JPH08266027A - スタータの組立方法 - Google Patents

スタータの組立方法

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JPH08266027A
JPH08266027A JP6651895A JP6651895A JPH08266027A JP H08266027 A JPH08266027 A JP H08266027A JP 6651895 A JP6651895 A JP 6651895A JP 6651895 A JP6651895 A JP 6651895A JP H08266027 A JPH08266027 A JP H08266027A
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JP
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cover
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holder
starter
armature
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JP6651895A
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English (en)
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Tatsuo Goto
辰夫 後藤
Hajime Ota
一 太田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハウジングの内燃機関への取付け部形状が異
なる場合でも、ハウジングへの機械加工を必要とするこ
となく、共通の治具および組付けパレットを使用して各
構成部品の組み立てを行うこと。 【構成】 スタータを構成する電動機、オーバーランニ
ングクラッチ、マグネットスイッチ6、ハウジング、お
よびエンドカバー8等の各構成部品は、治具56により
位置決めされたエンドカバー8を基準として同軸上に組
み立てられる。具体的には、エンドカバー8に対してマ
グネットスイッチ6を有するホルダー5を組付けた後、
その上部にアーマチュア10、ヨーク9、オーバーラン
ニングクラッチ、ハウジングを順に組み立てて、最後に
エンドカバー8に通したスルーボルト55をハウジング
に締結して全体を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関始動用スター
タの組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスタータの組立方法の一例を図2
3〜27に基づいて説明する。 イ)まず、図25に示す様な治具100、110および
組付パレット120を用いてハウジング130の位置決
めを行なう。ここで、ハウジング130は、先端が下方
となるように配置されて、円筒状の治具100により内
燃機関へのインロー部D1 と取付け座面131(図26
参照)とが規制されるとともに、棒状の治具110によ
り専用の組付基準部132が規制されて位置決めされ
る。
【0003】ロ)続いて、位置決めされたハウジング1
30に対してドライブレバー140とオーバーランニン
グクラッチ150を組付ける。オーバーランニングクラ
ッチ150は、後述のアーマチュア160の回転を減速
する遊星歯車機構が一体に構成されて、この遊星歯車機
構が上方となるように、言い換えれば出力軸151上に
配されたピニオン152側が下方となるようにハウジン
グ130に組付けられる。ドライブレバー140は、オ
ーバーランニングクラッチ150のスプラインチューブ
153の外周に従動側二股部141を嵌め合わせながら
組付けられる。
【0004】ハ)続いて、オーバーランニングクラッチ
150の上方にプレート170を介してアーマチュア1
60を組付ける。アーマチュア160は、シャフト16
1の先端がオーバーランニングクラッチ150の出力軸
後端部に設けられた軸受け部154(図27参照)に回
転自在に支持されて、シャフト161上に設けられたギ
ヤ162が遊星歯車機構の3個の遊星ギヤ155と噛み
合わされる。 ニ)続いて、アーマチュア160の外周にヨーク180
を配置して、オーバーランニングクラッチ150の上部
に組付ける。なお、ヨーク180には、アーマチュア1
60の整流子163に摺接するブラシ190がリード線
191により連結されている。
【0005】ホ)続いて、ヨーク180の上方にブラシ
190を保持するブラシホルダー200を配置した後、
ヨーク180の上部にエンドカバー210を組付ける。
そして、ブラシホルダー200をエンドカバー210に
固定するためのビス220を締め付けるとともに、エン
ドカバー210に設けられた貫通孔211にスルーボル
ト230を通して、ハウジング130に設けられた螺子
孔133にスルーボルト230の螺子部231を締結す
る。
【0006】ヘ)続いて、マグネットスイッチ240の
プランジャシャフト241の先端にドライブレバー14
0の駆動側二股部142を組付けながら、マグネットス
イッチ240をハウジング130に組付ける。そして、
マグネットスイッチ240に設けられたボルト242を
ハウジング130の貫通孔134へ通して、ナット25
0を締結することによりハウジング130とマグネット
スイッチ240とを固定する。また、ヨーク180の外
側に取り出された通電用リード線260をマグネットス
