JPH08257079A - 視力回復訓練装置 - Google Patents

視力回復訓練装置

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JPH08257079A
JPH08257079A JP7065894A JP6589495A JPH08257079A JP H08257079 A JPH08257079 A JP H08257079A JP 7065894 A JP7065894 A JP 7065894A JP 6589495 A JP6589495 A JP 6589495A JP H08257079 A JPH08257079 A JP H08257079A
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JP
Japan
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image
target
signal
recovery training
gaze direction
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Application number
JP7065894A
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English (en)
Inventor
Kenji Tsuji
賢司 辻
Kenji Ishibashi
賢司 石橋
Makoto Kamiya
誠 神谷
Yasushi Tanijiri
靖 谷尻
Yasumasa Sugihara
康正 杉原
Kazuo Kimura
和夫 木村
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 訓練者の眼球が視標の動きに追従したか否か
を判定でき、達成度を評価できる視力回復訓練装置を提
供する。 【構成】 訓練者の眼球2L,2Rが覗く接眼レンズ3
2L,32Rと、視標を含む画像を表示するLCDパネ
ル30L,30Rとの間に、ハーフミラー90L,90R
を配置し、眼球2L,2RをCCDカメラ90L,90R
で撮像する。CCDカメラ90L,90Rの映像から注
視方向を検出し、視標位置に対するずれ量を求め、注視
方向の良否判定を行い、結果を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視力回復訓練装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近視や遠視などの視力調節機能の低下
は、適切な訓練によって正常状態に回復できる可能性が
あるので、視力調節機能を回復するための種々の視力回
復訓練装置が提供されている。
【0003】このような視力回復訓練装置としては、た
とえば、凝視板に複数のランプを備えた視力回復訓練装
置がある。この装置では、凝視板が前後に移動するとと
もに、ランプが順次1つずつ点灯する。点灯するランプ
は、訓練者が注視する目標、すなわち視標である。訓練
者は、凝視板とともに前後に移動するランプを見ること
によって、遠くや近くを見るとともに、点灯するランプ
に追従して、眼球を上下左右に動かす。このような動作
によって、遠近のピント調整をする毛様体と眼球を運動
させる外眼筋とを運動させ、視力回復訓練を行なうこと
ができるようになっている(たとえば、実開昭63−1
76439号公報)。
【0004】この装置では、眼球が点灯するランプの方
向に完全に向く前に次のランプが点灯すると、眼球の運
動は不完全になるので十分な訓練効果が得られない。す
なわち、視標の移動が速すぎると、十分な訓練効果が得
られない。一方、ランプの点灯周期が長すぎても、すな
わち視標の移動が遅すぎても、眼球に対する刺激が少な
いので、十分な訓練効果が得られない。
【0005】また、訓練者がただ漫然と見ているだけ
で、点灯するランプに追従させて視線を移動させない場
合にも、訓練の効果はない。
【0006】しかし、この装置では、点灯するランプに
眼球の運動が追従しているか否かを知ることができな
い。そのため、ランプ点灯周期、すなわち視標移動速度
を最適に設定し、十分な訓練効果を得ることができない
場合がある。
【0007】また、この装置では、訓練の効果すなわち
達成度は、視力回復訓練とは別の方法で調べる必要があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
解決すべき第1の技術的課題は、訓練者の眼球が視標の
動きに追従できたか否かを判定できる視力回復訓練装置
を提供することである。
【0009】本発明の解決すべき第2の技術的課題は、
上記第1の技術的課題を解決するとともに、訓練達成度
を、訓練終了と同時に評価できる視力回復訓練装置を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記の
技術的課題を解決するため、本発明によれば、以下の構
成の視力回復訓練装置が提供される。
【0011】すなわち、この視力回復訓練装置は、視標
を表示する視標表示手段と、この視標を少なくとも接眼
光学系の光軸方向に対して略直角方向に移動させる視標
移動手段とを備え、上記画像を見ることによって視力回
復訓練を行なうことができる。そして、この視力回復訓
練装置は、上記視標を注視する眼球の注視方向を検出す
る眼球注視方向検出手段と、上記視標に対する上記注視
方向のずれ量を検出する注視方向ずれ検出手段と、上記
ずれ量に基づき、上記視標の動きに対する上記眼球の追
従性の良、不良を判定する注視方向判定手段と、この注
視方向判定手段による上記判定の結果を表示する判定結
果表示手段とを、備える。
【0012】上記構成において、視標表示手段により表
示された視標は、視標移動手段によって接眼光学系の光
軸方向に対して略直角方向に移動される。眼球は、この
移動する視標を注視するので、視標の移動に伴って、そ
の注視方向が変化する。眼球の注視方向は、眼球注視方
向検出手段によって検出される。たとえば、眼球の瞳孔
位置を検出することによって、眼球の注視方向を検出す
る。注視方向ずれ量検出手段によって、注視方向検出時
における視標位置に対する注視方向のずれ量が、検出さ
れる。注視方向判定手段は、このずれ量に基づいて、注
視方向の良、不良を判定する。たとえば、ずれ量が所定
範囲内であるか否かによって、良、不良を判定する。こ
の判定結果は、判定結果手段によって表示される。
