JPH08264A - 新規チオールプロテアーゼ - Google Patents

新規チオールプロテアーゼ

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JPH08264A
JPH08264A JP6294548A JP29454894A JPH08264A JP H08264 A JPH08264 A JP H08264A JP 6294548 A JP6294548 A JP 6294548A JP 29454894 A JP29454894 A JP 29454894A JP H08264 A JPH08264 A JP H08264A
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Shunichi Suzuki
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Hiroshiro Shibai
博四郎 柴井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は発芽ダイズ子葉に由来し、ダイズ種
子貯蔵タンパク質を分解する新規チオールプロテアーゼ
及び当該新規チオールプロテアーゼを用いるダイズタン
パク質の新規分解方法に関する。 【効果】 本発明の新規チオールプロテアーゼはダイズ
タンパク質を著しく加水分解し、その分解産物はアミノ
酸あるいはアミノ酸数残基程度の小ペプチドにまで至
る。従って、該チオールプロテアーゼを用いればダイズ
タンパク質を効率よく分解することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来のプロテアーゼで
は分解の難しいダイズ種子貯蔵タンパク質を容易に分解
する、発芽ダイズ中に見いだされた新規チオールプロテ
アーゼ、及び該チオールプロテアーゼ若しくは該チオー
ルプロテアーゼを含む細胞抽出液を用いるダイズタンパ
ク質の加水分解方法に関する。ダイズタンパク質分解産
物は、現在、食品原料、天然調味料、飼料など様々な分
野で利用されている。
【0002】
【従来の技術】ダイズタンパク質のアミノ酸への分解
は、塩酸や硫酸による酸分解や、あるいは麹菌などの微
生物酵素をはじめとする既存のプロテアーゼによる分解
(特開昭51ー70852号、特公昭55-32344、特公平03-6048
0、特開昭62-239966、特開平02-2392、特開平03-11246
1)などにより行われている。
【0003】さて、酸による加水分解を行った場合、天
然調味料になり得るようなダイズタンパク質加水分解産
物を得ようとすると、反応条件は100℃、1〜2日間か
かり、高温、長時間の反応はエネルギー消費量が大き
い。さらに、酸によるタンパク質の加水分解法は簡便で
ある一方、アミノ酸の過剰(破壊)分解、中和のために
高塩分となることなどの欠点がある。
【0004】これを解決するための、既存プロテアーゼ
による穏和な条件下での分解が考えられた。しかしなが
ら、一般にマメ科植物の貯蔵タンパク質は、未変性の状
態では既存のプロテアーゼに対してかなりの耐性を有す
ることが知られている(S.S.Nielsen et al., J. Agri
c. Food Chem. 36, 896 (1988))。即ち、未変性ダイズ
タンパク質の難分解性ゆえ、酵素的に完全分解に至らし
めるためには予め変性処理を必要とする。このためには
大規模な装置が必要であり、叉効率よく反応を進行させ
るためには、厳密な変性状態の設定が必要である。その
うえ、反応には長い時間を要する。更に、脱脂大豆など
の原料は完全な滅菌が困難なため、反応中の雑菌の混入
という問題点がある。この問題の克服のため、非常に高
濃度の塩や酢酸等の添加が必要になるという問題があ
る。
【0005】従って、ダイズタンパク質を変性処理の有
無に関わらず短時間で容易に分解し、また、雑菌の混入
しにくい酸性やアルカリ性領域でも反応し得るような酵
素の発見、叉、当該酵素を用いたダイズタンパク質の完
全分解法の開発が待ち望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記のダ
イズタンパク質の酵素分解に使用する酵素をダイズその
ものの中に求めることを考えた。これは、ダイズの発芽
に伴い、種子中の貯蔵タンパク質が非常に短時間にアミ
ノ酸にまで完全に分解されてしまうからである。すなわ
ち、発芽ダイズ中には貯蔵タンパク質を容易に、しかも
