JPH08262065A - 光変流器 - Google Patents

光変流器

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JPH08262065A
JPH08262065A JP7064534A JP6453495A JPH08262065A JP H08262065 A JPH08262065 A JP H08262065A JP 7064534 A JP7064534 A JP 7064534A JP 6453495 A JP6453495 A JP 6453495A JP H08262065 A JPH08262065 A JP H08262065A
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Kiyohisa Terai
清寿 寺井
Toru Tamagawa
徹 玉川
Sakae Ikuta
栄 生田
Masao Takahashi
正雄 高橋
Keiko Niwa
景子 丹羽
Hiroshi Miura
宏 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大電流測定を誤動作なく精度よく行うことがで
きる高性能の光変流器を提供する。 【構成】被測定導体2付近に配置されたセンサ30と、
測定用の光を発生してセンサ30に送る光源14と、セ
ンサ30からの反射光を検出する検出器15a,15b
と、センサ30と光源及び検出器15a,15bとを光
学的に結合する結合光学系21と、検出器15a,15
bからの信号を処理する信号処理部12とを備え、セン
サ30を通過する光のファラデー効果に基づいて被測定
導体に通電される電流を測定する。センサ30を光ファ
イバにより構成する光ファイバを被測定導体2の周りを
囲む配置とし、かつ光ファイバの巻回数n、もしくはヴ
ェルデ定数Vを被測定導体2の電流値に応じて適正化し
てセンサ30の感度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光のファラデー効果を
利用して電流を測定する光変流器に係わり、特に、大電
流測定に好適な光変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力系統用の電流測定装置とし
て、光を利用した電力系統用電流測定装置、すなわち光
変流器が開発されている。この光変流器は、被測定電流
が流れる導体に近接して鉛ガラスのブロックをセンサと
して配置し、このセンサに直線偏光の光を通過させて、
被測定電流によって生ずるファラデー効果の旋光角を測
定するものである。
【0003】図3は、従来の技術によるGIS用の光変
流器の一例を示している。この図3に示すように、接地
電位とされたタンク1の内部に、高電圧電流が流れる導
体2が配置されている。
【0004】この導体2の全周を囲むようにして、ブロ
ック状のセンサ3が配置されている。このセンサ3は鉛
ガラスなどで構成されており、固定具4によって固定さ
れている。
【0005】センサ3は、導体2が高電圧であるため、
絶縁筒5によってタンク1から絶縁して取り付けられて
いる。
【0006】また、タンク1には光学系収納箱6が取り
付けられており、この光学系収納箱6内に結合光学系
7、送光用ファイバ8、および2本の受光用ファイバ9
a、9bが収納されている。
【0007】結合光学系7は、レンズ7a、偏光子7b
などから構成されており、この結合系7を介して各フィ
イバ8、9a、9bがセンサ3に光学的に結合されてい
る。
【0008】送光用ファイバ8は、図示しない光源から
の測定用の光を伝送し、結合光学系7を介して、センサ
3に送るために使用される。また、受光用ファイバ9
a、9bは、センサ3から出射して結合光学系7で2方
向の偏光成分に分けられた光をそれぞれ入射し、図示し
ない信号処理部に送るために使用される。
【0009】以上の構成を有する図3の光変流器におい
ては、以下の作用で導体2を流れる電流が測定される。
【0010】まず、図示しない光源から発した光が、送
光用ファイバ8を通って結合光学系7に導かれる。この
光は、結合光学系7で、ほぼ平行光束の直線偏光ビーム
10aとなって空間を伝播してセンサ3に入射され、セ
ンサ3の内部で反射を繰り返す形で導体2の周囲を周回
した後、センサ3から出射される。この間、センサ3内
を通過する光は、導体2を流れる電流によって誘起され
るファラデー効果により、偏光面がある角度だけ回転す
る。
【0011】この出射光は、直線偏光ビーム10bとな
って空間を伝播した後、再び結合光学系7に入射し、こ
こで2方向の偏光成分に分けられた後、2つの受光用フ
ァイバ9a、9bにそれぞれ入射する。なお、ここで述
べている結合光学系7の構成や作用についてはすでに公
知の事項であるので、説明は省略する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、GIS用の
光変流器には、高精度のて定常電流を測定する機能に加
えて、事故時の大電流を測定する機能が求められる。し
かし、以上のような従来の光変流器では、事故時の大電
流測定を精度よく対応することが困難であるという欠点
がある。
