JPH08259505A - 芳香族炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

芳香族炭酸エステルの製造方法

Info

Publication number
JPH08259505A
JPH08259505A JP7065418A JP6541895A JPH08259505A JP H08259505 A JPH08259505 A JP H08259505A JP 7065418 A JP7065418 A JP 7065418A JP 6541895 A JP6541895 A JP 6541895A JP H08259505 A JPH08259505 A JP H08259505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
titanium
carbonic acid
carbonate
ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7065418A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Ishibashi
哲夫 石橋
Takahito Fujii
隆人 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP7065418A priority Critical patent/JPH08259505A/ja
Publication of JPH08259505A publication Critical patent/JPH08259505A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エステル交換反応又は不均化反応により、芳
香族炭酸エステルを効率よく製造することができ、かつ
蒸留により実質上触媒成分を含有しない品質の良好な製
品を得ることのできる方法を提供すること。 【構成】 触媒として、一般式 【化1】 及び/又は 【化2】 〔R1 及びR2 はアルキル基,アリール基又はアラルキ
ル基,Arは置換基を有する若しくは有しない二価の芳
香族基,nは1〜3〕で表されるチタン化合物を用い、
炭酸ジアルキルとフェノール類とのエステル交換反応に
より炭酸アリールアルキルを、又は炭酸アリールアルキ
ルの不均化反応により炭酸ジアリールを製造する方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族炭酸エステルの製
造方法に関し、さらに詳しくは、特定のチタン系触媒を
用い、炭酸ジアルキルエステルとフェノール類とのエス
テル交換反応により炭酸アリールアルキルエステルを、
又は炭酸アリールアルキルエステルの不均化反応により
炭酸ジアリールエステルを効率よく製造することがで
き、かつ蒸留により実質上触媒成分を含まない品質の良
好な製品を与える芳香族炭酸エステルの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、炭酸ジフェニルなどの芳香族炭酸
エステルは、塩化メチレンやホスゲンを使用しないエス
テル交換反応(溶融重合法)によるポリカーボネートの
原料などとして注目されている。この芳香族炭酸エステ
ルは、従来フェノール類とホスゲンとから製造されるこ
とが知られているが、この方法では、毒性の高いホスゲ
ンを使用する上、腐食性の強い塩化水素又は塩酸が副生
するなどの欠点がある。したがって、近年、ホスゲンを
用いないで芳香族炭酸エステルを製造する試みが種々な
されている。
【0003】例えば、フェノール類の一酸化炭素による
酸化的カルボニル化により、炭酸ジアリールエステルを
製造する方法が提案されている(特公昭56−3814
3号公報,同56−38144号公報,同56−381
45号公報,特開平2−102539号公報,同2−1
04564号公報,同2−142754号公報など)。
しかしながら、これらの方法は、いずれも高価なパラジ
ウムを用いるため、触媒の回収などの問題があり、実用
化に至っていない。一方、各種ルイス酸を用い、アルキ
ル炭酸ジエステルとフェノール類とのエステル交換反応
により、炭酸アリールアルキルエステル又は炭酸ジアリ
ールエステルを製造する方法が試みられており、例えば
特公昭56−42577号公報では、チタン触媒を用い
る方法が、また特開昭54−48733号公報では錫化
合物を用いる方法が提案されている。しかしながら、こ
れらの触媒は、いずれも蒸気圧が比較的高いため、触媒
の分離が困難であるという問題を有している。さらに、
特開昭57−176932号公報では、鉛化合物が触媒
として提案されているが、このものは反応速度が充分で
ない上、エーテルの副生を伴うなどの欠点を有してい
る。また、特開平1−265064号公報では、Sc,
Cr,Mo,W,Mn,Au,Ga,In,Bi,Te
及びランタノイド化合物を触媒とする方法が提案されて
いるが、この場合、反応速度が遅い上、エーテルの副生
を伴うという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、炭酸ジアルキルエステルとフェノール類との
エステル交換反応により炭酸アリールアルキルエステル
を、又は炭酸アリールアルキルエステルの不均化反応に
より炭酸ジアリールエステルを、高い反応速度で、かつ
副反応を抑制して効率よく製造することができ、しかも
蒸留により実質上触媒成分を含まない品質の良好な製品
を与えることのできる芳香族炭酸エステルの製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、触媒として揮
発性が小さい特定の構造を有するチタン化合物を用いる
ことにより、その目的を達成しうることを見出した。本