高度に低分子に分解するプロテアーゼ、あるいはプロテ
アーゼ群が存在することが予想された為である。
【0007】さて、発芽ダイズ中に見いだされるタンパ
ク質加水分解酵素としては、7Sグロブリン分解酵素
(K.A. Wilson et al., Plant Physiol. 82, 71 (198
6)、X. Qi et al., Plant Physiol. 99, 725 (199
2))、11Sグロブリン分解酵素(K.A. Wilson et a
l., Plant Physiol. 82, 71 (1986)、K.A. Wilson et a
l., PlantPhysiol.88, 355 (1988))、ボーマン−バー
ク型トリプシンインヒビター分解酵素(M.A.Madden et
al., Phytochemistry 24, 2811 (1985))、クーニッツ
型トリプシンインヒビター分解酵素(P.M. Hartl et. a
l., Phytochemistry 25, 23( 1986)、K.A. Wilson et a
l., Plant Physiol. 88, 355 (1988))、カルボキシペ
プチダーゼ(久保田幸穂, 薬学雑誌 96(5), 639 (197
6))、セリンプロテアーゼ(M. Akhtaruzzaman et. a
l., Biosci. Biotech. Biochem. 56(6), 878 ( 1992))
などが知られている。
【0008】しかしながら、これらの酵素は合成基質や
カゼインなどの非特異的なタンパク質を基質として探索
が行われたため、発見されたプロテアーゼが必ずしもダ
イズ貯蔵タンパク質を分解するとは限らなかった。ま
た、分解する場合でも限定的な分解産物を生じさせるに
留まった。一方、7Sグロブリンや11Sグロブリンと
いった実際のダイズ貯蔵タンパク質を基質とした探索か
ら発見された酵素でも、発芽初期の貯蔵タンパク質の形
態に見られるような限定的な分解産物を生じさせること
しかできず、アミノ酸叉はアミノ酸2〜3残基の小さな
ペプチドにまで分解を至らしめるような酵素は未だ発見
されていない。
【0009】更に、これらの酵素は活性だけを確認し、
酵素の同定が行われていないのがほとんどである。従っ
て、本発明の目的は発芽ダイズ中に存在するダイズタン
パク質をアミノ酸叉はアミノ酸2〜3残基の低分子ペプ
チドにまで分解を至らしめるような酵素、及び該酵素を
利用したダイズタンパク質の完全分解方法の提供であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
行い、ダイズタンパク質の新たな分解法に使用し得る酵
素を、発芽ダイズ子葉抽出液より見いだし、本発明を完
成するに至らしめた。即ち、本発明は、7Sグロブリ
ン、11Sグロブリンをはじめとするダイズタンパク質
を、容易に分解する活性を有する発芽ダイズ子葉中プロ
テアーゼに関するものである。具体的には、発芽ダイズ
子葉に由来し、ダイズ種子貯蔵タンパク質をアミノ酸又
は低分子ペプチドまで分解しえる下記の性質を有する新
規チオールプロテアーゼである。 性質: 1)至適pH:約3〜7 2)至適温度:約30〜50℃ 3)分子量(SDS−PAGE):約26〜30KD 4)基質:ダイズ7Sグロブリン、ダイズ11Sグロブ
リン、牛血清アルブミンを基質とする。 5)阻害剤:トランス−エポキシサクシニル−L−ロイ
シルアミド(4−グアニジノ)−ブタン(E−64)で
阻害される 6)活性化剤:2−メルカプトエタノール、システイ
ン、還元型グルタチオンで活性化される。
【0011】さらに本発明は、発芽ダイズ子葉を破砕し
て得られる細胞抽出液、叉は該細胞抽出液より精製され
て得られる新規チオールプロテアーゼそのものをダイズ
タンパク質に接触、反応させることを特徴とするダイズ
タンパク質の分解方法に関するものでもある。以下に本
発明を詳細に説明する。
【0012】なお、本発明に於て新規チオールプロテア
ーゼは後述の実施例においてプロテアーゼD3と呼ばれ
る。また、本発明の新規チオールプロテアーゼは2種類
のアイソザイムが存在するが、いずれも至適pH、至適
温度、分子量、阻害剤の種類、活性化剤の種類、ダイズ
種子貯蔵タンパク質をアミノ酸又は低分子ペプチドまで
分解するという作用のいずれの点に於いても著しい一致
を見る。従って、本発明に於いてはいずれのアイソザイ
ムも本発明でいう新規チオールプロテアーゼに含むもの
とする。従って、本発明に於いては新規チオールプロテ
