JPH08262479A - 撮影方法及び撮影装置 - Google Patents

撮影方法及び撮影装置

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JPH08262479A
JPH08262479A JP7069668A JP6966895A JPH08262479A JP H08262479 A JPH08262479 A JP H08262479A JP 7069668 A JP7069668 A JP 7069668A JP 6966895 A JP6966895 A JP 6966895A JP H08262479 A JPH08262479 A JP H08262479A
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voltage
medium
applied voltage
optical sensor
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JP7069668A
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Masahito Okabe
岡部将人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/135Liquid crystal cells structurally associated with a photoconducting or a ferro-electric layer, the properties of which can be optically or electrically varied
    • GPHYSICS
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    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1334Constructional arrangements; Manufacturing methods based on polymer dispersed liquid crystals, e.g. microencapsulated liquid crystals

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電圧印加条件を変化させて記録される画像の
記録特性を制御するとともに、目的とする画像特性に合
わせて印加電圧を設定して画像記録できるようにする。 【構成】 液晶媒体の抵抗、液晶媒体のしきい値電圧、
光センサのベース電流に基づいて外部印加電圧の範囲を
設定し、設定した範囲内で目的とする画像特性に合わせ
て印加電圧を変化させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極上に光導電層を形
成した光センサと、樹脂中に液晶を分散固定した高分子
−液晶複合体を用いた撮影方法及び撮影装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】高分子−液晶複合体は、例えば、液晶と
樹脂を混合して共通溶媒に溶解させ、該溶液をスピンナ
ー等で塗布した後、溶媒を蒸発、乾燥させることによ
り、液晶相と樹脂相が相分離することにより作製できる
ことが知られている。高分子−液晶複合体の他の作製方
法としては、液晶と紫外線硬化型樹脂のモノマーまたは
オリゴマーを共通溶媒に溶解させ、液晶とモノマーの混
合物が等方相になる温度で乾燥させた状態で、紫外線を
照射し、モノマーを重合させることにより、樹脂相と液
晶相を相分離することにより作製することもできる。
【0003】液晶相と樹脂相の相分離の状態は、樹脂中
に、球状または他の形状の液晶相が分散されたものや、
液晶相の中に樹脂球が分散された形態のもので、さらに
その表面にスキン層をもっているものがある。液晶相の
配向方向の屈折率は、樹脂の屈折率とほぼ等しくなるよ
うに調整されている。無配向状態の屈折率は、樹脂の屈
折率と異なるため、液晶媒体を作製直後の無配向状態で
は液晶相と樹脂との界面で光が散乱し、媒体の透過率が
低下する。液晶媒体に電界をかけて、液晶を媒体平面と
