JPH082533B2 - 固体ペレツトから揮発性物質を除去するための装置 - Google Patents

固体ペレツトから揮発性物質を除去するための装置

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JPH082533B2
JPH082533B2 JP62205740A JP20574087A JPH082533B2 JP H082533 B2 JPH082533 B2 JP H082533B2 JP 62205740 A JP62205740 A JP 62205740A JP 20574087 A JP20574087 A JP 20574087A JP H082533 B2 JPH082533 B2 JP H082533B2
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pellet
pellets
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cyclone
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武博 石本
好則 森田
恭彬 桑野
彰真 館
英雄 奈良
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三井石油化学工業株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B13/00Conditioning or physical treatment of the material to be shaped

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cyclones (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は揮発性物質を含有する固体ペレツトから揮発
性物質を除去するための装置に関する。
より詳細には、本発明は下方に移動する揮発性物質を
含有する固体ペレツト、たとえば溶媒、未反応の単量体
などを含有するオレフイン系重合体のペレツトと上方に
移動する不活性気体、水蒸気および任意に水を含んでな
る混合流体とを実質的に向流的に接触させて固体ペレツ
トから揮発性物質を効率よく連続的に除去することがで
きる装置に関する。
〔従来の技術〕
固体ペレツトから残留揮発性物質を除去する装置は特
公昭54−230号公報から公知である。
該公報は水の表面皮膜を有する湿潤した固体ペレツト
に水蒸気を接触させて固体ペレツトから残留揮発性物質
を除去するための装置を開示している。
上記装置はストリツピング塔の内部にペレツト分配器
およびガス分配器を配置しているため構造が複雑であ
り、装置の製作及び保守に費用がかかる。
また上記装置ではペレツトが最初から水の表面皮膜を
有するため吹込まれた水蒸気がペレツトと接触すると水
蒸気の温度が急速に低下する。したがつて上記装置では
この温度低下を補償するためにたとえば吹込む水蒸気の
温度をより高温にすることが必要となる。
しかし上記装置を使用して比較的低い粘着温度を有す
る固体ペレツト、たとえば熱可塑性重合体ペレツトから
揮発性物質を除去しようとするときに高温の水蒸気を吹
込むと吹込口附近で固体ペレツトが溶融あるいは粘着し
てブロツキングが起る。一方、粘着温度以下の水蒸気を
吹込むと、ペレツトの溶融あるいは粘着は起らないが、
水の表面皮膜を有する固体ペレツトとの接触によつて起
る急激な温度低下のため、揮発性物質の除去速度が小さ
くなり除去効率は低下する。
したがつて特公昭第54−230号公報に開示されている
装置を用いて比較的低い粘着温度を有する固体ペレツト
から固体ペレツトのブロツキングを起すことなく効率よ
く揮発性物質を除去することはできない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は構造が簡単で製作および保守の費用が安く、
その上揮発性物質を含有する固体ペレツトから固体ペレ
ツトのブロツキングを起すことなく効率よく揮発性物質
入を除去することができる装置を提供することを目的と
する。
〔問題を解決するための手段〕
前記目的は、本発明に従い、 下方に移動する揮発性物質を含有する固体ペレツトと
