JPH08262293A - 光ファイバーケーブル用スロットロッド - Google Patents
光ファイバーケーブル用スロットロッドInfo
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- JPH08262293A JPH08262293A JP7084516A JP8451695A JPH08262293A JP H08262293 A JPH08262293 A JP H08262293A JP 7084516 A JP7084516 A JP 7084516A JP 8451695 A JP8451695 A JP 8451695A JP H08262293 A JPH08262293 A JP H08262293A
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- slot rod
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバーケーブルの軽量化を成し得る光
ファイバーケーブル用スロッドロッドの提供を目的とす
る。 【構成】 軸方向に一定な断面形状を有する溝が、溝の
上縁部間の距離をW、溝の深さをH、溝の断面積をAと
したとき、W>A/Hの関係を満足することを特徴とす
る光ファイバーケーブル用スロットロッド。 【効果】 これを被覆する遮水テープの有効利用面積を
大きくすることができ、遮水テープを軽量化できる。
ファイバーケーブル用スロッドロッドの提供を目的とす
る。 【構成】 軸方向に一定な断面形状を有する溝が、溝の
上縁部間の距離をW、溝の深さをH、溝の断面積をAと
したとき、W>A/Hの関係を満足することを特徴とす
る光ファイバーケーブル用スロットロッド。 【効果】 これを被覆する遮水テープの有効利用面積を
大きくすることができ、遮水テープを軽量化できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信用光ファイバーケ
ーブルに用いられるスロットロッドに関するものであ
る。
ーブルに用いられるスロットロッドに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバーを利用した光通信
が、電気信号による通信方法に替わる新しい通信方法と
して重要な地位を占めつつある。この光ファイバーに
は、低損失性から石英系ガラスが一般的に用いられてい
る。
が、電気信号による通信方法に替わる新しい通信方法と
して重要な地位を占めつつある。この光ファイバーに
は、低損失性から石英系ガラスが一般的に用いられてい
る。
【0003】従来使用されている光ファイバーケーブル
の代表的な基本構造例(断面図)を図11に示す。図1
1中、1はロッド、2は溝(スロット)、3は芯線テー
プ、4は遮水テープ、5は外被である。芯線テープ3
は、図12に示されるように、複数本の光ファイバー6
を並べ、樹脂7でテープ状に固めたものである。
の代表的な基本構造例(断面図)を図11に示す。図1
1中、1はロッド、2は溝(スロット)、3は芯線テー
プ、4は遮水テープ、5は外被である。芯線テープ3
は、図12に示されるように、複数本の光ファイバー6
を並べ、樹脂7でテープ状に固めたものである。
【0004】上記の光ファイバーケーブルは、1本のロ
ッド1に形成した5つの溝2の各々に、1又は複数枚の
芯線テープ3を入れた後、ロッド1を遮水テープ4で覆
い、その外側をプラスチック(通常はポリエチレン)の
外被5で覆ったものである。
ッド1に形成した5つの溝2の各々に、1又は複数枚の
芯線テープ3を入れた後、ロッド1を遮水テープ4で覆
い、その外側をプラスチック(通常はポリエチレン)の
外被5で覆ったものである。
【0005】溝2の幅は芯線テープ3の幅よりも広く、
溝2の深さはこれに入れられる芯線テープ3の全体の厚
さよりも大きい。この溝2の幅及び深さの余裕は、光フ
ァイバーケーブルの伝送損失の増大を防ぐために無くて
はならないものである。即ち、光ファイバーケーブルが
屈曲しても、芯線テープ3が溝2の中で上下左右に自由
に動くことにより、光ファイバー(芯線)6が引っ張ら
れたり圧縮されたりすることによる伝送損失の増大を防
ぐことができるものである。
溝2の深さはこれに入れられる芯線テープ3の全体の厚
さよりも大きい。この溝2の幅及び深さの余裕は、光フ
ァイバーケーブルの伝送損失の増大を防ぐために無くて
はならないものである。即ち、光ファイバーケーブルが
屈曲しても、芯線テープ3が溝2の中で上下左右に自由
