JPH0825776B2 - 光ファイバーに対する紫外線硬化可能なコーディングとその方法によってコートされた光ファイバー - Google Patents

光ファイバーに対する紫外線硬化可能なコーディングとその方法によってコートされた光ファイバー

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JPH0825776B2
JPH0825776B2 JP2122808A JP12280890A JPH0825776B2 JP H0825776 B2 JPH0825776 B2 JP H0825776B2 JP 2122808 A JP2122808 A JP 2122808A JP 12280890 A JP12280890 A JP 12280890A JP H0825776 B2 JPH0825776 B2 JP H0825776B2
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acrylate
hydrocarbon
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monomer
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags

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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景: 一般的にコートされた光ファイバー 本発明は、光ファイバーに対する放射線硬化可能な一
次及び二次コーティングとその様なコーティングを含む
光ファイバーに関するものである。
最近まで、光ファイバー産業は、いわゆる「長距離伝
達(long haul)」用途に集中していた。その様な用途
においては、光ファイバーは、大洋横断又は大陸横断ケ
ーブルの様な長距離を横断させてつなぐのに用いられ
た。その場合、光ファイバーは、保護された地中又は海
底環境において、容積の大きい防護ケーブル材料で密封
する必要があった。従って、光ファイバーは、環境危険
に対して直接さらされなかった。
光ファイバー市場におる最近の傾向は、家庭を結ぶた
めに用いられるごく限られた地域のネットワークであ
る。その様な用途におけるファイバーは、ガラスファイ
バーの従来の用途よりもずっと過酷な状態(厳しい極温
や極湿を含む)に直接さらされる。その結果、以前用い
たコーティングは、その様な悪条件のもとでは十分に機
能しない;故に、もっと高い機能を有するコーティング
を開発しなければならないという要求(need)があっ
た。その様なコーティングは、上記の条件に堪える、即
ち、温度、酸化、及び加水分解安定性を有し、そして長
期間に渡って、即ち、25年以上に渡ってファイバーを保
護することができる必要があった。
圧縮後すぐに例外的に強く、固有の欠点をほとんど有
しない光伝送用光ファイバーを調製することができる。
しかしてがら、この様な原型のファイバーは、ちりや湿
気を含む環境条件にさらされると容易にひびが入る。小
さなひびが入ると、その大きさの度合いによってファイ
バーの強度が減少し、もろくなり、そして容易に外力に
よって砕けてしまうようになる。従って、従来技術にお
ける光ガスファイバーは、調製後すぐに、少なくとも一
つの樹脂によって被覆された。その被覆の最小限の要求
は、基礎をなす原型のファイバーを外力から保護するこ
とである。
一般的に、少なくとも二つのコーティング、即ち、一
次つまり緩衝コーティング及び二次コーティングを用い
ている。内部つまり一次コーティングを、直接ガラスフ
ァイバーに適用する。そして、それは、ファイバーが曲
げられたり、ケーブル化されたり又は巻かれた時に生じ
る応力を軽減することによって、ファイバーを防護する
緩衝として役立つ様な柔らかくゴムの様な弾力材料を硬
化時に形成する。さもないと、その様な応力は、ファイ
バーに微小曲げを誘発し、ファイバーの中を通って行く
光を減衰させ、信号伝送の効率が悪くなる。二次コーテ
ィングは、一次コーティングの上に適用する。そして、
二次コーティングは、加工処理と実際に用いている間
に、ガラスファイバーに加えられる損傷を防ぐ堅くて丈
夫な防護外層として機能する必要がある。
従来のコーティング 一次コーティングにとっては、ある種の特性が望まし
く、二次コーティングにとってはその他の特性が望まし
い。例えば、一次コーティングは、熱的及び加水分解老
化(aging)の間中でもガラスファイバーに対して十分
な接着を維持しなければならないが、添え継ぎをする時
には、ガラスファイバーから剥ぎ取ることができなけれ
ばならない。一次コーティングのモジュラス(modulu
s)は小さい値でなければならない、なぜなら微小曲げ
と、その結果としての信号伝送の悪効率を誘発するファ
イバーに対する応力を容易に軽減することによって、応
力を吸収し、ファイバーを防護しなければならないから
である。この吸収効果は、ファイバーの耐用年数の間を
通してさらされる可能性がある温度範囲において維持し
なければならない。従って、一次コーティングは、低い
ガラス転移温度(Tg)を有する必要がある。この低いガ
ラス転移温度は、コーティングが、用いられる可能性の
ある温度範囲に渡って、ゴムの様な状態を維持すること
を保証するだろう。
しかしながら、低Tgを単に有していても、低温におけ
る良好な光学損失特性を保証しない。二次コーティング
とガラスの熱膨脹率はかなり異なるので、もっと低い温
度にさらされた時には、二次コーティングは、ガラスよ
りもさらに激しく収縮する。従って、一次コーティング
は、この応力を軽減するものを選択すべきである。故
に、一次コーティングのTgは、使用最低温度よりもさら
に低いことが望ましいが、しかしモジュラスが温度が低
くなるにつれて増加するように十分にTgが高いことが望
ましい。この特性は、二次コーティングとガラスとの間
の熱膨脹率の違いを相殺するので、微小曲げやそれによ
って生じる信号の減衰を最小にする。この特性を得るた
めに、モジュラス対温度曲線(即ち、低温における一次
コーティングのモジュラス)の形は、きわめて重要であ
る。
一次コーティングは又、比較的高い屈折率、即ちコー
トされたファイバーの被着(cladding)材料のそれより
も、もっと大きい屈折率を有するべきである。この高屈
折率は、ガラスクラッディングと一次コーティングの屈
折率が異なることを許す。この屈折率の違いによって、
方向の定まらない光信号は、ガラス芯から離れた所で屈
折することができる。
一次(緩衝)コーティングのもう一つの必須特性は、
耐湿性である。湿気は、応力下における基礎ガラスファ
イバーと同様に、コーティングそれ自体の強度をすばや
く崩壊させる。その反応は、加水分解と応力腐蝕のうち
の一つである。湿気は又、一次(緩衝)コーティングの
ガラスに対する接着に悪影響を及ぼし、離層を生じさせ
る。従って、コーティングは、できるだけ疎水性である
ことが望ましい。好ましくは、一次コーティングは、5
重量%未満の吸水値を有するべきであり、さらに好まし
くは2.5重量%未満の吸水値を有するべきである。
二次コーティング 同様に、二次コーティングは、たくさんの本質的で最
適な特性を有しなければならない。二次コーティング
は、加工処理と利用の間にファイバーが損傷しないよう
に堅い防護層として機能しなければならない。従って、
この二次コーティングは、比較的高いガラス転移温度
(Tg)、即ち約50℃のTgと、高いモジュラス、即ち約10
0,000psiのモジュラスを有するべきである。二次コーテ
ィングは、使用時の最大温度よりも高いTgを有すること
が望ましい。なぜなら、モノマーのTg又はその付近にお
いては、モジュラス、引張強さ、熱膨脹率、吸湿性など
のような多くの物理特性が、小さい温度変化で劇的に変
わるからである。これによって、ファイバーの特性が大
きく変化する。
さらに、一次コーティングの様に、二次コーティング
が湿気にさらされた時に、その物理特性の変化が最小で
あるようにすべきである。多くのポリマーコーティング
材料は、水の存在下において、重大な加水分解、可塑
性、軟化、及び防護機能の損失を経験する。従って、二
次コーティングは又、できるだけ疎水性であることが望
ましい。疎水性二次コーティングは又、一次コーティン
グの性能を高めて、ガラスファイバーそれ自体から水を
遠ざけるので、ガラスファイバーの加水分解と応力腐蝕
を誘発する湿気を阻止する。
又、二次コーティングは、高屈折率、即ち好ましくは
ガラスファイバーの被着材料のそれよりも高い屈折率を
有することによって、一次コーティングのように方向の
定まらない光をストリッピング(strip out)できるよ
うにしなければならない。以上のことは、一次コーティ
ングが除かれている態様においては特に必要である。
二次コーティングのもう一つ重要な特性は、摩擦係数
(COF)である。COFが低いと、スプールにファイバーを
巻いたり、巻いたのをほどいたりするのが容易になる;
又、COFが低いと、ケーブル構造において、ファイバー
がお互い同志を容易に滑らせることができるので、応力
を軽減することができる。しかしながら、もしCOFが低
過ぎると、スプール上にきちんと整列しなくなって来
る。COFは、二次コーティングの硬化特性によって大部
分決められる;もしコーティングが申し分なく堅い硬化
表面を有していれば、COFは低くなる傾向がある。様々
なスリップ剤を加えてさらに低いCOFにすることができ
る;しかしながら、表面張力の問題、汚染、揮発、及び
吹出し(blooming)のような有害作用が、スリップ剤を
用いることによって生じる可能性がある。
両コーティングにとっての望ましい特徴 一次及び二次コーティングに適用されるさらに他の望
ましい特性がある。例えば、ファイバー製造業者は、で
きるだけ速くファイバーをコートすることによって、経
済的なもっと速い硬化速度を得て、さらに高いライン
(line)速度にしたいという気持ちを持っている。コー
ティング材料の硬化速度は、UV線量対モジュラスの曲線
を作図することによって決定することができる。コーテ
ィングのモジュラスが線量独立を示す最低UV線量を、コ
ーティング材料の硬化速度を考える時に考慮している。
ファイバー製造業者には、もっと速く硬化するコーティ
ングに対する需要があり;例えば、高いライン速度は、
ウェット・オン・ウェットを適用することができ、同時
に紫外線硬化することができる一次及び二次コーティン
グによって得られる。これを行う一つの方法は、参考文
献としてこの中に明確に取り入れてある、Carl R.Taylo
rによって1984年10月2日に設定された米国特許第4,47
4,830号に記載されている。
この特許に従って、光ファイバーを、第一番目及び第
二番目のダイを含むコーティング装置の中を通す。第一
番目のダイは、ファイバーの長さの一部分に渡って、最
初のコーティング液を閉じ込める。第二番目のコーティ
ング液を、第一番目と第二番目のダイとの間の隙間を通
るファイバーの上に適用する。その隙間は、ファイバー
への第二番目のコーティング液適用地点付近において、
第二番目のコーティング液の再循環が実質的に起こらな
いように十分に小さい。第二番目のコーティング液は、
好ましくは自由表面に適用する;即ちその表面は、ファ
イバーに対してコーティング液を適用して地点のすぐ近
くにある第一番目又は第二番目のダイのどちらにも接触
していない。追加のコーティングは同様な方法で適用す
ることができる。
一次及び二次のUV硬化可能なコーティングをすること
のもう一つ別の望ましい目的は、硬化後にコーティング
中にある末結合の材料の量を最小にすることである。硬
化したコーティングが100%固体であると考えられる時
でさえも、硬化時にポリマーネットワークに化学的に結
合していない少量の材料が依然として存在する可能があ
る。コーティングに用いられる材料の例としては、未反
応のモノマー、末反応の光開始剤、ある種の無機能添加
剤などが挙げられる。その様な材料を過剰に用いること
は望ましくない。なぜなら時間の経過と共に、その用な
成分の揮発によって、コーティングの物理特性が変わる
可能性があるからである。例えば、一次コーティングの
揮発性材料は、二次コーティングの中へ透過して、二次
コーティングを可塑化する傾向があり、強度が損失す
る。又、揮発性材料は、不快な臭気を発生させる。
二つの光ファイバーコーティングのさらに他の重要な
特性は、粘性と保存寿命である。申し分のない保存寿命
を、少なくとも6〜12ヶ月の塗料安定性と考える。粘性
をコーティングを適用する時の温度の加減によって、多
少調節する。しかしながら、粘性を高くすると、レオロ
ジー(rheology)やコーティングする時の取扱い安さが
維持されるので都合が良く、それに対して粘性を低くす
ると、泡の放出が容易になり、調製時に必要な熱量を最
小にできるので都合が良い。加熱のし過ぎは、重合の熱
的開始による早期ゲル化又は粘度上昇を生じさせる可能
性があるので望ましくない。
従来技術によるコーティング 様々な単一又は二重層ファイバーコーティングが、従
来技術にある。それらは、エポキシー又はウレタンがベ
ースの樹脂である。しかしながら、これらの樹脂の多く
はゆっくり硬化するか;又は疎水性不良;加水分解、
熱、及び酸化安定性不良;及び望ましくない黄変性を有
する。
又、紫外線照射によって硬化する一次(緩衝)コーテ
ィングも開発されている。しかしながら、その様な従来
技術の一次コーティングは、元来、防湿性があまり良く
なく、上記した欠点のうちのいくつかを有している。
これらの欠点を除去するために、従来技術の一次コー
トされた光ファイバーを、湿気と摩耗に対してすばらし
い抵抗性を有する丈夫で柔軟性に富む保護膜で表面処理
して来た。従来技術のコーティングには押出しナイロン
