JPH08257153A - 救助網装置 - Google Patents

救助網装置

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JPH08257153A
JPH08257153A JP9197795A JP9197795A JPH08257153A JP H08257153 A JPH08257153 A JP H08257153A JP 9197795 A JP9197795 A JP 9197795A JP 9197795 A JP9197795 A JP 9197795A JP H08257153 A JPH08257153 A JP H08257153A
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精治 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鉄骨ビル等の架設工事に際し、人身墜落事故等
による不測の災害を防止するような救助網装置を簡易に
提供する。 【構成】移動台車9に支柱10を立設し、該支柱10に
ラック13を形成し、該ラック13に噛み合うウオーム
ギヤ14' を有するアンカー台車15をガイドレール1
4に沿って昇降自在にし、該アンカー台車15からは所
定本数のアーム17を伸縮自在に添設し、該各アーム1
7には救助網本体21を調節し、油圧シリンダー23に
より各アーム17を支柱に沿った状態から水平姿勢にま
で拡開自在にし、不測にして上部より落下する人身等の
事物をキャッチし、不測の災害事故を防止する。 【効果】1台の救助網装置を移動台車により搬入セット
し、安全ネットを昇降自在、且つ、拡開自在にすること
により、揚重シャフト等の空間に自在にセット,リセッ
ト出来、簡易、且つ、安全に人身落下事故等を防止する
ことが出来、しかも、架設工事等へのセット,リセット
も自在であり、コスト的にも安く操作が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】開示技術は、鉄骨等を有するビル
等の架設工事等をする際の当該鉄骨等から落下する人身
等の事物に対する救助網装置の技術分野に属する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】周知の如く、国土が狭隘で山間林野部が
複雑に入り組んだ海岸線に接近している我が国の地勢条
件にあっては各方面に有効利用し得る平野部は限られて
おり、したがって、都市部や地方部を問わず、平野部の
有効利用は重要な問題を有しており、建物等にあっては
所謂中高層ビル等上方空間に伸びる建築物が多くなり、
耐震性を考慮して鉄骨柱や鉄骨梁を有する建造物が多く
なっており、これらの架設工事には高所作業が不可避的
であり、したがって、安全性の問題が生ずる。
【0005】
【0003】これに対処するに、鉄骨柱等の各階層には
安全ネットを張設することが法規的にも義務づけられて
おり、これに従って図5に示す様に、グランドレベルか
ら所定高さの鉄骨梁1上にて作業員2が命綱3に対し体
を支持させながら、安全ネット4を張設する作業を行っ
ている。
【0006】
【0004】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、作業員
2は命綱3に対し身体を支持させながら作業するため
に、作業の自由さを失い、したがって、命綱3を頼りに
せず鉄骨梁1や鉄骨柱5をつたわりながら作業するため
不測にして足場を踏み外し転落するという事故が後を絶
たないが少くともその虞が皆無ではない。
【0008】
【0005】そして、このことは各鉄骨柱の各階層ごと
に鉄骨梁1に対し行って安全ネット4を鉄骨柱5に縛り
つけるという各階層ごとの作業があるために各階層ごと
の安全ネット張設作業に転落事故の危険性が伴うという
欠点があった。
【0009】
【0006】
【0010】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく鉄骨ビル等の構築物の架設工事に伴う安全ネット
の張設の際に発生する作業員の転落等の人身事故の問題
点を解決すべき技術的課題とし、当該架設工事に際し予
め安全ネットを張設した救助網装置を各鉄骨柱間に搬入
して架設工事の際に当該救助網装置をセットして予め転
落事故等に充分に備えられるようにして建設産業におけ