に動くことにより、光ファイバー(芯線)6が引っ張ら
れたり圧縮されたりすることによる伝送損失の増大を防
ぐことができるものである。
【0006】上述の如く、スロットロッド1に設ける溝
2には、伝送損失の増大を防ぐために幅・深さ共に余裕
が必要であるが、この余裕により生じる空間は、水がケ
ーブル内に侵入したときには水の通り道となり、ケーブ
ルの長さ方向に水が侵入することになる。芯線テープ3
に水が触れると、光ファーバー6に使用される石英系ガ
ラスは水との反応により伝送損失が大きくなり性能が低
下し、芯線テープ3と水との接触長が大きい場合には伝
送損失が過大となり通信不能となるため、光ファイバー
通信では光ファイバーケーブル内への水の侵入を防ぐこ
とが極めて重要である。
2には、伝送損失の増大を防ぐために幅・深さ共に余裕
が必要であるが、この余裕により生じる空間は、水がケ
ーブル内に侵入したときには水の通り道となり、ケーブ
ルの長さ方向に水が侵入することになる。芯線テープ3
に水が触れると、光ファーバー6に使用される石英系ガ
ラスは水との反応により伝送損失が大きくなり性能が低
下し、芯線テープ3と水との接触長が大きい場合には伝
送損失が過大となり通信不能となるため、光ファイバー
通信では光ファイバーケーブル内への水の侵入を防ぐこ
とが極めて重要である。
【0007】光ファイバーケーブル内への水の侵入を防
ぐ役割を果たすのが遮水テープ4であり、その基本構造
を図13に示す。図13に示されるように、遮水テープ
4は、基布8,コーティング層9,カバークロス10か
ら成る。基布8は、遮水テープ4の強度を担う然るべき
強度を有するシート状物,フィルム又は布帛であり、通
常は不織布(スパンボンドが多い)が使われる。コーテ
ィング層9は、高分子吸水体(水又は海水を吸収するこ
とにより膨潤し、体積が数倍から数十倍になる化合物)
とその他少量の添加物からなり、バインダーによって基
布8に付着させている。カバークロス10は、通常、目
の荒い不織布が使われる。
ぐ役割を果たすのが遮水テープ4であり、その基本構造
を図13に示す。図13に示されるように、遮水テープ
4は、基布8,コーティング層9,カバークロス10か
ら成る。基布8は、遮水テープ4の強度を担う然るべき
強度を有するシート状物,フィルム又は布帛であり、通
常は不織布(スパンボンドが多い)が使われる。コーテ
ィング層9は、高分子吸水体(水又は海水を吸収するこ
とにより膨潤し、体積が数倍から数十倍になる化合物)
とその他少量の添加物からなり、バインダーによって基
布8に付着させている。カバークロス10は、通常、目
の荒い不織布が使われる。
【0008】光ファイバーケーブルの外被5が破れ、ス
ロットロッド1の溝2に水が侵入すると、水は遮水テー
プ4の高分子吸水体からなるコーティング層9と接触
し、水を吸収した高分子吸水体は膨潤して体積が増大
し、溝2の空間を埋めることにより、水の内部への侵入
を最小限にくい止めることができる(図14参照)。
ロットロッド1の溝2に水が侵入すると、水は遮水テー
プ4の高分子吸水体からなるコーティング層9と接触
し、水を吸収した高分子吸水体は膨潤して体積が増大
し、溝2の空間を埋めることにより、水の内部への侵入
を最小限にくい止めることができる(図14参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】通信用光ファイバーケ
ーブルは、連結器を少なくするために数km〜数十km
単位で製造されるため、運搬・保管・敷設時などにおけ
る取扱性の観点からの要求から、単位長さ当たりの重量
を低減することが望まれていた。更に、省資源、低価格
化と普及促進など、巾広い観点からの要求からも、光フ
ァイバーケーブルのより一層の軽量化が望まれている。
ーブルは、連結器を少なくするために数km〜数十km
単位で製造されるため、運搬・保管・敷設時などにおけ
る取扱性の観点からの要求から、単位長さ当たりの重量
を低減することが望まれていた。更に、省資源、低価格
化と普及促進など、巾広い観点からの要求からも、光フ
ァイバーケーブルのより一層の軽量化が望まれている。
【0010】その対策の一つとして、前記遮水テープ4
の厚さ(特にコーティング層9の厚さ)を必要最低限ま
で低減することが考えられる。
の厚さ(特にコーティング層9の厚さ)を必要最低限ま
で低減することが考えられる。
【0011】しかしながら、前記従来の光ファイバーケ
ーブルでは、図14(b)に示したように、水を吸収・
膨潤し溝2を埋めて水の内部への侵入をくい止める働き
をする高分子吸水体は、おおよそ溝2の空間と接する位
