トした)ものである。このプロセスによって得られた生
成物流は、99.9999%酸素を含まない窒素であっ
た。
【0066】
【表1】
【0067】1から分かるように、本発明によれば、
酸素イオンを移動させる(透過する)固形電解質酸化物
膜を用いてガス流から酸素を除去するための能率的な分
離方法(プロセス)及び装置を設計することができる。
更に、イオン伝導性だけでなく、電子伝導性をも有する
混合伝導性の固形電解質膜を用いれば、この分離方法
は、電極及び外部からの電圧印加を必要としない圧力駆
動式の分離方法とすることができる。又、透過物側に真
空ポンプを用いて又は用いずに反応性パージガスを送る
ことによって、この圧力駆動式分離方法の能力及び効率
を大幅に高めることができる。
【0068】反応パージ法は、又、高純度の不透過物を
生成するためにイオン伝導性だけを有する固形電解質膜
と、電極及び外部電圧の印加を組合せて用いることを可
能にする。その場合、その電解質膜の段で共生成物とし
てパワーを創生することができる。
【0069】又、本発明によれば、精製工程即ち分離工
程を後続の段におけるほどその供給物側と透過物側の酸
素分圧が低くなるようにして2段以上の段で実施するこ
とによって、作動効率を高めることができる。透過物側
の酸素分圧を後続の段におけるほど低くすることは、後
続の段におけるほど漸次低い濃度の酸素を含有するガス
流で、及び、又は先に述べたようにより多くの、より質
の高い反応性ガスでパージすることによって、及び、又
は、真空ポンプを用いて漸次圧力を低くすることによっ
て達成される。
【0070】例えば、空気から高純度窒素を生成するに
は、第1段で供給物(空気)流に含有される酸素の約3
0〜約80%を除去するのが好ましく、より好ましくは
酸素の約40〜約70%を除去する。反応性パージガス
流は、供給物流の圧力より低い圧力とするのが好まし
く、より好ましくは、シール(密封)を容易にし、機械
的応力を小さくするために供給物流の圧力より僅かに低
い圧力とする。第1段に使用するセリック膜には、比較
的高い酸素分圧下で高い酸素伝導性を達成することがで
きる膜を選択し、第2段に使用するセリック膜には、比
較的低い酸素分圧下で安定性を有する膜を選択する。
【0071】混合伝導性のセリック膜から成る第1段
と、イオン伝導性だけを有するセリック膜から成る後続
段とを組合せることによって、混合伝導性セリック膜の
第1段で酸素の大部分を除去し、イオン伝導性膜の後続
段で残りの微量酸素を除去して、窒素又はアルゴンのよ
うな酸素なし高純度生成物を生成することができる。
【0072】図5に示される再循還流282及びパージ
用生成物流253のような稀釈剤流は、反応性ガス流に
混合させた後、その混合された反応性ガス流をパージ用
反応性ガス流として単一の入り口を通して透過物帯域へ
送給することが好ましいと説明されているが、本発明の
変型実施例として1種類又は複数種類の稀釈剤の流れを
それぞれ別個の入り口を通して透過物帯域へ導入しても
よい。又、稀釈剤流は、反応性ガスを透過物帯域へ導入
する際に反応性ガスと混合してもよく、あるいは透過物
帯域へ導入した後に反応性ガスと混合してもよい。
【0073】
【発明の効果】 精製工程即ち分離工程を後続の段におけ
るほどその供給物側と透過物側の酸素分圧が低くなるよ
うにして2段以上の段で実施することによって、作動効
率を高めることができるようになり、かくして、 (1)従来技術に比べて所要圧力及び所要電力を減少す
ることができる、元素状酸素を含有した供給物流から高
純度生成物を生成するための方法が提供される。 (2)従来技術に比べて所要膜面積及びパージガス流量
を減少することができる上記方法が提供される。 以上、
本発明を実施形態に関連して説明したが、本発明は、こ
こに例示した実施形態の構造及び形状に限定されるもの
ではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することな
く、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変更
及び改変を加えることができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、固形電解質膜の両側により大きな酸素
分圧差を設定するために反応性パージガス流を用いる本
発明の単段装置の概略図である。
【図2】図2は、本発明による2段装置の概略図であ
る。
【図3】図3は、スチームを反応性ガスに混合するよう
にした本発明の単段装置の変型実施形態の概略図であ
る。
【図4】図4は、本発明に従って構成された2段式、圧
力駆動式分離方法の概略図である。
【図5】図5は、高純度窒素を生成するための2段装置
の概略図である。
【符号の説明】
12:分離器 14:供給物帯域 16:透過物帯域 18:固形電解質膜 20:酸素含有供給物流 30:酸素減耗生成物流 32:透過物流 38:稀釈剤流 41:酸素減耗生成物流の一部 42:混合流 48:再循還流出流 51:初期酸素含有供給物流 52:第1段 53:第2分離器 54:第2段 55:第1分離器 56:反応性パージガス流 57:反応性ガス流 58:パージ用生成物流 60:第1供給物帯域 61:第1透過物帯域 62:第2供給物帯域 63:第2透過物帯域 74,76:固形電解質膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニティン・ラメシュ・ケスカル アメリカ合衆国ニューヨーク州グラン ド・アイランド、スパイサー・クリー ク・ラン138 (56)参考文献 特開 平3−101833(JP,A) 特開 平6−56428(JP,A) 特開 昭62−128901(JP,A) 特開 平6−92616(JP,A) 特開 平6−57470(JP,A) 特開 平6−7628(JP,A) 特開 平6−205924(JP,A) 特開 平4−228409(JP,A) 特表 平5−508381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 21/04 C01B 23/00 C01B 13/02 B01D 53/22 B01D 71/02 500

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元素状酸素を含有した供給物流を、酸素
    イオンを移動させることができる第1固形電解質膜によ
    って分離された第1供給物帯域と第1透過物帯域とを有
    する第1分離器へ供給し、 前記第1透過物帯域内で酸素と結合して該第1透過物帯
    域内の酸素分圧を低下させる反応性ガスを含む反応性パ
    ージガス流を該第1透過物帯域へ送給することによっ
    て、前記供給物流に含有されている酸素の第1部分を前
    記第1供給物帯域から前記第1固形電解質膜を通して第
    1透過物帯域へ駆動し、 酸素の前記第1部分が前記第1供給物帯域から第1透過
    物帯域へ駆動された後得られた酸素減耗生成物流を回収
    することから成る元素状酸素を含有した供給物流から高
    純度生成物を生成するための方法において、 前記第1分離器を第2段として設置し、第2固形電解質
    膜によって分離された第2供給物帯域と第2透過物帯域
    とを有する少くとも1つの第2分離器を準備して該第2
    分離器を第1段として設置し、 前記供給物流を最初に前記第2分離器の第2供給物帯域
    へ供給し、 前記第2供給物帯域へ供給された前記供給物流に含有さ
    れている酸素の第2部分を該第2供給物帯域から前記第
    2固形電解質膜を通して前記第2透過物帯域へ駆動し、 酸素の前記第2部分が前記第2供給物帯域から第2透過
    物帯域へ駆動された後得られた酸素減耗供給物流を前記
    第1分離器の第1供給物帯域へ差し向けるようにしたこ
    とを特徴とする元素状酸素を含有した供給物流から高純
    度生成物を生成するための 方法。
  2. 【請求項2】 前記第1供給物帯域からの流出生成物の
    少くとも一部を前記反応性パージガス流に混合させるよ
    うに差し向ける工程を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
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