JPH0826515B2 - 潤滑性粒子で含浸された芳香族ポリアミドヤーンの製造法 - Google Patents

潤滑性粒子で含浸された芳香族ポリアミドヤーンの製造法

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JPH0826515B2
JPH0826515B2 JP5174705A JP17470593A JPH0826515B2 JP H0826515 B2 JPH0826515 B2 JP H0826515B2 JP 5174705 A JP5174705 A JP 5174705A JP 17470593 A JP17470593 A JP 17470593A JP H0826515 B2 JPH0826515 B2 JP H0826515B2
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    • D06M15/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
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    • D06M15/21Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D06M15/244Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds of halogenated hydrocarbons
    • D06M15/256Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds of halogenated hydrocarbons containing fluorine
    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G1/00Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics
    • D02G1/16Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics using jets or streams of turbulent gases, e.g. air, steam
    • D02G1/164Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics using jets or streams of turbulent gases, e.g. air, steam in the presence of a liquid, e.g. a crimp finish

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、全体的に芳香族性のポリアミドから成るヤー
ンであって、固体の潤滑性粒子たとえば弗素含有ポリマ
ー及び/又はグラファイトの粒子を含む分散物で含浸さ
れたヤーンを作る方法に関する。
【0001】上述したタイプのヤーンは米国特許No.
4,371,180から知られており、編組した無機ヤ
ーン好ましくはガラスヤーン及び編組した有機ヤーン好
ましくはポリテトラフルオルエチレン又は完全に芳香族
性のポリアミドヤーンから成るパッキング材を記載して
いる。編組前又は後に、ヤーンは弗素含有ポリマーの固
体粒子及び澱粉の分散物で含浸されうる。ポリテトラフ
ルオルエチレン(PTFE)粒子を含む分散物は、パッ
キング材の形の最終製品の密封特性に貢献すると考えら
れる。米国特許No.4,371,180に開示されたパ
ッキング材により得られた結果は合理的であるが、本発
明はその結果を改善することを可能にするものである。
【0002】上述のような目的をもって、全体的に芳香
族性のポリアミドから成る上述のタイプのヤーンが、パ
ッキング材で用いるために、初めて開発された。
【0003】本発明は、からみ合いもつれている、ルー
プに富むヤーンを作る方法において、ポリフルオロカー
ボン樹脂及び/またはグラファイトの固体潤滑性粒子を
含む分散物で芳香族ポリアミドのエンドレスフィラメン
トから成るヤーンを含浸する工程、及び次に該ヤーンを
湿っている状態で少なくとも1%のオーバーフィード
で、加圧下の流体を用いる流体吹き付けに付す工程を含
む方法である。
【0004】本発明に従い、固体粒子はフルオロカーボ
ン樹脂たとえばポリテトラフルオルエチレン又はグラフ
ァイトから成ることができる。しかしあるいは、弗素含
有ポリマーの固体粒子とグラファイトの混合物を用いる
ことができる。本発明に従い吹き付け処理に付される湿
ったヤーンは、嵩高い特性を持ち、これが本発明のヤー
ンを潤滑剤を摂取するのに特に適するようになす。その
嵩高い特性の故にヤーンは多量の潤滑剤を容易に吸収
し、これが本発明のヤーンをパッキング材へと形成する
のに特に適するようにする。潤滑剤としては、ヤーンを