直交する方向に配向させると、散乱がなくなり光が透過
する。
【0004】液晶にメモリ性のあるスメクチック液晶を
使用すると、電界をかけて液晶を配向させた後、電界を
取り除いても配向状態は維持される。配向状態は、液晶
相が等方相になる温度に加熱することにより、冷却後、
無配向状態に戻すことができる。
【0005】液晶媒体への画像情報の記録方法として
は、図1に示すように、透明支持体21上に、順次、透
明電極22、高分子−液晶複合体層23を形成した液晶
記録媒体20と、透明支持体11上に、順次、透明電極
12、光導電層13を積層した光センサ10とを空気ギ
ャップを介して対向配置し、両電極間に電源30を用い
て電圧を印加した状態で光センサ10に画像露光し、露
光強度に応じて液晶にかかる電界が変化し、電界に応じ
て液晶を配向させることにより画像露光に応じた画像情
報を記録することができる。
【0006】光センサを用いた液晶記録媒体への画像記
録の他の方法としては、図2(a)に示すように、透明
支持体11上に、透明電極12、光導電層13、高分子
−液晶複合体層23、上部電極22を順次積層した一体
型記録媒体、或いは、図2(b)に示すように、透明支
持体11上に、透明電極12、光導電層13、誘電体中
間層14、高分子−液晶複合体層23、上部電極22を
順次積層した一体型記録媒体を用いて、上記と同様にセ
ンサに画像露光し、電源30により両電極間に電圧を印
加することにより、液晶層に画像情報を記録することが
できる。
【0007】液晶媒体に記録した画像情報は、図3に示
すような、画像読み取り装置で電気信号に変換すること
ができる。図3において、光源40、IRカットフィル
タ41、バンドパスフィルタ42、照明レンズ43から
なる光学系で、適当な波長が選択された照明光が液晶記
録媒体20に照射される。液晶媒体の透過光は、結像レ
ンズ44によりCCDラインセンサ50に結像するよう
に調節されている。液晶記録媒体は図示しない移動可能
なステージの上に設置され、該ステージはステッピング
モータで制御され、ステージの移動に合わせて透過光を
CCDセンサで電気信号に変換することで画像情報の読
み取りが行われる。電気信号に変換された画像信号は、
必要に応じてCRTやプリンタに出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような方法で電圧
印加露光により画像を記録しようとした場合、適切な電
圧印加条件で画像記録を行わないと、良好な画像が得ら
れない問題がある。また、印加する電圧により記録する
画像の特性が変化するため、印加電圧と記録される画像
特性の相関を把握しておかないと、希望する特性の画像
を記録することができない問題がある。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、電圧印加条件を変化させて記録される画像の記録特
性を制御するとともに、目的とする画像特性に合わせて
印加電圧を設定して画像記録することができる撮影方法
及び撮影装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明電極上に
光導電層を形成した光センサと、電極上に、樹脂と液晶
から高分子−液晶複合体層を形成した液晶記録媒体を空
気ギャップを介して対向配置した分離型情報記録媒体の
光センサに画像露光し、両電極間に電圧を印加すること
により該液晶を配向させ、画像情報を記録する方法にお
いて、液晶媒体と光センサの容量で決定される液晶媒体
への初期分配電圧が液晶媒体のしきい値電圧の1/2以
下となる印加電圧を上限印加電圧とし、液晶媒体の飽和
電圧と放電破壊電圧の合計値V1と、光センサのベース
電流に基づいて求められる光センサの抵抗及び液晶媒体
の抵抗から得られる液晶媒体の平衡電圧がしきい値電圧
より大きくなるような印加電圧V2の何れか大きい方を
下限印加電圧とし、上記上限及び下限印加電圧の範囲内
に印加電圧を設定して画像記録することを特徴とする。
また、本発明は、設定される範囲の印加電圧を変えて画
像特性を制御することを特徴とする。また、本発明は、
透明電極上に光導電層を形成した光センサと、電極上
に、樹脂と液晶から高分子−液晶複合体層を形成した液
晶記録媒体を空気ギャップを介して対向配置した分離型