る安全技術利用分野に益する優れた救助網装置を提供せ
んとするものである。
【0011】
【0007】
【0012】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成
は、前述課題を解決するために、鉄骨柱,鉄骨梁を有す
るビル等の架設工事に際し、該鉄骨柱間のグランドレベ
ルに救助網装置をローラを介して搬入し、所定に固定状
態にし該救助網装置の中心に立設した支柱をガイドレー
ルとし、アンカー台車をギヤ機構を介し所定に昇降させ
て該アンカー台車から所定の鉄骨梁に放射状に延設され
るアーム駆動機構を介し拡開し、該アームの先端のロー
ラが各鉄骨柱、或いは、鉄骨梁に当接して該アームの伸
縮状態を水平状態から上方所定角度拡開状態に張設し、
該アーム間に予め張設した安全ネットを拡開状態にセッ
トし、当該救助網装置の上層階の鉄骨柱や鉄骨梁上にて
作業をする作業員が不測にして転落した場合には安全ネ
ットによりこれをキャッチし、不測の人身事故がないよ
うにし、救助網装置は支柱の下端部に設けた移動ローラ
を介し自在に移動することが出来、随所に設置すること
が出来るようにした技術的手段を講じたものである。
【0013】
【0008】
【0014】
【実施例】次に、この出願の発明の1実施例を図1〜図
4に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0015】
【0009】尚、図5と同一態様部分は同一符号を用い
て説明するものとする。
【0016】
【0010】6はこの出願の発明の要旨を成す救助網装
置であり、グランドレベル7にローラー8を有して移動
自在にされている台車9に立設された支柱10は該支柱
10に対し側方に支持するサブ支柱11が調節ピン12
を有し伸縮自在にして該救助網装置6を所定に支持し、
且つ、移動自在であるようにされている。
【0017】
【0011】そして、該支柱10には所定長さラック1
3が螺旋状に配設されると共に長手方向に所定数のガイ
ドレール14が形成されている。
【0018】
【0012】そして、該ラック13に噛み合って係合す
るウオームギヤ14' を有するアンカー台車15がガイ
ドレール14に沿って昇降自在にされている。
【0019】
【0013】そして、該アンカー台車15の内部にはウ
オームギヤ14' を駆動するソレノイド16が設けられ
てガイドレール14に沿って配設されている図示しない
ケーブルにより通電されてウオームギヤ14' を回転
し、アンカー台車15をガイドレール14に沿って適宜
に昇降自在にされている。
【0020】
【0014】そして、アンカー台車15の基部には周方
向所定数(鉄骨柱5の数だけ)長手方向に弾圧スプリン
グ18を介し所定に長手方向伸縮自在なアーム17がピ
ン19を介し旋回動自在に、つまり、水平状態より所定
角度上方に起伏自在に設けられている。
【0021】
【0015】そして、該アーム17の先端にはローラ2
0が設けられて鉄骨柱5に当接して該アーム17の開閉
伸縮が自在であるようにしている。
【0022】
【0016】そして、各アーム17,17,17の間に
は安全ネット21が落下物の衝撃を吸収出来るような緩
みを充分に有して張設されている。
【0023】
【0017】而して、アンカー台車15の上端部には各
アーム17に当接しているカム22が係合されて支柱1
0に下端部をピン枢支した油圧シリンダー23に連結さ
れ、該油圧シリンダー23は支柱10に沿って配設した
油圧配管により伸縮してカム22をして各アーム17を
同期的に昇降させ、ピン19をして上下方向に開閉架空
を形成し、先端のローラ20をして鉄骨柱5に当接する
ことにより弾圧スプリング18を介し確実に救助網装置
6の所定部位での上方拡開状態を自在にし得るようにし
ている。
【0024】
【0018】尚、アンカー台車15はガイドレール14
に係合しているために、各アーム17の周方向旋回動は
阻止され、各アーム17はアンカー台車15と鉄骨柱5
との間に伸縮自在に延設された状態を維持して各階昇降
が自在に行え得るようにされるものである。
【0025】
【0019】尚、24は移動台車9の直上の支柱10に
設けたコントローラであり、作業員が当該コントローラ
24のボタン操作をしてアンカー台車15の支柱10の
所定高さ位置への昇降停止、及び、油圧シリンダー23
を介しての各アーム17の各階状態を制御するようにさ
れる。
