JPH08262257A - 光ファイバテープ心線と単心線との接続方法 - Google Patents

光ファイバテープ心線と単心線との接続方法

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JPH08262257A
JPH08262257A JP6832595A JP6832595A JPH08262257A JP H08262257 A JPH08262257 A JP H08262257A JP 6832595 A JP6832595 A JP 6832595A JP 6832595 A JP6832595 A JP 6832595A JP H08262257 A JPH08262257 A JP H08262257A
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JP
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optical fiber
core wire
wire
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coating layer
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Application number
JP6832595A
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English (en)
Inventor
Kazunaga Kobayashi
和永 小林
Katsuyoshi Ishida
克義 石田
Shinji Araki
真治 荒木
Kazuo Hokari
和男 保苅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単心線から光ファイバ素線を容易に口出しし
て、光ファイバテープ心線と単心線とを好適に接続でき
る方法を提供する。 【構成】 単心線1の二次被覆層5を低ヤング率の最内
層3と高ヤング率の最外層4とを有する2層以上の積層
構造とし、該単心線1先端部の二次被覆層5の一部を除
去して最内層3を露出させた後に、該露出された最内層
3を壊しつつ光ファイバ素線2を口出しし、しかる後に
該口出しされた光ファイバ素線2の複数本を並行かつ一
列に整列させて、光ファイバテープ心線の光ファイバ素
線と一括的に融着接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバテープ心線
から単心線へ接続して分岐配線するのに好適な光ファイ
バテープ心線と単心線との接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光ファイバ通信網を一般家庭など
の加入者にまで普及させることが具体的に検討されてい
る。この場合、各加入者に少なくとも1心の単心線を備
えた配線ケーブルを引き込むことが必要となる。また光
ケーブルにあっては、例えば、複数の光ファイバ素線を
テープ状に一括被覆した多心の光ファイバテープ心線等
を用いた高密度化、多心化技術が進み、4心や8心の光
ファイバテープ心線を、溝(スロット)を切ったスロッ
トロッドに収納した最大1,000心の幹線ケーブルな
どが実用化されている。そして、このような幹線ケーブ
ルから光ファイバテープ心線を分岐し、さらにこの光フ
ァイバテープ心線から1心の引込用の単心線に分岐し
て、各加入者に配線する方法が考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、図9(a)に示
すように、光ファイバ裸線は、その周上に保護のための
一次被覆層が形成されて光ファイバ素線41とされ、さ
らに光ファイバ素線41の周上に取扱性を容易にし、機
械的強度付与する等のために二次被覆層42が形成され
て単心線43が構成されていた。ところで、単心線43
を多心の光ファイバテープ心線に接続するためには、図
9(b)に示すように単心線43の端部の二次被覆層4
2を除去して光ファイバ素線41を口出しすることが必
要となる。この口出しは、例えば単心線43の先端から
所定の距離だけ離れた位置で、カッターなどを用いて二
次被覆層42を切断し、この切断位置より先端側の二次
被覆層42を抜き去って光ファイバ素線41を露出させ
ることで行うことができる。
【0004】しかしながら、上記のような構成の従来の
