JPH08258836A - 防滑性紙容器 - Google Patents
防滑性紙容器Info
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- JPH08258836A JPH08258836A JP7063986A JP6398695A JPH08258836A JP H08258836 A JPH08258836 A JP H08258836A JP 7063986 A JP7063986 A JP 7063986A JP 6398695 A JP6398695 A JP 6398695A JP H08258836 A JPH08258836 A JP H08258836A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高い防滑性を有し、耐汚染性・耐ブロッキング
性に優れ、かつ環境安定性・経時安定性にも優れ、さら
に外観上も優れた防滑性紙容器を提供することを目的と
する。 【構成】外表面に少なくとも防滑性樹脂層を有する紙容
器形成用シートを製凾成る防滑性紙容器において、前記
防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には面積率
50乃至90%の網点状に、天面に相当する部分の周縁
部分には額縁状に面積率90%以上の網点を、該周縁部
分の内側には面積率30乃至70%の網点でそれぞれ形
成して成ることを特徴とする防滑性紙容器である。
性に優れ、かつ環境安定性・経時安定性にも優れ、さら
に外観上も優れた防滑性紙容器を提供することを目的と
する。 【構成】外表面に少なくとも防滑性樹脂層を有する紙容
器形成用シートを製凾成る防滑性紙容器において、前記
防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には面積率
50乃至90%の網点状に、天面に相当する部分の周縁
部分には額縁状に面積率90%以上の網点を、該周縁部
分の内側には面積率30乃至70%の網点でそれぞれ形
成して成ることを特徴とする防滑性紙容器である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば梱包用段ボール
箱のような紙容器、特に内容物を収納・封止して段積み
したときの荷崩れを確実に防止できる防滑性の優れた紙
容器に関するものである。
箱のような紙容器、特に内容物を収納・封止して段積み
したときの荷崩れを確実に防止できる防滑性の優れた紙
容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】梱包用段ボール箱のような紙容器の輸送
・運搬時には、紙容器同士を複数段に積み重ねた状態で
作業が行われている。従って、これら紙容器の荷崩れ防
止対策としては従来、バンド掛け、シュリンク包装、ス
トレッチラップ、接着剤による固定等の方法が使用され
てきた。
・運搬時には、紙容器同士を複数段に積み重ねた状態で
作業が行われている。従って、これら紙容器の荷崩れ防
止対策としては従来、バンド掛け、シュリンク包装、ス
トレッチラップ、接着剤による固定等の方法が使用され
てきた。
【0003】しかし、これらの方法ではいずれも流通段
階において設備・材料等の負担があり、かつ積み替えを
行った際に再度、固定しなければならないという問題が
あった。特に接着剤による固定方法では、表面に剥がれ
が起きたり、接着剤が残ったりして容器の美粧性を大き
く損ねる問題があった。
階において設備・材料等の負担があり、かつ積み替えを
行った際に再度、固定しなければならないという問題が
あった。特に接着剤による固定方法では、表面に剥がれ
が起きたり、接着剤が残ったりして容器の美粧性を大き
く損ねる問題があった。
【0004】これらの問題を解決するため、段ボールの
表面に樹脂層を形成して防滑性を付与して、運搬時の荷
崩れを防止する方法が提案されている(特開昭61−2
96198号、特開昭62−70461号等)が、これ
らの方法では滑り角度45゜以上の高い防滑性を持たせ
ることは不可能であった。また、この点を改良し、耐ブ
ロッキング性・環境安定性にも優れた防滑性段ボールが
考案されている(特開平3−118147号等)が、汚
れが付き易く、落ちにくいという問題があった。この
他、ポリエーテル変性シリコンオイルを防滑性樹脂層に
添加してブロッキングや汚れを改良する方法も提案され
ている(特開平5−33295号等)が、この方法では
防滑性段ボールを製造した直後の性能は良好だが、経時
により添加したポリエーテル変性シリコンオイルが表面
にブリードアウトし、防滑性が低下する問題があった。
また、ブロッキングや汚れを改良する他の方法として、
防滑性樹脂層を部分的に形成する方法も提案されている
(特開昭62−70461号、特開平6−23917号
等)が、防滑性が不充分であったりした。