【0013】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決するために提案されたものであり、その目的は、大
電流測定を誤動作なく精度よく行うことができる高性能
の光変流器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、被測定導体付近に配置さ
れたセンサと、測定用の光を発生して前記センサに送る
光源と、前記センサからの反射光を検出する検出器と、
前記センサと光源及び検出器とを光学的に結合する結合
光学系と、前記検出器からの信号を処理する信号処理部
とを備え、前記センサを通過する光のファラデー効果に
基づいて被測定導体に通電される電流を測定する光変流
器において、前記センサを光ファイバにより構成し、こ
の光ファイバを前記被測定導体の周りを囲む配置とし、
かつ前記光ファイバの巻回数n、もしくはヴェルデ定数
Vを前記被測定導体の電流値に応じて適正化して前記セ
ンサの感度を調整したことを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
変流器において、測定すべき電流は、被測定導体に流れ
る絶対値が12kA以上の事故時の最大電流であること
を特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載の光
変流器において、被測定導体の周りを囲むセンサとして
の光ファイバの巻回数nは、1以上のほぼ整数倍である
ことを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1記載の光
変流器において、被測定導体の電流によって生ずるファ
ラデー効果の旋光角の大きさが45度以下となるよう
に、センサとしての光ファイバの巻回数nもしくはヴェ
ルデ定数Vを設定したことを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1または4
記載の光変流器において、光源の波長λを637nm以
上としたことを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1または4
記載の光変流器において、センサとしての光ファイバ
を、石英ファイバとしたことを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項1記載の光
変流器において、センサとしての光ファイバ中を光が往
復するように光ファイバの終端部を反射端としたことを
特徴とする。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項1から7ま
でのいずれかに記載の光変流器において、光源の波長λ
を1300もしくは1550nmとし、センサとしての
光ファイバの巻回数nを、ほぼ1回または2回に設定し
たことを特徴とする。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項1または2
記載の光変流器において、検出器からの出力信号を複数
とし、各々異なった信号処理回路にて信号処理するよう
にしたことを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明に係る光変流器によれば、
センサを光ファイバにより構成し、被測定電流の周りを
囲む配置として、光ファイバの巻回数n、もしくはヴェ
ルデ定数Vを適切に選択することにより測定最大電流値
に応じてセンサの感度を選択できるため、センサの性能
を最大限に発揮することができ、かつセンサのダイナミ
ックレンジを大きくすることができる。
【0024】請求項2記載の発明によれば、絶対値が1
2kA以上の電流を測定できる構成とすることにより、
電力系統の高精度な保護用電流測定装置として作用する
ことができる。
【0025】請求項3記載の発明によれば、被測定導体
の周りを囲む光ファイバの巻回数nを1以上のほぼ整数
倍とすることにより、光ファイバが囲む被測定導体の電
流以外の外部電流の影響を受けにくくすることができ、
センサの精度を高くすることができる。
【0026】請求項4記載の発明によれば、被測定電流
によって生ずるファラデー効果の旋光角の大きさを45
度以下とすることにより、測定電流と旋光角との関係を
1対1とすることができるため、測定に伴う誤動作を防
止することができる。
【0027】請求項5または6記載の発明によれば、光
源の波長λを637nm以上とし、または石英ファイバ
を用いることにより、誤動作がなく、ダイナミックレン
ジが広く、かつ高性能の光変流器とすることができる。
【0028】請求項7記載の発明によれば、光が光ファ
イバ中を往復する構成としたことにより、光の進行方向
に依存する旋光の影響を除去することができ、センサの
高精度化が図れる。
【0029】請求項8記載の発明によれば、光源の波長
λを通信用に使用されている波長に設定することによ
り、光源の信頼性向上および低コスト化が図れる。ま
た、ファイバの巻回数nをほぼ1回または2回とするこ
とにより、典型的な電力系統の最大事故電流を精度よく
測定することができる。
【0030】請求項9記載の発明によれば、検出器から
の出力信号を複数とすることにより、事故電流計測と通
常の定常電流測定とを1つのセンサにより高精度で同時