発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。す
なわち、本発明は、炭酸ジアルキルエステルとフェノー
ル類とのエステル交換反応により炭酸アリールアルキル
エステルを製造するに当たり、触媒として、一般式
(I)
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、R1 はアルキル基,アリール基又
はアラルキル基、nは1〜3の整数を示す。〕で表され
るチタン化合物、及び一般式(II)
【0008】
【化6】
【0009】〔式中、Arは置換基を有する若しくは有
しない二価の芳香族基、R2 はアルキル基,アリール基
又はアラルキル基を示す。〕で表されるチタン化合物の
中から選ばれた少なくとも一種を用いることを特徴とす
る芳香族炭酸エステルの製造方法、並びに、炭酸アリー
ルアルキルエステルの不均化反応により炭酸ジアリール
エステルを製造するに当たり、触媒として、上記一般式
(I)及び(II)で表されるチタン化合物の中から選ば
れた少なくとも一種を用いることを特徴とする芳香族炭
酸エステルの製造方法を提供するものである。
【0010】本発明の芳香族炭酸エステルの製造方法
は、(1)炭酸ジアルキルエステルとフェノール類との
エステル交換反応により炭酸アリールアルキルエステル
を製造する方法、及び(2)炭酸アリールアルキルエス
テルの不均化反応により炭酸ジアリールエステルを製造
する方法に適用される。上記(1)の方法においては、
一般式(III)
【0011】
【化7】
【0012】〔式中、R3 及びR4 は、それぞれアルキ
ル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。〕で表される炭酸ジアルキルエステルと、一般式
(IV) Ar1 −OH ・・・(IV) 〔式中、Ar1 は置換基を有する若しくは有しないアリ
ール基を示す。〕で表されるフェノール類とをエステル
交換反応させることにより、一般式(V)
【0013】
【化8】
【0014】〔式中、RはR3 又はR4 を示し、A
1 ,R3 及びR4 は上記と同じである。〕で表される
炭酸アリールアルキルエステルが製造される。上記一般
式(III)で表される炭酸ジアルキルエステルにおいて、
3 及びR4で示されるアルキル基は直鎖状,分岐鎖
状,環状のいずれであってもよく、特に炭素数1〜10
のものが好ましい。その具体例としては、メチル基,エ
チル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル
基,イソブチル基,sec−ブチル基,t−ブチル基,
n−ペンチル基,イソペンチル基,n−ヘキシル基,イ
ソヘキシル基,シクロヘキシル基などが挙げられる。R
3 及びR4 はたがいに同一でも異なっていてもよい。
【0015】上記一般式(III)で表される炭酸ジアルキ
ルの具体例としては、炭酸ジメチル,炭酸ジエチル,炭
酸ジプロピル,炭酸ジブチル,炭酸ジペンチル,炭酸ジ
ヘキシル,炭酸ジシクロヘキシル,炭酸メチルエチル,
炭酸メチルプロピル,炭酸メチルブチル,炭酸エチルプ
ロピル,炭酸エチルブチル,炭酸プロピルブチルなどが
挙げられるが、これらの中で、特に炭酸ジメチルが好適
である。また、上記一般式(IV) で表されるフェノール
類におけるAr1 はフェニル基やナフチル基などのアリ
ール基を示し、また、このアリール基には適当な置換基
が導入されていてもよい。ここで、置換基としては、例
えば塩素原子や臭素原子などのハロゲン原子、メチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,t−ブチ
ル基などの炭素数1〜6のアルキル基、メトキシ基,エ
トキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基,n−
ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブトキシ基,t
−ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基、さら
にはニトロ基、シアノ基などが挙げられる。これらの置
換基は一つ導入されていてもよく、二つ以上導入されて
いてもよい。
【0016】上記一般式(IV) で表されるフェノール類
の具体例としては、フェノール,α−ナフトル,β−ナ
フトール,各種クレゾール,各種クロロフェノール,各
種エチルフェノール,各種n−プロピルフェノール,各
種イソプロピルフェノール,各種ブチルフェノール,各
種メトキシフェノール,各種エトキシフェノール,各種
n−プロポキシフェノール,各種イソプロポキシフェノ
ール,各種ブトキシフェノール,各種ニトロフェノー
ル,各種シアノフェノール,各種キシレノールなどが挙
げられるが、これらの中でフェノールが好適である。
【0017】一方、上記(2)の方法においては、一般
式(VI)
【0018】
【化9】
【0019】〔式中、Ar2 は置換基を有する若しくは
有しないアリール基、R5 はアルキル基を示す。〕で表
される炭酸アリールアルキルエステルを不均化反応させ
ることにより、一般式(VII)
【0020】
【化10】
【0021】〔式中、Ar2 は上記と同じであり、2つ
のAr2 はたがいに同一でも異なっていてもよい。〕で
表される炭酸ジアリールエステルが製造される。上記一
般式(VI) で表される炭酸アリールアルキルエステルに
おいて、Ar2は置換基を有する若しくは有しないアリ
ール基であって、上記Ar1 の説明で例示したものと同
じものを挙げることができ、また、R5 はアルキル基で
あって、上記R3 及びR4 の説明で例示したものと同じ
ものを挙げることができる。
【0022】この一般式(VI) で表される炭酸アリール