表面に樹脂層を形成して防滑性を付与して、運搬時の荷
崩れを防止する方法が提案されている(特開昭61−2
96198号、特開昭62−70461号等)が、これ
らの方法では滑り角度45゜以上の高い防滑性を持たせ
ることは不可能であった。また、この点を改良し、耐ブ
ロッキング性・環境安定性にも優れた防滑性段ボールが
考案されている(特開平3−118147号等)が、汚
れが付き易く、落ちにくいという問題があった。この
他、ポリエーテル変性シリコンオイルを防滑性樹脂層に
添加してブロッキングや汚れを改良する方法も提案され
ている(特開平5−33295号等)が、この方法では
防滑性段ボールを製造した直後の性能は良好だが、経時
により添加したポリエーテル変性シリコンオイルが表面
にブリードアウトし、防滑性が低下する問題があった。
また、ブロッキングや汚れを改良する他の方法として、
防滑性樹脂層を部分的に形成する方法も提案されている
(特開昭62−70461号、特開平6−23917号
等)が、防滑性が不充分であったりした。
【0005】また、最近では例えば、缶ビール等の化粧
段ボール箱のように贈答箱としてそのまま、小売店から
消費者へ引き渡されることが多くなってきており、その
場合、絵柄やコピーが表示された箱の天面全体に防滑性
樹脂が設けられていると外観が損なわれ、店頭効果、表
示効果が低下するという贈答箱としての機能が損なわれ
るという問題がある。
段ボール箱のように贈答箱としてそのまま、小売店から
消費者へ引き渡されることが多くなってきており、その
場合、絵柄やコピーが表示された箱の天面全体に防滑性
樹脂が設けられていると外観が損なわれ、店頭効果、表
示効果が低下するという贈答箱としての機能が損なわれ
るという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような問題点に着目したもので、高い防滑性を有し、耐
汚染性・耐ブロッキング性に優れ、かつ環境安定性・経
時安定性にも優れ、さらに外観上も優れた防滑性紙容器
を提供することを目的とする。
ような問題点に着目したもので、高い防滑性を有し、耐
汚染性・耐ブロッキング性に優れ、かつ環境安定性・経
時安定性にも優れ、さらに外観上も優れた防滑性紙容器
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明の防滑性紙容器では、容器外面に少
なくとも防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分に
は面積率50乃至90%の網点状に、天面に相当する部
分の、好ましくは幅10乃至30mmの周縁部分には面
積率90%以上の網点で額縁状に、周縁部分の内側には
面積率30乃至70%の網点でそれぞれ設けて成ること
を特徴とし、請求項2の発明では容器外面に下地樹脂層
を形成した上に、防滑性樹脂層を形成したことを特徴と
し、さらに請求項3の発明では下地樹脂層が成膜性に優
れ、防滑性樹脂層を紙基材に浸透させないことを特徴と
するものである。
め、請求項1の発明の防滑性紙容器では、容器外面に少
なくとも防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分に
は面積率50乃至90%の網点状に、天面に相当する部
分の、好ましくは幅10乃至30mmの周縁部分には面
積率90%以上の網点で額縁状に、周縁部分の内側には
面積率30乃至70%の網点でそれぞれ設けて成ること
を特徴とし、請求項2の発明では容器外面に下地樹脂層
を形成した上に、防滑性樹脂層を形成したことを特徴と
し、さらに請求項3の発明では下地樹脂層が成膜性に優
れ、防滑性樹脂層を紙基材に浸透させないことを特徴と
するものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。図1は、
本発明の一実施例に係る防滑性紙容器の断面を示す説明
図である。本発明の防滑性紙容器は紙基材(1)、印刷
層(2)、下地樹脂層(3)、防滑性樹脂層(4)から
構成されている。また図2は、本発明の防滑性紙容器の
製函前のシートの平面図である。すなわち防滑性樹脂層
が、容器の地面に相当する部分(A)には面積率50乃
至90%の網点状に、天面に相当する部分の幅10乃至
30mmの周縁部分(B)には額縁状に面積率90%以
上の網点状で、周縁部分の内側(C)には面積率30乃
至70%の網点状で、それぞれ塗布形成されている。
本発明の一実施例に係る防滑性紙容器の断面を示す説明
図である。本発明の防滑性紙容器は紙基材(1)、印刷
層(2)、下地樹脂層(3)、防滑性樹脂層(4)から
構成されている。また図2は、本発明の防滑性紙容器の
製函前のシートの平面図である。すなわち防滑性樹脂層
が、容器の地面に相当する部分(A)には面積率50乃
至90%の網点状に、天面に相当する部分の幅10乃至
