JPH08261989A - シラン系ガス中のシロキサンの計測方法 - Google Patents
シラン系ガス中のシロキサンの計測方法Info
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- JPH08261989A JPH08261989A JP6617995A JP6617995A JPH08261989A JP H08261989 A JPH08261989 A JP H08261989A JP 6617995 A JP6617995 A JP 6617995A JP 6617995 A JP6617995 A JP 6617995A JP H08261989 A JPH08261989 A JP H08261989A
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- siloxane
- gas
- sih
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シラン中のシロキサンの定量
【構成】 大気圧イオン化質量分析計(APIMS)を
用いてシランガス中のシロキサン成分の定性・定量計測
する場合において、m/z77、107、109、13
7、139、169よりなる群から選ばれたイオンの1
つまたは2つ以上のイオンにより、シランガス中のシロ
キサン成分の定性・定量する大気圧イオン化質量分析計
を用いたシランガス中のシロキサン計測方法。
用いてシランガス中のシロキサン成分の定性・定量計測
する場合において、m/z77、107、109、13
7、139、169よりなる群から選ばれたイオンの1
つまたは2つ以上のイオンにより、シランガス中のシロ
キサン成分の定性・定量する大気圧イオン化質量分析計
を用いたシランガス中のシロキサン計測方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明では、高感度計測器である
大気圧イオン化質量分析計を用いることにより、高感度
で、さらに長期間にわたり安定してシランガス中のシロ
キサンを定性および定量する方法に関する。
大気圧イオン化質量分析計を用いることにより、高感度
で、さらに長期間にわたり安定してシランガス中のシロ
キサンを定性および定量する方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】半導体工
業において、シランガスが使用される。現時点での半導
体の導線と導線との間隔は1μ以下となっている。製造
の系中において、酸素分子及び/又は酸素原子を含む化
合物が存在すると、その導線が酸化されたり、又短絡を
起す可能性があった。それがためシラン中の酸素分子及
び又は原子の量を1ppm以下にする必要があった。
業において、シランガスが使用される。現時点での半導
体の導線と導線との間隔は1μ以下となっている。製造
の系中において、酸素分子及び/又は酸素原子を含む化
合物が存在すると、その導線が酸化されたり、又短絡を
起す可能性があった。それがためシラン中の酸素分子及
び又は原子の量を1ppm以下にする必要があった。
【0003】酸素原子を含む化合物の代表的な例は、水
(H2O)である。シラン中に存在する水については早
くから注目され分析方法は知られていた。(例えば特開
平6−310091号公報参照。)シラン中の水分の測
定方法は知られているので、シラン中の水分の除去方法
も確立されていた。シランガスから水分を1ppm未満
になるまで、除去したとしても、水分除去後のシランを
使用して半導体を製造した場合、何らかの欠点が発生し
た。この欠点の原因は従来は判明できなかった。
(H2O)である。シラン中に存在する水については早
くから注目され分析方法は知られていた。(例えば特開
平6−310091号公報参照。)シラン中の水分の測
定方法は知られているので、シラン中の水分の除去方法
も確立されていた。シランガスから水分を1ppm未満
になるまで、除去したとしても、水分除去後のシランを
使用して半導体を製造した場合、何らかの欠点が発生し
た。この欠点の原因は従来は判明できなかった。
【0004】本発明の発明者は、幅広い研究の結果、そ
の原因はシランガス中に存在するシロキサンであること
を突き止めた。シロキサンとは多分シランの酸化によっ
て形成されたSiH3−O−SiH3、SiH3−SiH2
−O−SiH3、SiH3−SiH2−O−SiH2−Si
