JPH08255533A - 光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置 - Google Patents

光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置

Info

Publication number
JPH08255533A
JPH08255533A JP8493495A JP8493495A JPH08255533A JP H08255533 A JPH08255533 A JP H08255533A JP 8493495 A JP8493495 A JP 8493495A JP 8493495 A JP8493495 A JP 8493495A JP H08255533 A JPH08255533 A JP H08255533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emitted
light emitting
photoelectric sensor
emitting elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8493495A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Iguchi
康二 井口
Yoshihito Koshiba
美仁 小柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP8493495A priority Critical patent/JPH08255533A/ja
Publication of JPH08255533A publication Critical patent/JPH08255533A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Switches Operated By Changes In Physical Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光軸ずれがなく、遠距離にある検出物体を確
実に判別できる反射型光電センサを提供する。 【構成】 波長の異なる2つの光を出射する投光部1
と、投光部1から出射された光のうちいずれか一方の光
を強く反射する反射板2と、検出物体3又は反射板2に
よって反射された光を受光する受光部4とより構成す
る。投光部1は、2つの発光素子5a、5bをそれぞれ
の光軸を一致させて、2つのリードフレーム7に互いに
出射面を逆方向となるようにマウントし、コリメートレ
ンズ6や凹面鏡8と共に一体として封止成形されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光電センサ、回帰反射型
光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び
投光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来の回帰反射型光電センサと
して、特公平4−25655号公報に開示されたものが
ある。この光電センサは波長の異なる光、例えば赤外光
と赤色光を出射する2つの発光素子と、反射板によって
反射された2つの光を受光する受光素子を有している。
2つの発光素子は反射板に向けて並列して配置されてお
り、2つの発光素子から出射された光は反射板で反射さ
れ、受光素子で受光される。反射板は、発光素子から発
光された光のうちいずれか一方の光を強く反射する特性
を有しており、受光素子は受光した2つの反射光の強さ
に応じた受光信号をそれぞれ出力する。しかして、光路
上に検出物体が存在すると、発光素子から出射された2
つの光は検出物体によって反射され、受光素子から出力
された受光信号の大小関係が変化する。したがって、こ
の受光信号の大小関係を信号処理回路によって検出する
ことにより、検出物体の存在を知ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この回
帰反射型光電センサにおいては、波長の異なる2つの発
光素子をそれぞれ反射板に向けて並列して配置していた
ので、2つの発光素子の光軸調整に手間を生じていた。
また、発光素子から反射板までの検出距離が長い場合に
は、ある距離以上では光軸ずれによって両方の光が分離
し、いずれか一方の光しか届かない領域のみとなって検
出物体を検出できない場合があった。
【0004】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、複数の波長
の光を検出エリアに向けて出射する光電センサや回帰型
光電センサ、投光装置等において、波長の異なる光の光
軸調整を不要にし、遠距離にある物体でも確実に検出す
ることができるようにすることにある。
【0005】
【発明の開示】本発明の光電センサは、複数の異なる波
長の光を同軸光線として出射する投光部と、前記投光部
