JPH08265887A - 骨伝導マイクおよび骨伝導イヤホンマイク - Google Patents

骨伝導マイクおよび骨伝導イヤホンマイク

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JPH08265887A
JPH08265887A JP6399495A JP6399495A JPH08265887A JP H08265887 A JPH08265887 A JP H08265887A JP 6399495 A JP6399495 A JP 6399495A JP 6399495 A JP6399495 A JP 6399495A JP H08265887 A JPH08265887 A JP H08265887A
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vibration
bone conduction
concha
microphone
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JP6399495A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Kuroda
英一 黒田
Yuka Oki
由香 沖
Tsukasa Matsuura
司 松浦
Kaoru Kawada
薫 河田
Tadashi Hyono
匡 表野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者が音声を発した時に骨に伝搬する音声
振動である骨伝導音声振動を人体の一部から検出する機
能をもった骨伝導マイクと、この骨伝導マイクとスピー
カとを同一のケースに収納し、方耳装着で通話を可能と
しハウリングの発生しにくい骨伝導イヤホンマイクを得
る。 【構成】 耳介の耳甲介腔内に装着できる外形形状を有
し、その装着状態で外側面下半部を前記耳甲介腔の一部
に当接させた本体ケース2を具備し、この本体ケース2
の下半部に骨伝導音声振動を検出して電気信号に変換す
る振動電気変換素子1を配置する。 【効果】 骨伝導音声信号を外耳道内部の軟骨より検出
するのではなく、耳甲介腔の底部より骨伝導音声信号を
検出することにより振動検出素子を内蔵した突起を外耳
道内部に挿入する必要がないため不快な痛みや異物感を
感じることなく、かつ骨伝導音声振動の検出場所が耳甲
介腔の底部であることから安定した高い骨伝導音声振動
検出感度を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、使用者が音声を発し
たときに骨に伝搬する音声振動である骨伝導音声振動を
人体の一部から検出する機能をもった骨伝導検出マイ
ク、及びこの骨伝導検出マイクとスピーカとを同一のケ
ースに収納し、片耳装着で通話を可能とした骨伝導イヤ
ホンマイクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、骨伝導音声振動をピックアップす
る骨伝導マイクと、音圧型スピーカとを同一のケースに
組み込んだ骨伝導イヤホンマイクとして、特開平5−1
99577号公報に開示されたものがある。これは、圧
電バイモルフを振動−電気変換素子とし、これをイヤホ
ンマイクケースの耳孔挿入部に収納したもので、骨伝導
音声振動検出感度を向上させるため、この耳孔挿入部を
外耳道内部に挿入し、同時にこの耳孔挿入部の先端開口
部よりスピーカの受話音の放音を行わせるものである。
すなわち、図11において、71はシリコンゴム等で形
成された耳孔挿入部を有するイヤホンマイクケース、7
2はケース内に耳孔挿入部にまたがって収納された骨伝
導マイク、73は送受信装置との電気信号の送受信をす
る接続線、74は送受信装置により入力された受話信号
を音響変換するスピーカ、75はスピーカ74が出力し
た受話音を外耳道方向へ導く音道管、76は耳孔挿入部
の先端部に設けた受話音を外耳道へ放音する放音口であ
る。
【0003】次に動作について説明する。イヤホンマイ
