JPH08253688A - 安定化ロジン金属塩と安定化ロジンエステルからなる淡色混合物の製造法 - Google Patents

安定化ロジン金属塩と安定化ロジンエステルからなる淡色混合物の製造法

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JPH08253688A
JPH08253688A JP7084641A JP8464195A JPH08253688A JP H08253688 A JPH08253688 A JP H08253688A JP 7084641 A JP7084641 A JP 7084641A JP 8464195 A JP8464195 A JP 8464195A JP H08253688 A JPH08253688 A JP H08253688A
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Masao Maeda
正雄 前田
Hiroshi Matsumoto
寛 松本
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ガードナー色調が1以下の安定化ロジンとア
ルコール類からなる安定化ロジン部分エステル化物と、
リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム及び亜鉛のうちのいずれか少なくとも1種の金属
を含有する金属化合物とを造塩反応させることを特徴と
する安定化ロジン金属塩と安定化ロジンエステルからな
る淡色混合物の製造法。 【効果】 色調、臭気、安定性等の諸性能が顕著に改良
された安定化ロジンエステルと安定化ロジンの金属塩か
ら構成される淡色混合物を一貫した製造工程により提供
しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定化ロジン金属塩と
安定化ロジンエステルからなる淡色混合物の製造法に関
する。更に詳しくは、該混合物の一貫製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりロジンエステル、ロジン金属塩
またはこれらの混合物は、粘接着剤用のタッキファイヤ
ー、ゴム類や各種プラスチック類の改質剤、トラフィッ
クペイント用樹脂、製紙用サイズ剤、合成ゴム用乳化
剤、インキ用樹脂、塗料用樹脂等の原料として各種用途
に使用されている。しかし、該ロジン誘導体は、一般的
には外観が黄色ないし黄褐色であり、臭気があり、しか
も加熱安定性や耐候性(以下、両性能を安定性という)
等の点で満足しうるものではなかった。
【0003】ロジンエステルやロジン金属塩の淡色化に
ついては、近時各種の技術が提案されている。ロジンエ
ステルとロジン金属塩からなる淡色混合物を収得するに
は、前記提案による淡色化技術に基づいて得られる淡色
ロジンエステルと淡色ロジン金属塩とを単純に混合すれ
ば足りると考えがちである。しかしながら、前記各種用
途においては、該製品化に際して、淡色ロジンエステル
と淡色ロジン金属塩とを一般に空気中で加熱混合する必
要があるため、局部過熱や酸化を受けて該混合物が結果
的に着色したり、安定性が低下するなどの不利がある。
【0004】このように、従来のいずれのロジンエステ
ル金属塩も色調、臭気、安定性のすべての性能を同時に
満足しうるものではないため、斯界において該性能を具
備するロジンエステルとロジン金属塩とからなる淡色混
合物の開発につき切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の如
き実状に鑑み、従来公知のロジンエステル金属塩に比
し、色調、臭気、安定性が一層改良されたロジンエステ
ルとロジン金属塩との淡色混合物(以下、必要により淡
色混合物という)を一貫して製造することを目的とし
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑みて、本発
明者は原料ロジン種、精製操作、安定化反応操作、更に
は金属化合物の種類などの各種条件に着目することによ
って前記諸性能を改良すべく鋭意研究を行なった結果、
特定の安定化ロジン部分エステルを使用し、これを特定
の金属化合物と造塩反応させることにより、本発明の目