30mmの周縁部分(B)には額縁状に面積率90%以
上の網点状で、周縁部分の内側(C)には面積率30乃
至70%の網点状で、それぞれ塗布形成されている。
【0009】本発明に使用できる紙基材としては、コー
トボール、コートマニラ等の板紙のほか、通常段ボール
ライナーとして利用されるクラフトライナー、白ライナ
ー等が使用できる。
トボール、コートマニラ等の板紙のほか、通常段ボール
ライナーとして利用されるクラフトライナー、白ライナ
ー等が使用できる。
【0010】印刷は、通常の紙用印刷が実施可能であ
り、スチレン、アクリル等をバインダーとし顔料を加え
た、任意のインキが使用できる。
り、スチレン、アクリル等をバインダーとし顔料を加え
た、任意のインキが使用できる。
【0011】本発明に使用される下地樹脂層は、紙基
材、印刷層の保護及び防滑性樹脂層の紙基材への浸透防
止のために設けるもので、不飽和カルボン酸またはその
エステル、すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フタル酸やそれらのエステルを重合させたも
の、またスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ウレタン
ゴム、あるいはこれらを混合した成膜性に優れた樹脂が
用いられる。
材、印刷層の保護及び防滑性樹脂層の紙基材への浸透防
止のために設けるもので、不飽和カルボン酸またはその
エステル、すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フタル酸やそれらのエステルを重合させたも
の、またスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ウレタン
ゴム、あるいはこれらを混合した成膜性に優れた樹脂が
用いられる。
【0012】防滑性樹脂層としては、アクリル樹脂、ス
チレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム、塩
化ビニル樹脂、あるいはこれらをブレンドしたものが用
いられ、耐熱性・耐ブロッキング性を向上させるため、
シリカ等の無機粒子が添加されたものが好ましい。
チレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム、塩
化ビニル樹脂、あるいはこれらをブレンドしたものが用
いられ、耐熱性・耐ブロッキング性を向上させるため、
シリカ等の無機粒子が添加されたものが好ましい。
【0013】インキ、下地樹脂層の塗布形成方法として
は、グラビア、フレキソ、オフセット等任意の塗布方式
が可能である。また、防滑性樹脂層においても同様の塗
布形成方法が可能であり、例えば、製函後の容器形状に
合わせて地面に相当する部分には50乃至90%、天面
に相当する部分の周縁部分には90%以上及び該周縁部
分の内側には30乃至70%の範囲の網点面積率を有す
るパターンを面付けしたグラビア版を作成し、この版を
用いて容器製函前の紙基材に塗布すれば良い。なお、こ
の際、使用するグラビア版としては、スクリーン線数1
10乃至200線、版深度25乃至95μm程度の格子
型が好ましい。
は、グラビア、フレキソ、オフセット等任意の塗布方式
が可能である。また、防滑性樹脂層においても同様の塗
布形成方法が可能であり、例えば、製函後の容器形状に
合わせて地面に相当する部分には50乃至90%、天面
に相当する部分の周縁部分には90%以上及び該周縁部
分の内側には30乃至70%の範囲の網点面積率を有す
るパターンを面付けしたグラビア版を作成し、この版を
用いて容器製函前の紙基材に塗布すれば良い。なお、こ
の際、使用するグラビア版としては、スクリーン線数1
10乃至200線、版深度25乃至95μm程度の格子
型が好ましい。
【0014】これら防滑性樹脂層の塗布位置・形状及び
網点面積率は、鋭意検討の結果、導き出されたものであ
り、上記範囲外の塗布位置・形状及び網点面積率により
紙容器を作成した場合、防滑性、耐汚染性、耐ブロッキ
ング性等の性能の中、何れかが低下する。すなわち、網
点面積率を上記範囲以上に設定すると防滑性は向上する
ものの、耐汚染性、耐ブロッキング性が低下し、逆に網
点面積率を上記範囲以下に設定すると耐汚染性、耐ブロ
ッキング性は向上するが、防滑性が低下する。
網点面積率は、鋭意検討の結果、導き出されたものであ
り、上記範囲外の塗布位置・形状及び網点面積率により
紙容器を作成した場合、防滑性、耐汚染性、耐ブロッキ
ング性等の性能の中、何れかが低下する。すなわち、網
点面積率を上記範囲以上に設定すると防滑性は向上する
ものの、耐汚染性、耐ブロッキング性が低下し、逆に網
点面積率を上記範囲以下に設定すると耐汚染性、耐ブロ
ッキング性は向上するが、防滑性が低下する。
【0015】
【作用】本発明は容器外面に、成膜性に優れた防滑性樹
脂層を紙基材の天面・地面に所定の位置・形状に、適正