クケース71を使用者の外耳道にその耳孔挿入部を挿入
するよう装着し、外耳道内部の軟骨に伝わる骨伝導音声
振動を骨伝導マイク72で検出し、振動−電気変換を行
い、音声電気信号として接続線73を介して送受信装置
に出力する。また、送受信装置より接続線73を介して
入力された受話音声信号は、スピーカ74において電気
−音響変換され、音道管75、放音口76を介して外耳
道へ放音されるものである。
【0004】次に、骨伝導音声振動をピックアップする
骨伝導マイクの従来例として、特開昭58−22269
7号公報がある。これは、骨伝導振動検出器の周波数特
性の共振周波数とその近傍の周波数の感度を減衰させる
ノッチフィルタを使用して略均一な感度の周波数特性を
得ることで、耐騒音性能向上、音質向上およびハウリン
グ防止を行うものである。図12において、61は使用
者が話しをした時に発生する骨に伝わる音声振動を検出
する骨伝導音声信号音ピックアップマイク62を収納す
るマイクケース、63はハイパスフィルタ、64はロー
パスフィルタ、65はノッチフィルタ、66は送信機で
ある。
【0005】動作について説明する。まず、使用者が話
しをした時に発生する骨伝導音声振動を骨伝導音声信号
音ピックアップマイク62が検出し振動−電気変換を行
う。出力電圧信号はハイパスフィルタ63、ローパスフ
ィルタ64、ノッチフィルタ65へ入力され、送信機へ
送られる。この時の骨伝導音声信号音ピックアップマイ
ク62の周波数特性を図13(a) に示し、ノッチフィル
タ65の周波数特性を図13(b) に示す。ノッチフィル
タ65は骨伝導音声信号音ピックアップマイク62の周
波数特性の共振周波数(約4KHz)およびその付近の
周波数のノッチ特性を形成するフィルタである。よっ
て、骨伝導音声信号音ピックアップマイク62より出力
される電圧信号はフィルタ63、フィルタ64、フィル
タ65を通ると図13(c) のような周波数特性となり、
共振周波数およびその近傍の周波数の信号が減衰されて
均一な感度の周波数特性が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の骨
伝導イヤホンマイクは、例えば一本の圧電バイモルフを
振動検出素子とし、しかも全音声帯域をカバーするため
素子寸法を長くしている。そして、良好な骨伝導音声振
動を検出するために、このような寸法の長い振動検出素
子を、ケースの耳孔挿入部に収納して直接外耳道内に挿
入する方式を採用しているが、長時間の使用による外耳
道内部の痛みや違和感を感じやすく、長時間の使用には
不向きであるという問題点があった。また、同じ耳孔挿
入部に音道管を設けているため、ハウリングが生じやす
くなるという問題点があった。
【0007】また、上記のような従来の骨伝導マイク
は、骨伝導振動検出器の共振周波数の近傍の周波数の減
衰による振動検出周波数特性の補正を行うため、骨伝導
音声振動検出器の出力部にフィルタを必要とし、本体の
小型化および低価格化を実現しにくいという問題点があ
った。また、骨伝導マイクの持つ振動検出周波数特性
は、機械的要因によってその共振周波数ピークが変動し
てしまうために、大量生産した場合、上記ピークの減衰
が不十分になり、周波数特性の補正が十分に行われない
ため量産的に不向きなものであった。
【0008】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、使用者によって耳介の形状が多
少異なっていても安定した装着感を得ることができ、し
かも使用者に装着による痛み等を与えることがなく、か
つ良好な骨伝導音声振動を検出できる骨伝導マイク、お
よび併せてハウリングの起こりずらい骨伝導イヤホンマ
イクを得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる骨伝導
マイクにおいては、耳介の耳甲介腔内に装着できる外形
形状を有し、その装着状態で外側面下半部を前記耳甲介
腔の一部に当接させた本体ケースを具備し、この本体ケ
ースの下半部に骨伝導音声振動を検出して電気信号に変
換する振動電気変換素子を配置したものである。