イッチ240に設けられた端子ボルト243に嵌め合わ
せて、その端子ボルト243にナット270を締結して
通電用リード線260を端子ボルト243に固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の組立
方法は、治具100、110により位置決めされたハウ
ジング130を組立基準として各構成部品を組み立てて
いくため、内燃機関の種類、構造等によりハウジング1
30の内燃機関への取付け部寸法(図26に示すインロ
ー部D1 、ハウジング130の端面135から取付け座
面131までの寸法L1 )が異なると、その都度、ハウ
ジング130の内燃機関への取付け部寸法に合わせた治
具および組付パレットが必要となる。その結果、ハウジ
ング130の機種毎に治具および組付パレットを製作す
る必要があるため、投資額が増加して製品価格の上昇を
招くとともに、段取り等に掛かる工数が増大して稼働率
の低下を招く原因となっていた。
【0008】一方、内燃機関の種類、構造等によりハウ
ジング130の内燃機関への取付け部寸法が異なる場合
でも、ハウジング130の内燃機関への取付け側に各々
専用の組付け基準面あるいは固定部等を加工すること
で、共通の治具および組付パレットを使用して組み立て
を行なう方法もある。しかし、この場合は、通常アルミ
ダイカスト製であるハウジング130の型費増加、およ
び切削加工に伴うコストの増加を引き起こしていた。
【0009】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、ハウジングの内燃機関への取付け部
形状(寸法)が異なる場合でも、ハウジング(内燃機関
への取付け部)への機械加工を必要とすることなく、共
通の治具および組付パレットを使用して各構成部品の組
み立てを行なうことのできるスタータの組立方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の構成を採用した。請求項1では、
シャフトの両端部が回転自在に支持されて、一端面に整
流子を備えるアーマチュアと、このアーマチュアの外周
で固定磁界を形成するヨークと、軸上にエンジンのリン
グギヤと噛み合うためのピニオンが配された出力軸を有
し、前記アーマチュアの回転速度を減速して前記出力軸
へ伝達するオーバーランニングクラッチと、前記シャフ
トの一端側を回転自在に支持して、前記整流子へ電流を
流すブラシ、および前記アーマチュアへの通電を制御す
るとともに前記ピニオンと前記リングギヤとの噛み合い
を制御するマグネットスイッチが組付けられたホルダー
と、前記マグネットスイッチを内包して前記ホルダーの
一端側に組付けられ、前記ブラシを前記整流子へ押圧す
るスプリング、および給電用の外部端子を有するカップ
状のカバーと、前記オーバーランニングクラッチを内包
して前記ヨークの他端側に組付けられて、前記エンジン
への取付けを行なう取付け部が設けられたハウジングと
を主な構成部品とし、位置決め手段により位置決めされ
た前記カバーを基準として前記構成部品を同軸上に組立
てた後、ボルトの締結によって全体を固定することを特
徴とする。
【0011】請求項2では、請求項1に記載したスター
タの組立方法において、前記カバーは、前記シャフトと
直交する平坦な端面、および中心が前記シャフトと同軸
を成す外周面を有し、前記位置決め手段は、前記カバー
の前記端面および前記外周面を保持して、高さ方向およ
び周方向の位置を規制することにより前記カバーの位置
決めを行なうことを特徴とする。
【0012】請求項3では、請求項1に記載したスター
タの組立方法において、前記カバーは、位置決め用の突
起または孔等の位置決め部が設けられて、前記位置決め
手段は、前記位置決め部を介して高さ方向および周方向
の位置を規制することにより前記カバーの位置決めを行
なうことを特徴とする。
【0013】請求項4では、請求項1〜3に記載した何
れかのスタータの組立方法において、前記ボルトは、前
記カバーを基準として組立てられた前記構成部品の姿勢
を反転させて前記カバーを天地方向の上側に配置した状
態で、前記カバーの上方から締結することを特徴とす
る。
【0014】請求項5では、請求項1〜3に記載した何
れかのスタータの組立方法において、前記ボルトは、予
め前記位置決め手段に組付けられており、前記カバーを
基準として組立てられた前記構成部品に対して、前記カ
バーの下方から締結することを特徴とする。
【0015】請求項6では、シャフトの両端部が回転自
在に支持されて、一端面に整流子を備えるアーマチュア
と、このアーマチュアの外周で固定磁界を形成するヨー
クと、軸上にエンジンのリングギヤと噛み合うためのピ
ニオンが配された出力軸を有し、前記アーマチュアの回
転速度を減速して前記出力軸へ伝達するオーバーランニ
ングクラッチと、前記シャフトの一端側を回転自在に支
持して、前記整流子へ電流を流すブラシ、および前記ア
ーマチュアへの通電を制御するとともに前記ピニオンと
前記リングギヤとの噛み合いを制御するマグネットスイ
ッチが組付けられたホルダーと、前記マグネットスイッ
チを内包して前記ホルダーの一端側に組付けられ、前記
ブラシを前記整流子へ押圧するスプリング、および給電
用の外部端子を有するカップ状のカバーと、前記オーバ
ーランニングクラッチを内包して前記ヨークの他端側に
組付けられて、前記エンジンへの取付けを行なう取付け
部が設けられたハウジングとを主な構成部品とし、位置
決め手段により位置決めされた前記ホルダーを基準とし
て前記構成部品を同軸上に組立てた後、ボルトの締結に
よって全体を固定することを特徴とする。
【0016】請求項7では、請求項6に記載したスター
