JPH0826415B2 - 金属ストリップの冷却方法 - Google Patents

金属ストリップの冷却方法

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JPH0826415B2
JPH0826415B2 JP62320079A JP32007987A JPH0826415B2 JP H0826415 B2 JPH0826415 B2 JP H0826415B2 JP 62320079 A JP62320079 A JP 62320079A JP 32007987 A JP32007987 A JP 32007987A JP H0826415 B2 JPH0826415 B2 JP H0826415B2
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cooling
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栄 望月
祐弘 飯田
一郎 鮫島
一正 三原
克己 槙原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、連続熱処理炉における金属ストリップの
ロール冷却法に関し、むやみに費用をかけることなしに
形状不良及び材質不良のほとんどない金属ストリップを
得ることのできる冷却方法に関するものである。
(従来の技術) 連続熱処理炉における金属ストリップの冷却方法とし
て、ロールの外周に金属ストリップを巻き掛けて、この
ロールが回転しながら金属ストリップを急速冷却する、
いわゆるロール冷却法が一般に知られている。
しかしながらこのロール冷却法には、ストリップの形
状不良及び材質不良をひきおこす不都合があり、この不
都合を解決するために近年、ロール冷却法のロールを改
良した吸着型冷却ロールが特開昭61-12832号公報に提案
されている。この吸着型冷却ロールとは、冷却ロールの
表面にガス吸引孔を設けて、該孔の負圧により金属スト
リップをロール表面に密着させるようにしたものであ
り、もってストリップ幅方向の温度分布を均一化させる
ところに特徴がある。
(発明が解決しようとする問題点) 前記吸着型冷却ロールの使用に際しては、負圧を発生
させる動力としてのブロアーが不可欠であり、したがっ
てこの動力によるランニングコストの上昇が問題点であ
るにもかかわらず、前記特開昭61-12832号公報にはこの
ランニングコストを抑制するための方法に関しては何ら
開示されていない。
この発明は、上述した吸着型冷却ロールも問題点を有
利に解決するものであり、むやみに費用をかけることな
しに形状不良及び材質不良のほとんどない金属ストリッ
プ得ることのできる冷却方法を提案することを目的とす
る。
(問題点を解決するための手段) この発明は、複数本の冷却ロールのうち少なくとも1
本がロールの表面に真空吸引孔を有する吸着型冷却ロー
ルである冷却ロール群に金属ストリップを巻き掛けて冷
却するに際して、該冷却ロール群の出側にてストリップ
幅方向の温度分布を検出し、得られた温度分布における
最大温度差ΔTDが下記の(1)式を満たす場合に、上記
吸着型冷却ロールの吸引を開始すると共にその吸着圧力
p(mmH2O)を下記(2)式の条件を満足する負圧pに
設定して、吸着型冷却ロール1本当たりのストリップ幅
方向温度差を5℃以内にすることを特徴とする金属スト
リップの冷却方法である。
ここに▲:冷却ロール群出側ストリップ幅方向の
温度平均値(℃) p≧500h2 ……(2) ここにh:板厚(mm) さて前述したロール冷却法においてストリップの形状
及び材質が悪化する理由は、基本的に冷却ロールとスト
リップとの間の不均一接触によって幅方向でストリップ
の冷却状態が異なり、幅方向に温度差が生じることにあ
り、このためストリップは冷却による収縮量が幅方向で
異なるので長手方向応力の分布が幅方向で均一でなくな
って、ついにはストリップは平面を保てなくなり座屈を
生じてしまうのであり、また幅方向に温度差が生じる
と、ストリップの機械的性質が板幅方向で異なるので製
品としての価値を著しく損なうのである。
従って、冷却ロール群の出側におけるストリップ幅方
向の温度分布を検出し、常に幅方向最大温度差を一定値
以内に保てれば、形状不良及び材質不良を生じることは
ない。
このストリップ幅方向の温度差を一定値以内に保つの
には、吸着型冷却ロールを用いることが有効であるが、
この吸着型冷却ロールには、前述したように電力コスト
の上昇を招くという問題点があり、常時ブロアーを駆動
させることは得策ではない。
この発明は、これらの点を鑑みてなされたものであ
る。
第1図に、この発明の方法を適用するのに好適な金属
ストリップの冷却ロール群を示す。図中番号1は金属ス
トリップ、2は吸着型冷却ロール、3は金属ストリップ
1をロールに吸着させるための吸引ブロアー、4は吸引
ブロアーのモーター制御装置、5は圧力計、6は冷却ロ