【0010】また、耳介の耳甲介腔内に装着できるよう
少なくとも外形形状の一部が円形かつ扁平状に形成さ
れ、その装着状態で外側面下半部を前記耳甲介腔の一部
に当接させた本体ケースを具備し、この本体ケースの下
半部に骨伝導音声振動を検出して電気信号に変換する複
数の振動電気変換素子を配置したものである。
【0011】また、本体ケースの耳甲介内への装着状態
でその奥行き方向に前記振動電気変換素子を複数並べて
配置したものである。
【0012】また、振動電気変換素子を本体ケースの外
側面に沿って複数並べて配置したものである。
【0013】また、複数の振動電気変換素子をその各振
動電気変換素子により検出する振動方向が互いに異なる
ような向きに配置したものである。
【0014】また、耳介の耳甲介腔内に装着できるよう
少なくとも外形形状の一部が円形かつ扁平状に形成さ
れ、その装着状態で前記耳甲介腔の一部に外側面下半部
を当接させた本体ケースを具備し、この本体ケースの前
記耳甲介腔との当接部に対向して骨伝導音声振動を検出
して電気信号に変換する振動電気変換素子を配置すると
ともに前記耳甲介腔内面に対向して音圧型スピーカを配
置したものである。
【0015】また、前記振動電気変換素子をその検出す
る振動方向が前記スピーカの振動方向に一致しない向き
に配置したものである。
【0016】
【作用】上記のように構成された骨伝導マイクにおいて
は、耳介の耳甲介腔内に装着された本体ケースの下半部
がその耳甲介腔の一部に当接するから、本体ケースの下
半部に配置した振動電気変換素子が骨伝導音声振動を検
出し、この出力電気信号から音声信号を得ることができ
る。
【0017】また、前記振動電気変換素子を本体ケース
の下半部に複数配置しているため、いずれか一つあるい
は複数の振動電気変換素子が骨伝導音声振動を検出する
から、この出力電気信号から音声信号を得ることができ
る。
【0018】また、前記振動電気変換素子を本体ケース
の下半部の奥行き方向に複数配置しているため、いずれ
か一つあるいは複数の振動電気変換素子が骨伝導音声振
動を検出するから、この出力電気信号から音声信号を得
ることができる。
【0019】また、前記振動電気変換素子を本体ケース
の下半部で本体ケースの外周面に沿って複数配置してい
るため、いずれか一つあるいは複数の振動電気変換素子
が骨伝導音声振動を検出し、この出力電気信号から音声
信号を得ることができる。
【0020】また、複数個の振動電気変換素子を各振動
電気変換素子により検出する振動方向が互いに異なる向
きに配置しているから、様々な方向の骨伝導音声振動を
検出し、この出力電気信号から音声信号を得ることがで
きる。
【0021】また、この発明によれば、耳介の耳甲介腔
内に装着された本体ケースの下半部が耳甲介腔の一部に
当接するから、本体ケースの下半部に配置した振動電気
変換素子が骨伝導音声振動を検出し、同時に本体ケース
内に音圧型スピーカを耳甲介腔内部に対向させて配置し
ているから、送受同時通話を可能にできる。
【0022】更に、振動電気変換素子を音圧型スピーカ
の振動方向に一致しないような向きに配置しているか
ら、振動電気変換素子は音圧型スピーカの振動を検出せ
ず、必要な音声信号だけを得ることができる。
【0023】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の一実施例である骨伝導マイ
クの概略構成図を示したもので、図において、1は本体
ケース2の内部下半部に配置された振動電気変換素子で
あり、シールドケース(符号なし)に内蔵された振動検
出素子部、振動ー電気変換素子部、さらには電気信号の
増幅部を含むシリコン基板からなる。3は振動電気変換
素子1と接続線4を介して接続され、振動電気変換素子
1からの信号を送信する送信装置、5は接続線4を内蔵
するコードである。
【0024】図2、図3により、図1の振動電気変換素
子1の構成を更に詳細に説明する。図2は振動電気変換
素子1の内部構造図、図3は振動電気変換素子1のブロ
ック図である。この実施例における振動電気変換素子