タの組立方法において、前記位置決め手段は、前記カバ
ーの開口端面に当接する前記ホルダーの組付面および中
心が前記シャフトと同軸を成す前記ホルダーの外周面あ
るいは前記カバーとの組付け外周面を保持して、高さ方
向および周方向の位置を規制することにより前記ホルダ
ーの位置決めを行なうことを特徴とする。
【0017】請求項8では、請求項6または7に記載し
たスタータの組立方法において、前記ホルダーを基準と
して前記構成部品を組立てた後、その組立てられた前記
構成部品の姿勢を反転させて前記ホルダーを天地方向の
上側に配置し、そのホルダーの上部に前記カバーを組付
けて、前記ボルトの締結により全体を固定して組立てら
れることを特徴とする。
【0018】
【作用および発明の効果】
(請求項1〜5)位置決め手段により位置決めされたカ
バーを基準として各構成部品を同軸上に組み立てていく
ため、カバーを位置決めする位置決め手段を共通化でき
る。即ち、カバーは、ハウジングの様にエンジンの種
類、構造の違いによる影響を受けることがないため、ハ
ウジングのエンジンへの取付け部形状が異なっても、共
通の位置決め手段を使用してカバーの位置決めを行なう
ことができる。これにより、エンジンの種類、構造によ
り合わせた治具および組付パレットを製作する必要がな
く、またハウジングのエンジンへの取付け部に基準面や
固定部等を設けるための機械加工も不要となる。
【0019】また、請求項5では、組み立てたスタータ
全体を固定するためのボルトを予め位置決め手段に組付
けておくことにより、組み立てたスタータ全体の姿勢を
反転する必要がないため、工程の簡素化を図ることがで
きる。
【0020】(請求項6〜8)位置決め手段により位置
決めされたホルダーを基準として各構成部品を同軸上に
組立てていくため、ホルダーを位置決めするための位置
決め手段を共通化できる。即ち、請求項1〜5に記載し
たカバーと同様に、ホルダーがエンジンの種類、構造の
違いによる影響を受けることがないため、ハウジングの
エンジンへの取付け部形状が異なっても、共通の位置決
め手段を使用してホルダーの位置決めを行なうことがで
きる。これにより、エンジンの種類、構造により合わせ
た治具および組付パレットを製作する必要がなく、また
ハウジングのエンジンへの取付け部に基準面や固定部等
を設けるための機械加工も不要となる。
【0021】また、請求項8では、カバーを最後に組付
けるため、カバー内に配設されたスプリングによって組
み立てた構成部品が浮いてしまうようなことがなく(つ
まり、カバーを基準とした場合は、カバーの上部に構成
部品が組付けられるため、スプリングの反力によってカ
バー上部の構成部品が浮きやすい)、組付けを容易に行
なうことができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明のスタータの組立方法を適用し
た一実施例を図面に基づいて説明する。図1および図2
はスタータの組立手順を示す各構成部品の斜視図、図3
はスタータの内部構造を示す断面図である。まず、本実
施例のスタータ1の構成を説明する。本実施例のスター
タ1は、図3に示すように、通電を受けて回転力を発生
する電動機2、この電動機2の回転力を減速する遊星歯
車機構(後述する)を一体に構成して、その遊星歯車機
構の公転力を出力軸3に伝達するオーバーランニングク
ラッチ4、ホルダー5に組付けられて電動機2の後方に
配されるマグネットスイッチ6、出力軸3の先端部を支
持してオーバーランニングクラッチ4を内包するハウジ
ング7、およびマグネットスイッチ6を内包してホルダ
ー5の後端側に組付けられるエンドカバー8等より構成
されている。
【0023】(電動機2の説明)電動機2は、磁界を形
成するヨーク9、このヨーク9の内周に配されたアーマ
チュア10、およびアーマチュア10に電流を流すため
のブラシ11等より構成される。ヨーク9の内周面に
は、図4および図5に示すように、複数の永久磁石12
が周方向にて等間隔に固定されている。
【0024】アーマチュア10は、図6に示すように、
回転軸であるシャフト13、このシャフト13の外周に
固定されて一体に回転するアーマチュアコア14、およ
びアーマチュアコア14の一端面に設けられた整流子1
5より構成される。このアーマチュア10は、出力軸3
の後方でシャフト13が出力軸3と同軸に配されて、シ
ャフト13の先端部(図6の左端部)が出力軸3の後端
部に形成された軸受け部16に軸受17を介して回転自
在に支持され、シャフト13の後端部がホルダー5の中
央部に開けられた軸受け孔5a(図1参照)に軸受18
を介して回転自在に支持されている。
【0025】ブラシ11(正極側ブラシ11a、負極側
ブラシ11b)は、ホルダー5に保持されて、エンドカ
バー8に組み込まれたスプリング19によってアーマチ
ュア10の整流子15へ押圧されている。なお、正極側
ブラシ11aは、リード線20(図8参照)によって後
述の主可動接点21に接続され、負極側ブラシ11b
は、リード線22(図8参照)を介してアースされてい
る。
【0026】(遊星歯車機構の説明)遊星歯車機構は、
電動機2(アーマチュア10)の回転速度を減速して、
電動機2の出力トルクを増大する減速装置であり、シャ
フト13の外周に形成されたサンギヤ23(図6参
照)、このサンギヤ23に噛み合う3個の遊星ギヤ24
(図2参照)、および各遊星ギヤ24と噛み合うインタ
ーナルギヤ25より構成される。遊星ギヤ24は、出力
軸3の後端に設けられたフランジ壁26(図7参照)に
圧入されたピン27に回転自在に支持されており、シャ
フト13(サンギヤ23)が回転すると、サンギヤ23
