JPH08258656A - エアバッグドア部を有する車室側部材の構造およびその製法 - Google Patents

エアバッグドア部を有する車室側部材の構造およびその製法

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JPH08258656A
JPH08258656A JP7091304A JP9130495A JPH08258656A JP H08258656 A JPH08258656 A JP H08258656A JP 7091304 A JP7091304 A JP 7091304A JP 9130495 A JP9130495 A JP 9130495A JP H08258656 A JPH08258656 A JP H08258656A
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resin foam
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Katsuhiro Tange
勝博 丹下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 破断予定部が表皮の劣化、収縮により亀裂等
の外観不良を生ずることなく、しかもエアバッグの膨張
時には確実に破断される。 【構成】 合成樹脂発泡層11上面にエアバックドア部
Dを画定する破断予定部14が形成された表皮12を一
体に有する車室側部材10において、前記表皮の裏面側
には前記破断予定部に沿って一定幅をもって不連続に分
散する形状を有する押し型部材を押圧することによる局
部的薄肉部13が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のエアバッグ
装置に関連し、特にはそのエアバッグドア部を有する車
室側部材の構造およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の助手席側に設けられるエ
アバッグ装置は、添付の図面の図14に示すように、折
り畳まれたエアバッグAがキャニスタと呼ばれる収容部
材(容器)C内に作動装置Iとともに収容されて助手席
前面の車室側部材Pであるインストルメントパネル内に
格納されている。エアバッグ収容部材Cの上部はエアバ
ッグAが車室内に展開するための開口部Oとして構成さ
れていて、この展開開口部Oは平時はエアバッグドア部
Dによって覆われており、一旦自動車が大きな衝撃を受
けた有事の際には、前記作動装置Iが作動し、膨張した
エアバッグAが当該エアバッグドア部Dを内部から押し
開いて車室内に展開するように構成されている。
【0003】このエアバッグの展開開口部Oを覆うエア
バッグドア部の構造としては、エアバッグドア部材を別
成形してこれを車室側部材の該当空所に取り付けるタイ
プのものと、車室側部材と一体にエアバッグドア部を形
成するタイプのものがあるが、この発明は後者の構造に
関する。
【0004】すなわち、図14ないし図15は車室側部
材Pに一体にエアバッグドア部Dを形成した従来例を示
すものであるが、この車室側部材(インストルメントパ
ネル)Pは合成樹脂発泡層71上面に表皮72を一体に
有し、該表皮72のエアバッグ展開開口部Oに対応する
所定位置にはエアバックドア部Dを画定する薄肉の破断
予定部73が形成されている。この表皮72の薄肉の破
断予定部73は、表皮72の成形後に高周波ウェルダー
や熱刃またはコールドプレスカッター等によって切込み
やV溝を入れることにより形成される。図中の符号74
は車室側部材Pの裏面に設けられた芯材、75はエアバ
ッグドア部Dの裏面に設けられたエアバッグドア用芯
材、76はエアバッグ収容部材Cと芯材74(およびエ
アバッグドア用芯材75)とを固定する取付部材、Tは
車室側部材Pの破断予定部である。
【0005】この構造にあっては、前記したように、エ
アバッグAが作動膨張すると、エアバッグ展開開口部O
上部の車室側部材Pにおけるエアバッグドア部Dが裏面
側から押され、エアバッグドア用芯材75を押し上げ、
その押上力によって表皮72の薄肉の破断予定部73に
応力が集中して破断し、車室側部材Pがその開裂(予
定)部Tから開裂し、図16のように、エアバッグドア
部Dが開く。図16の符号73a,73bは分断された
表皮72の破断(予定)部で、Ta,Tbは同じく分断
された車室側部材Pのその開裂(予定)部を表わす。エ
アバッグドア部Dの開放に伴ってエアバッグAは車室内
に展開する。
【0006】しかるに、前記車室側部材Pの表皮72に