は、互いに異なる共振周波数を持つ2つの振動検出素子
部を有している。すなわち、図において、20はシリコ
ン基板、21、22はシリコン基板20をエッチングす
ることによって形成した片持ちのシリコン梁で、共振周
波数を互いに異にするよう長さを違えている。23はシ
リコン基板20上にシリコン梁21、22を形成してで
きた空洞、24、25はシリコン基板20上に形成され
シリコン梁21、22で検出した骨伝導音声振動を電気
信号に変換する振動−電気変換素子部、26、27はシ
リコン梁21、22の先端に接着または蒸着した質量の
大きなおもりで、シリコン梁が振動により十分振れるよ
うにしている。12、13は2つの振動検出素子部1
0、11に対応してそれぞれ設けられた電気信号の増幅
器、16は2つの増幅器の出力を加算する加算器で、こ
の増幅器と加算器はシリコン基板20上にあらかじめ形
成されている。28は振動電気変換素子1の外部へ電気
信号を取り出すための接続線4をシリコン基板20に接
続するためのランドである。
【0025】次に、図3と図4を用いて動作について説
明する。振動電気変換素子1の振動検出素子部10、1
1にシールドケースを介して伝達された骨伝導音声振動
は振動−電気変換素子部24、25により電気信号に変
換され、この電気信号は増幅器12、13で増幅され
る。この増幅された2つの電気信号出力は、加算器16
により加算されて振動電気変換素子1の出力信号とな
る。このとき、振動検出素子部であるシリコン梁21,
22の長さが異なっているため、出力信号は異なる共振
周波数を得る。そして、この2つの異なる共振周波数を
加算器16により加算すると、図5に示すような周波数
特性を得ることができる。図5中の特性A、特性Bは振
動検出素子10、11の出力周波数特性であり、特性C
は2つの出力周波数信号を合成する加算器16の出力、
すなわち振動電気変換素子1の出力周波数特性となる。
このように、単体の振動検出素子部で骨伝導音声振動を
検出したときの周波数特性に比べ、振動検出素子10、
11の出力周波数特性を合成した出力周波数特性の方が
検出周波数帯域が広くなり、かつピークのない全体にフ
ラットに近い周波数特性を得ることができるため、エコ
ー感のない鮮明な音声電気信号を送信装置3に出力する
ことができる。
【0026】次に、この振動電気変換素子1の本体ケー
ス2への配置構造について説明する。図2は人の耳介の
正面図である。図において、Cは耳介、Dは耳珠、Eは
対珠、Fは耳介Cの凹部である耳甲介腔、Gは耳珠Dと
対珠E間の珠間切痕である。本体ケース2はあらかじめ
耳甲介腔Fに装着し得るよう少なくとも外形形状の一部
が円形かつ扁平状に形成されている。したがって、本体
ケース2を耳甲介腔F内に装着したとき、外周面の少な
くとも2点が耳介Cの一部である耳珠Dと対珠Eにより
保持され、耳介から外れることがない。また、コード5
は耳珠Dと対珠E間の珠間切痕Gから引き出された状態
となるから、本体ケース2は耳介Cの下方へと押しつけ
られる状態となり、本体ケース2の外周面が耳介の耳甲
介腔内へ接触する確率は最も高くなるので、振動電気変
換素子1は図1に示すようにあらかじめ本体ケース2の
下半部に配置される。これにより、振動電気変換素子1
は耳珠D、対珠E、耳甲介腔Fの周辺、特に耳甲介腔F
周辺の軟骨に伝搬される骨伝導音声振動を効率よく検出
できるものである。
【0027】上記実施例1においては、振動電気変換素
子1の振動検出素子部であるシリコン梁を2つあて形成
していたが、単数または3つ以上でも良く、さらにシリ
コン梁が複数のとき、それぞれの共振周波数は等しくて
も構わない。振動検出部を単数にすれば骨伝導マイクを
全体に小型化することができ、逆に、複数にすればさら
に感度の良い骨伝導マイクを得ることができる。また、
シリコン梁の共振周波数を異なるようにするため、実施
例1ではシリコン梁の長さを変えることで共振周波数を
変えているが、シリコン梁の厚みを変えることで異なる
共振周波数を得ることもできる。
【0028】また、振動電気変換素子部として片持ちシ
リコン梁の支持部に圧電部材を蒸着したり、圧電バイモ