「ジャケット(jacket)」コーティングもある。しかし
ながらそれは、紫外線硬化コーティングよりも高価であ
り、適用するのが難しい。
従って、本発明は、最高の熱、酸化、及び加水分解分
解安定性を有する一次及び二次コーティングを提供しよ
うとするものである。そして、その一次コーティング
は、ガラスファイバーに十分な接着しているが、そこか
らはがすこともでき;ファイバーに対して十分なクッシ
ョン効果を提供し;比較的低いガラス転移温度を有し;
そして、ファイバーにかかる応力を軽減することができ
る。二次コーティングは、堅い防護層として機能しなけ
ればならないし;比較的高いガラス転移温度と高いモジ
ュラスを有し;疎水性で湿気に対して抵抗性で;高い屈
折率を有し:そして適当な摩擦係数値を有していなけれ
ばならない。さらに、その二つのコーティングは、商業
的に容認できる硬化速度の同時放射線硬化によって、ウ
ェット・オン・ウェットで用いることができるように配
合することができる。
発明の概要 従って、本発明の好ましい態様において、光ファイバ
ーに対する放射線硬化可能な一次及び二次コーティング
を提供した。一次コーティングは、ファイバー支持体の
屈折率よりも大きい屈折率と、比較的低いガラス転移温
度及びモジュラス(即ち、それぞれ、約−20℃未満及び
約500psi未満)を有する。二次コーティングは、比較的
高いガラス転移温度(即ち、約50℃)と約100,000psiの
モジュラスを有する。二次コーティングは又、それだけ
をコートした場合に、方向の定まらない光をストリッピ
ングするために、光ファイバーの被着材料よりも大きい
屈折率を有する。二次コーティングだけでコートされた
光ファイバー、又は本発明の一次及び二次コーティング
でコートされた光ファイバーも開発した。本発明の光フ
ァイバーに対する放射線硬化可能な一次コーティング
は、一つの好ましい態様において: (A)(i)炭化水素ポリオール;(ii)脂肪族ポリイ
ソシアネート;及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
レートとヒドロキシアルキルメタクリレートから選択さ
れる末端をキャップしてある(endcapping)モノマーの
反応生成物であるアクリレート化ウレタンオリゴマーを
約20重量%〜約80重量%; (B)アルキル基中に6〜18個の炭素原子を有するアル
キルアクリレート又はメタクリレートモノマーを約5重
量%〜約50重量%; (C)(1)芳香族基、(2)アクリル又はメタアクリ
ル不飽和基、及び(3)炭化水素基を有するモノマー又
はオリゴマー(このモノマー又はオリゴマーは、組成物
の屈折率を増加させることができる)を約約5重量%〜
約60重量%; (D)有機官能シラン定着剤を約0.1重量%〜約3.0重量
%;及び (E)光開始剤を約1.0重量%〜約10重量%、 〔上記したすべての重量%は、(A),(B),
(C),(D)、及び(E)の総重量に基づく一次コー
ティングに対してである〕 を含む。
一次コーティングは、少なくとも一つの連鎖移動剤、
好ましくはメルカプト官能連鎖移動剤、及び少なくとも
一つの安定剤のような他の材料を最適に含むことができ
る。
本発明は又、一つの好ましい態様において: (I)ポリエステルに基づく脂肪族ウレタンアクリレー
トオリゴマーを約20重量%〜約80重量%; (II)イソボニルアクリレート;イソボニルメタクリレ
ート;C6〜C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート;C6
〜C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート;及びそ
の混合物から成る群より選択されるアクリル化又はメタ
クリレート化化合物を約20重量%〜約60重量%、 (III)光開始剤を約1重量%〜約10重量%、 〔上記のすべての重量%は、(I),(II)、及び(II
I)の総重量に基づく二次コーティングに対してであ
る〕 を含んでいる光ファイバーに対する放射線硬化可能な二
次コーティングを含む。
二次コーティングは、少なくとも一つの安定剤を最適
に含むことができる。
コートされた光ファイバーも又開発した。一つの態様
においては、光ファイバーは、上記した二次コーティン
グ層だけでコートされた光ファイバーを含む。もう一つ
の好ましい態様においては、光ファイバー、適用された
上記の一次コーティング層、及び適用された上記の二次
コーティング層を含むコートされた光ファイバーを開発
した。
コートされた光ファイバーの調製方法も開発した。一
つの態様において、本方法は、光ファイバーに上記した
一次コーティングを適用すにと;該一次コーティング層
の上に、上記した二次コーティング層を適用すること;
及びその二つのコーティング層を好ましく同時に放射線
硬化すること、を含む。
本発明のコーティング組成物は、他の物に対するコー
ティング及び防護目的にも役立つ。本組成物は、ガラ
ス、セラミック、花崗岩、及び大理石の表面などに用い
ることができるように配合することができる。
好ましい態様の説明 本発明は、一部分、光ファイバーに対する放射線硬化
可能な一次及び二次コーティングに関するものである。
コートされる光ファイバーは、ガラス芯とガラス被着層
を含むことがきる。芯は、例えば、ゲルマニウム又はリ
ンの酸化物でドープ処理された(doped)シリカ及び被
着、純粋又はドープ処理されたフルオロシリケートのよ
うなシリケートを含むことができる。別に、ファイバー
は、ポリマー被着のシリカガラス芯を含むことができ
る。その様なモノマー被着には、ポリジメチルシロキサ
ン又はフッ素化アクリルモノマーのような有機シロキサ
ンが挙げられる。一次コーティングは、とりわけ次の特
性を有するべきである:即ち、耐湿性;コーティングし
安さとはがし安さ;低揮発分;ファイバーの寿命に渡っ
て低モジュラス;低いガラス転移温度;及び耐用寿命。
二次コーティングは、堅い防護層を形成すべきであり;
比較的的高いモジュラスとガラス転移温度;及び耐湿性
も有するべきである。二つのコーティングは、透明で;
悪臭がなく;速く硬化すべきであり、さらに高温多湿の
環境において老化しても、接着力を残しているべきであ
る。
一次(緩衝)コーティング 本発明の一次コーティング組成物は、(A)〜(E)
の5つの構成成分を含む。
A.炭化水素ベースのオリゴマー 第一の成分は、特有の炭化水素がベースのオリゴマー
(A)である。この成分を、本組成物のすべての構成成
分A〜Eの総重量に基づく組成物の重量に対して、約20
重量%〜約80重量%含む。好ましくは、このオリゴマー
を、構成成分A〜Eの総重量に基づく本組成物の重量に
対して、約30重量%〜約70重量%、さらに好ましくは約
45重量%〜約65重量%含む。
本発明において用いる特殊な炭化水素ベースのオリゴ
マーを選んだのは、申し分のない熱、酸化、及び加水分
解安定性を本組織に与えるためであった。
柔らかく弾力があって、低いガラス転移温度を有する
タイプのコーティングを生成することができる様々のタ
イプのUV硬化可能なオリゴマーが存在することは、当業
において公知である。当業において公知である一つの組
織は、原樹脂としてのアクリレート末端キャップポリブ
タジェン−タイプゴム又はゴム改質アクリレート化モノ
マーである。これらの組織は優れた低温特性を有し、適
当に疎水性であるが、組織中に炭素−炭素二重結合(不
飽和)があるために、長い期間に渡って酸化され安い。
この様な組成物中において原樹脂としてアクリレート
化シリコーンを用いることも、当業において公知であ
る。アクリレート化シリコーンは、申し分のない低温特
性と疎水性を有するが、適当に高い屈折率を有するよう
に配合するのが難しいし、熱安定性も悪い傾向がある。
そして、その様にコートされたファイバーの中では、信
号を減衰させる水素ガスが発生し安い。
さらに当業において公知であるもう一つの組織は、ア
クリレート化フルオロカーボンの使用を伴う。アクリレ
ート化フルオロカーボンは、適当に疎水性であり、熱的
に安定である一方、一般的に、ほとんどの非ハロゲン化
有機化合物と不相溶性である。さらに、アクレート化フ
ルオロカーボンは、他の組織と比べて非常に高価であ
る。
従来技術組織の多くの欠点を克服するために、本発明
は、水素化ポリブタジェン主鎖に全体的に又は部分的に
基づくウレタンアクリレート組織を用いる。一般的に、
ポリエーテル又はポリエステルに基づくウレタンアクリ
レート組織は公知であり、それらを配合して、柔らか
く、低モジュラスで、低Tgの緩衝コーティングを形成す
ることができた。しかしながら、ポリエーテル又はポリ
エステルに基づく組織は、通常、耐水性が悪く、熱不安
定性であった。さらに、公知の芳香族イソシアネートに
基づくウレタンオリゴマーは、熱不安定性を示し、黄変
する傾向があった。ポリエーテルがベースのウレタンア
クリレートは、優れた低Tg特性を有する一方で、一般的
に、光ファイバーに対して用いるには疎水性が不十分で
あり、酸化され安い。これに反してポリエステルがベー
スのウレタンアクリレートは、申し分のない熱安定性を
有するが、加水分解し安い。
従って、本発明は、上記の多くの問題を除去するオリ
ゴマーを用いる。
本発明に用いるオリゴマー(A)は、(i)炭化水素
ポリオール;(ii)脂肪族ポリイソシアネート;及び
(iii)末端をキャップしてある(endcapping)モノマ
ーの反応生成物である。炭化水素ポリオール(i)は、
多数のヒドロキシル末端基を含む綿状又は枝分かれ炭化
水素、及びオリゴマーに炭化水素主鎖を提供することに
よって供給される。炭化水素基は、約600〜約4000の分
子量である。この場合の分子量は、塩化メチレンを溶剤
とし、ポリスチレンの分子量を基準として測定するゲル
透過クロマトグラフィー(GPC)によって決定する。
「炭化水素」とは、大多数のメチレン基(−CH2−)を
含み、そして内部不飽和及び/又はペンダント(penden
t)不飽和を含むことができる非芳香族化合物のことで
ある。完全に飽和している(即ち、水素化された)炭化
水素は、好ましい。なぜなら硬化した光ファイバーコー
ティングの長期安定性は、不飽和度が減少するにつれて
増加するからである。適当な炭化水素ポリオールには、
ヒドロキシル基を末端に有する完全に又は部分的に水素
化された1,2−ポリブタジェン;9〜21のヨウ素価まで水
素化された1,2−ポリブタジェンポリオール;及びそれ
らの混合物などが挙げられる。炭化水素ポリオールは、
実質的に完全に水素化されていることが好ましい。従っ
て、好ましいポリオールは、水素化1,2−ポリブタジェ
ンである。
ポリイソシアネート成分(ii)は、非芳香族である。
芳香族ポリイソシアネートに基づくオリゴマーは、硬化
したコーティング中で黄変する。適当な飽和脂肪族ポリ
イソシアネートには、イソホロンジイソシアネート;ジ
シクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート;1,4
−テトラメチレンジイソシアネート;1,5−ペンタメチレ
ンジイソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート;1,7−ヘプタメチレンジイソシアネート;1,8−オク
タメチレンジイソシアネート;1,9−ノナメチレンジイソ
シアネート;1,10−デカメチレンジイソシアネート;2,2,
4−トリメチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネー
ト;2,2′−ジメチル−1,5−ペンタメチレンジイソシア
ネート;3−メトキシ−1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート;3−ブトキシ−1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート;オメガ,オメガ′−ジプロピルエーテルジイソ
シアネート;1,4−シクロヘキシルジイソシアネート;1,3
−シクロヘキシルジイソシアネート;トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート;及びそれらの混合物が挙げ
られる。イソホロンジイソシアネートは、好ましい脂肪
族ポリイソシアネートである。
ヒドロキシル基を末端に有する炭化水素とジイソシア
ネートの反応速度は、100〜200ppmの量の触媒を用いる
ことによって増加させることができる。適当な触媒に
は、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫酸化物、ジブ
チル酸ジ−2−ヘキソエート、オレイン酸第一錫、オク
タン酸第一錫、オクタン酸鉛、アセトアセテート第一
鉄、及びトリエチルアミン、ジエチルメチルアミン、ト
リエチレンジアミン、ジメチルエチルアミン、モルホリ
ン、N−エチルモルホリン、ピペラジン、N,N−ジメチ
ルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N
−ジメチルラウリルアミンのようなアミン、及びそれら
の混合物。好ましい触媒は、ジブチル錫ジラウレートで
ある。
末端をキャップしてあるモノマー(iii)は、次の式 (式中R3,R4、及びR5は、水素、メチル、エチル、又は
プロピルから成る群より独立に選択され、mは1〜10の
整数であり、pは0又は1である) に従うヒドロキシル基を末端に有する脂肪族アクリレー
ト又はメタクリレートである。末端をキャップしてある
モノマーとして用いることができる適当なヒドロキシル
基を末端に有するモノアクリレートは、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシルエチルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、及びヒドロキシプロ