置に存在するものに限られるため、この部分の高分子吸
水体が溝2の空間を埋めるに足る量以上であることが必
要である。即ち、遮水テープ4上の高分子吸水体の量
(テープ単位面積当たりの重さ(g/m2 ))は、スロ
ットロッド1の矩形溝2の幅・深さと、使用する芯線テ
ープの幅・厚さが決まると、高分子吸水体により埋めら
れるべき溝2の余裕空間が決まり、遮水テープの高分子
吸水体の必要最低限の目付が決まってしまう。このた
め、遮水テープの軽量化・低目付化は、自ずと限界が有
った。
ーブルでは、図14(b)に示したように、水を吸収・
膨潤し溝2を埋めて水の内部への侵入をくい止める働き
をする高分子吸水体は、おおよそ溝2の空間と接する位
置に存在するものに限られるため、この部分の高分子吸
水体が溝2の空間を埋めるに足る量以上であることが必
要である。即ち、遮水テープ4上の高分子吸水体の量
(テープ単位面積当たりの重さ(g/m2 ))は、スロ
ットロッド1の矩形溝2の幅・深さと、使用する芯線テ
ープの幅・厚さが決まると、高分子吸水体により埋めら
れるべき溝2の余裕空間が決まり、遮水テープの高分子
吸水体の必要最低限の目付が決まってしまう。このた
め、遮水テープの軽量化・低目付化は、自ずと限界が有
った。
【0012】本発明は、上記事情に鑑み、光ファイバー
ケーブルの軽量化を目的とするもので、特に遮水テープ
の軽量化を成し得る光ファイバーケーブル用スロッドロ
ッドの提供を目的とするものである。
ケーブルの軽量化を目的とするもので、特に遮水テープ
の軽量化を成し得る光ファイバーケーブル用スロッドロ
ッドの提供を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、鋭
意検討の結果、スロットロッドに刻むスロット(溝)の
形状が遮水テープの軽量化に繋がることを見いだし、本
発明に至った。
意検討の結果、スロットロッドに刻むスロット(溝)の
形状が遮水テープの軽量化に繋がることを見いだし、本
発明に至った。
【0014】即ち、本発明は、軸方向に一定な断面形状
を有する溝が、周縁部に少なくとも1つ形成された光フ
ァイバーケーブル用スロットロッドにおいて、前記溝
は、該溝の上縁部間の距離をW、該溝の深さをH、該溝
の断面積をAとすると、W>A/Hの関係を満足するこ
とを特徴とする光ファイバーケーブル用スロットロッド
にある。
を有する溝が、周縁部に少なくとも1つ形成された光フ
ァイバーケーブル用スロットロッドにおいて、前記溝
は、該溝の上縁部間の距離をW、該溝の深さをH、該溝
の断面積をAとすると、W>A/Hの関係を満足するこ
とを特徴とする光ファイバーケーブル用スロットロッド
にある。
【0015】図1に本発明のスロットロッドの断面の典
型的な例を示す。
型的な例を示す。
【0016】図1(a)〜(d)は5つの溝2を持つ例
であり、図11と同様、夫々の溝2に、1又は複数枚の
芯線テープ3を入れた後、スロットロッド1を遮水テー
プ4で覆い、その外側をプラスチックの外被5で覆って
光ファイバーケーブルとするものである。
であり、図11と同様、夫々の溝2に、1又は複数枚の
芯線テープ3を入れた後、スロットロッド1を遮水テー
プ4で覆い、その外側をプラスチックの外被5で覆って
光ファイバーケーブルとするものである。
【0017】図1(e)〜(h)は1つの溝2を持つ例
である。
である。
【0018】図1(e),(f)のように基本となる元
の断面形状が円のものについては、図11の様にして光
ファイバーケーブルとしても良いが、例えば、夫々のス
ロットロッド1の溝2に1又は複数枚の芯線テープ3を
入れた後、これを複数本束ね、その外側をプラスチック
の外被5で覆って光ファイバーケーブルとすることもで
きる。この場合、遮水テープは、スロットロッド1の夫
々を被覆する、或は複数本束ねた全体を被覆する、或は
それらの双方において被覆するなどが考えられる。それ
らの内、複数本束ねた全体のみを被覆する場合を図3
(a)に示す。
の断面形状が円のものについては、図11の様にして光
ファイバーケーブルとしても良いが、例えば、夫々のス
ロットロッド1の溝2に1又は複数枚の芯線テープ3を
入れた後、これを複数本束ね、その外側をプラスチック
の外被5で覆って光ファイバーケーブルとすることもで
きる。この場合、遮水テープは、スロットロッド1の夫
々を被覆する、或は複数本束ねた全体を被覆する、或は
それらの双方において被覆するなどが考えられる。それ
らの内、複数本束ねた全体のみを被覆する場合を図3
(a)に示す。
【0019】また、図1(g),(h)に示したもの
は、図3(b)に示される様に、図3(a)と同様、例