から出射された光の戻り光を受光する受光部と、前記受
光部で受光した光のうち前記複数波長の光の受光強度の
大小関係を比較する手段と、を備えたことを特徴として
いる。
【0006】ここで光電センサとは、投光部から出射さ
れた複数の波長の光からなる検出用光を検出物体もしく
は反射板もしくは背景によって反射させ、反射した光を
受光部で受光することによって検出物体に関する情報を
光信号として検出し、これを電気信号に変換して検出物
体の情報を検出するものをいう。ここに、情報とは、一
定のエリア内における検出物体の有無、検出物体までの
距離、検出物体の位置、検出物体の形状、検出物体の色
などをいう。従って、ここでいう光電センサは、特に限
定的に解釈されるべきものでなく、光電スイッチや光測
距センサ、回帰反射型光電センサ、マークセンサなども
含まれる。
【0007】しかして、この光電センサにあっては、異
なる波長の光を同軸光線として出射しているので、投光
部からの距離が遠くなっても投光部から出射された波長
の異なる光の光軸ずれが発生しない。
【0008】従って、光電センサの検出距離を長距離化
しても波長の異なる光が分離することがないので、光電
センサから離れたところでも検出物体に関する情報を確
実に検出できる。
【0009】また、請求項2に記載の実施態様にあって
は、前記投光部が、発光方向が互いに逆向きとなるよう
に同軸状に配置された出射波長の異なる2つの発光素子
と、いずれか一方の発光素子から出射された光を反射さ
せることにより、両発光素子から出射された光を同一光
軸に沿った光線として出射させる反射光学系とからなる
ものである、ことを特徴としている。
【0010】しかして、一方の発光素子から出射された
光は反射光学系で反射され、他方の発光素子と同じ光出
射側へ光を出射させられ、このとき両発光素子から出射
された光が光軸を共有するように同軸上に重ねられる。
【0011】従って、複数の発光素子を一体化すること
ができるので、投光部を1つの素子として取り扱うこと
ができ、投光部を小型化することができる。また、アセ
ンブリ工程においては、光軸を一致させるための調整が
不要になり、センサの組立作業を容易にすることができ
る。
【0012】また、請求項3に記載の実施態様にあって
は、前記投光部が、出射波長の異なる複数の発光素子
と、各発光素子から出射される光に対して異なる反射及
び透過特性を有する波長選択膜とを備え、各発光素子か
ら出射された光を波長選択膜で反射又は透過させること
により各発光素子から出射された光の光軸を一致させる
ようにしたものである、ことを特徴としている。
【0013】例えば、波長選択膜の両側に複数の発光素
子を配置すれば、波長選択膜の一方側の発光素子から光
を反射させ、反対側の発光素子から光を透過させて光軸
を一致させることができる。
【0014】このような投光部を用いれば、波長選択膜
を用いて低コストで波長の異なる光を同軸状に重ねるこ
とができる。
【0015】また、本発明の回帰反射型光電センサは、
2つの異なる波長の光を同軸光線として出射する投光部
と、投光部から出射された2つの出射光のうちいずれか
一方の光を強く反射する特性を有する回帰反射板と、前
記投光部から出射され前記回帰反射板もしくは検出物体
で反射された戻り光を受光する受光部と、前記受光部で
受光した光のうち前記2波長の光の受光強度の大小関係
を判別することにより前記回帰反射板と検出物体とを判
別する手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】しかして、この回帰反射型光電センサにお
いては、受光部と反射板との間の検出エリアに検出物体
が存在していない場合には、波長の異なる光の受光強度
分布が異なっているが、検出エリアに物体が侵入すると
波長の異なる光の受光強度分布が変化する(例えば、ほ
ぼ等しくなる)ので、物体を検出することができる。
【0017】しかも、投光部から出射されている波長の
異なる光は同軸状に出射されているので、検出距離が長
距離化しても波長の異なる光が分離することがなく、検
出物体(特に、鏡面物体など)を確実に検出できる。
【0018】また、本発明の回帰反射物体の検出方法
は、前記請求項1に記載の光電センサを用いて、波長に
より反射率の異なる回帰反射物体の検出方法であって、
受光部において受光した光のうち前記複数波長の光の受
光強度の大小関係の変化により物体を検出するようにし
た、ことを特徴としている。
【0019】検出エリアに物体が存在していない場合に
は、受光部は各波長の光を同程度の光強度で受光してい
るが、検出エリアに物体が存在すると、波長によって反
射率が異なるため、受光部における波長毎の光強度の関
係が変化する。
【0020】従って、この場合には、反射板を用いた回
帰反射型光電センサとは違った使用方法が可能になる。
また、検知距離の長距離化も可能になる。
【0021】また、本発明の色差検出方法は、前記請求
項1に記載の光電センサを用いた色差検出方法であっ
て、色差検出対象物からの反射光を受光部において受光
