JPH08266503A - Mrイメージング装置 - Google Patents
Mrイメージング装置Info
- Publication number
- JPH08266503A JPH08266503A JP7100643A JP10064395A JPH08266503A JP H08266503 A JPH08266503 A JP H08266503A JP 7100643 A JP7100643 A JP 7100643A JP 10064395 A JP10064395 A JP 10064395A JP H08266503 A JPH08266503 A JP H08266503A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulse
- signal
- magnetic field
- gradient magnetic
- echo signal
- Prior art date
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- Pending
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- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 MRアンギオグラフィの撮像時間を短縮す
る。 【構成】 90°パルスの後180°パルスを加えて、
フィールドエコー信号S1とスピンエコー信号S2〜S
4を得、それぞれのエコー信号についてGrパルスの極
性を逆方向に2回反転させ、フィールドエコー信号S1
についてのGpパルスは小さいものとし、スピンエコー
信号S2〜S4についてのGpパルスは大きなものとす
る。
る。 【構成】 90°パルスの後180°パルスを加えて、
フィールドエコー信号S1とスピンエコー信号S2〜S
4を得、それぞれのエコー信号についてGrパルスの極
性を逆方向に2回反転させ、フィールドエコー信号S1
についてのGpパルスは小さいものとし、スピンエコー
信号S2〜S4についてのGpパルスは大きなものとす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、NMR(核磁気共
鳴)現象を利用してイメージングを行うMRイメージン
グ装置に関し、とくに血液などの流れている部分や動い
ている部分の画像を得るMR撮像(MRアンギオグラフ
ィ)を行なうMRイメージング装置に関する。
鳴)現象を利用してイメージングを行うMRイメージン
グ装置に関し、とくに血液などの流れている部分や動い
ている部分の画像を得るMR撮像(MRアンギオグラフ
ィ)を行なうMRイメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、MRイメージング装置を用い
て非侵襲的に血管像を得るMRアンギオグラフィの撮像
シーケンスとして、TOF(Time-of-Flight)法、PC
(Phase Contrast)法、サブトラクション法などが知ら
れている。
て非侵襲的に血管像を得るMRアンギオグラフィの撮像
シーケンスとして、TOF(Time-of-Flight)法、PC
(Phase Contrast)法、サブトラクション法などが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
MRアンギオグラフィによる撮像シーケンスは、いずれ
も撮像時間が長く、しかも被検体の動きに弱いという問
題がある。
MRアンギオグラフィによる撮像シーケンスは、いずれ
も撮像時間が長く、しかも被検体の動きに弱いという問
題がある。
【0004】この発明は、上記に鑑み、撮像時間を短縮
することができるMRアンギオグラフィの撮像シーケン
スを行なうことができるように改善した、MRイメージ
ング装置を提供することを目的とする。
することができるMRアンギオグラフィの撮像シーケン
スを行なうことができるように改善した、MRイメージ
ング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明によるMRイメージング装置においては、
励起パルスおよびリフォーカスパルスを発生するRF印
加手段と、スライス選択用傾斜磁場パルスを印加する手
段と、位相エンコード用傾斜磁場パルスを印加する手段
と、読み出し用傾斜磁場パルスを印加する手段と、エコ
