JPH0826369A - テープカセット収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープカセット収納ケースの周壁に外部圧力
が加わって、上記周壁が変形した場合においても、収納
されているテープカセットを変形から保護する。 【構成】 テープカセット収納ケース１を、ケース本体
部２と、該ケース本体部２を開閉する蓋部３とで構成す
る。上記ケース本体部２を、底面板１１と、該底面板１
１の周縁部に立設された第１〜第４の周壁１２〜１５と
で構成し、これら周壁１２〜１５と底面板１１でカセッ
ト収納部１６を形成する。上記周壁１２〜１５の内側に
位置決め用の突起（スペーサ）３１を設け、該突起３１
により、カセット収納部１６内に収納されたテープカセ
ット２０１の外側面と、これに対向する周壁１２〜１５
の間に隙間Ｇを設ける。上記隙間Ｇにより、周壁１２〜
１５が内側に変形した場合でも、これら周壁１２〜１５
がテープカセット２０１の外側面に接触しないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はテープカセットを収納す
るプラスチック製のテープカセット収納ケースに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】図７に示したように、テープカセット収
納ケース１０１として、ケース本体部１０２と、該ケー
ス本体部１０２を開閉する蓋部１０３と有するものが知
られている。

【０００３】上記ケース本体部１０２は、底面板１０４
と、該底面板１０４の上面に矩形をなすように立設され
た第１〜第４（前後左右）の周壁１０５〜１０８とを有
している。

【０００４】上記第１，第２（前後）の周壁１０５，１
０６の間の内寸Ｄ₁は、テープカセット２０１の幅Ｗ₁よ
りも僅かに大に設定され、第３，第４（左右）の周壁１
０７，１０８の間の内寸Ｄ₂は、テープカセット２０１
の長さＬ₁よりも僅かに大に設定されている。

【０００５】また、上記蓋部１０３は、天面板１０９
と、該天面板１０９の上面にコ状をなすように立設され
た第５〜第７の周壁１１０〜１１２を有している。

【０００６】そして、上記底面板１０４と第１〜第４の
周壁１０５〜１０８で構成されるケース本体部１０２の
カセット収納部１１３にテープカセット２０１を収納し
て、上記ケース本体部１０２に蓋部１０３を被せた状態
にすると、上記第５，第６，第７の周壁１１０〜１１２
が、上記第２，第３，第４の周壁１０６，１０７，１０
８の外側面に重なり合って、蓋部１０３は、ケース本体
部１０２に閉蓋状態に係止されるようになっている。

【０００７】なお、１２１は、上記ケース本体部１０２
と蓋部１０３を連結している連結部、２０２はテープカ
セット２０１のリッドである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のテ
ープカセット収納ケース１０１は、上述したように、ケ
ース本体部１０２の第１，第２の周壁１０５，１０６の
間の内寸Ｄ₁をテープカセット２０１の幅Ｗ₁よりも僅か
に大に、また第３，第４の周壁１０７，１０８の間の内
寸Ｄ₂をテープカセット２０１の長さＬ₁よりも僅かに大
きく設定していたために、次に述べるような問題点があ
った。

【０００９】（１）第１〜第４の周壁１０５〜１０８が
外圧により変形すると、これら周壁１０５〜１０８がテ
ープカセット２０１に接触して、テープカセット２０１
に外圧を付与する。

【００１０】特に、図８〜図９に示したように、テープ
カセット２０１のリッド２０２に対向する周壁、例えば
第１の周壁１０５が外圧により内側に変形すると、その
内側に位置するリッド２０２も上記周壁１０５により押
圧されて変形する。

【００１１】上記リッド２０２が変形すると、テープカ
セット２０１内の磁気テープ２０３は、テープカセット
２０１のテープガイド２０４と上記リッド２０２の間に
挟まれて、ダメージを受ける。

【００１２】（２）テープカセット２０１の大きさ（面
積）に較べてカセット収納部１１３の大きさ（面積）が
僅かに大きい程度であるために、テープカセット２０１
をカセット収納部１１３に挿入しにくい。

【００１３】本発明は、上記従来の問題点を解決し、ケ
ース本体部の周壁が外圧により変形した場合でも、収納
されているテープカセットに上記外圧が加わるのを確実
に防止し、また、テープカセットをカセット収納部に容
易に挿入することのできるテープカセット収納ケースを
提供することを目的としてなされたものである。