的に合致する優れた諸性能を有する前記淡色混合物を収
得しうることを見い出した。本発明はかかる知見に基づ
き完成されたものである。
【0007】すなわち本発明は、ガードナー色調が1以
下の安定化ロジンとアルコール類からなる安定化ロジン
部分エステル化物と、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、カルシウム及び亜鉛のうちのいずれ
か少なくとも1種の金属を含有する金属化合物とを造塩
反応させることを特徴とする安定化ロジン金属塩と安定
化ロジンエステルからなる淡色混合物の製造法に係る。
【0008】本発明においては、得られる淡色混合物の
色調、安定性などの点から、造塩反応に供するロジン物
質としてガードナー色調が1以下の安定化ロジンとアル
コール類とからなる部分エステル化物を使用することが
必須とされる。ここに安定化ロジン部分エステルとは、
ガムロジン、ウッドロジンまたはトール油ロジン(以
下、これらを未精製ロジンという)を精製し、ついで部
分エステル化した後、水素化または脱水素化してなるも
の、または未精製ロジンを不均化または水素化し、精製
し、部分エステル化し、ついで水素化または脱水素化し
てなるものである。より具体的には、前記未精製ロジン
を水素化し、精製し、部分エステル化し、ついで脱水素
化してなるもの;未精製ロジンを水素化し、精製し、
部分エステル化し、ついで水素化してなるもの;未精
製ロジンを不均化し、精製し、部分エステル化し、つい
で脱水素化してなるもの;未精製ロジンを不均化し、
精製し、部分エステル化し、ついで水素化してなるもの
;未精製ロジンを精製し、部分エステル化し、ついで
脱水素化してなるもの;未精製ロジンを水素化し、部
分エステル化し、ついで水素化してなるものなどを例
示できる。
【0009】上記において、個々のエステル化反応およ
び安定化反応(不均化、水素化、脱水素化反応の総称)
における条件は特に制限はなく、いずれも公知の条件か
ら適宜選択して決定すれば良い。
【0010】前記エステル化反応で用いるアルコール類
としては、特に限定はされず、各種公知のものを使用で
きる。その具体例としては、n−オクチルアルコール、
2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ラ
ウリルアルコールなどの1価アルコール;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコールなどの2価アルコール;グ
リセリン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコー
ル;ペンタエリスリトール、ジグリセリンなどの4価ア
ルコールが挙げられる。該エステル化は、該反応に供す
る安定化ロジンと前記アルコール類とを反応容器に仕込
み、例えば、不活性ガス気流下に通常150〜300℃
に加熱し、生成水を系外に除去することにより行なえば
よい。尚、該反応に際しては、必ずしもエステル化触媒
を必要としないが、反応時間の短縮のために酢酸、パラ
トルエンスルホン酸等の酸触媒、水酸化カルシウム等の
アルカリ金属の水酸化物、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム等の金属酸化物等を使用することもできる。
【0011】エステル化率については、後述する金属塩
の調製に必要なカルボキシル基の量、すなわち得られる
安定化ロジン部分エステルの酸価に着目して、適宜に決
定すれば良いが、通常はエステル化に供する前記安定化
ロジンのカルボキシル基に対して通常は10〜80当量
%程度、好ましくは20〜70当量%とされる。10当
量%未満では安定化ロジンエステルの含有率が少なくな
り、また80当量%を越える場合はカルボキシル基の残
存量が少なくなり所望量の金属を導入できなくなる。
【0012】前記水素化反応は、水素化触媒の存在下に
水素加圧下で、該反応に供する前記安定化ロジンまたは
該部分エステル化物を加熱して行なう。該触媒として
は、パラジウムカーボン、ロジウムカーボン、白金カー
ボンなどの担持触媒、ニッケル、白金等の金属粉末、ヨ
ウ素、ヨウ化鉄等のヨウ化物等の各種公知のものを例示
しうる。該触媒の使用量は、該ロジンに対して通常0.