【0013】上記構成により、判定結果表示手段の表示
により、訓練者の眼球が視標の動きに追従できたか否か
が分かる。
【0014】好ましくは、上記注視方向判定手段は、所
定期間中に所定回数の上記判定を行なうように構成され
る。上記判定結果表示手段は、上記眼球方向判定手段が
上記良と判別した回数を表示するように構成される。
【0015】上記構成において、判定結果表示手段は、
眼球が視標の移動に追従できた回数を、訓練終了と同時
に、定量的に表示する。
【0016】したがって、訓練達成度を、訓練終了と同
時に評価できる。
【0017】これにより、訓練効果を高める適切な視標
画像の移動パターンを選択することが可能になる。ま
た、訓練者にとっても、訓練達成度が分かるので、訓練
の励みとなる。
【0018】
【実施例】以下に、図1〜26に示した本発明の実施例
に係る視力回復訓練装置について詳細に説明する。
【0019】まず、本発明の第1実施例に係る視力回復
訓練装置の全体構成の概要を、図1〜5に基づき説明す
る。
【0020】図1は、視力回復訓練装置の全体構成図で
ある。図2は、画像表示の原理図である。図3は、画像
の表示例である。図4は、視力回復訓練装置のブロック
図である。図5は、制御シーケンスのフローチャート図
である。
【0021】図1に示すように、視力回復装置10は、
大略、装置本体20と、装置本体を支持する三脚21
と、装置本体20に接続されたビデオデッキ12と、ビ
デオデッキ12に接続されたヘッドフォン14と、ビデ
オデッキ12によって再生されることが可能なビデオテ
ープ16,18とにより構成される。ビデオデッキ12
は、ビデオテープ挿入部12aと、ビデオテープ再生部
12bとを備える。
【0022】上記構成により、ビデオデッキ12のビデ
オテープ再生部12bは、ビデオテープ挿入部12aから
装填されたビデオテープ16,18を再生し、再生した
ビデオ信号を装置本体20に送る。ビデオ信号によっ
て、装置本体20の内部に備えるLCDパネル(後述)に
視力回復訓練用のビデオ画像、すなわち画像が形成され
る。画像は、動画で提供される。画像を記録したビデオ
テープは、症状、年令などに応じて、たとえば、老眼・
仮性近視用ビデオテープ16や近視用ビデオテープ18
などが準備され、ビデオテープ16,18を交換するこ
とによって、目的に応じた画像が提供できるようになっ
ている。
【0023】装置本体20の一端には、左右一対の接眼
レンズ32R,32Lを備え、訓練者は、この接眼レン
ズ32R,32Lから、装置本体20の内部に形成され
た画像を覗くことができる。装置本体20は三脚21で
支持されているので、装置本体20を上下左右自由に配
置することができ、訓練者はリラックスした姿勢で画像
を覗くことができる。
【0024】画像は、訓練者が注視する目標となる視標
と、背景とを含む。訓練中に、画像を表示するLCDパ
ネル内で視標は上下左右に移動する。また、LCDパネ
ル自体は、装置本体20に対して前後に移動され、視標
と訓練者との間の光学的距離が適宜変更される。つま
り、視標は3次元的に移動する。
【0025】また、ビデオテープ16,18には、画像
に対応した音声も記録されている。この音声もビデオデ
ッキ12のビデオテープ再生部12bによって再生さ
れ、ヘッドフォン14から訓練者に提供される。音声に
は、たとえば、訓練方法の説明や指示、画像に応じた音
楽などである。
【0026】装置本体20の内部は、図2に示すように
大略構成されている。すなわち、装置本体20の外側か
ら内側に、左右一対の接眼レンズ32L,32Rと、左
右一対のLCDパネル30L,30Rと、拡散板26
と、左右一対のランプ22L,22Rとが、この順に、
それぞれ、左右の光軸に略沿って配置される。ランプ2
2L,22Rは、反射板24L,24Rをそれぞれ有す
る。左右の光軸の間に、遮光板28が配置され、左目は
左側のLCDパネル30Lだけを、右目は右側のLCD
パネル30Rだけを見るようになっている。LCDパネ
ル30L,30Rは、装置本体20に対して、一体的に
接眼レンズの光軸に略沿って移動可能であり、他の部分
は、装置本体20に対して固定位置にある。
【0027】上記構成により、ランプ22L,22Rか
らの光線は、拡散板26を透過して拡散光となり、LC
Dパネル30L,30Rを背面から照明する。訓練者
は、背面から照明されたLCDパネル30L,30Rに
よって形成される画像を、接眼レンズ32L,32Rか
ら覗くことができる。接眼レンズ32L,32Rは、L
CDパネル30L,30Rの実際の位置から離れた位置
に、光学的に画像(虚像)を形成する。すなわち、LCD
パネル30L,30Rによって形成される画像の虚像の
位置は、実際のLCDパネル30L,30Rの位置から
離れた位置となる。したがって、装置本体20が小さく
ても、遠距離に光学的に画像(虚像)を形成することがで
きる。LCDパネル30L,30Rが装置本体20に対
して光軸に略沿って前後に移動されると、画像(虚像)と
眼球との間の光路長すなわち光学的距離が、近距離から
遠距離に変わる。
【0028】画像は、たとえば図3に示すように、表示
される。すなわち、LCDパネル30L,30Rのそれ
ぞれのスクリーン34の略全体に渡って風景、すなわち
背景画像が形成される。また、スクリーン34の一部に
は、ひとつの視標36F又は36Nの画像が形成され
る。視標36F,36Nは、スクリーン34の範囲内を
上下左右に移動する。たとえば、符号36Fの位置から
符号36Nの位置へ移動する。
【0029】好ましくは、視標36F,36Nの大きさ
は、LCDパネル30L,30Rが遠距離側にあると
き、すなわち光学的距離が長いときには、符号36Fの
ように小さく、近距離側にあるとき、すなわち光学的距
離が短いときには、符号36Nのように大きくする。こ
れによって、視標36F,36Nの遠近感がより現実的
となる。なお、背景画像は、通常は視標36F,36N
の背後に見えるように形成されるが、背景画像の一部ま
たは全部が視標より前方に見えるように形成されること
も可能である。また、背景の画像は、視標の画像と同じ
ようにピントが合っていても、また、遠近に応じてピン
トがぼけていてもよい。
【0030】次に、図4に示す視力回復装置10のブロ
ック図を参照して、さらに構成を説明する。
【0031】すなわち、ビデオデッキ12は、ヘッドフ
ォン14と、ビデオ信号処理回路40とに接続される。
ビデオ処理回路40は、左右一対のLCD駆動回路44
L,44Rと、CPU42とに接続される。左右一対の