【００１４】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、ケー
ス本体部と、該ケース本体部を開閉する蓋部とを有し、
上記ケース本体部は、底面板と、該底面板の周縁部に立
設された複数の周壁とを備えていて、これら周壁および
底面板で構成されるカセット収納部内にテープカセット
を収納するようになっているテープカセット収納ケース
において、上記ケース本体部には、収納したテープカセ
ットの外側面と、これに対向する周壁との間に、該周壁
の変形を吸収する隙間を設定するとともに、上記テープ
カセットの下端の外側面を抑える位置決め用の突起（ス
ペーサ）を設けた。

【００１５】請求項２の発明は、請求項１のテープカセ
ット収納ケースにおいて、位置決め用の突起に、収納さ
れたテープカセットの下シェルの外側面に当接する垂直
面と、該垂直面の上端側に連設されていて、ケース本体
部の周壁の内側面に連なる傾斜面を設けた。

【００１６】請求項３の発明は、請求項１又は２のテー
プカセット収納ケースにおいて、位置決め用の突起を、
収納したテープカセットのリッドと対向するケース本体
部の周壁の内側面に設けた。

【００１７】請求項４の発明は、請求項１又は２又は３
のテープカセット収納ケースにおいて、位置決め用の突
起を、ケース本体部の周壁の内側面に、これと一体に形
成した。

【００１８】

【作用】請求項１のテープカセット収納ケースにあって
は、収納したテープカセットの外側面に対向する周壁が
外圧により、内側に向かって変形した場合でも、上記変
形は、テープカセットの外側面と、これに対向する周壁
の間に設けた隙間によって、吸収されて、テープカセッ
トの外側面を加圧変形させるのを未然に防止する。

【００１９】請求項２のテープカセット収納ケースにあ
っては、テープカセットをカセット収納部内に挿入する
と、上記テープカセットは、位置決め用の突起の傾斜面
にガイドされながら下降し、上記傾斜面の下端側に連続
する垂直面で位置決めされる。

【００２０】請求項３のテープカセット収納ケースにあ
っては、位置決め用の突起は、収納されたテープカセッ
トのリッドと、これに対向する周壁の間に、該周壁の変
形を吸収する隙間を構成して、リッドが変形するのを防
止する。

【００２１】請求項４のテープカセット収納ケースにあ
っては、位置決め用の突起は、周壁に支持されて、該周
壁とテープカセットの外側面との間に隙間を形成する。

【００２２】

【実施例】次に本発明を図１〜図６を参照して説明す
る。

【００２３】図１は、本発明のプラスチック製のテープ
カセット収納ケース１を開いた（展開した）状態の平面
図である。

【００２４】上記テープカセット収納ケース１は、ケー
ス本体部２と、該ケース本体部２を開閉する蓋部３と、
上記ケース本体部２と蓋部３とを連結する連結部（背面
部）４とを備えていて、上記連結部４の一側部とケース
本体部２の間は薄肉の第１ヒンジ部５で結合されている
とともに、上記連結部４の他側部と蓋部３の間は薄肉の
第２ヒンジ部６で結合されている。

【００２５】上記ケース本体部２、蓋部３、連結部４、
第１，第２ヒンジ部５，６は、ポイエチレンやポリプロ
ピレン等のプラスチックで一体に形成されている。

【００２６】上記ケース本体部２は、底面板１１と、該
底面板１１の上面に矩形をなすように立設された第１〜
第４（前後左右）の周壁１２〜１５を備えていて、これ
ら第１〜第４の周壁１２〜１５および底面板１１によっ
てカセット収納部１６が構成されている。

【００２７】上記底面板１１は、上面に一対の円柱状の
凸部１７，１８を有している。

【００２８】上記凸部１７，１８は、カセット収納部１
６にテープカセット２０１を収納したとき、該テープカ
セット２０１ののサプライハブ２０３およびテイクアッ
プハブ２０４のハブ穴に侵入するようになっている。

【００２９】上記蓋部３は、天面板１９と、該天面板１
９の上面にコ状をなすように立設された第５〜第７の周
壁２０〜２２を備えている。

【００３０】そして、上述したように、カセット収納部
１６にテープカセット２０１を収納して、ケース本体部
２に蓋部３を被せた状態にすると、上記第５，第６，第
７の周壁１９，２０，２１が上記第２，第３，第４の周
壁１３，１４，１５の外側面に重なり合って、蓋部３
は、ケース本体部３に閉蓋状態に係止されるようになっ
ている。

【００３１】上記ケース本体部２は、上記カセット収納
部１６内に収納したテープカセット２０１のリッド２０
２と、該リッド２０２と対向する第１の周壁１２との間
に、該周壁１２の変形を吸収する（周壁１２が外圧によ
り内側に向かって変形した場合でも、周壁１２が変形し
ないようにする）隙間Ｇを設定するとともに、上記テー
プカセット２０１の下シェル２０５の下端の外側面を抑
える位置決め用の突起（スペーサ）３１を有している。

