JPH08260280A - 人工芝用パイル糸 - Google Patents

人工芝用パイル糸

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JPH08260280A
JPH08260280A JP7001395A JP7001395A JPH08260280A JP H08260280 A JPH08260280 A JP H08260280A JP 7001395 A JP7001395 A JP 7001395A JP 7001395 A JP7001395 A JP 7001395A JP H08260280 A JPH08260280 A JP H08260280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile yarn
propylene
weight
yarn
mfr
Prior art date
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Pending
Application number
JP7001395A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotsugu Yoshida
博次 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】砂入り人工芝に使用されて優れたフィブリル化
抵抗性を発揮する人工芝用パイル糸を提供する。 【構成】砂入り人工芝用に使用されるパイル糸であっ
て、メルトフローレート0.3〜9g/10分のプロピ
レン重合体及びメルトフローレート0.1〜10g/1
0分のオレフィン系ゴムからなる混合物を主体とする樹
脂組成物から形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れたフィブリル化抵
抗性を有し人工芝に使用されるパイル糸に関する。
【0002】
【従来の技術】天然芝生を代替品として、ポリプロピレ
ンやナイロン等の合成樹脂製ヤーンのパイル糸を基布に
植設した人工芝が、テニス、サッカー、野球、ホッケー
等の球技スポーツ用屋外球技場、多目的グランドや公園
等において広く普及している。さらに、パイル糸の植設
を粗にし、その芝目内に砂などの充填物を充填した砂入
り人工芝の競技場が、水切れ、競技者の脚に対する影響
などがよいことから広く使用されている。
【0003】パイル糸の材質としては、有機系安定剤を
添加したポリプロピレンが耐候性に優れ、かつ、安価に
得られることから一般的に使用されている。しかしなが
ら、砂入り人工芝では、人工芝がシューズで踏みつけら
れたとき充填砂との摩擦等により、パイル先端部がフィ
ブリル化し易いという問題点があった。
【0004】そこで、シューズで踏みつけられた時に、
フィブリル化し難いポリプロピレン系人工芝用パイル糸
を提供するために、例えば、特開平2−112405号
公報には、プロピレン単独重合体からなる鎖セグメント
及びプロピレンとエチレンのランダム共重合体からなる
鎖セグメントから構成されるプロピレンとエチレンのブ
ロック共重合体よりなるプロピレン重合体を基材とする
人工芝が開示されている。さらに、例えば、特開平6−
184811号公報には、プロピレン重合体65〜95
重量%及び密度0.918〜0.940g/cm3 の線
状ポリエチレンの35〜5重量%からなる樹脂組成物の
基材が開示されている。
【0005】しかしながら、上記ポリプロピレン系パイ
ル系から作られた砂入り人工芝のフィブリル化抵抗性は
十分とはいえず、一層の性能向上が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
解決するためになされたものであり、その目的は、砂入
り人工芝に使用されて優れたフィブリル化抵抗性を発揮
する人工芝用パイル糸を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の人工芝用パイル
糸は、プロピレン重合体70〜95重量%及びオレフィ
ン系ゴム30〜5重量%からなる混合物を主体とする樹
脂組成物から形成されている。
【0008】本発明で用いられるプロピレン重合体とし
ては、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン
以外のα−オレフィンとのブロック又はランダム共重合
体、あるいはこれらの混合物のいずれであってもよい。
上記プロピレン以外のα−オレフィンとしては、例え
ば、エチレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘプテン、 1−オクテン、1−ブテン、1−
ペンテン等が挙げられる。
【0009】上記プロピレンとプロピレン以外のα−オ
レフィンとのブロック共重合体においては、プロピレン
成分を80重量%以上含むものが好ましく、上記プロピ
レンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共
重合体においては、プロピレン成分を90重量%以上含
むものが、強度的に好ましい。このようなブロック又は
ランダム共重合体は、チーグラー・ナッタ触媒により重
合されるが、市販品の中から適宜選んで使用することが
できる。
【0010】本発明で用いられるオレフィン系ゴムと
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン等から選ばれる
2種以上のオレフィン成分が実質的にランダムに共重合
された非晶性もしくは低結晶性のゴム状物であり、例え