LCD駆動回路44L,44Rは、それぞれ、LCDパ
ネル30L,30Rに接続される。CPU42は、スタ
ートスイッチ46と、モータ駆動回路48と、バックラ
イト制御回路50とに接続される。バックライト制御回
路50は、左右一対のバックライトすなわちランプ22
L,22Rに接続される。さらに、視力回復訓練装置1
0の各部に電源を供給するAC/DCパワーユニット5
2を備える。
【0032】上記構成により、ビデオデッキ12がビデ
オテープ16,18を再生するとき、音声信号がヘッド
フォン14に送られる一方、NTSC方式のビデオ信号
が信号処理回路40に送られる。このビデオ信号には、
2つのLCD画像を表示するための映像信号と各種の制
御信号とが含まれている。
【0033】ビデオ信号処理回路40は、ビデオ信号を
処理して、映像信号から左右の画像信号を分離・合成
し、左右のLCD駆動回路44L,44Rに送る。ま
た、ビデオ信号処理回路40は、ビデオ信号に含まれる
視度信号と、ランプの明るさ信号と、点滅モード信号と
をデジタル化して、同期信号とともに、CPU42に転
送する。
【0034】LCD駆動回路44L,44Rは、信号処
理回路40からの画像信号により、てLCDパネル30
L,30Rを駆動する駆動信号を、LCDパネル30L,
30Rに送る。
【0035】CPU42は、スタートスイッチ46から
の信号によって、装置全体のオン/オフを制御する。ま
た、CPU42は、信号処理回路40からの視度信号に
基づき、LCDパネル30L,30Rの目標位置を算出
して、目標位置情報をモータ駆動回路48に送る。ま
た、CPU42は、信号処理回路40からの明るさ信号
および点滅モード信号に基づき、ランプ22L,22R
の明るさ制御情報をバックライト駆動回路50に送る。
【0036】モータ駆動回路48は、目標位置情報に基
づきモータ49を駆動して、LCDパネル30L,30
Rを前後に移動する。
【0037】バックライト制御回路50は、明るさ制御
情報に基づき、ランプ22L,22Rの明るさを調整す
る。
【0038】上記構成の視力回復訓練装置10は、図5
に示すフローチャートのように、大略、動作する。
【0039】すなわち、ステップ#202において、視
力回復訓練装置10は、スタートスイッチ46がオンに
なるのを待つ。スタートスイッチ46がオンになると、
ステップ#204において、ビデオ信号がビデオデッキ
12から供給されるのを待つ。そして、ビデオ信号が供
給されると、ステップ#206において、ビデオ信号に
含まれる視度信号、明るさ信号、点滅モード信号が、信
号処理回路40を経て、CPU42に入力される。そし
て、ステップ#208において、CPU42は、視度信
号に基づきモータ駆動回路48を介してモータ49を駆
動し、LCDパネル30R,30Lを所定位置に移動す
る。さらに、ステップ#210において、CPU42
は、明るさ信号および点滅モード信号に基づきバックラ
イト制御回路50を介してランプ22R,22Lの明る
さを制御する。
【0040】上記構成の視力装置回復装置10につい
て、さらに詳細に説明する。
【0041】まず、信号処理回路40によるビデオ信号
の処理について、図6〜10に基づき、詳細に説明す
る。
【0042】図6は、ビデオ信号の波形図である。図7
は、画像表示の構成図である。図8は、画像信号の波形
図である。図9は、信号処理回路40の詳細回路図であ
る。図10は、信号処理のタイミング図である。
【0043】図6に示すように、ビデオ信号53の各フ
レーム信号55は、同期信号54によって区分された2
つのフィールド信号56L,56Rを含む。一般のNT
SC方式のビデオ信号では、2つのフィールド信号56
L,56Rは、1つの画像についての2つの飛び越し走
査信号に相当し、2つのフィールド信号56L,56R
で1つの画像を表示する。すなわち、1つのフレーム信
号55で1画像を再現する。
【0044】これに対し、この視力回復訓練装置10に
おいては、各フィールド信号56L,56Rは、左右別
個の2つの画像を表示するために使用される。すなわ
ち、各フレーム信号55に含まれる2つのフィールド信
号56L,56Rのうち、一方のフィールド信号56L
が左側LCDパネル30L用に、他方のフィールド信号
56Rが右側LCDパネル30R用に、それぞれ別個に
使用される。
【0045】具体的には、まず、図6に示したビデオ信
号53から、左右のフィールド信号56L,56Rを分
離する。そして、図8に示すように、左用の画像信号5
7Lは、左のフィールド信号56Lを2回繰り返して1
フィールド信号とすることによって、合成する。同様
に、右用の画像信号57Rは、右のフィールド信号56
Lを2回繰り返して1フィールド信号とすることによっ
て、合成する。
【0046】各フィールド信号56L,56Rには、図
6に示すように、同期信号55から所定の長さの部分
に、制御信号58L,58Rが含まれている。この制御
信号58L,58Rは、図8に示すように、左右の画像
信号57L,57Rにも、それぞれ含まれる。そのた
め、画像信号57L,57Rをそのまま使用して左右の
画像を形成すると、本来の映像でない部分、すなわち制
御信号58L,58Rに相当する部分も表示されること
になる。
【0047】そこで、ビデオ信号53に基づいて形成さ
れる画像は、図7のように表示される。すなわち、LC
D表示枠60L,60Rが画面枠62L,62Rによって
一部が覆われ、制御信号58L,58Rに対応する画像
表示部分64は、画面枠62L,62Rによって隠され
る。したがって、左右の画像信号57L,57Rによっ
てLCD表示枠60L,60R内にそれぞれ表示される
画像のうち、画面枠62L,62R内には、本来の映像
のみが表示される。
【0048】ビデオ信号53を処理する信号処理回路4
0は、図9に示すように構成される。すなわち、信号処
理回路40は、A/D変換器41aと、メモリ41bと、
D/A変換器41cと、スイッチ41dと、タイミング制
御回路41eとを含む。ビデオ信号の入力は、左右の画
像信号系40L,40Rと、タイミング制御系40T
と、制御信号系40Sとに、並列接続される。
【0049】左右の画像信号系40L,40Rにおい
て、スイッチ41dのA接点には、ビデオ信号が直接接
続される。一方、スイッチ41dのB接点には、直列接
続されたA/D変換器41aとメモリ41bとD/A変換
器41cとを介して、ビデオ信号が接続される。左右の
画像信号系40L,40Rスイッチ41dの出力は、LC
D駆動回路44L,44Rに、それぞれ接続される。