ルフを張り合せてシリコン基板20の空洞23の上に接
着配置してもよく、また骨伝導音声振動によって発生す
るシリコン梁の歪みを抵抗変化に変える半導体歪み検出
素子を用いたり、シリコン梁の先端に可動電極を設ける
とともにこの可動電極に相対するシリコン基板上に固定
電極を設け、これら両電極間の距離の変化によって生ず
る両電極間の容量変化を電気信号に変換する等の構成が
採用できる。
【0029】実施例2.上記実施例1は、振動電気変換
素子1を本体ケース2内の下半部に1個配置した構成を
説明したが、あらかじめ複数個の振動電気変換素子1を
本体ケース2の下半部に配置することも可能である。す
なわち、実施例1で詳述したように、耳甲介腔F内に装
着した本体ケースの下半部に実施例1における振動電気
変換素子を例えば2個配置したものである。図8におい
て、1は振動電気変換素子、15はこれと別個に配置さ
れた振動電気変換素子で、同様に骨伝導音声振動を検出
して振動−電気変換を行う振動検出素子30、31、振
動検出素子30、31にそれぞれ対応して設けられた増
幅器32、33、振動検出素子30、31の出力信号を
加算する加算器36とからなり、この加算器36の出力
を他方の振動電気変換素子1の加算器16に与えてい
る。
【0030】以下複数の振動電気変換素子を用いたとき
の動作を説明すると、前記振動電気変換素子1の出力電
気信号と振動電気変換素子15の出力電気信号は、振動
電気変換素子1内の加算器16で加算され、送信装置3
に送られる。これは逆に振動電気変換素子1の出力電気
信号を振動電気変換素子15の加算器36で行っても良
く、またまったく別の基板にあらかじめ形成しておいた
加算器であっても構わない。振動電気変換素子36は実
施例1の振動電気変換素子1と同様の動作を行い、また
振動電気変換素子を3つ以上にしても同様な動作を行
う。
【0031】このように振動電気変換素子を複数設ける
と、振動電気変換素子が1つの時に比べて感度利得が高
くなりS/N比の良い送話電気信号となり、さらに品質
の良い骨伝導マイクを得ることができる。
【0032】そして、この複数個の振動電気変換素子の
配置構造は、図9や図10に示すように本体ケース2に
対して奥行き方向に並べて配置したり、本体ケース2の
外周面に沿って並べて配置するようにする。これによ
り、使用者によって耳のかたちが違っていたり、装着す
る角度が違っていたりすることによって、本体ケース2
の耳甲介腔内に当接する箇所が多少異なってきても、結
果的にいずれかの振動電気変換素子が骨伝導振動を検出
することが可能になる。
【0033】また、複数個の振動電気変換素子をそれぞ
れが検出する骨伝導振動の方向が異なるように配置して
もよく、例えば図11のように2つの振動電気変換素子
をその振動検出素子部の振動方向が互いに直角にずれる
よう配置すれば、垂直方向と水平方向の骨伝導振動をい
ずれも検出することができる。
【0034】実施例3.次に、本体ケース内に振動電気
変換素子とスピーカを内蔵した骨伝導イヤホンマイクに
ついて説明する。図12は、この発明における骨伝導イ
ヤホンマイクの断面図である。図において、53はホル
ダー51とキャップ52とからなる本体ケースで、この
本体ケースの外形形状は、耳介の耳甲介腔内に装着し得
るよう一部が円形かつ扁平状に形成されている。50は
本体ケース53のホルダー51に嵌合保持された音圧型
スピーカで、送受信装置55の接続線54を介して接続
される。なお、1は実施例1と同様な振動電気変換素子
であり、本体ケース53の下半部でホルダー51内に埋
め込まれて配置されるとともに接続線4を介して送受信
装置55に接続されている。
【0035】この骨伝導イヤホンマイクにおける骨伝導
音声振動を検出する動作については、実施例1,2に示
した振動電気変換素子による検出動作と同様であるの
で、その説明を省略する。
【0036】受話信号再生時の動作について述べる。送
受信装置55から入力された受話信号は接続線54を介
してスピーカ50に入力し、音響変換されて外耳道内に
放音される。このとき、スピーカ50から受話音が発生