上方に移動する不活性気体、水蒸気および任意に水を含
んでなる混合流体とを実質的に向流的に接触させて固体
ペレツトから揮発性物質を除去するための、サイクロン
と揮発性物質除去塔とから構成されている装置であつ
て、 該サイクロンは空気輸送されてきた固体ペレツトを受
入れるための固体ペレツト受入開口部、空気から分離し
た固体ペレツトを送出するための固体ペレツト送出開口
部ならびに空気、不活性気体、水蒸気および固体ペレツ
トから除去された揮発性物質を放出するための気体放出
開口部を有し、 かつ、 該揮発性物質除去塔は、 (i)サイクロンの固体ペレツト送出開口部と連通して
接続された固体ペレツトを受入れるための固体ペレツト
受入開口部を上端に有する上部円錐状部分、 (ii)下方に移動する固体ペレツトと上方に移動する不
活性気体、水蒸気および任意に水を含んでなる混合流体
とを実質的に向流的に接触させるための中央円筒状部
分、 および (iii)該混合流体を導入するための複数の混合流体導
入部を側壁に有し固体ペレツトを取出すための固体ペレ
ツト取出開口部を下端に有する下部逆円錐状部分 からなり、該上部円錐状部分の下縁と該中央円筒状部分
の上縁とが気密に接続されかつ該中央円筒状部分の下縁
と該下部逆円錐状部分の上縁とが気密に接続されてい
る、 固体ペレツトから揮発性物質を除去するための装置によ
り達成される。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の装置は揮発性物質を含有する固体ペレツトか
ら揮発性物質を除去するための装置である。
本発明の装置はサイクロンおよび揮発性物質除去塔を
構成要素として有するものである。
本発明の装置は、サイクロンおよび揮発性物質除去塔
に加えて、揮発性物質を除去するために有用な附属的手
段、たとえば固体ペレツト取出量制御バルブを備えてい
ることができる。
本発明の装置においてサイクロンは導管を通じて空気
輸送されてきた固体ペレツトを受入れ、空気と固体ペレ
ツトを分離し、固体ペレツトを揮発性物質除去塔へ送出
し、空気は不活性ガス、水蒸気および分離された揮発性
成分とともに放出する。
上記サイクロンは空気輸送されてきた固体ペレツトを
受入れるための固体ペレツト受入開口部、空気から分離
した固体ペレツトを送出するための固体ペレツト送出開
口部ならびに空気、不活性気体、水蒸気および固体ペレ
ツトから除去された揮発性物質を放出するための気体放
出開口部を有する。
気体放出開口部は放出された気体を回収しあるいは処
理するための附属的装置に接続することができる。
本発明の装置においてサイクロンは市販のものを使用
することができる。
サイクロンの大きさおよび型は揮発性物質除去塔にお
ける固体ペレツトの処理量と関連して適宜選択すること
ができる。
本発明の装置において揮発性物質除去塔は揮発性物質
を含有する固体ペレツトと不活性気体、水蒸気および任
意に水を含んでなる混合流体とを実質的に向流的に接触
させて固体ペレツトから揮発性物質を除去する。
本発明の装置において揮発性物質除去塔は、 (i)サイクロンの固体ペレツト送出開口部と連通して
接続された固体ペレツトを受入れるための固体ペレツト
受入開口部を上端に有する上部円錐状部分、 (ii)下方に移動する固体ペレツトと上方に移動する不
活性気体、水蒸気および任意に水を含んでなる混合流体
とを実質的に向流的に接触させるための中央円筒状部
分、 および (iii)該混合流体を導入するための複数の混合流体導
入部を側壁に有し固体ペレツトを取出すための固体ペレ
ツト取出開口部を下端に有する下部逆円錐状部分 からなり、該上部円錐状部分の下縁と該中央円筒状部分
の上縁とが気密に接続されかつ該中央円筒状部分の下縁
と該下部逆円錐状部分の上縁とが気密に接続されている
ものである。
本発明の装置において揮発性物質除去塔は1,000ない
し50,000mm、好ましくは2,000ないし40,000mm、より好
ましくは5,000ないし30,000mmの高さ、500ないし10,000
mm、好ましくは1,000ないし8,000mm、より好ましくは1,
500ないし7,000mmの中央円筒状部分における直径、60な
いし180度、好ましくは90ないし170度、より好ましくは
120ないし160度の上部円錐状部分の開口角および45ない
し150度、好ましくは55ないし120度、より好ましくは60