な面積率の網点で設けることにより外観を損なうことな
く、高い防滑性を有し、耐汚染性・耐ブロッキング性に
優れ、かつ環境安定性・経時安定性にも優れた防滑性紙
容器を提供することができる。
脂層を紙基材の天面・地面に所定の位置・形状に、適正
な面積率の網点で設けることにより外観を損なうことな
く、高い防滑性を有し、耐汚染性・耐ブロッキング性に
優れ、かつ環境安定性・経時安定性にも優れた防滑性紙
容器を提供することができる。
【0016】また、本発明は容器外面に、成膜性に優れ
た防滑性樹脂層を、紙基材に浸透させないような下地樹
脂層を形成した上に設けることにより防滑性樹脂が紙基
材の表面から内部に浸透して紙基材の表面の防滑性樹脂
層が減少してしまうことがないため、高い防滑性が維持
され、耐汚染性・耐ブロッキング性も優れている。
た防滑性樹脂層を、紙基材に浸透させないような下地樹
脂層を形成した上に設けることにより防滑性樹脂が紙基
材の表面から内部に浸透して紙基材の表面の防滑性樹脂
層が減少してしまうことがないため、高い防滑性が維持
され、耐汚染性・耐ブロッキング性も優れている。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに詳しく説
明する。 <実施例1> 〔紙基材〕 コートボール紙 JETスター310(大昭和製紙株式会社製) 坪量
310g/m2 〔印刷層〕 スチレン系樹脂 XGW ND (サカタインクス株式会社製) 〔下地樹脂層〕スチレン系樹脂 DBカラーメジウム (東洋インキ製造株式会社製) 〔防滑性樹脂層〕アクリル酸エチル−コロイダルシリカ
複合エマルション(東洋インキ製造株式会社製) 上記材料を用い、印刷層を塗布量1.5g/m2 、下地
樹脂層を塗布量2.0g/m2 となるように紙基材上に
形成した後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部
分には面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )
に、天面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部
分には面積率90%以上の網点状(塗布量3.0g/m
2 )に、額縁部分の内側には面積率50%の網点状(塗
布量1.5g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能なよう
に、所定の面積率を有する網点状のパターンを面付けし
たスクリーン線数150線、版深度45μmの格子型グ
ラビア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作成し
た。続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函工程
により製函し、防滑性紙容器を得た。
明する。 <実施例1> 〔紙基材〕 コートボール紙 JETスター310(大昭和製紙株式会社製) 坪量
310g/m2 〔印刷層〕 スチレン系樹脂 XGW ND (サカタインクス株式会社製) 〔下地樹脂層〕スチレン系樹脂 DBカラーメジウム (東洋インキ製造株式会社製) 〔防滑性樹脂層〕アクリル酸エチル−コロイダルシリカ
複合エマルション(東洋インキ製造株式会社製) 上記材料を用い、印刷層を塗布量1.5g/m2 、下地
樹脂層を塗布量2.0g/m2 となるように紙基材上に
形成した後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部
分には面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )
に、天面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部
分には面積率90%以上の網点状(塗布量3.0g/m
2 )に、額縁部分の内側には面積率50%の網点状(塗
布量1.5g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能なよう
に、所定の面積率を有する網点状のパターンを面付けし
たスクリーン線数150線、版深度45μmの格子型グ
ラビア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作成し
た。続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函工程
により製函し、防滑性紙容器を得た。
【0018】<実施例2>実施例1と同様の紙基材、印
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率60%の網点状(塗布量1.8g/m2 )に、天
面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部分には