計測することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照して説明する。
【0032】図1は、本実施例による光変流器の構成を
示している。同図に示すように、本実施例の光変流器
は、センサ30としての光ファイバを備え、この光ファ
イバが被測定導体2の周りを囲むように配置されてい
る。この光ファイバの巻回数n、もしくはヴェルデ定数
Vを、被測定電流の絶対値が12kA以上となる事故時
の最大電流値に応じて適正化し、センサ感度を調整して
いる。
【0033】本実施例の光変流器は図1に示すように大
別して、センサ光学部11、信号処理部12、および伝
送用ファイバ13から構成されている。このうち、信号
処理部12は、測定光を発生する光源14、センサ光学
部11からの2つの光を検出し、その強度に応じた電気
信号に変換する検出器15a、15b、検出器15a、
15bで得られた信号を演算処理する信号処理回路16
a、16b、および処理結果を出力する出力端子17
a、17bを備えている。
【0034】光源14は、レーザダイオードまたはスー
パールミネセントダイオードによって構成されており、
その波長は1300nmである。
【0035】また、信号処理部12は、センサ光学部1
1から十分に(少なくとも10m以上)離れた位置に配
置されている。
【0036】一方、伝送用ファイバ部13は、信号処理
部12内の光源14からセンサ光学部11に光を送る送
光用ファイバ18と、センサ光学部11から信号処理部
12内の2つの検出部15a、15bに光を送る2本の
受光用ファイバ19a、19bとを備えている。
【0037】センサ光学部11は、結合光学系21とセ
ンシングファイバ部31とを備えている。
【0038】結合光学系21は、4つのレンズ22a〜
22d、偏光子23、2つのビームスプリッタ24a、
24b、および2つの検光子25a、25bから構成さ
れている。このうち、4つのレンズ22a〜22dは、
送光用ファイバ18からの光を平行ビームに変換する
か、または平行ビームを集光して各受光用ファイバ19
a、19bまたはセンシングファイバ部31に入射する
ために使用される。
【0039】偏光子23は、光を水平方向に関して45
度方向の直線偏光に変換するために使用され、2つのビ
ームスプリッタ24a、24bは、光をその入射方向に
応じて透過光と反射光とに分割するために使用される。
2つの検光子25a、25bは、各々水平方向および垂
直方向の直線偏光の光を透過させることにより、直交す
るx,Y方向の各偏光成分を抽出するために使用され
る。
【0040】この場合、この結合光学系21は、送光用
ファイバ18からの光を、第1のレンズ22a、偏光子
23、第1のビームスプリッタ24a、および第2のレ
ンズ22bを介してセンシングファイバ部31の一端に
送るようになっている。
【0041】また、このセンシングファイバ部31から
の反射方向の光は、第2のレンズ22bを透過した後、
第1のビームスプリッタ24aで反射して、第2のビー
ムスプリッタ24bに送られ、2方向の光に分割するよ
うになっている。この一方の分割光は、第1の検光子2
5aおよび第3のレンズ22cを介して一方の受光用フ
ァイバ18aに送られる。他方の分割光は、第2の検光
子25bおよび第4のレンズ22dを介して他方の受光
用ファイバ18bに送られる。
【0042】一方、センシングファイバ部31は、被測
定電流が流れる導体2の周囲にほぼ1回巻き付けられた
石英ファイバからなるセンサ30とし、このセンサ30
は終端部に反射端32を備えている。反射端32は、セ
ンシングファイバ部31内を伝播してきた光を反射して
再びセンシングファイバ部31内に戻し、反対方向に伝
播させるようになっている。
【0043】以上の構成を有する本実施例においては、
まず、信号処理部12の光源14から発した光が、送光
用ファイバ18を通って、センサ光学部11の結合光学
系21に送られる。
【0044】この送光用ファイバ18からの光が、第1
のレンズ22aによって平行ビームに変換され、偏光子
23によって直線偏光に変換された後、第1のビームス
プリッタ24aを透過して第2のレンズ22bによって
集光され、センシングファイバ部31の始端部に入射す
る。
【0045】センシングファイバ部31に入射した光
は、センシングファイバ部31内を伝播して反射端32
で反射された後、再びセンシングファイバ部31内に戻
され、反対方向に伝播して結合光学系21側の始端部で
ある入射端から出射する。この場合、センシングファイ
バ部31内を往復する形で通過する光は、導体2を流れ
る被測定電流によって誘起されるファラデー効果により
偏光面が回転する。
【0046】そして、センシングファイバ部31からの
出射光は、結合光学系21の第2のレンズ22bで平行
ビームに変換された後、第1のビームスプリッタ24a
で反射され、第2のビームスプリッタ24bで2方向の
光に分割される。
【0047】この一方の分割光は、第1の検光子25a
によってx方向の偏光成分を抽出された後、第3のレン
ズ22cおよび受光用ファイバ19aを介して、信号処
理部12の一方の検出器15aに送られる。
【0048】また、他方の分割光は、第2の検光子25
bによってy方向の偏光成分を抽出された後、第4のレ
