JPH08262896A - 定着装置 - Google Patents
定着装置Info
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- JPH08262896A JPH08262896A JP6657195A JP6657195A JPH08262896A JP H08262896 A JPH08262896 A JP H08262896A JP 6657195 A JP6657195 A JP 6657195A JP 6657195 A JP6657195 A JP 6657195A JP H08262896 A JPH08262896 A JP H08262896A
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Abstract
セットを発生させず、加圧ローラが冷えている状態でも
良好な画像定着性を確保する事。 【構成】 加熱ローラの検知温度と目標温度との温度差
に比例して加熱ローラの熱源であるハロゲンランプへ通
電する電力を比例制御し、加熱ローラの検知温度と検知
したときの目標温度とから加圧ローラ温度を予測し、次
に加圧ローラの温度に適した加熱条件(加熱ローラの目
標温度等)を再度設定する。
Description
る画像形成装置に適用される熱定着装置に関する。詳し
くは、互いに圧接する加熱部材と加圧部材とを有し、加
熱部材または加熱体の温度を検知する温度検知手段を有
し、温度検知手段の出力結果に応じ発熱部材に供給する
電力を比例制御する事により、加熱部材を目標温度に制
御すると共に、加熱部材と加圧部材との間の圧接部にお
いて未定着トナー像を担持する被加熱体を挟持搬送する
ことにより、被加熱体上にトナー像を定着する定着装置
に関する。
トなどによる熱定着装置が一般的に用いられているが、
このような定着装置においては、加圧部材の温度が低い
場合には定着不良が発生し、また、加圧部材の温度が高
い場合には被加熱体(紙)に皺が発生したり、加熱部材
へのトナー付着(高温オフセット)が発生するという問
題があった。
ファクシミリ等のように外部から転送される画像データ
を受信し、更に、内部で画像データを処理する装置にお
いては、連続的に形成するような場合、前回の画像出力
(n枚目の紙)と次回の画像出力(n+1枚目の紙)ま
での時間、即ち、定着装置に連続的に通紙される紙と紙
との間(紙間)の時間が、画像データの量や種類に応じ
て不定となるため、定着装置においては紙間の時間に応
じて、加圧部材の温度が変動し、定着不良または紙皺や
高温オフセットが発生するという問題があった。例え
ば、画像データの量が多く、画像データの転送や装置内
部でのデータ展開に時間を要する場合や、グラフィック
ス画像などの画像データが複雑で処理に時間を要する場
合には、次回の画像出力までに時間を要し、紙間時間が
長くなる。画像形成装置の多くは、この紙間の時間にも
定着装置の立ち上がり時間を短縮する目的で加熱部材の
温度を、画像形成中と同じまたは若干低く保持するた
め、定着装置に紙が存在するか否かに関わらず、加熱部
材への電力供給や加熱ローラの回転駆動が行われ、その
結果、紙間が長くなると、加熱部材からの熱により加圧
部材の温度は上昇し、紙皺や高温オフセットが発生す
る。一方、紙間時間が短くなると、紙間において加熱部
材から加圧部材に与えられる熱よりも、定着装置に紙が
存在する(通紙)時に加圧部材から紙に奪われる熱の方
が大きくなるために、加圧部材の温度が低下し、定着不
良が発生する。このように、加圧部材の温度は被加熱体
への定着トナー像の定着特性に大きく影響する。
応じ加熱部材の温度を適切に設定する事が求められてい
る。例えば、特開昭50−39554号公報において
は、加熱部材のみならず、加圧部材にも温度検知手段を
設置し、加圧部材の温度が低い場合には加熱部材の温度
を高くし、また、加圧部材の温度が高い場合には加熱部
材の温度を低く制御する事が提案されている。
了後、定着装置への電力を遮断する事が行われている。
この場合、印字間の履歴により加圧ローラ温度が千差万
別に変化し、定着特性をばらつかせる。従って、これを
改良するため加圧ローラ温度を予想する手法が提案され
ている。
は、定着装置に連続的に通紙される紙と紙との間(紙
間)において加熱体への電力供給を停止し、加熱体を放
熱させたときの温度低下速度を検知する例が開示されて
いる。
置にとって、加圧部材の温度に応じ加熱部材の温度を適
切に設定することは必要不可欠である。