およびインターナルギヤ25と噛み合って自転(サンギ
ヤ23と逆回転)しながらサンギヤ23の外周を公転す
る(サンギヤ23と同一回転方向)。これにより、アー
マチュア10の回転力は、遊星ギヤ24の公転力となっ
て出力軸3に伝達される。
【0027】(オーバーランニングクラッチ4の説明)
オーバーランニングクラッチ4は、図7に示すように、
インターナルギヤ25と一体を成すアウタ28、このア
ウタ28との間にくさび状のローラ室(図示しない)を
形成するインナ29、およびローラ室に配されたローラ
30より構成されている。このオーバーランニングクラ
ッチ4は、回転不能に設けられたインナ29に対して、
アウタ28(即ちインターナルギヤ25)をアーマチュ
ア10と同一回転方向にのみ回転を許容し、アーマチュ
ア10と逆回転方向には回転を規制するものである。
【0028】(出力軸3の説明)出力軸3は、ハウジン
グ7の先端部に設けられた軸受け部31(図3参照)と
インナ29の内径部29aとによって、それぞれ軸受3
2、33を介して回転自在に支持されている。この出力
軸3の外周には、インナ29より先端側にエンジンのリ
ングギヤGと噛み合うピニオン34が配されている。
【0029】(ピニオン34の説明)ピニオン34は、
出力軸3の外周にヘリカルスプライン嵌合されて、スプ
リング35により常時後方(図3の右側)へ付勢されて
いる。スプリング35は、ハウジング7の軸受け部31
に当接するワッシャ36とハウジング7の開放部7a
(図11および図12参照)を開閉する防塵シャッタ3
7(後述する)のリング部37aとの間に介在されてい
る(図2参照)。ピニオン34の後端側には、図7に示
すように、ピニオン34の外径寸法より大径で、その外
周に多数の凹凸部38aが形成された回転規制プレート
38が設けられている。このピニオン34は、回転規制
プレート38の外周に形成された凹凸部38aに回転規
制ピン39が係合することで回転が規制される。
【0030】(回転規制ピン39の説明)回転規制ピン
39は、図2および図7に示すように、オーバーランニ
ングクラッチ4の前端面から棒状に突出されて、同様に
オーバーランニングクラッチ4の前端面から突出する係
合ピン40と一体にピニオン34の径方向(図7の左右
方向)に移動可能(即ち、回転規制プレート38に形成
された凹凸部38aと係合可能)に設けられている。係
合ピン40は、ワイヤ41(後述する)によりマグネッ
トスイッチ6に連結されている。
【0031】この回転規制ピン39は、ワイヤ41を介
して係合ピン40がマグネットスイッチ6の作動を受け
てオーバーランニングクラッチ4の外周側へ引かれる
と、係合ピン40と一体に移動して回転規制プレート3
8の凹凸部38aに係合する(即ち、ピニオン34の回
転を規制する)。この状態で、アーマチュア10の回転
が遊星歯車機構を介して出力軸3に伝達されると、回転
が規制されたピニオン34は、ヘリカルスプラインの作
用によって出力軸3上を前進して(図3の左側へ移動す
る)リングギヤGと噛み合うことができる。また、回転
規制ピン39は、ピニオン34が前進してリングギヤG
と噛み合った時に、回転規制プレート38の凹凸部38
aとの係合が解除されて回転規制プレート38の後方に
入り込み、回転規制プレート38の後端面に当接するこ
とで、ピニオン34がリングギヤGの回転を受けて後退
するのを防ぐことができる。
【0032】(マグネットスイッチ6の説明)マグネッ
トスイッチ6は、電動機2のモータ回路を開閉する接点
装置(後述する)の作動を制御するとともに、ワイヤ4
1を介して係合ピン40を駆動することによりピニオン
34とリングギヤGとの噛み合いを制御する。このマグ
ネットスイッチ6は、図9に示すように、コイル42、
固定鉄心43、プランジャ44、スプリング45、およ
びロッド46等より構成されている。
【0033】コイル42は、車両の始動スイッチを介し
て車載バッテリ(図示しない)に接続され、始動スイッ
チがオンされて通電されることにより磁力を発生する。
固定鉄心43は、コイル42の通電時に磁化されて電磁
石となる。プランジャ44は、コイル42の中空内部に
固定鉄心43と対向して配置されて、コイル42への通
電時に磁化された固定鉄心43側へ吸引される。スプリ
ング45は、コイル42の内周でプランジャ44と固定
鉄心43との間に介在されて、固定鉄心43に対してプ
ランジャ44を図示(図9)右側へ付勢している。従っ
て、コイル42への通電が停止された時に、それまでス
プリング45の付勢力に抗して固定鉄心43側へ吸引さ
れていたプランジャ44を初期位置(図9に示す位置)
へ復帰させる。
【0034】ロッド46は、絶縁体(例えば樹脂製)よ
り成り、プランジャ44の先端面に固定されて、コイル
42の中空内部を通り、固定鉄心43の中央部を摺動自
在に貫通して外方へ突出されている。なお、前記のワイ
ヤ41は、一端がプランジャ44の後端部に結合され、
他端がフック47(図2および図19参照)により係合
ピン40に結合されて、ホルダー5に組付けられたロー
ラ48およびオーバーランニングクラッチ4に組付けら
れたローラ49を介してプランジャ44の作動を係合ピ
ン40へ伝達する。このマグネットスイッチ6は、ホル
ダー5の一端側(エンドカバー8側)に固定されて、プ
ランジャ44およびロッド46の作動方向がアーマチュ
アシャフト13と交差する向きに配置されている(図8
および図9参照)。
【0035】(ホルダー5の説明)ホルダー5は、図8
に示すように、円板状に設けられて、その中央部にアー
マチュア10のシャフト13(後端部)を支持する軸受