ー信号を受信し、位相検波した後サンプリングしてA/
D変換してデータを得る手段と、上記RF印加手段を制
御して1個の励起パルスを印加した後複数個のリフォー
カスパルスを順次印加し、かつ上記読み出し用傾斜磁場
パルス印加手段を制御して、励起パルスと最初のリフォ
ーカスパルスとの間および複数個のリフォーカスパルス
の間において、極性が正・負および負・正の両方向に順
次スイッチングされる読み出し用傾斜磁場パルスを印加
して1個のフィールドエコー信号と複数個のスピンエコ
ー信号とを順次発生させるとともに、上記の位相エンコ
ード用傾斜磁場パルス印加手段を制御して、上記のフィ
ールドエコー信号から得たデータがKスペースの中央部
に配置されかつ上記の複数個のスピンエコー信号から得
たデータがKスペースの端部に配置されるものとなるよ
うな位相エンコード量の位相エンコード用傾斜磁場パル
スが上記フィールドエコー信号および複数個のスピンエ
コー信号の各々に加えられるようにする、制御手段とを
有することが特徴となっている。
め、この発明によるMRイメージング装置においては、
励起パルスおよびリフォーカスパルスを発生するRF印
加手段と、スライス選択用傾斜磁場パルスを印加する手
段と、位相エンコード用傾斜磁場パルスを印加する手段
と、読み出し用傾斜磁場パルスを印加する手段と、エコ
ー信号を受信し、位相検波した後サンプリングしてA/
D変換してデータを得る手段と、上記RF印加手段を制
御して1個の励起パルスを印加した後複数個のリフォー
カスパルスを順次印加し、かつ上記読み出し用傾斜磁場
パルス印加手段を制御して、励起パルスと最初のリフォ
ーカスパルスとの間および複数個のリフォーカスパルス
の間において、極性が正・負および負・正の両方向に順
次スイッチングされる読み出し用傾斜磁場パルスを印加
して1個のフィールドエコー信号と複数個のスピンエコ
ー信号とを順次発生させるとともに、上記の位相エンコ
ード用傾斜磁場パルス印加手段を制御して、上記のフィ
ールドエコー信号から得たデータがKスペースの中央部
に配置されかつ上記の複数個のスピンエコー信号から得
たデータがKスペースの端部に配置されるものとなるよ
うな位相エンコード量の位相エンコード用傾斜磁場パル
スが上記フィールドエコー信号および複数個のスピンエ
コー信号の各々に加えられるようにする、制御手段とを
有することが特徴となっている。
【0006】
【作用】励起から短い時間で発生するフィールドエコー
信号からデータを得ているのでいわゆるフローボイドが
なく、血流等から大きな信号を得ることができる。そし
て、このデータをコントラストを決定するKスペース上
の中央部のデータとして得るとともに、その後の複数の
スピンエコー信号から得たデータをKスペース上の端部
のデータとするため、血流等を表わす画像を少ない励起
回数(短い撮像時間)で得ることができる。しかも、読
み出し用傾斜磁場の極性を少なくとも2回逆方向にスイ
ッチングしているため、動きの影響を受けずにリフェイ
ズすることができ、血流等から強度の大きなフィールド
エコー信号およびスピンエコー信号を得ることができ
る。
信号からデータを得ているのでいわゆるフローボイドが
なく、血流等から大きな信号を得ることができる。そし
て、このデータをコントラストを決定するKスペース上
の中央部のデータとして得るとともに、その後の複数の
スピンエコー信号から得たデータをKスペース上の端部
のデータとするため、血流等を表わす画像を少ない励起
回数(短い撮像時間)で得ることができる。しかも、読
み出し用傾斜磁場の極性を少なくとも2回逆方向にスイ
ッチングしているため、動きの影響を受けずにリフェイ
ズすることができ、血流等から強度の大きなフィールド
エコー信号およびスピンエコー信号を得ることができ
る。
【0007】
【実施例】以下、この発明の好ましい一実施例について
図面を参照しながら詳細に説明する。この発明の一実施
例にかかるMRイメージング装置では、たとえば図1に
示すようなパルスシーケンスが繰り返される。つまり、
図1は1繰り返し時間(TR)のタイムチャートを表わ
す。このようなパルスシーケンスを行なうMRイメージ
ング装置は図2に示すように構成されている。
図面を参照しながら詳細に説明する。この発明の一実施
例にかかるMRイメージング装置では、たとえば図1に
示すようなパルスシーケンスが繰り返される。つまり、
図1は1繰り返し時間(TR)のタイムチャートを表わ
す。このようなパルスシーケンスを行なうMRイメージ