ピルメタクリレートが挙げられる。その中ではヒドロキ
シエチルアクリレートが好まれる。その理由は、ポリウ
レタンオリゴマーの硬化速度をさらに速めるからであ
る。ポリオール、ジイソシアネート、及び末端をキャッ
プしてあるモノマーのモル比は、好ましくはおよそ1:2:
2である。
好ましいオリゴマーは、次の式 〔式中R1は、完全に又は部分的に水素化された1,2−ポ
リブタジェン;9〜21のヨウ素価まで水素化された1,2−
ポリブタジェン;及び完全に又は部分的に水素化された
ポリイソブチレンを含む群より選択される分子量600〜4
000の線状又は枝分かれ炭化水素ポリマーであり; R2は、6〜12個の炭素原子を有する線状、枝分かれ、
又は環状アルキレンである;そして、 XとQは、独立に、 (a)次の式: (式中R3,R4、及びR5は、独立に、水素、メチル、エチ
ル、又はプロピルであり、mは1〜10までの整数であ
り、pは0又は1のどちらかである) で表わされるラジカルか、又は (b)9〜21個の炭素原子を有する飽和アルキルラジカ
ル のどちらかである〕 に基づき、少なくとも一つのアクリレート又はメタクリ
レート末端基を有していなければならない。
上記したオリゴマーは、リー(Lee)他による米国特
許第4,786,586号に記載されており、その特許は、本明
細書の中に参照文献として取り入れられている。
上記のオリゴマーは、特に適している。その理由は、
本オリゴマー中の飽和炭化水素主鎖が、適当な疎水性と
熱安定性を与えるからである。本オリゴマーのガラス転
移温度は約−20℃であり、以下に論ずる添加剤を配合す
ることによってさらに低くすることができる。
本オリゴマーを含む一次コーティングは、5重量%未
満、好ましくは2.5重量%未満の吸水値を有する。
B.アクリレート機能モノマー 一次コーティング組成物の第二番目の本質的な成分
は、アルキルアクリレート又はメタクリレートがベース
のモノマー(B)である。モノマーのアルキル基は、6
〜18個、好ましくは8〜15個の炭素原子を有するので、
特性においては炭化水素である。このモノマー(B)
は、直鎖又は枝分かれかのどちらかである。本組成物
は、このモノマー(B)を、本組成物の構成成分A〜E
の総重量に基づく本組成物の重量を基準として、約5重
量%〜約50重量%、好ましくは約7.5重量%〜約30重量
%、さらに好ましくは約10重量%〜約20重量%である。
本モノマーは、先に論じた非常に疎水性のオリゴマー
と相溶可能であるために選択される。又、本モノマー
は、軟硬化であること、更に低Tgを有するので本モノマ
ーを含有する組成物のTgが低下すること、などの理由か
らも選ばれる。適当なC6〜C18のアルキルアクリレート
又はメタクリレートがベースのモノマーの例としては、
ヘキシルアクリレート;ヘキシルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート;2−エチルヘキシルメタ
クリレート;イソオクチルアクリレート;イソオクチル
メタクリレート;オクチルアクリート;オクチルメタク
リレート;デシルアクリレート;デシルメタクリレー
ト;イソデシルアクリレート;イソデシルメタクリレー
ト;ラウリルアクリレート;ラウリルメタクリレート;
ステアリルアクリレート;ステアリルメタクリレート;C
14〜C15炭化水素ジオールジアクリレート;C14〜C15炭化
水素ジオールジメタクリレート;及び以上の物質の混合
物。好ましいアルキルアクリレートモノマーには、ステ
アリルアクリレート、ラウリルアクリレート、及びイソ
デシルアクリートが挙げられる。特に好ましいのはラウ
リルアクリートである。アルキルアクリレート又はメタ
クリレートがベースのモノマーは、一次コーティング全
組成物の粘度が、25℃において、B形粘度形のLVT型を
用いてスピンドル(spindle)速度6rpm、スピンドル番
号34によって測定した場合に、約2,000cps(センチポア
ズ、centipoises)〜10,000cpsの範囲の粘度になるよう
に十分な量を用いるべきである。
C.芳香族基を含むモノマー又はオリゴマー 次の構成成分は、組成物の屈折率を調節することがで
きるモノマー又はオリゴマー(C)である。モノマー又
はオリゴマー(C)は、少なくとも(1)芳香族基、
(2)アクリル又はメタクリル不飽和基、及び(3)炭
化水素基を含む。モノマー又はオリゴマーは、構成成分
(A)〜(E)の総重量に基づく本組成物の重量を基準
として、特定の目的を達成するためには約60重量%を超
えない量を用いるべきであり、一般的には、約5重量%
〜約60重量%、好ましくは約10重量%〜約40重量%、さ
らに好ましくは約15重量%〜約30重量%の量を含むべき
である。
モノマー又はオリゴマー(C)を用いると、上記した
理由のために屈折率を増加させることができる。モノマ
ー又はオリゴマーの芳香族基は、それ事態、屈折率を上
げることができる。;しかしながら、炭化水素基は、炭
化水素ベースのオリゴマー(A)と本モノマーとの相溶
性を増加させるのに必要である。アクリル又はメタクリ
ル不飽和基は、紫外線硬化時に本組成物の他の成分と架
橋することができる有効な反応性アクリル不飽和状態を
有するので、モノマー又はオリゴマーを本組織全体と相
可能にする。従って、本モノマー又はオリゴマーは硬化
組織の揮発分を最小にする。炭化水素形質(hydrocarbo
n character)とビニル基を付加的に含む芳香族モノマ
ー又はオリゴマーの例としては、ポリエチレングリコー
ルノニルフェニルエーテルアクリレート又はポリプロピ
レングリコールノニルフェニルエーテルアクリレートの
ようなポリアルキレングリコールノニルフェニルエーテ
ルアクリレート;ポリエチレングリコールノニルフェニ
ルエーテルメタクリレート又はポリプロピレングリコー
ルノニルフェニルエーテルメタクリレートのようなポリ
アルキレングリコールノニルフェニルエーテルメタクリ
レート;及びそれらの混合物が挙げられる。どの場合に
おいても、フェニル基はコーティングの屈折率を増加さ
せるのに役立ち、ノニル成分は本組成物をややさらに疎
水性にして疎水性オリゴマー(A)と相溶可能にする。
このモノマー又はオリゴマーを含む本組成物の屈折率
は、(A),(B),(D)、及び(E)のみを含む組
成物のそれよりも少なくとも約0.005高い。適当な一次
コーティング組成物は、例えば、1.48か又はそれ以上の
屈折率を有する。
一次コーティングの屈折率は、ファイバーのクラッデ
ィング(cladding)のそれよりもさらに高くなければな
らない。もし本発明のコーティング組成物でコートした
ファイバーが純度が悪い溶液でドープされる(down−do
ped)ならば、即ちファイバーそれ自体の屈折率を低下
させる化学的不純物(dopant)を含むならば、本コーテ
ィングの屈折率は、この成分を含んでいなくても伝送信
号を屈折させる程、ファイバーの屈折率と十分に異なる
だろう。従って、その様な態様においては、モノマー又
はオリゴマー(C)は本組成物にとって必須ではない。
D.定着剤 第4番目の構成成分は、定着剤(D)である。離層の
危険がさらに高まる高温多湿の環境においては、接着が
特に直接の問題となる。
酸官能材料が有機官能シランのどちらかを用いて、ガ
ラスに対する樹脂の接着を増進することは、当業におい
て公知である。酸官能材料がここでは効果があるのだ
が、有機官能シランが好まれる。酸官能材料は、他の材
料に対して腐食性であり、湿気にさらされると接着特性
を失う傾向があるために、あまり好まれない。シラン
は、これらの要素に関してさらにずっと適当な傾向を有
するので、定着剤として選択される。さらに、硬化中本
組織と結合する官能価を有する定着剤を用いることは有
益であるし、それに又未結合の揮発分量を最小にするの
にも有益である。適当な有機官能シラン(アミノ官能シ
ランに限定されない)には、メルカプト官能シラン;メ
タクリレート官能シラン;アクリルアミド官能シラン;
アリル官能シラン;ビニル官能シラン;及びアクリレー
ト官能シランが挙げられる。本定着剤は、好ましくはメ
トキシ又はエトキシ置換シランである。好ましい有機官
能シラン(メルカプトアルキルトリアルコキシシランに
限定されない)には、メタクリルオキシアルキルトリア
ルコキシシラン、アミノアルキルトリアルコキシシラ
ン、及びそれらの混合物などが挙げられる。メタクリレ
ート化シランは、硬化組織と良く結合するので望ましい
が、本組織の硬化速度をその用いる量に従って減速する
傾向がある。メルカプト官能定着剤も又、硬化中に化学
的に結合するが、本組織の硬化速度を測定できる程はっ
きりと減速しない。
湿潤状態で接着を強めるいくつかの好ましい有機官能
シランには、3−アミノプロピルトリエトキシ シラ
ン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシ シラ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ シラン、及
び3−メルカプトプロピル(ガンマメルカプトプロピ
ル)トリエトキシ シラン、及びそれらの混合物が挙げ
られる。特に好ましい定着量は、3−メルカプトプロピ
ルトリメトキシ シランである。
シラン成分は、無機支持体表面、本態様においてはガ
ラス、他の態様においてはガラス、エナメル、大理石、
花崗岩など、に対する本組成物の接着を強めるのに少量
ではあるが効果的な量を本組成物中へ混合すべきであ
る。シラン成分は、A〜Eの5つの構成成分の総重量に
基づく本組成物の重量基準で、約0.1重量%〜約3.0重量
%である。好ましくはシランは、オリゴマー、アルキル
アクリレート又はメタクリレート、多官能モノマー、光
開始剤、及びシランの総重量に対して、約0.2重量%〜
約2.0重量%であり、さらに好ましくは約0.3重量%〜約
1.0重量%である。
E.光開始剤 一次コーティング組成物の第5番目の構成成分は、光
開始剤(E)である。少量ではあるが放射線硬化を促進
するのに効果的な量を用いる時には、光開始剤は、本組
成物の早期ゲル化を引き起こさずにほどよい硬化速度を
提供しなければならない。さらに、硬化した光コーティ
ングの光学的透明度を損ってはいけない。なおさらに光
開始剤は、それ自体、熱安定性で、不黄変、そして効率
が良くなければならない。
適当な光開始剤には、以下の: ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;ヒドロキシ
メチルフェニルプロパノン;ジメトキシフェニルアセト
フェノン;2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニ
ル〕−2−モルホリノ−プロパノン−1;1−(4−イソ
プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−ノン;1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン;4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−
プロピル)ケトン;ジエトキシアセトフェノン;2,2−ジ
−sec−ブトキシアセトフェノン;ジエトキシ−フェニ
ルアセトフェノン;及びこれらの混合物が挙げられる。
光開始剤は、好ましくは、A〜Eの構成成分から成る
本組成物の総重量を基準として、約1.0重量%〜約10.0
重量%である。好ましくは光開始剤の量は、A〜Eの構
成成分の総重量を基準として、約1.5重量%〜約8.0重量
%であり、さらに好ましくは約2.0重量%〜約7.0重量%
である。特に好ましい光開始剤は、ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトンである。光開始剤を指定された量
用いる時に、線量対モジュラス曲線において測定した硬
化速度が、1.0J/cm2未満、好ましくは0.5J/cm2になるよ
うに光開始剤を選択すべきである。
任意の成分 様々な任意の成分を、A〜Eの5つの成分以外に、一
次コーティングにおいて用いることができる。例えば、
任意の連鎖移動剤を用いて、コーティングのモジュラス
とガラス転移温度を制御することができる。アクリレー
トを含むモノマー又はオリゴマーの硬化は、遊離基(fr
ee radical)による工程である。遊離基重合生成物の分
子量を制御することによって、遊離基重合生成物のモジ
ュラスとガラス転移温度を制御する当業において公知の
一つの方法は、一つ又はそれ以上の連鎖移動剤を用いる
ことである。配合に連鎖移動剤を加えると、生成するモ
ノマーの分子量が小さくなり、低モジュラスで低いガラ
ス転移温度を有するコーティングが生じる、ということ
を仮定する。
好ましい連鎖移動剤は、少なくとも8個の炭素原子の
炭化水素鎖を任意に有するメルカプト化合物である。適
当なメルカプト連鎖移動剤の例としては、メチルチオグ
リコール;メチル−3−メルカプトプロピオネート;エ
チルチオグリコレート;ブチルチオグリコレート;ブチ
ル−3−メルカプトプロピオネート;イソオクチルチオ
グリコレート;イソオクチル−3−メルカプトプロピオ
ネート;イソデシルチオグリコレート;イソデシル−3
−メルカプトプロピオネート;ドデシルチオグリコレー
ト;ドデシル−3−メルカプトプロピオネート;オクタ
デシルチオグリコレート;及びオクタデシル−3−メル
カプトプロピオネートが挙げられる。パラチオクレゾー
ル;チオグリコール酸;及び3−メルカプトプロピオン
酸も又用いることができるが、樹脂といくらか不相溶性
であり、臭気の問題を生む可能性がある。
特に好ましい連鎖移動剤は、オクタデシル−3−メル
カプトプロピオネート(COMP)である。
連鎖移動剤をもし用いるならば、構成成分A〜Eの総
重量に基づく本組成物の重量基準で、約0.1重量%〜約1