【0026】
【0020】上述構成において、鉄骨ビル等の架設工事
に際し当該鉄骨の頂上部に設けたタワークレーン等によ
り資材を揚重する揚重シャフト空間に移動台車9をその
ローラ8を介し救助網装置6を搬入し、サブ支柱11に
て安定した状態で支柱10を立設しアンカーを介し固定
状態に安定化する。
【0027】
【0021】そして、この状態では各アーム17は上方
に閉じており、支柱10に沿った姿勢になっているため
に、当該タワークレーン等による架設資材等の揚重作業
は滞りなく行われる。
【0028】
【0022】そして、架設工事に伴う足場組立等に際し
ての安全ネットのセットに際しては作業員が支柱10の
基部のコントローラ24のボタン操作により、まず、ソ
レノイド16を操作して通電させることによりウオーム
ギヤ14' が回動し、支柱10のラック13に係合して
回転し、アンカー台車15と共に支柱10に沿って所定
ストローク昇降する。
【0029】
【0023】そして、設定鉄骨梁1の所定部位に位置し
た所でソレノイド16に対する通電を停止し、ウオーム
ギヤ14' はラック13に噛み合った姿勢で自由落下に
耐え、降下することはない。
【0030】
【0024】又、この間昇降するアンカー台車15はガ
イドレール14に沿って昇降するために、回動すること
はなく、したがって、各アーム17も回動することはな
い。
【0031】
【0025】そして、作業員がコントローラ24のボタ
ン操作により油圧シリンダー23を作動させることによ
りカム22が加工し、そのため、各アーム17は同期的
にピン19を介し下向きに拡開状態に旋回動し、各アー
ム17の先端のローラ20が鉄骨柱5に沿って振動し、
しかも、水平分力により弾圧スプリング18を介し各ア
ーム17は縮少姿勢になり、したがって、各アーム17
間に張設されている安全ネット21は当該各アーム17
の縮少に合せて弛みを生じながら、揚重シャフト内をト
ラバースする姿勢で拡開張設されていく。
【0032】
【0026】そして、各アーム17がアンカー台車15
に設けた図示しないリミットスイッチとの係合作用によ
り油圧シリンダー23が停止して各アーム17は水平に
近い姿勢でやや大きな拡開角度で開いた状態を維持し、
したがって、安全ネット21は当該揚重シャフトに充分
にトラバースする姿勢で張設されることになる。
【0033】
【0027】そして、各鉄骨柱等に足場等の架設工事を
行う際に人身等の事物が不測にして揚重シャフトを落下
する転落事故が生じたような場合には、下部にセットさ
れている救助網装置6の各アーム17間に隈なく張設さ
れている安全ネット21が落下物をキャッチして不測の
災害事故が防がれる。
【0034】
【0028】そして、救助に際しては作業員がコントロ
ーラ24のボタン操作によりアンカー台車15を所定階
数の部位まで降下させてこれを行い、再びコントローラ
によりリセット状態にする。
【0035】
【0029】上述した如く、伸縮する各アーム17によ
る安全ネット21の弛みにより衝撃は緩和され、又、ラ
ック13に対するウオームギヤ14' の噛み合い係合に
よる下向き荷重の抑止効果と油圧シリンダー23による
停止維持機能によりその衝撃は充分に受け止められるも
のである。
【0036】
【0030】そして、架設工事の都合により揚重シャフ
トを使用する場合には、コントローラ24により各アー
ム17を支柱10に沿って折りたたみ揚重シャフト空間
を素通し状態にして何ら作業に支障がないようにするこ
とが出来る。
【0037】
【0031】又、各アーム17をアンカー台車15に対
し折りたたみ姿勢にした状態ではサブ支柱11を調節ピ
ン12を介し縮少させアンカーを取り外して移動台車9
のローラ8を介し次の作業空間等への移動を自在に行っ
て弾力性をもたせるようにすることが出来る。
【0038】
【0032】尚、この出願の発明の実施態様は上述実施
例に限るものでないことは勿論であり、アンカー台車に
対するギヤ機構はウオームギヤに限らず、ピニオンラッ
ク方式にしたりする等種々の態様が採用可能である。
【0039】
【0033】又、アームの水平姿勢以下の拡開状態にな
らないように適宜のストッパを支柱と各アームとの間に
介設する等は設計変更の範囲内である。
【0040】
【0034】又、各アームの拡開装置としての油圧シリ
ンダに代えてエアシリンダ等をもたせて弾力性を具備さ
せるようにすることも設計変更の範囲内である。