ないし100度の下部逆円錐状部分の開口角を有する。
ここで上部円錐状部分の開口角とは第2図に示す上部
円錐状部分の角度αであり、下部逆円錐状部分の開口角
とは第2図に示す下部逆円錐状部分の角度βである。
本発明の装置において揮発性物質除去塔の中央円筒状
部分は揮発性物質除去塔内の固体ペレツトの堆積水準を
検出するための固体ペレツト水準検出手段を有すること
ができる。
本発明の装置において揮発性物質除去塔の下部逆円錐
状部分は複数の、好ましくは2ないし16個の、より好ま
しくは3ないし12個の混合流体導入部を側壁に有する。
混合流体導入部は混合流体供給管と連結していること
ができる。
混合流体供給管および混合流体導入部をへて揮発性物
質除去塔へ導入される不活性気体、水蒸気および任意に
水を含んでなる混合流体は、所定の圧力、温度をもつ不
活性気体、水蒸気および水を所定の量混合することによ
り調製することができる。
所望の温度の不活性気体および水蒸気の混合流体は、
たとえば所定の温度および圧力を有する不活性ガスを所
定の温度および圧力を有する水蒸気と所定の割合で混合
することにより得ることができる。
また所望の温度の不活性気体、水蒸気および水の混合
流体は、たとえば使用する不活性気体および水蒸気の温
度、圧力および量に依存して所定の量および温度の水を
不活性気体と水蒸気に加えることにより得ることができ
る。不活性気体、水蒸気および水はいかなる順序で混合
してもよく、たとえば所定の温度、圧力および量の水蒸
気に所定の温度および量の水を加え、さらに所定の温
度、圧力および量の不活性気体、たとえば窒素ガスを加
えて所望の温度の混合流体を得ることができる。
使用する不活性気体(窒素ガス)、水蒸気及および水
の温度、圧力および量と得られる混合流体の温度との関
係は簡単な実験によつて求めることができる。かかる関
係を第1図に例示する。
第1図は窒素ガス(N2)の量、3kg/cm2ゲージ圧の水
蒸気(3S)の量および水の量と得られる混合流体の温度
との関係を示す。3kg/cm2ゲージ圧の水蒸気の温度は143
℃である。
第1図より窒素ガス、水蒸気および水の温度、圧力お
よび量を調節することにより所望の温度を有する混合流
体を得ることができることがわかる。
本発明において揮発性物質除去塔の下部逆円錐状部分
はまた、固体ペレツトを取出すための固体ペレツト取出
開口部を下端に有している。
固体ペレツト取出開口部は固体ペレツト取出管に接続
していることができる。固体ペレツト取出管は取出す固
体ペレツトの量を調整するための固体ペレツト取出量制
御手段、たとえばバルブを備えていることができる。固
体ペレツト取出量制御手段は中央円筒状部分に取付けら
れた固体ペレツトが水準検出手段からの信号により制御
することができる。
本発明の装置を用いることにより揮発性物質を含有す
る固体ペレツト、とくに熱可塑性重合体ペレツトを実質
的にバツクミキシングなしに下方に移動させつつ、該固
体ペレツトと該固体ペレツトの粘着温度以下の温度を有
する不活性気体、水蒸気および任意に水を含有する混合
流体とを、該ペレツトに含有されている揮発性物質の量
を所望の水準まで低下させるのに充分な時間連続的にか
つ向流的に接触させて固体ペレツトから揮発性物質を除
去することができる。
本発明の装置により処理することができる固体ペレツ
トは、たとえばこの粘着温度を越えない温度で不活性気
体たとえば窒素、水蒸気および任意に水を含む混合流体
に対して安定でありかつペレツト状とすることができる
熱可塑性重合体ペレツトである。
上記熱可塑性重合体の例として、エチレン重合体、エ
チレン系共重合体、プロピレン重合体、プロピレン系共
重合体、ブテン重合体、ブテン系共重合体、4−メチル
ペンテン−1重合体、4−メチルペンテン−1系共重合
体などのオレフイン重合体及びオレフイン系共重合体を
挙げることができる。
本発明の装置により処理することができる固体ペレツ
ト、たとえば熱可塑性重合体ペレツトの形状は、ペレツ
トが積み重ねられたときに混合流体が通過しうるペレツ
ト間の間隙を形成するものであれば、球体状、楕円体
状、柱状、立方体状、板状、円筒状などいかなる形状で
あつてもよい。
本発明の装置により揮発性物質を除去することができ
る固体ペレツトの大きさは、固体ペレツトを不活性気
体、水蒸気および任意に水を含有する混合流体と接触さ
せたときに固体ペレツトが流動化しない程度の大きさで