0.0重量%である。好ましくは連鎖移動剤は、成分A〜
Eの総重量に基づく重量基準で、約0.25重量%〜約5.0
重量%であり、さらに好ましくは約0.5重量%〜約4.0重
量%である。適当な連鎖移動剤を約1.0重量%混合する
と、約3℃だけ本組成物のガラス転移温度が低くなり、
さらに約100psiだけモジュラスも低くなって、明らかに
ガラスファイバーに対するコーティングの接着力が増加
する。約2.0重量%以上の連鎖移動剤を本混合物に混ぜ
ると、本組成物のモジュラスとガラス転移温度は望まし
く低くなるが、保存寿命は幾分短くなる。
硬化したコーティングの熱及び酸化安定性を増加させ
るのみならず、未硬化のコーティングの保存寿命(貯蔵
安定度)を向上させるために、一つ又はそれ以上の安定
剤を本組成物中に含むことができる。適当な安定剤の例
としては、ジエチルエタノールアミン及びトリヘキシル
アミンのような第3アミン;ヒンダードアミン;有機亜
リン酸エステル;ヒンダードフェノール;及びそれらの
混合物などが挙げられる。用いることができる酸化防止
剤のいくつかの特別な例としては、オクタデシル−3−
(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート;チオジエチレンビス3,5−ジ−t
ert−ブチル−4−ヒドロキシ)ハイドロシンナメー
ト;及びテトラキス〔メチレン(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)〕メタンが挙
げられる。
安定剤を用いる時は、構成成分A〜Eの重量に対し
て、約0.1重量%〜約3.0重量%の量を混合することがで
きる。好ましくは、構成成分A〜Eの総重量に対して、
約0.25重量%〜約2.0重量%の範囲で、さらに好ましく
は約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲で安定剤を含むこと
ができる。安定剤の望ましい特性には、(1)無移行性
(たぶん低極性によって強められる)及び(2)塩基度
(早期に重合を開始させる可能性のある残留酸を中性化
するのを助ける)が挙げられる。好ましい安定剤は、オ
クタデシル−3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとトリヘキシル
アミンである。
光ファイバーをコートするための好ましい一次組成物
は、次に、以下の物質を含む: (A)主鎖として水素化1,2−ポリブタジエンポリマー
を有する脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーを約45
重量%〜65重量%; (B)ラウリルアクレートを約10重量%〜約20重量%; (C)ポリプロピレングリコールノニルフェニルエーテ
ルアクリレートを約15重量%〜約30重量%; (D)ガンマメルカプトプロピルトリメトキシシラン定
着剤を約0.3重量%〜約1.0重量%; (E)ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光開始
剤を約2.0重量%〜約7.0重量%; (F)オクタデシル−3−メルカプトプロピオネート連
鎖移動剤を約0.5重量%〜約4.0重量%;及び (G)オクタデシル3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロヒオネートを約0.5
重量%〜約1.5重量%; 上記のすべての重量%は、(A)〜(E)を含む総重
量を基準としている。
二次コーティング 二次光ファイバーコーティングの最も重要な特性も又
申し分のない熱、酸化及び加水分解安定性;硬度;高モ
ジュラス;高ガラス転移温度;及び高屈折率である。従
って、本発明の二次コーティングは、これらや他の特性
を有するように配合した。又、本発明の二次コーティン
グは、 (I)ポリエステルに基づく脂肪族ウレタンアクリレー
トオリゴマーを約20重量%〜約80重量%; (II)ヘキサンジオールジアクリレート;ヘキサンジオ
ールジメタクリレート;イソボルニルアクリレート;イ
ソボルニルメタクリレート;C6〜C16飽和炭化水素ジオー
ルジアクリレート;及びそれらの混合物から成る群より
選択されるアクリレート化又はメタクリレート化化合物
を20重量%〜60重量%;及び (III)光開始剤を約1.0重量%〜10重量% 上記のすべての重量%は、(I),(II)、及び(II
I)の総重量を基準としている 含む。
I.脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー 二次コーティング組成物の第一の必須成分(I)は、
ポリエステルに基づく脂肪族ウレタンアクリレートオリ
ゴマーである。
UV硬化組織において通常用いるオリゴマーには、アク
リレート化ポリエステル、エポキシ、及びウレタンが挙
げられる。
アクリレート化ポリエステルは、高温加水分解老化に
おいて加水分解され安いので望ましくない。アクリレー
ト化エポキシは、許容できない熱及び酸化安定性の問題
を有し、黄変し安い。アクリレート化ウレタンに関して
は、芳香族及び脂肪族イソシアネートに基づくウレタン
を用いることができる。芳香族ウレタンは熱及び酸化安
定性が良くないが、脂肪族ウレタンにはこれらの欠点が
ない。
商業的に最も用いられているウレタンアクリレートの
主鎖は、ポリエーテル又はポリエステル性質のものであ
る。これら2つの主鎖は、固有の欠点を有する。ポリエ
ーテルは、一般的に加水分解に対して安定であるが、酸
化され安い。それに対してポリエステルは、酸化に対し
て安定であるが、加水分解され安い。ポリエステルは、
疎水性モノマー、開始剤、添加剤など及び/又は本質的
に疎水性のポリエステルを選択することによって、配合
疎水性を最大にして加水分解から保護することができ
る。配合疎水性は、ポリエーテルがベースのウレタンを
用いた時にも同様にして向上させることができる。しか
しながら、ポリエーテルがベースのウレタンに関して
は、さらに様々な熱安定剤と酸化防止剤を加える必要が
ある。従って好ましいアプローチは、他の配合成分を選
択して全配合剤の疎水性を最大にすることにより、加水
分解から保護されている疎水性ポリエステルがベースの
ウレタンを用いることである。このことは、コーティン
グの全体的な物理特性が、水を吸収すると劇的に減少す
るので重要である。
適当な基材(base)オリゴマーは、ポリエステル主鎖
を有する脂肪族ウレタンオリゴマーである。特に望まし
い例は、ヘキサンジオールジアクリレート溶剤中に75%
のオリゴマー固体を含むアクリレート化脂肪族ウレタン
オリゴマーである。適当なオリゴマーは、Cargill In
c.,Minneapolis,MMNから市販されている、25重量%ヘキ
サンジオールジアクリレート中にポリエステル基材のア
クリル脂肪族ウレタンオリゴマーを75重量%含む、Carg
ill1512である。本オリゴマー成分は、本質的な組成
物、つまり乾燥基礎原料の総重量を基準として、約20重
量%〜約80重量%、さらに好ましくは30重量%〜80重量
%、さらにもっと好ましくは約40重量%〜約80重量%で
ある。なお以上のパーセントは、オリゴマーのみの重量
に基づいている。
II.アクリレート官能化合物成分 二次コーティングの第二の成分は、アクリレート化又
はメタクリレート化化合物(II)である。本化合物の機
能は、コーティングの粘度を緩衝コートしたファイバー
に適用し安いように調節することである。本化合物は、
二次コーティングを疎水性にし、本組織の他の成分と相
溶可能にするために事実上炭化水素であり、好ましく
は、低収縮性であるために二環式構造を含む化合物であ
る。
適当なモノマーとしては、イソボルニルアクリレー
ト;イソボルニルメタクリレート;C14とC15のジオール
ジアクリレート又はジメタクリレート、又はヘキサンジ
オールジアクリレート又はヘキサンジオールジメタクリ
レートの混合物、又はそれの混合物のようなC6〜C16
和炭化水素ジオールアクリレート又はメタクリレートが
挙げられる。イソボルニルアクリレートとヘキサンジオ
ールジアクリレート(ヘキサンジオールジアクリレート
は、オリゴマーに対する反応性溶剤である)の混合物
は、好ましい成分である。アクリレート化又はメタクリ
レート化成分(II)は、(I),(II)、及び(II
I)、即ち乾燥固体基礎原料の総重量に基づく本組成物
の重量基準で、約20重量%〜約60重量%、さらに好まし
くは約25重量%〜約50重量%、よりいっそう好ましくは
約30重量%〜約40重量%、含むことができる。
III.光開始剤 一次コーティングの場合と同様に、光開始剤(III)
は、二次コーティングの望ましい成分である。一次コー
ティングに適するとして記載した許容できる光開始剤の
任意の物も又適する;そして又、好ましい光開始剤はヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。光開始
剤は、本組成物の放射線硬化を開始させるのに効果的な
量を用いる。即ち、(I),(II)、及び(III)の総
重量に対して、約1.0重量%〜約10重量%であり、好ま
しくは用いる(I),(II)、及び(III)の成分の重
量に対して、約1.5重量%〜約8重量%、さらに好まし
くは約2.0重量%〜約7.0重量%である。
一般的に、光開始剤の低い方の量は、一次コーティン
グに関連する二次コーティングにおいて、許容可能であ
り、望ましい。まず第一に、二次コーティングは、一次
コーティングよりも大きいアクリレート官能価を有し、
さらに一次コーティングよりも本質的に速く硬化する。
又、コーティングをウェット・オン・ウェットで適用
し、次に同時に硬化させる場合には、二次コーティング
を通って一次コーティングを硬化させるのに有効な線量
を最小にするために、二次コーティング中に光開始剤を
あまりたくさん用いないことが重要である。
一次コーティングの場合の様に、有機亜リン酸エステ
ル、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、及びそ
れらの混合物などを一つ又はそれ以上含む様々な安定剤
を混合することができる。特に好ましい安定剤は、チオ
ジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ)ヒドロシンナメートである。用いる場合、安定剤
は、(I)オリゴマー、(II)モノマー、及び(III)
光開始剤の総重量に基づく重量基準で、約0.1重量%〜
約3重量%、さらに好ましくは0.25重量%〜約2重量
%、よりいっそう好ましくは0.5重量%〜約1.5重量%の
量を加えることができる。
光ファイバーをコートするための好ましい二次コーテ
ィング組成物は、従って、次の様に: (I)ポリエステルに基づく樹脂族ウレタンアクリレー
トオリゴマーを約40重量%〜約80重量%; (II)イソボニルアクリレートとヘキサンジオールジア
クリレートの混合物を約30重量%〜約40重量%;及び (III)ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光開
始剤を約2.0重量%〜約7.0重量% 上記のすべての重量%は、(I),(II)、及び(II
I)の総重量を基準としている を含む。
さらに好ましくは、この二次コーティング組成物は
又、本組成物の重量を基準として、チオジエチレンビン
ス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロ
シンナメートのような安定剤を約0.5重量%〜約1.5重量
%含む。
二次コーティングのモジュラスは、少なくとも約40,0
00psiであるべきである。一次コーティングよりも二次
コーティングのモジュラスが相対的に大きいことによっ
て、切断抵抗や微小曲げ抵抗のような望ましい物理特性
と巻いたり、ほどいたりが容易ななめらかで滑り安いフ
ァイバーの形成が生じる。好ましい態様において、本発
明の二次コーティングは、一次コーティングの上を覆う
ように用いることができる。しかしながら、もう一つの
態様においては、一次コーティング層を省略して、光フ
ァイバーを二次コーティングで直接コートすることがで
きる。二次コーティングだけで十分な状態としては、フ
ァイバーが、極温;多湿;又は大きな曲げにさらされな
い状態が挙げられる。その様な用途としては、ファイバ
ーがケーブル材料の中に密閉されている大洋横断又は大
陸横断ケーブルのような長距離伝達用途が挙げられるだ
ろう。
被覆光学繊維の製造 本発明は、被覆光学繊維の製法に関するものでもあ
る。その方法は、 (i)光学ガラス繊維への (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポリイ
ソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
レートとヒドロキシアルキルメタクリレートから成る群
より選んだ末端キャッピングモノマーとの反応生物であ
るアクリル化されたウレタンオリゴマーを、(A),
(B),(C),(D)及び(E)の総重量を基に約20
−80wt.%、 (B)そのアルキル部分の炭素原子数が6−18のアルキ
ルアクリレート或いはメタクリレートモノマーを
(A),(B),(C),(D)及び(E)の総重量を
基に約5−50wt.%、 (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
リル不飽和がある部分、及び(3)炭化水素部分とを持
つモノマー又はオリゴマーで、その組成物の屈折率が
(A),(B),(D),(F)のみを含む組成物のそ
れに比べ大きくなる可能性があるものを、(A),
(B),(C),(D)及び(E)の総重量を基に約5
−60wt.%、 (D)有機官能基を有するシラン定着剤を(A),
(B),(C),(D)及び(E)の総重量を基に約0.