し、受光部において受光した光のうち前記複数波長の光
の受光強度の大小関係の違いにより色差を判別するよう
にした、ことを特徴としている。
【0022】対象物の色によって反射される波長の光は
異なる。従って、光電センサの受光部で受光している受
光強度と波長との関係より対象物の色を判別することが
できる。また、検知距離の長距離化も可能になる。
【0023】また、本発明の投光装置は、発光方向が互
いに逆向きとなるように同軸状に配置された2つの発光
素子と、いずれか一方の発光素子から出射された光を反
射させることにより、両発光素子から出射された光を同
一光軸に沿った光線として出射させる反射光学系と、を
備えたことを特徴としている。
【0024】この投光装置によれば、波長選択膜やフィ
ルタ等の光学的手段を用いることなく、2つの波長の光
を光軸を一致させて同じ方向へ出射させることができ
る。従って、量産可能でそれによりアセンブリ工程にお
ける光軸合せの調整を不要にすることができる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である反射型光電
センサAを示す概略構成図である。光電センサAは、波
長の異なる2つの光を出射する投光部1と、投光部1か
ら出射された光を反射する反射板2と、検出物体3又は
反射板2によって反射された光を受光する受光部4とか
ら構成されている。投光部1には、発光ダイオードなど
の発光素子5a,5bを2個備えており、発光素子5
a,5bから出射された光のそれぞれの光軸は一致し、
投光レンズ6aによりコリメート化され反射板2に向け
て出射される。図2に示すものは投光部1の具体的な断
面構成図である。2つの発光素子5a、5bが、それぞ
れの光軸を一致させて、2つのリードフレーム7上に互
いに出射面を逆方向となるようにしてマウントされ、投
光レンズ6aや凹面鏡8とともに一体として封止成形さ
れている。2つの発光素子5a、5bは互いに異なる波
長の光、例えば、図3の光強度分布曲線(短破線)アで
示すように赤色光のような可視部に主波長を有する光と
光強度分布曲線(短破線)カで示すように赤外光のよう
な赤外部に主波長を有する光とをそれぞれ出射し、発光
素子5aから出射された赤色光は直接投光レンズ6aか
ら反射板2に向けて出射され、発光素子5bから出射さ
れた赤外光は凹面鏡8によって反射されて光の向きが変
えられ、投光レンズ6aから出射される。また、1つの
リードフレーム7上に2つの発光素子5a,5bを出射
面が互いに逆方向となるようにマウントしてもよい。な
お、11は発光素子5a,5bとリードフレーム7を接
続する金線である。
【0026】反射板(回帰反射板)2は、コーナーキュ
ーブ2aまたは複数のコーナーキューブ2aが平面状に
並べられた集合体の前面に赤外線領域に吸収特性を有す
る赤外線カットフィルタ2bを設けて構成されている。
図3に実線で示す曲線サは反射板2の反射特性であっ
て、赤色光の領域で反射率が高く、赤外線領域で反射率
が低くなっている。また、受光部4は、例えばフォトダ
イオードのような受光素子9と受光レンズ6bから構成
されており、反射板2または検出物体3で反射された光
を受光するようになっている。受光部4で受光された光
のうち2つの波長の光(赤色光、赤外光)は、信号処理
回路10によってそれぞれ受光信号に変換され、出力さ
れた2つの受光信号の大小が比較判断される。
【0027】しかして、発光素子5aから赤色光が出射
されると、投光レンズ6aによってコリメート化されて
反射板2に向けて出射される。また、発光素子5bから
出射された赤外光は凹面鏡8で反射された後に投光レン
ズ6aによってコリメート化されて、反射板2に向けて
出射される。投光素子5aから出射された赤色光の光強
度を図3の光強度分布曲線アに示し、投光素子5bから
出射された赤外光の光強度を図3の光強度分布曲線カに
示すが、これらはほぼ同じ光強度を有している。
【0028】光電センサAと反射板2との間の検出エリ
アに検出物体3が存在しない場合には、赤外光は赤外線
カットフィルタ2bによってそのほとんどが吸収され、
赤色光のみが反射板2によって強く反射される。したが
って、受光部4によって受光される赤色光の光強度は図
3の光強度分布曲線(実線)ウとなり、赤外光の光強度
は図3の光強度分布曲線(実線)クとなり、赤色光が赤
外光に比べて強い光強度を示す。これに対し、検出物体
3が検出エリアに侵入すると、赤色光及び赤外光がとも
に検出物体3によって同程度に強く反射されるため、図
3の光強度分布曲線(長破線)イ、キのように、赤色光
及び赤外光ともに同程度の光強度を示すことになる。し
たがって、受光部4で受光された赤色光及び赤外光の各
受光強度の大小関係を判断することによって、検出物体
3の有無を知ることができる。
【0029】図4は信号処理回路10の具体的構成を示
すブロック図である。図5はこの信号処理回路10の動
作を説明するためのタイムチャートである。図4の符号
12は基本周期Tのパルス信号を出力する主発振回路で
ある。13は主発振回路12の出力パルスから一定時間