単心線43にあっては、光ファイバ素線41の表面に傷
をつけないように、二次被覆層42のみを切断、除去す
るのが非常に困難であった。すなわち、二次被覆層42
にカッターなどの刃を入れる際に深く入れすぎると光フ
ァイバ素線41の表面に傷をつけてしまい、浅すぎると
二次被覆層42が完全に切断されず、光ファイバ素線4
1上に一部残ってしまうという問題があった。そして、
このような問題のために、単心線43と光ファイバテー
プ心線との接続は困難を伴い未だ実用化されていなかっ
た。本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光ファ
イバテープ心線と単心線との接続を好適に行なうことが
でき、光ファイバテープ心線から単心線への分岐配線を
実現できるような方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の光ファイバテープ心線と単心線との接続方
法は、複数本の光ファイバ素線を並行かつ一列に整列さ
せて一括被覆してなる光ファイバテープ心線と、光ファ
イバ素線の周上に二次被覆層を形成してなる単心線とを
接続する方法であって、上記単心線の二次被覆層を低ヤ
ング率の最内層と高ヤング率の最外層とを有する2層以
上の積層構造とし、該単心線先端部の二次被覆層の一部
を除去して最内層を露出させた後に、該露出された最内
層を壊しつつ光ファイバ素線を口出しし、しかる後に該
口出しされた光ファイバ素線と、上記光ファイバテープ
心線の光ファイバ素線とを融着接続することを特徴とす
るものである。また、上記光ファイバテープ心線を構成
する光ファイバ素線の外径と、上記単心線の光ファイバ
素線の外径とを等しくして、上記単心線から口出しされ
た光ファイバ素線複数本を並行かつ一列に整列させて、
上記光ファイバテープ心線の光ファイバ素線と一括的に
融着接続することもできる。さらに、上記光ファイバテ
ープ心線を構成する複数本の光ファイバ素線をそれぞれ
異なる色に着色し、一方上記単心線の光ファイバ素線を
着色して、該光ファイバテープ心線のそれぞれの光ファ
イバ素線を、該光ファイバ素線と同色に着色された単心
線の光ファイバ素線と接続させることが好ましい。
【0006】
【作用】本発明の接続方法によれば、光ファイバ素線の
口出しを容易に行なうことができる。すなわち、単心線
の二次被覆層を低ヤング率の最内層と高ヤング率の最外
層を有する構造とすることによって、二次被覆層の最内
層の少なくとも一部を残すようにして二次被覆層を切
断、除去して最内層を露出させれば、一次被覆層の表面
を傷つけずに済む。そして光ファイバ素線の周上に残っ
ている露出された最内層は低ヤング率に形成されている
ので、カッターなどの刃を用いずに破壊することが可能
である。したがって、この最内層を破壊しながら光ファ
イバ素線を取り出すことによって、光ファイバ素線を傷
つけずに光ファイバ素線を口出しすることができる。そ
して、このように口出しされた光ファイバ素線と、光フ
ァイバテープ心線を構成する光ファイバ素線とは好適に
融着接続することができ、光ファイバテープ心線から単
心線への分岐配線が可能となる。また単心線の二次被覆
層の最外層を高ヤング率に形成することによって、単心
線の二次被覆層に要求される取扱性や機械的強度といっ
た機能を確保することができ、単心線を配線等好適に用
いることができる。
【0007】さらに光ファイバテープ心線を構成する光
ファイバ素線の外径と、単心線の光ファイバ素線の外径
とを等しくすると、口出しされた光ファイバ素線複数本
を並行かつ一列に整列させたときの光ファイバピッチ
と、光ファイバテープ心線における光ファイバピッチと
が等しくなるので、複数本の単心線の光ファイバ素線
と、光ファイバテープ心線の光ファイバ素線とを一括的
に融着接続することができて好ましい。さらにまた、光
ファイバテープ心線を構成する複数本の光ファイバ素線
をそれぞれ異なる色に着色するとともに、単心線の光フ
ァイバ素線にも着色を施して、光ファイバテープ心線の
それぞれの光ファイバ素線を、該光ファイバ素線と同色
に着色された単心線の光ファイバ素線と接続させると、
各配線の識別が容易にできて好ましい。
【0008】
【実施例】以下、本発明を詳しく説明する。図1は本発
明の接続方法に好適に用いられる単心線の一例を示した
斜視図である。この単心線1は、光ファイバ裸線の周上
に一次被覆層が形成されてなる光ファイバ素線2の周上
に、最内層3および最外層4からなる2層構造の二次被