け孔5a(図9参照)が開けられ、この軸受け孔5aの
周囲に正極側ブラシ11aと負極側ブラシ11bとを保
持している。また、ホルダー5の外周縁部にはワイヤ4
1を通す切欠き5bが形成されている。
【0036】(接点装置の説明)接点装置は、図3に示
すように、エンドカバー8に取り付けられた端子ボルト
50、この端子ボルト50の頭部50aに固定された固
定接点51、正極側ブラシ11aのリード線20に接続
される主可動接点21、この主可動接点21に起動抵抗
52を介して接続される副可動接点53より構成され
る。端子ボルト50は、エンドカバー8の底壁8aを貫
通して、先端側がエンドカバー8の外部に露出した状態
で取り付けられ、ワッシャ54により固定されている。
この端子ボルト50は、給電線(図示しない)によりバ
ッテリの正極に接続される。
【0037】固定接点51は、図13に示すように、エ
ンドカバー8の内部で端子ボルト50の頭部50aに溶
接等により固定されている。主可動接点21は、固定接
点51に対向して配置されて、マグネットスイッチ6の
ロッド46に摺動自在に嵌め合わされている。起動抵抗
52は、例えばニッケルより成り、コイル状に巻回され
てバネ作用を持たせてあり、一端が主可動接点21に固
定されて、他端が副可動接点53に固定されている。
【0038】副可動接点53は、端子ボルト50の頭部
50aに対向して配置され、マグネットスイッチ6の作
動によって端子ボルト50の頭部50aに当接し、マグ
ネットスイッチ6の非作動時には、固定鉄心43の端面
に当接して電気的に導通状態となっている(図3に示す
状態)。但し、主可動接点21と固定接点51との間隔
より副可動接点53と端子ボルト50の頭部50aとの
間隔の方が小さく設定されている。従って、マグネット
スイッチ6の作動、つまりプランジャ44が固定鉄心4
3側へ吸引された時は、主可動接点21が固定接点51
に当接する前に副可動接点53が端子ボルト50の頭部
50aに当接することで、バッテリ電圧が起動抵抗52
を介してアーマチュア10に印加される。
【0039】(ハウジング7の説明)ハウジング7は、
ピニオン34およびオーバーランニングクラッチ4等を
内包して、外周に設けられた取付用フランジ7b(図2
参照)を介してエンジンへの取付けが行なわれる。取付
用フランジ7bには、取付け用ボルトを挿通するための
丸孔7cが開けられている。このハウジング7は、図1
0に示すように、その先端部(図10の下端部)に軸受
32を介して出力軸3の先端を支持する筒状の軸受け部
31が設けられて、その軸受け部31より後端側がピニ
オン34とリングギヤGとの噛み合いを行なうために開
放されている。但し、この開放部7a(図11および図
12参照)は、ピニオン34と共に移動する防塵シャッ
タ37によって開閉される。
【0040】防塵シャッタ37は、図2に示すようにリ
ング部37aと遮蔽部37bとから成り、リング部37
aがワッシャ36との間に介在されたスプリング35に
よってピニオン34側へ付勢されている。従って、スタ
ータ1の作動が停止している時は、ピニオン34と共に
防塵シャッタ37が後退しているため、防塵シャッタ3
7の遮蔽部37bがハウジング7の開放部7aを閉じ
る。また、スタータ1が起動してピニオン34が出力軸
3上を前進すると、ピニオン34と共に出力軸3上を前
方へ移動することにより、ハウジング7の開放部7aを
開く。なお、ハウジング7には、防塵シャッタ37の遮
蔽部37bが配設されるスライド溝7d(図11および
図12参照)が形成されている。
【0041】(エンドカバー8の説明)エンドカバー8
は、図13に示すように、底壁8aを有するカップ状に
形成されて、マグネットスイッチ6を内包した状態でホ
ルダー5の後端側に組付けられる。エンドカバー8の内
部には、ブラシ11を付勢するためのスプリング19を
収容する筒状のスプリング収容部8bが4か所設けられ
ている。また、エンドカバー8の外周には、図14に示
すように、エンドカバー8の中心80を通って対向する
位置に固定部8cが突設されて、この固定部8cにスル
ーボルト55を通すための貫通孔8dが開けられてい
る。
【0042】次に、スタータ1の組立方法について説明
する。本実施例の組立方法は、エンドカバー8を基準と
して各構成部品を同軸上に組み立てていく方法である。 a)エンドカバー8は、アーマチュア10のシャフト1
3と直交する平坦な外側端面8e(端子ボルト50が取
り付けられた底壁8aの外表面)、および中心がシャフ
ト13と同心となるエンドカバー8の外周面8fが治具
56(本発明の位置決め手段/図15参照)により保持
されて位置決めされる。即ち、エンドカバー8は、図1
5に示すように、開口部が上方を向いた状態で治具56
にセットされる。但し、エンドカバー8の外側端面8e
は、各構成部品を組み立てていく時の安定性を得るため
に、この実施例では、開口部側の投影面積A1 の1/3
以上の面積A2 を有している(図16参照)。しかしな
がら、各構成部品の安定性が図れれば、開口部側の投影
面積A2 はA1 の1/3以上に限ったものではない。
【0043】治具56は、エンドカバー8の外周面8f
を周方向に少なくとも等間隔で3点以上保持できるもの
で(図14参照)、且つエンドカバー8の外側端面8e
からの高さHの1/2以上の深さh(図22参照)を有
するものである。これにより、エンドカバー8を安定し
て保持できるため、組立工程においてエンドカバー8の
中心軸を一定に保つことができる。また、エンドカバー
8の周方向の位置決めは、図14に示すように、貫通孔
8dが設けられた固定部8cの側面を2か所以上で相対