【0041】
【0035】又、適用対象は鉄骨ビル等の建造物ばかり
でなく、橋脚等の架設工事にも適用出来ることは勿論の
ことである。
【0042】
【0036】
【0043】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に鉄骨ビル等の中高層階の建造物の架設工事に際し法規
的に義務づけられている安全ネットの鉄骨柱や鉄骨梁に
対する縛り付け等の安全工事に際し、不測にして当該安
全工事の途中にて人身等の落下事故が生じる不測の事態
がある虞があるのに対し、この出願の発明によれば、揚
重シャフト等に予め救助網装置を搬入セットするだけ
で、アンカー台車を支柱に対し昇降させて該アンカー台
車から拡開自在に延出させているアームを資材揚重シャ
フト等の空間をトラバースしてセットするようにするこ
とにより、不測の人身落下等の事故が発生した場合にお
いても当該各アーム間に調節された安全ネットがこれを
素早くキャッチし、不測の人身災害等を発生させないと
いう優れた効果が奏される。
【0044】
【0037】又、この出願の発明の救助網装置にあって
は常に移動ローラを介し移動空間に搬入搬出自在に移動
させることが出来るようにしたことにより、安全ネット
のセット,リセットが極めて簡単に操作が容易に行われ
るという優れた効果が奏される。
【0045】
【0038】而して、当該救助網装置にあってはその中
央にセットした支柱に対しアンカー台車がギヤ機構を介
し昇降自在にされているために、所望の階層部位でアン
カー台車を自在にセットすることが出来、加えて、該ア
ンカー台車から拡開するアームが拡開自在にされている
ことにより、該各アーム間に張設する安全ネットがアー
ムの拡開に従って該空間に確実に隈なく張設させること
が出来るという優れた効果が奏される。
【0046】
【0039】又、アームの拡開により調節セットする安
全ネットに弛みが形成されるために、落下する事物のキ
ャッチにおいて落下の衝撃も緩和されるという利点があ
る。
【0047】
【0040】しかも、1台の救助網装置で安全ネットを
調節するアームを旋回自在に拡開自在に装備するアンカ
ー台車が支柱に対し昇降自在にされていることにより、
1台の救助網装置で各階層に対する救助網装置のセッ
ト,リセットが自在に行われるという汎用性がある利点
もある。
【0048】
【0041】そのため、構築物の架設工事に際し1台の
救助網装置があるために、施設的にもコスト的にもメリ
ットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の1実施例の全体概略側面図で
ある。
【図2】同、平面図である。
【図3】同、機構部の部分透視拡大側面図である。
【図4】アームの拡大断面図である。
【図5】従来技術に基づく安全ネット調節態様の概略模
式図である。
【符号の説明】 5 柱 21 救助網本体 6 救助網装置 13 ラック 14 ギヤ(ウオームギヤ) 15 アンカー台車 16 駆動装置(ソレノイド) 17 アーム 11 サブ支柱 9 移動ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】救助網装置本体の柱に係止され救助網本体
    を展開自在に配設されている救助網装置において、上記
    救助網本体の柱にラックが形成され、該ラックに噛み合
    うギヤを有するアンカー台車が該ギヤに対する駆動装置
    を有すると共に水平姿勢から上方に向け設定角度開閉自
    在な救助網を張設したアーム体を配設されていることを
    特徴とする救助網装置。
  2. 【請求項2】上記アンカー台車に伸縮自在なサブ支柱が
    設けられ、該サブ支柱の基部には移動ローラが装備され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の救
    助網装置。
  3. 【請求項3】上記ギヤがストッパ機構を有していること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の救助網装置。
  4. 【請求項4】上記アームが伸縮自在にされていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の救助網装置。
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