ング装置は図2に示すように構成されている。
【0008】まず、このMRイメージング装置の構成を
説明すると、図2において、マグネットアセンブリ11
には、静磁場を発生するための主マグネットと、この静
磁場に重畳する傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルが含
まれる。傾斜磁場は、傾斜磁場コイルにより、X、Y、
Zの3軸方向に磁場強度がそれぞれ傾斜するものとして
発生させられる。これら3軸方向の傾斜磁場の1つを選
択し、あるいはそれらを組み合わせることにより任意の
3軸方向の傾斜磁場が作られ、これらが後述のスライス
選択用傾斜磁場Gs、読み出し(及び周波数エンコー
ド)用傾斜磁場Gr、位相エンコード用傾斜磁場Gpと
される。
説明すると、図2において、マグネットアセンブリ11
には、静磁場を発生するための主マグネットと、この静
磁場に重畳する傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルが含
まれる。傾斜磁場は、傾斜磁場コイルにより、X、Y、
Zの3軸方向に磁場強度がそれぞれ傾斜するものとして
発生させられる。これら3軸方向の傾斜磁場の1つを選
択し、あるいはそれらを組み合わせることにより任意の
3軸方向の傾斜磁場が作られ、これらが後述のスライス
選択用傾斜磁場Gs、読み出し(及び周波数エンコー
ド)用傾斜磁場Gr、位相エンコード用傾斜磁場Gpと
される。
【0009】この静磁場及び傾斜磁場が加えられる空間
には図示しない被検体が配置される。この被検体には、
RFパルスを被検体に照射するとともにこの被検体で発
生したNMR信号を受信するためのRFコイル12が取
り付けられている。
には図示しない被検体が配置される。この被検体には、
RFパルスを被検体に照射するとともにこの被検体で発
生したNMR信号を受信するためのRFコイル12が取
り付けられている。
【0010】マグネットアセンブリ11の傾斜磁場コイ
ルに傾斜磁場用電流を供給する回路として、磁場制御回
路21が設けられる。この磁場制御回路21には波形発
生回路53からの波形信号が送られる。この波形発生回
路53には、傾斜磁場Gs、Gp、Grの各パルス波形
に関する情報が、あらかじめコンピュータ51からセッ
トされている。シーケンスコントローラ52から指示さ
れたタイミングで波形発生回路53から波形信号が生
じ、これが磁場制御回路21に送られることにより、図
1に示すような波形のパルスとされた傾斜磁場Gs、G
p、Grがそれぞれ発生することになる。
ルに傾斜磁場用電流を供給する回路として、磁場制御回
路21が設けられる。この磁場制御回路21には波形発
生回路53からの波形信号が送られる。この波形発生回
路53には、傾斜磁場Gs、Gp、Grの各パルス波形
に関する情報が、あらかじめコンピュータ51からセッ
トされている。シーケンスコントローラ52から指示さ
れたタイミングで波形発生回路53から波形信号が生
じ、これが磁場制御回路21に送られることにより、図
1に示すような波形のパルスとされた傾斜磁場Gs、G
p、Grがそれぞれ発生することになる。
【0011】RF発振回路31で発生したRF信号は振
幅変調回路32に送られ、これがキャリア信号となり、
波形発生回路53から送られてくる波形信号に応じて振
幅変調される。この振幅変調後のRF信号は、RF電力
増幅器33を経て増幅された後、RFコイル12に加え
られる。このRF発振回路31の発振周波数はコンピュ
ータ51によって制御される。上記の変調信号の波形に
関する情報はコンピュータ51から波形発生回路53に
あらかじめ与えられる。波形発生回路53やRF発振回
路31のタイミングはシーケンスコントローラ52によ
り定められる。
幅変調回路32に送られ、これがキャリア信号となり、
波形発生回路53から送られてくる波形信号に応じて振
幅変調される。この振幅変調後のRF信号は、RF電力
増幅器33を経て増幅された後、RFコイル12に加え
られる。このRF発振回路31の発振周波数はコンピュ
ータ51によって制御される。上記の変調信号の波形に
関する情報はコンピュータ51から波形発生回路53に
あらかじめ与えられる。波形発生回路53やRF発振回
路31のタイミングはシーケンスコントローラ52によ
り定められる。
【0012】RFコイル12によって受信されたNMR
信号は前置増幅器41を経て位相検波回路42に送られ