H3、SiH3−SiH2−SiH2−O−SiH2−Si
H3等の結合物である。
の原因はシランガス中に存在するシロキサンであること
を突き止めた。シロキサンとは多分シランの酸化によっ
て形成されたSiH3−O−SiH3、SiH3−SiH2
−O−SiH3、SiH3−SiH2−O−SiH2−Si
H3、SiH3−SiH2−SiH2−O−SiH2−Si
H3等の結合物である。
【0005】ガス中の微量不純物の分析方法としてガス
クロマトグラフィ法及びFTIR法が知られていた。し
かしながらこれらの方法では測定純度の限界は1ppm
程度であった。
クロマトグラフィ法及びFTIR法が知られていた。し
かしながらこれらの方法では測定純度の限界は1ppm
程度であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】それがため本発明の発明
者は、大気圧イオン化質量分析計(APIMS)を用い
て、シランガス中のシロキサンについて分析可能かどう
か試みた。その結果シロキサンの分子に相当するマスナ
ンバーとしての検出は不可能であった。本発明の発明者
はさらに研究を継続した。その結果シランに関するイオ
ンとシロキサンがクラスター化したクラスターイオン、
水素イオンとシロキサンがクラスター化したクラスター
イオン又はシロキサンイオンとシランがクラスター化し
たクラスターイオンのマスナンバー(m/z)が検出で
きることを発見して本発明に至った。
者は、大気圧イオン化質量分析計(APIMS)を用い
て、シランガス中のシロキサンについて分析可能かどう
か試みた。その結果シロキサンの分子に相当するマスナ
ンバーとしての検出は不可能であった。本発明の発明者
はさらに研究を継続した。その結果シランに関するイオ
ンとシロキサンがクラスター化したクラスターイオン、
水素イオンとシロキサンがクラスター化したクラスター
イオン又はシロキサンイオンとシランがクラスター化し
たクラスターイオンのマスナンバー(m/z)が検出で
きることを発見して本発明に至った。
【0007】本発明は、大気圧イオン化質量分析計(A
PIMS)を用いてシランガス中のシロキサン成分の定
性・定量計測する場合において、m/z77、107、
109、137、139、169よりなる群から選ばれ
たイオンの1つまたは2つ以上のイオンにより、シラン
ガス中のシロキサン成分を定性・定量する大気圧イオン
化質量分析計を用いたシランガス中のシロキサン計測方
法に関する。
PIMS)を用いてシランガス中のシロキサン成分の定
性・定量計測する場合において、m/z77、107、
109、137、139、169よりなる群から選ばれ
たイオンの1つまたは2つ以上のイオンにより、シラン
ガス中のシロキサン成分を定性・定量する大気圧イオン
化質量分析計を用いたシランガス中のシロキサン計測方
法に関する。
【0008】本発明は又、大気圧イオン化質量分析計
(APIMS)を用いてシラン中のシロキサン成分を微
量計測する場合において、シランに関するイオンとシロ
キサンがクラスター化したクラスターイオン、水素イオ
ンとシロキサンがクラスター化したクラスターイオンお
よびシロキサンイオンとシランがクラスター化したクラ
スターイオンよりなる群から選ばれた1つ又は2つ以上
のクラスターイオンのマスナンバー(m/z)イオン量
により、シランガス中のシロキサン成分を定性または定
量する大気圧イオン化質量分析計を用いたシランガス中
のシロキサン計測方法に関する。
(APIMS)を用いてシラン中のシロキサン成分を微
量計測する場合において、シランに関するイオンとシロ
キサンがクラスター化したクラスターイオン、水素イオ
ンとシロキサンがクラスター化したクラスターイオンお
よびシロキサンイオンとシランがクラスター化したクラ
スターイオンよりなる群から選ばれた1つ又は2つ以上
のクラスターイオンのマスナンバー(m/z)イオン量
により、シランガス中のシロキサン成分を定性または定
量する大気圧イオン化質量分析計を用いたシランガス中
のシロキサン計測方法に関する。
【0009】本発明は又、シランに関するイオンとシロ
キサンがクラスター化したクラスターイオン、水素イオ
ンとシロキサンがクラスター化したクラスターイオンお
よびシロキサンイオンとシランがクラスター化したクラ
スターイオンよりなる群から選ばれたクラスターイオン
の1つまたは2つ以上を分解することによりシロキサン
イオンを生成し、シロキサンイオンのマスナンバーのイ