することによってスピーカ50が振動し、その振動がス
ピーカ50の保持部分を介してホルダー51へ伝わり振
動電気変換素子1に伝達され、スピーカ50の受話信号
が振動電気変換素子1の送話信号へ回り込んでハウリン
グ発生の原因となるおそれがある。そのためにホルダー
51は、シリコンゴム等の減衰係数の大きい制振材料で
作製し、スピーカ50からの振動を減衰させている。
【0037】一般に、骨伝導イヤホンマイクのハウリン
グは、振動電気変換素子の振動検出周波数特性のピーク
周波数近傍で発生しているが、この実施例3によれば、
振動検出周波数特性は、実施例1で記述したようにフラ
ットな周波数特性となりピーク値が存在しないのでハウ
リングが発生しにくいものとなる。
【0038】さらに、スピーカ50が受話音を放音する
際にホルダー51に発生する振動方向は、主として図1
2に示す矢印の方向になる。そこで、振動電気変換素子
1の振動検出の方向を前記矢印の振動方向に対して直角
になるように配置すれば、振動電気変換素子1によるス
ピーカ50の振動検出がなくなり、ハウリングの発生を
防止することができる。
【0039】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、耳介の耳甲介腔内に装着できる外形形状
の本体ケースとし、骨伝導音声振動を検出しやすい耳甲
介腔に当接する本体ケースの下半部内に振動電気変換素
子を配置したことで、使用者が不快な痛みや異物感を感
じることなく、かつ骨伝導音声振動の検出場所が本体ケ
ースの下半部に当接する耳甲介腔の当接部であることか
ら安定した高い骨伝導音声振動検出感度を得られる骨伝
導マイクを得ることができる。
【0040】また、振動電気変換素子を複数設けること
により、振動検出部位の拡大を可能とするので、本体ケ
ースと耳介との接触部分が使用者の耳の形状の違いによ
って多少異なっても高い振動検出感度を得ることができ
る。
【0041】さらに、複数の振動電気変換素子を本体ケ
ースの下半部の奥行き方向に配置したので、多方面の骨
伝導音声振動を検出できるようになり、さらに安定した
振動検出感度・振動検出周波数特性を得ることができ
る。
【0042】また、複数の振動電気変換素子を本体ケー
スの外周面に沿って配置したので、多方面の骨伝導音声
振動を検出できるようになり、さらに安定した振動検出
感度・振動検出周波数特性を得ることができる。
【0043】さらにまた、複数の振動電気変換素子の振
動検出の方向性が互いに異なる向きになるように本体ケ
ースの下半部に配置したので、多方向の骨伝導音声振動
を検出できるようになり、さらに安定な振動検出感度・
振動検出周波数特性を得ることができる。
【0044】また、骨伝導イヤホンマイクを上記のよう
な振動電気変換素子を用いて形成することにより、検出
音声振動の周波数特性を任意に選択することができるた
め、スピーカによるハウリングが起こりにくく、使用者
の周囲騒音に関係なく明瞭性にとんだ送受同時通話が可
能な骨伝導イヤホンマイクを得ることができる。
【0045】さらに、上記骨伝導イヤホンマイクにおい
て振動電気変換素子の振動検出の方向をスピーカの鳴動
による本体ケース振動方向と一致しないように配置する
ことにより本体ケースの振動を検出しにくくし、ハウリ
ング性能をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である骨伝導マイクを示す
概略構成図である。
【図2】この発明の実施例1を示す骨伝導マイクの装着
状態図である。
【図3】この発明の実施例1を示す骨伝導マイクの骨伝
導センサの拡大詳細図である。
【図4】この発明の実施例1を示す骨伝導マイクの骨伝
導センサの内部構造図である。
【図5】この発明の実施例1を示す骨伝導マイクの骨伝
導センサの振動検出周波数特性図である。
【図6】この発明の実施例2を示す骨伝導マイクの骨伝
導センサの内部構造図である。
【図7】この発明の実施例2を示す骨伝導マイクの振動
電気変換素子の配置斜視図である。
【図8】この発明の実施例2を示す骨伝導マイクの振動