覆層5が形成されて構成されている。一次被覆層は図に
は示していないがプライマリ層とセカンダリ層とからな
る2層構造となっており、一般にセカンダリ層には着色
が施されている。単心線1は、これを配線に好適に用い
ることができるように、外径が500μm以上に好まし
く形成される。
【0009】光ファイバ素線2は、これと接続されるべ
き光ファイバテープ心線を構成する光ファイバ素線と同
径に形成される。一般には、外径が125μmの光ファ
イバ裸線に一次被覆層が形成された外径250μmの光
ファイバ素線が規格品として用いられる。本実施例の単
心線1において、光ファイバ素線2の少なくとも外周に
は好ましく着色が施されている。一般に光ファイバテー
プ心線においては、複数の光ファイバ素線を識別するた
めにそれぞれを異なる色に着色することが好ましく、し
たがってこれらと接続される単心線1の光ファイバ素線
2に、同様に着色を施しておくことが好ましい。また光
ファイバ素線2の一次被覆層を構成するプライマリ層の
ヤング率は、用途等によって変更され得るものである
が、好ましくは0.05〜0.4kg/mm2程度の範
囲で形成される。また一次被覆層のセカンダリ層のヤン
グ率は、用途等によって変更され得るものであるが、好
ましくは20〜200kg/mm2程度の範囲で形成さ
れる。
【0010】二次被覆層5は、内側の層である最内層3
と外側の層である最外層4とから構成されており、最内
層3のヤング率は最外層4のヤング率よりも小さく形成
されている。最外層4は、そのヤング率が20kg/m
2以上300kg/mm2以下となるように形成され
る。この最外層4のヤング率が300kg/mm2を越
えると材料的に製造が困難であり、20kg/mm2
り小さいと単心線1の最外層として形状安定性に欠け
る。また最外層4の厚さは5μm以上に形成される。最
外層4がこれより薄いと、単心線1の機械的強度が不足
し、取扱い時に最外層4が壊れる恐れがある。
【0011】最内層3は、そのヤング率が0.03kg
/mm2以上20kg/mm2以下となるように形成され
る。この最内層3のヤング率が20kg/mm2より大
きくなると光ファイバ素線2の口出しが困難となり、
0.03kg/mm2より小さくなると製造が困難とな
る。また、最内層3の厚さは10μm以上に形成され
る。最内層3の厚さがこれより薄いと、単心線1から光
ファイバ素線2を口出しする際に、最内層3の少なくと
も一部を残して最外層4を完全に切断してしまうことが
困難になる。すなわち、カッターなどの刃で、最内層3
の中途まで切断すれば、光ファイバ素線2の表面を傷つ
けることなく最外層4を完全に切断することができる
が、最内層3が薄すぎると刃が光ファイバ素線2にまで
達してしまう恐れがあり、それを避けようとすると最内
層3まで刃が到達しにくくなる。
【0012】最内層3および最外層4は、ウレタンアク
リレート等の紫外線硬化型樹脂や、シリコーン樹脂等の
熱硬化型樹脂を用いて形成され、樹脂の種類や硬化の度
合を変更することによって、硬化後のヤング率を適宜調
節することができる。
【0013】次に本発明の実施例として、上記構成の単
心線1と光ファイバテープ心線とを接続する方法につい
て説明する。図2は本実施例において単心線1の二次被
覆層5を皮剥きするのに好適に用いられる治具の一例を
示したもので(a)は正面図、(b)は側方断面図、
(c)は斜視図である。図2において符号11は皮剥き
治具である。この治具11は直方体を2分割してなる下
部材11aと上部材11bとからなり、下部材11aと
上部材11bとが側方の一端部でヒンジ結合されて開閉
可能に構成されている。
【0014】下部材11aの上面には、長手方向に貫通
する凹溝12が形成されている。上部材11bは断面コ
字状に形成されており、その内方には刃13および刃1
3を固定するための固定部材14が配されている。また
上部材11bには、上面から下面に貫通するガイド孔1
7が形成されており、このガイド孔17内に刃先が配さ
れている。また固定部材14の下面には、長手方向に貫
通する凹溝15が形成されており、上部材11bと下部
材11aとを閉じた状態で、上部材11bの凹溝15と
下部材11aの凹溝12とが、単心線1が挿通される貫
通孔16を形成するようになっている。貫通孔16はそ
の内径が単心線1の外径と等しくなるように構成され
る。また刃13は、刃先が貫通孔16の径方向と平行
で、かつ上部材11bの凹溝15内に突出するととも