えば、各々のスロットロッド1の溝2に1又は複数枚の
芯線テープ3を入れた後、これを複数本束ね遮水テープ
4で覆って、その外側をプラスチックの外被5で覆って
光ファイバーケーブルとすることができるものである。
は、図3(b)に示される様に、図3(a)と同様、例
えば、各々のスロットロッド1の溝2に1又は複数枚の
芯線テープ3を入れた後、これを複数本束ね遮水テープ
4で覆って、その外側をプラスチックの外被5で覆って
光ファイバーケーブルとすることができるものである。
【0020】本発明のスロットロッドについて、図1
(a)を例に以下に詳細に説明する。
(a)を例に以下に詳細に説明する。
【0021】図2は図1(a)のスロットロッドの1つ
の溝2部分の拡大図である。図2において、Wは溝2の
上縁部間の距離、Hは溝2の深さ、W0 は溝2の底面の
幅を夫々示しており、本発明では、溝2の断面積Aとの
関係においてW>A/Hを満足することに特徴が有る。
即ち、スロットロッドの溝2の平均的な幅(A/H)よ
りも、溝上部の空間に接する遮水テープの幅に相当する
Wを大きくすることにより、これを使用して作られた光
ファイバーケーブルに水が侵入した際、その侵入の拡大
を妨げる作用を持つ遮水テープの有効利用面積を従来の
矩形溝に比べて大きくできるものである。
の溝2部分の拡大図である。図2において、Wは溝2の
上縁部間の距離、Hは溝2の深さ、W0 は溝2の底面の
幅を夫々示しており、本発明では、溝2の断面積Aとの
関係においてW>A/Hを満足することに特徴が有る。
即ち、スロットロッドの溝2の平均的な幅(A/H)よ
りも、溝上部の空間に接する遮水テープの幅に相当する
Wを大きくすることにより、これを使用して作られた光
ファイバーケーブルに水が侵入した際、その侵入の拡大
を妨げる作用を持つ遮水テープの有効利用面積を従来の
矩形溝に比べて大きくできるものである。
【0022】尚、図3(a)の様に、基本となる元の断
面形状が円のスロットロッド1を複数本束ねた状態で
は、長軸回りの捩じれによって必ずしも全てのスロット
ロッド1の溝2の上面が外側を向くとは限らない。この
ため、矩形溝を形成した従来のスロットロッドを用い
て、図3(a)の様に全体を遮水テープ4で被覆する場
合には、図4に示すように、溝2が外側を向いているス
ロットロッド1aでは溝2の幅相当分の遮水テープの有
効利用面積を確保できるが、溝2が横方向を向いている
スロットロッド1bではスロットロッド1aとの間の僅
かな隙間からしか高分子吸水体が入り込むことができ
ず、水の侵入を十分くい止めることができない。一方、
本発明のスロットロッドでは、図5に示すように、溝2
が横方向を向いているスロットロッド1bでも、隣接す
るスロットロッド1aとの隙間が広く確保されるため、
十分に高分子吸収体が入り込むことができるものであ
る。
面形状が円のスロットロッド1を複数本束ねた状態で
は、長軸回りの捩じれによって必ずしも全てのスロット
ロッド1の溝2の上面が外側を向くとは限らない。この
ため、矩形溝を形成した従来のスロットロッドを用い
て、図3(a)の様に全体を遮水テープ4で被覆する場
合には、図4に示すように、溝2が外側を向いているス
ロットロッド1aでは溝2の幅相当分の遮水テープの有
効利用面積を確保できるが、溝2が横方向を向いている
スロットロッド1bではスロットロッド1aとの間の僅
かな隙間からしか高分子吸水体が入り込むことができ
ず、水の侵入を十分くい止めることができない。一方、
本発明のスロットロッドでは、図5に示すように、溝2
が横方向を向いているスロットロッド1bでも、隣接す
るスロットロッド1aとの隙間が広く確保されるため、
十分に高分子吸収体が入り込むことができるものであ
る。
【0023】上記のように、本発明のスロットロッド
は、一本毎に遮水テープで被覆する場合はもちろんのこ
と、複数本束ねた全体を遮水テープで被覆する場合に
も、効率良く遮水テープの有効利用面積を確保すること
ができる。
は、一本毎に遮水テープで被覆する場合はもちろんのこ
と、複数本束ねた全体を遮水テープで被覆する場合に
も、効率良く遮水テープの有効利用面積を確保すること
ができる。
【0024】本発明のスロットロッドに係る溝2の断面
形状としては、図1(a)のように単なる台形状のもの
の他にも、台形又は矩形の上縁部に切欠き部を有する形
状(図1(b)〜(h)参照)等が好ましい。
形状としては、図1(a)のように単なる台形状のもの
の他にも、台形又は矩形の上縁部に切欠き部を有する形
状(図1(b)〜(h)参照)等が好ましい。