ール出側ストリップ温度プロフィル計、7は温度変換
器、8は制御演算機、9はデフレクターロール、10は開
閉制御弁を示す。
(作用) (i) 第1図に示す冷却ロールのブロック線図におい
て、冷却ロール群の出側に設けた温度プロフィル計6に
よって金属ストリップ1の幅方向の温度分布を検出し、
制御演算子8は、温度プロフィル計6からの信号によっ
て金属ストリップ幅方向の温度差を算出して前記(1)
式より各ブロアーの吸引の必要性を判定し、吸引が必要
な場合は前記(2)式より吸引圧力p及びこの圧力pを
得るためのブロアー回転数Nを算出してモーター制御装
置4に伝送する。さらに圧力計5からの信号をもとにフ
ィードバック制御を行ない、吸引圧力を所定の圧力に制
御する。
この発明では、冷却ロール群出側におけるストリップ
幅方向の温度分布及び温度差を測定し、これに応じて吸
引ブロアーの吸引を行なうと共に吸引圧力を制御するこ
とで冷却ロール群出側のストリップ幅方向の温度分布が
均一化されて形状不良及び材質不良が防止でき、かつブ
ロアーの電力コストが必要最小限に制御できるのであ
る。
次にこの発明の冷却方法を確立するに至った実験につ
いて述べる。
(ii) 第2図に、ストリップの平均板温Tとそのとき
の板幅方向の温度差ΔTDとが、ストリップの形状不良発
生に及ぼす影響について調べた結果を示す。図中、形状
が良好な場合は○印で、やや不良の場合は△印で、そし
て不良の場合は×印でそれぞれ示したが、形状がやや不
良とはストリップに多少の反りが生じたりした程度、ま
た形状不良とは大きな耳波や腹のびが生じたり、ストリ
ップに絞りが発生した場合のことを指す。
なお実験は、板厚が0.5〜1.2mm、板幅が800〜1200mm
の多数の鋼帯を、0.5〜3.0kgf/mm2の張力下に冷却ロー
ル群にかけ回し、冷却処理が終了した時点でストリップ
の平均板温▲と板幅方向温度差ΔTDを測定すると共
に、ストリップ形状を目視で観察したものである。
上記の実験結果によれば、形状不良の発生に関して板
厚、板幅および張力などはさほど大きな影響はなく、第
2図に示したように平均板温▲と板幅方向の温度差
ΔTDとの関係で整理されることが明らかになった。
なお上記した冷却処理の他、ロール群による加熱処理
も板温400℃程度まで行ったが、形状不良の発生状況
は、冷却処理の場合とほぼ同様であった。
さて第2図において、平均板温▲が高いほど小さ
な温度差ΔTDで形状不良が発生している。これは、形状
不良の発生原因が幅方向の温度分布の不均一に基因した
熱応力であり、この熱応力が材質の降伏応力を超えると
ストリップが塑性変形を起こすのであるが、ストリップ
が高温になると降伏応力が低下する結果、小さな温度差
でも形状不良が生じるものと考えられる。
また第2図に示したところにおいて、形状不良の生じ
易い領域は、次式、 で表わされる。
つまり、ΔTDがこの限界よりも小さければ、形状不良
は起こりにくく、逆にこの限界を越えると起こり易いこ
とが明らかにされたわけである。
従ってストリップの板幅方向の温度制御は、 ΔTD≦90−1/10▲の範囲で、ΔTDを零にするように
行うことが肝要であり、ΔTD>90−1/10Tの範囲で制御
しようとしてもすでに形状不良が生じている可能性が高
いのである。
(iii) 次に板厚0.5〜1.2mm、板幅800〜1200mmの多数
の低炭素鋼ストリップを張力0.5〜3.0kgf/mm2の張力下
で連続焼鈍炉急速冷却帯の冷却ロール群にかけ回し、冷
却処理が終了した時点でストリップの平均板温▲板
幅方向温度差ΔTDを測定した。
なお、ストリップには前後で均熱温度800℃、過時効
処理400℃−2minを施した。
冷帯ロール出側ストリップ平均温度▲が400±20
℃の温度範囲の場合に、ストリップ幅方向最大温度差Δ
TDが及ぼすストリップの板幅方向材質差について調べ
た。
材質は降伏応力σY.Pkgf/mm2の板幅方向最大差Δσ
Y.Pkgf/mm2で評価した。
かくして得られた結果を第3図に示す。同図によると
板幅方向の材質差として実用上問題のない ΔσY.P≦0.3kgf/mm2を得るためにはΔTD≦50℃であ
ればよいことがわかる。
これは、前記(1)式を用いて得た値 と一致することがわかった。
他の条件、例えば▲が350±20℃、450±20℃につ
いてもほぼ同様な結果が得られ、(1)式は材質に関し
ても十分有効であることが明らかにった。
(iv) 次に板厚0.5〜1.2mm、板幅800〜1200mmの低炭
素鋼ストリップをロール直径1000mm、真空吸引孔のピッ
チ50mmである1本の吸着型冷却ロールに、巻きつき角60
°で巻き掛けて冷却し出側ストリップ幅方向最大温度差
ΔTDに及ぼす吸引ブロアーの吸引圧力(−p)の影響を
調べた。
この実験の結果を第4図に示す。同図からストリップ
幅方向最大温度差ΔTDは、吸引圧力を増加させることで
低減でき、ΔTDを約5℃以内とするためには、吸引圧力
−pをp≧500h2(h:ストリップの板厚(mm))とすれ
ばよいことがわかった。