ように、加圧部材の温度を検知するために温度検知手段
を設置すると、定着装置の構成が複雑になる。また、一
般に、温度検知手段は接触式であり、加圧部材は柔軟な
弾性体であるため、加圧部材と温度検知手段が当接して
いる部分では、加圧ローラの磨耗あるいは欠損し、部分
的に加圧力が得られなくなり、その結果、定着不良が発
生したり、紙皺が発生するという問題がある。
は、紙間において加熱体への電力供給を停止し、加熱体
を放熱させたときの温度低下速度を検知する場合は、や
はり、フィルム加熱方式の如く、加熱体(発熱体)が熱
容量の小さなフィルムを介して被加熱体を加熱するよう
な場合には、加熱部材は容易に温度低下するため、温度
低下速度の検知時間が短時間で容易に行うことができ、
かつ、温度低下後更に加熱部材を目標温度に上昇させる
ことも容易にできるが、熱ローラなどの一般的な熱定着
装置の場合では、加熱部材の熱容量が大きいため、加熱
部材の温度低下を短時間で精度良く検知することは不可
能であり、また、加熱部材の温度を一旦下げた後に更に
加熱して目標温度に制御することは無駄な電力ならびに
時間を消費することになり望ましくない。
るための手段を別途必要としない簡単な構成で、加圧部
材の温度を精度良く検知することが可能であり、かつ、
加圧部材の温度に応じ加熱部材の温度などの加熱条件を
適切に設定することが可能な定着装置を提供することに
ある。
いに圧接する加熱部材と加圧部材を有し、前記部材間の
圧接部において未定着トナー像を担持する被加熱体を挟
持搬送し、前記加熱部材の温度を検知する温度検知手段
を有する定着装置において、前記温度検知手段からの温
度検知の結果に基づき、前記加熱部材に供給する電力を
比例制御し、前記加熱部材を所定の目標温度に制御する
温度制御手段とを有し、加熱部材の温度を検知したとき
の目標温度と検知温度とから加熱条件を変更する加熱条
件変更手段を有することを特徴とする。
度を検知したときの目標温度と検知温度とから加圧ロー
ラ温度を予測し、加圧ローラ温度を予測した結果から加
熱条件を変更する加熱条件変更手段を有することを特徴
とする。
と前記検知温度とから次の目標温度を変更する目標温度
変更手段を有することを特徴とする。
記加圧部材が回転体であり、前記目標温度と前記検知温
度とから前記被加熱体が前記圧接部に到達する前に前記
回転体が回転する時間を設定する回転時間設定手段を有
することを特徴とする。
と前記検知温度とから前記加熱部材への非通電時間を設
定する非通電時間設定手段を有することを特徴とする。
として加熱ローラ内に配置されたハロゲンランプ、加圧
部材として加圧ローラを用い、温度検知部材により加熱
ローラの温度を検知し、加熱部材の温度に応じ加熱体へ
通電する電力量を比例制御し、加熱ローラの温度を制御
する定着装置を例に挙げ本発明の作用を説明する。
により検知した加熱ローラの温度と目標温度との偏差に
比例してハロゲンランプへの供給電力を決定する。
ラや他の加熱ローラの接触部材や加熱ローラの周辺空気
に放熱し、特に加圧ローラへの放熱が大きい。従って、
加圧ローラ温度が低いと加熱ローラから加圧ローラに吸
収される熱量が大きく、比例制御の場合には加熱ローラ
温度は低い温度で安定し、逆に、加圧ローラ温度が高い
と加熱ローラ温度は高い温度で安定する。このように、
比例制御では加熱ローラの放熱量に比例して加熱ローラ
の温度が目標温度に対し偏差を持つ。従って、この現象
を利用すれば、比例制御を行っている場合は加熱ローラ
の温度から加圧ローラの温度を予測できることを見いだ
した。
る。
ラからの放熱量をNO、加熱ローラの熱容量をC、加熱
ローラの温度上昇量をΔT1とすると、これらの関係は
次式で示される。
定、即ち、 ΔT1 = 0 となり、式(1)は、 NI = NO …(2) となる。
への投入熱量NIは加熱ローラの目標温度Tcと現在の
加熱ローラの温度Tmとの温度差に比例し、次式に従
う。
加圧ローラ温度Tkとの温度差に比例するので、放熱量
NOは次式に従う。尚、K3は定数を示す。
は定数であるので、それぞれA1、A2、A3と置き直す
と式(6)は次式のように書き換えられる。
圧ローラ温度Tkが得られる事が判った。即ち、目標温
度Tcと加熱ローラ温度Tmとから加圧ローラ温度Tk
が精度良く予測できる。
説明する。
概略図である。
導性の良い金属円筒からなる加熱ローラ1及び加熱ロー
ラ1の内部に配置されたハロゲンランプ等の加熱体7に
より構成される加熱部材と、金属製シャフトの外周面に
シリコーンゴムなどの弾性体を形成した加圧ローラ2で
ある加圧部材により構成され、図示しない荷重手段によ