て位相検波される。この位相検波のためのリファレンス
信号として上記のRF発振回路31からのRF信号が送
られている。位相検波によって得られた信号は、シーケ
ンスコントローラ52によって制御されたA/D変換器
43により所定のサンプリングタイミングでサンプルさ
れ、デジタルデータに変換される。A/D変換器43か
ら得られたデータはコンピュータ51に取り込まれる。
コンピュータ51は、収集したデジタルデータから画像
を再構成する処理などを行なう。またこのコンピュータ
51は、種々の撮像シーケンスを構成するパルスシーケ
ンスに応じて、上記の通り、シーケンスコントローラ5
2や波形発生回路53に必要なデータをセットするとと
もに、RF発振回路31を制御してその周波数を定め、
また前置増幅器41や位相検波回路42を制御してこれ
らのゲインなどを定め、さらにA/D変換器43をコン
トロールする。
信号は前置増幅器41を経て位相検波回路42に送られ
て位相検波される。この位相検波のためのリファレンス
信号として上記のRF発振回路31からのRF信号が送
られている。位相検波によって得られた信号は、シーケ
ンスコントローラ52によって制御されたA/D変換器
43により所定のサンプリングタイミングでサンプルさ
れ、デジタルデータに変換される。A/D変換器43か
ら得られたデータはコンピュータ51に取り込まれる。
コンピュータ51は、収集したデジタルデータから画像
を再構成する処理などを行なう。またこのコンピュータ
51は、種々の撮像シーケンスを構成するパルスシーケ
ンスに応じて、上記の通り、シーケンスコントローラ5
2や波形発生回路53に必要なデータをセットするとと
もに、RF発振回路31を制御してその周波数を定め、
また前置増幅器41や位相検波回路42を制御してこれ
らのゲインなどを定め、さらにA/D変換器43をコン
トロールする。
【0013】このようなMRイメージング装置におい
て、コンピュータ51及びシーケンスコントローラ52
の制御の下にたとえば図1に示すようなパルスシーケン
スが繰り返される。この図1に示す例では、まず、1個
の90°パルス(励起パルス)を印加すると同時にスラ
イス選択用傾斜磁場Gsのパルスを加え、つぎに複数個
(ここでは3個)の180°パルス(リフォーカスパル
ス)をGsパルスとともに順次加えていく。
て、コンピュータ51及びシーケンスコントローラ52
の制御の下にたとえば図1に示すようなパルスシーケン
スが繰り返される。この図1に示す例では、まず、1個
の90°パルス(励起パルス)を印加すると同時にスラ
イス選択用傾斜磁場Gsのパルスを加え、つぎに複数個
(ここでは3個)の180°パルス(リフォーカスパル
ス)をGsパルスとともに順次加えていく。
【0014】読み出し用のGrパルスは90°パルスと
最初の180°パルスとの間に加えた後、180°パル
スの各々の後に加え、これにより位相を揃えてエコー信
号S1、S2、S3、S4を発生させるとともに、周波
数エンコードを行なう。これらのGrパルスは、エコー
信号S1〜S4の各々につき、それぞれ極性を2回、逆
方向に反転させて、リフェイズを行なうようにしてい
る。
最初の180°パルスとの間に加えた後、180°パル
スの各々の後に加え、これにより位相を揃えてエコー信
号S1、S2、S3、S4を発生させるとともに、周波
数エンコードを行なう。これらのGrパルスは、エコー
信号S1〜S4の各々につき、それぞれ極性を2回、逆
方向に反転させて、リフェイズを行なうようにしてい
る。
【0015】まず、エコー信号S1の発生過程について
見てみると、90°パルスと最初の180°パルスとの
間で、Grパルスが正の部分61から負の部分62、6
3へとスイッチングされるとともに、それからさらに正
の部分65、66へとスイッチングされる。正の部分6
1、64の面積(磁場強度の時間積分)の合計と負の部
分62、63の面積の合計とが等しくなることによりリ
フェイズされてフィールドエコー信号S1が発生し、こ
の時点で信号強度は最大値をとる。Grパルスの各部分
61〜64の面積は等しくされており、しかも極性のス
イッチングが2回、相互に逆の方向に行なわれるため、
被検体の動いている部分についても十分なリフェイズが
行なわれ、血流等から大きな信号を得ることができる。
このフィールドエコー信号S1は、励起パルス(90°
パルス)から短い時間で発生するため、いわゆるフロー
ボイドはなく、この点でも血流等からの信号は大きなも