オン量により、シランガス中のシロキサン成分を定性ま
たは定量することを特徴とする請求項1記載の大気圧イ
オン化質量分析計を用いたシランガス中のシロキサン計
測方法に関する。
キサンがクラスター化したクラスターイオン、水素イオ
ンとシロキサンがクラスター化したクラスターイオンお
よびシロキサンイオンとシランがクラスター化したクラ
スターイオンよりなる群から選ばれたクラスターイオン
の1つまたは2つ以上を分解することによりシロキサン
イオンを生成し、シロキサンイオンのマスナンバーのイ
オン量により、シランガス中のシロキサン成分を定性ま
たは定量することを特徴とする請求項1記載の大気圧イ
オン化質量分析計を用いたシランガス中のシロキサン計
測方法に関する。
【0010】本発明の原理について説明する。本発明の
方法を実施する装置はイオン発生部と試料導入部と混合
部と質量分析部を備え、イオン発生部は一次イオン生成
用ガスの導入口とイオン化手段とを有して一次イオンを
発生させる領域であり、試料導入部は試料ガスを導入す
る領域であり、混合部は、試料ガスとイオン発生部から
一次イオン発生用ガスとともに供給される一次イオンと
が混合されてイオン−分子反応で試料ガス中の目的物質
のイオンを生成する領域であり、質量分析部は、高真空
に保たれており、混合部から細孔を通って導入されてく
るイオンが、質量分離されて検出される部分である。上
記構成において、混合部に設置された電極により電界を
付加してイオンを細孔に輸送する手段、イオン発生部と
試料導入部とを2重管で形成することによって、混合部
における一次イオン発生用ガスと試料ガスの流れを平行
にする手段、または、細孔付近に到達したガスを細孔を
有する面に添う方向に排出する手段のうち、少なくとも
1つの手段を付加することによって、検出イオン量を増
大させたものである。
方法を実施する装置はイオン発生部と試料導入部と混合
部と質量分析部を備え、イオン発生部は一次イオン生成
用ガスの導入口とイオン化手段とを有して一次イオンを
発生させる領域であり、試料導入部は試料ガスを導入す
る領域であり、混合部は、試料ガスとイオン発生部から
一次イオン発生用ガスとともに供給される一次イオンと
が混合されてイオン−分子反応で試料ガス中の目的物質
のイオンを生成する領域であり、質量分析部は、高真空
に保たれており、混合部から細孔を通って導入されてく
るイオンが、質量分離されて検出される部分である。上
記構成において、混合部に設置された電極により電界を
付加してイオンを細孔に輸送する手段、イオン発生部と
試料導入部とを2重管で形成することによって、混合部
における一次イオン発生用ガスと試料ガスの流れを平行
にする手段、または、細孔付近に到達したガスを細孔を
有する面に添う方向に排出する手段のうち、少なくとも
1つの手段を付加することによって、検出イオン量を増
大させたものである。
【0011】上記の構成によって、まずイオン発生部に
一次イオン発生用のガスが導入される。そのガスは、コ
ロナ放電などのイオン化手段によってイオン化され、一
次イオンが生成する。一次イオンは、一次イオン発生用
ガスとともに混合部に導入され、試料導入部から導入さ
れた試料ガスと混合し、イオン−分子反応によって試料
ガス中の目的物質がイオン化される。生成したイオン
は、細孔を通って質量分析部に導入され、質量分離され
て検出される。混合部は大気にさらされないので、大気
との反応や毒性を有するガスに関しても分析が可能であ
る。
一次イオン発生用のガスが導入される。そのガスは、コ
ロナ放電などのイオン化手段によってイオン化され、一
次イオンが生成する。一次イオンは、一次イオン発生用
ガスとともに混合部に導入され、試料導入部から導入さ
れた試料ガスと混合し、イオン−分子反応によって試料
ガス中の目的物質がイオン化される。生成したイオン
は、細孔を通って質量分析部に導入され、質量分離され
て検出される。混合部は大気にさらされないので、大気
との反応や毒性を有するガスに関しても分析が可能であ
る。
【0012】上記混合部において、試料ガスと一次イオ
ン生成用ガスが混合された後に、細孔に向かう方向に付
加された電界によってイオンが輸送される。このため、
混合によってガスの流れが乱れても、イオンは効率よく
細孔に輸送され、検出感度が低下することがない。
ン生成用ガスが混合された後に、細孔に向かう方向に付
加された電界によってイオンが輸送される。このため、
混合によってガスの流れが乱れても、イオンは効率よく