【0050】タイミング制御系40Tにおいて、ビデオ
信号は、タイミング制御回路41eに接続される。タイ
ミング制御回路41eの出力端子R1,W1,R2,W2,S
1,SW2は、左右の画像信号系40L,40Rのメモリ
41bの入力端子R1,W1,R2,W2と、スイッチ41dの
入力端子SW1,SW2とに、それぞれ接続される。ま
た、タイミング制御回路41eからの同期信号は、CP
U42(図4参照)に接続される。
【0051】制御信号系40Sにおいて、ビデオ信号は
A/D変換器41aに接続され、A/D変換器41aの出
力は、CPU42(図4参照)に接続される。
【0052】上記構成において、A/D変換器41a
は、ビデオ信号をデジタル化する。メモリ41bは、デ
ジタル化されたデータを記憶する。D/A変換器41c
は、メモリ41bからのデジタルデータをアナログ化す
る。スイッチ41dは、タイミング制御回路41eからの
タイミング信号に基づき、A接点とB接点との間で出力
を切り換える。タイミング制御回路41eは、ビデオ信
号に基づき、メモリ41bと、スイッチ41dと、CPU
42(図4参照)とに、各要素の動作を制御するタイミン
グ信号および同期信号を送る。
【0053】タイミング制御回路41eからのタイミン
グ信号によってスイッチ41dがA接点側にされると
き、ビデオ信号はそのままLCD駆動回路44L,44
Rに出力される。このとき、タイミング制御回路41e
は、メモリ41bのR1またはR2端子をハイにして、ビ
デオ信号をメモリ41bに記憶させる。
【0054】一方、タイミング制御回路41eからのタ
イミング信号によってスイッチ41dがB接点側にされ
るとき、タイミング制御回路41eは、信号メモリ41b
のW1またはW2端子をハイにし、メモリ41bに記憶さ
れた内容を、D/A変換器41cおよびスイッチ41dを
経て、LCD駆動回路44L,44Rに出力させる。
【0055】タイミング制御回路41eにおいて、左画
像信号系40Lすなわち端子SW1,R1,W1についての
タイミング信号と、右画像信号系40Rすなわち端子S
2,R2,W2についてのタイミング信号との制御タイミ
ングは、図10に示したタイミング図のように、逆位相
となっている。
【0056】次に、視力回復訓練装置10の装置本体2
0の内部構成について、図11,12に基づき、詳細に
説明する。
【0057】図11は、装置本体20の分解斜視図であ
る。図12は、装置本体20の内部構成の要部斜視図で
ある。
【0058】図11に示すように、装置本体20は、大
略、上下に分割された上カバー102および下カバー1
04と、上カバー102および下カバー104の内部に
収納される、表示ユニット120、プリント基板11
4、およびACユニット110とを備える。下カバー1
06は、三脚21(図1参照)を取り付けるための三脚座
108を有する。プリント基板114には、表示ユニッ
ト120と、ACユニット110と、ビデオ入力端子1
12とが、接続される。プリント基板114はスイッチ
46を有し、このスイッチ46には、上カバー102の
スイッチ穴102hから外部に突出するスイッチカバー
104が係合する。表示ユニット120は、表示ユニッ
ト台板122に取り付けられた、ランプホルダ130
と、モータユニット140(図12参照)と、LCDホル
ダ150と、レンズホルダ160とを含む。上カバー1
02と下カバー106との間に表示ユニット120が組
み込まれたとき、レンズホルダ160の接眼レンズ32
L,32Rは、装置本体20から外部に露出する。
【0059】表示ユニット120は、図12に示すよう
に構成される。すなわち、大略コ字形状の表示ユニット
台板122の内部に、ランプホルダ130とモータユニ
ット140とLCDホルダ150とが取り付けられると
ともに、表示ユニット台板122の開放側前端125に
は、レンズホルダ160が取り付けられる。
【0060】LCDホルダ150は、表示ユニット台板
122の内部において前後方向平行に取り付けられた2
本のスライド軸151に、摺動自在に取り付けられる。
スライド軸151は、LCDホルダ150の上下方向の
ガタを小さくするために、上下に配置される。LCDホ
ルダ150の上部および下部には、スライド軸151が
挿通されるスライドガイド部153が設けられる。この
スライドガイド部153は十分長く、スライド軸151
に摺接する部分も十分長い。そのため、LCDホルダ1
50の左右のガタは少なくなっている。LCDホルダ1
50は、その内部に収納されたLCDパネル30L,3
0R(図示せず)を、LCD押え板152によって後方か
ら固定している。LCDホルダ150は、その前面に遮
光板28が設けられ、その上部に突起154が設けられ
る。
【0061】表示ユニット台板122の上壁123の下
面には、モータユニット140が取り付けられる。モー
タユニット140の駆動軸142は、スライド軸151
と平行に延在し、かつ、その外周面にねじが形成され
る。このねじは、LCDホルダ150の突起154に係
合する。そして、モータユニット140の駆動軸142
の回転によって、LCDホルダ150はスライド軸15
1に沿って前後に移動する。
【0062】表示ユニット台板122の前端125に
は、接眼レンズ32L,32Rを保持するレンズホルダ
160が固定される。
【0063】ランプホルダ130は、箱形形状であり、
前面に拡散板26を、後面にランプ取り付け板132を
備える。ランプ取り付け板132には、左右一対のラン
プ22L,22Rおよび反射板24L,24Rを備え、取
り付け板132を、矢印133で示すように、後方から
ランプホルダ130に取り付けると、取り付け板132
上のランプ22L,22Rおよび反射板24L,24R
が、ランプホルダ130の内部に収納される。表示ユニ
ット台板122の後壁127には、ランプホルダ取り付
け板124とスイッチ126とが設けられる。ランプホ
ルダ130は、矢印131に示すように、横方向から表
示ユニット台板122の内部に差し込まれると、ランプ
ホルダ取り付け板124に取り付けられる。そして、ス
イッチ126は、後述するようにLCDホルダ150の
初期位置を設定するためのスイッチである。
【0064】次に、視力回復訓練装置10が形成する画
像の制御方法について、図13〜23に基づき、詳しく
説明する。
【0065】図13〜15は、画像表示の制御方法の説
明図である。図16〜17は、訓練目的に応じた制御パ
ターン図である。図19は、画像表示の制御フローチャ
ート図である。図20は、視差を与える画像表示の説明