に、刃と貫通孔16の軸とが鋭角をなすように配されて
固定部材14により固定されている。刃13の突出量
は、貫通孔16内に単心線1をセットした際に、刃先が
少なくとも最外層4を貫通する位置、好ましくは最内層
3の中央付近に達する位置となるように設定される。な
お固定部材14は、刃13を上記のように固定し得るも
のであれば、任意の構造とすることができる。
【0015】図3〜7は、上記構成の治具11を用いて
単心線1から光ファイバ素線2を口出しする手順を示し
たものである。単心線1から光ファイバ素線2を口出し
するには、まず治具11を開いて貫通孔16内に単心線
1を挿通させて治具11を閉じる。このとき、図3
(a)に示すように、治具11の貫通孔16内に突出し
ている刃13が、単心線1の先端1aから所定の長さだ
け離れた位置に、刃先が単心線1の先端1aの方向を向
いて食い込むように単心線1をセットする。この状態で
図3(b)に示すように、刃13は単心線1の最外層4
を貫通して最内層3の中央付近にまで達している。
【0016】このように治具11に単心線1をセットし
た後、図4に示すように治具11を単心線1の先端1a
に向かって(図中矢印方向)移動させることにより、単
心線1の周面の一部を削り取る。このとき、刃13によ
って削り取られた二次被覆層5の一部5aは、ガイド孔
17から排出される。これにより図5に示すように、先
端部において、周面の一部が削り取られて最内層3の一
部が露出された状態の単心線1が得られる。次に図6に
示すように、単心線1の先端1aから露出された最内層
3を壊して光ファイバ素線2を取り出し、さらに単心線
1の長手方向に沿って、露出された最内層3を壊しなが
ら光ファイバ素線2を引出してゆく。このとき、最内層
3は低ヤング率のものであるので、特に治具等を用いな
くても容易に破壊することができる。
【0017】この後、図7に示すように、光ファイバ素
線2が引き出された部分に残された二次被覆層5bを切
断して、光ファイバ素線2が口出しされた単心線1’が
得られる。口出しされる光ファイバ素線2の長さLは、
用途等によって適宜設定されるものであるが、多くの場
合10〜20cm程度とされる。
【0018】このようにして光ファイバ素線2が口出し
された単心線1’は、例えば以下のようにして光ファイ
バテープ心線と接続する。まず図8(a)に示すよう
に、口出しされた単心線1’を4本用意し、これらを並
行かつ一列にならべて、ファイバホルダー6等の固定部
材で保持する。一方、4心の光ファイバテープ心線21
を用意する。ここで単心線1’の光ファイバ素線2の外
径と、光ファイバテープ心線21を構成する光ファイバ
素線22の外径とが同じであれば、光ファイバテープ心
線21における光ファイバピッチと、4本の単心線1’
から口出しされた光ファイバ素線を密着させて並行かつ
一列に並べた状態での光ファイバピッチとが等しくなる
ので、これらを一括的に接続することができる。
【0019】接続は、図8(b)に示すように単心線
1’から口出しされた光ファイバ素線2の先端部の一次
被覆層を除去して光ファイバ裸線20を剥き出しの状態
とするとともに、光ファイバテープ心線21の先端部で
も同様に光ファイバ裸線30を剥き出しの状態とする。
そしてこれらの光ファイバ裸線20、30の端面をクリ
ーブした後、単心線1’の光ファイバ裸線20と光ファ
イバテープ心線21の光ファイバ裸線30とを一括的に
融着接続する。このとき、光ファイバテープ心線21に
おいて色分けされた光ファイバ素線22と、それぞれ同
色に着色された単心線1’の光ファイバ素線2とを接続
する。この後、これらの接続部を補強チューブ等で保護
して接続を完了する。
【0020】このように本発明によれば、単心線1から
光ファイバ素線2を容易に口出しすることができるの
で、光ファイバテープ心線21から単心線1への接続分
岐を好適に行なうことができる。尚、上記実施例におい
て単心線1は二次被覆層5が最内層3と最外層4の2層
からなっているが、本発明に用いられる単心線はこれに
限らず、二次被覆層を高ヤング率の最外層と低ヤング率
の最内層を有する3層以上で構成することも可能であ
る。また上記実施例では、単心線先端部において最内層
3を露出させるのに、単心線周面の二次被覆層5を削り
取って最内層3を露出させる方法を示したが、本発明は
これに限らず、後に最内層3を壊しつつ光ファイバ素線
2を引出すことができる程度に最内層3を露出させるこ
とが肝要であり、そのような方法であれば任意の方法を