アーゼというば両方のアイソザイムの総称を意味する。
【0013】尚、両アイソザイムを区別する為に、便宜
上一方をD3−α、他の一方をD3−βと称する。D3
−αのN末端付近のアミノ酸配列を配列表の配列番号1
に、D3−βのN末端付近のアミノ酸配列を配列表の配
列番号2に示す。
【0014】本発明の新規チオールプロテアーゼを得る
ための材料として用いられる発芽ダイズは、そのダイズ
の種類を問わない。すなわち市販されているダイズ、搾
油原料として用いられているダイズ等、その栽培産地、
品種を限定しない。また、発芽の方法、栽培条件、発芽
の有無、発芽後の期間を問わないが、好ましくはダイズ
種子を吸水させ、10日間生長させた発芽ダイズを材料
として用いるのがよい。
【0015】本発明の新規チオールプロテアーゼの調製
は、上述のダイズを酵素源として用いる。ダイズから好
ましくは子葉のみを収穫し、酵素の抽出源とする。尚、
当該新規チオールプロテアーゼを工業的に利用する場
合、ダイズタンパク質の分解反応はこのダイズ抽出液に
よって行うか、あるいはこの粗精製品を用いてもよい。
もちろん、精製した酵素を用いてもよい。
【0016】本発明の新規チオールプロテアーゼの精製
法は後述の実施例に詳しく記す。また、発芽ダイズ子葉
を破砕して得られる細胞抽出液の調製方法も実施例に詳
しく記す。
【0017】本発明の新規チオールプロテアーゼの作用
は、通常のタンパク質、例えば、カゼインや牛血清アル
ブミン、ヘモグロビンなどのタンパク質のみならず、通
常のプロテアーゼでは分解が困難な未変性状態の11S
グロブリン、あるいは7Sグロブリン、あるいはダイズ
発芽時にダイズ子葉中に見いだされる7Sグロブリンの
分解中間体(かかる分解中間体は以降ではc30と呼
ぶ)などのダイズタンパク質を上記の通常のタンパク質
と同様にオリゴペプチド、あるいはアミノ酸のレベルに
まで高度に分解することが特徴である。詳細は実施例5
を参照のこと。
【0018】本発明の新規チオールプロテアーゼの活性
化剤について検討を行った所、還元剤を添加すると著し
く活性が向上することが分かった。例えば、2−メルカ
プトエタノール、システイン、還元型グルタチオン、ジ
チオスレイトールなどの還元剤の添加により、本酵素に
よる分解反応は著しく促進される。
【0019】本発明の新規チオールプロテアーゼの至適
pHは約3〜7、厳密にはpH約3.5〜5.5、より
厳密にはpH約3.5〜5.0の範囲である(図1参
照)。この範囲で反応を行えばよい。また、当該新規チ
オールプロテアーゼの至適温度は約30〜50、厳密に
は約35〜45℃の範囲である(図2参考)。従って、
この範囲で反応を行えばよい。
【0020】本発明の新規チオールプロテアーゼに対す
る阻害剤の影響を調べた。その結果、E−64(トラン
ス−エポキシサクシニル−L−ロイシルアミド(4−グ
アニジノ)−ブタン)により強く阻害され、PMSF
(フェニルメタンスルホニルフルオリド)、3、4−D
CI(3,4−ジクロロイソクマリン)などにより弱く
阻害される(表3参照)。このことより、本発明の新規
チオールプロテアーゼが活性の発現にシステイン残基が
関与するチオールプロテアーゼであることがわかる。
【0021】上述したように、本発明の新規チオールプ
ロテアーゼは2種類のアイソザイムとして存在するが、
これの分子量は同一で、SDS−PAGE上で分子量約
26〜30KD、厳密には約27〜29.5KDと測定
される(図3参照)。
【0022】ダイズタンパク質を分解する場合、本発明
の新規チオールプロテアーゼをそのまま用いても良い
が、発芽ダイズ子葉を破砕して得られる細胞抽出液を用
いることもできる。反応条件として例えば、発芽ダイズ
抽出液とダイズタンパク質原料とを混合し、50mM
酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0)、0.2M Na
Cl、2mM アジ化ナトリウム、10mM 2−メル
カプトエタノール存在下、30℃で分解反応を行うと、
ダイズタンパク質の著しい分解が見られる。また、単に
純水中で反応させても比較的効率よく分解する。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0024】<実施例1.c30の精製>ダイズ貯蔵タン
パク質分解酵素の探索のため、7Sグロブリン限定分解
産物c30を基質として用いることとした。精製源となる
ダイズは(株)サカタのタネから購入し、人工気象室