ンズ22dおよび受光用ファイバ19bを介して、他方
の検出器15bに送られる。
【0049】さらに、このようにして、x方向とy方向
の偏光成分の光は、各検出器15a、15bに送られ、
これらの検出器15a、15bで得られた各偏光成分の
信号は、信号処理回路16a、16bに送られて演算処
理され、得られた処理結果、すなわち測定結果は、出力
端子17a、17bによって出力される。
【0050】この時、出力端子17aからは事故電流値
までの出力が行われ、最大出力は200kA相当であ
る。また、出力端子17bからは定常電流の2倍までの
出力が行われ、最大出力は20kA相当となるように設
定されている。
【0051】ここで、本実施例において、測定される定
常電流は実効値で8kAであるため、電流の最大値の絶
対値で12kA以上は事故電流となる。また、その最大
値は短絡時で
【数1】 であり、本実施例はこの電流値を測定できる構成となっ
ている。
【0052】また、被測定電流の周りを取り囲む光ファ
イバの巻回数nを1以上のほぼ整数倍とすることにより
光ファイバが閉ループとなるため、他相の通電電流がつ
くる磁場、または光ファイバループの外側に流れる電流
によってつくられる磁場の影響を少なくすることができ
る。
【0053】ところで、本実施例のように、センサ30
として被測定電流が流れる導体2の周囲に光ファイバを
巻回数nで取り囲んだ場合、センシングファイバ部31
内における被測定電流Iによるファラデー旋光角φは、
次の式(1)によって表される。
【0054】
【数2】φ=m・nVI ……(1) ここで、Vはヴェルデ定数であり、またmは片道光路の
時1、往復光路の時2である。
【0055】ヴェルデ定数Vは、センサ30の素材、光
源の波長λ等に依存する。それ故、被測定電流Iによ
り、光路に依存する数m、巻回数n、ヴェルデ定数V、
すなわちセンサの材質または光源の波長λを適切に選択
することにより、大電流を精度よく測定することが可能
となる。
【0056】また、本実施例の信号処理回路では、次の
式(2)に基づいてファラデー旋光角φ、すなわち被測
定電流Iを演算する。すなわち、x方向偏光成分の光強
度を検出する検出器15aの出力をIx 、y方向偏光成
分を検出する検出器15bの出力をIy とすると、
【数3】 で表される。ただし、被測定電流が0Aの時、Ix =I
y である。
【0057】したがって、正弦関数の性質により、被測
定電流が非常に大きくなり、2φ=90度を越えると、
2φが90度を越えたか、または90度よりも減少した
のかがわからなくなる。この場合、これを判定するべき
新たな判定回路が必要になる。たとえば、φの値の時間
的変化を検出し判断するような回路が新たに必要にな
る。しかし、そのような新たな回路を追加するのは誤動
作の原因となりやすい。
【0058】よって、本実施例では、φの絶対値を45
度以下とすることにより光変流器の信頼性を向上させる
ことができる。
【0059】光ファイバの材料によりヴェルデ定数Vが
変化するが、先に述べたように電力機器の短絡電流は1
78kA程度と非常に大きいため、材料としては従来の
鉛ガラスブロックに比べて同一波長でのヴェルデ定数V
が低い石英ファイバが好ましい。
【0060】また、石英ファイバは通信用で幅広く使用
されており、ファイバ強度、信頼性等もセンサとして問
題がない。もちろん、被測定電流Iの大きさにより、石
英ファイバ以外の光ファイバの使用も可能であり、また
光源の波長λによりセンサ感度を調整もできる。
【0061】ここで、石英ファイバのヴェルデ定数V
は、光源の波長λにより、
【数4】 と表わされる。
【0062】よって、最大被測定電流を178kAと
し、片道光路(m=1)、巻回数(n=1)で、ファラ
デー旋光角φを45度以下とすると、式(1)、(3)
より光源の波長λは637nm以上となる。
【0063】ところで、光ファイバの終端部を反射端3
2とすることにより、光ファイバ中を光に往復させるこ
とができ、光の進行方向に依存する旋光の影響を除去す
ることができるため、センサの精度を高くすることがで
きる。
【0064】図2は、石英ファイバを用いて往復光路と
した場合の、光源波長λとファラデー旋光角(φ=45
度)を与える最大測定電流の関係を示す。図2より、低
コストで信頼性が高い通信用の光源波長1300nmも
しくは1550nmを用いて、178kAの最大電流を
測定するには、巻回数nをほぼ1もしくは2とすること
が好ましいことがわかる。したがって、本実施例はこの
条件を満足している。
【0065】さらに、検出器からの出力を複数とし、各
々異なった信号処理回路、すなわち事故電流計測用と定
常電流計測用により信号処理することにより、各々異な
った測定電流領域を設定できるため、事故電流計測と通
常の定常電流計測を1つのセンサにより同時計測が各々
精度よく実現できる。
【0066】すなわち、ダイナミックレンジが同じとす
ると、測定電流領域を小さくした定常電流計測用信号処
理回路の出力電流値は、事故電流計測用のものに比べて
小電流領域まで出力できる。
【0067】本実施例によれば、定常電流計測用信号処
理回路の出力は、事故電流計測用のものの1/10だけ
小さい電流値まで出力できる。特に、信号処理回路の出
力信号がデジタル信号であり、ビット数が限られている