細孔に輸送され、検出感度が低下することがない。
【0013】または、上記混合部内にイオン発生部と試
料導入部を同軸上に配置し、かつ、イオン発生部を内包
するように試料導入部を配置(2重管構造)することに
より、一次イオン発生用のガスの流れと試料ガスの流れ
とを平行にし、さらにこのガスの流れが、細孔に向くよ
うに設定する。ガスの流れを平行にしても、ガス分子の
拡散による混合は行われるため、目的物質のイオンは生
成する。この構成により、混合によるガス流の乱れが小
さくできるのでイオンの散逸が減り、細孔に到達するイ
オン量の低下が防止できる。試料ガスと一次イオン生成
用ガスの流速をほぼ同じにすることによって、ガス流の
乱れはさらに小さくできる。
料導入部を同軸上に配置し、かつ、イオン発生部を内包
するように試料導入部を配置(2重管構造)することに
より、一次イオン発生用のガスの流れと試料ガスの流れ
とを平行にし、さらにこのガスの流れが、細孔に向くよ
うに設定する。ガスの流れを平行にしても、ガス分子の
拡散による混合は行われるため、目的物質のイオンは生
成する。この構成により、混合によるガス流の乱れが小
さくできるのでイオンの散逸が減り、細孔に到達するイ
オン量の低下が防止できる。試料ガスと一次イオン生成
用ガスの流速をほぼ同じにすることによって、ガス流の
乱れはさらに小さくできる。
【0014】または、上記混合部において、細孔を有す
る面に添う方向にガスの排出口を設け、ガスが試料導入
部やイオン発生部のガス出口の方向に還流しないように
することによってガス流の乱れを小さくできるので、イ
オンは効率よく細孔に輸送され、検出イオン量が増加す
る。
る面に添う方向にガスの排出口を設け、ガスが試料導入
部やイオン発生部のガス出口の方向に還流しないように
することによってガス流の乱れを小さくできるので、イ
オンは効率よく細孔に輸送され、検出イオン量が増加す
る。
【0015】例えば一次イオン生成用ガスとしてArを
使用した場合、イオン発生部でArはAr+、2Ar+と
なる。試料導入部ではAr+、2Ar+はシラン及びシロ
キサンとして反応して、例えば下記のようなイオンが形
成される。
使用した場合、イオン発生部でArはAr+、2Ar+と
なる。試料導入部ではAr+、2Ar+はシラン及びシロ
キサンとして反応して、例えば下記のようなイオンが形
成される。
【0016】 1. シロキサンイオン SiH3−O−SiH2 + SiH3−SiH2−O−SiH2 + SiH3−SiH2−O−SiH2−SiH2 + SiH3−SiH2−SiH2−O−SiH2 + 2. クラスターイオン(シランイオン) SiH3−O−SiH3・H2 + SiH3−O−SiH3・SiH3 + SiH3−O−SiH3・Si2H3 + SiH3−O−SiH3・Si2H5 + SiH3−SiH2−O−SiH3・H+ SiH3−SiH2−O−SiH3・SiH3 + SiH3−SiH2−O−SiH3・Si2H3 + SiH3−SiH2−O−SiH3・Si2H5 + 3. クラスターイオン(シロキサンイオン) SiH3−O−SiH2 +・SiH4 SiH3−SiH2−O−SiH2 +・SiH4 SiH3−SiH2−O−SiH2−SiH2 +・SiH4 SiH3−SiH2−SiH2−O−SiH2 +・SiH4 以下、本発明の一実施例を図1により説明する。なお、
以下ではAという分子または原子の正イオンを{A+}
と表記し、一次イオン発生用ガス1として水素ガス(H
2)、試料ガス2としてモノシランガス(SiH4)、試
料ガス2に含まれる分析目的物質としてシロキサンの例
をとって説明する。
以下ではAという分子または原子の正イオンを{A+}
と表記し、一次イオン発生用ガス1として水素ガス(H
2)、試料ガス2としてモノシランガス(SiH4)、試
料ガス2に含まれる分析目的物質としてシロキサンの例
をとって説明する。
【0017】イオン発生部5は、第1ボディ6と第2ボ
ディ7と第1絶縁体8と第1電極9で囲まれた領域であ
る。混合部10は、第1電極9と第2絶縁体11と第2
電極12とで囲まれた領域である。また試料導入部は、
第2ボディ7、第1絶縁体8、第1電極9を貫いて形成
されたガス流路である。この構成のため、イオン源の小
型化が可能になる。イオン発生部5の内部には、電源1
3によって高電圧が印加された針電極14が設置されて
いる。異常放電の防止とガス1の流れが開口部16に向
かうようにするために、針電極14の周りに円筒状のガ