01〜5重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%で
あり、水素化圧は50〜200Kg/cm2 であり、反
応温度は100〜300℃、好ましくは150〜290
℃である。
【0013】前記不均化反応は、不均化触媒の存在下に
水素を供給することなく、前記安定化ロジンまたは該部
分エステル化物を加熱して行なう。不均化触媒として
は、前記水素化触媒と同様のものを使用でき、その使用
量も同様である。また反応温度も水素化反応におけるの
と同様である。
【0014】前記脱水素化反応は、該反応に供する前記
安定化ロジンまたは該部分エステル化物を脱水素化触媒
の存在下、密閉容器中で水素初圧が10Kg/cm2
満、好ましくは5Kg/cm2 未満、反応温度が100
〜300℃、好ましくは200〜280℃の範囲で加熱
することにより行う。脱水素化反応であるため実質的に
は水素は不必要であるが、生成水素を過酸化物の還元に
利用する意図から、水素初圧を10Kg/cm2 未満と
したものであり、生成水素の自圧により、または若干水
素を外部より供給することにより圧力調整すれば良い。
上記脱水素化触媒としては特に制限なく各種公知のもの
が使用できるが、好ましくはパラジウム系、ロジウム
系、白金系の触媒を例示できる。該触媒は通常シリカ、
カーボンなどの担体に担持して使用される。また該触媒
の使用量は該反応に供する安定化ロジンまたは該部分エ
ステル化物に対して通常0.01〜5重量%程度、好ま
しくは0.02〜2重量%とされる。なお、脱水素化反
応に際しては、シクロヘキサン、デカリンなどの脂環族
炭化水素や、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
を溶媒として適宜使用することができる。
【0015】また、精製とは、該操作に供する未精製ロ
ジンに含有される過酸化物から生起したと考えられる高
分子量物、及び該ロジンにもともと含まれていた不ケン
化物を除去することを意味する。具体的には蒸留、再結
晶、抽出等の操作を行なえばよく、工業的には蒸留によ
る精製が好ましい。蒸留による場合は、通常は温度20
0〜300℃、圧力1〜10mmHgの範囲から蒸留時
間を考慮して適宜選択される。再結晶の場合は例えば未
精製水素化ロジンを良溶媒に溶解し、ついで溶媒を留去
して濃厚な溶液となし、この溶液に貧溶媒を添加するこ
とにより行なうことができる。良溶媒としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロホルム、低級アルコー
ル、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等の酢酸エステ
ル類等が挙げられ、貧溶媒としてはn−ヘキサン、n−
ヘプタン、シクロヘキサン、イソオクタン等が挙げられ
る。更に前記精製としては、未精製水素化ロジンをアル
カリ水を用いてアルカリ水溶液となし、不溶性の不ケン
化物を有機溶媒により抽出したのち水層を中和してもよ
く、これにより精製水素化ロジンをうることもできる。
【0016】本発明においては、前記で得られた各種の
安定化ロジン部分エステルと、下記の金属化合物とを、
造塩反応に供することが必要である。
【0017】該金属化合物としては、前記安定化ロジン
部分エステルとの反応性、得られるロジン金属塩の色
調、臭気、安定性などを考慮して決定され、具体的には
リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム及び亜鉛のうちのいずれか少なくとも1種の金属
化合物であり、より好ましくは該金属の塩化物、硝酸
塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物及び水酸化物のう
ちのいずれかである。
【0018】本発明の製造法における造塩反応として
は、特に制限なく、例えば前記安定化ロジン部分エステ
ルと前記金属化合物を有機溶剤の存在下または不存在下
に直接反応させる方法(直接法)や、安定化ロジン部分
エステルのアルカリ金属塩と前記金属化合物を水および
/または有機溶剤の存在下に反応させて塩交換させる方
法(複分解法)が好適である。
【0019】直接法を採用する場合は、収率や作業性を
考慮すれば、前記安定化ロジン部分エステルを有機溶剤
に溶解し、溶液状態にて金属化合物と反応させることが
好ましい。ここで使用する有機溶剤は、前記安定化ロジ
ン部分エステルに対する溶解性、水分離性などを考慮し
て決定され、例えばトルエンやキシレンに代表される芳