おけるエアバッグドア部Dを画定する薄肉の破断予定部
73は、該破断予定部73がエアバッグ膨張時に確実に
破断できるよう概ね0.3mm以下の厚みに形成され
る。しかしながら、一般に自動車のインストルメントパ
ネルのような車室側部材Pは、車室内に照射される太陽
光線や車室内の高熱にさらされ、時間の経過とともにそ
の表皮72が劣化、収縮することが知られている。そし
て、この車室側部材Pの表皮72に0.3mm以下の薄
肉の破断予定部73が形成された場合には、前記した表
皮72の劣化、収縮の影響が強度の低い当該薄肉の破断
予定部73において最も大きくなり、その結果として、
該破断予定部73に亀裂が生じたり、内側の合成樹脂発
泡体層71が露出するなどの外観不良を生じ易いという
問題が指摘されている。
【0007】この問題に対し、当該破断予定部73にお
ける表皮72の厚みを、劣化による亀裂を生じ難くなる
まで大きくすると、今度はエアバッグAの膨張時に該破
断予定部73がスムーズに破断しなくなる恐れがある。
【0008】また、前記表皮72の劣化は、該表皮72
を構成する塩化ビニル樹脂等に含まれる可塑剤が表皮7
2と接する合成樹脂発泡層71中に移行することによ
り、あるいは合成樹脂発泡層71中に架橋剤あるいは触
媒等として含まれるアミンが表皮72に移行することに
よって促進され、これも強度の弱い薄肉の破断予定部7
3に亀裂を生じさせる原因ともなると考えられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な問題点に鑑み提案されたものであって、車室側部材の
表皮に薄肉の破断予定部を形成した場合において、該破
断予定部が表皮の劣化、収縮により亀裂等の外観不良を
生ずることなく、しかもエアバッグの膨張時には確実に
破断されることができる、新規なエアバッグドア部を有
する車室側部材を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
合成樹脂発泡層上面にエアバックドア部を画定する破断
予定部が形成された表皮を一体に有する車室側部材にお
いて、前記表皮の裏面側には前記破断予定部に沿って一
定幅をもって不連続に分散する局部的薄肉部が形成され
ていることを特徴とするエアバッグドア部を有する車室
側部材の構造に係る。
【0011】また、前記構造を実現する方法として、表
皮用樹脂材料による表皮のパウダースラッシュ成形時の
前記表皮用樹脂材料が未だ溶融状態にある間に、表皮破
断予定部に沿って一定幅で不連続分散形状を有する押し
型部材を押圧して該押圧部分が不連続に分散する局部的
薄肉部として形成された表皮を得る工程と、次いで、前
記局部的薄肉部が形成された表皮裏面側前部に合成樹脂
発泡材料を注入し合成樹脂発泡層を形成して、合成樹脂
発泡層上面にエアバッグドア部を画定する破断予定部を
備えた表皮を有する車室側部材を得る工程とを含むこと
を特徴とするエアバッグドア部を有する車室側部材の製
法に係る。
【0012】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明構造の一実施例を示す自動車の
インストルメントパネルの概略斜視図、図2はそのエア
バッグ装置が取り付けられた部分の断面図、図3は図2
の矢印3部分の拡大断面図、図4はこの発明構造のエア
バッグドア部が開口した状態を示す断面図である。
【0013】また、図5ないし図13はこの発明のエア
バッグドア部を有する車室側部材の製法に関するもので
あって、図5は表皮の成形に用いられるパウダースラッ
シュ成形型を示す断面図、図6は図5に示したパウダー
スラッシュ成形型の表皮成形状態を示す断面図、図7は
パウダースラッシュ成形型内の表皮樹脂材料に押し型部
材を押圧した状態を示す断面図、図8は図7の矢印8部
分の拡大断面図、図9は押し型部材の一例を示す拡大斜
視図、図10は前記押し型部材によって形成された局部
的薄肉部を示す断面図、図11は押し型部材の他の例を
示す拡大斜視図、図12は局部的薄肉部が形成された表
皮の裏面側に合成樹脂発泡材料を注入する状態を示す断
面図、図13はその発泡成形状態を示す断面図である。
【0014】図1ないし図4に示したように、この発明
は、インストルメントパネルのような車室側部材10に
係り、特に合成樹脂発泡層11上面にエアバッグドア部
Dを画定する破断予定部14が形成された表皮12を一
体に有するものに係る。なお、図示したエアバッグ装置
は先の従来技術の項で説明したものと同様の構造を有
し、符号Aはエアバッグ、Iは前記エアバッグAの作動
装置、Cはエアバッグ収容部材、Oはエアバッグの展開