アルキルエステルの具体例としては、炭酸フェニルメチ
ル,炭酸フェニルエチル,炭酸フェニルプロピル,炭酸
フェニルブチル,炭酸フェニルペンチル,炭酸フェニル
ヘキシル,炭酸フェニルシクロヘキシルなどが挙げられ
るが、これらの中で、特に炭酸フェニルメチルが好適で
ある。この不均化反応においては、上記一般式(VI) で
表される炭酸アリールアルキルエステルを一種用いて不
均化させてもよく、異なる二種を用いて不均化させても
よい。
【0023】本発明の方法においては、上記炭酸ジアル
キルエステルとフェノール類とのエステル交換反応、あ
るいは炭酸アリールアルキルエステルの不均化反応は、
触媒として、一般式(I)
【0024】
【化11】
【0025】で表されるチタン化合物、及び一般式(I
I)
【0026】
【化12】
【0027】で表されるチタン化合物の中から選ばれた
少なくとも一種を用いることが必要である。
【0028】上記一般式(I)において、R1 はアルキ
ル基,アリール基又はアラルキル基を示す。ここでアル
キル基は直鎖状,分岐鎖状,環状のいずれであってもよ
く、また炭素数1〜20のものが好ましい。その具体例
としてはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプ
ロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチ
ル基,t−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチ
ル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シク
ロヘキシル基などが挙げられる。アリール基としては、
例えばフェニル基やナフチル基などの炭素数6〜20の
ものが好ましく、またこのアリール基は適当な置換基が
導入されていてもよい。この置換基としては、例えばフ
ッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子のハロゲン
原子、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロ
ピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル
基,t−ブチル基などの炭素数1〜6のアルキル基、メ
トキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポ
キシ基,n−ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブ
トキシ基,t−ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコ
キシ基、さらにはニトロ基、シアノ基などが挙げられ
る。これらの置換基は一つ導入されていてもよく、二つ
以上導入されていてもよい。さらに、アラルキル基とし
ては、例えばベンジル基やフェネチル基などの炭素数7
〜20のものが好ましく、またこのアラルキル基は芳香
環上に適当な置換基が導入されていてもよい。この置換
基としては、上記アリール基の置換基の説明において例
示したものと同じものを挙げることができる。この置換
基は一つ導入されていてもよく、二つ以上導入されてい
てもよい。nは1〜3の整数を示す。なお、OR1 が複
数ある場合、複数のOR1 は同一でも異なっていてもよ
い。
【0029】一方、上記一般式(II)において、Arは
置換基を有する若しくは有しない二価の芳香族基を示
す。この二価の芳香族基としては、炭素数6〜20のも
の、例えばフェニレン基,ナフチレン基,アントラセニ
レン基,ビフェニレン基,ビナフチレン基などが好まし
く挙げられる。また置換基としては、例えばフッ素原
子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子のハロゲン原子、
メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,
t−ブチル基などの炭素数1〜6のアルキル基、メトキ
シ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ
基,n−ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブトキ
シ基,t−ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ
基、さらにはニトロ基、シアノ基などが挙げられる。こ
れらの置換基は一つ導入されていてもよく、二つ以上導
入されていてもよい。R2 はアルキル基,アリール基又
はアラルキル基を示し、その具体例としては、上記R1
の説明で例示したものと同じものを挙げることができ
る。なお、2つのOR2 は同一でも異なっていてもよ
い。
【0030】上記一般式(I)で表されるチタン化合物
の具体例としては、ペンタフルオロフェニルチタニウム
トリメトキシド,ビス(ペンタフルオロフェニル)チタ
ニウムジメトキシド,トリス(ペンタフルオロフェニ
ル)チタニウムメトキシド,ペンタフルオロフェニルチ
タニウムトリエトキシド,ビス(ペンタフルオロフェニ
ル)チタニウムジエトキシド,トリス(ペンタフルオロ
フェニル)チタニウムエトキシド,ペンタフルオロフェ
ニルチタニウムトリ−n−プロポキシド,ビス(ペンタ
フルオロフェニル)チタニウムジ−n−プロポキシド,
トリス(ペンタフルオロフェニル)チタニウム−n−プ
ロポキシド,ペンタフルオロフェニルチタニウムトリイ
ソプロポキシド,ビス(ペンタフルオロフェニル)チタ
ニウムジイソプロポキシド,トリス(ペンタフルオロフ
ェニル)チタニウムトリイソプロポキシド,ペンタフル
オロフェニルチタニウムトリフェノキシド,ビス(ペン