Δt1(0≦Δt1<T)遅延して駆動パルス信号P1
を出力する発振回路、14は発振回路13の駆動パルス
信号P1の立上がりに同期して赤色光の発光素子5aを
パルス発光させる発光素子駆動回路である。発振回路1
3より出力される駆動パルス信号P1を図5(a)に示
す。15は主発振回路12の出力パルスから一定時間Δ
t2=Δt1+(T/2)だけ遅延して駆動パルス信号
P2を出力する発振回路、16は発振回路15の駆動パ
ルス信号P2の立上がりに同期して赤外光の発光素子5
bをパルス発光させる発光素子駆動回路である。発振回
路15より出力される駆動パルス信号P2を図5(b)
に示す。
【0030】また、17は、受光強度に応じて受光素子
9に流れる光電流を電圧信号にI/V変換し、さらに増
幅して受光信号VDとして出力する増幅器である。この
ようにして増幅器17から出力される受光信号VDの一
例を図5(c)に示す。ここで、検出エリアには、図5
(d)に示す期間、検出物体3が存在していたと仮定し
ている。18はピークホールド回路であって、発振回路
13から出力される赤色発光用の駆動パルス信号P1と
同期して所定時間(駆動パルス信号P1が出力されてか
ら受光素子9が赤色光を受光し終えるまでの時間)サン
プリング動作状態となり、その間の増幅器17の出力の
ピーク電圧を発振回路13の次回の駆動パルス信号P1
までホールドする。このピークホールド回路18から出
力されるピークホールド信号V1を図5(e)に示す。
19はピークホールド回路であって、発振回路15から
出力される赤外発光用の駆動パルス信号P2と同期して
所定時間(駆動パルス信号P2が出力されてから受光素
子9が赤外光を受光し終えるまでの時間)サンプリング
動作状態となり、その間の増幅器17の出力のピーク電
圧を発振回路15の次回の駆動パルス信号P2までホー
ルドする。このピークホールド信号V2を図5(f)に
示す。20は割算回路であって、ピークホールド回路1
8の出力電圧V1とピークホールド回路19の出力電圧
2の比V2/V1を出力する。この割算回路20の出力
を図5(g)に示す。21はコンパレータ(比較器)で
あって、割算回路20の出力値V2/V1と所定のスレッ
ショルド値Vth1(<<1)とを比較し、出力値V2/V1
がスレッショルド値Vth1よりも大きければハイ(H)
を出力し、スレッショルド値Vth1よりも小さければロ
ー(L)を出力する。このコンパレータ21の出力V
1OUTを図5(h)に示す。22は加算回路であって、ピ
ークホールド回路18の出力電圧V1とピークホールド
回路19の出力電圧V2の和V1+V2を出力する。この
加算回路22の出力を図5(i)に示す。23はコンパ
レータ(比較器)であって、加算回路22の出力値V1
+V2と所定のスレッショルド値Vth2とを比較し、出
力値V1+V2がスレッショルド値Vth2よりも大きけれ
ばハイ(H)を出力し、スレッショルド値Vth2よりも
小さければロー(L)を出力する。このコンパレータ2
3の出力V2OUTを図5(j)に示す。24はアンド(A
ND)回路であって、コンパレータ21及び23の出力
をアンド演算して出力する。すなわち、両コンパレータ
21及び23の出力がいずれもハイの場合にのみハイを
出力する。このアンド回路24の出力VOUTを図5
(k)に示す。
【0031】しかして、検出エリアに検出物体3が存在
していない場合(図5(d)の「無」の区間)には、反
射板2によって赤色光だけが強く反射されるので、ピー
クホールド回路18の出力V1(図5(e))がピーク
ホールド回路19の出力V2(図5(f))よりも大き
い。よって、割算回路20の出力V2/V1(図5
(g))はスレッショルド値Vth1よりも小さい。した
がって、コンパレータ21の出力がローとなり(図5
(h))、検出エリアに検出物体3が存在しないと判断
される。
【0032】これに対し、検出エリアに検出物体3が存
在している場合(図5(d)の「有」の区間)には、赤
色光と赤外光が検出物体3で反射されるので、赤色光の
受光強度も高くなるが、それにも増して赤外光の受光強
度は赤色光と同程度に大きくなる。このため、ピークホ
ールド回路18の出力V1(図5(e))とピークホー
ルド回路19の出力V2(図5(f))が同じ程度とな
り、割算回路20の出力V2/V1(図5(g))はスレ
ッショルド値Vth1よりも大きくなる。したがって、コ
ンパレータ21の出力がハイとなり(図5(h))、検
出エリアに検出物体3が存在する判断される。
【0033】また、加算回路22では、両ピークホール
ド回路18,19の出力電圧V1,V2の和V1+V2を求
めてスレッショルド値Vth2と比較している。検出エリ
アに検出物体3が侵入すると、加算回路22の出力値V
1+V2も大きくなるので、割算回路20の出力値V2
1をスレッショルド値Vth1と比較するコンパレータ
21の出力と、加算回路22の出力値V1+V2をスレッ
ショルド値Vth2と比較するコンパレータ23の出力が
いずれもハイの場合に、検出物体3が存在すると判定す
ることにより、なんらかの外乱により検出物体3が存在