面積率90以上%の網点状(塗布量3.0g/m2 )
に、額縁状の周縁部分の内側には面積率40%の網点状
(塗布量1.2g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能な
ように、所定の面積率を有する網点状のパターンを面付
けしたスクリーン線数150線、版深度45μmの格子
型グラビア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作
成した。続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函
工程により製函し、防滑性紙容器を得た。
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率60%の網点状(塗布量1.8g/m2 )に、天
面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部分には
面積率90以上%の網点状(塗布量3.0g/m2 )
に、額縁状の周縁部分の内側には面積率40%の網点状
(塗布量1.2g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能な
ように、所定の面積率を有する網点状のパターンを面付
けしたスクリーン線数150線、版深度45μmの格子
型グラビア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作
成した。続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函
工程により製函し、防滑性紙容器を得た。
【0019】<実施例3>実施例1と同様の印刷層、下
地樹脂層、防滑性樹脂層と下記紙基材を用い、実施例1
と同様に印刷層、下地樹脂層及び防滑性樹脂層を紙基材
上に塗布形成した後、図3に示すような片面段ボール
(5)と貼合し、紙容器形成用シートとして段ボールシ
ートを作成した。続いて、前記段ボールシートを所定の
製函工程により製函し、防滑性紙容器を得た。 〔紙基材〕K180ライナー(東海パルプ株式会社製)
坪量 180g/m2
地樹脂層、防滑性樹脂層と下記紙基材を用い、実施例1
と同様に印刷層、下地樹脂層及び防滑性樹脂層を紙基材
上に塗布形成した後、図3に示すような片面段ボール
(5)と貼合し、紙容器形成用シートとして段ボールシ
ートを作成した。続いて、前記段ボールシートを所定の
製函工程により製函し、防滑性紙容器を得た。 〔紙基材〕K180ライナー(東海パルプ株式会社製)
坪量 180g/m2
【0020】<比較例1>実施例1と同様の紙基材、印
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率40%の網点状(塗布量1.2g/m2 )に、天
面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部分には
面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )に、額
縁状の周縁部分の内側には面積率20%の網点状(塗布
量0.6g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能なよう
に、所定の面積率を有する網点状のパターンを面付けし
たスクリーン線数150線、版深度45μmの格子型グ
ラビア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作成し
た。続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函工程
により製函し、防滑性紙容器を得た。
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率40%の網点状(塗布量1.2g/m2 )に、天
面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部分には
面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )に、額
縁状の周縁部分の内側には面積率20%の網点状(塗布
量0.6g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能なよう
に、所定の面積率を有する網点状のパターンを面付けし
たスクリーン線数150線、版深度45μmの格子型グ
ラビア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作成し
た。続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函工程
により製函し、防滑性紙容器を得た。