1−約3.0wt.%、及び (E)光反応開始剤を(A),(B),(C),(D)
及び(E)の総重量を基に約1.0−10wt.% を含む一次被覆層の塗布、 (ii)前記一次被覆層上への (I)ポリエステルを基材とする脂肪族ウレタンアクリ
レートオゴマーを(I),(II)及び(III)の総重量
を基に約20−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレ
ート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート、C
6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及びそれ
らの混合物から成る群より選んだアクリレート或いはメ
タクリレート化合物を(I),(II)及び(III)の総
重量を基に約2−60wt.%、及び (III)光反応開始剤を(I),(II)及び(III)の総
重量を基に約1−10wt.%とを含む二次被覆層を塗布、
及び望ましきは、 (iii)前記一次被覆層と二次被覆層のその場での放射
線硬化とが含まれる。
別な具体例において、その方法には本発明の二次被覆
層のみを光学繊維へ塗布すること、その二次被覆層をそ
の場で放射線硬化することが含まれる。
その一次及び/或いは二次被覆層は、既知の方法によ
り、塗布及び硬化することができる。AT&Tベル研究所
のC.テイラーの米国特許4,474,830には2つの被覆層を
重ね塗りするという良い方法が報告されている。さらに
その被覆或いは被覆層は好ましきは紫外線照射によって
硬化して、硬化重合被覆を得ることができる。一次被覆
を塗布、硬化し、その後で二次被覆を塗布、硬化するこ
ともできる。
本発明の被覆光学繊維 さらに本発明は、本発明の二次被覆のみを塗布した、
或いは一次及び二次被覆その両方を塗布した光学繊維、
特にガラス光学繊維に関するものである。その繊維を取
巻く一次被覆はそのガラス転移温度Tgが少なくとも−20
℃、望ましきはより低い、例えば約−30℃或いはさらに
低い硬化重合物質になる。
その硬化一次被覆のTgは最低使用温度よりも低くなく
てはならないが、温度を下げていった時、そのモジュラ
スが増加する程度には高くなくてはならない。この特性
により、二次被覆と光学繊維との間の熱膨張率の差が相
殺され、この様にして僅かな湾曲と結果として生じる繊
細化の徴候とを最小限に抑えられる。
硬化二次被覆のTgは、一般に約50℃と比較的高く、モ
ジュラスは例えば約100,000psiと高くなければならな
い。二次被覆に関しては、そのTgが最高使用温度より高
いのが望ましい。何故ならば、そのポリマーのTg、或い
はその近辺では、温度が少し変化するだけでその物理的
特性が劇的に変化するからである。
その2つの被覆層は、硬化すると、その繊維に並みは
ずれた熱安定性、加水分解安定性及び酸化安定性を与
え、そこにかかる応力を弱めた。本発明の一次及び二次
被覆層その両方を塗布した光学繊維は高度に防湿性であ
るか、さもなければ環境的損傷から保護されている。
本発明の被覆組成物を、上記で光学繊維被覆としての
利用に関して報告してきた。しかし、これらの被覆は、
安定で防湿性の被覆が望まれるいかなる具体例において
も、特に、光的に有用な製品の表面の被覆においても使
用できることを理解されたい。例えば、この被覆は被覆
ガラス(例えば安全ガラスの製造における)からビニル
塗料(ワックスのいらない床の製造における)まで多種
多様な最終目的に使用できる。他にも製造しうる光学的
に有用な製品は数限りなくあるが、光開閉器、光継電器
装置、ミクロ電子工学装置、光カップリング装置などが
それに含まれる。
実施例 次の実施例は本発明をさらに例証するものである。こ
れらの実施例においては、さらに本申請書を通して他の
部分においても、特別に断りがない限り、部及び百分率
の全ては乾燥固体成分に関するもので、温度は全て摂氏
度である。全ての実施例において硬化温度はA309型のラ
イトバックを装備したインターナショナルライトIL745A
ラジオメーターにより測定した。重量パーセントを、一
次被覆層に関してはA−Eの成分、二次被覆層に関して
はI−IIIの成分、それぞれの総重量に対応するものと
している申請書の他の部分と異なり、この実施例中の重
量部は、本実施例に記載された全ての成分を含む組成物
の総重量に対応するものである。実施例中で、任意の成
分は星印(*)を付けることによって識別できる。もし
もここに例示した被覆が、市販の光学ガラス繊維用被覆
の絶対必要条件を満しているならば、他の成分も使用必
須となる。
実施例I 光学繊維に対する一次被覆 紫外線で硬化可能な一次被覆組成物を以下の様にして
生成した。成分 重量部 飽和炭化水素主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレートオ
リゴマー(A) 55.00 ポリプロピレングリコールノニルフェニルエーテルアク
リレート(C) 19.50 ラウリルアクリレート(B) 14.50 ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反応開始剤
(E) 6.00 オクタデシル−3−メルカプトプロピオネート連鎖移動
剤* 2.75 オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート安定剤* 1.50 γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン定着剤
(D) 0.75 硬化していない被覆の粘度は4005cps(225℃でB型粘
度計LVT型、6rpm、#34スピンドル使用)。
平らなガラスシート上に、バードアプリケーターを用
いてこの組成物を6ミル被覆し、20W/in.の中圧水銀灯
を使用して空気中、0.7J/cm2で硬化した。
できた硬化一次被覆のガラス転移温度は約−39.6℃
で、硬化フィルムの屈折率は1.492であった。
モジュラスに対する温度硬化は次の通りであった:25
℃:153.0psi;0℃:167.8psi;−20℃:864.7psi;−40℃:4
9.807psi;−60℃:199.018psi。照射線量曲線に対してモ
ジュラスを測定した時の硬化速度は、約0.3J/cm2であっ
た。
試料の吸水度は以下の様にして測定した。硬化フィル
ムは相対湿度50%(±5%)、23℃(±2℃)4時間で
平衡状態にした。その試料の重量を測定し重量“A"と記
録した。さらにその試料を蒸留水中に25℃で24時間浸漬
した後、軽くたたいて乾燥して重量を測定した。この重
量を“B"と記録した。次に試料を圧力10mmHg、25℃で真
空炉中に24時間置き、取り出し再び相対湿度50%(±5
%)、23℃(±2℃)で48時間平衡状態にし、その重量
を測定した。この第3の重量を“C"と記録した。吸水度
の百分率を の様に測定したところ約1.48%であった。
この6ミリの厚さで被覆した他の試料を以下の様に試
験し、様々な特性に対する促進老化効果を測定した。試
料を相対湿度50%(±5%)、23℃(±2℃)で48時間
平衡状態にした後、クリップに付け、次の促進老化条件
下の環境にある部屋の中に吊しておいた: (1) 125℃,7日間 (2) 93.3℃,10日間 (3) 93.3℃,30日間 (4) 93.3℃,相対湿度95%,10日間 (5) 93.3℃,相対湿度95%,30日間。
設定時間が過ぎた後、試料を取り出し再び48時間平衡
状態にした。次の特性が記録された。これらのデータよ
り、熱及び加水分解応力に対する優れた安定性が示唆さ
れる。
実施例II 光学繊維に対する別な一次被覆 紫外線で硬化可能な一次被覆を以下の様にして生成し
た:成分 重量部 飽和炭化水素主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレートオ
リゴマー(A) 56.00 ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルアクリ
レート(C) 25.00 イソデシルアクリレート(B) 11.75 ヒドロキシメチルフェニルプロパン光反応開始剤(E)
6.00 チオジエチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ)ヒドロシンナメート安定剤* 0.50 γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン定着剤
(D) 0.75 上記の配合は、実施例Iで用いたものとは異なる幾つ
かの成分と、幾分異なる比率とを用いた。この配合物の
粘度はB型粘度計LVT型、6rpm、#34スピンドルを使用
して測定したところ25℃で5650cps、屈折率は21.8℃で
1.4849であった。実施例Iと同じ方法でガラス板上に被
覆し、200W/in.中圧水銀灯を使用して空気中、0.7J/cm2
で硬化した時生じた6ミルの厚さの被覆は、モジュラス
が295.8psi.Tg−28.7℃でガラスに対する付着性に優
れ、吸水度が低かった(2.02%)。この被覆は高湿度、
及び乾燥促進老化試験において十分役目を果した。
実施例III 光学繊維に対するさらに別な一次被覆 以下の一次被覆を配合した:成分 重量部 飽和炭化水素主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレートオ
リゴマー(A) 56.00 ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルアクリ
レート(実施例IIのそれよりMWが小さいポリエチレング
リコール)(C) 25.00 オクチル/デシルアクリレート(B) 11.75 ヒドロキシメチルフェニルプロパノン光反応開始剤
(E) 6.00 チオジエチレンビス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ)ヒドロシンナメート安定剤* 0.50 γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン定着剤
(D) 0.75 この配合は、(B)と(C)の物質を選択して用いた
ことを示す。この配合物の粘度はB型粘度計LVT型、#3
4スピンドル、6rpmで測定したところ25℃で3890cpsであ
った。実施例Iと同様にしてガラス板に塗布し、200W/i
n.の中圧水銀灯の下で空気中、0.7J/cm2で硬化した時、
そのモジュラスは276.0psiで、ガラスに対する付着性に
優れ、吸湿度は低かった(1.89%)。
実施例IV 光学繊維に対する別な一次被覆 次の一次被覆を配合した:成分 重量部 飽和炭化水素主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレートオ
リゴマー(A) 64.00 ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルアクリ
レート(実施例IIIと同じMW)(C) 8.00 インデシルアクリレート(B) 20.50 ヒドロキシメチルフェニルプロパノン光反応開始剤
(E) 6.00 チオジエチレンビス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート安定剤* 0.50 γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン定着剤
(D) 0.35 イソオクチル−3−メルカプトプロピオネート連鎖移動
剤* 0.65 この配合は、比率の異なる成分を用い、連鎖移動剤は
用いても用いなくても良く、さらに屈折率を調整する為
に成分(C)の濃度を低くして用いたことを示す。この
配合物の粘度はB型粘度計LVT型、6rpm、#34スピンド
ルを使用して測定したところ、25℃で5950cps、屈折率
は21.5℃で1.4796であった。実施例Iと同様にして、ガ
ラスシートに6ミリ被覆し、200W/in.の中圧水銀灯の下
で空気中0.7J/cm2で硬化した時、そのモジュラスは280p
si、Tgは−31.2℃がガラスに対する定着性に優れ吸水度
は低かった(1.41%)。
実施例V 光学繊維に対する低速硬化一次被覆 放射線で硬化可能な一次被覆を以下の様に配合した。成分 重量部 飽和炭化水素主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレート
(A) 54.00 ポリプロピレングリコールノニルフェニルエーテルアク
リレート(C) 19.50 ラウリルアクリレート(B) 14.00 ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(E) 6.00 オクタデシル−3−メルカプトプロピオネート連鎖移動
剤* 4.00 オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート定着剤* 1.50 γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン定
着剤(D) 1.00 硬化していない被覆の粘度は3750cpsであった。(B
型粘度計LVT型、6rpm、#34スピンドルを用い25℃
で)。
前記実施例におけると同様にして、ガラスシート上に
6ミルの厚さで被覆し硬化すると、高湿度条件下被覆は
十分に付着したが、実施例Iの被覆よりも硬化が遅かっ
た。本実施例で用いたメタクリレートシランの替わりに
アクリレートシランを用いることにより、はるかに硬化
速度の高い同様な配合物を生成することができる。
得られた硬化一次被覆のガラス転移温度は約−39.4
℃、モジュラスは155.5psiで、硬化フィルムの屈折率は
1.492であった。硬化速度は0.5J/cm2、吸水性は1.40%
で、これらは両方共、実施例Iの方法と同様にして測定
した。
重量変化、ガラス転移温度及びインストロンモジュラ
ス変化は実施例Iにおけると同様な条件下で測定され、
次の様に記録された。ここでも又優れた加水分解安定性
及び熱安定性が見られた。
参考例VI 光学繊維に対する二次被覆 放射線で硬化可能な二次被覆組成物を以下の様にして
生成した。成分 重量部 25%(オリゴマーと溶媒のみの重量に対して)のヘキサ
ンジオールジアクリレート溶媒(溶媒のみ任意)中の
ポリエステルを主鎖に持つ脂肪族ウレタンアクリレート
オリゴマー(I) 82.00 イソボニルアクリレート(II) 13.00 ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反応開始剤
(III) 4.00 チオジエチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4′−ヒ
ドロキシ)ヒドロシンナメート安定剤* 1.00 バードアプリケータを用いて上記組成物をガラス板上
に6ミル被覆した。その被覆を200W/in.の中圧水銀灯を
用いて空気中0.7J/cm2で硬化した。二次被覆を塗布した
フィルムはモジュラスが約103.700psi、吸水度は約1.68
%で、硬化フィルムの屈折率は約1.506を示した。照射
線量曲線に対するモジュラスにより測定した硬化速度は
約0.3J/cm2であった。硬化していない被覆のUV透過率
は、硬化していない組成物を1ミル被覆した1mmの石英
スライドの光透過率被覆していないスライドの光透過率
の比率を計算することにより、約73%と測定された。
重量変化及びインストロンモジュラス変化(ここでは
85℃で測定した)は実施例Iにおけると同でじ条件下に
測定され、次の様に記録された。ここでも又優れた加水
分解安定性及び熱安定性が見られた。
参考例VII 光学繊維に対する別な二次被覆 14.00%のイソボニルアクリレートを含み、任意の安
定剤を含まないことを除いては、実施例VIの被覆と同じ
二次被覆を配合した。その被覆物は上記の様にガラスに
塗布し、硬化すると、優れた引張特性、硬化速度、吸水
度、UV透過率及び安定性を有する。乾燥老化試験におい
て黄変した。
実施例VIII 高いTgと高い架橋結合密度を有する被覆 以下の様に被覆組成物を配合した:成分 重量部 ポリウレタン主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレートオ
リゴマー(I)(12%のヘキサンジオールアクリレート
を含む混合物として用いた) 60.00 ジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリレ
ート 15.00 直鎖C14及びC15ジオールジアクリレートの混合物 10.00 イソボニルアクリレート(II) 11.00 ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反応開始剤
(III) 4.00 脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(I)が好ま
しい特性を与えていると考えられる。上記の様な配合物
は熱、酸化及び加水分解老化試験において、ほとんど黄
変する特性を示すことなくその役割を十分果した。市販
のオリゴマー(I)を硬化すると、実施例VIにおいて溶
液中で用いたオリゴマーよりもモジュラスが低くなる。
C14とC15のジオールジアクリレート混合物はイソボニ
ルアクリレートと共に粘度調整剤として用いた。
実施例Iの被覆技術を用いて上記配合物をガラスに6
ミル被覆し、UVで硬化した。それは実施例VIの被覆と比
較してTgが高く、架橋結合密度も高かった。
重量部約0.5でビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
ペンタエリトリトールホスフィットとチオジエチレンビ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシ
ンナメートの50:50混合物を安定剤パッケージとして含
むこと以外は同様な配合物を調製した。測定の際、恐ら
くホスフィットを用いた為であろうが加水分解安定度が
低下した。これは光学繊維被覆にとって望ましからざる
ことであるが、他の多くの用途に関しては問題とならな
い。上記で用いたヒンダードフェノールを安定剤として
1%程度用いると、加水分解安定性が再び光学繊維の被
覆に使える様になる。
実施例IX さらに別の被覆配合物 次の被覆組成物を調製した:成分 重量部 ポリエステル主鎖を持つ脂肪族ウレタンアクリレートオ
リゴマー(I) 59.50 ジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリレ
ート 14.50 イソボニルアクリレート(II) 11.00 直鎖C14とC15ジオールジアクリレート混合物 10.00 ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反応開始剤
(III) 4.00 チオジエチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ)ヒドロシンナメート安定剤* 1.00 この被覆組成物は、モジュラスに対する硬化速度のデ
ータを基に実施例VIの配合物よりも硬化速度がやや遅か
った。このデータは、この被覆が高いTgと高い架橋結合
密度を持つことから間違った印象を与えたかもしれな
い。しかしながら、この被覆の加水分解老化特性は、良
いとは言っても実施例VIの被覆のそれほどに良いとは言
い難い。その粘度及び室温下のモジュラスは実施例VIの
配合物のそれと同じだった。全ての特性は光学繊維の二
次被覆として許容範囲にある。
結論 本発明の一次及び二次被覆を施した光学繊維は、その
被覆繊維を多くの用途に有用にする、かつ繊維から家庭
内利用までの局部網状組織において、それぞれに適した
ものとする幾つかの重要な特性を持つようにデザインさ
れている。
一次被覆を硬化すると、屈折率は元の繊維のそれより
も大きくなり(すなわち約1.48)、モジュラスは約500p
si未満、ガラス転移温度は約−20℃、好ましいものは約
−30℃未満となる。一次被覆は、土台となる繊維の浸
湿、及びそれに続く加水分解を防ぐのに十分なほど疎水
性で、その繊維への衝撃を緩和し保護するに十分なほど
モジュラスが低く、さらに、その繊維の使用可能な温度
範囲内全域でゴム状態を維持し、それによってそのガラ
ス繊維のクッションとして働くのに十分なほどガラス転
移温度が低い。
硬化後の二次被覆はガラス転移温度が約50℃、モジュ
ラスが約100,000psiの硬質の保護層となる。さらに、二
次被覆は耐湿性で、それらを必要とする用途に適した摩
擦係数を有している。その二次被覆の摩擦係数は被覆繊
維が直線状態のままでそれぞれスプーンに沿って容易に
滑る様にしている。
一次及び二次被覆物は共に被覆に適した粘度を有して
おり、これらは硬化すると非結合反応体(揮発物)をほ
とんど含まず、優れた保存寿命特性を持つ。
本発明により、これらの基準を満たす被覆配合物の生
成、及び繊維から家庭用途に至るまでその利用に十分適
した被覆光学繊維の製造が可能になる。
発明により生成された被覆物の用途はたくさんある
が、それらは必ずしも光学繊維被覆物に課せられた厳格
な要求を満たしていなくても良い。この様に多目的に有
用な被覆物を配合することができるが、これには (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポリイ
ソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
レートとヒドロキシアルキルメタクリレートから成る群
より選んだ末端キャッピングモノマーとの反応生成物で
あるアクリレートウレタンオリゴマーを約20−80wt.