ラス管21を配置している。
ディ7と第1絶縁体8と第1電極9で囲まれた領域であ
る。混合部10は、第1電極9と第2絶縁体11と第2
電極12とで囲まれた領域である。また試料導入部は、
第2ボディ7、第1絶縁体8、第1電極9を貫いて形成
されたガス流路である。この構成のため、イオン源の小
型化が可能になる。イオン発生部5の内部には、電源1
3によって高電圧が印加された針電極14が設置されて
いる。異常放電の防止とガス1の流れが開口部16に向
かうようにするために、針電極14の周りに円筒状のガ
ラス管21を配置している。
【0018】水素ガス1は、第一ガス導入口15からイ
オン発生部5に導入され、針電極14の先端で発生する
コロナ放電によってイオン化されて以下のように一次イ
オン{H3+}が生成する。
オン発生部5に導入され、針電極14の先端で発生する
コロナ放電によってイオン化されて以下のように一次イ
オン{H3+}が生成する。
【0019】 H2 → {H2+} (コロナ放電) {H2+}+H2 → {H3+}+H ガス1の一部分は、第1電極の開口部16から混合部1
0に流れ込む。一次イオンは、このガスの流れ、および
針電極14と第1電極9の電位差(これは電源13、2
2で与えられる)によって、混合部10へ導入される。
ガス1の残りの部分(ガス3)は、ガス排出口17から
イオン源外に排出される。ガス3の流量をガス1の流量
よりも小さく制御することにより、混合部10からイオ
ン発生部5への試料ガス2の流入が低減できる。
0に流れ込む。一次イオンは、このガスの流れ、および
針電極14と第1電極9の電位差(これは電源13、2
2で与えられる)によって、混合部10へ導入される。
ガス1の残りの部分(ガス3)は、ガス排出口17から
イオン源外に排出される。ガス3の流量をガス1の流量
よりも小さく制御することにより、混合部10からイオ
ン発生部5への試料ガス2の流入が低減できる。
【0020】ガス導入口18から導入された試料ガス2
は、混合部10で、一次イオンとの混合し、以下のイオ
ン−分子反応によって、上述のごときシロキサンイオ
ン、及び/又はクラスターイオンが形成される。
は、混合部10で、一次イオンとの混合し、以下のイオ
ン−分子反応によって、上述のごときシロキサンイオ
ン、及び/又はクラスターイオンが形成される。
【0021】本実施例では、混合部10において一次イ
オン発生用ガス1と試料ガス2が十分に混合されるので
シロキサンイオン及び/又はクラスターイオンは高効率
に生成される。生成したイオンは第1電極9と第2電極
12の間の電位差(これは、電源22、23で与えられ
る)によって、第2電極12の細孔19を通って高真空
の質量分析部に導入され、質量分離されて検出される。
オン発生用ガス1と試料ガス2が十分に混合されるので
シロキサンイオン及び/又はクラスターイオンは高効率
に生成される。生成したイオンは第1電極9と第2電極
12の間の電位差(これは、電源22、23で与えられ
る)によって、第2電極12の細孔19を通って高真空
の質量分析部に導入され、質量分離されて検出される。
【0022】第1のガスの例は水素、窒素、アルゴン、
ヘリウム、キセノン等である。
ヘリウム、キセノン等である。
【0023】実施例1 アルゴン中の17%SiH4を含むサンプルについて、
上記の装置を使用してAPIMSスペクトルを得た。そ
のスペクトルを図2に示す。
上記の装置を使用してAPIMSスペクトルを得た。そ
のスペクトルを図2に示す。
【0024】これらのm/zに相当するイオンは次の通
りであろう。
りであろう。
【0025】 m/z イオン 31 SiH3 + 49 SiH3・H2O+ 61 Si2H5 + 77 91 Si3H7 + 93 Si3H7 + 109 SiH3−O−SiH3・SiH3 +、 SiH3−SiH2−O−SiH3・H+ 又は SiH3−O−SiH2 +・SiH4 123 Si4H11 + 139 SiH3−O−SiH3・Si2H5 + 又は SiH3−SiH2−O−SiH2 +・SiH4 本発明に従えば、下記のm/zのイオンも検出できる。
【0026】 m/z イオン 107 SiH3−SiH2−O−SiH2 + 137 SiH3−SiH2−O−SiH2−SiH2 +、 SiH3−SiH2−SiH2−O−SiH2 + 又は SiH3−O−SiH3・Si2H3 + 169 SiH3−SiH2−O−SiH3・Si2H5 +、 SiH3−SiH2−O−SiH2 +・SiH+・SiH4 又は SiH3−SiH2−SiH2−O−SiH2 +・SiH4 m/z 107、137及び169のイオンは実施例1