図である。図21は、輻輳を与える画像表示方法の説明
図である。図22は、輻輳を与える他の画像表示方法の
説明図である。図23は、図22の画像表示方法によっ
て形成される画像の説明図である。
【0066】まず、画像の視度を変える制御方法につい
て、図13(I)に基づき、説明する。図13(I)は、縦軸
に視度を、横軸に時間を表す。
【0067】視度は、LCDパネル30L,30Rによ
って形成される画像の虚像位置と訓練者の眼球2R,2
Lとの間の光学的距離L(単位はメートル)の逆数で定義
される。視度は、虚像位置が眼球2R,2Lより前方の
ときには、光学的距離としては負の値を用い、そうでな
い場合(この場合は像は実像となる)には正の値を用い
て、算出する。つまり、虚像位置が眼球2R,2Lより
前方のときには、視度は− 1/ Lで定義される。視度
の単位はジオプトリーである。ジオプトリーの絶対値が
大きいほど光学的距離Lが短く、ジオプトリーが0のと
きには光学的距離Lは無限遠であり、正のジオプトリー
は遠視に相当する。
【0068】視度は、LCDパネル30L,30Rを前
後に移動して光学的距離Lを変えることによって、たと
えば図13(I)に示す制御パターンのように、変える。
【0069】すなわち、図13(I)は、最初は、LCD
パネル30L,30Rを前後すなわち近遠に大きく移動
し、徐々に変動幅を小さくして、最終的に0ジオプトリ
ーすなわち無限遠とする制御パターンを示している。図
示した制御パターンを、適宜回数繰り返す。
【0070】図示した制御パターンにおいて、視標を近
づける時、すなわち視度を減少させる時の視標移動速度
は相対的に速く、視標を遠ざける時、すなわち視度を増
加させる時の視標移動速度は相対的に遅い。これは、遠
距離から近距離にピントを合わせる速度が、近距離から
遠距離にピントを合わせる速度より速いという人の目の
生理的特性に適合させて、訓練を行なうためである。
【0071】また、0ジオプトリーすなわち無限遠を越
えて、正のジオプトリーすなわち遠視相当位置まで視標
を移動させている。これは、訓練効果を高めるためであ
る。
【0072】上記制御パターンのように視度を変えるこ
とによって、毛様体によるピント調節機能の回復訓練が
実行される。
【0073】次に、視度の変化に対応して、視標の大き
さを変える制御方法について、図13(II)に基づき、説
明する。図13(II)は、縦軸に視標の大きさ、すなわち
視標倍率を、横軸に時間を表す。横軸は、図13(I)と
対応している。視標倍率は、0ジオプトリーすなわち無
限遠のときを1としている。
【0074】視標倍率は、たとえば図13(II)に示す制
御パターンのように、視度に比例して変える。ただし、
無限遠および遠視相当位置では、視標倍率は一定すなわ
ち1とする。すなわち、視度が小さくなるほど、換言す
れば、光学的距離が短くなって視標が訓練者の眼球に近
づくほど、視標は大きくなる。
【0075】したがって、図示した制御パターンで視標
倍率を変えることによって、視標は近くでは大きく、遠
くでは小さく表示されるので、現実感のある視標画像が
形成される。
【0076】次に、視度の変化に対応して、視差を変え
る制御方法について、図13(III)および図20を参照
しながら、説明する。図13(III)は、縦軸に視差の大
きさを、横軸に時間を表す。横軸は、図13(I)と対応
している。図20は、視差を与える画像表示の一例であ
る。
【0077】視差とは、眼球と外界物体との相対的位置
が移動すれば、網膜結像の位置も相対的に変化すること
をいい、物体の遠近判断に重要な要因である。
【0078】視差は、近景表示要素を左右の画像でずら
すことによって与える。たとえば、図20に示した左右
の画像70L,70Rにおいて、近景表示要素、すなわ
ち、手前の川、木、田、家の位置を、左右にずらす。一
方、遠景表示要素、すなわち、山、雲、遠くの家および
木の位置は、ずらさない。
【0079】視差は、たとえば図13(III)に示す制御
パターンのように、視度に対応して変化させる。すなわ
ち、視標が近いほど、視差が大きくなるようし、無限遠
および遠視相当位置では、視差を与えていない。
【0080】上記制御パターンのように視差を変えるこ
とによって、訓練者の見る視標は、より現実感のあるも
のとなる。
【0081】次に、視度の変化に対応して、輻輳を変え
る方法について、図13(IV)および図21〜23を参照
しながら、説明する。図13(IV)は、縦軸に輻輳の大き
さ、すなわち後述する輻輳角θを、横軸に時間を表す。
横軸は、図13(I)に対応している。図21は、輻輳を
与える画像表示方法の説明図である。図22は、輻輳を
与える他の画像表示方法の説明図である。図23は、図
22の画像表示方法によって形成される画像の説明図で
ある。
【0082】輻輳とは、両眼の視線が注視する物体に向
かって集合する機能をいう。たとえば、両眼視できる人
の両眼の中央線上前方に鮮明な小さい物体を置き注視さ
せながら次第に眼に近づけると、両眼球は物体の動きに
つれて内方に向かうような機能をいう。
【0083】輻輳は、図21に示すように、両眼2L,
2Rの視線33L,33Rが内側を向き、交点37に収
束するように、左右の視標38L,38RのLCDパネ
ル30L,30R上の表示位置39L,39Rを互いに内
側にずらすことによって与える。
【0084】両眼の視線33L,33Rが交点37で交
わる角度θを、ここでは輻輳角と呼んでいる。輻輳角θ
は、視標38L,38Rの光学的距離Lと、左右の眼球
2L,2Rの幅Wとにより、θ=tan-1( (W/2)/L )
×2 で表される。たとえば、W=60mm とすると、視
度が−10ジオプトリー、すなわち L=100mm の場
合には、θ=tan-1( (60/2)/100 )×2 = 3
3°である。また、視度が−5ジオプトリー、すなわち
L=200mm の場合には、θ=tan-1( (60/2)/
200 )×2 = 17°となる。
【0085】輻輳は、たとえば図13(IV)に示す制御パ
ターンのように、視度に対応して変化させる。すなわ
ち、視標が近いほど、輻輳角θが大きくなるようにし、
無限遠および遠視相当位置では、輻輳角θは0°とす
る。
【0086】上記のように輻輳を変えることによって、
訓練者の見る視標は、より現実感のあるものとなる。
【0087】輻輳は、上記方法以外によっても、変える
ことができる。そこで、次に、輻輳を変える他の方法に
ついて説明する。
【0088】すなわち、図22(I)のように、接眼レン
ズ32L,32RおよびLCDパネル30L,30Rの光