り加熱ローラ1と加圧ローラ2は互いに圧接し、圧接部
11を構成している。
ようにあるいは加熱ローラ1の外周面近傍に、サーミス
タなどの温度検知手段8が設置されている。
図示しない駆動装置により回転駆動され、被加熱体12
である紙は矢印の方向から加熱ローラ1と加圧ローラ2
の圧接部(ニップ)に進入し、定着装置のニップにおい
て定着がなされた後、定着装置より排出される。
定着後の紙を加熱ローラ1から剥離するための剥離爪9
や、定着装置のニップから排出される紙を定着装置から
円滑に排出するための排紙ローラ10や、加熱ローラ1
表面にシリコーンオイル等の離形剤を塗布し、かつ、加
熱ローラ1の表面に付着したトナーを除去するためのオ
イル含浸パッド等のクリーナなどが設けてあってもよ
い。
ついて説明する。
を構成する加熱ローラ1)の温度は加熱ローラ1の内部
に配置された加熱体7から放出される熱量により制御さ
れる。加熱体7が放出する熱量は温度制御手段13から
供給される電力量により制御される。加熱ローラ1の温
度は温度検知手段8により検知され、温度検知手段8は
加熱部材の温度に応じた信号を温度制御手段12に対し
出力する。温度制御手段にはあらかじめ加熱部材が目標
とする温度(加熱手段が最終的に到達すべき、かつ、到
達後は維持されるべき温度)が目標温度として設定され
ている。温度制御手段13は目標温度と温度検知手段8
からの検知温度をCPU16により比較し、その結果に
応じて、加熱体7へ供給する電力量を制御する。
ラ1の温度が温度制御手段13に設定される目標温度と
比較して低い場合は、温度制御手段13は加熱体7に供
給する電力量を増加させ、逆に高い場合は、温度制御手
段13は加熱体7に供給する電力量を減少させることに
より、加熱ローラ1の温度は目標温度近くに制御され
る。
タを用い、サーミスタからの出力はA/Dコンバータに
よりA/D変換され、温度制御手段であるCPU16に
取り込まれる。CPU16はメモリ(ROM)19に記
憶されている加熱部の目標温度とサーミスタからの出力
を比較演算し、その結果に基づき、加熱体7であるハロ
ゲンランプに通電する電力を制御する。温度制御手段1
3はハロゲンランプに通電するAC電圧の位相及び/ま
たは波数を制御する等の方法により、ハロゲンランプに
通電する電力量を制御する。
電力量を制御する方法の一例を説明する。
は、ある一定の時間間隔毎に制御される。この時間間隔
を制御周期と呼ぶ。この制御周期に対し、実際に加熱体
7に通電される時間の割合をデューティーと呼ぶ。例え
ば、制御周期が1秒で、デューティーが10%のとき
は、100ms加熱体に通電し、900msは通電しな
い。デューティーが100%の時の消費電力が400w
であるとき、デューティーを10%とすれば、消費電力
は略40Wとなる。このように、デューティーを変化さ
せることにより、加熱体7に通電する電力量を調節し、
加熱ローラ1の温度を制御することができる。
電する電力量を制御する方法の一例である比例制御を説
明する。
知手段8により検知される温度)と目標温度との差に比
例した電力を出力する。図2に比例制御における加熱ロ
ーラの検知温度に対するハロゲンランプの出力特性の一
例を示す。図2の横軸は加熱ローラの検知温度であり、
縦軸はデューティーである。
ティーを100%とし、C以上では0%とする。Aから
Cの間では加熱ローラの検知温度と目標温度Bの差に比
例したデューティーを出力する。従って、加熱ローラの
検知温度を目標温度に制御する場合、比例制御では、例
えば図2の点Dのように加熱ローラの放熱量が大きい場
合には加熱ローラの検知温度が低くなり、大きい電力を
供給する。また、図2の点Eのように加熱部材の放熱量
が小さい場合には加熱ローラの検知温度が高くなり、小
さい電力を供給する。
からCの間でも、若干のデューティーが必要であるが、
これは加熱ローラから加圧ローラへの放熱があるため、
定常状態を保つために放熱量相当のデューティーが必要
となるためである。
の積分に比例して電力を出力する方法(I制御)、温度
の変化率に比例して電力を出力する方法(D制御)が知
られており、一般にはこれらP、I、Dを組み合わせて
PI制御や、PID制御、PD制御等が用いられてい
る。当然、本発明はP制御を含むこれらPI、PD、P
ID制御でも応用できる。
知し、検知した結果に基づきハロゲンランプへの供給電
力を比例制御し、加熱ローラの温度を目標温度に制御
し、加熱ローラの温度を検知したときの検知温度Tmと
目標温度Tcとから加圧ローラ温度を予測し、予測した