香族炭化水素系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチルのような
エステル系溶剤、メチルエチルケトンやメチルイソブチ
ルケトンのごときケトン系溶剤が好ましい。該有機溶剤
の使用量は特に限定はされないが、通常は安定化ロジン
部分エステルの使用量に対し100重量%未満程度であ
る。また、該有機溶剤中での反応温度も特に限定はな
く、通常は40〜150℃程度、好ましくは50〜90
℃の範囲である。安定化ロジン部分エステルと金属化合
物の反応割合は、一義的には決定できないが、通常は安
定化ロジン部分エステル中のカルボキシル基に対する金
属導入量が10〜100当量%、好ましくは20〜10
0当量%とされる。該反応が終了した後、有機溶剤を留
去し、目的の淡色混合物が収得されるが、必要により精
製操作を行っても良い。なお、直接法において溶剤を使
用しない場合には、反応温度は通常150〜270℃程
度、好ましくは200〜250℃である。
【0020】得られた淡色混合物を微粒子化する方法と
しては、特に制限なく公知の各種の微粒化方法を採用で
きる。例えば、(1) 該淡色混合物の固形物に機械的シェ
アーを加えて湿式または乾式にて粉砕処理する方法、
(2) 反応が終了した後、有機溶剤を留去することなく、
溶液状態にて水、ならびに必要に応じて界面活性剤およ
び/または水溶性高分子を添加し、ついで機械的シェア
ーを加えて乳化分散を行った後、水および有機溶剤を留
去する方法が例示できる。(2) の方法で使用する界面活
性剤および/または水溶性高分子としては特に制限はさ
れず、公知各種のものを使用できる。より具体的には、
ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ポリビ
ニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属
塩、(メタ)アクリル酸−アクリルアミド系共重合体、
水溶性セルロース、デンプンなどが挙げられる。なお、
(2) の方法では、脱溶剤後に、水洗操作などを施し、該
淡色混合物から界面活性剤や水溶性高分子を除去するこ
ともできる。
【0021】複分解法を採用する場合も同様に、収率や
作業性を考慮すれば、例えば前記安定化ロジン部分エス
テルのアルカリ金属塩(すなわち、安定化ロジンのアル
カリ金属塩と安定化ロジンエステルとの混合物)を有機
溶剤に溶解し、水の存在下で該アルカリ金属とは異なる
種類の金属を含有する金属化合物と反応させることが好
ましい。該有機溶剤や反応温度条件は前記直接法と同様
である。また、得られた淡色混合物に対する脱溶剤操
作、精製操作、微粒子化方法などに関しては、前記直接
法における各種操作と実質的に同一である。
【0022】本発明の製造法で得られた淡色混合物は、
その外観がほとんど無色に近い色調(ガードナー2以
下)をしており、しかも加熱時の臭気、安定性、相溶性
等の諸性能に優れているものである。従って、感圧接着
剤またはホットメルト接着剤用のタッキファイヤー、ゴ
ム類や各種プラスチックの改質剤、化粧品添加物、石鹸
系洗浄剤組成物の改質剤、トラフィックペイント用原材
料、インキ、塗料の改質剤などとして好適に使用でき
る。なお、本発明の製造法で得られた淡色混合物に対
し、必要に応じて公知の酸化防止剤を添加しても良く、
特に好ましくは有機リン系化合物である。該酸化防止剤
の添加時点は特に限定はなく、造塩反応の前後いずれで
あっても良い。
【0023】
【発明の効果】本発明により、ロジンエステルとロジン
金属塩からなる従来公知の混合物に比較して、色調、臭
気、安定性等の諸性能が顕著に改良された安定化ロジン
エステルと安定化ロジンの金属塩から構成される淡色混
合物を一貫した製造工程により提供しうるという効果が
奏される。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて本発明方法
を更に詳しく説明するが、本発明がこれらに限定されな
いことはもとよりである。
【0025】実施例1 (1)水素化反応 酸価171、軟化点75℃、色調ガードナー7の未精製
中国産ガムロジン1000gと水素化触媒として5%パ
ラジウムカーボン(含水率50%)2gをオートクレー
ブに仕込み、系内の酸素を除去した後、系内を水素にて
100Kg/cm2 に加圧し260℃まで昇温し、同温
度で3時間水素化反応を行ない、酸価168、軟化点7
4℃、色調ガードナー5の未精製水素化ロジンを得た。 (2)精製 該未精製水素化ロジンを窒素シール下に3mmHgの減
圧下で蒸留し、酸価176.1、軟化点83℃、色調ガ
ードナー2の一般恒数を有する表1に示す主留を精製水