のとなる。
見てみると、90°パルスと最初の180°パルスとの
間で、Grパルスが正の部分61から負の部分62、6
3へとスイッチングされるとともに、それからさらに正
の部分65、66へとスイッチングされる。正の部分6
1、64の面積(磁場強度の時間積分)の合計と負の部
分62、63の面積の合計とが等しくなることによりリ
フェイズされてフィールドエコー信号S1が発生し、こ
の時点で信号強度は最大値をとる。Grパルスの各部分
61〜64の面積は等しくされており、しかも極性のス
イッチングが2回、相互に逆の方向に行なわれるため、
被検体の動いている部分についても十分なリフェイズが
行なわれ、血流等から大きな信号を得ることができる。
このフィールドエコー信号S1は、励起パルス(90°
パルス)から短い時間で発生するため、いわゆるフロー
ボイドはなく、この点でも血流等からの信号は大きなも
のとなる。
【0016】このエコー信号S1がフィールドエコー信
号であるのと異なり、エコー信号S2〜S4はスピンエ
コー信号であるが、これらのスピンエコー信号S2〜S
4の発生に合わせて、Grパルスを、その極性を2回、
相互に逆の方向にスイッチングさせながら、印加するこ
とにより、リフェイズしているため、血流等についても
有効なリフェイズが行なわれ、これらの動いている部分
から大きな信号が得られる。すなわち、信号S2につい
て説明すれば(信号S3、S4も同様である)、信号S
2の直前の180°パルスの前において印加されたGr
パルスの、信号S1の後に部分65と、同極性・同面積
の部分66、67と、反対極性の部分68とを加える
と、部分65は180°パルスによって極性反転される
ので、部分66、67が正であるとすれば部分65は負
となり、2回の逆方向への極性スイッチングによってリ
フェイズがなされているからである。この信号S2〜S
4は、スピンエコー信号であるため、磁場の不均一性の
影響を受けないものとなる。
号であるのと異なり、エコー信号S2〜S4はスピンエ
コー信号であるが、これらのスピンエコー信号S2〜S
4の発生に合わせて、Grパルスを、その極性を2回、
相互に逆の方向にスイッチングさせながら、印加するこ
とにより、リフェイズしているため、血流等についても
有効なリフェイズが行なわれ、これらの動いている部分
から大きな信号が得られる。すなわち、信号S2につい
て説明すれば(信号S3、S4も同様である)、信号S
2の直前の180°パルスの前において印加されたGr
パルスの、信号S1の後に部分65と、同極性・同面積
の部分66、67と、反対極性の部分68とを加える
と、部分65は180°パルスによって極性反転される
ので、部分66、67が正であるとすれば部分65は負
となり、2回の逆方向への極性スイッチングによってリ
フェイズがなされているからである。この信号S2〜S
4は、スピンエコー信号であるため、磁場の不均一性の
影響を受けないものとなる。
【0017】そして、これらエコー信号S1〜S4につ
いてそれぞれGpパルス81、83、85、87が印加
されて位相エンコードがなされる。Gpパルス81は絶
対値の小さい領域で変化させられ、Gpパルス83はG
pパルス81よりは絶対値の大きな領域で変化させら
れ、Gpパルス85はさらに絶対値の大きな領域で変化
させられ、Gpパルス87は絶対値の最も大きな領域で
変化させられる。そのため、これら信号S1〜S4に
は、番号が大きくなるほど大きな位相エンコード量が与
えられる。信号S1から得たデータは、図3に示すよう
にKスペース(生データ空間)の位相方向(Kp方向)
の中央部に配置されるものとなり、信号S2〜S4から
得たデータは、図3に示すようにKスペースの位相方向
の端部側に順次配置されるものとなる。なお、Gpパル
ス82、84、86、88は、Gpパルス81、83、
85、87による位相エンコード量をいったん零に戻す
ためのリワインド用である。
いてそれぞれGpパルス81、83、85、87が印加
されて位相エンコードがなされる。Gpパルス81は絶
対値の小さい領域で変化させられ、Gpパルス83はG
pパルス81よりは絶対値の大きな領域で変化させら
れ、Gpパルス85はさらに絶対値の大きな領域で変化
させられ、Gpパルス87は絶対値の最も大きな領域で
変化させられる。そのため、これら信号S1〜S4に
は、番号が大きくなるほど大きな位相エンコード量が与
えられる。信号S1から得たデータは、図3に示すよう