あることが必要である。しかし固体ペレツトは揮発性物
質を効率よく除去するため表面積がある程度以上大きい
ことが望ましい。この点からして固体ペレツトは大きす
ぎない方がよい。
固体ペレツトの好適な大きさは固体ペレツトを混合流
体と接触させるときの条件に依つて変化しうるので一概
には言えないが、一般には固体ペレツトの平均直径は1
ないし12mm、好ましくは1.5ないし8mmである。
本発明の装置によつて揮発性物質を除去する固体ペレ
ツトは、たとえば不活性気体、水蒸気および任意に水を
含有する混合流体と接触させる前は実質的に乾燥してお
り固体ペレツトの表面に水膜を有しないものである。
本発明の装置によつて固体ペレツト、たとえば熱可塑
性重合体ペレツトから除去される揮発性物質には、重合
反応時、重合体の後処理時たとえば重合体の精製時およ
び洗浄時などに使用された溶媒、たとえばブタン、ペン
タン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル
など、未反応の単量体、たとえば1−ブテ、4−メチル
−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン
など並びに比較的低分子量のオリゴマー、たとえば二量
体、三量体などが包含される。
本発明の装置において揮発性物質を含有する固体ペレ
ツトは実質的にバツクミキシングすることなく下方に移
動することができる。
ここで固体ペレツトが実質的にバツクミキシングする
ことなく下方に移動するとは下方にあるペレツトと上方
にあるペレツトが実質的に混合しないような条件下にペ
レツトが全体として下方に移動することを意味する。
ペレツトが上下方向に混合すると、ペレツトが混合流
体と接触する時間がペレツト毎に大きく異なる可能性が
あるので、バツクミキシングが起こることは好ましくな
い。
混合流体が不活性気体および水蒸気から成るときは、
該混合流体の組成は、たとえば3kg/cm2の圧力および143
℃の温度を有する水蒸気1kgにつき不活性気体の量を0.1
2〜8Nm3とすることができる。
また混合流体が不活性気体、水蒸気および水から成る
ときは、混合流体の組成は、たとえば3kg/cm2の圧力お
よび143℃の温度を有する水蒸気1kgにつき、不活性気体
0.08〜6Nm3および水0.05〜2.5とすることができる。
不活性気体たとえば窒素ガスを含有しない混合流体を
用いた場合、揮発性物質の除去速度は著しく小さくな
る。
本発明の装置において、不活性気体、水蒸気およびみ
ずから成る混合流体を用いる場合、ペレツトに吹込む混
合流体の温度を容易に調節することができ、このため固
体ペレツトの溶融および粘着を避けつつ固体ペレツトの
粘着温度以下の範囲内で高い吹込み温度を使用すること
ができる。
不活性気体、水蒸気および水の混合流体が表面に水膜
を有しないペレツトに吹込れた場合、該混合流体の温度
低下は比較的小さい。
本発明の装置において不活性気体たとえば窒素ガス、
水蒸気および任意に水を含有する混合流体は下方に移動
するペレツトの下部付近でペレツトに吹込れる。
本発明の装置において固体ペレツトに吹込む混合流体
の温度は揮発性物質を含有する固体ペレツト、たとえば
熱可塑性重合体ペレツトの粘着温度以下である。固体ペ
レツトに吹込む混合流体の温度は、揮発性物質を含有す
る固体ペレツト、たとえば熱可塑性重合体ペレツトの粘
着温度に依存し、熱可塑性重合体がオレフイン重合体ま
たはオレフイン系共重合体の場合、一般には50〜130
℃、好ましくは70〜110℃であることができる。
本発明の装置において混合流体導入部から揮発性物質
除去塔に入つた不活性気体、水蒸気および一部の水は下
方に移動する固体ペレツトの間隙をぬつて固体ペレツト
から揮発性物質を除去しつつ上方へ移動し、揮発性物質
除去塔の上部円錐状部分の上端にある固体ペレツト受入
部を通過し、さらにサイクロンの固体ペレツト送出開口
部を経てサイクロンに入り、ペレツトから分離した空気
といつしよになつてサイクロンの気体放出開口部から放
出される。
水の一部はたとえば霧状で不活性気体と水蒸気を含ん
でなる混合流体に随伴されて上方へ運ばれることがあ
り、水の残部は固体ペレツトとともに固体ペレツト取出
開口部から取出される。
本発明の装置において固体ペレツトが混合流体と接触
すると、ペレツト中に含有されていた揮発性物質の一部
または実質的に全部がペレツトから離脱して混合流体中