加圧ローラ温度に適切な加熱条件を設定する。
3に従い本発明の一例を説明する。加熱条件を変更する
ルーチンを開始すると、目標温度Tcと加熱ローラの検
知温度Tmを認識し、目標温度Tcと加熱ローラの検知
温度Tmとから加圧ローラ温度Tkを予測し、加圧ロー
ラ温度Tkに適切な加熱条件を設定する。
と目標温度Tcとの偏差に比例してハロゲンランプへの
電力を制御し、目標温度TcをTc1〜Tc4とし、それ
ぞれの目標温度において加圧ローラ温度Tkを振り、加
熱ローラの検知温度Tmを測定したところ、図4の様な
結果を得た。図4の横軸は加熱ローラの検出温度Tm、
縦軸は加圧ローラ温度Tkを示す。図4に示すように、
目標温度Tcと検知温度Tmとから加圧ローラ温度Tk
が一義的に定まり、本明細書の「作用」で述べた式
(7)が裏付けられた。
温度Tmとから加圧ローラ温度Tkを予測し、加圧ロー
ラ温度Tkに適切な加熱条件を設定することにより定着
不良や紙皺やオフセットが防止できる。
熱ローラの検知温度とから加圧ローラ温度を予測し、次
に加圧ローラの温度に適した加熱ローラの目標温度を再
度設定した。
ように互いに押し圧当接する一対の加熱ローラと加圧ロ
ーラとのニップに像支持体である紙を挟持搬送し、紙の
画像形成面は加熱ローラに接触し、加熱ローラの内部に
加熱体(ヒータ)として400Wのハロゲンランプを配
置し、定着を行った。
を形成したアルミニウム製円筒(外径18mmφ、肉厚
0.6mm)、加圧ローラとして鋼製シャフト外周面に
射出成型によりJIS−A硬度23度のシリコーンゴム
層を形成したローラ(外径18mm)を用いた。加熱ロ
ーラと加圧ローラを図示しない荷重手段により総荷重6
kgfで圧接した。また、図示しない駆動装置により加
熱ローラを回転駆動し、搬送速度を23.4mm/秒と
した。尚、環境温度は20℃、環境湿度は50%とし
た。
で、目標温度Tcと現在の加熱ローラ温度Tmとの偏差
に対し電力を比例制御し、温度調節を行った。電力の調
整は1秒を100%とするデューティー制御で行った。
また、デューティー(Duty)の制御式は Duty(%)=3.8×(Tc−Tm)+23.2 Tc:目標温度 、Tm:加熱ローラの検知温度 とし、この制御式で計算した結果、Dutyが100%
以上となった場合は100%とし、0%以下となった場
合は0%とした。
り検知した。このとき、サーミスタに1.57kΩの抵
抗を直列に配置し、5VのDC電圧を印加し、サーミス
タと抵抗とにより分圧された電圧を8bitのアナログ
デジタル(A/D)コンバータにより量子化し、CPU
により読みとった。この量子化した値をAD値と呼ぶ。
従って、上記デューティーの制御式においてTcとTm
はAD値で与えられる。
から次のTc’を決定する。この決定は次の〜によ
り作成した表に従って行う。
呼ぶ)に基づき加圧ローラ温度に対応する加熱ローラの
目標温度を設定する。
ローラ温度Tkに対応する加熱ローラの検知温度Tmを
調べる。
熱ローラの検知温度Tmに対する次に設定すべき加熱ロ
ーラの目標温度を定める。
する。
度、縦軸に加熱ローラ温度をとった。
この線より上の領域が定着良好な領域である。
たときの加圧ローラ温度は朝一状態(定着装置が冷え切
った状態)から印字を開始した1枚目が最も低かった。
尚、1枚目の先端が定着装置のニップに到達するのは定
着装置の回転駆動を開始してから15秒後とした。ま
た、この最も低い加圧ローラ温度は加熱ローラの温度に
依存し、加熱ローラ温度が高くなると最低の加圧ローラ
温度は高くなる。線bはこの最低の加圧ローラ温度、即
ち、朝一状態から印字を開始し、1枚目の先端が定着装
置のニップに入ったときの加圧ローラの温度を示す。従
って、定着装置を起動した後、加圧ローラ温度はこの線
に対して高温側となる。
するため、両ローラの温度を線cよりも低温側とする必
要がある。
両ローラの温度を線dよりも低くする必要がある。
ーやファクシミリ等では紙間時間は不定であり、加圧ロ
ーラの飽和温度は紙間時間が長いほど高くなるが、本実
験例では紙間時間の最大を12秒とし、このときの加圧
ローラの飽和温度を線eで示す。従って、加圧ローラの
温度はこの線以下の温度となる。
ラと加圧ローラの温度はこれら線a、b、c、d、eに
囲まれた5角形の内の領域にある必要がある。
に、加圧ローラ温度に応じて加熱ローラの温度を図5の
実線で示すような4段階の温度に設定した。
熱ローラ温度を表1に示す。
に従って加熱ローラ温度を設定すれば、常に良好な画像
が得られる。
関係を示す。
加圧ローラ温度を変化させたときの加熱ローラの検知温