にKスペース(生データ空間)の位相方向(Kp方向)
の中央部に配置されるものとなり、信号S2〜S4から
得たデータは、図3に示すようにKスペースの位相方向
の端部側に順次配置されるものとなる。なお、Gpパル
ス82、84、86、88は、Gpパルス81、83、
85、87による位相エンコード量をいったん零に戻す
ためのリワインド用である。
【0018】これらの図3で示す生データから画像が再
構成されるので、再構成画像のコントラストを決定する
Kスペースの中央部のデータが、血流等からの大きな信
号を含むフィールドエコー信号S1から得られ、再構成
画像のエッジを決定づけるKスペースの端部のデータが
スピンエコー信号S2〜S4から得られることになる。
そして、1つの励起パルス(90°パルス)で多く(こ
の場合4個)の位相エンコードステップのデータを収集
することができるため、シーケンスの繰り返し回数を減
らし(この場合1/4に減少できる)、撮像時間を短縮
できる。
構成されるので、再構成画像のコントラストを決定する
Kスペースの中央部のデータが、血流等からの大きな信
号を含むフィールドエコー信号S1から得られ、再構成
画像のエッジを決定づけるKスペースの端部のデータが
スピンエコー信号S2〜S4から得られることになる。
そして、1つの励起パルス(90°パルス)で多く(こ
の場合4個)の位相エンコードステップのデータを収集
することができるため、シーケンスの繰り返し回数を減
らし(この場合1/4に減少できる)、撮像時間を短縮
できる。
【0019】なお、上記ではGrパルスの極性スイッチ
ングを1つのエコー信号について2回行なっているが、
さらに回数を多くしたりして動きの速度成分のみならず
加速度成分等についてもリフェイズを行なうようにし、
動いている部分からの大きな信号を得るように構成する
こともできる。また、リフォーカスパルス(180°パ
ルス)の印加回数(スピンエコー信号の発生数)も3回
に限定されないなど、その他、具体的には種々の変更が
可能である。
ングを1つのエコー信号について2回行なっているが、
さらに回数を多くしたりして動きの速度成分のみならず
加速度成分等についてもリフェイズを行なうようにし、
動いている部分からの大きな信号を得るように構成する
こともできる。また、リフォーカスパルス(180°パ
ルス)の印加回数(スピンエコー信号の発生数)も3回
に限定されないなど、その他、具体的には種々の変更が
可能である。
【0020】
【発明の効果】この発明のMRイメージング装置によれ
ば、フィールドエコー信号から得たデータを再構成画像
のコントラストを決定するデータとして用いているた
め、いわゆるフローボイドのない、血流等の鮮明な画像
を得ることができる。そして、フィールドエコー信号の
後、磁場の不均一性の影響のないスピンエコー信号を発
生させて、再構成画像のエッジを決定するデータを得て
いるので、1回の励起で数多くの位相エンコードステッ
プのデータを得、撮像時間を短縮することができる。
ば、フィールドエコー信号から得たデータを再構成画像
のコントラストを決定するデータとして用いているた
め、いわゆるフローボイドのない、血流等の鮮明な画像
を得ることができる。そして、フィールドエコー信号の
後、磁場の不均一性の影響のないスピンエコー信号を発
生させて、再構成画像のエッジを決定するデータを得て
いるので、1回の励起で数多くの位相エンコードステッ
プのデータを得、撮像時間を短縮することができる。
【図1】この発明の一実施例にかかるパルスシーケンス
を示すタイムチャート。
を示すタイムチャート。
【図2】同実施例にかかるMRイメージング装置のブロ
ック図。
ック図。
【図3】同実施例におけるKスペースを示す図。
11 マグネットアセンブリ 12 RFコイル 21 磁場制御回路 31 RF発振回路 32 振幅変調回路 33 RF電力増幅器 41 前置増幅器 42 位相検波回路 43 A/D変換器 51 コンピュータ 52 シーケンスコントローラ 53 波形発生回路 61〜77 Grパルス 81〜88 Gpパルス
Claims (1)
- 【請求項1】 励起パルスおよびリフォーカスパルスを
発生するRF印加手段と、スライス選択用傾斜磁場パル
スを印加する手段と、位相エンコード用傾斜磁場パルス
を印加する手段と、読み出し用傾斜磁場パルスを印加す
る手段と、エコー信号を受信し、位相検波した後サンプ
リングしてA/D変換してデータを得る手段と、上記R