へ移行する。
ペレツトと混合流体との接触時間は、該ペレツトに含
有されている揮発性物質の量を所望の水準まで低下させ
るのに充分な時間である。接触時間は一般に1〜30時
間、好ましくは4〜24時間であることができる。
上記接触時間は、たとえばペレツトの下方への移動速
度および混合流体の導入量を調節することによつて調節
することができる。
固体ペレツトから除去された揮発性物質、たとえばヘ
キサンもまた気体状、霧状などの状態で水蒸気と不活性
気体との混合気体に運ばれて系外へ出ることができる。
系外は運ばれた揮発性物質は所望により公知の手段で
回収することができる。
以下図面を用いて本発明の装置を具体的に説明する。
第2図は本発明の装置の一具体化例を示す。
第2図において本発明の装置はサイクロン1と揮発性
物質除去塔2から構成されている。
第2図においてサイクロン1は、固体ペレツト送入管
3を通つて空気輸送されてきた固体ペレツトを受入れる
ための固体ペレツト受入開口部11、空気から分離した固
体ペレツトを送出するための固体ペレツト送出開口部12
ならびに空気、不活性気体、水蒸気および固体ペレツト
から除去された揮発性物質を放出するための気体放出開
口部13を有する。
第2図において揮発性物質除去塔2は上部円錐状部分
21、中央円筒状部分22および下部逆円錐状部分23からな
る。
上部円錐状部分21はサイクロン1の固体ペレツト送出
開口部12と連通して接続された固体ペレツトを受入れる
ための固体ペレツト受入開口部24を上端に有している。
中央円筒状部分22は中央円筒状部分22内の固体ペレツ
トの堆積水準を検出するための固体ペレツト水準検出器
25を有している。
下部逆円錐状部分23は混合流体を導入するための8個
の混合流体導入部26を側壁に有し固体ペレツトを取出す
ための固体ペレツト取出開口部27を下端に有している。
混合流体導入部26は混合流体供給管4に接続されてい
る。
固体ペレツト取出開口部27は固体ペレツトを取出すた
めの固体ペレツト取出管5に接続されており、管5には
固体ペレツトの取出量を制御することができる固体ペレ
ツト取出量制御バルブ51を有している。
固体ペレツト取出量制御バルブ51は固体ペレツト水準
検出器25からの信号に基いて操作することができる。
サイクロン1は高さが2300mm、胴体部の直径が900m
m、固体ペレツト受入開口部の内径が240mm、固体ペレツ
ト送出開口部の内径が700mm、気体放出開口部の内径が6
00mmのものである。
揮発性物質除去塔2は高さが11500mm、中央円筒状部
分の直径が4000mm、上部円錐状部分21の開口角(第2図
における角α)が約140度、下部逆円錐状部分23の開口
角(第2図における角β)が約90度である。
以下本発明の装置を用いて揮発性物質を含有する固体
ペレツトから揮発性物質を除去する具体例を示す。
実施例1 第2図に示す揮発性物質除去装置を用いて、ヘキサン
等の揮発性物質を含有するエチレン系共重合体ペレツト
から揮発性物質を除去する実験を下記の手順により行な
つた。
揮発性物質を含有するMFR2.1g/10分、密度0.923g/c
m3、融点117℃のエチレン系共重合体ペレツトをペレツ
ト送入管3を通じて空気輸送してサイクロン1のペレツ
ト受入開口部11からサイクロン1に5.0T/Hで導入した。
空気輸送されたペレツトはサイクロン1によりペレツ
トと空気に分離しペレツトは揮発性物質除去塔2へ送
り、空化は気体放出開口部13から放出した。
揮発性物質除去塔2へ移送されたペレツトは揮発性物
質除去塔2の中で所定の水準まで堆積させ平均帯留時間
8時間となるよう揮発性物質除去塔2のペレツト水準検
出器25を用いてペレツト取出量制御バルブ51により制御
して取出した。
この時3kg/cm2Gの水蒸気を800kg/cmHr、水100/Hr、
窒素700Nm3/Hr、温度95℃の混合流体を混合流体供給管
4を経て混合流体導入部26から揮発性物質除去塔2へ吹
込んだ。
ペレツト間隙を上昇しサイクロン1へ入つてきた揮発
性物質を含有する混合流体はサイクロン1の気体放出開
口部13から放出した。
上記の操作によりエチレン系共重合体ペレツト中の揮
発性成分は下記のように効率よく除去された。
実施例2 実施例1と同じ設備を用いて揮発性物質を含有する実
施例1と同じ物性のエチレン系共重合体ペレツトを用い