電気変換素子の配置正面図である。
【図9】この発明の実施例2を示す骨伝導マイクの振動
電気変換素子の拡大斜視図である。
【図10】この発明の実施例3を示す骨伝導イヤホンマ
イクの構成図である。
【図11】第1の従来の骨伝導マイクの構成断面図であ
る。
【図12】第2の従来の骨伝導マイクの構成図である。
【図13】第2の従来の骨伝導マイクの周波数特性図で
ある。
【符号の説明】
1 振動電気変換素子、2 本体ケース、3 送信装
置、4 接続線、5 コード、7 骨伝導マイク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】図2、図3により、図1の振動電気変換素
子1の構成を更に詳細に説明する。図2は振動電気変換
素子1の装着状態図、図3は振動電気変換素子1の拡大
詳細図である。この実施例における振動電気変換素子
は、互いに異なる共振周波数を持つ2つの振動検出素子
部を有している。すなわち、図において、20はシリコ
ン基板、21、22はシリコン基板20をエッチングす
ることによって形成した片持ちのシリコン梁で、共振周
波数を互いに異にするよう長さを違えている。23はシ
リコン基板20上にシリコン梁21、22を形成してで
きた空洞、24、25はシリコン基板20上に形成され
シリコン梁21、22で検出した骨伝導音声振動を電気
信号に変換する振動−電気変換素子部、26、27はシ
リコン梁21、22の先端に接着または蒸着した質量の
大きなおもりで、シリコン梁が振動により十分振れるよ
うにしている。12、13は2つの振動検出素子部1
0、11に対応してそれぞれ設けられた電気信号の増幅
器、16は2つの増幅器の出力を加算する加算器で、こ
の増幅器と加算器はシリコン基板20上にあらかじめ形
成されている。28は振動電気変換素子1の外部へ電気
信号を取り出すための接続線4をシリコン基板20に接
続するためのランドである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】実施例2.上記実施例1は、振動電気変換
素子1を本体ケース2内の下半部に1個配置した構成を
説明したが、あらかじめ複数個の振動電気変換素子1を
本体ケース2の下半部に配置することも可能である。す
なわち、実施例1で詳述したように、耳甲介腔F内に装
着した本体ケースの下半部に実施例1における振動電
気変換素子を例えば2個配置したものである。図にお
いて、1は振動電気変換素子、15はこれと別個に配置
された振動電気変換素子で、同様に骨伝導音声振動を検
出して振動−電気変換を行う振動検出素子30、31、
振動検出素子30、31にそれぞれ対応して設けられた
増幅器32、33、振動検出素子30、31の出力信号
を加算する加算器36とからなり、この加算器36の出
力を他方の振動電気変換素子1の加算器16に与えてい
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】そして、この複数個の振動電気変換素子の
配置構造は、図7や図8に示すように本体ケース2に対
して奥行き方向に並べて配置したり、本体ケース2の外
周面に沿って並べて配置するようにする。これにより、
使用者によって耳のかたちが違っていたり、装着する角
度が違っていたりすることによって、本体ケース2の耳
甲介腔内に当接する箇所が多少異なってきても、結果的
にいずれかの振動電気変換素子が骨伝導振動を検出する
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、複数個の振動電気変換素子をそれぞ
れが検出する骨伝導振動の方向が異なるように配置して
もよく、例えば図のように2つの振動電気変換素子を
その振動検出素子部の振動方向が互いに直角にずれるよ
う配置すれば、垂直方向と水平方向の骨伝導振動をいず
れも検出することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】実施例3.次に、本体ケース内に振動電気
変換素子とスピーカを内蔵した骨伝導イヤホンマイクに