%、 (B)Tgが低く、ソフト硬化の炭化水素−官能基化アク
リレートモノマー、 (C)炭化水素鎖に8個以上の炭素を有する炭化水素鎖
を含む連鎖移動剤、及び (D)その被覆組成物にさらに保存寿命及び貯蔵安定度
とを与える安定剤或いは抗酸化剤 とを含み(B),(C)及び(D)と(A)との組合わ
せは、それらの成分が共存する放射線で硬化可能な被覆
物の生成に影響を与える。望ましいのは成分(B)がそ
のアルキル部分に6−18個の炭素原子を含むアルキルア
クリレート或いはメタクリレートモノマーを約5−50w
t.%((A)と(B)の総重量を基に)含み、さらにそ
の被覆のガラス転移温度が−20℃或いはそれより低い範
囲にあるものである。ある具体例においては、その組成
物は光学繊維の一次被覆として用いることが可能で、そ
の際その被覆の未硬化液体粘度は25℃で約4,000−10,50
0cps、引張モジュラスは500psi(室温下、6ミルの厚さ
のフィルムを基に)未満である。
他の具体例においては、この種の組成物は合わせガラ
スの中間膜として、さらに、例えば光電池及び光スイッ
チの様な電子装置の被覆として有用となる様配合するこ
ともできる。
さらに他の具体例において、その組成物は (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
リル不飽和を含む部分、及び(3)炭化水素部分とを持
つモノマー或いはオリゴマーで、それがその組成物の屈
折率を(A)と(B)のみを含む組成物のそれに比べ増
大させることができるモノマー或いはオリゴマーを約5
−60wt.%、及び/或いは (D)ガラス物質の表面への付着促進に有効量の有機基
官能基を有するシラン、及び/或いは (E)前記被覆の放射線硬化を促進するのに有効量の光
反応開始剤をさらに含めることが可能で、その(C)及
び/或いは(D)及び/或いは(E)を含む組成物は、
好ましい事に、ガラス転移温度、未硬化液体粘度、硬化
引張モジュラスはそれらが入っていない組成物における
と同じ範囲のままである。
この特許申請中、発明をその好ましい具体例の詳細を
述べることにより報告してきたが、この明細は限定の意
味でと言うよりむしろ一例のつもりであり、本発明の真
意及び添付の特許請求の範囲内において、技術熟練者に
より容易になされるであろう改良も含めるものと理解さ
れたい。
本発明の実施態様は次の通りである。
1. (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポ
リイソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルア
クリレートとヒドロキシアルキルメタクリレートから成
る群より選んだ末端キャッピングモノマーとの反応生成
物であるアクリル化されたウレタンオリゴマーを約20−
80wt.%、 (B)アルキル部分の炭素原子が6−18のアルキルアク
リレート或いはメタクリレートモノマーを約5−50wt.
%、 (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
リル不飽和を含む部分、及び(3)炭化水素部分とを有
するモノマー或いはオリゴマーで、それがその組成物の
屈折率を、(A),(B),(D)及び(E)のみを含
む組成物の屈折率より大きくしうるモノマー或いはオリ
ゴマーを約5−60wt.%、 (D)有機官能シラン定着剤を約0.1−3.0wt.%、及び (E)光反応開始剤を約1.0−10wt.% 含み、そこに定められた全ての百分率(A),(B),
(C),(D)及び(E)の総量を基にした重量パーセ
ントである光ファイバー用放射線硬化可能な一次被覆。
2. 前記炭化水素ポリオール(i)が、全体或いは一部
を水素化した1,2−ポリブタジエンポリオール、ヨウ素
価が9−21になるまで水素化した1,2−ポリブタジエン
ポリオール、全体或いは一部を水素化したポリイソブチ
レンポリオール及びそれらの混合物とから成る群より選
ばれる上記第1項に記載の光ファイバー用放射線硬化可
能な一次被覆。
3. 前記有機ポリイソシアネート(ii)がイソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及び
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとから成る
群より選ばれる上記第1項に記載の光ファイバー用放射
線硬化可能な一次被覆。
4. 前記オリゴマー(A)がヒドロキシエチルアクリレ
ートで末端をキャップされた上記第1項に記載の光ファ
イバー用放射線硬化可能な一次被覆。
5. 前記オリゴマー(A)が構造式 で表わされ、ここでの R1が全体或いは一部を水素化した1,2−ポリブタジエ
ン、ヨウ素価が9−21になるまで水素化した1,2−ポリ
ブタジエン、及び全体或いは一部を水素化したポリイソ
ブチレンから成る群より選ばれる分子量600−4000の直
鎖或いは枝分かれ炭化水素ポリマーで、 R2は炭化水素が6−20の直鎖、枝分かれ或いは環式の
アルキレン、さらに XとQは独立して (a) 構造式が で、ここでのR3,R4及びR5が独立して水素、メチル、エ
チル或いはプロピルで、mは1−10の整数、さらにpは
0又は1である基、 (b) 炭素原子が9−20の飽和アルキル基、 のいずれかで、 但し、その前記オリゴマーが1個以上のアクリレート
或いはメタクリレート末端基を有していなければならな
い上記第1項に記載の光ファイバー用放射線硬化可能の
一次被覆。
6. 前記モノマー(B)がヘキシルアクリレート、ヘキ
シルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソオクチル
アクリレート、イソオクチルメタクリレート、オクチル
アクリレート、オクチルメタクリレート、デシルアクリ
レート、デシルメタクリレート、イソデシルアクリレー
ト、イソデシルメタクリレート、ラウリルアクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレー
ト、ステアリルメタクリレート、C14−C15炭化水素ジオ
ールジアクリレート、C14−C15炭化水素ジオールジメタ
クリレート及びそれらの混合物から成る群より選ばれた
上記第1項に記載の放射線硬化可能な一次被覆。
7. 前記モノマー(B)がラウリルアクリレート、ステ
アリルアクリレート、イソデシルアクリレート及びそれ
らの混合物から成る群より選ばれる上記第1項に記載の
放射線硬化可能な一次被覆。
8. 前記モノマー或いはオリゴマー(C)が、ポリアル
キレングリコールノニルフェニルエーテルアクリレー
ト、ポリアルキレングリコールノニルフェニルエーテル
メタクリレート及びそれらの混合物とから成る群より選
ばれる上記第1項に記載の放射線硬化可能な一次被覆。
9. 前記モノマー或いはオリゴマー(C)が、ポリエチ
レングリコールノニルフェニルエーテルアクリレート、
ポリプロピレラングリコールノニルフェニルエーテルア
クリレート及びそれらの混合物とから成る群より選ばれ
る上記第1項に記載の放射線硬化可能な一次被覆。
10. 前記シラン定着剤(D)が、アミノ機能を持つシ
ラン、メルカプト機能を持つシラン、メタクリレート機
能を持つシラン、アクリルアミド機能を持つシラン、ア
リル機能を持つシラン、ビニル機能を持つシラン、アク
リレート機能を持つシラン及びそれらの混合物とから成
る群より選ばれる上記第1項に記載の放射線硬化可能な
一次被覆。
11. 前記シラン定着剤(D)が、メルカプトアルキル
トリアルコキシシラン、メタクリロキシアルキルトリア
ルコキシシラン、アミノアルキルトリアルコキシシラン
及びそれらの混合物とから成る群より選ばれる上記第1
項に記載の放射線硬化可能な一次被覆。
12. 前記シラン定着剤(D)がγ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシランである上記第1項に記載の放射線
硬化可能な一次被覆。
13. 前記光反応開始剤(E)が、ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、ヒドロキシメチルフェニルプロ
パノン、ジメトキシフェニルアセトフェノン、2−メチ
ル−1,4−(メチルチオ)フェニル−2−モルホリノプ
ロパノン−1、1−(4−イソプロピルフェニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−
(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル−2(2−ヒドロキシ−2−プロピルケト
ン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジ−sec−ブトキ
シアセトフェノン、ジエトキシフェニルアセトフェノン
及びそれらの混合物とからなる群より選ばれる上記第1
項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
14. 前記光反応開始剤(E)がヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトンである上記第1項に記載の光学繊維
用放射線硬化可能な一次被覆。
15. メルカプト機能を持つ連鎖移動剤(F)を、
(A),(B),(C),(D)及び(E)の総重量を
基に約0.1−10wt.%さらに含む上記第1項に記載の光学
繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
16. 前記連鎖移動剤(F)が、メチルチオグリコレー
ト、メチル−3−メルカプトプロピオネート、エチルチ
オグリコレート、ブチルチオグリコレート、ブチル−3
−メルカプトプロピオネート、イソオクチルチオグリコ
レート、イソオクチル−3−メルカプトプロピオネー
ト、イソデシルチオグリコレート、イソデシル−3−メ
ルカプトプロピオネート、ドデシルチオグリコレート、
ドデシル−3−メルカプトプロピオネート、オクタデシ
ルチオグリコレート、オクタデシル−3−メルカプトプ
ロピオネート及びそれらの混合物とから成る群より選ば
れる上記第15項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な一
次被覆。
17. 前記連鎖移動剤がオクタデシル−3−メルカプト
プロピオネートである上記第15項に記載の光学繊維用放
射線硬化可能な一次被覆。
18. 有機ホスフィット、ヒンダードフェノール、アミ
ン及びそれらの混合物とから成る群より選ばれる安定剤
(G)を、(A),(B),(C),(D)及び(E)
の総量を基に約0.1−3.0wt.%さらに含んでいる上記第
1項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
19. 前記安定剤がトリヘキシルアミンである上記第18
項に記載の放射線硬化可能な一次被覆。
20. オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネートである安
定剤(G)をさらに含んでいる上記第1項に記載の光学
繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
21. (A)水素化した1,2−ポリブタジエンポリマーを
主鎖とする脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーを約
45−65wt.%、 (B)ラウリルアクリレートを約10−20wt.%、 (C)ポリプロピレングリコールノニルフェニルエーテ
ルアクリレートを約15−30wt.%、 (D)γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン定着
剤を約0.3−1.0wt.%、及び (E)ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反応
開始剤を約2.0−7.0wt.% 含み、ここに定めた全ての百分率(A),(B),
(C),(D)及び(E)の総量を基にした重量パーセ
ントである光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
22. オクタデシル−3−メルカプトプロピオネートを
(A),(B),(C),(D)及び(E)の総量を基
に約0.5−4.0wt.%さらに含んでいる上記第21項に記載
の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
23. オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを
(A),(B),(C),(D)及び(E)の総量を基
に約0.5−1.5wt.%さらに含んでいる上記第22項に記載
の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
24. (I)ポリエステルに基づいて脂肪族ウレタンア
クリレートオリゴマーを約20−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレ
ート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート、C
6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及びそれ
らの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化された
或いはメタクリル化された化合物を約20−60wt.%、及
び (III)光反応開始剤を約1−10wt.% 含み、ここに定めた全ての百分率が(I),(II)及び
(III)の総量を基にした重量パーセントである光学繊
維用放射線硬化可能な二次被覆。
25. 前記化合物(II)がイソボニルアクリレート及び
ヘキサンジオールジアクリレートの混合物である上記第
24項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な二次被覆。
26. アミン、ヒンダートフェノール、有機ホスフィッ
ト及びそれらの混合物とから成る群より選ばれる安定剤
をさらに含んでいる上記第24項に記載の光学繊維用放射
線硬化可能な二次被覆。
27. 前記安定剤がチオジエチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメートである上
記第26項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な二次被
覆。
28. 前記反応開始剤がヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトンである上記第24項に記載の光学繊維用放射線
硬化可能な二次被覆。
29. (I)ポリエステルに基づいて樹脂族ウレタンア
クリレートオリゴマーを約40−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート及びヘキサンジオールジ
アクリレートの混合物を約30−40wt.%、及び (III)ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反
応開始剤を約2.0−7.0wt.% を含み、ここに定められた全ての百分率が(I),(I
I)及び(III)の総量を基にした重量パーセントである
光学繊維用放射線硬化可能な二次被覆。
30. 光学繊維、一次被覆層及び二次被覆層を含む被覆
光学繊維で、そこでの前記一次被覆層が (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポリイ
ソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
レート及びヒドロキシアルキルメタクリレートから成る
群より選ばれる末端キャッピングモノマーとの反応生成
物であるアクリル化されたウレタンオリゴマーを、
(A),(B),(C),(D)及び(E)の総量を基
に約20−80wt.%、 (B)アルキル部分の炭素原子が6−18のアルキルアク
リレート或いはメタクリレートモノマーを約5−50wt.