軸が、左右の視線33L,33Rに一致するように構成
することによって、輻輳を変えることができる。この方
法では、輻輳を変えるには、接眼レンズ32L,32R
およびLCDパネル30L,30Rにより構成される左
右の光学系全体を、視線33L,33Rの方向に合わせ
て、傾ける。
【0089】また、図22(2)に示すように、LCDパ
ネル30L,30Rだけを、矢印35L,35Rで示すよ
うに、互いに内側に移動することによっても、輻輳を与
えることが可能である。
【0090】どちらの方法でも、輻輳を変えるには、L
CDパネル30L,30Rに対する視標38L,38Rの
位置39L,39Rを変えず、LCDパネル30L,30
R全体の位置を変えている。
【0091】上記の2つの方法により表示される左右の
画像70L,70Rは、いずれも、図23に示すように
なる。すなわち、視標の位置39L,39Rは、LCD
パネル30L,30Rに対して一定位置にある。
【0092】次に、画面枠62L,62R(図7参照)内
で視標を移動する制御方法について、図14に基づき、
説明する。図14に示すように、画面枠62L,62R
の横軸をx、縦軸をyとする。図14(I)は、縦軸にx座標
の値を、横軸に時間を表わす。図14(II)は、縦軸にy
座標の値を、横軸に時間を表わす。図14(I)、(II)の
横軸は対応している。
【0093】視標は、たとえば図14に示す制御パター
ンのように、画面枠62L,62Rの中央sから、右上
、左上、右下、左下へと移動させる。
【0094】上記のように視標を移動させることによっ
て、訓練者の視線を視標の移動に追従させ、視線を移動
させることができる。
【0095】そのため、眼球を運動させる外眼筋を訓練
し、また、目のまわりの血行促進を図ることができる。
また、視線が固定されないので、訓練者には刺激が与え
られ、集中力の低下が防止される。
【0096】次に、画像の明るさの制御方法について、
図15に基づき、説明する。図15(I)は、縦軸に視度
を、横軸に時間を表す。図15(II)は、縦軸に画像の明
るさを、横軸に時間を示している。図15(I)、(II)
は、横軸が対応している。
【0097】画像の明るさは、たとえば図15に示すよ
うに、視度を0ジオプトリーすなわち無限遠に固定した
状態で、画像の明るさ、すなわちランプ22L,22R
の明るさを変化させる。視度を0ジオプトリーにするの
は、いわゆる近見反応の影響を受けないようにするため
である。すなわち、近見反応とは、近くを見るときには
瞳孔が小さくなる人の生理的特性をいい、近見反応が起
これば、画像を暗くしても、瞳孔は広がらないので、十
分な虹彩訓練効果が得られないからである。
【0098】上記のように、無限遠とした画像の明るさ
を変化させることによって、訓練者の虹彩に効果的な刺
激を与えることができる。
【0099】以上説明したように、視力回復訓練装置1
0の画像は、視度、視標の大きさ、視差、輻輳、視標の
移動、画像の明るさについて、所定の制御パターンで形
成される。この装置10を実際に使用する際には、訓練
目的に応じてこれらの各制御要素を適宜組み合わせた制
御パターンで、画像を形成することが好ましい。
【0100】すなわち、症状、年令などに応じて、たと
えば図16〜18のような制御パターンで、画像を形成
する。図16は、若年者の仮性近視の回復訓練の場合の
制御パターンを示す。図17は、中高年者の老眼の回復
訓練の場合の制御パターンを示す。図17は、一般の近
視または遠視の回復訓練の場合の制御パターンを示す。
図16〜18において、(I)は視度すなわちLCDパネ
ル30L,30Rの前後移動の制御パターンを、(II)は
視標のx座標すなわち左右方向移動の制御パターンを、
(III)は視標のy座標すなわち上下方向移動の制御パター
ンを、それぞれ示している。
【0101】たとえば、仮性近視や老眼の回復訓練の場
合は、主として水晶体の屈折力の調節がうまく働かない
ことが原因であるので、遠近のピント調節すなわち毛様
体の運動を中心に訓練する。したがって、図16,17
に示すように、視度の訓練に重点を置き、視標の移動は
小さくする。
【0102】また、中高年者は、若年者に比べて、毛様
体の調節能力が低下している。そのため、図17に示す
中高年者の老眼の回復訓練の場合には、図16に示した
若年者の仮性近視の回復訓練の場合に比べ、視度の変化
はゆっくり行なう。
【0103】一方、近視または遠視の回復訓練の場合に
は、目のまわりの筋肉と毛様体とを、まんべんなく動か
すことが効果的である。したがって、図18に示す制御
パターンのように、視度を変化させるとともに、視標を
大きく移動させる。
【0104】画像を形成する制御パターンは、予めビデ
オテープ16,18に記録されている。すなわち、上述
のように、ビデオ信号53に含まれる画像信号によっ
て、LCDパネル30L,30R上に動画が形成され、
視差と、輻輳と、視標の大きさおよび移動とが、制御さ
れる。一方、ビデオ信号53に含まれる制御信号58
L,58Rによって、LCDパネル30L,30Rの前後
位置すなわち視度と、ランプ22L,22Rの明るさす
なわち画像の明るさが制御される。
【0105】ビデオテープ16,18は、症状、年令な
どに応じて準備しておき、適当なビデオテープ16,1
8を選択して再生することによって、適宜、適切な訓練
内容となるように制御された画像を提供する。
【0106】次に、視度と画像の明るさとの制御手順
を、図19に示すフローチャートにしたがって、説明す
る。
【0107】すなわち、ステップ#252において、C
PU42は、モータ駆動回路48を介してモータ49を
駆動し、LCDパネル30L,30Rをスイッチ126
が入る位置まで戻し、初期位置にリセットする。そし
て、ステップ#254において、CPU42は、バック
ライト制御回路50を介してランプ22L,22Rを点
灯する。そして、ステップ#256において、CPU4
2は、信号処理回路40からの視度信号を読み取り、ス
テップ#258において、視度信号を目標位置パルス数
に換算する。
【0108】ステップ#260において、LCDパネル
30L,30Rの現在の位置パルス数が目標位置パルス
数と一致しているか否かを判断する。
【0109】一致していなければ、ステップ#264に
おいて、現在の位置パルス数と目標位置パルス数との大
小を比較する。
【0110】現在位置パルス数が目標位置パルス数より
小さいときには、ステップ#266において、モータ4
9を正方向へ駆動し、LCDパネル30L,30Rを前