情報記録媒体の光センサに画像露光し、両電極間に電圧
を印加することにより該液晶を配向させ、画像情報を記
録する装置において、液晶媒体の抵抗値測定手段と、光
センサのベース電流測定手段と、印加電圧範囲を設定す
る制御手段とを備え、前記制御手段は、液晶媒体と光セ
ンサの容量で決定される液晶媒体への初期分配電圧が液
晶媒体のしきい値電圧の1/2以下となる上限印加電圧
と、液晶媒体の飽和電圧と放電破壊電圧の合計値V1
と、光センサのベース電流に基づいて求められる光セン
サの抵抗及び液晶媒体の抵抗から得られる液晶媒体の平
衡電圧がしきい値電圧より大きくなるような印加電圧V
2の何れか大きい電圧として下限印加電圧とを算出し、
上記上限及び下限印加電圧の範囲内に印加電圧を制御す
ることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明は、少なくとも液晶媒体の抵抗、液晶媒
体のしきい値電圧、光センサのベース電流に基づいて外
部印加電圧の範囲を設定し、設定した範囲内で目的とす
る画像特性に合わせて印加電圧を変化させることによ
り、目的とする画像特性で撮影を行うことが可能とな
る。
【0012】
【実施例】まず、本発明の電圧印加方法について説明す
る。図4及び図5は液晶媒体と光センサにかかる電圧の
時間変化をシミュレーションした結果を示している。シ
ミュレーションに用いた物性値は以下の通りである。 液晶媒体:膜厚6μm 抵抗率2.7×1011Ωcm 光センサ:膜厚10μm ベース電流1.7×10-6
/cm2(未露光状態で100V電圧印加したとき流れ
る電流) 図4は未露光部分における電圧の時間変化、図5は露光
部分における電圧の時間変化をそれぞれ示している。図
4において、L1及びL2はそれぞれ印加電圧730
V、700Vにおける液晶媒体の電圧の時間変化、M
1、M2はそれぞれ印加電圧730V、700Vにおけ
る光センサにかかる電圧の時間変化を示している。
【0013】液晶媒体のしきい値電圧(液晶媒体が配向
する電圧)を180Vとすると、本発明のシステムでは
液晶媒体にかかる電圧が、未露光部分においてしきい値
電圧に到達したタイミングで電圧を停止する。しきい値
電圧到達前では液晶の配向が十分でないため必要なコン
トラストが得られず、しきい値電圧以上になると未露光
部が配向してしまうため画質が低下するためである。図
4において、印加電圧730Vの場合では時間T1(約
30msec)、700Vの場合では時間T2(約45
msec)でしきい値電圧に到達し印加電圧を停止する
ことになる。
【0014】図5は露光部分の電圧変化であり、L3、
L4はそれぞれ印加電圧700V、730Vのときの液
晶媒体にかかる電圧の時間変化、M3、M4はそれぞれ
印加電圧700V、730Vのときの光センサにかかる
電圧の時間変化である。シミュレーションでは、印加電
圧の変化に対して、照射する光量を変化させて、未露光
部分の電圧がしきい値電圧に到達したときの明部と暗部
の電位差(コントラスト)が等しくなるように調整して
ある。ここでは、未露光部分の電圧が180Vに到達し
たときの、露光部分の電圧が約230Vになるように、
露光部分の露光量を調整してある。ここで印加電圧停止
時の光センサにかかる電圧に着目すると、印加電圧70
0Vのときには、約60V(時間T2のときの電圧)で
あるのに対して、印加電圧730Vの時には約105V
(時間T2のときの電圧)であることが分かる。
【0015】図6は印加電圧を変化させたときの、光セ
ンサの光照射時の電流(光電流とベース電流の合計)と
照射光の強度の関係を示している。光センサに流れる電
流は、例えば、図7に示すように、光センサの表面に金
電極15を形成し、電源30により、透明電極12との
間に電圧を印加して測定することができる。この場合、
光源51および光学シャッター52により、光センサの
透明電極側から、一定強度の光を一定時間照射したとき
の測定結果は図8に示すようなものである。光センサに
は一定電圧を印加した状態で33msec光照射を行っ
た。グラフ横軸の時間は光照射を開始した時間をt=0
とした。また、t=0のときの電流を暗電流(ベース電
流)値とし、グラフの電流値は単位面積(1cm2 )当
りの値で示してある。光照射開始後、電流値は、光照射
中は時間と共に増加し、光照射終了後はゆっくりと減衰