していると誤判定するのを防止することができ、判定精
度を向上させることができる。
【0034】従って、この回帰反射型の光電センサAに
よれば、鏡面物体のように反射率の高い検出物体も確実
に検出することができる。また、この光電センサAの投
光部1は、2つの発光素子5a,5bの光軸が一致する
ようにして波長の異なる光が出射されているので光軸の
ずれがなく、遠距離にある検出物体3も精度よく検出す
ることができる。また、予め光軸が一致するようにして
発光素子5a,5bが封止成形された投光部1を用いる
ことにより、あらためて2つの発光素子5a,5bの光
軸調整を行なう必要がなく、光電センサAの組み立てを
容易に行なうことができる。
【0035】図6(a)(b)は2つの発光素子5a,
5bから出射された赤色光及び赤外光の広がり角の関係
について示す。原理的には赤色光の出射されている領域
と赤外光の出射されている領域とは等しく、両広がり角
θ1とθ2とは等しいことが望ましい。しかし、その場合
には誤差が生じると、図6(a)に示すように、赤色光
の広がり角θ1が赤外光の広がり角θ2よりも広くなるこ
とが起こり得る。その場合には、赤外光が目に見えない
ために、反射板2を赤色光の領域内に設置したとして
も、赤外光の領域から外れている恐れがある。この場合
には、検出物体3が検出エリアに入ったとしても、受光
部4における受光量が変化したとしても、赤色光と赤外
光との光強度の大小関係はほとんど変化せず、検出物体
3を検出することができなくなり、最悪の場合にはいつ
までも気が付かないということもあり得る。
【0036】これに対し、図6(b)に示すように、赤
色光の広がり角θ1を赤外光の広がり角θ2よりも広くな
るように設定しておけば、誤差が発生しても、上記のよ
うな不都合は防止することができる。この広がり角の差
は誤差が発生しても、θ1<θ2となるように決めること
ができる。通常の状態において、θ1<θ2となるように
設定してあれば、設定誤差等によってもθ2<θ1となる
ことがないので、目に見える赤色領域に反射板2を設置
することにより確実に赤外光の領域にも配置することが
でき、確実に正常な動作状態にあるかどうかを確認する
ことができるようになる。
【0037】また、赤色光と赤外光との受光強度の大小
を比較するための手段としては、上記信号処理回路10
のような構成に限らず、種々の方法も可能である。例え
ば、赤色光と赤外光に感度領域を有する2個のカラー用
受光素子(カラーセンサ)を用いてそれぞれの反射光を
受光するようにしてもよく、ダイクロイックミラーを用
いて赤色光と赤外光とに分光したのち各々の受光素子で
受光するようにしてもよい。また、赤色光や赤外光のみ
を透過する選択透過性のあるフィルタを受光素子9の手
前に設けて、それぞれの反射光を受光することにしても
よく、このようにすれば光電センサA周囲の外乱光の影
響を少なくすることができる。
【0038】図7は投光部の他例を示す図である。この
投光部では、投光レンズ6aの後方の焦点位置に赤色光
を出射する発光素子5aを配置し、投光レンズ6aと発
光素子5aの間に赤外光を出射する発光素子5bを配置
している。また、両発光素子5a、5bを同じ方向に向
けて同一光軸上に配置している。このような構成によっ
ても赤色光と赤外光とを同軸状に出射させることがで
き、凹面鏡8を不要にすることができる。また、赤色光
の領域を赤外光よりも狭くすることもできる。
【0039】図8は、本発明の別な実施例である光電セ
ンサAの投光部1を示す概略構成図である。投光部1は
2つの発光素子5a,5bと、波長選択特性の異なる2
枚の波長選択膜25a,25bをガラス板の両面に形成
された光学素子26とから構成されており、2つの発光
素子5a、5bは同一方向に出射面を向けて封止成形さ
れており、発光素子5aからは赤色光が、発光素子5b
から赤外光がそれぞれ光学素子26に向けて出射され
る。2枚の波長選択膜25a、25bの反射率−波長特
性をそれぞれ図9及び図10に示す。裏面側の波長選択
膜25aは波長約890nm以上の赤外線を透過し、波
長約680nm以下の可視光はほとんど反射する特性を
有しており、また、表面側の波長選択膜25bは波長約
680nm以下の可視光を透過し、波長890nm以上
の赤外線はほとんど反射する特性を有している。
【0040】しかして、発光素子5bから出射された赤
外光は、波長選択膜25bによって反射され、反射板2
に向けて出射される。また、発光素子5aから出射され
た赤色光は波長選択膜25bを透過して光学素子26内
部を通過し、波長選択膜25aにより反射される。波長
選択膜25aにより反射された赤色光は再び光学素子2
6内部を通過し、波長選択膜25bを透過して反射板2
に向けて出射される。このように2つの発光素子5から
出射した赤外光及び赤色光を、それぞれの光軸を一致さ
せて反射板2に向けて出射することができる。このため
には、両発光素子5a,5b間の間隔、もしくは波長選
択膜25a,25b間の距離を適当に調整しておく必要
がある。
【0041】さらに、光学素子26を挟んで発光素子5