F印加手段を制御して1個の励起パルスを印加した後複
数個のリフォーカスパルスを順次印加し、かつ上記読み
出し用傾斜磁場パルス印加手段を制御して、励起パルス
と最初のリフォーカスパルスとの間および複数個のリフ
ォーカスパルスの間において、極性が正・負および負・
正の両方向に順次スイッチングされる読み出し用傾斜磁
場パルスを印加して1個のフィールドエコー信号と複数
個のスピンエコー信号とを順次発生させるとともに、上
記の位相エンコード用傾斜磁場パルス印加手段を制御し
て、上記のフィールドエコー信号から得たデータがKス
ペースの中央部に配置されかつ上記の複数個のスピンエ
コー信号から得たデータがKスペースの端部に配置され
るものとなるような位相エンコード量の位相エンコード
用傾斜磁場パルスが上記フィールドエコー信号および複
数個のスピンエコー信号の各々に加えられるようにす
る、制御手段とを有することを特徴とするMRイメージ
ング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7100643A JPH08266503A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | Mrイメージング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7100643A JPH08266503A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | Mrイメージング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08266503A true JPH08266503A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=14279514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7100643A Pending JPH08266503A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | Mrイメージング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08266503A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013147542A1 (ko) * | 2012-03-29 | 2013-10-03 | 고려대학교 산학협력단 | 자기공명영상 장치 및 이를 이용하여 영상을 생성하는 방법. |
JP2017144351A (ja) * | 2017-06-06 | 2017-08-24 | 東芝メディカルシステムズ株式会社 | 磁気共鳴イメージング装置 |
CN108567422A (zh) * | 2018-03-02 | 2018-09-25 | 上海东软医疗科技有限公司 | 一种血管成像方法和装置 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP7100643A patent/JPH08266503A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013147542A1 (ko) * | 2012-03-29 | 2013-10-03 | 고려대학교 산학협력단 | 자기공명영상 장치 및 이를 이용하여 영상을 생성하는 방법. |
US9772390B2 (en) | 2012-03-29 | 2017-09-26 | Korea University Research And Business Foundation | Magnetic resonance imaging device and method for generating image using same |
JP2017144351A (ja) * | 2017-06-06 | 2017-08-24 | 東芝メディカルシステムズ株式会社 | 磁気共鳴イメージング装置 |
CN108567422A (zh) * | 2018-03-02 | 2018-09-25 | 上海东软医疗科技有限公司 | 一种血管成像方法和装置 |
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