方に移動する。そして、ステップ#268において、現
在位置パスル数を増加させる。
【0111】一方、現在の位置パスル数が目標位置パル
ス数より大きいときには、ステップ#270において、
モータ49を負方向へ駆動し、LCDパネル30L,3
0Rを後方に移動する。そして、ステップ#272にお
いて、現在位置パルス数を減少させる。
【0112】現在位置パスル数と目標位置パスル数とが
一致すれば、ステップ#262において、CPU42は
モータ49を停止する。
【0113】現在位置パスル数および目標位置パスル数
に応じて、ステップ#260〜272の所定ステップを
実行した後、ステップ#274において、CPU42
は、信号処理回路40からのランプ明るさ信号および点
滅モード信号を読み込み、ランプ22L,22Rの明る
さを、バックライト制御回路50を介して制御する。
【0114】そして、ステップ#276において、点滅
モードであるか否かを判断する。点滅モードとは、図1
5のように照度を変化させて、虹彩に刺激を与えるモー
ドである。
【0115】点滅モードでなければ、ステップ#256
に戻る。
【0116】一方、点滅モードであれば、ステップ#2
78において、目標位置パスル数を、視度が0ジオプト
リーとなる位置に対応するパスル数に設定する。そし
て、ステップ#280において、デューティ比を切り換
え、ステップ#260に戻る。
【0117】上記構成において、点滅モードでは、必ず
画像は無限遠に形成される。したがって、虹彩の効果的
な運動を、誤りなく行なわせることができる。
【0118】以上説明した第1実施例の構成において、
背景および視標38L,38Rの表示内容に関連性を持
たせ、視標38L,38Rが特定のキャラクターを持つ
ようにし、変化をつけて視標38L,38Rを3次元的
に移動させることによって、たとえば、背景に対する視
標38L,38Rの動きに、現実感、物語性、意外性な
どを与え、訓練者の興味を持続的に引きつけるようにす
ることができる。
【0119】したがって、第1実施例に係る視力回復訓
練装置10は、訓練者が飽きずに画像を見ることができ
るようにして、訓練効果を高めることができる。
【0120】次に、訓練達成度合を判定、表示する手段
をさらに備える第2実施例について、図24〜26を参
照しながら、説明する。図24は要部構成図、図25は
ブロック図、図26はフローチャート図である。第2実
施例の構成は、基本的には、第1実施例と同じであるの
で、以下には、相異点のみ、説明する。
【0121】まず、構成を説明する。
【0122】すなわち、装置本体20内の表示ユニット
120は、第1実施例と異なり、図24に示すように、
左右一対のLCDパネル30L,30Rと接眼レンズ3
2L,32Rとの間に、ハーフミラー90L,90Rをそ
れぞれ備え、このハーフミラー90L,90Rによる反
射像を撮像できるように、一対のCCDカメラ90L,
90Rを備える。
【0123】左右のCCDカメラ90L,90Rは、図
25のブロック図に示すように、画像処理回路94に接
続される。画像処理回路94は、制御マイコン96に接
続される。制御マイコン96には、信号処理回路40か
らの視度位置情報も入力される。制御マイコン96は、
点数表示手段98に接続される。
【0124】次に、上記構成における動作を説明する。
【0125】すなわち、CCDカメラ90L,90Rは
眼球2L,2Rを撮像し、映像信号は画像処理回路94
に送られる。画像処理回路94は、映像信号に基づき、
眼球2L,2Rの瞳孔位置を検出する。検出された瞳孔
位置の情報、すなわち瞳孔位置情報は、制御マイコン9
6に送られる。
【0126】制御マイコン96は、瞳孔位置情報から注
視方向を算出する。そして、信号処理回路40からの視
標位置情報に基づき、視標に対する注視方向のずれ量を
算出する。そして、このずれ量が所定範囲内であるか否
かによって、注視方向の良否を判定する。すなわち、眼
球2L,2Rが視標38L,38Rの移動に追従できたと
き、注視方向は良状態であると判定される。
【0127】この判定は所定回数繰り返し、良判定され
た回数をカウントする。カウント値は、表示手段98に
送られる。表示手段98は、送られたカウント値を表示
する。たとえば、上記判定回数は1000回とし、良判
定された回数の下1桁を小数点以下としてカウント値を
表示することによって、良判定の割合を100点満点で
表示することができる。
【0128】次に、上記動作の手順を、図26に示すフ
ローチャート図にしたがって、さらに説明する。
【0129】すなわち、ステップ#302において、カ
ウント値Nを0とする。そしてステップ#304におい
て、制御マイコン96は、画像処理回路94からの瞳孔
位置情報と、信号処理回路40からの視標位置情報とに
より、注視方向のずれ量が所定範囲内であるか否かによ
って、注視方向の良否を判定する。良判定であれば、ス
テップ#306において、カウント値Nを1だけ増す。
良判定でなければ、カウント値Nを変更することなく、
次のステップ#308に進む。
【0130】ステップ#308において、全体の訓練時
間の1/1000の長さの時間の間、待機する。これに
よって、全体の訓練時間中に、瞳孔位置は、一定時間毎
に、1000回サンプリングされる。そして、ステップ
#310において、訓練が完了したか否か、すなわち1
000回に達したか否かを判断する。完了していなけれ
ば、ステップ#304に戻る。一方、訓練が完了すれ
ば、ステップ#312において、制御マイコン96は、
カウント値Nを表示手段98に表示させる。
【0131】上記構成により、訓練者が視標38L,3
8Rに追従できたか否かを判定できる。さらに、視力回
復訓練の達成度を、訓練終了と同時に評価できる。
【0132】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【0133】たとえば、視標38L,38Rの光学的距
離を変えるために、LCDパネル30L,30Rを本体
20に対して固定し、接眼レンズ32L,32Rを移動
するようにしても、あるいは、LCDパネル30L,3
0Rと接眼レンズ32L,32Rとの両方を移動するよ
うにしても、さらには、接眼レンズ32L,32Rの光
学的特性、たとえば焦点距離を変えるようにしてもよ
い。画像の明るさを変えるために、視標38L,38R
と眼球2L,2Rとの間に、適当なフィルタを配置して
もよい。また、レーザディスク、CD、VDなど他の記
録媒体によって動画および制御信号が提供されてもよ
い。あるいは、コンピュータによって必要に応じて随