度Tmと加圧ローラ温度Tkとの対応を調べた。
ら表5は異なる目標温度に対応し、目標温度はそれぞ
れ、150℃、160℃、170℃、180℃であり、
AD値はそれぞれTc1=126、Tc2=140、Tc
3=154、Tc4=166とした。
圧ローラ温度Tkは列[b]の様になった。
に求まり、加圧ローラ温度を予想することができる。
c’を決定する 次に、表1に従い、予測した加圧ローラ温度Tkに対応
し定着良好となるTc’を列[c]のように定めた。こ
の列[c]の温度は列[d]に示すAD値に相当する。
場合、加熱ローラの温度が検知時に表2の列[a]のA
D値であるとき、表2の列[d]の値を加熱ローラの次
の目標温度Tc’とすれば、常に定着が良好で、高温オ
フセットや紙皺のない画像を得ることができる。
ンを印字開始後1枚目の前空回し中、または定着装置の
ニップに紙がないとき、いわゆる紙間で行えば、加圧ロ
ーラが加熱ローラと直接接触しているため、加圧ローラ
の温度をより精度良く予測することができる。また、加
圧ローラ温度が急激に変化しない場合には所定枚数毎の
紙間で加熱ローラの目標温度の変更のルーチンを行えば
良く、CPUの処理の負担をかけないので、他の処理の
妨げにならない。また、加熱ローラの温度振れが大きい
場合には連続する2回または複数回の温度検知結果を平
均化し、その平均値により加圧ローラ温度を予測し、加
熱ローラの次の目標温度Tc’を設定すればより精度良
く加圧ローラ温度を予測でき、環境や紙質が悪化しても
定着不良や紙皺やオフセットの発生を防止できる。
標温度と加熱ローラの検知温度とから加圧ローラ温度を
予測し、紙が定着装置のニップに到達する前に行う定着
装置の回転駆動の時間を加圧ローラ温度の予測結果に基
づき設定した。
装置に通紙し定着したところ、OHPシートは加圧ロー
ラが130℃未満では曲がり、いわゆるカールが発生
し、OHPによる投影の時に画像ぼけを生じた。しか
し、130℃以上ではカールが微少であり、投影しても
画像ぼけを生じなかった。
加圧ローラを130℃以上にする必要がある。
ヒータをオフするため、加圧ローラ温度が冷えるため、
OHPシートを定着する前に、加熱ローラ温度を高く保
持した状態で定着装置を所定時間回転駆動し、加圧ロー
ラ温度を高くする必要がある。
態で両ローラを回したとき(この状態を以後、「空回
し」と呼ぶ)の加圧ローラの温度上昇曲線を示し、横軸
は時間(秒)、縦軸は加圧ローラ温度(℃)を示す。
尚、加熱ローラの目標温度は170℃とした。加圧ロー
ラ温度は130℃に90秒で到達した。
ただし、tの最大は90秒とする。
とし、加圧ローラ温度がTkの時に130℃に達するま
でにかかる時間をt’とすると、 t’=90−t が成り立つ。
時、加圧ローラが130℃に達する時間を示したのが図
7である。図7の横軸は加圧ローラ温度、縦軸は加圧ロ
ーラがほぼ130℃に達する時間を示す。
回し時間を表6の様に設定した。
温度Tcと加熱ローラの検知温度Tmとに対応した空回
し時間の対応表である。
Tkを列[b]に示す。また、列[b]に対応するOH
P印字時前に必要な空回し時間を表6から読みとった結
果を表7の列[e]に示す。
たら、加熱ローラの温度をウォームアップし、目標温度
に達したら、回転駆動を開始すると共に前空回し時間設
定ルーチンを開始し、例えばこのとき、TmがAD値で
149だったら、表7に従い前空回し時間を85秒に設
定し、紙が定着装置のニップに到達する前に85秒定着
装置を回転駆動する。
に従って空回しを行えば、定着後のOHPシートのカー
ルを防止でき、加熱ローラ温度を高温に設定する必要が
ないので、高温オフセットが無く、過昇温が防止でき
る。
標温度と加熱ローラの検知温度とから加熱ローラの内部
に配置した熱源であるハロゲンランプへの非通電時間を
設定した。
1に示した定着装置で60g紙を定着したところ加熱ロ
ーラ温度に関わらず、加圧ローラ温度が125℃以上で
紙皺が発生していた。連続印字を行ったところ、30枚
後には加圧ローラ温度はほぼ飽和し、135℃であっ
た。従って、加圧ローラ温度が125℃〜135℃では
紙皺が発生していた。
空回し(紙が定着装置のニップに到達する前に行う空回
し)時にヒータを強制オフしても加圧ローラ温度は80
℃以上に保たれ、定着不良を発生することはなかった。
前空回し時にヒータの強制オフは行わず、90℃以上で
はヒータの強制オフを行うこととした。
べる。
ームアップし、目標温度に達したら、回転を開始すると
共に、加圧ローラ温度を予測し、加圧ローラ温度が90