含浸するためにパッキング材産業で一般に用いられるも
の、たとえばパラフィン油、シリコン油又は二硫化モリ
ブデン又は他の適当な潤滑剤を挙げることができ、作ら
れるパッキング材の使用分野に依存して選ばれる。本発
明において特に、ヤーンは嵩高いので、ポリフルオルカ
ーボン粒子含有ヤーンの潤滑剤吸収能力は、固体PTF
E及び/又はグラファイト粒子を備えられた乾いたヤー
ンの重量に対して20〜50重量%の範囲、好ましくは
35重量%のオーダーである。潤滑剤は、気体及び/又
は液体密封及びパッキング材の摩擦挙動に貢献すると考
えられる。PTFE粒子で連続的に含浸し、編組してパ
ッキング材を形成し、そして潤滑剤で含浸した後に、本
発明に従うアラミドヤーンは、高い気体及び/又は液体
密封及び潤滑効果に関して長い使用寿命を保証すること
ができる。本発明に従いヤーンは1,000〜20,0
00本のフィラメント、好ましくは約5,000本のフ
ィラメントを含み、ヤーンの綿密度は150〜3000
tex、好ましくは850texのオーダーである。本
発明に従いヤーンは、比較的少割合の固体PTFE及び
/又はグラファイト粒子、すなわち固体粒子なしのヤー
ンの乾燥重量に対して60重量%未満好ましくは10〜
45重量%、とくに約20重量%を含むので十分であ
る。本発明に従い、固体粒子の80%のサイズは好まし
くは、約0.1〜1μmの範囲にある。本発明のヤーン
はとくに、固体粒子がヤーンに均一に施与されていて、
ヤーンの無作為抽出の断面で測定してフィラメントの数
の少なくとも50%好ましくは70〜100%が一つ以
上の該粒子を備えられていることを特徴とする。
【0005】ヤーンの特別の構成は湿式吹き付けプロセ
スの故に、ヤーンの断面中にPTFE粒子が特に均一に
分布することを可能にする。その結果、ヤーン中に存在
するPTFE粒子の機能すなわちパッキング材の密封作
用の促進が最大に効率的になる。またPTFE粒子はパ
ッキング材の化学的抵抗性を高め、かつ摩擦を低減す
る。従って本発明のヤーンは、長い使用期間の間に、高
い動的負荷のもとでさえたとえば高速シャフト及び往復
運動する部材の場合に高められた温度及び圧力及びある
いは化学的に攻撃性の媒体のもとで十分な密封を保証す
るパッキング材へと形成することが出来る。
【0006】更に、ヤーンの事実上総てのフィラメント
にPTFE粒子が均一に分布していることの結果とし
て、比較的少量のPTFE粒子のみで、本発明のこのヤ
ーンを十分な密封のパッキング材となすのに十分であ
る。本発明のヤーンにおけるPTFE粒子の均一分布の
別の利点は、ヤーンから編組されたパッキングがPTF
E粒子含有分散物でさらに含浸される必要がないという
ことにある。
【0007】本発明のヤーンは特に、機械構造物におい
て回転するシャフト及び往復運動する部材の密封のため
に広く使用されるパッキング材たとえばパッキング箱パ
ッキングへと作るのに適するように開発された。パッキ
ング材の製造において、PTFE及び/又はグラファイ
ト粒子で含浸された本発明の多数のヤーンがパッキング
材編組機で編組されて、たとえば矩形の断面を持つパッ
キング材を形成することができる。編組されたパッキン
グ材は一般に、潤滑剤たとえば特別の油、脂肪又はパッ
キング材の使用の観点から要求される他の物質を含浸さ
れる。本発明に従う出来上ったパッキング材において、
固体粒子の重量割合は固体粒子を除くアラミドヤーンの
乾燥重量に対して60%未満であることができ、好まし
くは10〜45%である。本発明はとくに、固体PTF
E及び/又はグラファイト粒子で含浸された芳香族ポリ
アミドヤーンのパッキング材であって、かなり多量の潤
滑剤、すなわち固体粒子を備えられた乾いたヤーンの重
量に対して20〜50重量%好ましくは約25重量%の
量を含むことを特徴とするパッキング材を包含する。
【0008】ポリフルオロカーボン樹脂及び/又はグラ
ファイトの固体粒子の分散物をヤーンに施与することを
包含する、本発明のヤーンを作る簡単かつ効率的な方法
は、湿った状態でヤーンを加圧下の流体たとえば空気を
用いる吹き付けプロセスに付し、その結果固体粒子がフ
ィラメント中に分布されかつフィラメントが一般に相互
にもつれからまることを特徴とする。
【0009】本発明の方法の好ましい実施態様におい
て、ヤーンは、ポリフルオロカーボン樹脂の固体粒子の
分散物及び/又はグラファイト粒子含有分散物をヤーン
に施与した後に吹き付けプロセスに付される。あるいは
本発明に従いポリフルオロカーボン樹脂及び/又はグラ
ファイトの粒子の分散物は、加圧下にヤーンに供給しな
がらヤーン上に直接に吹き付けることができる。吹き付
けプロセスにおいて空気は3〜10バールの絶対圧で用
いられる。
【0010】本発明の方法の好ましい実施態様におい
て、PTFE、好ましくは正に荷電しPTFEは、実質
的に下記の組成でありうる水性分散物としてヤーンに施
与される:45〜75重量%、好ましくは約58重量%
のPTFE粒子;50〜20重量%、好ましくは約40
重量%の水;5重量%より多くない、好ましくは約3.