で検出されなかったのは、そのイオンは検出可能な量存
在しなかったからであろう。検出量存在すれば検出でき
たはずである。
で検出されなかったのは、そのイオンは検出可能な量存
在しなかったからであろう。検出量存在すれば検出でき
たはずである。
【0027】上記のピークの高さから判断して、ほぼシ
ロキサンが20〜30ppb含まれていることは当業者
にとって明らかである。
ロキサンが20〜30ppb含まれていることは当業者
にとって明らかである。
【0028】比較例1 実施例1で使用しガスに25ppbH2O/Arを加え
て、同様なテストを行なった。その結果を図3に示す。
実施例1に記載しなかったm/zに相当するイオンは次
の通りであろう。
て、同様なテストを行なった。その結果を図3に示す。
実施例1に記載しなかったm/zに相当するイオンは次
の通りであろう。
【0029】 m/z イオン 67 SiH3・(H2O)2 + 79 Si2H5 +・H2O+ 図2と図3との比較からも明らかなように系に水が存在
していても、ほとんど存在していなくても、シロキサン
の検出に何んら支障がない。
していても、ほとんど存在していなくても、シロキサン
の検出に何んら支障がない。
【0030】
【効果】シロキサンは酸素原子を含んでいる。そのシラ
ン中のシロキサンを分析(定量)できたことは、シラン
からシロキサンの分離できる。シロキサンを分離したシ
ランを使用することで、半導体工業において酸素による
欠点が排除できる。
ン中のシロキサンを分析(定量)できたことは、シラン
からシロキサンの分離できる。シロキサンを分離したシ
ランを使用することで、半導体工業において酸素による
欠点が排除できる。
【図1】本発明方法を実施する好ましい装置の構成図。
【図2】実施例1のAPIMSのチャート。
【図3】比較例1のAPIMSのチャート。
1…一次イオン発生用ガス、2…試料ガス、3、4…排
出ガス、5…イオン発生部、6…第1ボディ、7…第2
ボディ、8…第1絶縁体、9…第1電極、10…混合
部、11…第2絶縁体、12…第2電極、13、22、
23…電源、14…針電極、15、18…ガス導入口、
16…開口部、17、20…ガス排出口、19…細孔、
21…ガラス管
出ガス、5…イオン発生部、6…第1ボディ、7…第2
ボディ、8…第1絶縁体、9…第1電極、10…混合
部、11…第2絶縁体、12…第2電極、13、22、
23…電源、14…針電極、15、18…ガス導入口、
16…開口部、17、20…ガス排出口、19…細孔、
21…ガラス管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 雅一 埼玉県川越市宮元町76−13 (72)発明者 牧原 康二 埼玉県坂戸市日の出町6−15 キャッスル マンション坂戸C601
Claims (3)
- 【請求項1】 大気圧イオン化質量分析計(APIM
S)を用いてシランガス中のシロキサン成分の定性・定
量計測する場合において、m/z77、107、10
9、137、139、169よりなる群から選ばれたイ
オンの1つまたは2つ以上のイオンにより、シランガス
中のシロキサン成分を定性・定量する大気圧イオン化質
量分析計を用いたシランガス中のシロキサン計測方法。 - 【請求項2】 大気圧イオン化質量分析計(APIM
S)を用いてシラン中のシロキサン成分を微量計測する
場合において、シランに関するイオンとシロキサンがク
ラスター化したクラスターイオン、水素イオンとシロキ
サンがクラスター化したクラスターイオンおよびシロキ
サンイオンとシランがクラスター化したクラスターイオ
ンよりなる群から選ばれた1つ又は2つ以上のクラスタ
ーイオンのマスナンバー(m/z)イオン量により、シ
ランガス中のシロキサン成分を定性または定量する大気
圧イオン化質量分析計を用いたシランガス中のシロキサ
ン計測方法。 - 【請求項3】 シランに関するイオンとシロキサンがク
ラスター化したクラスターイオン、水素イオンとシロキ
サンがクラスター化したクラスターイオンおよびシロキ
サンイオンとシランがクラスター化したクラスターイオ
ンよりなる群から選ばれたクラスターイオンの1つまた
は2つ以上を分解することによりシロキサンイオンを生
成し、シロキサンイオンのマスナンバーのイオン量によ