素化ロジンとした。
【0026】
【表1】
【0027】(3)部分エステル化反応 該精製水素化ロジン750gをフラスコに仕込み、窒素
ガス気流下、180℃に昇温し、溶融撹拌下に200℃
でグリセリン36.1g(50当量%)を加え、270
℃まで昇温し、同温度で6時間エステル化反応を行な
い、酸価87.5、軟化点88℃、色調ガードナー4の
精製水素化ロジンの部分エステルを得た。 (4)脱水素化反応 該精製水素化ロジンの部分エステル750gと5%パラ
ジウムカーボン(含水率50%)1.5gとをオートク
レーブに仕込み、系内の酸素を除去した後、撹拌しなが
ら260℃まで昇温し、同温度で3時間脱水素化反応を
行ない、酸価85.5、軟化点90℃、色調ハーゼン1
20の安定化ロジン部分エステルを得た。 (5)金属塩の調製 撹拌機、冷却器付水抜管、温度計、窒素導入管、滴下ロ
ートを備えた反応装置に、該安定化ロジン部分エステル
300gを仕込み、窒素気流下、加熱溶融し、210℃
で撹拌しながら48%水酸化ナトリウム水溶液9.5g
を滴下した後、250℃に昇温し同温度で1時間保温
後、減圧度50mmHgで減圧することにより、軟化点
104℃、色調ハーゼン200の本発明の淡色混合物を
得た。
【0028】実施例2 実施例1(5)において、金属塩の調製時に48%水酸
化ナトリウム水溶液に代えて48%水酸化カリウム水溶
液13.4gを使用した他は同様に行い、軟化点106
℃、色調ハーゼンー250の本発明の淡色混合物を得
た。
【0029】実施例3 実施例1(5)において、金属塩の調製時に48%水酸
化ナトリウム水溶液に代えて5%水酸化リチウム水溶液
54.6gを使用した他は同様に行い、軟化点105
℃、色調ハーゼン120の本発明の淡色混合物を得た。
【0030】実施例4 実施例1(5)において、金属塩の調製時に48%水酸
化ナトリウム水溶液に代えて水酸化マグネシウム3.3
gを使用した他は同様に行い、軟化点108℃、色調ハ
ーゼン250の本発明の淡色混合物を得た。
【0031】実施例5 実施例1(5)において、金属塩の調製時に48%水酸
化ナトリウム水溶液に代えて酢酸亜鉛二水和物12.5
gを使用した他は同様に行い、軟化点107℃、色調ハ
ーゼン200の本発明の淡色混合物を得た。
【0032】実施例6 (1)再水素化反応 実施例1(3)で得た精製水素化ロジンの部分エステル
400gと前記5%パラジウムカーボン(含水率50
%)1gとをオートクレーブに仕込み、系内の酸素を除
去した後、系内を水素にて100Kg/cm2 に加圧
し、260℃まで昇温し、同温度で3時間水素化反応を
行ない、酸価85.7、軟化点88℃、色調ハーゼン1
00の安定化ロジン部分エステルを得た。 (2)金属塩の調製 該安定化ロジン部分エステルを用いた他は、実施例1
(5)と同様にして造塩反応を行ない、軟化点103
℃、色調ハーゼン170の本発明の淡色混合物を得た。
【0033】実施例7 (1)不均化反応 実施例1(1)記載の未精製中国産ガムロジン1500
gと不均化触媒として5%パラジウムカーボン(含水率
50%)0.6gとをフラスコに仕込み、窒素ガス気流
下、275℃で3時間撹拌して不均化反応を行ない、酸
価161、軟化点78℃、色調ガードナー6の未精製不
均化ロジンを得た。 (2)精製 該未精製不均化ロジンを窒素シール下に3mmHgの減
圧下で蒸留し、酸価175.2、軟化点84℃、色調ガ
ードナー2の一般恒数を有する表2に示す主留を精製不
均化ロジンとした。
【0034】
【表2】
【0035】(3)部分エステル化反応 該精製不均化ロジン750gを用いた他は実施例1
(3)と同様にして部分エステル化反応を行ない、酸価
86.3、軟化点90℃、色調ガードナー4の精製不均
化ロジンの部分エステルを得た。 (4)脱水素化反応 該精製不均化ロジンの部分エステル750g用いた他は
実施例1(4)と同様にして脱水素化反応を行ない、酸
価84.5、軟化点92℃、色調ハーゼン120)の安
定化ロジン部分エステルを得た。 (5)金属塩の調製 該安定化ロジン部分エステル300gを用いた他は実施
例1(5)と同様にして造塩反応を行ない、軟化点10
6℃、色調ハーゼン200の本発明の淡色混合物を得
た。
【0036】実施例8 (1)水素化反応 実施例7(3)で得た精製不均化ロジン部分エステル4
00gを用いた他は実施例6(1)と同様にして水素化
反応を行ない、酸価84.7、軟化点88℃、色調ハー
ゼン100の安定化ロジン部分エステルを得た。 (2)金属塩の調製 該安定化ロジン部分エステル300gを用いた他は実施
例1(5)と同様にして造塩反応を行ない、軟化点10