5重量%の、アルキルフェノキシエタノールに基づく湿
潤剤。
【0011】グラファイト粒子は、やはり水性分散物か
ら施与され、それはたとえば約18重量%のグラファイ
トと82重量%の水及び非イオン性湿潤剤を含むことが
できる。
【0012】PTFE及び/又はグラファイト粒子がキ
スロールを用いて上記分散物からヤーンに施与される場
合に、特に好ましい結果が得られうる。場合によりPT
FE及び/又はグラファイト粒子は、ヤーンをこの分散
物に通過させることにより施与することができる。
【0013】本発明に従いヤーンは、ヤーンが吹き付け
プロセスから退出する速度よりも少なくとも1%好まし
くは約3〜6%過剰の速度で吹き付けプロセスに供給さ
れる。
【0014】本発明のヤーンは、たとえば3〜100m
mの外形を持つロープたとえば船舶用ロープ、昇降機用
ロープなどを作るために用いるのに特に適しており、こ
れらロープは二以上の索からなる又は編組みによって作
られる。本発明に従い、このようなロープで用いられる
ヤーンは、10重量%未満好ましくは約5重量%の固体
粒子を含む。
【0015】本発明を添付図面を引用しながら例示す
る。
【0016】図1は、吹き付けプロセス前にヤーンにP
TFE粒子を施与するための装置を示す。
【0017】図2は、本発明の方法を実施するための少
々改変した装置を示す。
【0018】図1に示した実施態様において、本方法は
よられていないアラミドフィラメントヤーンの5つのパ
ッケージ1から始まる。パッケージの各々のアラミドヤ
ーン2は、1,000本のフィラメント及び168te
xの線密度を持ち、紡糸の間にヤーンに施与された仕上
げ剤約0.8%を含む。5本のアラミドフィラメントヤ
ーン2は、略示したヤーンガイド3で集められ、駆動ロ
ール4,5によって出発パッケージ1から引出される。
集められたヤーンは続いて、水性分散物8中で回転する
キスロール7上を走る。このようにして湿らされかつP
TFE及び/又はグラファイト粒子を備えられた集束さ
れたフィラメントヤーンは、空気ノズル10を含む吹き
付けボックス9に、ヤーンが吹き付けボックスから退出
する速度よりも速い速度で供給される。ノズル10は、
米国特許No.3,302,386に記載されたようなタ
イプのものでありうる。吹き付けられ、含浸されたヤー
ンは、一対の駆動引張りロール11,12により吹き付
けボックス9から出される。ロール11,12は、ヤー
ンが十分に高い過剰供給速度で空気ノズル10に供給さ
れることを保証するように、供給ロール4,5よりも遅
い周辺速度を持つ。加熱された引張りロール11,12
を去った後に、乾いたヤーンは、もし望むならなお潤滑
化され、そしてパッケージに巻かれうる。吹き付けボッ
クス9内で、5本の基本ヤーン2から成る集束されたヤ
ーン5×168は、5バールの絶対圧の空気で処理さ
れ、ヤーンは3%の過剰速度で供給される。あるいは集
束されたヤーンは10本の基本ヤーンから成ることがで
きる。そのような集束された10×168texのヤー
ンは、10バールの絶対圧の空気で吹き付けボックス9
内で処理され、ヤーンの過剰供給速度は60%である。
ヤーンが過剰供給速度を用いることなく処理される場
合、それは60m/分の速度で吹き付けゾーンに供給さ
れ、そこから退出することができる。
【0019】図2は、本発明の方法を実施するための幾
分改変した装置の例を示す。未処理アラミドヤーン13
は、望む特定の速度で1対のロール14によって供給さ
れる。ロール14を去った後にヤーンは、PTFE及び
/又はグラファイト粒子の水性分散物を含む浴15を通
される。浴中でヤーンは、二つ以上のガイドロース(図
示されていない)を通される。浴15を去った後にヤー
ンは、吹き付けボックス18で終る供給パイプ17中を
上方へと進む。吹き付けボックス18中では、やはり米
国特許No.3,302,386に記述されたタイプのノ
ズル(図示されず)が存在する。供給パイプ17の利点
は、ヤーンに取込まれずにヤーンから吹き落された過剰
の分散物がこのパイプ17を通って浴に流れ戻ることで
ある。吹き付け処理に付された後に、含浸されたヤーン
19は、出口開口20を通って吹き付けボックス18を
去る。ヤーンは、セパレーターロール21を持つ駆動ロ
ール24により吹き付けボックス18から引き出され