する。このように光電流は電圧印加中、常に変化し続け
るが、光照射時間33msecの場合、33msec後
に光電流が最大になり、光照射終了後緩やかに減衰す
る。このように、光電流は常に変化し一定ではないが、
以後、t=33msecのとき(印加電圧停止時)の光
電流の値を光電流値とする。光電流は照射する光の強度
に依存し、強度が増加するにつれて増加する。
【0016】ところで、液晶媒体を配向させるのに必要
な光センサに流れる電流値は、液晶媒体の抵抗、容量に
よって決まり、例えば図6において波線で示した4×1
-6A/cm2 であると仮定すると、印加電圧停止時の
電圧が60Vの場合には約80Luxの照射強度が必要
なのに対して、印加電圧停止時の電圧が105Vの場合
には約20Luxで上記の電流値を得ることができる。
光照射時の電流値は、光照射開始からの時間にも依存す
るが、同じ電流値を得るためには、電圧が低い方が余計
の光で露光する必要があり、このことにより、印加電圧
を変化させることにより、電圧印加停止時の光センサの
電圧が変化し、液晶を配向させるのに必要な露光量が変
化し、記録される画像の特性が変化することになる。
【0017】図9は印加電圧を変えたときの露光量に対
する液晶透過率特性を示しており、印加電圧は特性Aが
一番大きく、次いで特性B、特性Cの順になっている。
特性Aでは露光域が狭く、例えば文字等の画像に適して
おり、特性Bは風景画像等に適していて、印加電圧を選
ぶことにより、好みに応じて軟調、硬調画像を選択する
ことができる。特性Cは印加電圧が低すぎるため高露光
域が飽和電圧に達していない(十分配向していない)た
め、S/N比が悪いので不適当である。このように、印
加電圧を変化させることにより、目的に応じて記録する
画像の特性(ラチチュード)を制御することができる。
【0018】次に、印加電圧の設定方法について説明す
る。まず、印加電圧を設定する場合に関係するしきい値
電圧、飽和電圧について説明する。図10は液晶媒体に
かかる電圧を変化させて液晶の配向状態(透過率)を測
定する装置を示すものである。液晶媒体の表面に金電極
(半透明)24を貼り付けて透明電極22と金電極24
間に電圧発生装置51で電圧を印加し、アルゴンレーザ
(488nm)40からレーザ光を照射して透過光をセ
ンサ50で検出し、検出結果をオシロスコープ52を用
いてモニタした。測定結果は、図11に示す通りであ
る。図11において、横軸は電圧、縦軸は変調度で、次
式のように定義される。 変調度=(T−Toff)/(Ton−Toff)×100% Ton :配向した状態の信号値 Toff:無配向状態の信号値 このように、測定結果を規格化したとき、変調度が0.
1となるときの液晶媒体の電圧Vthをしきい値電圧、変
調度が0.9となるときの液晶媒体の電圧VLC(sa)を飽
和電圧とする。
【0019】本発明の画像記録システムにおいて、光セ
ンサおよび液晶記録媒体はそれぞれ抵抗とコンデンサの
並列回路と考えられ、図12に示すようにこれらの直列
回路からなる等価回路で表される。図に示すように、光
センサ及び液晶記録媒体の容量をそれぞれCPS、CLC
直列回路の両端にかかる電圧をVAP(=電源電圧E−空
隙電圧VAIR )、光センサ及び液晶記録媒体にかかる電
圧をそれぞれVPS、VLC、光センサ及び液晶記録媒体に
流れる電流をそれぞれIPS、ILCとすると、 VAP=VPS+VAir +VLC ……(1) ただし、VAir :放電破壊電圧(Ex.400V) 光センサ、液晶記録媒体の抵抗をそれぞれRPS、RLC
電圧を印加して十分時間が経過した平衡状態での暗部に
おける光センサ、液晶記録媒体の電圧を平衡電圧と呼
び、これをそれぞれVPS(eq)、VLC(eq)とすると次式が
成立する。 VPS(eq)/RPS=VLC(eq)/RLC ……(2) RPS=100/IPSd ……(3) ここで、IPSd は光センサに100Vの電圧を印加した
時のベース電流値である。また、初期に液晶記録媒体に
分配される電圧VLC(0)は、 VLC(0)=(VAP−VAir )・CPS/(CPS+CLC) ……(4) となる。
【0020】まず、印加電圧の上限についてみると、本
発明のシステムにおいて、(4)式で与えられる初期分
配電圧VLC(0)がしきい値電圧以上であっては露光前