5℃、色調ハーゼン100の本発明の淡色混合物を得
た。
【0037】比較例1 実施例1(1)記載の未精製中国産ガムロジンを実施例
1(2)記載の条件で精製してなる精製ロジンを用い、
実施例1(3)記載の条件で部分エステル化を行ない、
ついで実施例1(5)記載の条件で造塩反応を順に行な
い、軟化点102℃、色調ガードナー6の比較用の混合
物を得た。
【0038】比較例2 実施例1(1)記載の未精製水素化ロジンを用い、実施
例1(3)記載の条件で部分エステル化し、実施例1
(4)記載の条件で脱水素化し、ついで実施例1(5)
記載の条件で造塩反応を行ない、軟化点103℃、色調
ガードナー7の比較用の混合物を得た。
【0039】比較例3 実施例7(1)に記載の未精製不均化ロジンを用い、実
施例7(3)記載の条件で部分エステル化し、実施例7
(4)記載の条件で脱水素化し、ついで実施例7(5)
の記載条件で造塩反応を行ない、軟化点105℃、色調
ガードナー7の比較用の混合物を得た。
【0040】諸性能の測定方法は以下の通りである。結
果は表3に示す。 (加熱安定性)内径1.5cm、高さ15cmの試験管
にサンプル10gを入れ、蓋をしないまま200℃の循
風乾燥器に静置して経時による色調(ガ−ドナ−)の変
化を観察した。 (耐候性)60〜100メッシュの粒度に揃えた樹脂
2.0gを内径5.6cm、高さ1cmの軟膏缶に入
れ、400W水銀灯を40cmの距離から15時間照射
したときの重量増加(酸素吸収量)及び色調(ガ−ドナ
−)の変化を観察した。尚、色調は50%トルエン溶液
での評価による。
【0041】
【表3】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガードナー色調が1以下の安定化ロジン
    とアルコール類からなる安定化ロジン部分エステル化物
    と、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、
    カルシウム及び亜鉛のうちのいずれか少なくとも1種の
    金属を含有する金属化合物とを造塩反応させることを特
    徴とする安定化ロジン金属塩と安定化ロジンエステルか
    らなる淡色混合物の製造法。
  2. 【請求項2】 安定化ロジン部分エステルが、エステル
    化率10〜80当量%のものである請求項1記載の淡色
    混合物の製造法。
  3. 【請求項3】 安定化ロジン部分エステルが、未精製ロ
    ジンを精製し、部分エステル化し、ついで水素化または
    脱水素化してなるものである請求項1または2記載の淡
    色混合物の製造法。
  4. 【請求項4】 安定化ロジン部分エステルが、未精製ロ
    ジンを不均化または水素化し、精製し、部分エステル化
    し、ついで水素化または脱水素化してなるものである請
    求項1または2記載の淡色混合物の製造法。
  5. 【請求項5】 金属化合物が、前記金属の塩化物、硝酸
    塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物及び水酸化物のう
    ちのいずれかである請求項1記載の淡色混合物の製造
    法。
  6. 【請求項6】 脱水素化触媒がパラジウム、ロジウムま
    たは白金系触媒である請求項3または4記載の淡色混合
    物の製造法。
  7. 【請求項7】 脱水素化反応において、反応圧力が10
    Kg/cm2 未満である請求項3または4記載の淡色混
    合物の製造法。
  8. 【請求項8】 前記淡色混合物のガードナー色調が2以
    下である請求項1記載の淡色混合物の製造法。
  9. 【請求項9】 安定化ロジン部分エステルと金属化合物
    とを有機溶剤の存在下または不存在下に造塩反応させる
    請求項1記載の淡色混合物の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6230170A (ja) * 1985-07-31 1987-02-09 Arakawa Chem Ind Co Ltd 液状ロジンエステルの製造方法
JPH04211483A (ja) * 1990-01-22 1992-08-03 Hercules Inc ロジン樹脂の色安定性を改善するためのヒドロキシメタンスルホン酸ナトリウムの使用
JPH04292678A (ja) * 1990-11-30 1992-10-16 Hercules Inc ロジンエステルの粘度安定性改善方法

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