a,5bの反対側には、光学素子26を透過した赤外光
及び赤色光を受光するモニター用の別な受光素子27が
配置されている。この投光部1にあっては、2枚の波長
選択膜25a、25bは図9、図10に示すようにわず
かながら赤色光及び赤外光の一部(数%程度)を透過さ
せるので、透過した赤色光及び赤外光を受光素子27で
受光し、受光素子27で受光された赤色光及び赤外光の
受光信号が常に一定となるように2つの発光素子5a、
5bの出力がそれぞれ制御されている。このように、発
光素子5a,5bからの出力が一定となるようにオート
パワーコントロール(APC)を行なえば、温度変化に
よる発光素子5a,5bの出力変化を少なくし、温度特
性のよい光電センサAを製作することができる。
【0042】図11に示すものはさらに別な投光部1の
概略構成図であって、光学素子26のいずれか一方の面
はある角度で他方の面に対して傾斜している。2つの発
光素子5a、5bは光学素子26の一方の側に配置され
ており、発光素子5bは、くさび形の光学素子26に対
して光出射方向が波長選択膜25aにほぼ垂直になるよ
うに配置され、残る発光素子5aは波長選択膜25aに
対して光出射方向がある角度を持って配置されている。
しかして、発光素子5bから出射された赤外光は波長選
択膜25aを透過して、波長選択膜25bで反射され、
再び、波長選択膜25aを透過して反射板2に向けて出
射される。また、発光素子5aから出射された赤色光
は、赤外光と重なるように波長選択膜25aで反射され
て反射板2に向けて出射される。このように、波長選択
膜25bの傾斜角と発光素子5aから出射された赤色光
の入射角を調整して、光軸合わせを行なうこともでき
る。
【0043】図12に示すものは本発明のさらに別な投
光部1の概略構成図であって、光学素子26のいずれか
一方の側に波長選択膜25が形成されており、2つの発
光素子5a、5bは光学素子26を挟むようにしてその
両側に配置されている。波長選択膜25は、例えば、図
9に示した波長選択膜25aのように、赤外光を透過し
赤色光をほとんど反射する特性を有している。しかし
て、発光素子5aから出射された赤色光は波長選択膜2
5によって反射され、反射板2に向けて出射される。ま
た、発光素子5bから出射された赤外光は波長選択膜2
5を透過できるので、波長選択膜25を透過して赤色光
と光軸を一致させられ、反射板2に向けて出射される。
この投光部1にあっては、波長選択膜25が一枚で済む
のでコストを安価にできる。
【0044】なお、上記実施例においては、反射板(回
帰反射板)2を用いた回帰反射型の光電センサとして用
いた場合について示したが、これとは逆に回帰反射物体
を検出するための光電センサとして用いることもでき
る。つまり、この場合には反射板2を用いないので、受
光素子9には検知エリア側の背景で反射された赤色光と
赤外光が入射し、赤色光の受光強度と赤外光の受光強度
とが等しくなっている。これに対し、赤色光もしくは赤
外光のいずれか一方を強く反射する回帰反射物体が検出
エリアに侵入すると、赤色光の受光強度と赤外光の受光
強度とのバランスが大きく崩れるので、検出エリア内に
検出物体が存在すると判断される。つまり、信号処理回
路10の出力としては、図4及び図5の場合とは逆にな
る。
【0045】また、検出エリア内に検出物体が存在する
か否かといった光電スイッチ的な使用方法に限らず、三
角測距法の原理に基づき検出物体までの距離を計測する
ための測距センサとしても用いることができることも当
然である。
【0046】図13は本発明の色差検出器Bとしての実
施例を示す概略構成図である。色差検出器Bは、複数の
発光素子5a,5b,5cを有する投光部1と、検出物
体3によって反射された光を受光する受光部4と、受光
部4から出力されたそれぞれの反射光の受光信号を信号
処理する信号処理回路10とから構成されている。投光
部1は図14に示すように、例えば、赤、青、緑と言っ
た波長の異なる可視光を出射する複数の発光素子5a,
5b,5cと、3つの異なる波長選択特性を有する波長
選択膜25a,25b,25cを備えた光学素子26と
から構成されている。波長選択膜25aはそれぞれ赤色
光を選択的に反射し、青色光及び緑色光を透過し、波長
選択膜25bは少なくとも青色光を反射し、緑色光を透
過し、波長選択膜25cは少なくとも緑色光を反射する
ようになっている。従って、発光素子5aから出射され
た赤色光は波長選択膜25aで反射され、発光素子5b
から出射された青色光は波長選択膜25bで反射され、
発光素子5cから出射された緑色光は波長選択膜25c
で反射され、3つの出射された3原色の光は光軸を一致
させて検出物体3に向けて出射される。
【0047】しかして、投光部1から検出物体3に向け
て赤色光、青色光、緑色光が出射されると、検出物体3
の表面の色に応じた波長の光が反射される。したがっ
て、検出物体3によって反射された光を受光部4で受光
し、受光した赤色光、青色光、緑色光の各光強度の大小
関係を信号処理回路10によって比較判断することによ