(日本医化社製)において明12時間、暗12時間、温
度25℃で栽培した。c30の精製源としては、上記の明
暗培養を1日単位として発芽後7日目のダイズ子葉を用
いることとした。
【0025】ダイズ子葉からのc30を含む粗タンパク質
の抽出は、子葉重量1に対して氷冷した5倍量の緩衝液
1(50mMリン酸カリウム緩衝液、1M NaCl、
2mMアジ化ナトリウム、pH 7.0)を加え、ジュ
ーサーミキサーで10分間ホモジナイズすることにより
行った。この抽出液から以下の手順でc30を精製した。
【0026】抽出液をガーゼで濾過したのち、4℃で2
0000g×30分間遠心し、その上清を濾紙(アドバ
ンテック東洋社製、No.2)で濾過した。濾液のpH
を、塩酸で4.8に調製し、4℃で2時間静置した。そ
の後、4℃で20000g×30分間遠心し、その上清
を再び濾紙(同上)で濾過した。濾液を膜濃縮した後、
緩衝液1を用いて透析を行い、溶媒置換した。
【0027】次に、調製した粗タンパク質溶液を、緩衝
液1により平衡化したレクチンリガンドアフィニティー
担体ConA Sepharose(ファルマシア社
製)に供し、カラムクロマトグラフィーを行った。この
操作によりc30は担体に吸着した。カラムに緩衝液1を
通して非吸着タンパク質を充分に洗い出した後、50m
Mα−メチル−D−マンノシドを含んだ緩衝液1をカラ
ムに供することにより、c30を溶出させた。
【0028】この画分中のc30の純度をSDS−PAG
Eによって観察したところ、ごくわずかにダイズレクチ
ンと思われるバンドを含むものの、その大部分がc30で
あった。この画分を膜濃縮した後、緩衝液2(35mM
リン酸カリウム緩衝液、0.4MNaCl、2mM
アジ化ナトリウム、pH 7.6)に対して透析し、最
後に20000g×10分間遠心して、上清をc30の精
製標品とした。
【0029】<実施例2.c30分解酵素の探索>上記精
製c30を基質として、分解活性を発芽ダイズ子葉抽出液
から探索した。まずはじめに、発芽後10日目の子葉抽
出液中のc30分解活性を測定した。発芽後10日目のダ
イズ子葉重量1に対して氷冷した5倍量の緩衝液3(1
0mMリン酸ナトリウム緩衝液、140mM NaC
l、2mM アジ化ナトリウム、pH 4.0)を加え
ホモジナイズしたタンパク質溶液を、c30を精製したと
きと同様に、ガーゼ濾過、遠心、濾紙による濾過により
精製し、粗精製酵素溶液1を調製した。Lowry法に
よるタンパク質濃度定量を行って、最終濃度で0.5mg
/mlと成るように調製したこの粗精製酵素溶液と、同
じく最終濃度0.5mg/mlと成るように調製したc30と
を混合し、50mM 酢酸ナトリウム(pH4.0)、
0.2M NaCl、2mM アジ化ナトリウム存在下
で30℃、18時間反応させ、反応の前後の様子をSD
SーPAGEによって観察した。その結果、c30の分解
にともなうバンドの消失が観察され、ゲル上で新たな限
定分解産物を確認することはできなかった。したがっ
て、この分解は新たな限定分解ではなく、その産物がア
ミノ酸などの低分子である可能性が示された。また、こ
の反応時に還元剤である10mMの2−メルカプトエタ
ノールを添加すると、c30分解反応の著しい促進が認め
られた。
【0030】<実施例3.c30分解酵素の精製>発芽後
10日目子葉の抽出液中にc30分解活性が認められたた
め、その反応を担う酵素をD3と呼び、酵素D3の精製を、
以下の手順にしたがって行った。酵素溶液の分解活性
は、上述の反応条件下でc30分解反応を行い、SDS−
PAGEによってc30のバンドの減少を観察し、さらに
反応物をイメージアナライザー(ファルマシア社製イメ
ージマスター)に供して、その分解の程度を定量した。
尚、活性の単位として、50mM 酢酸ナトリウム緩衝
液(pH4.0)、0.2M NaCl、2mM アジ
化ナトリウム、10mM 2−メルカプトエタノール存
在下、30℃で、1分間に1μgのc30を分解する酵素
量を1U(ユニット)と定義した。
【0031】1.濃縮:上述のように調製された粗精製
酵素溶液1を、水酸化ナトリウムによってpH6.5に
調製し、4℃で一晩静置した後、濾紙(アドバンテック
東洋社製、No.514A)で濾過し、濾液を膜濃縮装
置(ミリポア社製、ミニタン)によって濃縮した。
【0032】2.疎水性クロマトグラフィー:濃縮した
溶液に20%飽和となるよう硫酸アンモニウムを加え、
20%飽和硫安を含む緩衝液4(50mM リン酸カリ
ウム緩衝液、2mM アジ化ナトリウム、pH 6.