用いることができる。
【0021】(実施例1)単心線の最内層のヤング率を
変化させて、光ファイバ素線の口出し性および損失温度
特性を調べた。外径が250μmのシングルモード光フ
ァイバ素線を用意し、その表面をUVインクで青または
白に着色した。この光ファイバ素線の周上に、紫外線硬
化型樹脂を塗布し、下記表1に示す各ヤング率が得られ
るように硬化させて最内層を形成した。最内層の外径は
550μmとした。次いで最内層の周上に、紫外線硬化
型樹脂を塗布し硬化させて最外層を形成して、単心線を
作製した。最外層の外径は800μmとし、ヤング率は
60kg/mm2とした。この単心線を、図2に示す皮
剥き治具を用い、図3〜7に示した手順で光ファイバ素
線の口出しを行ったときの口出し性を調べた。口出し性
は、問題なく口出しできた場合を○、二次被覆層を削り
取った後に光ファイバ素線を取り出せなかったり、取り
出そうとすると一次被覆層が壊れてしまい光ファイバ裸
線が露出するなどの問題が生じた場合を×で示した。ま
た、損失温度特性は、波長1.55μmにおける−20
℃および+70℃での損失増を測定した。結果を下記表
1に示す。
【0022】
【表1】 表1に示されるように、最内層のヤング率が20kg/
mm2以下の単心線について、好適に口出しを行なうこ
とができた。また、最内層のヤング率の下限は、製造性
の制限から0.03kg/mm2以上に好ましく設定し
た。
【0023】(実施例2)上記実施例1において、最外
層のヤング率が40kg/mm2、100kg/mm2
200kg/mm2、および300kg/mm2の場合に
ついて、同様に単心線の口出し性および温度特性を調べ
たところ、いずれも上記表1と同様の結果が得られた。
また、最外層のヤング率の上限は材料製造性の制限から
300kg/mm2以下で、下限は特に制限はないが一
般には単心線の形状の安定を保つという点から20kg
/mm2以上に好ましく設定した。
【0024】(実施例3)単心線の最内層および最外層
の厚さを変化させて、光ファイバ素線の口出し性と機械
的強度を調べた。光ファイバ裸線外径は125μm、光
ファイバ素線外径は250μm、単心線外径は900μ
m、最内層のヤング率は0.1kg/mm2、最外層の
ヤング率は60kg/mm2とした。最内層および最外
層の厚さを種々に変化させたところ、最内層の厚さが1
0μm以上かつ最外層の厚さが5μm以上の単心線につ
いて、殆ど失敗なく光ファイバ素線の口出しができ、か
つ取扱い時の機械的強度にも問題がなかった。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ファイバ
テープ心線と単心線との接続方法は、複数本の光ファイ
バ素線を並行かつ一列に整列させて一括被覆してなる光
ファイバテープ心線と、光ファイバ素線の周上に二次被
覆層を形成してなる単心線とを接続する方法であって、
上記単心線の二次被覆層を低ヤング率の最内層と高ヤン
グ率の最外層とを有する2層以上の積層構造とし、該単
心線先端部の二次被覆層の一部を除去して最内層を露出
させた後に、該露出された最内層を壊しつつ光ファイバ
素線を口出しし、しかる後に該口出しされた光ファイバ
素線と、上記光ファイバテープ心線の光ファイバ素線と
を融着接続するものである。したがって、単心線から光
ファイバ素線を傷つけずに容易に口出しすることができ
るので、単心線の光ファイバ素線と光ファイバテープ心
線を構成する光ファイバ素線とを好適に融着接続するこ
とができ、光ファイバテープ心線から単心線への分岐配
線が可能となる。また単心線の二次被覆層の最外層を高
ヤング率に形成することによって、単心線の二次被覆層
に要求される取扱性や機械的強度といった機能を確保す
ることができ、単心線を配線等好適に用いることができ
る。
【0026】さらに光ファイバテープ心線を構成する光
ファイバ素線の外径と、単心線の光ファイバ素線の外径
とを等しくすると、口出しされた光ファイバ素線複数本
を並行かつ一列に整列させたときの光ファイバピッチ
と、光ファイバテープ心線における光ファイバピッチと
が等しくなるので、複数本の単心線の光ファイバ素線
と、光ファイバテープ心線の光ファイバ素線とを一括的
に融着接続することができて好ましい。さらにまた、光
ファイバテープ心線を構成する複数本の光ファイバ素線
をそれぞれ異なる色に着色するとともに、単心線の光フ
ァイバ素線にも着色を施して、光ファイバテープ心線の
それぞれの光ファイバ素線を、該光ファイバ素線と同色