タフルオロフェニル)チタニウムビスフェノキシド,ト
リス(ペンタフルオロフェニル)チタニウムフェノキシ
ド,ペンタフルオロフェニルチタニウムトリベンジロキ
シド,ビス(ペンタフルオロフェニル)チタニウムジベ
ンジロキシド,トリス(ペンタフルオロフェニル)チタ
ニウムベンジロキシドなどが挙げられる。
【0031】また、上記一般式(II)で表されるチタン
化合物の具体例としては、(ベンゼン−1,2−ジオキ
シ)チタニウムジメトキシド,(ベンゼン−1,2−ジ
オキシ)チタニウムジエトキシド,(ベンゼン−1,2
−ジオキシ)チタニウムジ−n−プロポキシド,(ベン
ゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジイソプロポキシ
ド,(ベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジフェ
ノキシド,(ベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウム
ジベンジロキシド,(4−ニトロベンゼン−1,2−ジ
オキシ)チタニウムジメトキシド,(4−ニトロベンゼ
ン−1,2−ジオキシ)チタニウムジエトキシド,(4
−ニトロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジ−
n−プロポキシド,(4−ニトロベンゼン−1,2−ジ
オキシ)チタニウムジイソプロポキシド,(4−ニトロ
ベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジフェノキシ
ド,(4−ニトロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニ
ウムジベンジロキシド,(3−フルオロベンゼン−1,
2−ジオキシ)チタニウムジメトキシド,(3−フルオ
ロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジエトキシ
ド,(3−フルオロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタ
ニウムジ−n−プロポキシド,(3−フルオロベンゼン
−1,2−ジオキシ)チタニウムジイソプロポキシド,
(3−フルオロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウ
ムジフェノキシド,(3−フルオロベンゼン−1,2−
ジオキシ)チタニウムジベンジロキシド,(1−ニトロ
アントラセン−2,3−ジオキシ)チタニウムジメトキ
シド,(1−ニトロアントラセン−2,3−ジオキシ)
チタニウムジエトキシド,(1−ニトロアントラセン−
2,3−ジオキシ)チタニウムジ−n−プロポキシド,
(1−ニトロアントラセン−2,3−ジオキシ)チタニ
ウムジイソプロポキシド,(1−ニトロアントラセン−
2,3−ジオキシ)チタニウムジフェノキシド,(1−
ニトロアントラセン−2,3−ジオキシ)チタニウムジ
ベンジロキシド,(ビフェニル−2,2’−ジオキシ)
チタニウムジイソプロポキシド,(ビナフチル−2,
2’−ジオキシ)チタニウムイソプロポキシド,(ビフ
ェニル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジメトキシ
ド,(ビフェニル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジ
エトキシド,(ビフェニル−2,2’−ジオキシ)チタ
ニウムジ−n−プロポキシド,(ビフェニル−2,2’
−ジオキシ)チタニウムジフェノキシド,(ビフェニル
−2,2’−ジオキシ)チタニウムジベンジロキシド,
(ビナフチル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジメト
キシド,(ビナフチル−2,2’−ジオキシ)チタニウ
ムジエトキシド,(ビナフチル−2,2’−ジオキシ)
チタニウムジ−n−プロポキシド,(ビナフチル−2,
2’−ジオキシ)チタニウムジフェノキシド,(ビナフ
チル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジベンジロキシ
ドなどが挙げられる。
【0032】本発明の方法においては、触媒として、上
記一般式(I)で表されるチタン化合物を一種用いても
よく、二種以上組み合わせて用いてもよい。また、上記
一般式(II)で表されるチタン化合物を一種用いてもよ
く、二種以上組み合わせて用いてもよい。さらには、一
般式(I)で表されるチタン化合物一種以上と一般式
(II)で表されるチタン化合物一種以上とを組み合わせ
て用いてもよい。また、これらの触媒は、活性炭などの
多孔質担体に担持して用いることができる。さらに、こ
の触媒の使用量は、前記(1)のエステル交換反応にお
いては、原料の炭酸ジアルキルエステルに対し、また
(2)の不均化反応においては、原料の炭酸アリールア
ルキルエステルに対し、チタン原子として10-4〜10
倍モルの範囲で選ぶのが望ましい。この量が10-4倍モ
ル未満では反応速度が遅くて効率が悪く、また10倍モ
ルを超えると触媒のリサイクル量が多くなり、やはり効
率が悪くなる。反応速度及び触媒のリサイクル量のバラ
ンスの面から、より好ましい触媒の使用量は、原料の炭
酸ジアルキルエステル又は炭酸アリールアルキルエステ
ルに対し、チタン原子として10-3〜10-1倍モルの範
囲である。
【0033】本発明の方法において、前記(1)のエス
テル交換反応においては、原料の炭酸ジアルキルエステ
ルとフェノール類との使用割合については特に制限はな
いが、炭酸ジアルキルエステルに対し、フェノール類を
0.1〜10倍モルの割合で用いるのが好ましい。この量
が0.1倍モル未満では炭酸ジアルキルエステルのリサイ