2)に対して透析した。透析後得られた溶液を2000
0g×30分間遠心し、その上清を得た。ここで得られ
た上清を、20%飽和硫安を含む緩衝液4で平衡化した
疎水性クロマトグラフィーカラムPhenyl Sep
harose HP(ファルマシア社製)に付した。こ
の操作によりc30分解酵素は担体に吸着した。次に、2
0%飽和硫安を含む緩衝液4により非吸着タンパク質を
洗い流した後、飽和硫安を含む緩衝液4を溶出液として
用いて吸着されたタンパク質の溶出を行った。このとき
緩衝液4中の飽和硫安濃度を直線的に20%から0%へ
変化させることにより、吸着されたタンパク質を溶出さ
せた。得られた各溶出画分についてc30分解活性を測定
したところ、分解活性を有する2つの画分が認められ
た。 これらを溶出順に酵素D3−α画分、酵素D3−
β画分とした。それぞれの溶出時の硫安濃度は、D3−
α画分がおよそ2%飽和、D3−β画分は0%飽和であ
った。また、D3−α画分に存在すると思われるc303
0分解酵素をD3−αとし、D3−β画分に存在すると
思われるc30分解酵素をD3−βとした。
【0033】3.陰イオン交換クロマトグラフィー:得
られた2つの酵素画分をそれぞれ膜濃縮し、100mM
NaClを含む緩衝液4(これを緩衝液5とする)に
対して透析した。透析後に得られる各溶液をそれぞれ2
0000g×10分間遠心し、それぞれの上清を得た。
ここで得られた上清を、緩衝液5で平衡化した陰イオン
交換クロマトグラフィーカラム Mono Q(ファル
マシア社製)に付した。この操作により、D3−α画分
に含まれるc30分解酵素も、D3−β画分に含まれるc30
分解酵素も担体に吸着した。次に、緩衝液5により、非
吸着タンパク質を洗い流した後、NaClを含む緩衝液
4を溶出液として用いて吸着されたタンパク質の溶出を
おこなった。このとき、緩衝液中のNaCl濃度を直線
的に100mMから400mMへ変化させることによ
り、吸着されたタンパク質を溶出させた。溶出画分のc3
0分解活性を測定したところ、分解活性を有するのは、
D3−α画分に由来する上清、D3−β画分に由来する
上清のどちらを付した場合でもそれぞれ1画分であっ
た。また、D3−αを含む画分およびD3−βを含む画
分の両者の陰イオン交換クロマトグラフィーからの溶出
位置を比較すると、D3−αの方がD3−βに比べ高濃
度のNaClによって溶出された。すなわち、D3−αはお
よそ200mMのNaClで、D3−βはおよそ130
mMのNaClでそれぞれ溶出した。
【0034】4.ゲル濾過:D3−αを含む画分、D3
−βを含む画分をそれぞれ膜濃縮し、緩衝液5に対して
透析した。透析後の溶液を20000g×10分間遠心
し、その上清を得た。ここで得られた上清を、緩衝液5
で平衡化したゲル濾過カラムSe−phacryl S
200HR(ファルマシア社製)に付した。各流出画分
のc30分解活性を測定したところ、D3−α、D3−β
はともに、分子量およそ2万8千ー3万2千程度と見積
もられる位置に溶出した。活性画分を非還元状態下でS
DS−PAGEに付し、クマジーブリリアントブルー染
色したところ、D3−αおよびD3−βはともに、ほぼ
1本のバンドになるまでに精製されていることが確認さ
れ、それぞれの分子量は約26〜30KD、厳密には約
27〜29.5KDと見積もられた(図3参照)。
【0035】この精製による比活性の上昇を測定した。
前出粗精製酵素溶液1のc30分解の非活性はおよそ0.