℃未満であればヒータの強制オフを行わず、印字データ
がdata readyになったら、給紙を開始し、定着を行う。
加圧ローラ温度の予測結果が90℃以上の時は加圧ロー
ラ温度予測ルーチンが終了次第、ヒータを強制オフし、
印字データがdata readyになったら、給紙を開始し、紙
が定着装置のニップに進入する3秒前にヒータの強制オ
フを停止し、加熱ローラの温度制御を再開した。尚、こ
の3秒は加熱ローラの温度が所定の目標温度に復帰する
ために必要な時間である。
秒)で連続印字を行ったところ、加圧ローラ温度が低い
ときでも良好に定着する事ができ、また、30枚後に加
圧ローラが飽和温度(120℃)に達したが、加圧ロー
ラの飽和温度はヒータを強制オフしないときに比較して
15度低下し、紙皺の発生を防止することができた。
を比例制御するときの目標温度と実際の検出温度とに差
が生じ、この両者から加圧ローラ温度が正確に予想で
き、加圧ローラの温度の温度に応じて加熱ローラの温度
を適切に変更できるので、省電力化のために非印字時に
ヒータへの電力を遮断した場合や紙間時間が不定の場合
でも履歴により千差万別に変化する加圧ローラ温度を予
想でき、良好に定着を行うことができる。
るので複写機またはプリンター機内の温度を低く保つこ
とができ、トナーの保存性が良くなり、トナーの寿命が
長くなる。また、プリンター機内の温度を低く保つこと
ができるので、機内の温度を低下させるためにファンを
駆動する必要が無く、低騒音かつ低消費電力とすること
ができる。
ーラの温度の温度に応じ加熱ローラの温度を適切に設定
できるので、定着不良を防止することができ、紙皺の発
生を防止することができる。
ラの温度の温度に応じて前空回し時間を適切に設定でき
るので加圧ローラの温度を十分に高めてからOHPシー
トへの印字を行え、OHPシートのカールの発生を防止
することができる。
ーラの温度に応じて前空回し時にヒータをオフすること
ができるので加圧ローラの飽和温度を低下させることが
でき、高温高湿環境下でも紙皺の発生を防止することが
でき、かつ、定着不良を防止することができる。
ラに温度検知手段を圧接せずに加圧ローラの温度を予測
できるので、加圧ローラの磨耗あるいは欠損を防止で
き、部分的に加圧力が得られなくなることが無くなり、
定着不良を防止でき、かつ、紙皺の発生を防止すること
ができる。
の電力供給を停止せずに加圧ローラの温度を予測できる
ので、加熱部材の温度を一旦下げた後に更に加熱して目
標温度に制御する動作が不要となり、無駄な電力ならび
に無駄な時間の消費を防止できる。
部材の温度を検知するときでも、発熱部材に通電したま
まなので、定着装置に紙が進入するときに加熱部材の温
度を適切な所定温度とすることが容易であり、また、加
圧部材の温度が加熱部材の所定温度に対し適切なのもで
あった場合には、すぐ定着可能なので、クイックスター
トができる。また、加圧ローラの温度が低くても、加圧
ローラの温度に応じ加熱ローラ温度を高くし、補償する
事により定着不良を防止し、かつクイックスタートがで
きる。尚、本発明は特に熱容量の大きな定着装置におい
て有効である。
リ、複写機などの画像形成装置に応用すれば特に有効で
ある。
る。
るハロゲンランプの出力特性の一例を示す図である。
ム例である。
度と加圧ローラ温度との相関例を示す図である。
ローラの温度に適切な加熱ローラのの設定温度を示す図
である。
過時間に対する加圧ローラの温度上昇特性を示す図であ
る。
がある温度のときに加圧ローラ温度が130℃に達する
ために必要な空回し時間を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 互いに圧接する加熱部材と加圧部材を有
し、前記部材間の圧接部において未定着トナー像を担持
する被加熱体を挟持搬送し、前記加熱部材の温度を検知
する温度検知手段を有する定着装置において、前記温度
検知手段からの温度検知の結果に基づき、前記加熱部材
に供給する電力を比例制御し、前記加熱部材を所定の目
標温度に制御する温度制御手段とを有し、加熱部材の温
度を検知したときの目標温度と検知温度とから加熱条件
を変更する加熱条件変更手段を有することを特徴とする
定着装置。 - 【請求項2】 加熱条件変更手段は加熱部材の温度を検
知したときの目標温度と検知温度とから加圧ローラ温度
を予測し、加圧ローラ温度を予測した結果から加熱条件
を変更することを特徴とする請求項1に記載の定着装
置。 - 【請求項3】 前記目標温度と前記検知温度とから次の
目標温度を変更する目標温度変更手段を有することを特