時、画像および音声が生成されるようにしてもよい。ま
た、表示される画像の内容や制御パターンなどは、任意
に構成できる。さらに、この装置は、視力回復のみなら
ず、動体視力向上などの他の目的に用いることも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る視力回復訓練装置
の全体構成図である。
【図2】 図1の視力回復訓練装置の画像表示の原理図
である。
【図3】 図1の視力回復訓練装置の画像の表示例であ
る。
【図4】 図1の視力回復訓練装置のブロック図であ
る。
【図5】 図1の視力回復訓練装置の制御シーケンスの
フローチャート図である。
【図6】 図1の視力回復訓練装置のビデオ信号の波形
図である。
【図7】 図1の視力回復訓練装置の画像表示の構成図
である。
【図8】 図1の視力回復訓練装置の画像信号の波形図
である。
【図9】 図1の視力回復訓練装置の信号処理回路の詳
細回路図である。
【図10】 信号処理のタイミング図である。
【図11】 図1の視力回復訓練装置本体の分解斜視図
である。
【図12】 図11の要部斜視図である。
【図13】 画像表示の制御方法の説明図である。
【図14】 画像表示の制御方法の説明図である。
【図15】 画像表示の制御方法の説明図である。
【図16】 仮性近視の場合の画像の制御パターン図で
ある。
【図17】 老眼の場合の画像の制御パターン図であ
る。
【図18】 近視または遠眼の場合の制御パターン図で
ある。
【図19】 画像表示の制御フローチャート図である。
【図20】 視差を与える画像表示方法の説明図であ
る。
【図21】 輻輳を与える画像表示方法の説明図であ
る。
【図22】 輻輳を与える他の画像表示方法の説明図で
ある。
【図23】 図22の方法によって形成される画像の説
明図である。
【図24】 本発明の他の実施例の要部構成図である。
【図25】 本発明の他の実施例のブロック構成図であ
る。
【図26】 本発明の他の実施例のフローチャート図で
ある。
【符号の説明】
2L,2R 眼球 10 視力回復訓練装置 12 ビデオデッキ 12a ビデオテープ挿入部 12b ビデオテープ再生部 14 ヘッドフォン 16 ビデオテープ(視標移動手段) 18 ビデオテープ(視標移動手段) 20 装置本体 21 三脚 22L,22R ランプ 24L,24R 反射板 26L,26R 拡散板 28 遮光板 30L,30R LCDパネル(視標表示手段) 31 矢印 32L,32R 接眼レンズ(接眼光学系) 33L,33R 視線 34 画像 35L,35R 矢印 36F,36N 視標 37 交点 38L,38R 視標 39L,39R 視標位置 40 信号処理回路 40L 左画像信号系 40R 右画像信号系 40T タイミング制御系 40S 制御信号系 41a A/D変換器 41b メモリ 41c D/A変換器 41d 切り換えスイッチ 41e タイミング制御回路 42 CPU 44L,44R LCD駆動回路 46 スタートスイッチ 48 モータ駆動回路 49 モータ 50 バックライト制御回路 52 パワーユニット 53 ビデオ信号 54 同期信号 55 フレーム信号 56L,56R フィールド信号 57L,57R LCD駆動信号 58L,58R 制御信号 60L,60R LCD表示枠 62L,62R 画面枠 64 表示隠蔽部 70L,70R 画像 90L,90R CCDカメラ(眼球注視方向検出手段) 92L,92R ハーフミラー(眼球注視方向検出手段) 94 画像処理回路(眼球注視方向検出手段) 96 制御マイコン(眼球注視方向検出手段、ずれ検出
手段、注視方向検出手段) 98 点数表示部(判定結果表示手段) 102 上カバー 103 スイッチ穴 104 スイッチカバー 106 下カバー 108 三脚座 110 ACユニット 112 ビデオ入力端子 114 プリント基板 120 表示ユニット 122 表示ユニット台板 123 上壁 124 ランプホルダ取り付け板 125 前端 126 スイッチ 127 後壁 130 ランプホルダ 132 矢印 133 ランプ取り付け板 134 矢印 140 モータユニット 142 駆動軸 150 LCDホルダ 151 スライド軸 152 LCD押え板 153 スライドガイド部 154 突起 160 レンズホルダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 誠 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 谷尻 靖 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 杉原 康正 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 木村 和夫 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視標(38L,38R)を表示する視標表
    示手段(30L,30R)と、該視標(38L,38R)を少
    なくとも接眼光学系(32L,32R)の光軸方向に対し
    て略直角方向に移動させる視標移動手段(16,18)と
    を備え、上記視標(38L,38R)を見ることによって
    視力回復訓練を行なうことができるにようにした視力回
    復訓練装置(10)において、 上記視標(38L,38R)を注視する眼球(2L,2R)の
    注視方向を検出する眼球注視方向検出手段(90L,90
    R,92L,92R,94,96)と、 上記視標(38L,38R)に対する上記注視方向のずれ
    量を検出する注視方向ずれ検出手段(96)と、 上記ずれ量に基づき、上記視標(38L,38R)の動き
    に対する上記眼球(2L,2R)の追従性の良、不良を判
    定する注視方向判定手段(96)と、 該注視方向判定手段(96)による上記判定の結果を表示
    する判定結果表示手段(98)とを、備えることを特徴と
    する、視力回復訓練装置。
  2. 【請求項2】 上記注視方向判定手段(96)は、所定期
    間中に所定回数の上記判定を行なうように構成され、 上記判定結果表示手段(98)は、上記眼球方向判定手段
    (96)が上記良と判別した回数を表示するように構成さ
    れたことを特徴とする、請求項1記載の視力回復訓練装
    置。
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