る。ロール24は、ヤーンを乾燥するために加熱される
ことができる。このようにして含浸され乾燥されたヤー
ンは、トラバース機構22を介してパッケージへと形成
できる。ロール24の周辺速度は、ロール14のそれよ
り遅く、従ってヤーンは望む特定の過剰供給速度で吹き
付けボックスを通される。
【0020】図1に示した方法により好ましい結果が得
られることが判った。すなわちヤーンの断面で見て、P
TFE粒子は主に下記のプロセス条件のもとで事実上総
てのフィラメント上に極めて均一に分布される: キスロールの周辺速度:42m/分、 ロール4,5の周辺速度:59.5m/分(ヤーン供給
速度)、 ロール11,12の周辺速度:58m/分(ヤーン退出
速度)、 ノズルにおけるヤーンの過剰供給:
【0021】
【数1】 吹き付け空気の絶対圧:3〜4バール、 分散物の組成:56.5重量%のPTFE粒子、40重
量%の水及び3.5重量%のTriton X 100
タイプの湿潤剤(アルキルフェノキシエタノールに基
づく市販の湿潤剤)。
【0022】用いられた分散物は、Fluonという商
標でICIから市販されているタイプのものであり、そ
の中のPTFE粒子は負の電荷を持つ。しかし本発明方
法で他の分散物を用いることもできる。フルオロカーボ
ン化合物の粒子、とくにポリテトラフルオルエチレン
(PTFE)の粒子が正の電荷を持つ分散物を有利に用
いることができる。この上述の分散物は西独特許No.
2,644,152に詳しく述べられている。正に荷電
したPTFE粒子を含む分散物の使用は、ヤーンのフィ
ラメントへのこれら粒子のより良い付着をもたらすと考
えられる。
【0023】本発明の湿式吹き付け法で用いられる過剰
の供給速度はヤーンの構造に大きな影響を持つことを付
け加えねばならない。とくにフィラメント相互のもつれ
又はからみは、過剰供給速度に極めて依存する。1%の
ような低い過剰供給速度で、無撚のヤーンは、フィラメ
ント相互のもつれ及び/又はからみ及び一以上のフィラ
メント内のループの形成の結果としてその平滑な外観を
失い、いくぶん嵩張るようになり又はテクスチュア化さ
れる。ヤーンのフィラメント相互のもつれ及びからみ及
び多数のループを持つヤーンの製造自体は、繊維技術に
おいて知られており、米国特許No.3,302,386
及びNo.2,783,609に記載されている。吹き付
けプロセス及びヤーンの過剰供給速度を用いてのヤーン
フィラメントのもつれ及びからみは、ヤーンに嵩高い特
性を与える。高過剰の供給速度は、ヤーンを非常にバル
キーにする。PTFE及び/又はグラファイト分散物で
湿されそして吹き付け処理に付されたヤーンは、嵩高い
特性を持ち、これは固体粒子の含浸の程度により影響さ
れる。PTFE粒子のより高いパーセントでのヤーンの
含浸は、PTFE粒子の接着の結果としてより低い嵩高
特性を伴なう。言い換えれば、選ばれるべき含浸の程度
は望む嵩高特性に依存する。
【0024】本発明のヤーンの製造において、好ましい
過剰供給速度は3〜6%の範囲にあり、これは多かれ少
なかれループ状の特性を持つヤーンをもたらす。ヤーン
の一つ以上のフィラメントに形成された内部及び/又は
外部ループの存在及び得られたバルキーな外観は、本発
明に従うヤーンの特定の実施態様の特徴である。3%の
かなり低い過剰供給速度でも、更にパッキング材へと加
工されるのに極めて適した十分に嵩高のヤーンをもたら
すことは特に驚くべきことである。
【0025】平滑な、空気吹き付けをされないアラミド
フィラメントヤーンは、アプリケーターロール又は含浸
を用いてPTFE粒子含有分散物で処理されうる。しか
し実験によると、その場合PTFE粒子は、ヤーン断面
の高倍率写真で見られるように、、種々の大きさの塊り
の形でヤーンの外周にくっ付く。写真はまた、ヤーンの
外周以内にあるフィラメントにPTFE粒子は殆ど全く
付着されないことを示す。従って、空気処理されないア
ラミドフィラメントヤーンは、PTFE粒子で均一に含
浸され得ず、パッキング材へと加工するのにあまり適さ
ない。
【0026】パラフィン油、シリコン油、二硫化モリブ
デンなどのような潤滑材に関して、前述したヤーンの前
述した吸収能力は、オイル吸収能力と呼ばれ、下記のよ
うにして測定される:予めPTFE粒子で含浸されたア
ラミドフィラメントヤーンの1m長さの片を、室温でパ