%、 (C)(1)芳香族部分、(2)入手可能なアクリル或
いはメタクリル不飽和を含む部分、及び(3)炭化水素
部分とを有するモノマー或いはオリゴマーで、それがそ
の組成物の屈折率を(A),(B),(D)及び(E)
のみを含む組成物のそれに比べ増大させることができる
モノマー或いはオリゴマーを約5−60wt.%、 (D)有機官能シラン定着剤を約0.1−3.0wt.%、及び (E)光反応開始剤を約1.0−10wt.% 含み、そこに定められた全ての百分率が(A),
(B),(C),(D)及び(E)の総量を基にした重
量パーセントであり、 さらに前記二次被覆層が (I)ポリエステルを基材とする脂肪族ウレタンアクリ
レートオリゴマーを約20−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレ
ート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート、C
6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及びそれ
らの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化された
或いはメタクリル化された化合物お約20−60wt.%、及
び (III)光反応開始剤を約1−10wt.% 含み、ここに定められた全ての百分率が(I),(II)
及び(III)の総量を基にした重量パーセントである被
覆光学繊維。
31. 前記一次及び二次被覆層が、前記ガラス繊維に塗
布した後、放射線硬化された上記第30項に記載の被覆光
学繊維。
32. (I)ポリエステルを基材とする脂肪族ウレタン
アクリレートオリゴマーを約20−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレ
ート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート、C
6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及びそれ
らの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化された
或いはメタクリル化された化合物を約20−60wt.%、及
び (III)光反応開始剤を約1−10wt.% 含み、ここに定められた全ての百分率が(I),(II)
及び(III)の総量を基にして重量パーセントである被
覆層を塗布した光学繊維である被覆光学繊維。
33. (I)ポリステルを基材とする脂肪族ウレタンア
クリレートオリゴマーを約30−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート及びヘキサンジオールジ
アクリレートの混合物を約25−80wt.%、及び (III)ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反
応開始剤を約1.5−8wt.% 含み、そこに定められた百分率が(I),(II)及び
(III)の総量を基にした重量パーセントである被覆層
を塗布した光学繊維である被覆光学繊維。
34. ガラス光学繊維と、その繊維へ、及びその周囲へ
塗布され、Tgが−20℃或いはそれより低い硬化重合物質
となる連続被覆とを含む被覆光学繊維。
35. 前記被覆が一次被覆層と二次被覆層とを含み、そ
の両方が硬化重合物質となる上記第34項に記載の被覆光
学繊維。
36. 前記被覆層が、両方共放射線硬化可能な不飽和物
質より形成され、さらにその両方がその場で放射線硬化
される上記第35項に記載の被覆光学繊維。
37. (i)(A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)
脂肪族ポリイソシアネート、及び(iii)ヒドロキシア
ルキルアクリレートとヒドロキシアルキルメタクリレー
トとから成る群より選ばれる末端キャッピングモノマー
を約20−80wt.%、 (B)アルキル部分の炭素原子が6−18のアルキルアク
リレート或いはメタクリレートモノマーを約5−50wt.
%、 (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
リル不飽和を含む部分及び(3)炭化水素部分とを含む
モノマー或いはオリゴマーで、それがその組成物の屈折
率を、(A),(B),(D)及び(E)のみを含む組
成物のそれに比べ、大きくすることができるモノマー或
いはオリゴマーを約5−60wt.%、 (D)有機シラン定着剤を約0.1−3.0wt.%、及び (E)光反応開始剤を約1.0−10wt.%、 含む一次被覆層を光学繊維に塗布すること、 (ii)(I)ポリエステルを基材とする脂肪族ウレタン
アクリレートオリゴマーを(I),(II)及び(III)
の総量を基に約20−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレ
ート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート、C
6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート、及びそ
れらの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化され
た或いはメタクリル化された化合物を(I),(II)及
び(III)の総量を基に約20−60wt.%、及び (III)光反応開始剤を(I),(II)及び(III)の総
量を基に約1−10wt.% 含む二次被覆層を前記一次被覆層の上に塗布することを
含めた被覆光学繊維の製法。
38. 前記一次及び二次被覆層が紫外線照射によって放
射線硬化される上記第37項に記載の方法。
39. 光学的に有用な製品の表面への (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポリイ
ソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
レートとヒドロキシアルキルメタクリレートから成る群
より選ばれる末端キャッピングモノマーとの反応生成物
であるアクリル化されたウレタンオリゴマーを約20−80
wt.%、 (B)アルキル部分の炭素数が6−18のアルキルアクリ
レート或いはメタクリレートモノマーを約5−50wt.
%、 (C)アクリル或いはメタクリル不飽和を含むモノマー
又はオリゴマーで、それがその組成物の屈折率を、
(A),(B),(D)及び(E)のみを含む組成物の
それに対し調節可能となるモノマー或いはオリゴマーを
約60%を越えない有効量、 (D)有機官能シラン定着剤を少量だが有効量、及び (E)光反応開始剤を少量だが有効量 含み、そこに定められた全ての百分率が(A),
(B),(C),(D)及び(E)の総量を基にした重
量パーセントである放射線硬化可能な被覆。
40. 前記炭化水素ポリオール(i)が全体的に或いは
部分的に水素化された1,2−ポリブタジエン、ヨウ価数
が9−21になるまで水素化された1,2−ポリブタジエン
ポリオール、全体的に或いは部分的に水素化された1,2
−ポリイソブチレンポリオール、及びそれらの混合物と
から成る群より選ばれる上記第39項に記載の放射線硬化
可能な被覆。
41. 前記有機ポリイソシアネート(ii)が、イソホロ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′
−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、及びトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと
から成る群より選ばれる上記第39項に記載の放射線硬化
可能な被覆。
42. 前記オリゴマー(A)がヒドロキシエチルアクリ
レートで末端をキャップされている上記第39項に記載の
放射線硬化可能な被覆。
43. 前記オリゴマーが構造式 で表わされ、そこでの R1が、全体的に或いは部分的に水素化された1,2−ポ
リブタジエン、ヨウ素価が9−21になるまで水素化され
た1,2−ポリブタジエン及び全体的に或いは部分的に水
素化したポリイソブチレンとから成る群より選ばれた分
子量が600−4,000の直鎖或いは枝分かれ炭化水素ポリマ
ーで、 R2は炭化水素が6−20の直鎖、枝分かれ或いは環式の
アルキレン、 X及びQがそれぞれ独立して (a) 構造式 で表わされ、そこでのR3,R4及びR5がそれぞれ独立して
水素、メチル、エチル及びプロピルで、mは1−10の整
数、pは0或いは1の基、又は (b) 炭素原子が9−20の飽和アルキル基、 のいずれかで、 但し、前記オリゴマーが1個以上のアクリレート或い
はメタクリレート末端基を有していなければならない上
記第39項に記載の放射線硬化可能な被覆。
44. 前記モノマー(B)がヘキシルアクリレート、ヘ
キシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソオクチル
アクリレート、イソオクチルメタクリレート、オクチル
アクリレート、オクチルメタクリレート、デシルアクリ
レート、デシルメタクリレート、イソデシルアクリレー
ト、イソデシルメタクリレート、ラウリルアクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレー
ト、ステアリルメタクリレート、C14−C15炭化水素ジオ
ールジアクリレート、C14−C15炭化水素ジオールジメタ
クリレート及びそれらの混合物とから成る群より選ばれ
る上記第39項に記載の放射線硬化可能な被覆。
45. 前記モノマー(B)がラウリルアクリレート、ス
テアリルアクリレート、イソデシルアクリレート及びそ
れらの混合物とから成る群より選ばれる上記第39項に記
載の放射線硬化可能な被覆。
46. 前記モノマー或いはオリゴマー(C)が、ポリア
ルキレングリコールノニルフェニルエーテルアクリレー
ト、ポリアルキレングリコールノニルフェニルエーテル
メタクリレート及びそれらの混合物とから成る群より選
ばれる上記第39項に記載の放射線硬化可能な被覆。
47. 前記モノマー或いはオリゴマー(C)がポリエチ
レングリコールノニルフェニルエーテルアクリレート、
ポリプロピレングリコールノニルフェニルエーテルアク
リレート及びそれらの混合物とから成る群より選ばれる
上記第39項に記載の放射線硬化可能な被覆。
48. (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族
ポリイソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキル
アクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレートと
から成る群より選ばれる末端キャッピングモノマーとの
反応生成物であるアクリル化されたウレタンオリゴマー
を約20−80wt.%、 (B)Tgが低く、ソフト硬化の炭化水素−官能基化アク
リレートモノマー、 (F)炭化水素鎖中の炭素数が8以上の炭化水素鎖を含
む連鎖移動剤、及び (G)被覆組成物の保存寿命及び貯蔵安定度をさらに増
大させる安定剤或いは抗酸化剤 を含み、(B),(C)及び(D)と(A)との組合わ
せが、放射線硬化可能で、(A)のみよりTg及びモジュ
ラスが低く、(A),(B)及び(C)のみの組成物と
比較して貯蔵安定性が改良された相溶性成分の被覆物製
造に影響を及ぼす放射線硬化可能な被覆。
49. (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族
ポリイソシアネート及び(iii)ヒドロキシアルキルア
クリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレートとか
ら成る群より選ばれる末端キャッピングモノマーとの反
応生成物であるアクリル化されたウレタンオリゴマーの
前記組成物を約20−80wt.%、 (B)Tgが低く、ソフト硬化の炭化水素−官能基化アク
リレートモノマーを1以上、 (F)連鎖移動剤、 (G)被覆組成物の保存寿命及び貯蔵安定度をさらに増
大させる安定剤或いは抗酸化剤 を含み、(B),(F)及び(D)と(A)との組合わ
せが放射線硬化可能な相溶性成分の被覆物組成物を製造
するのに影響を及ぼす放射線硬化可能な被覆組成物。
50. 前記モノマー(B)が、アルキル部分の炭素数6
−18のアルキルアクリレート或いはメタクリレートモノ
マーを5−50wt.%含み、そこで上記に定められた百分
率が(A)と(B)の総量を基にした重量パーセントで
ある上記第48項に記載の組成物。
51. 前記連鎖移動剤(F)が炭化水素鎖に8個以上の
炭素がある炭化水素鎖を有し、メルカプト機能を持つ連
鎖移動剤である上記第48項に記載の組成物。
52. 前記連鎖移動剤(F)が炭化水素鎖に8個以上の
炭素がある炭化水素鎖を有し、メルカプト機能を持つ連
鎖移動剤である上記第49項に記載の組成物。
53. ガラス、大理石、花崗岩或いはガラス質様又は無
機質様表面材の様な無機物質の表面、或いは光学繊維の
表面に対する前記組成物の付着を促進するのに有する有
効量の有機官能基を有するシラン定着剤をさらに含む上
記第49項に記載の組成物。
54. 前記被覆の放射線硬化を促進するのに有効量の光
反応開始剤をさらに含んでいる上記第48項に記載の被覆
組成物。
55. 前記被覆の放射線硬化を促進するのに有効量の光
反応開始剤をさらに含む上記第53項に記載の被覆組成
物。
56. 硬化した時のTg及びモジュラスが、オリゴマー
(A)のみを硬化した場合よりも低く、(A),(B)
及び(F)のみの組成物と比較して貯蔵安定度が改良さ
れた上記第50項に記載の被覆組成物。
57. 前記硬化被覆のTgが−20℃以下である上記第56項
に記載の被覆組成物。
58. 光学繊維用の一次或いは緩衝被覆として使用可能
であり、かつB型粘度計LVT型で6rpm、#34スピンドル
を用い、25℃で測定した時、25℃における未硬化液体粘
度が約4,000−10,500cpsである上記第57項に記載の被覆
組成物。
59. 前記組成物を6ミルの厚さのフィルムとしてキャ
ストし、硬化した時、室温での引張りモジュラスが500p
siより低い上記第58項に記載の被覆組成物。
60. (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いは
メタクリル不飽和を含む部分、及び(3)炭化水素部分
とを有するモノマー或いはオリゴマーで、それがその組
成物の屈折率を(A)と(B)のみを含む組成物のそれ
と比べて高くすることができるモノマー或いはオリゴマ
ーを約5−60wt.%、 をさらに含む上記第52項に記載の被覆組成物。
61. (D)その組成物の光学繊維表面への付着を促進
するのに有効量の有機官能基を有するシラン定着剤 をさらに含む上記第60項に記載の被覆組成物。
62. 前記被覆の放射線硬化を促進するのに有効量の光
反応開始剤をさらに含んでいる上記第61項に記載の被覆
組成物。
63. (B),(C),(D),(F)及び(G)と
(A)との組合わせが、放射線硬化可能で、(A),
(B)及び(C)のみよりTg及びモジュラスが低く、
(A),(B)及び(C)のみの組成物と比べて貯蔵安