冷却ロール1本でのストリップ幅方向温度差が5℃以
内であれば、冷却によって発生する板幅方向の圧縮応力
は極めて小さく弾性変形内であり座屈を生じることもな
い。また、ストリップがさらに下流側で複数の冷却ロー
ルに接触する場合もその接触状態に影響を及ぼさないこ
とが経験的にわかっている。
(実施例) 厚さ1.2mm及び0.9mmの鋼帯に第1図に示す冷却ロール
群にて冷却を行い、出側ストリップ幅方向の温度分布を
温度プロフィル計6にて検出し、制御演算機8で算出し
たところ出側ストリップ幅方向温度平均値▲が共に
550℃、ストリップ幅方向最大温度差ΔTDが共に60℃で
あった。この場合前記(1)式の右辺が35℃となり、こ
の(1)式を満たすため吸着型冷却ロールの吸引を開始
し、吸引圧力−pを前記(2)式よりそれぞれp≧720m
mH2Oである1200mmH2O、p≧405mmH2Oである500mmH2Oに
設定したところ、通常の冷却ロールで接触冷却した場合
の1.2〜1.5倍の冷却が得られた。
第5図に、この発明の方法を連続焼鈍設備の急冷帯に
適用した際の効果をブロアーの電力消費量と、形状不良
及び材質不良による歩止りロスとの和をもって鋼帯1ト
ン当たりのコストとして示す。
同図より明らかなように、この発明の方法を用いるこ
とによって、従来に比較して鋼帯トン当たりのコストを
約8円削減することができ、多大の利益を得ることがで
きた。
(発明の効果) この発明によれば、金属ストリップのロール冷却法に
関し、むやみに費用をかけることなしに形状不良及び材
質不良のほとんどない金属ストリップを得ることがで
き、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、冷却ロール群のブロック線図、 第2図は、ストリップ幅方向温度差がストリップの形状
に及ぼす影響を示すグラフ、 第3図は、ストリップ幅方向温度差がストリップの材質
に及ぼす影響を示すグラフ、 第4図は、ストリップ幅方向温度差を小とするために必
要とする吸引圧力と板厚との関係を示すグラフ、 第5図は、この発明の効果を鋼帯1トン当たりのコスト
として示したグラフである。 1……金属ストリップ、2……吸着型冷却ロール 3……吸引ブロアー、4……モーター制御装置 5……圧力計、6……温度プロフィル計 7……温度変換器、8……制御演算機 9……デフレクターロール 10……開閉制御弁
フロントページの続き (72)発明者 鮫島 一郎 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 三原 一正 広島県広島市西区観音新町4丁目6番1号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 槙原 克己 広島県広島市西区観音新町4丁目6番1号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−129737(JP,A) 特開 昭61−12832(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の冷却ロールのうち少なくとも1本
    がロールの表面に真空吸引孔を有する吸着型冷却ロール
    である冷却ロール群に金属ストリップを巻き掛けて冷却
    するに際して、 該冷却ロール群の出側にてストリップ幅方向の温度分布
    を検知し、得られた温度分布における最大温度差ΔTD
    下記の(1)式を満たす場合に、上記吸着型冷却ロール
    の吸引を開始すると共に、その吸引圧力−p(mmH2O)
    を下記(2)式の条件を満足する負圧pに設定して、吸
    着型冷却ロール1本当たりのストリップ幅方向温度差を
    5℃以内にすることを特徴とする金属ストリップの冷却
    方法。 記 ここに▲:冷却ロール群出側ストリップ幅方向の温
    度平均値(℃) p≧500h2 ……(2) ここにh:板厚(mm)
JP62320079A 1987-12-19 1987-12-19 金属ストリップの冷却方法 Expired - Lifetime JPH0826415B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59129737A (ja) * 1983-01-13 1984-07-26 Kawasaki Steel Corp 金属ストリツプの板幅方向温度分布制御方法
JPS6112832A (ja) * 1984-06-27 1986-01-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 金属ストリツプの加熱冷却用ロ−ル

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JPH01162728A (ja) 1989-06-27

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