クル量が多くなって効率が悪く、また、10倍モルを超
えるとフェノール類のリサイクル量が多くなり、やはり
効率が悪くなる。効率の面から、炭酸ジアルキルエステ
ルに対し、フェノール類を0.25〜4倍モルの割合で用
いるのがより好ましい。また、エステル交換反応及び不
均化反応共に反応温度は、好ましくは50〜300℃の
範囲で選ばれる。この温度が50℃未満では反応速度が
遅すぎて実用的ではなく、300℃を超えると副反応な
どが生じ、収率が低下する傾向がみられる。反応速度及
び収率などの面から、より好ましい反応温度は100〜
250℃の範囲である。さらに、これらの反応において
は、必要に応じ、反応に対して不活性な溶媒を用いても
よい。また、反応方式としては、バッチ式及び連続式の
いずれでもよいが、副生するアルコールや炭酸ジアルキ
ルエステルを系外へ除去する手段を講じるのが有利であ
る。
【0034】このようにして、(1)のエステル交換反
応においては、前記一般式(V)で表される炭酸アリー
ルアルキルエステルが高い収率で効率よく得られる。こ
の反応において、原料としてフェノール及び炭酸ジメチ
ル,炭酸ジエチル,炭酸ジブチルなどを用いた場合、そ
れぞれ炭酸フェニルメチル,炭酸フェニルエチル,炭酸
フェニルブチルなどが得られる。また、(2)の不均化
反応においては、前記一般式(VII)で表される炭酸ジア
リールエステルが高い収率で効率よく得られる。この反
応において、原料として炭酸フェニルメチル,炭酸フェ
ニルエチル,炭酸フェニルブチルなどを用いた場合、炭
酸ジフェニルが得られる。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 製造例1 ペンタフルオロフェニルチタニウムトリイソプロポキシ
ド〔C6 5 −Ti(O−iPr)3 〕の製造 ジムロート冷却管(上部にバルーンを取り付ける),三
方コック(一方はセプタノキャップでシール)及びマグ
ネチックスターラーを備えた30ミリリットル二口フラ
スコを真空脱気及び窒素置換した後、ペンタフルオロフ
ェニルブロミド0.62ミリリットル(5ミリモル)及び
脱水エーテル10ミリリットルを注射器にて三方コック
(セプタノキャップシール口)より注入して攪拌溶解
し、フラスコをドライアイス−アセトン浴につけて−7
8℃に冷却した。冷却管上部のバルーンを三方コックに
替え、窒素気流中、注射器にてn−ブチルリチウム1.6
6モル/リットル濃度のヘキサン溶液0.3ミリリットル
(n−ブチルリチウム:5ミリモル)を三方コックより
ゆっくり滴下し、滴下終了後20分間攪拌した。
【0036】一方、マグネチックスターラー,三方コッ
クを備え、セプタノキャップで栓をした100ミリリッ
トル二口フラスコに、クロロチタニウムトリイソプロポ
キシド1.3g(5ミリモル)を入れ、窒素置換を行った
後、脱水エーテル70ミリリットルを注射器にて三方コ
ックより注入して攪拌溶解し、フラスコを氷浴につけて
0℃に冷却した。この溶液に、−78℃に冷却した上記
ペンタフルオロフェニルリチウムのエーテル溶液をキャ
ニュラーを用いて15分間で滴下した。滴下後、0℃で
3時間攪拌を続けたところ、白濁がみられた。キャニュ
ラーを用いてろ過し、ろ液からエーテルを除去し、ペン
タフルオロフェニルチタニウムトリイソプロポキシドを
得た。
【0037】製造例2 (ベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジフェノキ
シド〔C6 4 2 Ti(OPh)2 〕の製造 n−ブチルリチウム1.63モル/リットル濃度のヘキサ
ン溶液6.1ミリリットル(n−ブチルリチウム:10ミ
リモル)を用い、カテコールの2個の水酸基をリチオ化
したカテコール5ミリモルを含むテトラヒドロフラン溶
液を調製した。この溶液を−78℃に冷却し、四塩化チ
タン5ミリモルを一度に加えた後、室温に戻し、さらに
3時間攪拌した。この溶液を再度−78℃に冷却した
後、これに、別途調製したリチウムフェノキシド10ミ
リモルを含むテトラヒドロフラン溶液を滴下した。滴下
終了後、常温で2時間攪拌した後、2時間加熱還流し
た。冷却後、溶媒を減圧留去し、ベンゼンを加えて塩化
リチウムを沈殿させ、これをろ別した。ろ液から溶媒を
減圧留去させることにより、(ベンゼン−1,2−ジオ
キシ)チタニウムジフェノキシドを得た。
【0038】製造例3 (4−ニトロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウム
ジフェノキシド〔O2N−C6 3 2 Ti(OPh)
2 〕の製造 製造例2において、カテコールを4−ニトロカテコール
に替えた以外は、製造例2と同様にして(4−ニトロベ
ンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジフェノキシド
を製造した。
【0039】製造例4 (3−フルオロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウ
ムジフェノキシド〔F−C6 3 2 Ti(OP
h)2 〕の製造 製造例2において、カテコールを3−フルオロカテコー
ルに替えた以外は、製造例2と同様にして(3−フルオ
ロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジフェノキ
シドを製造した。
【0040】製造例5 (1−ニトロアントラセン−2,3−ジオキシ)チタニ
ウムジフェノキシド〔O2 N−C147 2 Ti(OP
h)2 〕の製造 製造例2において、カテコールを2,3−ジヒドロキシ
−1−ニトロアントラセンに替えた以外は、製造例2と
同様にして(1−ニトロアントラセン−2,3−ジオキ
シ)チタニウムジフェノキシドを製造した。