ば、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−1
−ブテン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−1−ブ
テン共重合体ゴム及びこれらの混合物が挙げられる。
【0011】上記共重合体ゴムは、バナジウム系触媒、
チーグラー・ナッタ触媒を用いて重合することができる
が、日本合成ゴム社製「EP」、三井石油化学社製「タ
フマー」等の市販品から適宜選択して使用可能である。
尚、ジシクロペンタジエンや1,4−ヘキサジエンなど
の二つ以上の二重結合を有する単量体が共重合されてい
るものは、耐候性の点で問題があるため好ましくない。
【0012】上記人工芝用パイル糸に用いられるプロピ
レン重合体のメルトフローレート(以下、MFRとい
う)は、0.3〜9g/10分であり、好ましくは1〜
7g/10分である。MFRが0.3g/10分未満で
は、溶融押出し時にサージングやメルトフラクチャーを
起こし易く、表面荒れが生じ、さらに延伸性が低下す
る。また、MFRが7g/10分を超えると十分な強度
が得られなくなる。
【0013】上記人工芝用パイル糸に用いられるオレフ
ィン系ゴムのMFRは、0.1〜10g/10分であ
り、好ましくは0.5〜8g/10分である。MFRが
0.1g/10分未満では、混練溶融時にプロピレン重
合体との相溶性が低下し、分散不良を生じ易くなるため
フィブリル化抵抗性を向上する効果が小さくなる。ま
た、MFRが10g/10分を超えても、分散不良が生
じ易くなるためフィブリル化抵抗性を向上する効果が小
さくなる。
【0014】尚、上記MFRは、JIS K7210に
準拠して、230℃、荷重2.16kg/cm2 で測定
された値である。
【0015】上記プロピレン重合体及びオレフィン系ゴ
ムからなる混合物において、オレフィン系ゴムの割合
は、少なくなるとフィブリル化抵抗性を向上する効果が
低下し、多くなると十分な強度が得られなくなるので、
5〜30重量%であり、好ましくは10〜20重量%で
ある。
【0016】上記樹脂組成物には、必要に応じて、光安
定剤、熱安定剤等の安定剤、顔料、炭酸カルシウム、タ
ルク、滑剤、造核剤、難燃剤、帯電防止剤等の一般的に
用いられている添加剤やポリエチレン等の樹脂などを添
加してもよい。
【0017】上記プロピレン重合体、オレフィン系ゴム
及びその他の添加剤からなる樹脂組成物は、加熱された
素練りロールやバンバリーミキサー等で混練することに
よって得られる。また、プロピレン重合体とオレフィン
系ゴムを、それぞれペレットに成形した後、ヘンシェル
ミキサー、スーパーミキサー等で混合してもよい。上記
添加物の混合は、プロピレン重合体とオレフィン系ゴム
の混合と同時に行ってもよく、分割添加して行ってもよ
い。分割添加の方法としては、予め添加剤をプロピレン
重合体に高濃度に混練してマスターバッチとし、これを
プロピレン重合体とオレフィン系ゴムに混合する方法;
プロピレン重合体と添加剤を混練した後オレフィン系ゴ
ムを混合する方法等が挙げられる。
【0018】上記人工芝用パイル糸は、上記で得られた
樹脂組成物を押出機に供給して、成形温度190〜26
0℃でTダイ法又はインフレーション法によって成膜
し、110〜140℃で4〜8倍の延伸倍率となるよう
に延伸し割繊処理を行った後130〜150℃で熱処理
し、さらに撚糸加工を施すことにより得られる。上記延
伸処理において、延伸倍率が、4倍未満では回復性が劣
り、8倍を超えると弾性が高くなり過ぎるので好ましく
ない。
【0019】上記人工芝用パイル糸としては、繊度2,
000〜20,000デニール、糸幅0.5〜50m
m、糸厚30〜100μmが好ましい。糸厚が、30μ
m未満では、耐久性が悪くなり、100μmを超えると
割繊処理及び植毛の加工性が悪くなるので好ましくな
い。
【0020】上記人工芝用パイル糸から得られる人工芝
の芝目に充填される砂としては、特に限定されず、川
砂、海砂、採石砂、硅砂等が使用可能であるが、特に天
然の硅砂が好ましい。また、砂と、高密度ポリエチレン
製粒体、加硫ゴムチップ等の有機質粒体と混合して使用
してもよい。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基いて説明する。 (実施例1)ペレット状のプロピレン単独重合体(MF
R=2.8g/10分)93重量部、エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製「EP02P」、
MFR=3.2g/10分)7重量部、フタロシアニン
系緑色顔料2重量部、熱安定剤0.2重量部及び光安定
剤0.8重量部をスーパーミキサーでよく混合し、単軸
押出機に供給して成形温度220〜240℃でイフレー
ション法によってシートを成形した。得られたシートを
130℃の加熱ロール上で延伸倍率6倍となるように延
伸し、スプリッターで割繊処理を行った後、140℃の
加熱炉及び熱ロールを用いて130℃における熱収縮率
が10%以内となるように熱処理を行い、ヤーンを得
た。得られたヤーンを、35回/mの割合で撚糸して、
糸厚60μm、繊度8,000デニールの人工芝用パイ
ル糸を作製した。
【0022】上記人工芝用パイル糸を、タフティングマ
シンで目付け100g/m2 のポリプロピレン基布上に
植毛し、次いで、スチレン−ブタジエンゴムラッテクス
よりなるバッキング材を塗布し120℃で乾燥して、2
4×103 デニール/cm2の密度で繊維長が20mm
の人工芝を製造した。