【００３２】上記位置決め用の突起３１は、収納された
テープカセット２０１の下シェル２０５の外側面に当接
する垂直面３２と、該垂直面３２の上端側に連設されて
いて、上記第１の周壁１２の内側面に連なる傾斜面３３
とを有している。

【００３３】上記位置決め用の突起３１は、第１の周壁
１２の内側面側の長さ方向の両端部に、該周壁１２と一
体に形成されている。

【００３４】実施例のテープカセット収納ケースは、上
述のような構成である。

【００３５】従って、テープカセット２０１をカセット
収納部１６の上方から、該カセット収納部１６内に挿入
すれば、図４〜図５に示したように、テープカセット２
０１は、上記傾斜面３３によってガイドされながら垂直
面３２の位置まで下降してカセット収納部１６に収納さ
れた状態になる。

【００３６】そして、上記テープカセット２０１のリッ
ド２０２と第１の周壁１２の間には自づと隙間Ｇが形成
され、図６に示したように、上記第１の周壁１２が外圧
により内側に変形した場合でも、この変形を上記隙間Ｇ
で吸収し、変形した第１の周壁１２がテープカセット２
０１のリッド２０２に接触しないようにして、外圧によ
るリッド２０２の変形を未然に防止するのである。

【００３７】なお、図面に示す実施例では、収納したテ
ープカセット２０１のリッド２０２と対向する第１の周
壁１２の内側に位置決め用の突起３１を設けた場合を示
したが、他の周壁１３〜１５の内側に設けてもよい。

【００３８】

【発明の効果】本発明のテープカセット収納ケースには
次に述べたような効果がある。

【００３９】（１）請求項１のテープカセット収納ケー
スは、ケース本体部の周壁が外圧により変形した場合で
も、該変形を、上記周壁とテープカセットの外側面との
間に存在する間隙で吸収し、上記外圧がテープカセット
に掛かるのを防止することができる。

【００４０】（２）請求項２のテープカセット収納ケー
スは、位置決め用の突起の上端部に設けた傾斜面を挿入
ガイド面とすることによって、テープカセットのカセッ
ト収納部内への収納を容易に行うことができる。

【００４１】（３）請求項３のテープカセット収納ケー
スは、リッドの変形を防止し、リッドの変形が原因で起
こるリッドとテープガイドの間への磁気テープの挟み込
みによる磁気テープのダメージの発生を未然に防止する
ことができる。

【００４２】（４）請求項４のテープカセット収納ケー
スは、周壁の内側面の一部を突出させることにより、位
置決め用の突起を容易かつ簡単に形成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】展開した状態の平面図。

【図２】側面図。

【図３】テープカセットを収納した状態の平面図。

【図４】要部の断面図。

【図５】蓋部を閉じた状態の断面図。

【図６】周壁が変形した状態の断面図。

【図７】従来例の平面図。

【図８】変形前の断面図。

【図９】変形後の断面図。

【符号の説明】

１…テープカセット収納ケース ２…ケース本体部 ３…蓋部 １１…底面板 １２〜１５…周壁 １６…カセット収納部 ３１…位置決め用の突起（スペーサ） ３２…垂直面 ３３…傾斜面

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース本体部と、該ケース本体部を開閉
   する蓋部とを有し、上記ケース本体部は、底面板と、該
   底面板の周縁部に立設された複数の周壁とを備えてい
   て、これら周壁および底面板で構成されるカセット収納
   部内にテープカセットを収納するようになっているテー
   プカセット収納ケースにおいて、 上記ケース本体部は、収納したテープカセットの外側面
   と、これに対向する周壁との間に、該周壁の外圧による
   変形を吸収する隙間を設定するとともに、上記テープカ
   セットの下端の外側面を抑える位置決め用の突起を有し
   ていることを特徴とするテープカセット収納ケース。
2. 【請求項２】 請求項１において、 位置決め用の突起は、収納されたテープカセットの下シ
   ェルの外側面に当接する垂直面と、該垂直面の上端側に
   連設されていて、ケース本体部の周壁の内側面に連なる
   傾斜面とを有していることを特徴とするテープカセット
   収納ケース。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、 位置決め用の突起は、収納したテープカセットのリッド
   と対向するケース本体部の周壁の内側面に形成されてい
   ることを特徴とするテープカセット収納ケース。
4. 【請求項４】 請求項１又は２又は３において、 位置決め用の突起は、ケース本体部の周壁の内側面に、
   これと一体に形成されていることを特徴とするテープカ
   セット収納ケース。