【0025】また、本発明のスロットロッドに係る溝2
は、1.2≦W/W0 ≦3.0の関係を満足することが
好ましく、特に好ましくは1.5≦W/W0 ≦2.5で
あることが望ましい。W/W0 が1.2よりも小さい
と、本発明による効果が小さく、軽量化の手段としての
実用性に乏しい場合が有る。一方、W/W0 を3よりも
大きくしても、本発明による効果はW/W0 =3のもの
と殆ど変わらず、その反面、形成できる溝の数が減少
し、収容できる芯線テープの数、ひいては伝送能力の低
下を招く場合が有る。
は、1.2≦W/W0 ≦3.0の関係を満足することが
好ましく、特に好ましくは1.5≦W/W0 ≦2.5で
あることが望ましい。W/W0 が1.2よりも小さい
と、本発明による効果が小さく、軽量化の手段としての
実用性に乏しい場合が有る。一方、W/W0 を3よりも
大きくしても、本発明による効果はW/W0 =3のもの
と殆ど変わらず、その反面、形成できる溝の数が減少
し、収容できる芯線テープの数、ひいては伝送能力の低
下を招く場合が有る。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。尚、遮水性の測定は下記方法で行った。
明する。尚、遮水性の測定は下記方法で行った。
【0027】図6に、遮水性測定装置の斜視図を示し、
図7に遮水性測定に用いる試料の断面例を示す。スロッ
トロッド1は、直径12mmの円形断面のポリエチレン
製ロッドに、長さ方向に溝2を掘ったものを使用する。
この溝2に、厚さ0.14mm、幅1.1mmの芯線テ
ープ3を5枚重ねて入れ、スロットロッド1全体を遮水
テープ4で覆う。更に、その上から、片面に粘着剤を塗
布したビニールテープ11を巻き、水漏れの無いようシ
ールする。これを水平に置き、一方の端をゴム管12を
用いて90度曲げのガラス管13に繋ぎ、更にゴム管1
4を用いてガラス管13と内径10mmのガラス管15
を繋ぐ。水平に置いたスロットロッド1から1mの高さ
まで、ガラス管15の中に水を入れる。24時間後に、
スロットロッド1の溝2に侵入した水の長さ(水侵入
長)を測り、遮水性能の指標とする。水侵入長の小さい
方が、遮水性能が良好である。
図7に遮水性測定に用いる試料の断面例を示す。スロッ
トロッド1は、直径12mmの円形断面のポリエチレン
製ロッドに、長さ方向に溝2を掘ったものを使用する。
この溝2に、厚さ0.14mm、幅1.1mmの芯線テ
ープ3を5枚重ねて入れ、スロットロッド1全体を遮水
テープ4で覆う。更に、その上から、片面に粘着剤を塗
布したビニールテープ11を巻き、水漏れの無いようシ
ールする。これを水平に置き、一方の端をゴム管12を
用いて90度曲げのガラス管13に繋ぎ、更にゴム管1
4を用いてガラス管13と内径10mmのガラス管15
を繋ぐ。水平に置いたスロットロッド1から1mの高さ
まで、ガラス管15の中に水を入れる。24時間後に、
スロットロッド1の溝2に侵入した水の長さ(水侵入
長)を測り、遮水性能の指標とする。水侵入長の小さい
方が、遮水性能が良好である。
【0028】(実施例1)図8に示す溝Aを掘った直径
12mmのスロットロッドを、3種類の遮水テープを用
いて被覆し、夫々の遮水性能を測定した。その結果を表
1に示す。
12mmのスロットロッドを、3種類の遮水テープを用
いて被覆し、夫々の遮水性能を測定した。その結果を表
1に示す。
【0029】尚、遮水テープAは基布上に遮水剤(高分
子吸水体)を100g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープBは同じく80g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープCは同じく50g/m2 を固定させたものである。
子吸水体)を100g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープBは同じく80g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープCは同じく50g/m2 を固定させたものである。
【0030】(実施例2)図9に示す溝Bを掘った直径
12mmのスロットロッドを、3種類の遮水テープを用
いて被覆し、夫々の遮水性能を測定した。その結果を表
1に示す。
12mmのスロットロッドを、3種類の遮水テープを用
いて被覆し、夫々の遮水性能を測定した。その結果を表
1に示す。
【0031】尚、遮水テープAは基布上に遮水剤(高分