方向から規制して行なうことができる。なお、治具56
は、図示しない組付パレット(本発明の位置決め手段)
に設置されている。
【0044】b)治具56により位置決めされたエンド
カバー8に対して、マグネットスイッチ6が下方を向い
た状態でスプリング19とブラシ11の位置を合わせな
がらホルダー5を組付ける(図17参照)。この時、プ
ランジャ44に結合されているワイヤ41は、ホルダー
5の外周に形成された切欠き5bからホルダー5の上方
へ引き出される。 c)続いて、アーマチュア10をホルダー5上に組付け
る。この時、アーマチュア10は、整流子15が下方を
向いた状態でシャフト13の端部がホルダー5の軸受け
孔5aに軸受18を介して挿入される。さらに、アーマ
チュアコア14の外周にヨーク9を挿入してホルダー5
上に組付ける。この時、ホルダー5の上方に引き出され
たワイヤ41を、ヨーク9の内周で周方向に隣合う永久
磁石12の間を通してヨーク9の上方へ引き出してお
く。
【0045】d)続いて、円板状のスラストワッシャ5
7をシャフト13の外周に挿入してアーマチュア10の
スラスト受け部10aに組付ける。 e)続いて、オーバーランニングクラッチ4の組付けを
行なう。まず、出力軸3の先端が下方を向いた状態で出
力軸3後端のフランジ壁26に圧入された3本のピン2
7にそれぞれ遊星ギヤ24を組付け、さらに上方からプ
レート58を組付ける。次に、ピン27に組付けた遊星
ギヤ24が脱落しないように、プレート58を保持しな
がらオーバーランニングクラッチ4の姿勢を天地方向に
反転してヨーク9の上部に組付ける(図18参照)。こ
の時、アーマチュア10のシャフト13に形成されたサ
ンギヤ23がオーバーランニングクラッチ4の3個の遊
星ギヤ24と噛み合う様に、シャフト13の先端部を出
力軸3後端の軸受け部16に挿入する。なお、ヨーク9
とオーバーランニングクラッチ4との間に挟まれるプレ
ート58には、外周の一部に切欠き(図示しない)が設
けられており、その切欠きを通ってワイヤ41が引き出
されている。
【0046】f)続いて、プレート58の切欠きから引
き出されたワイヤ41の先端をオーバーランニングクラ
ッチ4の前端面から突出する係合ピン40にフック47
を用いて結合する(図19参照)。 g)続いて、出力軸3の先端から防塵シャッタ37、ス
プリング35、およびワッシャ36の順で挿入し、さら
に、ピニオン34およびオーバーランニングクラッチ4
等を内包するようにヨーク9の上端部にハウジング7を
組付ける。この時、防塵シャッタ37の遮蔽部37bの
両側辺をハウジング7に形成されたスライド溝7dに挿
入する。
【0047】h)続いて、オーバーランニングクラッチ
4のスラストを受けるワッシャ59をハウジング7の軸
受け部31より突出した出力軸3に組付けた後、ハウジ
ング7と出力軸3とを固定するためのリング状のカラー
60をワッシャ59の後から挿入して(図20参照)、
出力軸3の先端外周面に形成された周溝3aに外径側よ
りかしめて固定する。
【0048】i)続いて、エンドカバー8を基準として
組立てられた各構成部品を天地方向に反転して、ハウジ
ング7の先端面7eとオーバーランニングクラッチ4を
内包する外周側面7f(図11および図20参照)とで
ハウジング7を保持する治具(図示しない)に取り付け
る。 j)そして、エンドカバー8が上側となった状態で、各
構成部品を固定するためのスルーボルト55(本実施例
では2本であるが3本以上でも良い)を、螺子部55a
が形成された先端からエンドカバー8の外周に設けられ
た固定部8cの貫通孔8dへ挿入する。そして、スルー
ボルト55の螺子部55aをハウジング7に形成された
螺子孔7g(図11参照)に電動ドライバーあるいはエ
アードライバー等で締結して全体を固定する。
【0049】なお、上述の組立工程において、ホルダー
5上にアーマチュア10およびヨーク9を組付ける際に
は、アーマチュア10とヨーク9とを予め組み合わせて
おいて、その組み合わせた両者をホルダー5上に組付け
ても良い。また、オーバーランニングクラッチ4を組付
ける際には、ハウジング7とオーバーランニングクラッ
チ4とを予め組み合わせておいて、その組み合わせた両
者をヨーク9の上部に組付けても良い。
【0050】(本実施例の特徴および効果)本実施例の
組立方法によれば、エンジンの種類および構造が異なっ
ても同一形状のエンドカバー8を組立基準として各構成
部品を組み立てていくため、エンドカバー8を位置決め
するための治具56および組付パレットを共通化でき
る。即ち、エンドカバー8を基準とすることで、ハウジ
ング7のエンジンへの取付け部のインロー径D2 、偏心
量L2 、および軸方向の寸法L3 (図10および図21
参照)の違いに影響されることがなく、ハウジング7の
機種毎に治具56および組付パレットを製作する必要が
ない。また、ハウジング7のエンジンへの取付け部(取
付用フランジ7b)に組付基準に使用するための専用の
基準面あるいは固定部等を機械加工する必要もない。こ
れにより、治具56の簡素化および加工コストの削減を
行なうことができる。
【0051】また、エンドカバー8側から順次組み立
て、最後にハウジング7を先端が上方を向いた状態で組
付けることができるため、出力軸3へのワッシャ59の
挿入およびカラー60をかしめる時の作業を上方から行
なうことができる。これにより、ハウジング7を基準と
して組み立てる場合より組立工程の簡素化を図ることが
できる。
【0052】〔変形例〕本実施例では、エンドカバー8
の外側端面8eおよび外周面8fを保持してエンドカバ
ー8の位置決めを行なっているが、エンドカバー8の外