【0021】<比較例2>実施例1と同様の紙基材、印
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )に、天
面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部分には
面積率90%以上の網点状(塗布量3.0g/m2 )
に、それぞれ塗布形成可能なように、所定の面積率を有
する網点状のパターンを面付けしたスクリーン線数15
0線、版深度45μmの格子型グラビア版を用いて塗布
し、紙容器形成用シートを作成した。続いて、前記紙容
器形成用シートを所定の製函工程により製函し、防滑性
紙容器を得た。
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )に、天
面に相当する部分の幅20mmの額縁状の周縁部分には
面積率90%以上の網点状(塗布量3.0g/m2 )
に、それぞれ塗布形成可能なように、所定の面積率を有
する網点状のパターンを面付けしたスクリーン線数15
0線、版深度45μmの格子型グラビア版を用いて塗布
し、紙容器形成用シートを作成した。続いて、前記紙容
器形成用シートを所定の製函工程により製函し、防滑性
紙容器を得た。
【0022】<比較例3>実施例1と同様の紙基材、印
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )に、天
面に相当する部分には面積率90%以上の網点状(塗布
量3.0g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能なよう
に、所定の網点面積率を有するパターンを面付けしたス
クリーン線数150線、版深度45μmの格子型グラビ
ア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作成した。
続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函工程によ
り製函し、防滑性紙容器を得た。
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分には
面積率70%の網点状(塗布量2.1g/m2 )に、天
面に相当する部分には面積率90%以上の網点状(塗布
量3.0g/m2 )に、それぞれ塗布形成可能なよう
に、所定の網点面積率を有するパターンを面付けしたス
クリーン線数150線、版深度45μmの格子型グラビ
ア版を用いて塗布し、紙容器形成用シートを作成した。
続いて、前記紙容器形成用シートを所定の製函工程によ
り製函し、防滑性紙容器を得た。
【0023】<比較例4>実施例1と同様の紙基材、印
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を全面に塗布(塗布量3.0g/m
2 )し、紙容器形成用シートを作成した。続いて、前記
紙容器形成用シートを所定の製函工程により製函し、防
滑性紙容器を得た。
刷層、下地樹脂層、防滑性樹脂層を用い、実施例1と同
様の塗布量で印刷層及び下地樹脂層を紙基材上に形成し
た後、防滑性樹脂層を全面に塗布(塗布量3.0g/m
2 )し、紙容器形成用シートを作成した。続いて、前記
紙容器形成用シートを所定の製函工程により製函し、防
滑性紙容器を得た。
【0024】<比較例5>実施例1と同様の印刷層、下
地樹脂層、防滑性樹脂層と実施例3と同様の紙基材を用
い、比較例1と同様に印刷層、下地樹脂層及び防滑性樹
脂層を紙基材上に塗布形成した後、片面段ボールと貼合
し、紙容器形成用シートとして段ボールシートを作成し
た。続いて、前記段ボールシートを所定の製函工程によ
り製函し、防滑性紙容器を得た。
地樹脂層、防滑性樹脂層と実施例3と同様の紙基材を用
い、比較例1と同様に印刷層、下地樹脂層及び防滑性樹
脂層を紙基材上に塗布形成した後、片面段ボールと貼合
し、紙容器形成用シートとして段ボールシートを作成し
た。続いて、前記段ボールシートを所定の製函工程によ
り製函し、防滑性紙容器を得た。
【0025】上記実施例及び比較例で得られた防滑性紙
容器を用い、防滑性、耐汚染性、耐水性、耐ブロッキン
グ性を評価した。その結果を表1に示す。
容器を用い、防滑性、耐汚染性、耐水性、耐ブロッキン
グ性を評価した。その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】防滑性は、JIS−P8111に規定する
標準状態(20℃・65%)にて、JIS−P8147
に規定される傾斜方式により、滑り角度を測定した。測
定は容器作成から3日後と3週間後に行った。耐汚染性
は、JIS−P8111に規定する標準状態(20℃・
65%)にて、容器表面(地面及び天面)を複写機用ト
ナー(富士ゼロックス株式会社製)で汚染させ、余分な
トナーを叩き落とした後、汚染させる前との色差(Δ