に液晶が配向してしまうため画像記録ができない。その
ため、例えば、しきい値電圧が200Vとすると、初期
分配電圧VLC(0)は必ず200Vより小さくなければ
ならず、できれば150V以下、好ましくは、しきい値
電圧の1/2以下にする必要がある。このように、液晶
媒体に初期に分配される電圧はしきい値電圧より低くす
る必要があり、望ましくはしきい値電圧の1/2以下で
あり、このことから、印加電圧の上限が決まる。このよ
うに、印加電圧の上限は、(4)式で示すように容量と
しきい値電圧により決まり、抵抗やベース電流値に依ら
ず一定値となる。なお、しきい値が高くなると印加電圧
の上限は当然に高くなり、また、光センサの膜厚が厚く
なると、(4)式で光センサの容量CPSが小さくなるた
め、VAPの上限は高くなる。
【0021】次に、印加電圧の下限については、下記の
2つの条件のいずれか高い方の電圧である。 〔条件:飽和電圧と放電破壊電圧の合計値〕例えば、
放電破壊電圧が400V、飽和電圧が250Vであると
すると下限の印加電圧は650Vとなる。液晶媒体が飽
和電圧に到達し、完全に配向するためには、このとき光
センサの電圧が零以下ではないので、最低でも飽和電圧
と放電破壊電圧を加えた電圧を印加する必要がある。即
ち、光センサにかかる電圧が零では電流が流れないた
め、最低でもこれ以上の電圧を印加する必要がある。
【0022】〔条件:未露光部分の液晶媒体の電圧が
しきい値電圧に到達するために必要な最低限の電圧〕空
気ギャップを介して液晶媒体と光センサを対向させて電
圧印加する方式においては、電圧を印加して十分時間が
経過すると、暗部における光センサと液晶媒体の電流が
等しくなるような電圧で平衡状態に達する。このときの
液晶媒体と光センサの電圧は(2)式で表され、(2)
式で与えられる液晶の平衡電圧VLC(eq)がしきい値電圧
より大きくなければならない。したがって、(2)式に
おいてVLC(eq)を求め、 VLC(eq)≧Vth の条件から(1)式によりこのときの印加電圧VAPの下
限を求めれば、液晶媒体の電圧がしきい値電圧に到達す
るために必要な最低限の印加電圧を求めることができ
る。
【0023】(2)式においてVLC(eq)を求めるに際
し、光センサのベース電流値は必ずしも、電圧に対して
リニアな特性ではないので、光センサの電圧とベース電
流の関係を測定してこれをプロットし、(2)式により
LC(eq)を求める。或いは、電圧とベース電流の関係が
リニアであると近似できる場合は、ある電圧のときのベ
ース電流値(例えば100Vのときのベース電流値)か
ら(3)式により抵抗値を計算して、同様にして求めて
もよい。
【0024】図13はこのようにして、印加電圧100
Vのときのベース電流値と、印加電圧の下限の関係を計
算したものである。なお、液晶媒体の抵抗は抵抗率と媒
体の膜厚から計算した。横軸は液晶媒体抵抗値(Ω/cm
2 、液晶の膜厚は6μm)、縦軸は印加電圧VAP(V)
である。また、初期に液晶媒体に分配される電圧V
LC(0)が100V、150Vのときの印加電圧VAP
計算した結果(825V、1050V)も図13中に示
してある。図中、液晶媒体抵抗率は、○は5.0×10
11Ωcm、□は2.5×1011Ωcm、◇は1.3×1011
Ωcm、×は6.8×1010Ωcm、+は3.4×1010Ω
cmである。図13において、液晶媒体のしきい値電圧が
200Vとすると初期に分配される電圧がその1/2の
100Vになるような印加電圧は830Vであり、この
値が印加電圧の上限となる。光センサのベース電流が2
×10-6A/cm2、液晶媒体の抵抗率2.5×1011Ωc
mの場合(□の場合)を例にすると、印加電圧の下限
は、約680Vになり、これ以下の電圧を印加した場
合、電圧印加時間をいくら長くしても、未露光部分の液
晶媒体の電圧がしきい値電圧に到達しないため、液晶が
配向せず、良好な画像を記録することができない。従っ
て、この組み合わせの場合、画像記録に適した印加電圧
の範囲は、680V〜830V(図の矢印で示す範囲)
であり、標準的な電圧印加条件は、740V〜750V
である。
【0025】同じ光センサを用いた場合、液晶媒体の抵
抗率が5.0×1011Ωcmの場合には、抵抗値から計算
した印加電圧の下限(上記条件)は630Vである