徴とする請求項1または2に記載の定着装置。 - 【請求項4】 少なくとも前記加圧部材が回転体であ
り、前記目標温度と前記検知温度とから前記被加熱体が
前記圧接部に到達する前に前記回転体が回転する時間を
設定する回転時間設定手段を有することを特徴とする請
求項1から3に記載の定着装置。 - 【請求項5】 前記目標温度と前記検知温度とから前記
加熱部材への非通電時間を設定する非通電時間設定手段
を有することを特徴とする請求項1から4に記載の定着
装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6657195A JPH08262896A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 定着装置 |
EP95109051A EP0686895B1 (en) | 1994-06-10 | 1995-06-12 | Image forming apparatus having a fixing unit |
US08/489,478 US5701554A (en) | 1994-06-10 | 1995-06-12 | Fixing apparatus having controller for setting a target temperature and for estimating the amount of heat transferred to a pressure roller |
DE69513228T DE69513228T2 (de) | 1994-06-10 | 1995-06-12 | Bilderzeugender Apparat mit Fixiereinheit |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6657195A JPH08262896A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08262896A true JPH08262896A (ja) | 1996-10-11 |
Family
ID=13319783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6657195A Pending JPH08262896A (ja) | 1994-06-10 | 1995-03-24 | 定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08262896A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8135298B2 (en) | 2007-10-31 | 2012-03-13 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and image forming method for controlling image formation based on a temperature of a fusing rotating body |
JP2014010421A (ja) * | 2012-07-03 | 2014-01-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置、定着装置及びプログラム |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP6657195A patent/JPH08262896A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8135298B2 (en) | 2007-10-31 | 2012-03-13 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and image forming method for controlling image formation based on a temperature of a fusing rotating body |
JP2014010421A (ja) * | 2012-07-03 | 2014-01-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置、定着装置及びプログラム |
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