ラフィン油を入れたトレイにヤーンを浸漬することによ
り、72センチポアズ(Brookfield法で測
定)の粘度を持つパラフィン油で含浸し、その後トレイ
を真空室内に15分間置く。このように含浸されたヤー
ンをその一端でつるして、ヤーンに保持され得ないパラ
フィン油が他方の自由端から滴下しうるようにする。オ
イル吸収能力の尺度である吸収されたパラフィン油の量
は秤量により測定される。オイルを含浸されたヤーンの
第二の秤量は、少なくとも24時間たってからヤーンの
自由端で滴下がもはや見られなくなるや否や行う。オイ
ル吸収能力を測定するために、第一の秤量は、この1m
長のヤーン片がまだ乾いていてPTFE及び/又はグラ
ファイト粒子で含浸されたヤーンについて行われる。
【0027】第一の秤量の結果をA重量単位とする(乾
いたヤーン+PTFE及び/又はグラファイト粒子)。
【0028】第二の秤量の結果をB重量単位とする(乾
いたヤーン+PTFE及び/又はグラファイト粒子+パ
ラフィン油)。本発明において想定されるオイル吸収能
力Cは下記式から計算できる:
【0029】
【数2】 第一及び第二の秤量の結果A及びBが各々たとえば10
00と1350重量単位であるなら、
【0030】
【数3】 本明細書の各所で述べられる乾いた芳香族ポリアミドヤ
ーンとは、6重量%の水分含量まで100℃で乾燥され
たアラミドヤーンであると理解されるべきであることを
付け加えねばならない。この水分含量は、20℃、65
%相対湿度において定義される。
【0031】本発明に関して用いられた、全体的に芳香
族性のポリアミドという言葉は、一般式
【0032】
【化1】 及び/又は
【0033】
【化2】 の繰返し単位から完全に又は実質上構成されたポリアミ
ドを言う。ここでA1 、A2 及びA3 は、互に異なる又
は同じ、二価の、一又は二以上の芳香族環を含む硬い残
基を示し、これらはまたヘテロ環を含むこともでき、こ
れら残基の鎖延長結合は互に対してパラ位にあるか或い
は平行又は逆方向に向いている。これら残基の例とし
て、1,4‐フェニレン、4,4′‐ビフェニレン、
1,5‐ナフチレン及び2,6‐ナフチレンが挙げられ
る。それらは、置換基たとえばハロゲン原子又はアルキ
ル基を含むことも含まないこともできる。アラミドの組
成に関しては、それらは場合により35モル%までの他
の基たとえばm‐フェニレン基、硬くない基たとえばア
ルキル基又はエーテル基、尿素基又はエステル基を含む
ことができることを付け加えねばならない。アラミドの
例としてポリ‐p‐ベンズアミド、ポリ‐p‐フェニレ
ンテレフタルアミド及びそれらのコポリマーを挙げるこ
とができる。本発明に従い、ポリ‐p‐フェニレンテレ
フタルアミド(PPDT)のヤーンを用いることが好ま
しい。
【0034】本発明に従うヤーンのために有利に用いう
るポリフルオロカーボン樹脂として、ポリテトラフルオ
ルエチレン(PTFE)、ポリヘキサフルオルプロピレ
ン、ポリクロルトリフルオルエテン、ポリビニリデンフ
ルオライド、テトラフルオルエテン ヘキサフルオルプ
ロピレン コポリマー、ビニリデンフルオライド‐ヘキ
サフルオルプロピレン コポリマー、フルオルシリコン
エラストマー、ポリフルオルアニリン、テトラフルオル
エテン トリフルオルニトロソメタン コポリマー、弗
化グラファイトなどが挙げられる。
【0035】西独特許2,326,826号は、50〜
80重量%のPTFEフィラメントと50〜20重量%
の芳香族性ポリアミドフィラメントより成るブレンドヤ
ーンを記載していることを付け加えねばならない。この
ブレンドヤーンはPTFE粒子によりコーティングさ
れ、そしてパッキング材として用いられる編組された形
でありうる。これら二つのヤーンがPTFE粒子でコー
ティングされる前に、それらは集束され、これは場合に
より米国特許No.3,110,151に記載される吹き
付けプロセスより行われうる。この吹き付けプロセス
は、ループのない平滑なヤーンをもたらし、従ってバル
キーな又はテクスチュア化されたものではない。そのよ
うなヤーンをPTFE粒子でコーティングすることは結
局、これら粒子が完全上完全にヤーンの外側に存在する
結果となる。さらに、西独特許2,326,826号に
従うヤーンは大きく異なる特性を持つ二種のヤーンのブ