開口部、Tは車室側部材の開裂(予定)部、20は車室
側部材の芯材、21はエアバッグ展開開口部上方に配置
されたエアバッグドア用芯材、22,23は前記車室側
部材10にエアバッグ収容部材Cを固定する取付部材で
ある。
【0015】この発明構造は、図3の拡大断面図からよ
く理解されるように、前記車室側部材10の表皮12の
裏面側に、破断予定部14に沿って一定幅をもって不連
続に分散する局部的薄肉部13が形成されていることを
特徴とする。
【0016】車室側部材10は所定のインストルメント
パネル形状に形成されたもので、発泡ポリウレタンなど
からなる合成樹脂発泡層11の上面が表皮12によって
覆われている。この表皮12はたとえば公知のパウダー
スラッシュ成形などによって成形され、その材質として
は一般的に軟質PVC、PVC−ウレタン共重合体また
は熱可塑性ポリオレフィンエラストマーなどが使用され
る。
【0017】前記表皮12の裏面12a側には、破断予
定部14に沿って一定幅をもって一般部よりも脆弱な局
部的薄肉部13が形成されている。この局部的薄肉部1
3は、エアバッグAの膨張によってエアバッグドア部D
が内側から押圧された際に、前記破断予定部14を容易
にかつ確実に破断させるだけでなく、表皮12の破断予
定部14の経時的な劣化による不都合を回避するための
ものである。前記局部的薄肉部13は、図3から理解さ
れるように、表皮裏面12aに細かな凹凸を不連続に分
散させて設けることにより形成されている。この局部的
薄肉部13の厚みは、表皮12の一般部分の厚みが1〜
2mm程度の場合、0.1mm〜0.3mmとするのが
好ましい。
【0018】局部的薄肉部13は、前記破断予定部14
の形状に沿って帯状に形成されており、すなわち、図1
に示すような概略U字形状の破断予定部14を有する場
合には、これと同じような概略U字形状となる。
【0019】局部的薄肉部13は、前記したように細か
な凹凸状に形成されているので、その凹凸内には、下面
の発泡層11を形成する合成樹脂が入り込んだ状態とな
っている。そのため、前記局部的薄肉部13が設けられ
ている部分の表皮12の強度は、当該局部的薄肉部13
によって弱められている一方で、前記局部的薄肉部13
が形成されている部分の合成樹脂発泡層11は、前記局
部的薄肉部13と接する面積が大となり強固に接合され
る。従って、当該局部的薄肉部13と接している部分の
合成樹脂発泡層11は他の一般部分に比して相対的に強
度が大きくなり、エアバッグAが膨張しエアバッグドア
部Dを裏面から押圧した際には、両者の境界部分に強い
応力集中を生じ確実に破断する。また、エアバッグの展
開時に当該破断部分の破片などが飛散することが減少さ
れる。
【0020】また、表皮12の裏側12aに形成される
局部的薄肉部13は、連続する直線状ではなく、不規則
かつ不連続な形状を有する細かな凹凸が一定の幅で形成
されているもののであるから、車室内に照射される太陽
光線や車室内の高熱による経時的な表皮の劣化および収
縮などにより生じる応力が、表皮12の一か所に集中せ
ず、破断予定部14上に一定幅で不連続に分散した形状
となり、表皮に発生する亀裂等を防ぐことができる。
【0021】なお、本実施例においては局部的薄肉部1
3は破断予定部14に沿って外側に形成されているが、
破断予定部14の内側に形成してもよい。
【0022】また、車室側部材10の形状などによっ
て、前記局部的薄肉部13は、破断予定部14に沿って
断続的に形成することもできる。このような構成にあっ
ては、前記局部的薄肉部13が断続的なミシン目状とな
り、表皮12の破断性能を妨げることなくさらにその耐
熱性能を向上させることができる。
【0023】次に、図5ないし図13に従って、この発
明構造の車室側部材の製法について説明する。ここに提
案されるエアバッグドア部を有する車室側部材の製法
は、局部的薄肉部を形成した表皮を得る工程と、前記表
皮裏面側に合成樹脂発泡層を一体に形成する工程とを含
む。
【0024】まず表皮の形成工程について説明すると、
図5および図6に示すように、公知のパウダースラッシ
ュ成形型40によって表皮の成形がなされる。図6に示
すように、パウダースラッシュ成形型40のバケット4
1のパウダー収容部42に軟質PVCパウダーなどの熱
可塑性合成樹脂パウダーからなる表皮用樹脂材料50が
収容される。
【0025】そして、熱媒循環パイプ55,55,…に
加熱オイル等の熱媒を供給し所定の表皮の表面形状に形
成された成形型43を加熱しながら、バケット41と前
記成形型43とをクランプして矢印aのように所定回数
回転させる。その回転により、図7に示すように、バケ