が、このような印加電圧で画像記録を行う場合、条件
を満足するため、未露光部分の液晶媒体の電圧はしきい
値電圧に到達するが、画像露光部分でいくら強い光を照
射しても液晶媒体の飽和電圧に到達することができず、
液晶媒体を完全に配向させることができないため好まし
くない。
【0026】また、同じ光センサを用いた場合、液晶媒
体の抵抗率が6.8×1010Ωcmの場合には、条件よ
り得られる印加電圧の下限が、電圧の初期分配から得ら
れる印加電圧の上限よりも高くなってしまい、このよう
な組み合わせは画像記録に適しているとはいえない。
【0027】また、上記の光センサのベース電流が2×
10-6A/cm2、液晶媒体の抵抗率2.5×1011Ωcm
の組み合わせの場合、適した電圧印加の範囲は680V
〜830Vであることを示したが、例えば、印加電圧が
690Vである場合には、液晶媒体の電圧が飽和電圧の
250Vのとき、光センサにかかる電圧は40Vであ
り、この電圧で液晶媒体を完全に配向させるのに必要な
電流を流すためには、かなり強い光を露光する必要があ
る。印加電圧が730Vの時には、光センサに倍の80
Vの電圧がかかっているため、これよりも弱い光で液晶
媒体を配向させることができる。
【0028】このように、印加電圧が条件の下限に近い
場合には、光センサにかかる電圧が低くなるため、強い
光を照射する必要があり、従って露光レンジが広くな
る。
【0029】前述したように、印加電圧が低いほど露光
レンジが広い軟調画像、印加電圧が高いほど露光レンジ
が狭い硬調画像がとなるので、印加電圧を選ぶことによ
り軟調、硬調の画像の選択を行うことができる。なお、
液晶媒体の抵抗値、光センサのベース電流値および液晶
媒体のしきい値、飽和電圧、液晶媒体及び光センサの膜
厚が変った場合にも同様の方法で電圧設定することがで
きる。
【0030】光センサのベース電流値は、画像記録装置
内で、図7に示した方法で画像記録直前に測定すればよ
い。また、液晶記録媒体の抵抗値は、光センサと同様に
画像記録装置内で測定するようにしてもよい。液晶媒体
のしきい値電圧および飽和電圧は、例えば、あらかじめ
測定しておいた値を使用すればよい。また、上記説明で
は分離型液晶記録媒体の場合について説明したが、図2
に示したような一体型液晶記録媒体の場合において、液
晶媒体と光センサを直接積層した場合には、分離型液晶
記録媒体において、放電破壊電圧を0として全く同様に
印加電圧を設定すればよい。また、液晶媒体と光センサ
間に誘電体層を入れて積層した場合には、誘電体中間層
の電圧が変化するので必ずしも分離型と同様にはいかな
いが、誘電体中間層はコンデンサと抵抗からなるとし
て、ここにかかる電圧変化を考慮すれば同様の手法で印
加電圧の設定をすることが可能である。
【0031】このような印加電圧の設定方法を行う撮影
装置の構成及び撮影処理フローについて図14、図15
により説明する。図14は本発明の撮影装置の構成を示
す図である。画像記録部101は、分離型液晶記録媒体
または一体型液晶記録媒体、撮影光学系、電源、スイッ
チ等から構成され、ベース電流測定手段102は、例え
ば図7で説明したような測定装置からなっている。液晶
抵抗測定手段103は、例えば、液晶媒体上に電極を設
け、液晶媒体の透明電極との間に電圧を印加して流れる
電流を測定する構成のものからなっている。液晶透過率
測定手段104は図10に示したような構成の装置から
なっている。制御手段100はマイクロコンピュータ等
からなり、測定したベース電流、液晶抵抗、また、あら
かじめ測定してメモリに記憶させてある液晶のしきい
値、飽和電圧等のデータ105を取り込んで、印加電圧
範囲を求めて画像記録部を制御するためのものである。
画像記録に際しては、液晶透過率測定手段104で未露
光部の透過率をモニタし、これが所定の値になったとき
電圧印加を停止する。
【0032】次に、図15により撮影処理フローについ
て説明する。まず、記録装置内で100V電圧印加して
光センサのベース電流を測定する。ついで、(1)〜
(4)式により、図13で示した最低印加電圧、液晶媒
体初期分配電圧がしきい値の1/2以下となるような印
加電圧範囲を求める。次いで、硬調、軟調、標準等の画
像調子選択を行って、前記印加電圧範囲内の適当な電圧
を標準印加電圧として設定して画像記録を行う。このと