側端面8eに位置決め用の孔、突起等(図示しない)を
設けて基準を設定しても良い。エンドカバー8の外側端
面8eは、一面に限らず二面以上でも良い。また、外側
端面8eの平面形状は、円形に限らず、あらゆる形状
(例えば円環状のドーナツ形状)で対応できる。なお、
外側端面8eの重心はエンドカバー8の中心と略一致す
るように設定する。
【0053】本実施例では、ハウジング7を組付けた後
で、スルーボルト55を締結するために組み立てた各構
成部品を天地方向に反転しているが、図22に示すよう
に、スルーボルト55を予め治具56に取り付けておく
ことで、エンドカバー8を治具56にセットした状態の
まま、エンドカバー8の下方からスルーボルト55を締
結することができる。これにより、スルーボルト55を
締結する際に組み立てた各構成部品を反転する必要がな
く、その分、組立工程を簡素化できる。
【0054】(第2実施例)本実施例は、ホルダー5を
組立基準として各構成部品を組み立てるスタータ1の組
立方法である。具体的には、図示しない治具および組付
パレットによって、エンドカバー8の開口端面に当接す
るホルダー5のカバー当接面5c、および中心がアーマ
チュアシャフト13と同軸を成すホルダー5のカバー組
付け外周面5dあるいはホルダー5の外周面5e(図8
および図9参照)を保持して、組付時の位置および中心
軸を一定に保って各構成部品を組み立てていく方法であ
る。なお、ホルダー5のカバー組付け外周面5dあるい
はホルダー5の外周面5eの固定は、周方向に等間隔で
少なくとも3点以上で行ない、回転方向の規制は、ホル
ダー5に設けた段差あるいは外周部の切欠き5bで規制
することができる。
【0055】この組立方法によれば、エンドカバー8を
最後に組付けることになるため、エンドカバー8の内部
に配設されたスプリング19によってホルダー5やアー
マチュア10が浮きやすくなることがないため、組付け
を容易にできるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタータの組立工程を示す各構成部品の斜視図
である。
【図2】スタータの組立工程を示す各構成部品の斜視図
である。
【図3】スタータの内部構造を示す全体断面図である。
【図4】ヨークの平面断面図である。
【図5】ヨークの側面断面図である。
【図6】アーマチュアの半断面図である。
【図7】オーバーランニングクラッチの半断面図であ
る。
【図8】マグネットスイッチが組付けられたホルダーの
平面図である。
【図9】マグネットスイッチが組付けられたホルダーの
断面図である。
【図10】ハウジングの断面図である。
【図11】ハウジングの内側から見た平面図である。
【図12】ハウジングの外側から見た平面図である。
【図13】エンドカバーの断面図である。
【図14】エンドカバーの外側端面を示す平面図であ
る。
【図15】治具とエンドカバーの斜視図である。
【図16】エンドカバーの投影面積を示す斜視図であ
る。
【図17】ホルダーを組付けた状態の斜視図である。
【図18】オーバーランニングクラッチの組付け過程を
示す斜視図である。
【図19】ワイヤの組付け過程を示す斜視図である。
【図20】ハウジングの斜視図である。
【図21】ハウジングの外側から見た平面図である。
【図22】本実施例の変形例を示す治具の断面図であ
る。
【図23】従来技術に係わるスタータの組立工程を示す
斜視図である。
【図24】従来技術に係わるスタータの組立工程を示す
斜視図である。
【図25】ハウジングの位置決め方法を示す斜視図であ
る(従来技術)。
【図26】ハウジングの断面図である(従来技術)。
【図27】オーバーランニングクラッチの半断面図であ
る(従来技術)。
【符号の説明】
1 スタータ 3 出力軸 4 オーバーランニングクラッチ 5 ホルダー 5c ホルダーのカバー当接面(組付面) 5d ホルダーのカバー組付け外周面(組付け外周面) 5e ホルダーの外周面 6 マグネットスイッチ 7 ハウジング 7b 取付用フランジ 8 エンドカバー(カバー) 8e エンドカバーの外側端面(平坦な端面) 8f エンドカバーの外周面 9 ヨーク 10 アーマチュア 11 ブラシ 13 シャフト 15 整流子 19 スプリング 34 ピニオン 50 端子ボルト(外部端子) 55 スルーボルト(ボルト) 56 治具(位置決め手段) G リングギヤ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)シャフトの両端部が回転自在に支持さ
    れて、一端面に整流子を備えるアーマチュアと、 b)このアーマチュアの外周で固定磁界を形成するヨー
    クと、 c)軸上にエンジンのリングギヤと噛み合うためのピニ
    オンが配された出力軸を有し、前記アーマチュアの回転
    速度を減速して前記出力軸へ伝達するオーバーランニン
    グクラッチと、 d)前記シャフトの一端側を回転自在に支持して、前記
    整流子へ電流を流すブラシ、および前記アーマチュアへ
    の通電を制御するとともに前記ピニオンと前記リングギ
    ヤとの噛み合いを制御するマグネットスイッチが組付け
    られたホルダーと、 e)前記マグネットスイッチを内包して前記ホルダーの
    一端側に組付けられ、前記ブラシを前記整流子へ押圧す
    るスプリング、および給電用の外部端子を有するカップ
    状のカバーと、 f)前記オーバーランニングクラッチを内包して前記ヨ
    ークの他端側に組付けられて、前記エンジンへの取付け
    を行なう取付け部が設けられたハウジングとを主な構成
    部品とし、 位置決め手段により位置決めされた前記カバーを基準と