【0041】製造例6 (ビフェニル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジイソ
プロポキシド〔C12 8 2 Ti(O−iPr)2 〕の
製造 冷却管及び三方コックを備え窒素置換を行った50ミリ
リットル二口フラスコに、チタニウムイソプロポキシド
5.7g(20ミリモル)をヘキサン20ミリリットルに
溶解し、室温にて四塩化チタン20ミリモルを注射器で
滴下した。室温で20分攪拌後、約17時間室温で静置
した。白色結晶が析出した。キャニュラーを用いてろ過
し、ヘキサン洗浄後、ヘキサン6ミリリットルから再結
晶した。ろ過、ヘキサン洗浄後、減圧乾燥してジイソプ
ロポキシドチタニウムジクロライドを得た。n−ブチル
リチウム1.63モル/リットル濃度のヘキサン溶液12.
1ミリリットル(n−ブチルリチウム;20ミリモル)
を用い、2,2’−ビフェノールの2個の水酸基をリチ
オ化した2,2’−ビフェノール10ミリモルを含むテ
トラヒドロフラン溶液を調製した。この溶液を−78℃
に冷却、攪拌してジイソプロポキシドチタニウムジクロ
ライド15ミリモルを含むテトラヒドロフラン溶液を滴
下した。滴下終了後、4時間室温攪拌した。僅かに生成
した白色沈殿をキャニュラーを用いてろ過した後、溶媒
を減圧除去し、ベンゼンを加えて塩化リチウムを析出さ
せ、これをろ別した。ろ液から溶媒を減圧留去させるこ
とにより、(ビフェニル−2,2’−ジオキシ)チタニ
ウムジイソプロポキシドを得た。
【0042】製造例7 (ビナフチル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジイソ
プロポキシド〔C20 122 Ti(O−iPr)2 〕の
製造 製造例6において、ビフェノールを1,1’−ビ−2−
ナフトールに替えた以外は、製造例6と同様にして(ビ
ナフチル−2,2’−ジオキシ)チタニウムジイソプロ
ポキシドを製造した。
【0043】実施例1 フェノール0.5モル及び触媒として製造例1で得られた
ペンタフルオロフェニルチタニウムトリイソプロポキシ
ド5ミリモルを、100ミリリットルの三つ口フラスコ
に仕込んだのち、左右の口に温度計及び二方コックをセ
ットし、中央の口にはジムロートを装着した。フラスコ
部を120℃に加熱したオイルバスにつけ、攪拌しなが
加熱を行った。内温が120℃に達した後、炭酸ジメチ
ル0.25モルをシリコン栓を付けた二方コックからシリ
ンジを用いて注入し、反応を開始した。1時間後、反応
を停止し、反応液をガスクロマトグラフィー法により分
析した結果、炭酸フェニルメチルが6ミリモル生成して
いることが分かった。
【0044】実施例2 実施例1において、触媒として、ペンタフルオロフェニ
ルチタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例
3で得られた(4−ニトロベンゼン−1,2−ジオキ
シ)チタニウムジフェノキシドを用いた以外は、実施例
1と同様にして、120℃で3時間反応を行った。結果
を第1表に示す。
【0045】実施例3 実施例1において、触媒として、ペンタフルオロフェニ
ルチタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例
4で得られた(3−フルオロベンゼン−1,2−ジオキ
シ)チタニウムジフェノキシドを用いた以外は、実施例
1と同様にして、120℃で3時間反応を行った。結果
を第1表に示す。
【0046】実施例4 実施例1において、触媒として、ペンタフルオロフェニ
ルチタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例
2で得られた(ベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウ
ムジフェノキシドを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、120℃で3時間反応を行った。結果を第1表に示
す。
【0047】実施例5 実施例1において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例5
で得られた(1−ニトロアントラセン−2,3−ジオキ
シ)チタニウムジフェノキシドを用いた以外は、実施例
1と同様にして、120℃で3時間反応を行った。結果
を第1表に示す。
【0048】実施例6 実施例1において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例6
で得られた(ビフェニル−2,2’−ジオキシ)チタニ
ウムジイソプロポキシドを用いた以外は、実施例1と同
様にして、120℃で3時間反応を行った。結果を第1
表に示す。
【0049】実施例7 実施例1において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例7
で得られた(ビナフチル−2,2’−ジオキシ)チタニ
ウムジイソプロポキシドを用いた以外は、実施例1と同
様にして、120℃で3時間反応を行った。結果を第1
表に示す。
【0050】比較例1 実施例1において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、トリフェ
ノキシランタンを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、120℃で3時間反応を行った。結果を第1表に示
す。
【0051】比較例2 実施例1において、触媒として、ペンタフルオロフェニ
ルチタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、トリフ
ェノキシアルミニウムを用いた以外は、実施例1と同様
にして、120℃で3時間反応を行った。結果を第1表
に示す。
【0052】
【表1】