子吸水体)を100g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープBは同じく80g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープCは同じく50g/m2 を固定させたものである。
子吸水体)を100g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープBは同じく80g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープCは同じく50g/m2 を固定させたものである。
【0032】(比較例)図10に示す溝Cを掘った直径
12mmのスロットロッドを、3種類の遮水テープを用
いて被覆し、夫々の遮水性能を測定した。その結果を表
1に示す。
12mmのスロットロッドを、3種類の遮水テープを用
いて被覆し、夫々の遮水性能を測定した。その結果を表
1に示す。
【0033】尚、遮水テープAは基布上に遮水剤(高分
子吸水体)を100g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープBは同じく80g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープCは同じく50g/m2 を固定させたものである。
子吸水体)を100g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープBは同じく80g/m2 を固定させたもの、遮水テ
ープCは同じく50g/m2 を固定させたものである。
【0034】
【表1】
【0035】図8,図9,図10において、溝Aの断面
積をSA、溝Bの断面積をSB、溝Cの断面積をSCと
すると、SA=4.5mm2 、SB=4.6mm2 、S
A=4.0mm2 となる。一方、溝の上縁側間の距離
は、a=3.6mm、b=2.8mm、c=1.6mm
となる。
積をSA、溝Bの断面積をSB、溝Cの断面積をSCと
すると、SA=4.5mm2 、SB=4.6mm2 、S
A=4.0mm2 となる。一方、溝の上縁側間の距離
は、a=3.6mm、b=2.8mm、c=1.6mm
となる。
【0036】従って、溝空間の単位体積(1mm3 )当
たりに利用できる遮水テープの面積は、実施例1では
0.8mm2 、実施例2では0.61mm2 、比較例で
は0.4mm2 である。
たりに利用できる遮水テープの面積は、実施例1では
0.8mm2 、実施例2では0.61mm2 、比較例で
は0.4mm2 である。
【0037】即ち、同一の遮水テープを使用した場合、
実施例1では比較例の2倍の面積の遮水テープ(=2倍
の高分子吸水体)を利用できることになり、実施例2で
は比較例の1.53倍の遮水テープを利用できることに
なる。また、比較例で遮水テープAを使用した場合と同
一の遮水性能(水侵入長)のものを得る場合、実施例1
では遮水テープC、実施例2では遮水テープBで良いこ
とになり、いずれも比較例より軽量・低価格な遮水テー
プの使用が可能となる。
実施例1では比較例の2倍の面積の遮水テープ(=2倍
の高分子吸水体)を利用できることになり、実施例2で
は比較例の1.53倍の遮水テープを利用できることに
なる。また、比較例で遮水テープAを使用した場合と同
一の遮水性能(水侵入長)のものを得る場合、実施例1
では遮水テープC、実施例2では遮水テープBで良いこ
とになり、いずれも比較例より軽量・低価格な遮水テー
プの使用が可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスロット
ロッドによれば、遮水テープの有効利用面積を大きくす
ることができるため、これを使用して光ファイバーケー
ブルを製造すると、光ファイバーケーブルを構成する重
要な材料である遮水テープを「軽く」「薄い」ものとす
ることができ、遮水テープを大量に使用する光ファイバ
ーケーブルを軽量化し、直径を細くすることが可能とな
る。その結果、遮水テープ材料の削減のみならず、スロ
ットロッド自体や外被材の削減等による省資源,低コス
ト化,軽量化による取り扱い性(運搬性・敷設性)の向
上による様々な経費節減等、光ファイバーケーブルへの
利用における効果は極めて多大である。
ロッドによれば、遮水テープの有効利用面積を大きくす
ることができるため、これを使用して光ファイバーケー
ブルを製造すると、光ファイバーケーブルを構成する重
要な材料である遮水テープを「軽く」「薄い」ものとす
ることができ、遮水テープを大量に使用する光ファイバ
ーケーブルを軽量化し、直径を細くすることが可能とな