    して前記構成部品を同軸上に組立てた後、ボルトの締結
    によって全体を固定することを特徴とするスタータの組
    立方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したスタータの組立方法に
    おいて、 前記カバーは、前記シャフトと直交する平坦な端面、お
    よび中心が前記シャフトと同軸を成す外周面を有し、 前記位置決め手段は、前記カバーの前記端面および前記
    外周面を保持して、高さ方向および周方向の位置を規制
    することにより前記カバーの位置決めを行なうことを特
    徴とするスタータの組立方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載したスタータの組立方法に
    おいて、 前記カバーは、位置決め用の突起または孔等の位置決め
    部が設けられて、 前記位置決め手段は、前記位置決め部を介して高さ方向
    および周方向の位置を規制することにより前記カバーの
    位置決めを行なうことを特徴とするスタータの組立方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載した何れかのスタータ
    の組立方法において、 前記ボルトは、前記カバーを基準として組立てられた前
    記構成部品の姿勢を反転させて前記カバーを天地方向の
    上側に配置した状態で、前記カバーの上方から締結する
    ことを特徴とするスタータの組立方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜3に記載した何れかのスタータ
    の組立方法において、 前記ボルトは、予め前記位置決め手段に組付けられてお
    り、前記カバーを基準として組立てられた前記構成部品
    に対して、前記カバーの下方から締結することを特徴と
    するスタータの組立方法。
  6. 【請求項6】a)シャフトの両端部が回転自在に支持さ
    れて、一端面に整流子を備えるアーマチュアと、 b)このアーマチュアの外周で固定磁界を形成するヨー
    クと、 c)軸上にエンジンのリングギヤと噛み合うためのピニ
    オンが配された出力軸を有し、前記アーマチュアの回転
    速度を減速して前記出力軸へ伝達するオーバーランニン
    グクラッチと、 d)前記シャフトの一端側を回転自在に支持して、前記
    整流子へ電流を流すブラシ、および前記アーマチュアへ
    の通電を制御するとともに前記ピニオンと前記リングギ
    ヤとの噛み合いを制御するマグネットスイッチが組付け
    られたホルダーと、 e)前記マグネットスイッチを内包して前記ホルダーの
    一端側に組付けられ、前記ブラシを前記整流子へ押圧す
    るスプリング、および給電用の外部端子を有するカップ
    状のカバーと、 f)前記オーバーランニングクラッチを内包して前記ヨ
    ークの他端側に組付けられて、前記エンジンへの取付け
    を行なう取付け部が設けられたハウジングとを主な構成
    部品とし、 位置決め手段により位置決めされた前記ホルダーを基準
    として前記構成部品を同軸上に組立てた後、ボルトの締
    結によって全体を固定することを特徴とするスタータの
    組立方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載したスタータの組立方法に
    おいて、 前記位置決め手段は、前記カバーの開口端面に当接する
    前記ホルダーの組付面および中心が前記シャフトと同軸
    を成す前記ホルダーの外周面あるいは前記カバーとの組
    付け外周面を保持して、高さ方向および周方向の位置を
    規制することにより前記ホルダーの位置決めを行なうこ
    とを特徴とするスタータの組立方法。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載したスタータの組
    立方法において、 前記ホルダーを基準として前記構成部品を組立てた後、
    その組立てられた前記構成部品の姿勢を反転させて前記
    ホルダーを天地方向の上側に配置し、そのホルダーの上
    部に前記カバーを組付けて、前記ボルトの締結により全
    体を固定して組立てられることを特徴とするスタータの
    組立方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011109888A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Denso Corp 燃料ポンプの製造方法
US9353894B2 (en) 2013-11-07 2016-05-31 Honda Motor Co., Ltd. Device and method for effecting and verifying full mating engagement between a coupler and a complementary corresponding socket

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011109888A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Denso Corp 燃料ポンプの製造方法
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