【0023】(実施例2)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=2.8g/10分)90重量部と、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製
「EP02P」、MFR=3.2g/10分)10重量
部を使用したこと以外は、実施例1と同様にして人工芝
用パイル糸を作製した後人工芝を製造した。
【0024】(実施例3)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=2.8g/10分)85重量部と、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製
「EP02P」、MFR=3.2g/10分)15重量
部を使用したこと以外は、実施例1と同様にして人工芝
用パイル糸を作製した後人工芝を製造した。
【0025】(実施例4)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=2.8g/10分)75重量部と、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製
「EP02P」、MFR=3.2g/10分)25重量
部を使用したこと以外は、実施例1と同様にして人工芝
用パイル糸を作製した後人工芝を製造した。
【0026】(実施例5)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=2.8g/10分)85重量部と、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製
「EP07P」、MFR=0.7g/10分)15重量
部を使用したこと以外は、実施例1と同様にして人工芝
用パイル糸を作製した後人工芝を製造した。
【0027】(実施例6)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=1.7g/10分)85重量部と、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製
「EP07P」、MFR=0.7g/10分)15重量
部を使用したこと以外は、実施例1と同様にして人工芝
用パイル糸を作製した後人工芝を製造した。
【0028】(実施例7)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=5.0g/10分)85重量部と、エ
チレン−1−ブテン共重合体ゴム(三井石油化学社製
「タフマーA−4085」、MFR=6.7g/10
分)15重量部を使用したこと以外は、実施例1と同様
にして人工芝用パイル糸を作製した後人工芝を製造し
た。
【0029】(比較例1)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=2.8g/10分)のみ100重量部
使用したこと以外は、実施例1と同様にして人工芝用パ
イル糸を作製した後人工芝を製造した。
【0030】(比較例2)ペレット状のプロピレン単独
重合体(MFR=2.8g/10分)85重量部と、線
状ポリエチレン(MFR=0.8g/10分、密度0.
924g/cm3)15重量部を使用したこと以外は、
実施例1と同様にして人工芝用パイル糸を作製した後人
工芝を製造した。
【0031】(比較例3)ペレット状のエチレン−プロ
ピレン共重合体(MFR=5.0g/10分、エチレン
含有量10重量%)のみ100重量部使用したこと以外
は、実施例1と同様にして人工芝用パイル糸を作製した
後人工芝を製造した。
【0032】上記実施例及び比較例で得られた人工芝に
つき、下記の性能評価を行い、その結果を表1に示し
た。フィブリル化抵抗性試験 得られた人工芝の芝目内に、20メッシュ以下、20〜
45メッシュ及び45メッシュを超える粒度の割合が、
それぞれ3%、92%及び5%である硅砂を、約17m
mの厚さに充填したサンプルを作製し、このサンプルに
つき、DIN54322に準拠して500サイクルの圧
潰・磨滅試験を行い、パイル糸に発生した割裂数を、1
0mm当たりに換算してフィブリル化抵抗性を評価し
た。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の人工芝用パイル糸は、上述の構
成であり、フィブリル化抵抗性が優れるので、得られた
人工芝は、野球、サッカー、ホッケー、テニス等の球技
スポーツ用屋外球技場、多目的グランドや公園等におい
て、天然芝生の代替品として好適に使用される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砂入り人工芝用に使用されるパイル糸であ
    って、メルトフローレート0.3〜9g/10分のプロ
    ピレン重合体70〜95重量%及びメルトフローレート
    0.1〜10g/10分のオレフィン系ゴム30〜5重
    量%からなる混合物を主体とする樹脂組成物から形成さ
    れていることを特徴とする人工芝用パイル糸。
JP7001395A 1995-03-28 1995-03-28 人工芝用パイル糸 Pending JPH08260280A (ja)

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JP7001395A Pending JPH08260280A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 人工芝用パイル糸

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