り、検出物体3の色差を判別することができる。
【0048】次に、図15に示すものはマークセンサC
としての実施例を示す概略構成図であって、マークセン
サCの投光部1からは赤色光と緑色光が同一光軸に沿っ
て出射されている。また、記憶部29には、検出物体3
に付された識別用のカラーマーク28の赤色と緑色の受
光強度の大小に応じて、内容物や種類、ロット番号など
の情報が予め登録されている。
【0049】従って、マークセンサCは受光した緑色光
と赤色光の光強度の大小関係からカラーマーク28の種
類を判別することができる。また、登録されている内容
物やロット番号等の情報を外部へ出力させることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である回帰反射型の光電セン
サを示す概略構成図である。
【図2】一体の素子として構成された同上の投光部を示
す断面図である。
【図3】反射板の反射特性と、赤色光と赤外光の光強度
分布を示す図である。
【図4】信号処理回路の構成を示すブロック図である。
【図5】(a)〜(k)は上記信号処理回路の動作を説
明するタイムチャートである。
【図6】2つの発光素子から出射された赤色光及び赤外
光の広がり角と反射板の位置関係を示す図であって、
(a)は赤色光の広がり角が赤外光の広がり角よりも広
い場合を示す図、(b)は赤色光の広がり角が赤外光の
広がり角よりも狭い場合を示す図である。
【図7】本発明の別な実施例による投光部の他例を示す
概略図である。
【図8】本発明のさらに別な実施例による投光部を示す
概略構成図である。
【図9】同上の波長選択膜の特性を示す図である。
【図10】同上の別な波長選択膜の特性を示す図であ
る。
【図11】本発明のさらに別な実施例による投光部を示
す概略構成図である。
【図12】本発明のさらに別な実施例による投光部を示
す概略構成図である。
【図13】本発明による色差検出器を示す概略構成図で
ある。
【図14】同上の投光部を示す概略構成図である。
【図15】本発明によるマークセンサを示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1 投光部 2 反射板 4 受光部 5a,5b,5c 発光素子 6a 投光レンズ 9 受光素子 25,25a,25b 波長選択膜 18 カラーマーク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なる波長の光を同軸光線として
    出射する投光部と、 投光部から出射された光の戻り光を受光する受光部と、 前記受光部で受光した光のうち前記複数波長の光の受光
    強度の大小関係を比較する手段と、を備えた光電セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記投光部は、 発光方向が互いに逆向きとなるように同軸状に配置され
    た出射波長の異なる2つの発光素子と、 いずれか一方の発光素子から出射された光を反射させる
    ことにより、両発光素子から出射された光を同一光軸に
    沿った光線として出射させる反射光学系とからなるもの
    である、ことを特徴とする請求項1に記載の光電セン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記投光部は、 出射波長の異なる複数の発光素子と、 各発光素子から出射される光に対して異なる反射及び透
    過特性を有する波長選択膜とを備え、 各発光素子から出射された光を波長選択膜で反射又は透
    過させることにより各発光素子から出射された光の光軸
    を一致させるようにしたものである、ことを特徴とする
    請求項1に記載の光電センサ。
  4. 【請求項4】 2つの異なる波長の光を同軸光線として
    出射する投光部と、 投光部から出射された2つの出射光のうちいずれか一方
    の光を強く反射する特性を有する回帰反射板と、 前記投光部から出射され前記回帰反射板もしくは検出物
    体で反射された戻り光を受光する受光部と、 前記受光部で受光した光のうち前記2波長の光の受光強
    度の大小関係を判別することにより前記回帰反射板と検
    出物体とを判別する手段と、を備えた回帰反射型光電セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光電センサを用いて、
    波長により反射率の異なる回帰反射物体を検出する方法
    であって、 受光部において受光した光のうち前記複数波長の光の受
    光強度の大小関係の変化により物体を検出するようにし
    た、回帰反射物体の検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の光電センサを用いた色
    差検出方法であって、 色差検出対象物からの反射光を受光部において受光し、
    受光部において受光した光のうち前記複数波長の光の受
    光強度の大小関係の違いにより色差を判別するようにし
    た、色差検出方法。