2U/mgであったのに対し、精製されたD3−α、D
3−βはともに、非活性およそ100U/mgであっ
た。この結果から、上述の精製フローにより、プロテア
ーゼD3は比活性でおよそ500倍に精製されたことがわ
かった。
【0036】<実施例4.プロテアーゼD3のN末端付近
のアミノ酸配列の決定>上記のように精製された2つの
プロテアーゼD3のN末端付近の配列を以下のように決定
した。精製プロテアーゼ画分のうち、タンパク質量約2
μg分をSDS存在下ポリアクリルアミドゲル電気泳動
した後、ゲル中のプロテアーゼD3を膜フィルターに転
写し、プロテインシーケンサーによってアミノ酸配列を
N末端から解析した。即ち、ミリポア社ミリブロットを
用い、セミドライ方式(タンパク質構造解析、平野久
著、東京化学同人)によって電気泳動後のゲルからポリ
ビニリデンフルオリド(PVDF)膜に目的酵素を転写し
た。続いて、PVDF膜上の目的酵素をプロテインシーケン
サー(ABI社製、モデル476A)に付し、N末端ア
ミノ酸配列解析を行った。
【0037】N末端からそれぞれ、D3−αは30残
基、D3−βは23残基のアミノ酸配列が決定した。D
3−αのN末端付近のアミノ酸配列を配列表の配列番号
1に、D3−βのN末端アミノ酸配列を配列番号2に示
した。
【0038】<実施例5.プロテアーゼD3と麹菌酵素と
のダイズタンパク質分解活性の比較>プロテアーゼD3と
麹菌由来プロテアーゼ(プロテアーゼM、天野製薬
(株)製)の、ダイズタンパク質分解活性を以下のよう
に比較した。
【0039】プロテアーゼD3は以下のように調製した。
前述の粗精製酵素溶液1を、水酸化ナトリウムによりp
H7.0に調製した後、硫安分画を行った。活性の認め
られた40%〜80%飽和硫安画分を緩衝液5に対して
透析を行った後、20000g×10分間遠心しその上
清を得た。この上清を、緩衝液5によって平衡化した陰
イオン交換クロマトグラフィーカラムQ−Sephar
ose FF(ファルマシア社製)に付した。この操作
によりプロテアーゼD3は担体に吸着した。非吸着タンパ
ク質を緩衝液5により洗い流した後、NaClを含む緩
衝液5を用いて溶出を行った。このとき溶出液中のNa
Cl濃度を直線的に400mMまで変化させることによ
り、本発明のプロテアーゼD3を溶出させた。これによ
り粗精製酵素溶液2を得た。このクロマトグラフィー操
作において、活性画分の2成分への分離は見られなかっ
たため、得られた酵素溶液はD3−α及びβが混在して
いると考えられた。
【0040】麹菌酵素プロテアーゼMは、50mM リ
ン酸緩衝溶液(pH 7.0)に溶解することにより調
製した。
【0041】分解基質としては、脱脂大豆より常法によ
り調製した7Sグロブリン(β−コングリシニン)、1
1Sグロブリン(グリシニン)、上述の精製法により調
製したc30、シグマ社製のダイズクーニッツ型トリプシ
ンインヒビター、および牛血清アルブミン(BSA)を用
いることとした。ダイズタンパク質は未変性のまま反応
に供した。
【0042】反応は50mM 酢酸ナトリウム緩衝液
(pH 4.0)、200mM NaCl、2mM アジ化
ナトリウム、10mM 2−メルカプトエタノール存在
下で30℃、18時間行った。基質タンパク質濃度は全
て0.5mg/mlとし、添加する酵素濃度はプロテア
ーゼMは5μg/ml、粗精製酵素溶液2は10μg/
mlとした。タンパク質濃度はLowry法により定量
した。
【0043】分解の程度の見積りは、SDS−PAGE
および、NBD−F(4−Fluoro−4−Nitr
obenzofurazan、和光純薬(株)製)を用
いた遊離アミノ基の定量(K. Imai, Y. Watanabe, Ana
l. Chim. Acta. 130, 377 (1981))により行った。
【0044】両酵素の各タンパク質基質分解活性を、S
DS−PAGEで観察した結果を表1に示した。この結
果より、本発明のプロテアーゼD3によるダイズタンパ
ク質の分解は、単なる限定分解ではなく、より低分子に
至るような分解であることが示された。またその活性を
BSAの分解を基準に比較すると、麹菌酵素に比べ本発
明のプロテアーゼD3(チオールプロテアーゼ)の方が
勝っていることが示された。
【0045】
【表1】 -:分解が認められない +:限定分解のみ ++:ゲル上から若干のバンドの消失 +++:ゲル上からの著しいバンドの消失
【0046】両酵素の各タンパク質基質分解活性を、N
BD−F法による遊離アミノ基定量で測定した結果をし
た結果を表2に示した。両酵素は互いにその精製度が異
なるため、単純な比活性の比較ができない。そこで、ダ
イズタンパク質の酵素分解により生じる遊離アミノ基の
量を、BSAの分解によって生じる遊離アミノ基の量に