レンドであることを考えると、それは一種の同じ物質の
ヤーンよりも均一でない。
【0036】またヨーロッパ特許No.0,032,74
4は、弗素化合物含有ポリマーを備えられた全体的に芳
香族性のポリアミドヤーンを開示する。この場合、弗素
化合物は、別個の粒子の形で繊維上に存在するのでなく
て、連続的な被覆の形で存在する。PTFEが別個の粒
子の形で繊維上に存在するのではない故に、この公知の
ヤーンはパッキングヤーンとして用いるのに適さない。
【0037】カナダ国特許No.995,288は、加圧
空気でテクスチュア化されたループ化ヤーンより成る、
エラストマー被覆織物を含むホバークラフトスカートを
開示する。それのヤーンは好ましくは、全体的に芳香族
性のポリアミドより成る。従って、空気圧力下でテクス
チュア化されたアラミドのループ化ヤーン自体は、カナ
ダ国特許995,288から知られているが、しかしそ
れらの使用分野は全く異なっており、かつそれらをPT
FE粒子との組み合せで用いることは全く示唆されてい
ない。
【0038】本発明の範囲内において、種々の改変が可
能であり、これらは本発明に含まれることを付言する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において吹き付けプロセスの前にヤーン
にPTFE粒子を施与するための装置。
【図2】本発明を行うための別の改変された装置のフロ
ーを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D07B 1/16 // D06M 101:34

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 からみ合いもつれている、ループに富む
    ヤーンを作る方法において、ポリフルオロカーボン樹脂
    及び/またはグラファイトの固体潤滑性粒子を含む分散
    物で芳香族ポリアミドのエンドレスフィラメントから成
    るヤーンを含浸する工程、及び次に該ヤーンを湿ってい
    る状態で少なくとも1%のオーバーフィードで、加圧下
    の流体を用いる流体吹き付けに付す工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 流体がヤーンの動きの方向に対してほぼ
    横方向にヤーンに吹き付けられる特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 固体粒子を含有する分散物をヤーンに施
    与した後にヤーンを吹き付け処理に付す特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】 固体粒子含有分散物が吹き付けプロセス
    の間にヤーンに施与される特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の方法。
  5. 【請求項5】 固体粒子含有分散物が加圧下にヤーンに
    吹き付けられることによりヤーンのフィラメントに直接
    施与される特許請求の範囲第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】 ポリフルオロカーボン樹脂の負に帯電し
    た固体粒子が水性分散物の形でヤーンに施与される特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 ポリフルオロカーボン樹脂の正に帯電し
    た粒子が水性分散物の形でヤーンに施与される特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 水性分散物の組成がほぼ45〜75重量
    %のPTFE粒子、50〜20重量の水、5重量%より
    多くない、アルキルフェノキシエタノールに基づく湿潤
    剤である特許請求の範囲第6項または第7項記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 オーバーフィードが約3〜6%である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
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