り、シランガス中のシロキサン成分を定性または定量す
ることを特徴とする請求項1記載の大気圧イオン化質量
分析計を用いたシランガス中のシロキサン計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6617995A JPH08261989A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | シラン系ガス中のシロキサンの計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6617995A JPH08261989A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | シラン系ガス中のシロキサンの計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08261989A true JPH08261989A (ja) | 1996-10-11 |
Family
ID=13308369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6617995A Pending JPH08261989A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | シラン系ガス中のシロキサンの計測方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08261989A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6196050B1 (en) * | 1997-02-20 | 2001-03-06 | Nippon Sanso Corporation | Method of removing siloxanes from silicon compound gases and apparatus therefor, and siloxane content analyzing method and analyzing apparatus |
US6686592B1 (en) | 1999-09-20 | 2004-02-03 | Hitachi, Ltd. | Mass spectrometer, mass spectrometry, and monitoring system |
JP2013061172A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Taiyo Nippon Sanso Corp | シリコン化合物ガス中の不純物濃度の分析方法 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP6617995A patent/JPH08261989A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6196050B1 (en) * | 1997-02-20 | 2001-03-06 | Nippon Sanso Corporation | Method of removing siloxanes from silicon compound gases and apparatus therefor, and siloxane content analyzing method and analyzing apparatus |
US6686592B1 (en) | 1999-09-20 | 2004-02-03 | Hitachi, Ltd. | Mass spectrometer, mass spectrometry, and monitoring system |
US6838664B2 (en) | 1999-09-20 | 2005-01-04 | Hitachi, Ltd. | Mass spectrometer, mass spectrometry, and monitoring system |
JP2013061172A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Taiyo Nippon Sanso Corp | シリコン化合物ガス中の不純物濃度の分析方法 |
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