て実施例1と同様の方法にて揮発性物質の除去を行なつ
た。
揮発性物質除去塔2へはサイクロン1を経由してエチ
レン系共重合体ペレツトを5T/Hの供給速度で導入し、揮
発性物質除去塔2の中で所定の水準まで堆積させ、平均
滞留時間8時間となるようペレツト取出量制御バルブ51
により制御して取出した。
この時3kg/cm2Gの水蒸気を800kg/Hr、水100/Hr、窒
素300Nm3/Hr、温度102℃の混合流体を混合流体供給管4
を経て混合流体導入部26から揮発性物質除去塔5へ吹込
んだ。
揮発性物質を含有する混合流体は実施例1同様サイク
ロン1の気体放出開口部13から放出した。
上記の操作によりエチレン系共重合体ペレツト中の揮
発性成分は下記のように効率よく除去された。
実施例3 実施例1と同じ設備を用いて、揮発性物質を含有する
MFR2.4g/10分、密度0.909g/cm3、融点101℃、のエチレ
ン系共重合体ペレツトから実施例1と同様の方法にて揮
発性物質の除去を行なつた。
揮発性物質除去塔2へは上記エチレン系共重合体ペレ
ツトをサイクロン1を経由して5T/Hで導入し、揮発性物
質除去塔2の中で所定の水準まで堆積させ、平均滞留時
間12時間となるようペレツト取出量制御バルブ51により
制御して取出した。
この時3kg/cm2の水蒸気300kg/Hr、水100/Hr、窒素5
00Nm3/Hr、温度85℃の混合流体を混合流体供給管4を経
て混合流体導入部26から揮発性物質除去塔2へ吹込ん
だ。
揮発性物質を除去する混合流体は実施例1と同様サイ
クロン1の気体放出開口部13から放出した。
上記の操作によりエチレン系共重合体ペレツト中の揮
発性成分は下記のように効率よく除去された。
実施例4 実施例1と同じ設備を用いて揮発性物質を含有する実
施例3と同じ物性のエチレン系共重合体ペレツトを用い
て実施例1と同様の方法にて揮発性物質の除去を行なつ
た。
揮発性物質除去塔2へは上記エチレン系共重合体ペレ
ツトをサイクロン1を経由して5T/Hで導入し、揮発性物
質除去塔2の中で所定の水準まで堆積させ平均滞留時間
12時間となるようペレツト取出量制御バルブ51により制
御して取出した。この時3kg/cm2Gの水蒸気300kg/Hr、水
100/Hr、窒素200Nm3/Hr、温度91℃の混合流体を混合
流体供給管4を経て混合流体導入部26から揮発性物質除
去塔2へ吹込んだ。
揮発性物質を含有する混合流体は実施例1と同様サイ
クロン1の気体放出開口部13から放出した。
上記の操作によりエチレン系共重合体ペレツト中の揮
発性成分は下記のように効率よく除去された。
比較例1 実施例1と同じ設備を用いて揮発性物質を含有する実
施例1と同じ物性のエチレン系共重合体ペレツトを用い
て揮発性物質の除去を行なつた。
実施例1と同様エチレン系共重合体ペレツトをサイク
ロン1を通して揮発性物質除去塔2へ5.0T/Hで導入し、
揮発性物質除去塔2での平均滞留時間が8時間となるよ
うペレツト水準検出器25を用いてペレツト取出量制御バ
ルブ51により制御して取出した。
この時3kg/cm2Gの水蒸気を800kg/Hr、水200/Hr、温
度120℃の窒素を含まない混合流体を混合流体供給管4
を経て混合流体導入部26から揮発性物質除去塔2へ吹込
み、実施例1と同様、エチレン系共重合体ペレツト中の
揮発性成分の除去を行なつた。
この結果、下記のように、実施例1に比較して著しく
揮発性成分の含有量が多かつた。
比較例2 実施例1と同じ設備を用いて揮発性物質を含有する実
施例3と同じ物性のエチレン系共重合体ペレツトを用い
て揮発性物質の除去を行なつた。
実施例3と同様エチレン系共重合体ペレツトをサイク
ロン1を通して揮発性物質除去通2へ5.0T/Hで導入し、
揮発性物質除去塔2での平均滞留時間が12時間となるよ
うペレツト取出量制御バルブ51により制御して取出し
た。
この時3kg/cm2Gの水蒸気300kg/Hr、水300/Hr、温度
91℃の窒素を含まない混合流体を混合流体供給管4を経
て混合流体導入部26から揮発性物質除去塔2へ吹込み実
施例2と同様、エチレン系共重合体ペレツト中の揮発性
成分の除去を行なつた。
この結果、下記のように実施例2に比較して著しく揮
発性成分の含有量が多かつた。
比較例3 実施例1と同じ設備を用いて揮発性物質を含有する実
施例1と同じ物性のエチレン系共重合体ペレットを用い
て揮発性物質の除去を行なった。