ついて説明する。図10は、この発明における骨伝導イ
ヤホンマイクの断面図である。図において、53はホル
ダー51とキャップ52とからなる本体ケースで、この
本体ケースの外形形状は、耳介の耳甲介腔内に装着し得
るよう一部が円形かつ扁平状に形成されている。50は
本体ケース53のホルダー51に嵌合保持された音圧型
スピーカで、送受信装置55の接続線54を介して接続
される。なお、1は実施例1と同様な振動電気変換素子
であり、本体ケース53の下半部でホルダー51内に埋
め込まれて配置されるとともに接続線4を介して送受信
装置55に接続されている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】さらに、スピーカ50が受話音を放音する
際にホルダー51に発生する振動方向は、主として図
に示す矢印の方向になる。そこで、振動電気変換素子
1の振動検出の方向を前記矢印の振動方向に対して直角
になるように配置すれば、振動電気変換素子1によるス
ピーカ50の振動検出がなくなり、ハウリングの発生を
防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河田 薫 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内 (72)発明者 表野 匡 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耳介の耳甲介腔内に装着できるよう外形形
    状を有し、その装着状態で外側面下半部を前記耳甲介腔
    の一部に当接させた本体ケースを具備し、この本体ケー
    スの下半部に骨伝導音声振動を検出して電気信号に変換
    する振動電気変換素子を配置したことを特徴とする骨伝
    導マイク。
  2. 【請求項2】耳介の耳甲介腔内に装着できるよう少なく
    とも外形形状の一部が円形かつ扁平状に形成され、その
    装着状態で外側面下半部を前記耳甲介腔の一部に当接さ
    せた本体ケースを具備し、この本体ケースの下半部に骨
    伝導音声振動を検出して電気信号に変換する複数の振動
    電気変換素子を配置したことを特徴とする骨伝導マイ
    ク。
  3. 【請求項3】前記本体ケースの耳甲介内への装着状態で
    その奥行き方向に前記振動電気変換素子を複数並べて配
    置したことを特徴とする請求項2記載の骨伝導マイク。
  4. 【請求項4】前記振動電気変換素子を本体ケースの外側
    面に沿って複数並べて配置したことを特徴とする請求項
    2記載の骨伝導マイク。
  5. 【請求項5】複数の振動電気変換素子をその各振動電気
    変換素子により検出する振動方向が互いに異なるような
    向きに配置したことを特徴とする請求項2〜4のいずれ
    かに記載の骨伝導マイク。
  6. 【請求項6】耳介の耳甲介腔内に装着できる外形形状を
    有し、その装着状態で前記耳甲介腔の一部に外側面下半
    部を当接させた本体ケースを具備し、この本体ケースの
    下半部に位置して骨伝導音声振動を検出して電気信号に
    変換する振動電気変換素子を配置するとともに前記耳甲
    介腔内面に対向して音圧型スピーカを配置したことを特
    徴とする骨伝導イヤホンマイク。
  7. 【請求項7】前記振動電気変換素子をその検出する振動
    方向が前記スピーカの振動方向に一致しないよう配置し
    たことを特徴とする請求項6記載の骨伝導イヤホンマイ
    ク。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102611957A (zh) * 2012-03-15 2012-07-25 曾超宁 一种方便佩戴和佩戴舒适的骨传导拾音耳机
WO2022052246A1 (zh) * 2020-09-10 2022-03-17 歌尔股份有限公司 语音信号的检测方法、终端设备及存储介质

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