E)を測定した。色差が40以上の場合を×、30から
39の場合を△、10から29の場合を○、10未満の
場合を◎とした。耐ブロッキング性は、40℃・90%
にて容器の地面/天面を重ね、1Kg/m2 の荷重をか
けて24時間放置した後、剥がし、剥離音の有無や表面
の樹脂の剥がれを評価した。判定は、剥離音がなく、樹
脂剥がれのないものを◎、剥離音が有るが、樹脂剥がれ
のないものを○、剥離音が有り、樹脂剥がれが一部有る
ものを△、剥離音が有り、樹脂剥がれが一部有るものを
×とした。
標準状態(20℃・65%)にて、JIS−P8147
に規定される傾斜方式により、滑り角度を測定した。測
定は容器作成から3日後と3週間後に行った。耐汚染性
は、JIS−P8111に規定する標準状態(20℃・
65%)にて、容器表面(地面及び天面)を複写機用ト
ナー(富士ゼロックス株式会社製)で汚染させ、余分な
トナーを叩き落とした後、汚染させる前との色差(Δ
E)を測定した。色差が40以上の場合を×、30から
39の場合を△、10から29の場合を○、10未満の
場合を◎とした。耐ブロッキング性は、40℃・90%
にて容器の地面/天面を重ね、1Kg/m2 の荷重をか
けて24時間放置した後、剥がし、剥離音の有無や表面
の樹脂の剥がれを評価した。判定は、剥離音がなく、樹
脂剥がれのないものを◎、剥離音が有るが、樹脂剥がれ
のないものを○、剥離音が有り、樹脂剥がれが一部有る
ものを△、剥離音が有り、樹脂剥がれが一部有るものを
×とした。
【0028】なお、上記実施例においては防滑性樹脂層
を形成する手段としてグラビア版を用いた印刷方式につ
いて説明したが、これに限られるものではなく、その他
の塗工方式でも構わない。
を形成する手段としてグラビア版を用いた印刷方式につ
いて説明したが、これに限られるものではなく、その他
の塗工方式でも構わない。
【0029】
【発明の効果】本発明は容器外面に、成膜性に優れた防
滑性樹脂層を、紙基材の天面・地面に所定の位置・形状
に、適正な網点面積率で塗布形成することにより外観を
損なうことなく、高い防滑性を有し、耐汚染性・耐ブロ
ッキング性に優れ、かつ環境安定性・経時安定性にも優
れた防滑性紙容器を提供することができる。
滑性樹脂層を、紙基材の天面・地面に所定の位置・形状
に、適正な網点面積率で塗布形成することにより外観を
損なうことなく、高い防滑性を有し、耐汚染性・耐ブロ
ッキング性に優れ、かつ環境安定性・経時安定性にも優
れた防滑性紙容器を提供することができる。
【0030】また、本発明は容器外面に、成膜性に優れ
た防滑性樹脂層を、紙基材に浸透させないような下地樹
脂層を形成した上に、防滑性樹脂層を塗布形成すること
により防滑性樹脂が紙基材の表面から内部に浸透して紙
基材の表面の防滑性樹脂層が減少してしまうことがない
ため、高い防滑性が維持され、耐汚染性・耐ブロッキン
グ性も優れている。
た防滑性樹脂層を、紙基材に浸透させないような下地樹
脂層を形成した上に、防滑性樹脂層を塗布形成すること
により防滑性樹脂が紙基材の表面から内部に浸透して紙
基材の表面の防滑性樹脂層が減少してしまうことがない
ため、高い防滑性が維持され、耐汚染性・耐ブロッキン
グ性も優れている。
【0031】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例における防滑性樹脂層の形成
パターンを示す、製函前のシートの平面図である。
パターンを示す、製函前のシートの平面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図である。
1…紙基材 2…印刷層 3…下地樹脂層 4…防滑性樹脂層 5…片面段ボール A…容器の地面に相当する部分 B…容器の天面に相当する部分の周縁部分 C…容器の天面に相当する部分の周縁部分の内側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 1/09 B65D 1/00 B
Claims (6)
- 【請求項1】外表面に少なくとも防滑性樹脂層を有する
紙容器形成用シートを製凾して成る防滑性紙容器におい
て、前記防滑性樹脂層を、容器の地面に相当する部分に
は面積率50乃至90%の網点状に、天面に相当する部
分の周縁部分には額縁状に面積率90%以上の網点で、
該周縁部分の内側には面積率30乃至70%の網点でそ
れぞれ形成して成ることを特徴とする防滑性紙容器。 - 【請求項2】天面に相当する部分の周縁部分の幅が10
乃至30mmであることを特徴とする請求項1記載の防
滑性紙容器。 - 【請求項3】外表面に下地樹脂層を形成した上に、防滑
性樹脂層を形成したことを特徴とする請求項1記載の防
滑性紙容器。 - 【請求項4】下地樹脂層が成膜性に優れ、防滑性樹脂層
を紙基材に浸透させないことを特徴とする請求項2記載
の防滑性紙容器。 - 【請求項5】紙容器形成用シートが板紙であることを特