場合に、本方式は有効である。
【0068】以上のように、本実施例によれば、事故時
の大電流を高精度、高信頼性で測定することが可能にな
る。
【0069】なお、上記の一実施例では、偏光面の回転
を利用した光変流器について述べたが、導体2の周囲を
光が2方向に周回するサニャック干渉型の光変流器とし
てもよい。この際、ファラデー旋光角φを表す式(1)
は偏光面回転方式で往復光路をとったものと同等の式で
表される。
【0070】また、上記の一実施例では、検出器の出力
信号を2つにして事故電流計測用と定常電流計測用との
出力に分けたが、受光用ファイバの光信号のところで信
号を各計測用に分けてもよく、また検出器の出力信号を
1つとして1つの信号処理回路の中で2つの信号に分
け、各計測用の出力信号を2つの出力端子に出力しても
同等な効果がある。
【0071】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、光ファイバを被測定通電導体の周りを取り囲むよう
に配置し、光ファイバの巻回数n、もしくはヴェルデ定
数Vを適正化することにより、大電流測定を誤動作なく
精度よく行うことができ光変流器の高性能化が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光変流器の一実施例を示す模式
図。
【図2】同実施例の作用を説明する特性図。
【図3】従来の光変流器の一例を示す模式図。
【符号の説明】
2 導体 11 センサ光学部 14 光源 15a、15b 検出器 16a、16b 信号処理回路 17a、17b 出力端子 30 センサ 31 センシングファイバ部 32 反射端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 正雄 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 丹羽 景子 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 三浦 宏 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定導体付近に配置されたセンサと、
    測定用の光を発生して前記センサに送る光源と、前記セ
    ンサからの反射光を検出する検出器と、前記センサと光
    源及び検出器とを光学的に結合する結合光学系と、前記
    検出器からの信号を処理する信号処理部とを備え、前記
    センサを通過する光のファラデー効果に基づいて被測定
    導体に通電される電流を測定する光変流器において、前
    記センサを光ファイバにより構成し、この光ファイバを
    前記被測定導体の周りを囲む配置とし、かつ前記光ファ
    イバの巻回数n、もしくはヴェルデ定数Vを前記被測定
    導体の電流値に応じて適正化して前記センサの感度を調
    整したことを特徴とする光変流器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光変流器において、測定
    すべき電流は、被測定導体に流れる絶対値が12kA以
    上の事故時の最大電流であることを特徴とする光変流
    器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光変流器において、被測
    定導体の周りを囲むセンサとしての光ファイバの巻回数
    nは、1以上のほぼ整数倍であることを特徴とする光変
    流器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光変流器において、被測
    定導体の電流によって生ずるファラデー効果の旋光角の
    大きさが45度以下となるように、センサとしての光フ
    ァイバの巻回数nもしくはヴェルデ定数Vを設定したこ
    とを特徴とする光変流器。
  5. 【請求項5】 請求項1または4記載の光変流器におい
    て、光源の波長λを637nm以上としたことを特徴と
    する光変流器。
  6. 【請求項6】 請求項1または4記載の光変流器におい
    て、センサとしての光ファイバを、石英ファイバとした
    ことを特徴とする光変流器。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の光変流器において、セン
    サとしての光ファイバ中を光が往復するように光ファイ
    バの終端部を反射端としたことを特徴とする光変流器。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の
    光変流器において、光源の波長λを1300もしくは1
    550nmとし、センサとしての光ファイバの巻回数n
    を、ほぼ1回または2回に設定したことを特徴とする光
    変流器。
  9. 【請求項9】 請求項1または2記載の光変流器におい
    て、検出器からの出力信号を複数とし、各々異なった信
    号処理回路にて信号処理するようにしたことを特徴とす
    る光変流器。
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