る。その結果、遮水テープ材料の削減のみならず、スロ
ットロッド自体や外被材の削減等による省資源,低コス
ト化,軽量化による取り扱い性(運搬性・敷設性)の向
上による様々な経費節減等、光ファイバーケーブルへの
利用における効果は極めて多大である。
【図1】本発明のスロットロッドの典型例を示す断面図
である。
である。
【図2】本発明のスロットロッドの部分拡大断面図の一
例である。
例である。
【図3】本発明のスロットロッドを用いて光ファイバー
ケーブルとする応用例を示す断面図である。
ケーブルとする応用例を示す断面図である。
【図4】本発明のスロットロッドの作用を説明するため
に引用した従来例の部分断面図である。
に引用した従来例の部分断面図である。
【図5】本発明のスロットロッドの作用を説明するため
の部分断面図である。
の部分断面図である。
【図6】実施例に係る光ファイバーケーブルの遮水性能
の測定に用いた遮水性測定装置の概略斜視図である。
の測定に用いた遮水性測定装置の概略斜視図である。
【図7】実施例に係る光ファイバーケーブルの断面図で
ある。
ある。
【図8】実施例1に係るスロットロッドの溝形状を示す
断面図である。
断面図である。
【図9】実施例2に係るスロットロッドの溝形状を示す
断面図である。
断面図である。
【図10】比較例に係るスロットロッドの溝形状を示す
断面図である。
断面図である。
【図11】従来例の光ファイバーケーブルの断面図であ
る。
る。
【図12】芯線テープの断面図である。
【図13】遮水テープの構成図である。
【図14】遮水テープの高分子吸水体による作用を説明
するための図である。
するための図である。
【符号の説明】 1 スロットロッド 2 溝(スロット) 3 芯線テープ 4 遮水テープ 5 外被 6 光ファイバー 7 樹脂 8 基布 9 コーティング層 10 カバークロス 11 シール用ビニールテープ 12 ゴム管 13 L字型ガラス管 14 ゴム管 15 ガラス管
Claims (3)
- 【請求項1】 軸方向に一定な断面形状を有する溝が、
周縁部に少なくとも1つ形成された光ファイバーケーブ
ル用スロットロッドにおいて、 前記溝は、該溝の上縁部間の距離をW、該溝の深さを
H、該溝の断面積をAとすると、W>A/Hの関係を満
足することを特徴とする光ファイバーケーブル用スロッ
トロッド。 - 【請求項2】 前記溝の断面形状が、台形状、あるいは
台形又は矩形の上縁部に切欠き部を有するものであるこ
とを特徴とする請求項1に記載の光ファイバーケーブル
用スロットロッド。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の光ファイバーケ
ーブル用スロットロッドにおいて、 前記溝は、該溝の底面の幅をW0 とすると、1.2≦W
/W0 ≦3.0の関係を満足することを特徴とする光フ
ァイバーケーブル用スロットロッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7084516A JPH08262293A (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 光ファイバーケーブル用スロットロッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7084516A JPH08262293A (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 光ファイバーケーブル用スロットロッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08262293A true JPH08262293A (ja) | 1996-10-11 |
Family
ID=13832805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7084516A Withdrawn JPH08262293A (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 光ファイバーケーブル用スロットロッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08262293A (ja) |
-
1995
- 1995-03-17 JP JP7084516A patent/JPH08262293A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020604 |