き、電圧印加時間は、未露光部の電圧がしきい値電圧に
達したことを、液晶の透過率、または電流値をモニタし
て制御すればよい。こうして記録した画像を読み取り、
画像調子が目的とするものに合うまで印加電圧を修正
し、目的と合ったところで画像記録を終了する。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電圧印加
条件を変化させて記録される画像の記録特性を制御する
とともに、最適な印加電圧を設定して画像記録すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 分離型液晶媒体への画像記録方法を説明する
図である。
【図2】 一体型液晶媒体への画像記録方法を説明する
図である。
【図3】 画像読み取り方法を説明する図である。
【図4】 未露光部分の液晶媒体、光センサにかかる電
圧変化を示す図である。
【図5】 露光部分の液晶媒体、光センサにかかる電圧
変化を示す図である。
【図6】 露光強度と光センサ電流との関係を示す図で
ある。
【図7】 光センサ電流測定方法を説明する図である。
【図8】 光センサの電流変化を示す図である。
【図9】 露光量と液晶媒体透過率の関係を示す図であ
る。
【図10】 しきい値電圧、飽和電圧測定装置を示す図
である。
【図11】 測定結果を示す図である。
【図12】 分離型液晶記録媒体の等価回路を示す図で
ある。
【図13】 印加電圧条件の設定方法を説明する図であ
る。
【図14】 撮影装置の構成を示す図である。
【図15】 印加電圧設定フローを示す図である。
【符号の説明】
100…制御手段、101…画像記録部、102…ベー
ス電流測定手段、103…液晶抵抗測定手段、104…
記録条件データ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極上に光導電層を形成した光セン
    サと、電極上に、樹脂と液晶から高分子−液晶複合体層
    を形成した液晶記録媒体を空気ギャップを介して対向配
    置した分離型情報記録媒体の光センサに画像露光し、両
    電極間に電圧を印加することにより該液晶を配向させ、
    画像情報を記録する方法において、 液晶媒体と光センサの容量で決定される液晶媒体への初
    期分配電圧が液晶媒体のしきい値電圧の1/2以下とな
    る印加電圧を上限印加電圧とし、 液晶媒体の飽和電圧と放電破壊電圧の合計値V1と、光
    センサのベース電流に基づいて求められる光センサの抵
    抗及び液晶媒体の抵抗から得られる液晶媒体の平衡電圧
    がしきい値電圧より大きくなるような印加電圧V2の何
    れか大きい方を下限印加電圧とし、 上記上限及び下限印加電圧の範囲内に印加電圧を設定し
    て画像記録することを特徴とする撮影方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記設定
    される範囲内で印加電圧を変えて画像特性を制御するこ
    とを特徴とする撮影方法。
  3. 【請求項3】 透明電極上に光導電層を形成した光セン
    サと、電極上に、樹脂と液晶から高分子−液晶複合体層
    を形成した液晶記録媒体を空気ギャップを介して対向配
    置した分離型情報記録媒体の光センサに画像露光し、両
    電極間に電圧を印加することにより該液晶を配向させ、
    画像情報を記録する装置において、 液晶媒体の抵抗値測定手段と、光センサのベース電流測
    定手段と、印加電圧範囲を設定する制御手段とを備え、 前記制御手段は、液晶媒体と光センサの容量で決定され
    る液晶媒体への初期分配電圧が液晶媒体のしきい値電圧
    の1/2以下となる上限印加電圧と、液晶媒体の飽和電
    圧と放電破壊電圧の合計値V1と、光センサのベース電
    流に基づいて求められる光センサの抵抗及び液晶媒体の
    抵抗から得られる液晶媒体の平衡電圧がしきい値電圧よ
    り大きくなるような印加電圧V2の何れか大きい電圧と
    して下限印加電圧とを算出し、上記上限及び下限印加電
    圧の範囲内に印加電圧を制御することを特徴とする撮影
    装置。
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