ット41内の表皮用樹脂材料50が成形型43内に移動
してその型面44に接触する。前記表皮用樹脂材料50
は前記型面44の熱により溶融し該型面44に所定厚み
で層状に付着して、表皮51が形成される。
【0026】この表皮成形時において、図7および図8
に示すように、型面44に接触した前記表皮用樹脂材料
が未だ溶融状態(たとえば材料温度が約190℃ないし
210℃)の層状体51aである間に、所定の破断予定
部56に沿って局部的薄肉部52が形成される。
【0027】この局部的薄肉部52は、表皮が溶融状態
の層状体51aである間に、不連続な分散形状を有する
押し型部材30を押圧することにより形成される。図9
にその押し型部材30の一例を示す。この押し型部材3
0は不規則かつ不連続な網状体31によって表面および
内部に多数の孔32が形成された三次元網状骨格構造を
有しており、図7に示す公知の駆動機構33によって前
記層状体51aの所定位置に対して前進後退可能に形成
されている。それにより、前記層状体51aに押圧され
た際に、その押圧部分に細かな凹凸よりなる不規則な薄
肉部を不連続かつ分散させて形成させることができる。
【0028】前記押し型部材30を構成する材質として
は、表皮12よりも高い融点を有し、かつ、互いに連通
する多数の孔を有する海綿状物や公知のフォーム材が好
ましい。たとえば、スラブウレタン、ポリエーテル系あ
るいはポリエステル系フォームなどである。また、金属
ウールなども良好な三次元網状骨格構造を有しており、
好ましい材質の一つである。なお、前記網状体31によ
って構成される孔32の径は0.5〜3mm程度が望ま
しい。
【0029】このような押し型部材30によれば、未だ
溶融状態の表皮の層状体51aに押圧することによっ
て、網状体31の表面形状が前記層状体51aに転写さ
れるので、図10に示すような、不規則かつ不連続に分
散した局部的薄肉部52を有する表皮51を簡単かつ確
実に得ることができる。なお、前記局部的薄肉部52の
厚みは、当該押し型部材30の押圧深さによって適宜に
決定される。また、前記したようにこの押し型部材30
は表皮用樹脂材料50よりも高い融点を有しているの
で、表皮の層状体51aへの押圧に際しては、当該層状
体51a内で溶融することはなく、網状体31の形状を
層状体51aに転写することができる。
【0030】図11は押し型部材の他の例を示したもの
である。ここで示される押し型部材35は、細かなピン
または針状物36が表面に多数設けられてブラシ状に形
成されたものである。前記針状物36を構成する材質と
しては、真鍮や鉄、ナイロンなどが好ましい。この押し
型部材35によれば、針状物36を押圧することによっ
て、その押圧部分には、不規則かつ不連続な無数の凹凸
よりなる局部的薄肉部が点状に形成される。なお、前記
針状物36の形状や数などは、表皮の材質などに応じて
適当に決定することができる。
【0031】しかる後、前記成形型40を冷却して層状
体51aを固化させてから、前記押し型部材30を上昇
させて表皮51から取り外す。前記押し型部材30によ
って押圧されていた部分には、不規則かつ不連続な局部
的薄肉部52が形成されている。
【0032】次いで、上記のようにして得られた局部的
薄肉部52が形成された表皮51の裏面側全部に合成樹
脂発泡層が一体に形成される。すなわち、図12および
図13に示したように、発泡成形型60の下型61の型
面63に、前記表皮51を前記局部的薄肉部52が形成
されている側が内側となるようにして配置する。一方、
前記発泡成形型60の上型62の型面64には、車室側
部材用芯材53およびエアバッグドア部用芯材54を適
宜手段で保持して配置する。
【0033】そして、前記下型61に配置された表皮5
1の裏面側に、注入機65よりポリウレタン原料などの
合成樹脂発泡原料66が所定量注入された後、前記上型
62を閉じて発泡成形を行なう。合成樹脂発泡原料66
は発泡硬化して合成樹脂発泡層67を形成する。前記表
皮51裏面に形成された局部的薄肉部52には、合成樹
脂発泡原料66が浸入して前記合成樹脂発泡層67と一
体に接合される。そして、上面側(型内では下面側)に
エアバッグドア部Dを画定する破断予定部56を備えた
表皮51を有する車室側部材68が得られる。
【0034】このように本発明の製法によれば、海綿状
物が薄肉部に一体に配置された表皮の裏面側に合成樹脂
発泡層を一体に有する車室側部材を簡単かつ容易にしか
も確実に得ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
エアバッグドア部を有する車室側部材の構造によれば、