【0053】O2 N−C6 3 2 Ti(OPh)2
(4−ニトロベンゼン−1,2−ジオキシ)チタニウム
ジフェノキシド F−C6 3 2 Ti(OPh)2:(3−フルオロベン
ゼン−1,2−ジオキシ)チタニウムジフェノキシド C6 4 2 Ti(OPh)2:(ベンゼン−1,2−ジ
オキシ)チタニウムジフェノキシド O2 N−C147 2 Ti(OPh)2:(1−ニトロア
ントラセン−2,3−ジオキシ)チタニウムジフェノキ
シド C128 2 Ti(O−iPr)2 :(ビフェニル−
2,2’−ジオキシ)チタニウムジイソプロポキシド C20122 Ti(O−iPr)2 :(ビナフチル−
2,2’−ジオキシ)チタニウムジイソプロポキシド La(OPh)3:トリフェノキシランタン Al(OPh)3:トリフェノキシアルミニウム
【0054】実施例8 フェノール0.5モル及び触媒として製造例1で得られた
ペンタフルオロフェニルチタニウムトリイソプロポキシ
ド0.3ミリモルを100ミリリットルの三つ口フラスコ
に仕込んだ後、左右の口に温度計及び二方コックをセッ
トし、中央の口にはモレキュラシーブ4A16gを充填
した充填塔、さらにその上にジムロートを装着した。フ
ラスコ部を165℃に加熱したオイルバスにつけ、攪拌
しながら加熱を行い、内温が165℃に達した後、炭酸
ジメチル0.25モルをシリコン栓を付けた二方コックか
らシリンジを用いて注入し、反応を開始した。6時間後
の炭酸フェニルメチルの生成量は59ミリモルであり、
炭酸ジフェニルの生成量は10ミリモルであった。アニ
ソールの生成はなく、生成芳香族炭酸エステルの選択率
は100%であった。
【0055】実施例9 実施例8において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、製造例3
で得られた(4−ニトロベンゼン−1,2−ジオキシ)
チタニウムジフェノキシドを用いた以外は、実施例8と
同様にして反応を行った。その結果、6時間後の炭酸フ
ェニルメチルの生成量は46ミリモルであり、炭酸ジフ
ェニルの生成量は5ミリモルであった。アニソールの生
成はなく、生成芳香族炭酸エステルの選択率は100%
であった。
【0056】比較例3 実施例8において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、テトラフ
ェノキシチタニウム〔Ti(OPh)4〕を用いた以外
は、実施例8と同様にして反応を行った。その結果、6
時間後の炭酸フェニルメチルの生成量は42ミリモルで
あり、炭酸ジフェニルの生成量は4ミリモルであった。
アニソールの生成量は0で、生成芳香族炭酸エステルの
選択率は100%であった。
【0057】比較例4 実施例8において、触媒としてペンタフルオロフェニル
チタニウムトリイソプロポキシドの代わりに、ジオクチ
ル錫ジフェノキシド〔(C8 17)2〕Sn(OPh)2
を用いた以外は、実施例8と同様にして反応を行った。
その結果、6時間後の炭酸フェニルメチルの生成量は2
5ミリモルであり、炭酸ジフェニルの生成量は2ミリモ
ルであった。アニソールの生成量は0で、生成芳香族炭
酸エステルの選択率は100%であった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、副反応が抑制され、か
つ高い反応速度で目的の芳香族炭酸エステルが得られ
る。しかも、この本発明によれば、該チタン化合物は揮
発性が小さいため、蒸留により実質上触媒成分を含有し
ない品質の良好な製品が得られ、その実用的価値は極め
て高い。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸ジアルキルエステルとフェノール類
    とのエステル交換反応により炭酸アリールアルキルエス
    テルを製造するに当たり、触媒として、一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 はアルキル基,アリール基又はアラルキル
    基、nは1〜3の整数を示す。〕で表されるチタン化合
    物、及び一般式(II) 【化2】 〔式中、Arは置換基を有する若しくは有しない二価の
    芳香族基、R2 はアルキル基,アリール基又はアラルキ
    ル基を示す。〕で表されるチタン化合物の中から選ばれ
    た少なくとも一種を用いることを特徴とする芳香族炭酸
    エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 炭酸アリールアルキルエステルの不均化
    反応により炭酸ジアリールエステルを製造するに当た
    り、触媒として、一般式(I) 【化3】 〔式中、R1 はアルキル基,アリール基又はアラルキル
    基、nは1〜3の整数を示す。〕で表されるチタン化合
    物、及び一般式(II) 【化4】 〔式中、Arは置換基を有する若しくは有しない二価の
    芳香族基、R2 はアルキル基,アリール基又はアラルキ
    ル基を示す。〕で表されるチタン化合物の中から選ばれ
    た少なくとも一種を用いることを特徴とする芳香族炭酸
    エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 炭酸ジアルキルエステルが、炭酸ジメチ
    ルである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 フェノール類が、フェノールである請求
    項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 炭酸アリールアルキルエステルが、炭酸
    フェニルメチルである請求項2記載の方法。