よって規格化することとした。この値を、BSA分解に
対する各基質の分解指数と定義した。これにより、酵素
の各基質に対する分解しやすさを、BSAを分解する場
合を基準に数値化することができた。表2の結果より、
プロテアーゼMによる分解では、ダイズタンパク質はB
SAに比べ2〜8倍分解されにくいことがわかった。一
方、プロテアーゼD3による分解では、ダイズタンパク質
はBSAと変わらず分解されていることがわかった。ま
た、両酵素の各基質に対する分解指数を比較すると、プ
ロテアーゼD3の方が3〜9倍それぞれの基質をよく分解
していることがわかり、プロテアーゼD3のダイズタンパ
ク質分解における有用性が示された。
【0047】
【表2】
【0048】<実施例6. プロテアーゼD3の至適pHと
至適温度の決定>反応温度による酵素活性の変化(至適
温度)の測定は、以下のように行った。
【0049】c30(反応時0.5mg/ml)を含む50mM酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH4.0)、10mM 2-メルカプトエタノー
ル、200mM塩化ナトリウム、2mMナトリウムアジド、80μ
lを5分間各温度(30℃-70℃)の温浴中でプレインキュ
ベートした。続いて、20μl(60mU)のD3−α,または
βを添加し、攪拌、引き続き6時間インキュベートし
た。
【0050】酵素添加直後(反応0時間)と反応6時間の
反応溶液を用いて、酵素活性を測定した。測定結果は図
2に示した。図2から分かるように、本発明の新規プロ
テアーゼD3−α及びD3−βはいずれも、その至適温
度を約30〜50、より厳密には約35〜45℃の範囲
にもつ(図2参考)。
【0051】反応pHによる酵素活性の変化(至適pH)は
以下方法で測定した。
【0052】酵素反応緩衝液にはギ酸ナトリウム(pH2.
0、3.0、3.5,)、酢酸ナトリウム(4.0、4.5、5.0、5.
5)、Tris-HCl(6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.
0)、炭酸ナトリウム(9.0、9.5、10.5)緩衝液を用い
た。
【0053】c30(反応時0.5mg/ml)を含む50mM各pH緩
衝液、10mM 2-メルカプトエタノール、200mM塩化ナトリ
ウム、2mMナトリウムアジド90μlに10μl(5mU)のD3
−α,又はβを添加し反応試料液とした。これを攪拌後1
8時間インキュベートした。
【0054】酵素添加直後(反応0時間)と反応18時間
の反応溶液を用いて、酵素活性を測定した。測定結果は
図1に示した。図1から分かるように、本発明のプロテ
アーゼD3(D3−α及びD3−βのいずれも)の至適
pHは約3〜7、厳密にはpH約3.5〜5.5の範
囲、より厳密にはpH約3.5〜5.0の範囲であるこ
とが分かった。
【0055】<実施例7.プロテアーゼD3に対する各種
プロテアーゼインヒビターの効果>プロテアーゼD3に対
する各種プロテアーゼインヒビターの効果を調べた。使
用したインヒビターは、トランス−エポキシサクシニル
−L−ロイシルアミド(4−グアニジノ)−ブタン(E
−64)、3,4−ジクロロイソクマリン(3,4−D
CI)、フェニルメタンスルホニルフルオリド(PMS
F)、EDTA、ペプスタチンAで、全てシグマ社より
購入した。酵素源は上述の実施例2と同じく、粗精製酵
素溶液1を濃度0.5mg/mlで用い、基質はc30と
し、濃度0.5mg/mlで用いた。タンパク質濃度は
Lowry法により定量した。
【0056】活性測定は以下のように行った。酵素源
は、各インヒビターと混合した後、氷上で1時間静置し
た。その後基質を加え、50mM 酢酸ナトリウム緩衝
液(pH 4.0)、200mM NaCl、2mM
アジ化ナトリウム、10mM2−メルカプトエタノール
存在下で30℃、18時間反応を行った。活性測定は、
SDSーPAGEによるc30バンドの減少を観察し、イ
メージアナライザーを用いて定量した。
【0057】各インヒビターを加えた場合の活性測定の
結果を表3に示した。この結果よりプロテアーゼD3がチ
オールプロテアーゼであることが示された。繰り返し述
べるが、本発明の新規チオールプロテアーゼはプロテア
ーゼD3と同一のものである。
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明の新規チオールプロテアーゼはダ
イズタンパク質を含む原料から、変性処理の有無に関わ
らず、アミノ酸含量が高い、分解の進んだ加水分解物を
生産する際に、極めて有効な酵素と考えられる。
【0060】また、本発明の新規チオールプロテアーゼ
は、その分解活性の強さによる反応時間の短縮、叉好ま
しい反応条件が約pH3.5〜5.5の範囲の酸性領域