実施例1と同様エチレン系共重合体ペレットをサイク
ロン1を通して揮発性物質除去塔2へ5.0T/Hで導入し、
揮発性物質除去塔2での平均滞留時間が8時間となるよ
うペレット水準検出器25を用いてペレット取出量制御バ
ルブ51により制御して取出した。
この時、温度95℃の窒素300Nm3/Hrを流体供給管4を
経て流体導入部26から揮発性物質除去塔2へ吹込み、実
施例1と同様、エチレン系共重合体ペレット中の揮発性
成分の除去を行なった。
この結果、下記のように、実施例1に比較して著しく
揮発性成分の含有量が多かつた。
〔発明の効果〕 本発明により構造が簡単で製作及び保守の費用が安
く、その上揮発性物質を含有する固体ペレツトから固体
ペレツトのブロツキングを起すことなく効率よく揮発性
物質を除去することができる装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は窒素ガス(N2)、3kg/cm2のゲージ圧の水蒸気
(3S)および水の量とこれらを混合して得られる混合流
体の温度との関係を示す。 第2図は本発明の装置の一具体化例である。 1……サイクロン 11……固体ペレツト受入開口部 12……固体ペレツト送出開口部 13……気体放出開口部 2……揮発性物質除去塔 21……上部円錐状部分 22……中央円筒状部分 23……下部逆円錐状部分 24……固体ペレツト受入開口部 25……固体ペレツト水準検出器 26……混合流体導入部 27……固体ペレツト取出開口部 28……ペレツト水準 3……固体ペレツト送入管 4……混合流体供給管 5……固体ペレツト取出管 51……固体ペレツト取出量制御バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−111556(JP,A) 特開 昭54−111555(JP,A) 実開 昭60−138194(JP,U) 特公 昭59−49881(JP,B2) 実公 昭57−55308(JP,Y2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下方に移動する揮発性物質を含有する固体
    ペレツトと上方に移動する不活性気体、水蒸気および任
    意に水を含んでなる混合流体とを実質的に向流的に接触
    させて固体ペレツトから揮発性物質を除去するための、
    サイクロンと揮発性物質除去塔とから構成されている装
    置であつて、 該サイクロンは空気輸送されてきた固体ペレツトを受入
    れるための固体ペレツト受入開口部、空気から分離した
    固体ペレツトを送出するための固体ペレツト送出開口部
    ならびに空気、不活性気体、水蒸気および固体ペレツト
    から除去された揮発性物質を放出するための気体放出開
    口部を有し、かつ、 該揮発性物質除去塔は、 (i)サイクロンの固体ペレツト送出開口部と連通して
    接続された固体ペレツトを受入れるための固体ペレツト
    受入開口部を上端に有する上部円錐状部分、 (ii)下方に移動する固体ペレツトと上方に移動する不
    活性気体、水蒸気および任意に水を含んでなる混合流体
    とを実質的に向流的に接触させるための中央円筒状部
    分、 および (iii)該混合流体を導入するための複数の混合流体導
    入部を側壁に有し固体ペレツトを取出すための固体ペレ
    ツト取出開口部を下端に有する下部逆円錐状部分 からなり、該上部円錐状部分の下縁と該中央円筒状部分
    の上縁とが気密に接続されかつ該中央円筒状部分の下縁
    と該下部逆円錐状部分の上縁とが気密に接続されてい
    る、 固体ペレツトから揮発性物質を除去するための装置。
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JPS54111556A (en) * 1978-02-21 1979-08-31 Unitika Ltd Drying of synthetic resin pellets
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JPS5949881A (ja) * 1982-09-14 1984-03-22 ヤンマー農機株式会社 揺動選別機
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