JP7065418A 1995-03-24 1995-03-24 芳香族炭酸エステルの製造方法 Pending JPH08259505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7065418A JPH08259505A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 芳香族炭酸エステルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7065418A JPH08259505A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 芳香族炭酸エステルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08259505A true JPH08259505A (ja) 1996-10-08

Family

ID=13286494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7065418A Pending JPH08259505A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 芳香族炭酸エステルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08259505A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011105442A1 (ja) 2010-02-23 2011-09-01 旭化成ケミカルズ株式会社 ジアリールカーボネートの製造方法
US8598380B2 (en) 2010-02-23 2013-12-03 Asahi Kasei Chemicals Corporation Method for producing aryloxytitanium composition and aryloxytitanium composition

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011105442A1 (ja) 2010-02-23 2011-09-01 旭化成ケミカルズ株式会社 ジアリールカーボネートの製造方法
US8598380B2 (en) 2010-02-23 2013-12-03 Asahi Kasei Chemicals Corporation Method for producing aryloxytitanium composition and aryloxytitanium composition
US9079170B2 (en) 2010-02-23 2015-07-14 Asahi Kasei Chemicals Corporation Method for producing diaryl carbonate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4182726A (en) Process for the preparation of aromatic carbonates
TW480250B (en) Process for producing aromatic carbonates
NO144526B (no) Fremgangsmaate for fremstilling av aromatiske karbonater
CN105189604B (zh) 具有有限金属残余物的聚碳酸酯的生产
JPH0745437B2 (ja) エステルの製造法
KR20050072755A (ko) 폴리카보네이트의 제조방법
JP4284635B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
BRPI0510434B1 (pt) processo para a produção de um carbonato aromático, carbonato aromático, e, policarbonato aromático
JPH08259505A (ja) 芳香族炭酸エステルの製造方法
JP2569351B2 (ja) 芳香族カーボネート化合物を製造する方法
JPH01265064A (ja) 芳香族カーボネート化合物を製造する方法
KR101411016B1 (ko) 촉매, 그 제조방법 및 이를 이용한 디알킬 카보네이트로부터 방향족 카보네이트의 제조방법
JPH08259504A (ja) 芳香族炭酸エステルの製造方法
JP4856340B2 (ja) ホスホニウムフェノレートの製造方法
JP4686826B2 (ja) ポリカーボネートの製法
JPH08295646A (ja) ビス(ヒドロキシエトキシフェニル)化合物の製造方法
EP0760359B1 (en) Method for preparing aromatic carbonate
JPH09169704A (ja) ジアリールカーボネートの製造方法
JP3518254B2 (ja) 炭酸ジアリールエステルの製造方法
JPH06234707A (ja) 芳香族カーボネート類の連続的製造方法
JPH0680109B2 (ja) 触媒系へのコバルトの混入による芳香族ポリエステルの色改善方法
JPH05148189A (ja) 芳香族炭酸エステル類の製造法
JPS6023097B2 (ja) 2,2′−メチレンビス−(4,6−ジアルキルフエノ−ル)の製造法
JPH05123579A (ja) エステル交換反応用触媒及びそれを用いた芳香族炭酸ジエステルの製造方法
JP6269361B2 (ja) シュウ酸ジフェニルの製造方法、炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法