に着色された単心線の光ファイバ素線と接続させると、
各配線の識別が容易にできて好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の接続方法に好適に用いられる単心線
の例を示す斜視図である。
【図2】 図1の単心線の口出しに好適に用いられる皮
剥き治具の例を示したもので(a)は正面図、(b)は
側方断面図、(c)は斜視図である。
【図3】 図1の単心線の口出しにおいて単心線を皮剥
き治具にセットした状態を説明する図であって、(a)
は側面図、(b)は断面図である。
【図4】 図1の単心線の口出し工程における、単心線
を皮剥きする状態を説明する斜視図である。
【図5】 図1の単心線の口出し工程における、単心線
が皮剥きされた状態を説明する斜視図である。
【図6】 図1の単心線の口出し工程における、単心線
から光ファイバ素線を取り出す状態を説明する斜視図で
ある。
【図7】 図1の単心線の口出し工程における、単心線
から光ファイバ素線が口出しされた状態を説明する斜視
図である。
【図8】 本発明による単心線と光ファイバテープ心線
との接続工程の例を示す工程図である。
【図9】 従来の単心線の一例を示すもので、(a)は
斜視図、(b)は口出しした状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1……単心線、2……光ファイバ素線、3……最内層、
4……最外層、5……二次被覆層、21……光ファイバ
テープ心線、22……光ファイバ素線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 真治 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 保苅 和男 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の光ファイバ素線を並行かつ一列
    に整列させて一括被覆してなる光ファイバテープ心線
    と、光ファイバ素線の周上に二次被覆層を形成してなる
    単心線とを接続する方法であって、 上記単心線の二次被覆層を低ヤング率の最内層と高ヤン
    グ率の最外層とを有する2層以上の積層構造とし、該単
    心線先端部の二次被覆層の一部を除去して最内層を露出
    させた後に、該露出された最内層を壊しつつ光ファイバ
    素線を口出しし、しかる後に該口出しされた光ファイバ
    素線と、上記光ファイバテープ心線の光ファイバ素線と
    を融着接続することを特徴とする光ファイバテープ心線
    と単心線との接続方法。
  2. 【請求項2】 上記光ファイバテープ心線を構成する光
    ファイバ素線の外径と、上記単心線の光ファイバ素線の
    外径とを等しくし、上記単心線から口出しされた光ファ
    イバ素線複数本を並行かつ一列に整列させて、上記光フ
    ァイバテープ心線の光ファイバ素線と一括的に融着接続
    することを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ
    心線と単心線との接続方法。
  3. 【請求項3】 上記光ファイバテープ心線を構成する複
    数本の光ファイバ素線をそれぞれ異なる色に着色し、一
    方上記単心線の光ファイバ素線を着色して、該光ファイ
    バテープ心線のそれぞれの光ファイバ素線を、該光ファ
    イバ素線と同色に着色された単心線の光ファイバ素線と
    接続させることを特徴とする請求項1または2のいずれ
    かに記載の光ファイバテープ心線と単心線との接続方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007171825A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバホルダ及び一括融着接続方法
JP2011248221A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Hitachi Cable Ltd 光ケーブル及び光アクティブケーブル
JP2012027394A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光コネクターのプラグ

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