  7. 【請求項7】 発光方向が互いに逆向きとなるように同
    軸状に配置された2つの発光素子と、 いずれか一方の発光素子から出射された光を反射させる
    ことにより、両発光素子から出射された光を同一光軸に
    沿った光線として出射させる反射光学系と、を備えた投
    光装置。
JP8493495A 1995-03-15 1995-03-15 光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置 Pending JPH08255533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8493495A JPH08255533A (ja) 1995-03-15 1995-03-15 光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8493495A JPH08255533A (ja) 1995-03-15 1995-03-15 光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08255533A true JPH08255533A (ja) 1996-10-01

Family

ID=13844513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8493495A Pending JPH08255533A (ja) 1995-03-15 1995-03-15 光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08255533A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220424A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Kyokko Denki Kk 双方向型物体検知センサ
JP2018141641A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 光学式成分センサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220424A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Kyokko Denki Kk 双方向型物体検知センサ
JP2018141641A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 光学式成分センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6226076B1 (en) Distance measuring apparatus using pulse light
JPH11326515A (ja) 光波測距定装置
JPH0815413A (ja) 距離測定装置
US20070152129A1 (en) Method and apparatus for intensity control of multiple light sources
JPH10221064A (ja) 光学式測距装置
JPH095426A (ja) 同軸型光波測距計
US6323481B2 (en) Optical unit, photoelectric switch, fiber-type photoelectric switch, and color discrimination sensor
JPH11330939A (ja) 光学装置、光電スイッチ、ファイバ型光電スイッチおよび色識別センサ
US6225621B1 (en) Laser photoelectric sensor
JP2018151278A (ja) 計測装置
US11215445B2 (en) Optical apparatus and distance measuring system
JPH08255533A (ja) 光電センサ、回帰反射型光電センサ、回帰反射物体検出方法、色差検出方法及び投光装置
JP4376422B2 (ja) 二色性光学セル
WO2022062469A1 (zh) 一种激光雷达
JPS62204113A (ja) 物体検知方法
US5159378A (en) Light projector for range finding device
JPH06281740A (ja) 距離測定装置
US20230028749A1 (en) Lidar with multi-range channels
JPH07280951A (ja) 反射型光センサ
CN114270176A (zh) 水分感知装置
JPH01304380A (ja) 光波距離計
JPH05274967A (ja) 光電スイッチ
TWI749740B (zh) 光達系統
WO2023273395A1 (zh) 测距装置及扫地机器人
CN110411487B (zh) 光电传感器