表皮の裏面に破断予定部に沿って一定幅をもって不連続
に分散する局部的薄肉部が形成されているものであるか
ら、表皮が経時的に劣化して収縮しても薄肉部の一か所
への応力集中を防ぎ、これによって、表皮の劣化などが
生じても、当該薄肉部に亀裂が発生するのを回避するこ
とができる。
【0036】また、薄肉部が不規則かつ不連続に設けら
れることによって、下面の合成樹脂発泡層との接合面積
が大となり、局部的薄肉部と他の一般部との強度差が著
しく大きくなる。そのため、エアバッグがエアバッグド
ア部を内側から押圧した場合には、両者の境界部分すな
わち、破断予定部に効果的に応力が集中し薄肉部を確実
に破断させることができる。
【0037】さらに、ここに開示された発明製法によれ
ば、上の構造を有する車室側部材を簡単かつ容易にしか
も確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明構造の一実施例を示す自動車のインス
トルメントパネルの概略斜視図である。
【図2】そのエアバッグ装置が取り付けられた部分の断
面図である。
【図3】図2の矢印3部分の拡大断面図である。
【図4】この発明構造のエアバッグドア部が開口した状
態を示す断面図である。
【図5】この発明のエアバッグドア部を有する車室側部
材の製法に関するものであって、表皮の成形に用いられ
るパウダースラッシュ成形型を示す断面図である。
【図6】図5に示したパウダースラッシュ成形型の表皮
成形状態を示す断面図である。
【図7】パウダースラッシュ成形型内の表皮樹脂材料に
押し型部材を押圧した状態を示す断面図である。
【図8】図7の矢印8部分の拡大断面図である。
【図9】押し型部材の一例を示す拡大斜視図である。
【図10】前記押し型部材によって形成された局部的薄
肉部を示す断面図である。
【図11】押し型部材の他の例を示す拡大斜視図であ
る。
【図12】局部的薄肉部が形成された表皮の裏面側に合
成樹脂発泡材料を注入する状態を示す断面図である。
【図13】その発泡成形状態を示す断面図である。
【図14】一般的なエアバッグドア部を有する車室側部
材の断面図である。
【図15】その要部の拡大断面図である。
【図16】図14に示した車室側部材のエアバッグドア
部が展開した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 車室側部材 11 合成樹脂発泡体層 12 表皮 13 局部的薄肉部 14 破断予定部 30 押し型部材 D エアバッグドア部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡層上面にエアバックドア部
    を画定する破断予定部が形成された表皮を一体に有する
    車室側部材において、 前記表皮の裏面側には前記破断予定部に沿って一定幅を
    もって不連続に分散する局部的薄肉部が形成されている
    ことを特徴とするエアバッグドア部を有する車室側部材
    の構造。
  2. 【請求項2】 表皮用樹脂材料による表皮のパウダース
    ラッシュ成形時の前記表皮用樹脂材料が未だ溶融状態に
    ある間に、表皮破断予定部に沿って一定幅で不連続分散
    形状を有する押し型部材を押圧して該押圧部分が不連続
    に分散する局部的薄肉部として形成された表皮を得る工
    程と、 次いで、前記局部的薄肉部が形成された表皮裏面側前部
    に合成樹脂発泡材料を注入し合成樹脂発泡層を形成し
    て、合成樹脂発泡層上面にエアバッグドア部を画定する
    破断予定部を備えた表皮を有する車室側部材を得る工程
    とを含むことを特徴とするエアバッグドア部を有する車
    室側部材の製法。
JP7091304A 1995-03-23 1995-03-23 エアバッグドア部を有する車室側部材の構造およびその製法 Pending JPH08258656A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100371533B1 (ko) * 2000-09-04 2003-02-07 현대자동차주식회사 자동차의 승객용 에어 백 인스트루먼트 패널 구조

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KR100371533B1 (ko) * 2000-09-04 2003-02-07 현대자동차주식회사 자동차의 승객용 에어 백 인스트루먼트 패널 구조

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