定度が改良された相溶性成分の被覆物製造に影響を及ぼ
す上記第61項に記載の被覆組成物。
64. 硬化したもののTgが−20℃以下の上記第64項に記
載の被覆組成物。
65. B型粘度計LVT型を用い6rpm、#34スピンドルを使
用して25℃で測定した時、25℃での未硬化液体粘度が約
4,000−10,000cpsである上記第63項に記載の被覆組成
物。
66. 室温での引張りモジュラスが約500psiより低い上
記第64項に記載の被覆組成物。
67. 上記第60項に記載の硬化組成物で被覆した光学繊
維。
68. (I)ポリエステルを基材とする脂肪族ウレタン
アクリレートオリゴマーを約20−80wt.%、 (II)イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレ
ート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレート、C
6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及びそれ
らの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化された
或いはメタクリル化された化合物を約20−60wt.%、及
び (III)前記被覆の放射線硬化を開始させるのに有効量
の光反応開始剤 を含み、上記定められた全ての百分率が(I),(II)
及び(III)の総量を基にした重量パーセントである放
射線硬化可能な被覆組成物。
69. 前記化合物(II)がイソボルニルアクリレート及
びヘキサンジオールジアクリレートとの混合物である上
記第67項に記載の放射線硬化可能な被覆。
70. アミン、ヒンダードフェノール、有機ホスフィッ
ト及びそれらの混合物とから成る群より選ばれる安定剤
をさらに含む上記第67項に記載の放射線硬化可能な被
覆。
71. 前記安定剤がチオジエチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメートである上
記第69項に記載の放射線硬化可能な被覆。
72. 前記光反応開始剤がヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトンである上記第67項に記載の放射線硬化可能
な被覆。
73. 上記第67項に記載の硬化組成物で被覆した光学繊
維。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)
    脂肪族ポリイソシアネート、及び(iii)ヒドロキシア
    ルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレ
    ートから成る群より選んだ末端キャッピングモノマーと
    の反応生成物であるアクリル化されたウレタンオリゴマ
    ーを約20〜80wt.%、 (B) アルキル部分の炭素原子が6〜18のアルキルア
    クリレート或いはメタクリレートモノマーを約5〜50w
    t.%、 (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
    リル不飽和を含む部分、及び(3)炭化水素部分とを有
    するモノマー或いはオリゴマー約5〜60wt.%、 (D) 有機官能シラン定着剤を約1〜3.0wt.%、及び (E) 光反応開始剤を約1.0〜10wt.% 含み、そこに定められた全ての百分率(A)、(B)、
    (C)、(D)及び(E)の総量を基にした重量パーセ
    ントである光ファイバー用放射線硬化可能な一次被覆。
  2. 【請求項2】メルカプト機能を持つ連鎖移動剤(F)
    を、(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の総量
    を基に約0.1〜10wt.%さらに含む特許請求の範囲第1項
    に記載の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
  3. 【請求項3】有機ホスフィット、ヒンダードフェノー
    ル、アミン及びそれらの混合物とから成る群より選ばれ
    る安定剤(G)を、(A)、(B)、(C)、(D)及
    び(E)の総量を基に約0.1〜3.0wt.%さらに含む特許
    請求の範囲第1項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な
    一次被覆。
  4. 【請求項4】(A)水素化した1,2−ポリブタジエンポ
    リマーを主鎖とする脂肪族ウレタンアクリレートオリゴ
    マーを約45〜65wt.%、 (B)ラウリルアクリレートを約10〜20wt.%、 (C)ポリプロピレングリコールノニルフェニルエーテ
    ルアクリレートを約15〜30wt.%、 (D)γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン定着
    剤を約0.3〜1.0wt.%、及び (E)ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン光反応
    開始剤を約2.0〜7.0wt.% 含み、ここに定めた全ての百分率が、(A)、(B)、
    (C)、(D)及び(E)の総量を基にした重量パーセ
    ントである光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
  5. 【請求項5】オクタデシル−3−メルカプトプロピオネ
    ートを(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の総
    量を基に約0.5〜4.0wt.%さらに含む特許請求の範囲第
    4項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
  6. 【請求項6】オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−
    ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを
    (A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の総量を基
    に約0.5〜1.5wt.%さらに含んでいる特許請求の範囲第
    4項に記載の光学繊維用放射線硬化可能な一次被覆。
  7. 【請求項7】光学繊維、一次被覆層及び二次被覆層を含
    む被覆光学繊維で、そこでの前記一次被覆層が (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポリイ
    ソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
    レート及びヒドロキシアルキルメタクリレートから成る
    群より選ばれる末端キャッピングモノマーとの反応生成
    物であるアクリル化されたウレタンオリゴマーを、
    (A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の総量を基
    に約20〜80wt.%、 (B) アルキル部分の炭素原子が6〜18のアルキルア
    クリレート或いはメタクリレートモノマーを約5〜50w
    t.%、 (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
    リル不飽和を含む部分、及び(3)炭化水素部分とを有
    するモノマー或いはオリゴマー約5〜60wt.%、 (D) 有機官能シラン定着剤を約1〜3.0wt.%、及び (E) 光反応開始剤を約1.0〜10wt.% 含み、そこに定められた全ての百分率(A)、(B)、
    (C)、(D)及び(E)の総量を基にした重量パーセ
    ントであり、 さらに前記二次被覆層が (I)ポリエステルに基づいた脂肪族ウレタンアクリレ
    ートオリゴマーを約20〜80wt.%、 (II)イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタク
    リレート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレー
    ト、C6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及
    びそれらの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化
    された或いはメタクリル化された化合物を約20〜60wt.
    %、及び (III)光反応開始剤を約1〜10wt.% 含み、そこに定められた全ての百分率が(I)、(II)
    及び(III)の総量を基にした重量パーセントである被
    覆光学繊維。
  8. 【請求項8】前記一次及び二次被覆層が、前記ガラス繊
    維に塗布した後、放射線硬化された特許請求の範囲第7
    項に記載の被覆光学繊維。
  9. 【請求項9】(i)(A)(i)炭化水素ポリオール、
    (ii)脂肪族ポリイソシアネート、及び(iii)ヒドロ
    キシルアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメ
    タクリレートから成る群より選ばれる末端キャッピング
    モノマーとの反応生成物であるアクリル化されたウレタ
    ンオリゴマー約20〜80wt.%、 (B) アルキル部分の炭素原子が6〜18のアルキルア
    クリレート或いはメタクリレートモノマーを約5〜50w
    t.%、 (C)(1)芳香族部分、(2)アクリル或いはメタク
    リル不飽和を含む部分及び(3)炭化水素部分とを有す
    るモノマー或いはオリゴマー、 (D) 有機官能シラン定着剤を約0.1〜3.0wt.%、及
    び (E) 光反応開始剤を約1.0〜10wt.% 含む一次被覆層を光学繊維に塗布すること、 (ii)(I)ポリエステルに基づいた脂肪族ウレタンア
    クリレートオリゴマーを(I)、(II)及び(III)の
    総量を基に約20〜80wt.%、 (II)イソボルニルアクリレート、イソボニルメタクリ
    レート、C6−C16飽和炭化水素ジオールジアクリレー
    ト、C6−C16飽和炭化水素ジオールジメタクリレート及
    びそれらの混合物とから成る群より選ばれるアクリル化
    された或いはメタクリル化された化合物を(I)、(I
    I)及び(III)の総量の基に約20〜60wt.%、及び (III)光反応開始剤を(I)、(II)及び(III)の総
    量を基に約1〜10wt.% 含む二次被覆層を前記一次被覆層の上に塗布することを
    含めた被覆光学繊維の製法。
  10. 【請求項10】光学的に有用な製品の表面への (A)(i)炭化水素ポリオール、(ii)脂肪族ポリイ
    ソシアネート、及び(iii)ヒドロキシアルキルアクリ
    レートとヒドロキシアルキルメタクリレートから成る群
    より選ばれる末端キャッピングモノマーとの反応生成物
    であるアクリル化されたウレタンオリゴマーを約20〜80
    wt.%、 (B) アルキル部分の炭素原子が6〜18のアルキルア
    クリレート或いはメタクリレートモノマーを約5〜50w
    t.%、 (C)アクリル或いはメタクリル不飽和を含むモノマー
    又はオリゴマー、 (D) 有機シラン定着剤を少量だが有効量、及び (E) 光反応開始剤を少量だが有効量 含み、そこに定められた全ての百分率が(A)、
    (B)、(C)、(D)及び(E)の総量を基にした重
    量パーセントである放射線硬化可能な被覆。
  11. 【請求項11】(A)(i)炭化水素ポリオール、(i
    i)脂肪族ポリイソシアネート、及び(iii)ヒドロキシ
    アルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリ
    レートから成る群より選ばれる末端キャッピングモノマ
    ーとの反応生成物であるアクリル化されたウレタンオリ
    ゴマーを約20〜80wt.%、 (B) Tgが低く、ソフト硬化の炭化水素−官能基化ア
    クリレートモノマー、 (F) 炭化水素鎖中の炭素数が8以上の炭化水素鎖を
    含む連鎖移動剤、及び (G) 被覆組成物の保存寿命及び貯蔵安定度をさらに
    増大させる安定剤或いは抗酸化剤 を含み、(B)、(C)及び(D)と(A)との組合わ
    せが、放射線硬化可能で、(A)のみよりTg及びモジュ
    ラスが低く、(A)、(B)及び(C)のみの組成物と
    比較して貯蔵安定度が改良された相溶性成分の被覆物製
    造に影響を及ぼす放射線硬化可能な被覆。
  12. 【請求項12】(A)(i)炭化水素ポリオール、(i
    i)脂肪族ポリイソシアネート、及び(iii)ヒドロキシ
    アルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリ
    レートから成る群より選ばれる末端キャッピングモノマ
    ーとの反応生成物であるアクリル化されたウレタンオリ
    ゴマーの前記組成物を約20〜80wt.%、 (B) Tgが低く、ソフト硬化の炭化水素−官能基化ア
    クリレートモノマーを1以上、 (F) 連鎖移動剤、 (G) 被覆組成物の保存寿命及び貯蔵安定度をさらに
    増大させる安定剤或いは抗酸化剤 を含み、(B)、(F)及び(G)と(A)との組合わ
    せが、放射線硬化可能な総溶性成分の被覆物組成物を製
    造するのに影響を及ぼす放射線硬化可能な被覆組成物。
  13. 【請求項13】ガラス、大理石、花崗岩或いはガラス質
    様又は無機質様表面材の様な無機物質の表面、或いは光
    学繊維の表面に対する前記組成物の付着を促進するのに
    有する有効量の有機官能基を有するシラン定着剤をさら
    に含む特許請求の範囲第12項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】前記被覆の放射線硬化を促進するのに有
    効量の光反応開始剤を含んでいる特許請求の範囲第11項
    に記載の被覆組成物。
  15. 【請求項15】前記被覆の放射線硬化を促進するのに有
    効量の光反応開始剤をさらに含む特許請求の範囲第13項
    に記載の被覆組成物。
  16. 【請求項16】(C)(1)芳香族部分、(2)アクリ
    ル或いはメタクリル不飽和を含む部分、及び(3)炭化
    水素部分とを有するモノマー或いはオリゴマー、 をさらに含む特許請求の範囲第12項に記載の被覆組成
    物。
  17. 【請求項17】(D)その組成物の光学繊維表面への付
    着を促進するのに有効量の有機官能基を有するシラン定
    着剤 をさらに含む特許請求の範囲第16項に記載の被覆組成
    物。
  18. 【請求項18】前記被覆の放射線硬化を促進するのに有
    効量の光反応開始剤をさらに含んでいる特許請求の範囲
    第17項に記載の被覆組成物。
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