徴とする請求項1乃至3項記載の防滑性紙容器。 - 【請求項6】紙容器形成用シートが段ボールであること
を特徴とする請求項1乃至3項記載の防滑性紙容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7063986A JPH08258836A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 防滑性紙容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7063986A JPH08258836A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 防滑性紙容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08258836A true JPH08258836A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13245125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7063986A Pending JPH08258836A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 防滑性紙容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08258836A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001303484A (ja) * | 2000-04-24 | 2001-10-31 | Oji Paper Co Ltd | 防滑性樹脂塗工紙およびその製造法並びに樹脂塗工紙を使用した包装箱 |
JP2002103831A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-09 | Toppan Printing Co Ltd | 防滑性印刷物 |
JP2005193962A (ja) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Mitsubishi Materials Corp | ボトル缶及びキャップ付きボトル缶 |
JP2006205627A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Toppan Printing Co Ltd | 紙容器用積層材料及び紙容器 |
JP2009298458A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Kirin Brewery Co Ltd | 包装箱 |
JP2014051297A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Kirin Brewery Co Ltd | 段ボール製包装箱 |
-
1995
- 1995-03-23 JP JP7063986A patent/JPH08258836A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001303484A (ja) * | 2000-04-24 | 2001-10-31 | Oji Paper Co Ltd | 防滑性樹脂塗工紙およびその製造法並びに樹脂塗工紙を使用した包装箱 |
JP2002103831A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-09 | Toppan Printing Co Ltd | 防滑性印刷物 |
JP2005193962A (ja) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Mitsubishi Materials Corp | ボトル缶及びキャップ付きボトル缶 |
JP2006205627A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Toppan Printing Co Ltd | 紙容器用積層材料及び紙容器 |
JP2009298458A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Kirin Brewery Co Ltd | 包装箱 |
JP2014051297A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Kirin Brewery Co Ltd | 段ボール製包装箱 |
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