下ということから、既存プロテアーゼによる分解では問
題になる、ダイズタンパク質分解反応中の雑菌の混入と
いう問題を、低塩濃度下でも克服することが期待され
る。
【0061】本発明の新規チオールプロテアーゼ単独で
の分解でも、高アミノ酸含量のダイズタンパク質加水分
解物を得ること、若しくは場合によりタンパク質原料の
アミノ酸への完全分解をも可能にすることが期待でき
る。また、従来知られているダイズタンパク質の分解法
と組み合わせて使用することにより、即ち、従来法で分
解するタンパク質原料の前処理としての利用、あるい
は、従来法では分解出来ずに残った基質の分解をするた
めの利用などにより、タンパク質原料のアミノ酸への完
全分解ができると期待される。
【0062】また、本発明の新規チオールプロテアーゼ
の活性がダイズ子葉中に出現する時期と、上記の発芽時
のダイズタンパク質の分解中間体(c30)が、さらに分
解される時期はほぼ一致するため、当該新規チオールプ
ロテアーゼがダイズ細胞内でもc30の分解を担っている
可能性が高いと推定される。また、従来の研究では、7
Sグロブリンの発芽初期における限定分解を担うと思わ
れる酵素に関しての報告(X. Qi et al., Plant Physi
ol. 99, 725 (1992))が知られている。しかし、本発明
の新規チオールプロテアーゼのように、その分解産物が
SDS−PAGE観察できなくなるほどの低分子にまで
分解されるような酵素の報告はないため、生物学的観点
からも本発明の新規チオールプロテアーゼは注目される
べきものであることも最後に記載する。
【0063】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 フラグメント型:N末端フラグメント 起源: 生物名:Glycine max 配列 Asp Lys Leu Pro Glu Ser Val Asp Trp Arg Lys Glu Gly Ala Val 1 5 10 15 Pro Pro Val Lys Asp Gln Gly Gly Xaa Gly Ser Xaa Trp Ala Phe 20 25 30 (ただし、Xaaは未同定のアミノ酸を表わす)
【0064】配列番号:2 配列の長さ:23 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 フラグメント型:N末端フラグメント 起源: 生物名:Glycine max 配列 Asp Lys Leu Pro Asp Ser Val Asp Trp Arg Lys Glu Gly Ala Val 1 5 10 15 Pro Pro Val Lys Asp Gln Gly Gly 20 23
【図面の簡単な説明】
【図1】 プロテアーゼD3−α及びD3−βの活性の
pHプロファイルを示した図である。
【図2】 プロテアーゼD3−α及びD3−βの活性の
温度プロファイルを示した図である。
【図3】 精製したプロテアーゼD3−α及びD3−β
をSDS−PAGEの後、クマジー染色した電気泳動像
を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 俊一 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 柴井 博四郎 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発芽ダイズ子葉に由来し、ダイズ種子貯
    蔵タンパク質をアミノ酸又は低分子ペプチドまで分解し
    える下記の性質を有するチオールプロテアーゼ。 1)至適pH:約3〜7 2)至適温度:約30〜50℃ 3)分子量(SDS−PAGE):約26〜30KD 4)基質:ダイズ7Sグロブリン、ダイズ11Sグロブ
    リン、牛血清アルブミンを基質とする。 5)阻害剤:トランス−エポキシサクシニル−L−ロイ
    シルアミド(4−グアニジノ)−ブタンで阻害される 6)活性化剤:2−メルカプトエタノール、システイ
    ン、還元型グルタチオンで活性化される。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のチオールプロテアーゼを
    ダイズタンパク質に接触、反応させることを特徴とする
    ダイズタンパク質の分解方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のチオールプロテアーゼを
    含む発芽ダイズ子葉を破砕して得られる細胞抽出液をダ
    イズタンパク質に接触、反応させることを特徴とするダ
    イズタンパク質の分解方法。
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